JPH10221309A - 溶接部の判別方法及び不溶着部の測定方法並びに溶接部の検査装置 - Google Patents

溶接部の判別方法及び不溶着部の測定方法並びに溶接部の検査装置

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JPH10221309A
JPH10221309A JP9027136A JP2713697A JPH10221309A JP H10221309 A JPH10221309 A JP H10221309A JP 9027136 A JP9027136 A JP 9027136A JP 2713697 A JP2713697 A JP 2713697A JP H10221309 A JPH10221309 A JP H10221309A
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echo
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JP9027136A
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Koji Morita
耕次 森田
Yukio Hayashi
幸雄 林
Masahiro Nagata
匡宏 永田
Kenji Udagawa
建志 宇田川
Yasushi Ikegaya
靖 池ケ谷
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NIPPON CHOONPA SHIKEN KK
Kajima Corp
Nippon Steel Corp
Original Assignee
NIPPON CHOONPA SHIKEN KK
Kajima Corp
Nippon Steel Corp
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N29/04Analysing solids
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
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Abstract

(57)【要約】 【課題】板厚の相違やたれ込みの有無、耐火被膜の有無
等によらない広い適用範囲で、溶接部の形状を、容易に
非破壊で判定する。 【解決手段】鉄骨構造物の溶接部から距離Lの地点で、
開先側を測定面8とし、測定面8に探触子10を押し当
て、溶接部に向けて表面SH波を発信する。該部で受信
した反射波を、探触子10の探傷器12からパソコン1
3に転送する。パソコン13には、予め実験により完全
溶込み4・部分溶込み5・すみ肉6の溶接形状(b、
c、d)毎に典型的な波形16a〜16cが夫々蓄積さ
れている。パソコン13で、調査波形15と典型的な波
形16a〜16cとを比較する(a)。比較により、溶
接部の形状が、完全溶込み・部分溶込み・すみ肉のいず
れであるかを判別する。調査波形15のエコー高さから
不溶着部の高さを推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄骨構造物の溶
接部に適応する、溶接部の判別方法及び不溶着部の測定
方法並びに溶接部の検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】既存建物の鉄骨の耐震診断を行う場合、
溶接部が設計どおりに成されているか否かは重要な観点
である。この場合、溶接部が完全溶込み溶接部である
か、部分溶込み溶接部、すみ肉溶接部であるかを判別す
ることが重要となるが、開先形状と溶接部の外観とは一
致しないので、目視によって判断することは困難であっ
た。
【0003】そこで、かかる判別方法として、一般に実
際に溶接部の端部を切り削りし、マクロ試験によって溶
込み形状を現場で確認する方法が取られている。また、
他の方法では、SV波斜角探傷法により超音波による判
別方法も試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の内、前
者の場合では、溶込みを直接確認できるが、当該端部断
