JP3327212B2 - エッジドロップを抑制した冷間圧延法 - Google Patents
エッジドロップを抑制した冷間圧延法Info
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な冷延金属板の冷間圧延時におけるエッジドロップを抑
制した冷間圧延法に関する。
細書では冷延金属板として冷延鋼板を例にとる。)は、
熱延板を冷延素材として製造される。この熱延板のプロ
フィルを図8に模式的に示す。同図において、符号HC
は熱延板1の板幅方向の中央部における板厚を示し、符
号HDXはドライブサイドDS側板端からX(mm) の部位にお
ける板厚を示し、符号HDYはドライブサイドDS側板端か
らY(mm) の部位における板厚を示し、符号HWXはワーク
サイドWS側板端からX(mm) の部位における板厚を示し、
さらに、符号HWYはワークサイドWS側板端からY(mm) の
部位における板厚を示す。ただし、X >Y である。
は、通常、板幅方向の端部から中心側へ30〜50mmの付近
において板厚が急激に減少するエッジドロップEDX-Y、
EWX-Y (ただし、EDX-Y=HDX−HDY、EWX-Y=HWX−
HWY) と、これよりも中心側において板厚が緩やかに減
少する板クラウンCDX、Cwx (ただし、CDX=HC −H
DX、Cwx=HC −Hwx) との2種に分けて、考えられ
る。
鋼板 (社団法人日本鉄鋼協会編) の第507 頁等にも記載
されているように、従来より、熱延板の板クラウンと冷
延鋼板の板クラウンとの間には、ほぼ直線的な相関関係
があることが、知られている。すなわち、冷延鋼板の板
クラウンは、熱延板の板クラウンにより略一義的に決定
されてしまい、冷間圧延段階での板クラウン制御は不可
能であると考えられてきた。一方、エッジドロップに関
しては、圧下配分や張力等といった冷間圧延条件に支配
されるものと考えられてきた。
ール胴端部が先細りとなったワークロールを板幅方向へ
シフトして冷間圧延を行う、いわゆるワークロールシフ
トミルを用い、熱延板のエッジドロップに基づいてワー
クロールのシフト量を決定して冷間圧延を行うことによ
り、冷延鋼板のエッジドロップおよび板クラウンを抑制
する発明が、また、特公昭63−35325 号公報には、4段
圧延機の上ワークロールおよびバックアップロール対
と、下ワークロールおよびバックアップロール対とを設
定値にしたがって任意量だけ交差配置させる、いわゆる
ペアクロスミルを用いて、冷延鋼板の板クラウンを抑制
する発明が、それぞれ提案されている。
プロフィルを示す熱延板1には、殆どの場合に、左右非
対称のプロフィルであるウェッジ (片クラウン) WX が
存在する。このウェッジWX は、熱延板1の板幅方向両
端側における板クラウンCwx、CDXの偏差を意味し、図
8では、WX =Cwx−CDX= (HC −Hwx) − (HC −
HDX) =HDX−HWXとして求められる。
63−35325 号公報に代表される、従来の冷間圧延技術
は、熱延板にはこのウェッジWX が存在しない、すなわ
ちWX=0であるとの前提に立脚して、板クラウン制御
を冷間圧延において行うものである。さらに換言すれ
ば、従来の冷間圧延技術は、熱延板1の板幅方向両端側
における板クラウンCwx、CDXの平均値 (Cwx+CDX)
/2に基づいて、板クラウン制御を冷間圧延において行
うものである。
り、ウェッジWX が存在する熱延板1を冷延素材として
冷間圧延を行っても、熱延板1の板幅方向両端側のうち
の板クラウンが大きい側は、小さい側に比較してさら
に、冷間圧延後のエッジドロップが大きくなってしま
う。このため、成品である冷延鋼板にも板クラウンがそ
のまま残存して、板厚公差外れに起因した製品不良とな
り、歩留り低下を招き、操業上大きな問題となってしま
う。
における板クラウンが異なるウェッジを有する熱延板を
冷延素材として冷間圧延を行っても、エッジドロップが
