JP2000275224A - 金属薄肉部材の超音波探傷装置及びその超音波探傷方法 - Google Patents

金属薄肉部材の超音波探傷装置及びその超音波探傷方法

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JP2000275224A
JP2000275224A JP11083903A JP8390399A JP2000275224A JP 2000275224 A JP2000275224 A JP 2000275224A JP 11083903 A JP11083903 A JP 11083903A JP 8390399 A JP8390399 A JP 8390399A JP 2000275224 A JP2000275224 A JP 2000275224A
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亮 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来から用いられている超音波探傷技術を利
用して、金属薄肉部材に存在する欠陥部の深さを安価で
且つ簡単に測定することが可能な超音波探傷装置及び超
音波探傷方法を提供すること。 【解決手段】 板波探触子2には、パルス電圧を発生す
るパルス発生器5が接続されており、パルス発生器5に
て発生したパルス電圧を板波探触子2の圧電素子2aに
送ることにより、圧電素子2aが振動し、パルス波、す
なわち超音波を発生する。一方、横波斜角探触子3に
は、欠陥深さ算出手段6が接続されており、受信した横
波は、圧電素子3aにて電気信号に変換されて、横波斜
角探触子3から欠陥深さ算出手段6に送られ、欠陥深さ
算出手段6にて、横波斜角探触子3から送られた電気信
号に基づいて受信した横波の受信強度(受信したエコー
の高さ)を検出し、受信強度から欠陥部4の深さ(亀裂
の鋼板厚さ方向の長さ)を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばステンレ
スといった金属製の薄い板材等からなる薄肉部材に存在
する欠陥を検査する金属薄肉部材の超音波探傷装置及び
その超音波探傷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属薄肉部材の表面に存在する欠
陥部を検査する方法としては、目視検査や、毛細管現象
を利用して欠陥部を肉眼で見やすい像にして検出する浸
透探傷が知られており、欠陥部が発見された被検査部材
は普通廃却されていた。しかし、欠陥部が発見されたと
しても、その欠陥部が被検査物の機能に悪影響を与える
ものか否かを判断することが可能であれば、全品廃却す
る必要はなくなる。この場合、被検査物の機能に悪影響
を与えるものか否かを判断する1つの方法として、欠陥
部の深さを測定し、測定した深さを基準値と比較するこ
とが考えられる。この欠陥部の深さを測定する方法とし
ては、電気抵抗法が広く用いられている。
【0003】一方、金属製薄板(板厚が超音波波長の数
倍以下)のような金属薄肉部材の欠陥部の探傷には、超
音波探傷方法が適している。超音波探傷方法では、いわ
ゆる板波式の超音波探傷装置が用いられている。この場
合、探触子が発生した超音波を板に斜めに入射して板波
を発生させ、その板波が欠陥部により反射され、反射さ
れて返ってくる板波を観測して探傷を行う。たとえば、
特開平8−248008号公報には、直径0.1mm程度
の微小欠陥を検出可能とした超音波探傷装置が開示され
ており、欠陥部の体積と欠陥部にて反射された板波の強
度(エコーレベル)との間に相関関係が存在しているこ
とも開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電気抵抗法による欠陥
部の深さの測定は、深さ判定曲線を理論的に求めること
が困難なため、人工的に欠陥部を形成した試験片を実測
することにより、予め深さ判定曲線を求めることが行わ
れている。しかしながら、見かけの抵抗率等の測定値
は、欠陥の長さ及び幅、被検査部材の厚さや曲率の影響
