JPH10213650A - 物体検出装置 - Google Patents

物体検出装置

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JPH10213650A
JPH10213650A JP9029854A JP2985497A JPH10213650A JP H10213650 A JPH10213650 A JP H10213650A JP 9029854 A JP9029854 A JP 9029854A JP 2985497 A JP2985497 A JP 2985497A JP H10213650 A JPH10213650 A JP H10213650A
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一裕 窪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体検出のための受光手段とは別の、異常検
出用の受光手段を必要としない、物体検出装置を提供す
る。 【解決手段】 投光装置30が光を所定の領域に投光
し、受光装置40が物体からの反射光を受光して物体の
検出を行う物体検出装置Aにおいて、物体検出のための
受光装置40の受光状態を検出異常判断部13で時間的
に監視し、その受光状態に基づいて物体が通常に検出で
きない検出異常状態を判断するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源から発光した
光を所定の領域に投光しその反射光を受光することによ
り、物体の有無や大きさや種類を判断したり、検出した
物体までの距離や方向を求めたりする物体検出装置に関
するもので、たとえば、車両等に搭載して、先行車両や
路上設置物の検出に使用される物体検出装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の検出装置としては、光を発する
光源としての発光装置と、発光装置からの光を外部の所
定検出対象領域に向けて投光する投光装置と、物体から
の反射光を受光する受光装置とをケース内に納め、該ケ
ースに張った透明なガラスやプラスチック(一般的に窓
と呼ぶ)などを介して投受光する構成のものが知られて
いる。
【0003】この種の検出装置には、何等かの事情によ
り物体を通常に検出できない状況が発生することがあ
る。このような検出異常状態の種類およびその原因とし
ては、 (1)まったく何も検出できない(原因:発光装置の故
障、受光装置の故障、窓全体にわたるひどい汚れ、
等)。
【0004】(2)遠くのものが検出できない(原因:
発光装置の劣化、強雨・濃霧、等)。
【0005】(3)ある方向のものが検出できない(原
因:窓の部分的な汚れ、受光装置の故障、等)。
【0006】(4)検出対象領域中の端の方向のものが
検出できない(原因:窓の端の部分の汚れ、投光装置の
故障、受光装置の故障、等)。 の様なものが考えられる。そのため、窓の汚れを検知し
たり、発光装置の劣化・故障を検知する機能を設けた装
置が提案されている。
【0007】例えば、図10は、特開平5−22397
3号公報に開示されている装置であり、発光装置12
0、投光装置130、物体検出用受光装置141、およ
び異常診断用受光装置142をケース150内に設けた
ものである。また、発光装置120,投光装置130の
制御や物体検出用受光装置141からの信号を基に物体
検出のための演算処理を行う演算制御装置110、異常
診断用受光装置142からの信号を基に異常診断を行う
異常診断部113も、ケース150内に設けられてい
る。異常診断部113は、異常診断用受光装置142が
受光する窓160での散乱反射光の受光レベルにより窓
160の汚れを診断するとともに、異常診断用受光装置
142が受光する窓160での正反射光の受光レベルに
より発光部120の発光強度の低下を診断するようにな
っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この装置は、
窓の汚れや発光部の劣化・故障による異常状態の判断の
ために、物体検出用の受光装置とは別の受光装置をさら
に必要としている。したがって、物体検出用の受光装置
の他にさらにもう一つ別の受光装置を設けるがために、
装置体積の増大、コストアップ、組立工程の増加、とい