抑制ないしは解消された冷延金属板を得ることができ
る、エッジドロップを抑制した冷間圧延法を提供するこ
とである。
したように、一般的に、熱延板1に存在する板クラウン
CDX、Cwxの違い、すなわちウェッジWX を、冷間圧延
において変更することはできないものと考えられてき
た。しかし、本発明者は、熱延板1の板クラウンCDX、
Cwxと冷間圧延後の板クラウンとの関係について、再度
詳細に検討した結果、以下に列記する事項〜を、新
規に知見した。
るウェッジWX (=HDX−HWX) の大きさの関係の一例
を示すグラフである。同図にグラフで示すように、熱延
板1に発生するウェッジWX は、同一の熱延板1におい
ては、板幅方向の両端側のうちの一方の側にのみ発生す
る。すなわち、同一の熱延板1においては、板クラウン
Cwx、CDXの大小関係は逆転しない。
圧延を行って板厚が1.0mm の冷延鋼板を得た場合におい
て、板端部からの距離と、ウェッジ比率 (HW −HD )/
Hとの関係の一例を示すグラフである。なお、符号H
は、熱延板1の板幅方向中心部における板厚を意味す
る。このグラフから、板端からの距離が50mm、100mm ま
たは150mm の位置では板厚の減少に伴ってウェッジ比率
も減少するが、板端からの距離が15mmまたは25mmの位置
では板厚が減少してもウェッジ比率は略一定であるこ
と、すなわちウェッジ量が変化することがわかる。この
ことから、従来の技術常識に反し、熱延板1のウェッジ
WX は、板端からの距離が熱延板1の板厚の約7倍以内
の板幅方向端部側の範囲については、冷間圧延により修
正できることがわかる。すなわち、この範囲について
は、冷間圧延により、左右の板クラウンCwx、CDXの差
であるウェッジWX を制御することができる。
側、ワークサイドWS側における板クラウンの差 (Cwx−
CDX) が大きい熱延板1について、板幅方向端部からの
距離と、熱延板1の板幅方向中心部における板厚に対す
る板厚偏差との関係の一例を示すグラフであり、図3
(b) はこの熱延板1に、板クラウンが大きい側のエッジ
ドロップが小さくなる圧延条件で冷間圧延を行って得た
冷延鋼板について、板幅方向端部からの距離と、熱延板
1の板幅方向中心部における板厚に対する板厚偏差との
関係の一例を示すグラフである。図3(a) にグラフで示
すように、DS側、WS側における板クラウンの差 (Cwx−
CDX) が大きい熱延板1を冷延素材として、板クラウン
が大きいWS側のエッジドロップが小さくなる圧延条件で
冷間圧延を行えば、熱延板1の板クラウンが小さいDS側
には著しいエッジアップは発生せず、板幅方向両端側に
おける板クラウンCwx、CDXが等しいか、または許容範
囲内に抑制された冷延鋼板を製造することができる。
基づいてさらに検討を重ねて、本発明を完成した。ここ
に、本発明の要旨とするところは、板幅方向の両端側そ
れぞれに関する板クラウンが異なるウェッジを有する熱
延板に対して、二つの板クラウンの平均値よりも大きい
値に基づいた板クラウン制御を行いながら冷間圧延を行
うことにより、エッジドロップが抑制された冷延金属板
を製造することを特徴とするエッジドロップを抑制した
冷間圧延法である。
制した冷間圧延法では、(1) 板クラウン制御が、二つの
板クラウンのうちの大きい値の側の端部におけるエッジ
ドロップを抑制する制御であること、(2) 板クラウン制
御が、熱延板の長さ方向に関するウェッジの変化に基づ
いて、長さ方向に関して行われること、(3) 板クラウン
が、熱延板を熱間圧延段階で実測して得られる熱延クラ
ウン情報、若しくは、熱延クラウン情報と冷間圧延を行
われる前の熱延板をその長さ方向に関して複数位置で実
測して得られる入側実測クラウン情報との偏差、また
は、これらに熱延板を熱間圧延段階で実測して得られる
ウェッジを加算した値として、得られること、(4) 板ク
ラウン制御が、板クラウンが大きい値の側が冷間圧延を
行われた後に目標とする板クラウンになるように、冷間