を受けるため、深さ判定曲線の決定及び深さの判定には
熟練と手間が要求される。また、0.1mmオーダーでの
測定精度を確保することは困難であり、事実上、電気抵
抗法を用いて欠陥部の深さを厳密に測定することは不可
能であった。
【0005】特開平8−248008号公報に開示され
た超音波探傷装置にあっては、欠陥部の体積に関する示
唆はあるものの、欠陥部の深さに関しては何らの示唆が
なされておらず、超音波探傷技術において、欠陥部の深
さを測定するための有効な装置及び方法は存在しなかっ
た。
【0006】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、従来から用いられている超音波探傷技術を利用し
て、金属薄肉部材に存在する欠陥部の深さを安価で且つ
簡単に測定することが可能な超音波探傷装置及び超音波
探傷方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、実験研究
の結果、金属製薄板(板厚が超音波波長の数倍以下)の
ような金属薄肉部材に超音波により板波を発生させ、欠
陥部から反射された板波の横波成分の受信強度と欠陥部
の深さとが、概ね比例関係にあるという事実を新たに見
出した。本発明は、この新たに見出された欠陥部から反
射された板波の横波成分の受信強度と欠陥部の深さとの
関係に基づいてなされたものである。
【0008】請求項1に記載の発明は、金属薄肉部材に
超音波を斜入射して金属薄肉部材に板波を発生させる板
波発生手段と、金属薄肉部材の欠陥部から反射される超
音波の横波を受信可能な横波受信手段と、横波受信手段
で受信した横波の受信強度に基づいて欠陥部の深さを算
出する欠陥深さ算出手段とを有することを特徴としてい
る。
【0009】請求項1に記載の上記金属薄肉部材の超音
波探傷装置によれば、新たに見出された欠陥部から反射
された板波の横波成分の受信強度と欠陥部の深さとの関
係に基づいて、従来から用いられている超音波探傷技術
を利用して、安価で且つ簡単な金属薄肉部材に存在する
欠陥部の深さを測定することが可能となる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、欠陥深さ算出手段は、予め求めておい
た横波の受信強度と欠陥部の深さとの相関特性を記憶す
る記憶手段を有しており、記憶手段に記憶された相関特
性に基づいて、横波の受信強度から欠陥部の深さを算出
するよう構成されていることを特徴としている。この場
合には、予め求めておいた横波の受信強度と欠陥部の深
さとの相関特性を記憶させる記憶手段を有しているの
で、受信した受信強度を検出すると速やかに、記憶手段
に記憶された予め求めておいた横波の受信強度と欠陥部
の深さとの相関特性に基づいて被検査部材の欠陥部の深
さを算出することが可能となる。
【0011】請求項3に記載の発明は、パルス発生手段
と、パルス発生手段からのパルス電圧を受けて、金属薄
肉部材に超音波を斜入射して金属薄肉部材に板波を発生
させる板波探触子と、金属薄肉部材の欠陥部から反射さ
れる超音波の横波のみを受信する横波斜角探触子と、横
波斜角探触子にて受信された横波の受信強度を検出する
受信強度検出手段と、予め求めておいた横波の受信強度
と欠陥部の深さとの相関特性を記憶する記憶手段と、受
信強度検出手段より検出された横波の受信強度と記憶手
段に記憶された相関特性とに基づいて、欠陥部の深さを
算出する欠陥深さ算出手段とを有することを特徴として
いる。
【0012】請求項3に記載の上記金属薄肉部材の超音
波探傷装置によれば、従来から用いられている超音波探
傷技術を利用して、金属薄肉部材に存在する欠陥部の深
さを安価で且つ簡単に測定することが可能となると共
に、予め求めておいた横波の受信強度と欠陥部の深さと
の相関特性を記憶させる記憶手段を有しているので、受
信した横波の受信強度を検出すると速やかに、記憶手段
に記憶された予め求めておいた横波の受信強度と欠陥部
の深さとの相関特性と受信した横波の受信強度とに基づ
いて、被検査部材の欠陥部の深さを算出することが可能
となる。
【0013】請求項4に記載の発明は、欠陥部を有した