う事態を生じてしまうものである。
【0009】さらに、この装置では、拡散反射光や正反
射光を受光して異常状態の判断をしているために、組立
て精度や組立て後の振動の影響などで異常診断用の受光
装置の位置関係がずれると、それらの反射光が適正に受
光されず正確な異常状態の判断ができない恐れがある。
【0010】また、屋外の物体を検出する場合には強雨
や濃霧によっても物体が正常に検出できない状態が発生
するわけであるが、強雨や濃霧による異常状態を判断す
る場合には強雨や濃霧を検出する別のセンサが必要であ
り、コストアップ、装置の複雑化という事態を生じてし
まうものである。
【0011】本発明は、これら従来の技術における課題
を解決するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、物体からの反
射光を受光する受光手段の受光状態を時間的に監視し、
その受光状態に基づいて物体が通常に検出できない検出
異常状態を判断するという手段を採用することによって
上記課題を解決した。
【0013】このように物体検出用の受光手段で検出異
常状態を判断するようにしたことで、1つの受光手段に
物体検出と異常検出の2つの機能を持たせることがで
き、別に受光手段を設ける必要がなくなる。また、拡散
反射光や正反射光を利用するのではなく、物体から直接
反射されて返ってくる反射光を利用することによって、
受光装置の微妙な位置ずれ等による動作不良も解消され
る。
【0014】本発明において、投光手段が投光する光の
領域を複数の小領域に区分して、これらの小領域からの
反射光の受光状態を時間的に監視するようにすれば、検
出異常状態をよりきめ細かく判断することが可能とな
る。たとえば、一定時間内に複数の小領域のどの領域か
らも反射光が受光されなければ、発光素子や受光素子の
故障等が原因と判定できる。
【0015】また、投光領域を物体までの距離方向に対
して複数の小領域に分割して監視すれば、発光素子の発
光強度の低下や強雨・濃霧等による受光不良が原因の検
出異常であることを判定できる。
【0016】たとえば、物体までの距離方向に対して遠
距離領域とそれ以外の領域とに区分して監視を行うよう
にすれば、もし一定時間内に遠距離領域からの反射光が
なく、それ以外の領域からの反射光が存在する場合に
は、発光素子の発光強度の低下が原因と判定できる。
【0017】一方、投光領域を物体までの距離方向に対
して中距離以上の領域と近距離領域とに区分して監視を
行うようにすれば、もし一定時間内に中距離以上の領域
からの反射光がなく、近距離領域からの反射光が存在す
る場合には、強雨や濃霧による受光不良が原因と判定で
きる。
【0018】また、投光領域を投光角度方向に対して複
数の小領域に区分して監視を行うようにすれば、もし一
定時間内にある特定の領域からの反射光がなく、他の領
域からの反射光が存在する場合には、その特定の領域の
方向に対応する窓の部分の汚れや光学系の光軸のずれが
原因と判定できる。
【0019】また、投光領域を物体までの距離方向に対
して複数の小領域に区分するとともに、投光角度方向に
対しても複数の小領域に区分して監視を行うようにすれ
ば、上述した種々の形態の異常状態をすべて判定するこ
とが可能となる。
【0020】また、本発明においては、検出した異常の
種類を判定するようにしたので、判定結果に基づいて適
確な制御や対応措置を行うことができる。
【0021】また、本発明においては、光を掃引投光し
て、物体までの距離や方向を求める機能を付加すること
も可能である。
【0022】さらに、光に代えて超音波を用いることで
検出異常状態を判断することもできる。
【0023】次に、本発明の原理を図1〜図3を参照し
ながらもう少し詳しく説明する。なお、図1〜図3は本
発明を限定するものではないことを付言しておく。
【0024】図1は本発明の基本的な構成を示す図であ
る。Aは本発明の物体検出装置であり、主に以下の各部
10〜60により構成されている。10は演算制御装置
であり、各装置を制御するための信号を出力するととも
に各装置から入力される信号に基づいて物体に関する何
等かの判断(物体の有無の判断や、検知物体の距離や方
向の判断、等)を行う。また、演算制御装置10は、検
出異常判断部を備えており、各装置の検出異常状態を判
断する。20は発光装置であり、発光素子を備えてい