面を鏡面仕上げする必要から強酸性の腐食液を使用する
為、周囲に障害のない端部にしか適用できなかった。ま
た、溶接部端部の溶込みと溶接部中間部での溶込みとが
一致しない場合も多かった。従って、判別に要する時間
やコストがかかり、更に実際の建造物を傷つける為、そ
の修復などが煩雑となる問題点があった。
【0005】また後者の場合では、完全溶込み溶接部
か、部分溶込み溶接部かの判別は比較的可能であるが、
板厚の条件によっては採用できない問題点があった。更
に、完全溶接部でもたれ込みからの妨害エコー等の為に
すみ肉及び部分溶込み溶接部と同様のエコーが検出され
る問題点があった。更に、不溶着部の高さの測定は一般
に困難であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】然るに、この発明は、表
面SH波を利用して、溶接部の判断することにより、前
記問題点を解決した。
【0007】表面SH波は、板材の表面に沿って表面直
下を伝搬する為、表面に垂直な面の反射源を良く検出で
きる。また、エコー高さも図3(a)(d)に示すよう
に表面に垂直に製作されたスリット11の高さH0 と相
関関係がある。
【0008】一方、完全溶込み溶接部4では通常エコー
を発生させない(図3(b))、すみ肉溶接部の不溶着
部又は部分溶込み溶接部の不溶着部5a(高さH0
は、表面に対してほぼ垂直になる為にエコーを生じる
(図3(c))。従って、表面SH波の探傷法でエコー
高さから、すみ肉溶接部又は部分溶込み溶接部又は、完
全溶込み溶接部の判別ができる。また、エコー高さから
不溶着部のサイズ(高さ)を推定できる。
【0009】即ちこの発明は、鉄骨構造物の溶接部から
所定距離離れた地点を測定面とし、該測定面から溶接部
に向けて表面SH波を発信し、該部で受信した反射波
を、実験値による典型的な波形と比較し、溶接部の形状
を、完全溶込み溶接部、部分溶込み溶接部あるいはすみ
肉溶接部のいずれかを判別する溶接部の判別方法であ
る。ここで、表面SH波の発信は、測定面の全幅に亘
り、所定ピッチ毎に行うことが望ましい。
【0010】また、この発明は、鉄骨構造物の溶接部か
ら所定距離離れた地点を測定面とし、該測定面から溶接
部に向けて表面SH波を発信し、該部で受信した反射波
の高さを計測し、該高さに基づき、実験値による不溶着
部の高さと反射波の高さとの関係から、不溶着部の高さ
を推定するすることを特徴とする不溶着部の測定方法で
ある。
【0011】また、この発明は、超音波探傷器に表面S
H波探触子を接続すると共に、該超音波探傷器と、超音
波探傷器のデータを取り込みかつ処理する機能を有する
コンピュータに接続したことを特徴とする溶接部の検査
装置である。ここで、実験値に基づく溶接部の形状の違
いによる典型的な反射波形を蓄積し、取り込んだ探傷器
のデータと、該典型的な反射波形とを比較する機能を有
するコンピュータを使用することが望ましい。
【0012】また、表面SH波を使用するものであるか
ら、前記における検査対象の鉄骨構造物(溶接部)は、
耐火被膜や塗装などが施されている場合あるいは施され
ていない場合のいずれでも可能である。尚、耐火被膜等
が施されている場合には、測定面(探触子を当てる鉄骨
表面)では、耐火被膜などを一部除去し、表面を清掃す
る必要がある。また、耐火被膜などの除去は、鉄骨の幅
方向の全長に亘ることが望ましい。
【0013】また、前記において使用する表面SH波は
周波数0.5〜5MHz 程度、溶接部から測定面までの距
離は50〜500mm程度とすることが望ましい。
【0014】まず、以下の実験例により、発明の実施に
使用するデータの蓄積を図った。
【0015】
【実験例】図5〜図17に基づき表面SH波法によっ
て、非破壊的に開先形状を推定する実験例を説明する。
【0016】(1)試験方法 試験体 溶接試験体1(図5) TP−A(完全溶込み4+完全溶込み4)(図5
(b)) TP−B(完全溶込み4+部分溶込み5)(図5
(c)) TP−C(完全溶込み4+すみ肉6) (図5
(d)) TP−D(部分溶込み5+部分溶込み5)(図5
(e)) TP−E(すみ肉6+すみ肉6) (図5
(f))
【0017】 使用装置等 (1) 斜角探触子:ジャパンプローブ製 表面SH波探触子:0.5Z20×20SH90 表面SH波探触子:2Z10×10SH90 (2) 超音波探傷器 クラウトクレーマー製 USD15 (3) 接触媒質:ソニコート SHN−95