金属薄肉部材に超音波を斜入射して板波を発生させ、欠
陥部から反射された超音波の横波を受信し、受信した横
波の受信強度を検出し、検出した横波の受信強度に基づ
いて欠陥部の深さを算出することを特徴としている。
【0014】請求項4に記載の上記金属薄肉部材の超音
波探傷方法によれば、新たに見出された欠陥部から反射
された板波の横波成分の受信強度と欠陥部の深さとの関
係に基づいて、従来から用いられている超音波探傷技術
を利用して、安価で且つ簡単な金属薄肉部材に存在する
欠陥部の深さを測定することが可能となる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、受信した横波の受信強度に基づいて欠
陥部の深さを算出する際に、予め求めておいた横波の受
信強度と欠陥部の深さとの相関特性と、受信した横波の
受信強度とに基づいて欠陥部の深さを算出することを特
徴としている。この場合には、横波の受信強度と欠陥部
の深さとの相関特性を予め求めているので、受信した横
波の受信強度を検出すると速やかに、予め求めておいた
横波の受信強度と欠陥部の深さとの相関特性と受信した
横波の受信強度とに基づいて被検査部材の欠陥部の深さ
を算出することが可能となる。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、横波の受信強度と欠陥部の深さとの相
関特性は、金属薄肉部材に所定深さを有するスリット状
の欠陥部を形成し、スリット状の欠陥部を形成された金
属薄肉部材に超音波を斜入射して板波を発生させ、欠陥
部から反射された超音波の横波のみを受信し、受信した
横波の受信強度を検出し、スリット状の欠陥部の所定深
さを変更して横波の受信強度の検出を繰り返し、深さが
異なるスリット状の欠陥部ごとの受信強度から求めてお
くことを特徴としている。この場合には、横波の受信強
度と欠陥部の深さとの相関特性を予め適切に求めておく
ことが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0018】図1乃至図5は本発明による超音波探傷装
置の第1の実施形態を示す。この第1の実施形態におい
て、図1及び図2は全体構成を概略的に示したものであ
る。被検査部材である板厚2mmのステンレス製鋼板1上
に、板波探触子2及び横波斜角探触子3が載置されてい
る。鋼板1には欠陥部4として、鋼板1の表面に開口し
た亀裂が存在している。この場合、欠陥部4の存在は目
視検査等の他の検査方法により予め確認されており、欠
陥部4の位置も特定されている。
【0019】板波探触子2は、圧電素子2aを有し、圧
電素子2aにて発生させた超音波を鋼板1に対して斜入
射し、鋼板1に板波を発生させるよう構成されている。
横波斜角探触子3は、圧電素子3aを有し、欠陥部4に
て反射した板波の横波成分のみを選択的に受信するよう
構成されている。たとえば、周波数5MHz、屈折角6
0°とされている。すなわち、横波斜角探触子3には、
圧電素子3aが適切な屈折角の横波を受信できるようそ
の角度が設定されて配置されている。板波探触子2と横
波斜角探触子3とは、板波探触子2が発した板波が欠陥
部4にて反射し、欠陥部4にて反射した板波が横波斜角
探触子3にて受信できるよう欠陥部4に対してそれぞれ
所定の角度を有して配置される。板波探触子2及び横波
斜角探触子3を鋼板1に載置する際には、鋼板1上に
油、水、グリセリン等を塗布しておき、探触子2、3と
鋼板1との間で超音波が通過し易くなるようにしてい
る。図2においては、横波斜角探触子3側のみを記載し
ている。
【0020】板波探触子2には、パルス電圧を発生する
パルス発生器5が接続されている。パルス発生器5にて
発生したパルス電圧を板波探触子2の圧電素子2aに送
ることにより、圧電素子2aが振動し、板波探触子2は
パルス波、すなわち超音波を発生することになる。横波
斜角探触子3には、欠陥深さ算出手段6が接続されてい
る。受信された横波は、圧電素子3aにて電気信号に変
換されて、横波斜角探触子3から欠陥深さ算出手段6に
送られる。欠陥深さ算出手段6は、横波斜角探触子3か
ら送られた電気信号に基づいて受信した横波の受信強度