圧延を行うワークロールのクラウンを設定または制御す
ることにより、行われることが、それぞれ望ましい。
制した冷間圧延法では、冷間圧延を行う冷間圧延機のク
ラウン調整機構が、熱延板の幅方向に関して対称な左右
対称圧延機である場合には、板クラウン制御が、クラウ
ン調整機構を、幅方向に関して非対称に制御することに
より、行われることが望ましい。
ルベンディング、ワークロールクロス機構またはワーク
ロールシフト機構を有する圧延機(例えばUC(Univers
al Crown) ミル、HC(High Crown)ミル、CVC(Conti
nuous Variable Crown) ミル等) や、ロール胴部を拡径
させる機構を有する圧延機 (例えばTP(Taper Piston)
ミル等) が例示され、これに対し、非対称圧延機として
は、ロール軸を傾斜して設定するレベリングが例示され
る。
かるエッジドロップを抑制する冷間圧延法の実施形態
を、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
や平坦・クラウン制御装置としてVCロールやペアクロ
ス方式を有する圧延機等の、冷延素材の幅方向に関して
クラウン調整機構が対称である左右対称圧延機を用い
て、冷間圧延を行う場合である。
の概要を示す説明図である。図4において、ステップ
(以下、「S」と略記する。) 1では、熱延板である熱
延コイルのクラウン情報である熱延クラウン情報を得
る。この熱延クラウン情報は、熱延コイルの長さ方向の
任意の1点において、熱間圧延段階でプロフィル計によ
り実測した実測値から、前述した算出式 (板クラウンC
DX=HC −HDX、板クラウンCwx=HC −Hwx) によ
り、熱延コイルのクラウンの代表値として、求められ
る。これにより、冷延素材である熱延コイルが有するウ
ェッジWX (=HDX−HWX) が、板幅方向両端側それぞ
れに関する板クラウンCDX、Cwxの偏差として求められ
る。
ルの二つの板クラウンCDX、Cwxの大小が比較され、大
きいほうの値CDXまたはCwxが求められる。S3では、
S2において求めた大きいほうの値CDXまたはCwxを用
いることが決定され、板クラウン制御を行いながら、前
述した左右対称圧延機により冷間圧延が行われる。
い側CDXまたはCwxがエッジドロップが小さくなるよう
に、ワークロールのクラウンを設定または制御しながら
冷間圧延を行う。これにより、熱延コイルの板クラウン
が大きい側CDXまたはCwxがエッジドロップが小さくな
るとともに、小さい側CwxまたはCDXには著しいエッジ
アップは発生しない。このようにして、板クラウンが大
きい値の側が冷間圧延を行われた後に目標とする板クラ
ウンになって、板幅方向の両端部におけるエッジドロッ
プが抑制された冷延鋼板が、提供される。したがって、
製品公差から外れる製品不良が無くなり、歩留り低下を
防止できる。
延機を用いた場合であるが、このような左右対称圧延機
としては、クラウン調整機構としてロールベンディン
グ、ワークロールクロス機構またはワークロールシフト
機構を有する圧延機 (例えばUCミル、HCミル、CV
Cミル等) や、クラウン調整機構として、ロール胴部を
拡径させる機構を有する圧延機 (例えばVCミルやTP
ミル等) がある。このような左右対称圧延機により、図
4におけるS3の制御を行うには、クラウン調整機構
を、幅方向に関して非対称に制御すればよい。
軸を傾斜して設定するレベリングを有する圧延機があ
り、本実施形態をこの左右非対称圧延機により行うこと
も、もちろん可能である。
ッジドロップを抑制した冷間圧延法の第2実施形態を、
添付図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、以降
の各実施形態では、前述した第1実施形態と相違する部
分について説明し、共通する部分については、重複する
説明を省略する。
の概要を示す説明図である。この図5に示す制御ロジッ