【0018】 実験方法 図4に示すように、試験体1の直交する部材2との溶接
部からY距離500mm・X方向20mmの位置の測定面8
の測定点Pに接触媒質(SHN−95)を塗布し、表面
SH波斜角探触子10を多少の前後・左右・首振り走査
を行い最大エコーを求め、再度探触子10の位置を確認
し、約2kgの荷重を加えエコー高さが安定した後、エコ
ーの測定を行った。その後、探触子位置を20mmピッチ
の各測定点で溶接線方向に移動し同様な測定を行った。
この測定を裏当て金3側及び開先側(表側)3aの各点
で実施した。
【0019】(2)実験結果及び考察 TP−A、TP−B、TP−C、TP−D、TP−Eの
各試験体において、表面SH波探触子(周波数0.5MH
z 及び2MHz )によって得られた超音波波形(Aスコー
プ波形)から、探触子の位置毎のエコー高さ及びビーム
路程を読みとり、3次元のグラフを作成した結果を図6
〜図15に示す。
【0020】両側の溶接部とも完全溶込み溶接部の試験
体TP−Aにおいては、部分溶込み溶接やすみ肉溶接で
エコーの検出が期待される位置(ビーム路程500mm及
び520mm)では、エコーが検出されず、試験体端部の
エコー(ビーム路程620mm)が明瞭に検出された。ま
た、溶接部近傍での超音波の回折現象よると推定される
エコーがビーム路程540〜560mm程度の位置に検出
された。これは、それらの位置で大きな面状の反射源が
ないためエコーが検出されず、多くの超音波は試験体端
部まで到達するためと思われる。
【0021】完全溶込み+部分溶込み溶接部の試験体T
P−Bにおいては、部分溶込みのためエコーの検出が期
待される位置(ビーム路程520mm)にエコーが検出さ
れた。また、2MHz では、その位置より遠方に到達する
超音波は少ないが、0.5MHz では回折により遠方に多
くの超音波が到達し、試験体の端部のエコーや回折によ
り発生した溶接部形状のエコーが検出された。また、探
触子の位置が溶接部ビードのある表側の場合の方がエコ
ー高さが高くなることから、表層直下の表面SH波も到
達距離が遠方になると表面より内部の方が音圧が大きく
なるためと思われる。
【0022】完全溶込み+すみ肉溶接部の試験体TP−
Cにおいては、すみ肉のためエコーの検出が期待される
位置(ビーム路程520mm)にエコーが検出された。ま
た、2MHz では、その位置より遠方に超音波は到達せ
ず、0.5MHz では回折により遠方に多くの超音波が到
達し、試験体の端部や溶接部形状のエコーが検出され
た。
【0023】部分溶込み+部分溶込み溶接部の試験体T
P−Dにおいては、最初の部分溶込みのためエコーの検
出が期待される位置(ビーム路程500mm)にエコーが
検出された。また、2MHz では、その位置より遠方の超
音波は到達せず、最初の部分溶込み溶接部しか検出でき
なかったが、0.5MHz では回折により遠方に超音波が
到達し、より遠方の部分溶込み溶接部からのエコー(ビ
ーム路程520mm程度)も検出された。
【0024】すみ肉+すみ肉溶接部の試験体TP−Eに
おいては、すみ肉のためエコーの検出が期待される位置
(ビーム路程500mm)にエコーが検出された。また、
2MHz では、その位置より遠方に超音波は到達せず、
0.5MHz では回折により遠方に多くの超音波が到達し
試験体の端部のエコーが検出されたが、遠方のすみ肉溶
接部は検出されなかった。これは、手前のすみ肉溶接に
よる超音波の透過部分が狭く、遠方のすみ肉溶接まで距
離があまりないため超音波ビームが到達しなかったため
と思われる。
【0025】各試験体の完全溶込み溶接部、部分溶込み
溶接部・すみ肉溶接部から検出された各測定点でのエコ
ーのグラフを図16(a)(b)に示す。図16で“−
B”は裏当て金側、“−F”は表側を表わす。
【0026】完全溶込み溶接部の場合は、エコーが検出
されなかった。
【0027】部分溶込み及びすみ肉溶接部の場合、とも
にエコーが検出された。また、部分溶込みとすみ肉溶接
のエコー高さを比較すると、すみ肉溶接は最大エコー高
さでも平均エコー高さでも部分溶込みよりエコー高さが
高くなり、特に裏当て金側から探傷した場合10dB程