(受信したエコーの高さ)を検出し、受信強度から欠陥
部4の深さ(亀裂の鋼板厚さ方向の長さ)を算出する。
欠陥深さ算出手段6にはモニタ7が接続されている。モ
ニタ7は、図3に示すように、算出した欠陥部4の深さ
と受信した横波の波形を表示する。ここで欠陥部4の深
さは、鋼板1の厚みに対する欠陥部4の深さの割合を百
分率(%t)にて表している。
【0021】次に、欠陥部4の深さの算出方法について
説明する。欠陥深さ算出手段6は記憶手段8を有してお
り、記憶手段8には、図4に示すような、受信した横波
の受信強度(受信したエコーの高さ)と欠陥部の深さと
の相関特性が記憶されている。したがって、横波斜角探
触子3から送られた電気信号に基づいて受信した横波の
受信強度を検出し、検出した横波の受信強度を記憶手段
8に記憶された相関特性に照らし合わせることで、欠陥
部4の深さを算出することができる。ここで横波の受信
強度(受信したエコーの高さ)は、板波探触子2にて発
生させたパルス波(超音波)のパルス高さに対する受信
した横波のパルス高さ(エコー高さ)の割合を百分率
(%)にて表している。
【0022】図4に示すような、受信した横波の受信強
度と欠陥部の深さとの相関特性は、以下のようにして求
める。図5に示すように、試験鋼板(試験金属薄肉部
材)11に欠陥部として、人工的(試験的)に所定深さ
を有する試験スリット12(試験欠陥部)を形成し、図
1及び図2に示した超音波探傷装置により横波の受信強
度を測定する。試験スリット12の深さを変更し、複数
回測定を繰り返して、測定結果より、受信した横波の受
信強度と試験スリット12、すなわち試験欠陥部の深さ
との相関特性を求める。この特性は、検査対象の厚み及
び材質に影響を受けるため、被検査部材と同じ厚み及び
材質の試験鋼板11に試験スリット12を形成して測定
を行うことが最も好ましい。なお、図5においては、横
波斜角探触子3側のみを記載している。
【0023】これにより、今まで測定が困難であった欠
陥部4の深さを、従来から用いられている超音波探傷技
術を用いながら測定可能としているので、安価で且つ簡
単な超音波探傷装置及び超音波探傷方法を提供すること
が可能となる。また、予め求めておいた横波の受信強度
と欠陥部の深さとの相関特性を記憶させる記憶手段8を
有しているので、前記受信した受信強度を検出すると速
やかに、記憶手段8に記憶された予め求めておいた横波
の受信強度と欠陥部の深さとの相関特性に基づいて欠陥
部4の深さを算出することが可能となる。したがって、
迅速な欠陥部4の深さの測定が可能となる。
【0024】また、試験鋼板11に人工的に形成した試
験スリット12の深さを変更し、複数回測定を繰り返し
て、測定結果より、受信した横波の受信強度と欠陥部の
深さとの相関特性を求めることにより、相関特性を適切
に設定することができ、欠陥部4の深さの測定精度を向
上させることが可能となる。
【0025】第1の実施形態では、鋼板1に存在する欠
陥部4の深さを測定しているが、この超音波探傷装置
は、ベローズ等の湾曲部を有する金属薄肉部材について
も欠陥部の深さが可能であり、特に、ベローズ等の湾曲
部に存在する欠陥部の深さを測定するのに好適である。
【0026】図6及び図7は本発明による超音波探傷装
置の第2の実施形態を示す。図6は、第2の実施形態に
おける一体型超音波探触子の斜視図である。図7は、第
2の実施形態における一体型超音波探触子の部分断面図
である。
【0027】図1及び図2に示した超音波探傷装置は板
波探触子2及び横波斜角探触子3が各々別個に設けられ
ていたが、図6及び図7に示した超音波探傷装置は、板
波探触子及び横波斜角探触子を1つのケース22に対し
て一体的に組み込むことにより構成された一体型超音波
探触子21を有する。板波探触子部23と横波斜角探触
子部24とは、コルク等の吸音材により構成される音響
分割面25にて区切られている。板波探触子部23には
圧電素子23aが設けられており、板波探触子部23は
圧電素子23aにて発生させた超音波を鋼板等の被検査
部材に対して斜入射し、被検査部材に板波を発生させる
よう構成されている。横波斜角探触子部24には圧電素