クは、図4に示す第1実施形態の制御ロジックと同様
に、熱延コイルからの熱延クラウン情報を用いて冷間圧
延における板クラウン設定を行った後に、さらに、第1
実施形態と同様の左右対称圧延機の入側で熱延コイルの
長さ方向に関する複数位置で板クラウン測定を行って、
熱延板の長さ方向に関するウェッジの変化に応じて、熱
延板の長さ方向に関して、板クラウンのダイナミック制
御を行う例である。
に、熱延クラウン情報を得る。この熱延クラウン情報に
より、ワークサイド板クラウンCW =センタ板厚HC −
ワークサイド板端での板厚HW であり、ドライブサイド
板クラウンCd =センタ板厚HC −ドライブサイド板端
での板厚Hd であり、板クラウンC= (CW +Cd )/2
であり、さらに、ウェッジW=Cd −CW =HW −Hd
が求められる。
に、S1において算出した熱延コイルの二つの板クラウ
ンCD 、Cw の大小が比較される。ここで、仮に、ウェ
ッジW<0であると仮定すると、CW >CD であること
が、判断される。S3では、ワークサイド板クラウンC
W を用いることが決定され、S4以降で冷間圧延での板
クラウン制御設定が行われる。
延コイルの長さ方向の複数の位置において、冷延素材で
ある熱延コイルの板クラウンがプロフィル計により実測
され、入側実測クラウン情報が求められる。この実測値
を、Cd '(ドライブ側) 、CW `(ワークサイド側) とす
る。なお、説明を簡略化するため、熱間圧延および冷間
圧延それぞれのワークサイド、ドライブサイドは、とも
に同じ方向であるものと仮定する。
ダイナミック制御に用いられる板クラウン偏差ΔCが、
(S4において求めた入側実測クラウン情報−S1にお
いて求めた熱延クラウン情報) 、または (S4において
求めた入側実測クラウン情報−S1において求めた熱延
クラウン情報+S1において求めたウェッジ)として、
算出される。
であることから、冷間圧延機でワークサイド側の板クラ
ウンを測定した場合にはΔC= (CW ' −CW ) であ
り、ドライブサイド側で測定した場合にはΔC=
(Cd ' −Cd ) +Wとなる。
延クラウン情報と入側実測クラウン情報との偏差である
ため、この板クラウン偏差ΔCに応じて、板クラウンが
大きい値の側が冷間圧延を行われた後に目標とする板ク
ラウンになるように、冷間圧延を行うワークロールのク
ラウンを、熱延板の長さ方向に関して設定または制御す
ること、例えば、冷延素材の幅方向に関して対称である
冷間圧延機のワークロールベンダやペアクロス角等を制
御することにより、板クラウン制御が行われる。
させた場合の冷延鋼板の板クラウンの変化量をα (μm
/ton)とし、クロス角1度に対する冷延鋼板の板クラウ
ンの変化量を、クロス角変化による板クラウンはクロス
角に応じて放物線状に変化することから、β(μm/de
g2) とし、さらに、熱延板の板クラウンCHに対する冷
延鋼板の板クラウンChの関係を、Ch=ζ・CH×
(1−red/100)、ただしred :圧下率 (%)、ζ:係数
とする。
+ΔC) に変化したとすると、冷延鋼板の板クラウンC
h' は、 Ch' =ζ・ (CH+ΔC) ×(1−red/100) =ζ・ΔC×(1−red/100)+Ch となる。つまり、冷延鋼板の板クラウンCh' は、冷延
鋼板の板クラウンChに板クラウン偏差ΔCによる変化
分を加算すればよいことがわかる。
変わる影響を、ワークロールベンダ、あるいはクロス角
を変化させればよい。すなわち、冷間圧延後の板クラウ
ン変動をΔCh=ζ・ΔC×(1−red/100)とすれば、
ΔChを防止するために、ワークロールベンダに対して
はΔCh/α、クロス角に対してはΔCh/βを作動さ
せればよいことがわかる。
ば、S1において得られる熱延クラウン情報から、予め
熱延板の板クラウンCと、板幅方向両端部側の板クラウ
ンCD 、Cw の大きさと、ウェッジWとがわかり、S2
およびS3において、大きいほうの板クラウンCD また