度の差となった。
【0028】周波数について比較すると、2MHz の場合
すみ肉溶接部は、裏当て金側からの測定でも表側からの
測定でも同様に高いエコー高さが得られ、また、測定点
でのバラツキも小さかった。さらに、部分溶込み溶接部
では、裏当て金側から測定した場合エコー高さの低下が
著しくすみ肉溶接部から比べると平均値・最小値とも1
0〜15dB程度の差異となった。
【0029】それに比較すると、0.5MHz では、すみ
肉と部分溶込みの差異が小さく、全体としてはエコー高
さの差が5〜10dB程度あるが、ほとんど差異がでな
い場合もあった。
【0030】完全溶込み溶接部、部分溶込み溶接部、す
み肉溶接部の超音波波形例を図17(a)(b)(c)
に示す。
【0031】(3)まとめ 溶接部から離れた位置から、溶接部の開先形状の推定を
行うことが可能である。開先形状の推定は、完全溶込み
溶接部、部分溶込み溶接部(開先深さ板厚の1/2)、
すみ肉溶接部の3タイプに分類できるものと推定され
る。
【0032】開先形状の推定方法は、溶接部位置のエコ
ーの消失によって完全溶込み溶接部を確認し、検出され
たエコー高さによって部分溶込み溶接部か完全溶込み溶
接部かを判定することになる。
【0033】また、この推定方法について以下のように
考えられる。 (1) 探触子は溶接線方向に20mmピッチで測定を行ない
その結果を探触子の位置毎のエコー高さ及びビーム路程
の3次元のグラフで整理する。 (2) 探触子の位置から最短距離の溶接部の開先形状のみ
を推定する場合は、探触子を推定する溶接部から500
mm位置に置き、周波数2MHz の表面SH波探触子を用い
る。 (3) 探触子の位置から最短距離の溶接部より遠方の溶接
部の開先形状を推定する場合は(コラム柱内のダイヤフ
ラム溶接部の開先形状を取り合いの梁フランジから推定
する場合)、探触子を推定する溶接部から500mm位置
に置き、周波数0.5MHz 程度の表面SH波探触子を用
いる。 (4) 推定精度は周波数2MHz の方が優れている。
【0034】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。
【0035】(1)使用機器 斜角探触子10:ジャパンプローブ製 表面SH探触子 2Z10×10A90−SH 超音波探傷器12:クラウトクレーマー製 USD1
5 接触媒質:日合アセチレン株式会社製 ソニコート SHN−95 ノートパソコン13 データ転送ソフト(USD15−MATE)付き データーベースソフト付き
【0036】 (2)探傷器の設定 設定範囲 1000mm 音速 3230m/sec D−DELAY 0.0mm P−DELAY 6.69μsec DAMPING 500Ω POWER 2000pF PRF−MOD aoutlow PRF−VAL 200Hz 周波数 2MHz REJECT 0% RESTIF full-w DUAL off
【0037】(3)測定手順 測定部の形状を確認し、基準点A及び測定面8(測定
位置)を定める(図1(a))。
【0038】測定位置の耐火被覆9を、50mm〜10
0mm程度の範囲で鋼材(探傷部材)幅の全長に亘り剥離
する。この場合、梁の場合は下面のみ、柱の場合は外面
のみの耐火被覆9を剥離する(図1(a)、図18
(a))。
【0039】耐火被覆9を剥離した範囲(測定面8)
の鋼材表面を清掃する。
【0040】図18(b)に示すように、測定点Pを
20mmピッチで、鋼材の全幅に亘りマークする。
【0041】測定点Pに接触媒質を塗布して、探触子
10を多少首振り走査しながら、鋼材に押圧し、データ
ーが安定したら、探傷器12にデータを記憶させる。
【0042】ノートパソコン13を操作し、データ転
送ソフトで、探傷器12のデータをノートパソコン13
に取り込む。
【0043】ノートパソコン13に取り込んだ測定し
た超音波波形(Aスコープ波形)15と、既に保存して
ある(事前の実験により作成した)典型的な超音波波形
(Aスコープ波形)16a、16b、16cとを比較し
て溶接部の形状を推定する。この際、調査結果の超音波
波形15に並べて、典型的な超音波波形の内、完全溶込
み溶接部の波形16a、“完全溶込み+部分溶込み”溶
接部の波形16b、すみ肉溶接部の波形16cの各波形
とを、ノートパソコン13の画面14に同時に表示する