子24aが設けられており、横波斜角探触子部24は欠
陥部にて反射した板波の横波成分のみを選択的に受信す
るよう構成されている。すなわち、圧電素子24aは、
適切な屈折角の横波を受信できるようその角度が設定さ
れて配置されている。両圧電素子23a、24aは、板
波探触子部23により発せられた板波が欠陥部4にて反
射し、欠陥部4にて反射した板波が横波斜角探触子部2
4にて受信できるよう欠陥部4に対してそれぞれ所定の
角度を有して配置される。また、両圧電素子23a、2
4aは、各々電極23b、24bに接続されている。電
極23bはパルス発生器(図示せず)に接続され、電極
24bは欠陥深さ算出手段(図示せず)に接続されてい
る。
【0028】第2の実施形態においては、超音波探傷装
置が板波探触子及び横波斜角探触子を1つのケース22
に対して一体的に組み込んだ一体型超音波探触子21を
有するので、超音波探傷装置を欠陥部が存在する鋼板等
の被検査部材に載置し、電極23b、24bに対してパ
ルス発生器5及び欠陥深さ算出手段6を接続するだけで
測定が開始できるので、操作性に優れると共に、探傷検
査工数を低減することが可能となる。また、圧電素子2
3a、24aの配置構造を鋼板(被検査部材)の厚さ等
により適切に選択配置可能となるよう構成しておけば、
様々な種類、厚さの鋼板に対して探傷検査が可能となる
一方、検査自体の精度を向上させることも可能となる。
【0029】図8は本発明による超音波探傷装置の第3
の実施形態を示す。第3の実施形態における超音波探傷
装置は、パイプ状の金属薄肉部材31の内周面に存在す
る欠陥部32の深さを測定する内挿型超音波探触子33
を有するものであり、図8は内挿型超音波探触子33の
部分断面図である。欠陥部32は、パイプ状の金属薄肉
部材31の内周面の周方向に延びて存在している。
【0030】円筒状の探触子本体34内に板波探触子3
5及び横波斜角探触子36が設けられている。板波探触
子35と横波斜角探触子36とは探触子本体34の長手
方向に並んで、かつ横波斜角探触子36を板波探触子3
5より超音波入射方向でみて前方となるよう配置してい
る。これは、欠陥部32での反射した板波(横波)は減
衰が生じるため、反射した板波(横波)を適切に受信す
るよう横波斜角探触子36の方を欠陥部32に近づける
ためである。板波探触子35及び横波斜角探触子36は
第1の実施形態のものと同様に圧電素子(図示せず)を
有している。探触子本体34の板波探触子35及び横波
斜角探触子36とが設けられている部分の外周には、軟
質ゴムカバー37が設けられている。また、板波探触子
35及び横波斜角探触子36が設けられる探触子本体3
4内及びパイプ状の金属薄肉部材31の内部は、音響結
合用液体が充填されている。
【0031】欠陥部32の深さは、第1及び第2の実施
形態について説明したものと同じであり、詳細な説明は
省略するが、欠陥部32にて反射した板波の横波成分の
みを選択的に横波斜角探触子36にて受信し、受信した
横波の受信強度に基づいて欠陥部32の深さを算出する
ことにより測定される。これにより、パイプ状の金属薄
肉部材31の内周面の周方向に伸びて存在する欠陥部3
2の深さを測定することができる。また、パイプ状の金
属薄肉部材31の端部から徐々に内挿型超音波探触子3
3を挿入して、金属薄肉部材31の内周面を長手方向に
走査していけば、同時に欠陥部32の位置の検出も可能
である。
【0032】なお、探触子本体内34に、板波探触子3
5及び横波斜角探触子36を探触子本体34の円周方向
に沿って配置して設けることにより、パイプ状の金属薄
肉部材31の内周面に金属薄肉部材31の長手方向に伸
びて存在する欠陥部の深さ及び位置を検出することも可
能である。
【0033】図9は本発明による超音波探傷装置の第4
の実施形態を示す。第4の実施形態における超音波探傷
装置は、パイプ状の金属薄肉部材41の外周面に存在す
る欠陥部42の深さを測定する外挿型超音波探触子43
を有するものであり、図9は外挿型超音波探触子43の
部分断面図である。欠陥部42は、パイプ状の金属薄肉
部材41の外周面に、金属薄肉部材41の長手方向に伸