はCw を用い、S4において冷間圧延機の入側で板クラ
ウンを熱延板の長さ方向について実測し、S5において
板クラウン偏差ΔCを求めて、S6において板クラウン
偏差ΔCに基づいた板クラウンのダイナミック制御を行
う。
両側の板クラウンを測定せず片側だけの測定を行って
も、S5において、S1において得られるウェッジ情報
に基づいた補正を行うことができる。すなわち、本実施
形態によれば、S4において、熱延板のプロフィルを、
板幅全体について測定する必要がなく、プロフィル計に
要する設備費を削減することができる。
延板の全長にわたってフィードフォワード制御などのク
ラウン制御を行って、全長にわたりエッジドロップが少
ない冷延鋼板を製造することが可能となる。
左右対称圧延機を用いる。すなわち、既存の冷間圧延機
のクラウン調整機構の多くは板幅方向に対称に制御され
ており、板幅方向に非対称に制御されることはこれまで
殆ど行われなかった。しかし、冷間圧延前に、ウェッジ
を有する熱延板の板幅方向への板クラウンが大きい側に
基づいて、その大きい側が圧延後の狙い板クラウンにな
るように、ロールベンディング、ワークロールクロス機
構またはワークロールシフト機構や、ロール胴部を拡径
させる機構、さらにはレベリング等のクラウン調整機構
を左右非対称に制御することにより、板クラウンを変更
できる。これにより、冷延鋼板のエッジドロップが抑制
され、製品公差から外れる製品不良が無くなり、歩留り
低下を防止できる。
ジドロップを抑制した冷間圧延法の第3実施形態を、添
付図面を参照しながら、詳細に説明する。
の概要を示す説明図である。本実施形態は、例えばロー
ルシフト機構や左右非対称のロールベンダを有する圧延
機等の、左右非対称圧延機を用いた場合である。
示す説明図である。図6におけるS1では、図4および
図5に示す制御ロジックと同様に、熱延コイル1の熱延
クラウン情報を得る。
ラウン量Cd 、Cw を、Cd =W/2+C、Cw =C−W
/2として、算出する。すなわち、板クラウン平均CはH
C −(HDX+HWX)/2 、W=Cd −Cw である。
ウン量Cd 、Cw に基づいて、冷間圧延における板クラ
ウン設定を、左右 (DS側、WS側) について、それぞれ計
算する。具体的には、Cd =W/2+C、Cw =C−W/2
から、各DS、WSの板クラウン偏差ΔCw 、ΔCd に基づ
いて、ワークロールベンダシフト量およびワークロール
ベンダ圧を、第1実施形態と同様にして計算する。
クロールシフト量やワークロールベンダ圧を決定する。
なお、シフト変化による冷延鋼板の板クラウンの変化
は、γ(μm/mm)とする。
計算時間短縮のために冷延素材の片側だけの設定計算を
行うことで簡略化することが多いが、本実施形態のよう
な左右非対称圧延機では、冷間圧延における板クラウン
設定を個別に行って独立した板クラウン制御を行うこと
により、より一層、エッジドロップが少ない冷延鋼板を
得られる。
ンの大きい側と小さい側とについて、冷間圧延における
板クラウン設定を、独立して行う場合である。そして、
それぞれに対して、シフト位置あるいは左右のロールベ
ンダを設定することにより、冷延鋼板のエッジドロップ
を低減させることができる。
求めた二つの板クラウンのうちの大きいほうの値CDXま
たはCwxに基づいて板クラウン制御を行っているが、本
発明はかかる形態には限定されない。板クラウンCDX、
Cwxの平均値(CDX+Cwx)/2よりも大きな値に基づ
いて板クラウン制御を行うことにより、従来のように平
均値(CDX+Cwx)/2に基づいて板クラウン制御を行
っていた場合に比較すると、エッジドロップを抑制する
ことができる。
である場合を例にとったが、本発明はかかる形態には限
定されず、冷延アルミニウム合金板等の他の冷延金属板
に対しても、同様に適用できる。
り、板幅方向両端側における板クラウンが異なるウェッ
ジを有する熱延板を冷延素材として冷間圧延を行って
も、エッジドロップが実質上抑制ないしは解消された冷