(図1(a)、図19)。ここで、波形の比較により溶
接部の形状が概略確認できる。
【0044】ここで、(1) 完全溶込み溶接部では、溶接
部からの低いエコーEが表れる(図2(a))。尚、実
験例では、低いエコーEに続き試験体の端部からの高い
エコーが波形に現れる(図19(a))。また、(2)
“完全溶込み+部分溶込み”溶接部では、不溶着部から
の高いエコーEに続き試験体の端部からの低いエコーが
現れる(図2(b)、図19(b))。また、(3) すみ
肉溶接部では、試験体に垂直に溶接された部材からの高
いエコーEのみが現れる(図2(c)、図19
(c))。
【0045】また、エコーEの高さhを測定すること
により(図2、図19)、図3(d)の関係から不完全
部の高さを推定する。
【0046】ノートパソコン13に取り込んだ超音波
波形(Aスコープ波形)から、探触子の位置毎のエコー
高さ及びビーム路程を読取り、X位置−ビーム路程−エ
コー高さの3次元グラフを作成する。このグラフと既に
保存してある典型的な超音波波形と比較して溶接部の形
状を溶接部の全長(X方向)に亘り推定する(図20〜
図21)。
【0047】測定結果の超音波波形(Aスコープ波形)
及び作成した3次元グラフを記録して保存する。
【0048】(4)尚、この方法による溶接部の検査
は、梁溶接部、柱溶接部、内ダイヤフラム溶接部、ブレ
ース溶接部等の部位が最適である。
【0049】
【発明の効果】この発明によれは、溶接部から所定距離
離れた測定面の清掃のみで、極めて容易に、溶接部の形
状を判別や不溶着部の測定ができる効果がある。また、
板厚の相違、たれ込み等があっても判断できるので、広
い適用範囲で溶接部の判定、不溶着部の測定ができる効
果がある。また、鉄骨構造物に耐火被膜や塗装が施され
ている場合であっても、測定面の耐火被膜等を除去して
清掃するのみで、測定が可能であり、測定前処理及び測
定後の現状修復も容易となる効果がある。
【0050】従って、既存建物の耐震判断等に際して、
継手の性能により適正にかつ容易にこれを評価すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の試験方法を説明する概略し
た正面図、(b)完全溶込み溶接部の断面図、(c)部
分溶込み溶接部の断面図、(d)すみ肉溶接部の断面図
である。
【図2】超音波探傷器の波形で、(a)は完全溶込み溶
接部、(b)は部分溶込み溶接部、(c)はすみ肉溶接
部を表す。
【図3】(a)は表面SH波の反射を説明する概略した
縦断面図でスリットの場合、(b)は同じく完全溶込み
溶接部の場合、(c)はすみ肉・部分溶込み溶接部の場
合を表し、(c)はエコー高さとスリット深さの関係を
表すグラフである。
【図4】実験例で、試験方法を説明する図で、(a)は
正面図、(b)は平面図である。
【図5】実験例で、試験体を表す図で(a)は平面図、
(b)はTP-Aの正面図、(c)はTP-Bの正面図、(d)
はTP-Cの正面図、(e)はTP-Dの正面図、(f)はTP-E
の正面図である。
【図6】実験例で、TP-Aの0.5MHz ・距離500mmの
X方向位置−ビーム路程−エコー高さの3次元グラフ
で、(a)は裏当て金側、(b)は表側、を夫々表す。
【図7】実験例で、TP-Aの2MHz ・距離500mmの同じ
く3次元グラフで、(a)は裏当て金側、(b)は表
側、を夫々表す。
【図8】実験例で、TP-Bの0.5MHz ・距離500mmの
同じく3次元グラフで、(a)は裏当て金側、(b)は
表側、を夫々表す。
【図9】実験例で、TP-Bの2MHz ・距離500mmの同じ
く3次元グラフで、(a)は裏当て金側、(b)は表
側、を夫々表す。
【図10】実験例で、TP-Cの0.5MHz ・距離500mm
の同じく3次元グラフで、(a)は裏当て金側、(b)
は表側、を夫々表す。
【図11】実験例で、TP-Cの2MHz ・距離500mmの同
じく3次元グラフで、(a)は裏当て金側、(b)は表
側、を夫々表す。
【図12】実験例で、TP-Dの0.5MHz ・距離500mm
の同じく3次元グラフで、(a)は裏当て金側、(b)
は表側、を夫々表す。
【図13】実験例で、TP-Dの2MHz ・距離500mmの同
じく3次元グラフで、(a)は裏当て金側、(b)は表