びて存在している。
【0034】円筒状の探触子本体内44に板波探触子4
5及び横波斜角探触子46が設けられている。板波探触
子45及び横波斜角探触子46とは探触子本体44の円
周方向に並んで、かつ横波斜角探触子46を板波探触子
45より超音波入射方向でみて前方となるよう配置して
いる。これは、第3の実施形態と同様に反射による減衰
を考慮してのことである。欠陥部42の深さは、第1乃
至第3の実施形態のものと同じであり、詳細な説明は省
略するが、欠陥部42にて反射した板波の横波成分のみ
を選択的に横波斜角探触子46にて受信し、受信した横
波の受信強度に基づいて欠陥部42の深さを算出するこ
とにより測定される。これにより、パイプ状の金属薄肉
部材41の外周面に金属薄肉部材41の長手方向に伸び
て存在する欠陥部42の深さを測定することができる。
また、パイプ状の金属薄肉部材41に外挿型超音波探触
子44を挿入した後に回転させて、金属薄肉部材41の
外周面を走査していけば同時に欠陥部42の位置の検出
も可能である。
【0035】探触子本体内44に、板波探触子45及び
横波斜角探触子46を、探触子本体44の長手方向に沿
って配置して設けることにより、パイプ状の金属薄肉部
材41の外周面の周方向に伸びて存在する欠陥部の深さ
及び位置を検出することも可能である。
【0036】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、請求項1
に記載の発明によれば、今まで測定が困難であった欠陥
部の深さを、従来から用いられている超音波探傷技術を
用いながら測定可能としているので、安価で且つ簡単な
金属薄肉部材の超音波探傷装置を提供することが可能と
なる。
【0037】請求項2に記載の発明によれば、予め求め
ておいた横波の受信強度と欠陥部の深さとの相関特性を
記憶させる記憶手段を有しているので、横波の受信強度
を検出すると速やかに、記憶手段に記憶された予め求め
ておいた横波の受信強度と欠陥部の深さとの相関特性に
基づいて欠陥部の深さを算出することができ、迅速に欠
陥部の深さを測定できる金属薄肉部材の超音波探傷装置
を提供することが可能となる。
【0038】請求項3に記載の発明によれば、今まで測
定が困難であった欠陥部の深さを、従来から用いられて
いる超音波探傷技術を用いながら測定可能とし、更に、
予め求めておいた横波の受信強度と欠陥部の深さとの相
関特性を記憶させる記憶手段を有しているので、横波の
受信強度を検出すると速やかに記憶手段に記憶された予
め求めておいた横波の受信強度と欠陥部の深さとの相関
特性に基づいて欠陥部の深さを算出することができ、安
価で且つ簡単なことに加え迅速に欠陥部の深さを測定で
きる金属薄肉部材の超音波探傷装置を提供することが可
能となる。
【0039】請求項4に記載の発明によれば、今まで測
定が困難であった欠陥部の深さを、従来から使用されて
いる超音波探傷技術を用いながら測定可能としているの
で、安価で且つ簡単な金属薄肉部材の超音波探傷方法を
提供することが可能となる。
【0040】請求項5に記載の発明によれば、横波の受
信強度と欠陥部の深さとの相関特性を予め求めているの
で、横波の受信強度を検出すると直ちに、予め求めてお
いた横波の受信強度と欠陥部の深さとの相関特性に基づ
いて欠陥部の深さを算出することができ、迅速に欠陥部
の深さを測定できる金属薄肉部材の超音波探傷方法を提
供することが可能となる。
【0041】請求項6に記載の発明によれば、横波の受
信強度と欠陥部の深さとの相関特性を予め適切に求めて
おくことが可能となり、欠陥部の深さの測定精度を向上
させることのできる金属薄肉部材の超音波探傷方法を提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波探傷装置の第1の実施形態
を示す構成図である。
【図2】本発明による超音波探傷装置の第1の実施形態
を示す構成図である。
【図3】本発明による超音波探傷装置の第1の実施形態
におけるモニタの表示画面を例示する説明図である。
【図4】受信した横波の受信強度(エコー高さ)と欠陥
部の深さとの関係を例示する図表である。