延鋼板を得ることができることとなった。かかる効果を
有する本発明の意義は、極めて著しい。
さの関係の一例を示すグラフである。
が1.0mm の冷延鋼板を得た場合において、板端部からの
距離と、ウェッジ比率との関係の一例を示すグラフであ
る。
クサイドWS側における板クラウンの差が大きい熱延板に
ついて、板幅方向端部からの距離と、目標値に対する板
厚偏差との関係の一例を示すグラフであり、図3(b) は
この熱延板に、板クラウンが大きい側のエッジドロップ
が小さくなる圧延条件で冷間圧延を行って得た冷延鋼板
について、板幅方向端部からの距離と、目標値に対する
板厚偏差との関係の一例を示すグラフである。
す説明図である。
す説明図である。
す説明図である。
を示す説明図である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 板幅方向の両端側それぞれに関する板ク
ラウンが異なるウェッジを有する熱延板に対して、二つ
の前記板クラウンの平均値よりも大きい値に基づいた板
クラウン制御を行いながら冷間圧延を行うことにより、
エッジドロップが抑制された冷延金属板を製造すること
を特徴とするエッジドロップを抑制した冷間圧延法。 - 【請求項2】 前記板クラウン制御は、二つの前記板ク
ラウンのうちの大きい値の側の端部における前記エッジ
ドロップを抑制する制御である請求項1記載のエッジド
ロップを抑制した冷間圧延法。 - 【請求項3】 前記板クラウン制御は、前記熱延板の長
さ方向に関する前記ウェッジの変化に基づいて、前記長
さ方向に関して行われる請求項1または請求項2記載の
エッジドロップを抑制した冷間圧延法。 - 【請求項4】 前記板クラウンは、前記熱延板を熱間圧
延段階で実測して得られる熱延クラウン情報、若しく
は、当該熱延クラウン情報と前記冷間圧延を行われる前
の前記熱延板をその長さ方向に関して複数位置で実測し
て得られる入側実測クラウン情報との偏差、または、こ
れらに前記熱延板を前記熱間圧延段階で実測して得られ
る前記ウェッジを加算した値として、得られる請求項1
から請求項3までのいずれか1項に記載のエッジドロッ
プを抑制した冷間圧延法。 - 【請求項5】 前記板クラウン制御は、前記板クラウン
が大きい値の側が前記冷間圧延を行われた後に目標とす
る板クラウンになるように、前記冷間圧延を行うワーク
ロールのクラウンを設定または制御することにより、行
われる請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載
のエッジドロップを抑制した冷間圧延法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15766098A JP3327212B2 (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | エッジドロップを抑制した冷間圧延法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11347617A JPH11347617A (ja) | 1999-12-21 |
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- 1998-06-05 JP JP15766098A patent/JP3327212B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN104772340A (zh) * | 2014-01-15 | 2015-07-15 | 宝山钢铁股份有限公司 | 热轧来料凸度及楔形异常波动预警控制方法 |
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JPH11347617A (ja) | 1999-12-21 |
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