る。30は投光装置であり、発光装置20からの光を外
部に向けて投光する。40は受光装置であり、物体から
の反射光を受光する受光素子を備えている。50はケー
スであり、内部に発光装置20、投光装置30、受光装
置40を納める。60は透光性の窓であり、投光装置3
0からの光が外部に投光され物体からの反射光が受光さ
れるようにケース50の窓部に張ってある。
【0025】図2は、本発明における物体検出の基本的
な原理を説明する図である。物体検出装置Aは、強度E
の光を投光角度Θの範囲に投光する。物体の検出が可能
な(物体からの反射光が物体検出装置Aからの光である
ことを検出できる)最大距離はRであり、検出装置Aが
投光する光の強度Eに依存する。物体の検出が可能な検
出対象領域Cは、ΘとRにより定まる斜線の部分であ
る。この領域C内に何等かの物体が存在すれば、物体検
出装置Aから投光された光はその物体によって反射さ
れ、物体検出装置Aの受光装置40によって受光される
ことになる。物体検出装置Aは、検出対象領域C内から
の反射光に基づき、演算制御装置10にて物体有無の判
断を行い、また、物体の存在する方向や物体までの距離
等を求める。
【0026】本発明の物体検出装置Aをたとえば車両に
搭載して使用する場合、車両周辺には路側リフレクタ,
センターラインリフレクタ,道路標識,看板,その他路
側設置物,等の被検知物体が存在し、これらの被検知物
体と物体検出装置Aとは相対的に移動することになる。
したがって、物体検出装置Aの検出対象領域Cには、多
数の被検出物体が入ったり出たりすることになる。
【0027】図3は、本発明における検出異常判断の基
本的な原理を説明する図である。Xn(n=1,2,
…)は、移動する物体である。上述のように、たとえば
車両に搭載した物体検出装置Aにより領域Cを監視し続
けると、多数の物体Xnが検出され、領域Cの中に入っ
たり出たりするはずである。領域Cの中に入ったり出た
りするには領域C中の小領域C1,C2,C3のいずれ
かを横切らなければならず、これらの小領域を監視し続
けていると必ず物体からの反射光が受光されるはずであ
る。また、小領域C4に関しても同様であり、この小領
域C4をある時間以上監視し続けていると、この小領域
C4を横切る物体が必ず存在するはずであり、その時小
領域C4内から反射光が受光されるはずである。
【0028】本発明は、このような観点に基づいてなさ
れたものであり、ある特定の領域からはいつまで経って
も反射光が受光されないということは、物体を正常に検
出することができない検出異常状態(何等かの異常・故
障、強雨・濃霧)が発生しているとするものである。そ
して、特定の領域における反射光の受光状態を時間的に
監視し、反射光の受光のされ方により検出異常状態を判
断するようにしたものである。すなわち、本発明の物体
検出装置は、物体検出装置の反射光を受光し物体を検出
するという本来の機能を利用して、その反射光の受光の
され方を時間的に監視することにより、物体が正常に検
出できない検出異常状態を判断するようにしたものであ
る。
【0029】したがって、本発明の物体検出装置は、物
体検出用以外の検出異常状態判断用の受光装置を必要と
せず、物体検出装置の本来の構成に反射光の受光状態を
監視するという機能を付加するだけで、検出異常状態を
判断できるものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0031】図4は、物体検出装置の構成を示す図であ
り、図1を具体化した図である。物体検出装置Aは、演
算制御装置10、発光装置20、投光装置30、受光装
置40、ケース50、透光性の窓60、から構成されて
いる。
【0032】演算制御装置10は、制御部11、演算部
12、検出異常判断部13を含んでいる。
【0033】発光装置20は、レーザダイオード21、
コリメートレンズ22を含んでいる。レーザダイオード
21は、制御部11からの信号によりパルス駆動され、
発光回数N=80回/0.1sの一定時間間隔でパルス
発光される。そして、パルス発光されたレーザ光は、コ
リメートレンズ22を通って、発光装置20から出射さ
れる。
【0034】投光装置30は、回動ミラー31、モータ
32、シリンドリカルレンズ33を含んでいる。回動ミ
ラー31は、制御部11からの信号によりモータ32に
よって駆動され、角度Θ=0.2radの範囲を回動す