【図5】本発明による超音波探傷装置の第1の実施形態
を示す模式図である。
【図6】本発明による超音波探傷装置の第2の実施形態
を示す、一体型超音波探触子の斜視図である。
【図7】本発明による超音波探傷装置の第2の実施形態
を示す、一体型超音波探触子の部分断面図である。
【図8】本発明による超音波探傷装置の第3の実施形態
を示す、内挿型超音波探触子の部分断面図である。
【図9】本発明による超音波探傷装置の第4の実施形態
を示す、外挿型超音波探触子の部分断面図である。
【符号の説明】
1、11…鋼板、2、35、45…板波探触子、3、3
6、46…横波斜角探触子、2a、3a、23a、24
a…圧電素子、4、32、42…欠陥部、5…パルス発
生器、6…欠陥深さ算出手段、12…スリット、21…
一体型超音波探触子、31、41…パイプ状の金属薄肉
部材、33…内挿型超音波探触子、43…外挿型超音波
探触子。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄肉部材に超音波を斜入射して前記
    金属薄肉部材に板波を発生させる板波発生手段と、 金属薄肉部材の欠陥部から反射される超音波の横波を受
    信可能な横波受信手段と、 前記横波受信手段で受信した横波の受信強度に基づいて
    欠陥部の深さを算出する欠陥深さ算出手段とを有するこ
    とを特徴とする金属薄肉部材の超音波探傷装置。
  2. 【請求項2】 前記欠陥深さ算出手段は、予め求めてお
    いた横波の受信強度と欠陥部の深さとの相関特性を記憶
    する記憶手段を有しており、前記記憶手段に記憶された
    前記相関特性に基づいて、前記横波の受信強度から欠陥
    部の深さを算出するよう構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の金属薄肉部材の超音波探傷装置。
  3. 【請求項3】 パルス発生手段と、 前記パルス発生手段からのパルス電圧を受けて、金属薄
    肉部材に超音波を斜入射して前記金属薄肉部材に板波を
    発生させる板波探触子と、 金属薄肉部材の欠陥部から反射される超音波の横波のみ
    を受信する横波斜角探触子と、 前記横波斜角探触子にて受信された横波の受信強度を検
    出する受信強度検出手段と、 予め求めておいた横波の受信強度と欠陥部の深さとの相
    関特性を記憶する記憶手段と、 前記受信強度検出手段より検出された前記横波の受信強
    度と前記記憶手段に記憶された前記相関特性とに基づい
    て、前記欠陥部の深さを算出する欠陥深さ算出手段とを
    有することを特徴とする金属薄肉部材の超音波探傷装
    置。
  4. 【請求項4】 欠陥部を有した金属薄肉部材に超音波を
    斜入射して板波を発生させ、 前記欠陥部から反射された超音波の横波を受信し、 前記受信した横波の受信強度を検出し、 前記検出した横波の受信強度に基づいて前記欠陥部の深
    さを算出することを特徴とする金属薄肉部材の超音波探
    傷方法。
  5. 【請求項5】 前記欠陥部の深さを算出する際には、予
    め求めておいた横波の受信強度と欠陥部の深さとの相関
    特性と前記受信した横波の受信強度とに基づいて前記欠
    陥部の深さを算出することを特徴とする請求項4に記載
    の金属薄肉部材の超音波探傷方法。
  6. 【請求項6】 前記横波の受信強度と欠陥部の深さとの
    相関特性は、試験金属薄肉部材にスリット状の試験欠陥
    部を形成し、前記試験欠陥部が形成された前記試験金属
    薄肉部材に超音波を斜入射して板波を発生させ、前記試
    験欠陥部から反射された超音波の横波のみを受信し、前
    記受信した横波の受信強度を検出し、前記試験欠陥部の
    深さを変更して前記横波の受信強度の検出を繰り返し、
    深さが異なる前記試験欠陥部ごとに前記受信強度を求め
    ることを特徴とする請求項5に記載の金属薄肉部材の超
    音波探傷方法。
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