側、を夫々表す。
【図14】実験例で、TP-Eの0.5MHz ・距離500mm
の同じく3次元グラフで、(a)は裏当て金側、(b)
は表側、を夫々表す。
【図15】実験例で、TP-Eの2MHz ・距離500mmの同
じく3次元グラフで、(a)は裏当て金側、(b)は表
側、を夫々表す。
【図16】実験例で、試験体毎のエコー高さを表した棒
グラフで、(a)は周波数0.5MHz 、(b)は周波数
2MHz を夫々表す。
【図17】実験例で、周波数2MHz の場合のエコーで、
(a)はTP-A(完全溶込み部)、(b)はTP-B(完全溶
込み+部分溶込み)、(c)はTP-E(すみ肉+すみ肉)
を夫々表す。
【図18】この発明の実施例の測定方法を説明する図
で、(a)は一部正面図、(b)は一部平面図である。
【図19】同じくエコーで、(a)は両側とも完全溶込
み部、(b)は“完全溶込み+部分溶込み”、(c)は
両側ともすみ肉、を夫々表す。
【図20】同じく、X方向位置−ビーム路程−エコー高
さの3次元グラフで、両側とも完全溶込み部の場合で、
(a)は裏当て金側、(b)は表側、を夫々表す。
【図21】同じく、X方向位置−ビーム路程−エコー高
さの3次元グラフで、“完全溶込み+部分溶込み”の場
合で、(a)は裏当て金側、(b)は表側、を夫々表
す。
【図22】同じく、X方向位置−ビーム路程−エコー高
さの3次元グラフで、“完全溶込み+すみ肉”の場合
で、(a)は裏当て金側、(b)は表側、を夫々表す。
【符号の説明】
1 試験体 4 完全溶け込み溶接部 5 部分溶け込み溶接部 5a 部分溶け込み溶接部の不溶着部分 6 すみ肉溶接部 6a すみ肉溶接部の不溶着部分 8 測定面 10 探触子 12 パソコン 14 画面 15 調査結果の超音波波形 16a、16b、16c 典型的な超音波波形
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 幸雄 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 永田 匡宏 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 宇田川 建志 神奈川県相模原市渕野辺5−10−1 株式 会社日鐵テクノリサーチ内 (72)発明者 池ケ谷 靖 横浜市青葉区あざみ野南2−4−7 日本 超音波試験株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨構造物の溶接部から所定距離離れた
    地点を測定面とし、該測定面から溶接部に向けて表面S
    H波を発信し、該部で受信した反射波を、実験値による
    典型的な波形と比較し、溶接部の形状を、完全溶込み溶
    接部、部分溶込み溶接部あるいはすみ肉溶接部のいずれ
    かを判別する溶接部の判別方法。
  2. 【請求項2】 表面SH波の発信は、測定面の全幅に亘
    り、所定ピッチ毎に行う請求項1記載の溶接部の判別方
    法。
  3. 【請求項3】 鉄骨構造物の溶接部から所定距離離れた
    地点を測定面とし、該測定面から溶接部に向けて表面S
    H波を発信し、該部で受信した反射波の高さを計測し、
    該高さに基づき、実験値による不溶着部の高さと反射波
    の高さとの関係から、不溶着部の高さを推定することを
    特徴とする不溶着部の測定方法。
  4. 【請求項4】 超音波探傷器に表面SH波探触子を接続
    すると共に、該超音波探傷器と、超音波探傷器のデータ
    を取り込みかつ処理する機能を有するコンピュータに接
    続したことを特徴とする溶接部の検査装置。
  5. 【請求項5】 実験値に基づく溶接部の形状の違いによ
    る典型的な反射波形を蓄積し、取り込んだ探傷器のデー
    タと、該典型的な反射波形とを比較する機能を有するコ
    ンピュータを使用した請求項4記載の溶接部の検査装
    置。
JP9027136A 1997-02-10 1997-02-10 溶接部の判別方法及び不溶着部の測定方法並びに溶接部の検査装置 Withdrawn JPH10221309A (ja)

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