る。また、回動ミラー31の回動角度に関する信号が角
度検出部(不図示)から制御部11に送られる。角度Θ
=0.2radの範囲を1回回動するのに要する時間は
0.1sである。すなわち、回動ミラー31は、周期T
=0.1sで、角度Θ=0.2radの範囲の回動を繰
返す。発光装置20から出射されたパルスレーザ光は、
回動ミラー31で反射された後シリンドリカルレンズ3
3を通り、さらに透光性の窓60を介して外部に投光さ
れる。外部に投光されるレーザ光は、回動ミラー31の
働きにより、投光角度Θの範囲で掃引投光されることに
なる。外部に投光されるレーザ光は、コリメートレンズ
22およびシリンドリカルレンズ33の働きにより、投
光角度Θ方向(掃引方向)に薄く投光角度Θ方向と垂直
な方向に拡がり角Φをもつ扇形状の光に変換されて投光
される。
【0035】図5は、物体検出装置Aの検出対象領域に
ついての説明図である。物体検出装置Aは、投光装置3
0の働きにより、掃引方向に薄く、それと垂直な方向に
拡がり角Φ(例えば0.015rad程度)を持つ扇形
状の光を投光する。回動ミラー31は角度Θ=0.2r
adを0.1sで回動し、その0.1sの間にレーザ光
が80回発光する。したがって、物体検出装置Aは、投
光角度Θの範囲を80発のレーザ光により0.1sで掃
引投光し、投光角度Θの範囲内において0.025ra
d毎にレーザ光を1回投光することになる。最大検出距
離はR(例えば100m程度)である。点線で囲まれた
領域Cが検出対象領域であり、この領域C内に物体(反
射率の高いもの)があれば、その物体からの反射レーザ
光を受光することにより物体を検出できる。
【0036】図4に戻って、受光装置40は、受光レン
ズ41、フォトダイオード42を含んでいる。検出対象
領域C内に物体が存在すれば、投光装置30からのレー
ザ光が物体によって反射される。その反射レーザ光は、
透光性の窓60を介して入射し、受光レンズ41を通っ
てフォトダイオード42によって受光される。フォトダ
イオード41は、受光信号を制御部11に送信する。
【0037】演算制御装置10は、制御部11、演算部
12、検出異常判断部13を含んでいる。制御部11
は、レーザダイオード21にパルス発光の駆動信号を出
力するとともに演算部12にスタート信号を送信する。
同時に、制御部11は角度検出部(不図示)から回動ミ
ラー31の回動角度(=レーザ光の投光方向に対応)を
取込む。レーザダイオード21は駆動信号を受けてレー
ザ光を発光し、それにより、その時の回動ミラー31の
回動角に応じた方向に向けて、物体検出装置Aからレー
ザ光が投光される。
【0038】レーザ光を投光した方向に物体が存在すれ
ばレーザ光は反射され、反射レーザ光が物体検出装置A
に入射する。反射レーザ光は透光性の窓60を介してフ
ォトダイオード42に受光され、フォトダイオード42
から制御部11へ受光信号が送信される。制御部11
は、受光信号の入力を受けて演算部12へストップ信号
を送信する。演算部12は、スタート信号の入力からス
トップ信号の入力までの時間Δtを計測し、Δtおよび
光速度cを用いてr=(Δt・光速度)/2の演算を行
う。制御部11は、演算制御部12からrの値を取込む
とともに角度検出部からレーザ光の投光方向θを取込む
ことにより、反射レーザ光の起点x(r,θ)を得る。
制御部11は、この反射レーザ光の起点x(r,θ)を
記憶するとともに、検出異常判断部13へ送信する。そ
して、制御部11は、次のパルス発光の駆動信号をレー
ザダイオード21へ出力し、同様の処理を繰返す。
【0039】一方、レーザ光を投光した方向に物体が存
在しなければレーザ光は反射されず、反射レーザ光が物
体検出装置Aに入射することはない。したがって、フォ
トダイオード42から制御部11に受光信号が送信され
ることはない。制御部11は、受光信号が入力されなけ
ればr=∞とするとともに、角度検出部からレーザ光の
投光方向θを取込むことにより、反射レーザ光の起点x
(r,θ)を得る(ただし、ここではr=∞であり、反
射光は受光されなかったことを示す)。制御部11は、
この反射レーザ光の起点x(r(=∞),θ)を記憶す
るとともに、検出異常判断部13へ送信する。そして、
制御部11は、次のパルス発光の駆動信号をレーザダイ
オード21へ出力し、同様の処理を繰返す。
【0040】0.1s間におけるレーザ光の80回の投
光で、投光角度Θ=0.2radの範囲の検出対象領域
Cを1回掃引したことになり、80個の反射レーザ光の
起点x(r,θ)が得られる。制御部11は、これらの
起点xのうちのどのかたまりが1つの物体であるかを判
断し、物体の個数、各物体の存在する方向や距離、大き
さ等を判断する。また、前回の掃引における判断結果も
合わせて、物体の移動方向や移動速度も判断される。こ
れらの判断結果は、物体検出装置の用途に合わせて、必
要なものが表示されたり、上位システムや被制御システ
ムに送られたりする。
【0041】一方、検出異常判断部13では、制御部1
1から送られてきた反射レーザ光の起点x(r,θ)を
もとに、検出異常の判断を行う。検出異常判断部13
は、検出対象領域Cを複数の小領域Cijに分割し、それ
らの各小領域Cijにおける反射レーザ光の受光のされ方
(すなわち、反射レーザ光の起点x(r,θ)の検出の
され方)を監視することによって検出異常の判断を行
う。検出異常が起きていると判断された場合には、検出
異常判断部13から制御部11に信号が送信され、制御
部11からの信号により検出異常の種類に応じた表示や
警報を行ったり、対処方法を指示したり、物体の検出動
作を停止させたりする。
【0042】図6(a)は、検出異常判断部13が監視
する特定領域を図示したものである。検出異常判断部1
3は、検出対象領域Cを距離R方向に8分割(i=1,2,
…,8)、投光角度Θ方向に6分割(j=1,2,…,6)した、
合計48個の小領域Cijに分割し、これらの小領域Cij
のそれぞれに対して起点x(r,θ)の検出される状態
を監視し、検出異常の判断を行っている。
【0043】検出異常判断部13へは、1回1回のレー
ザ光の投光に対して、反射レーザ光の起点x(r,θ)
(反射レーザ光が受光されないときはr=∞)が制御部
11から送られてくる。検出異常判断部13は、1回の
掃引(80回の投光)に対して制御部11から順次送ら
れてくる起点x(r,θ)が、どの小領域Cij内に存在
するかをチェックする。さらに、次の掃引に対しても、
同様に、起点x(r,θ)がどの小領域Cij内に存在す
るかをチェックする。検出異常判断部13は、この処理
を繰返していくことにより、各小領域Cijに対して反射
レーザ光の起点x(r,θ)の有無を時間的に監視して
ゆく。検出異常判断部13は、4種類の検出異常状態を
判断する。
【0044】第1種の検出異常の判断は、図6(a)に
示す48個の小領域Cij(i=1,2,…,8;j=1,2,…,6)に
おける起点xの存在状態に基づいてその判断を行う。検
出異常判断部13は、10s以上(したがってN1=1
00回の掃引に対して)すべての小領域Cijに起点xが
存在しない状態が続いた場合には、第1種の検出異常が
発生していると判断する。どの小領域Cij内にもひとつ
も起点xが存在しないということは、通常の状態では考
えられず、発光装置20もしくは受光素子3が故障して
いるか透光性の窓60が全体にわたってひどく汚れてい
るために、物体からの反射レーザ光が適正に受光されな
いことが考えられる。このようにどの小領域Cij内にも
ひとつも起点xが存在しない状態を第1種の検出異常状
態と判断し、検出異常判断部13は、制御部11に信号
を送る。制御部11は、検出異常判断部13からの信号
を受けて、第1種の検出異常が発生したことを不図示の
手段により報知させる。
【0045】第2種の検出異常の判断は、図6(b)に
示すように、48個の小領域Cij(i=1,2,…,8;j=1,2,
…,6)を遠距離領域であるi=8の小領域C8jとそれ以
外の小領域Cexの2つに区分けし、この2つの小領域に
おける起点xの存在状態に基づいてその判断を行う。検
出異常判断部13は、300s以上(したがって、N2
=3000回の掃引に対して)小領域C8j内に起点xが
存在せず、その300sの間に小領域Cexには起点xが
存在している場合には第2種の検出異常が発生している
と判断する。中近距離領域には起点xが存在しているに
もかかわらず、投光角度Θの範囲にわたる遠距離(i=
8の領域)においては起点xが長時間存在しないのは、
レーザダイオードが劣化し発光強度が低下したため物体
からの反射レーザ光が適正に受光されなくなったことが
考えられる。このように、中近距離領域にのみ起点xが
存在し遠距離領域には起点xが存在しない状態を第2種
の検出異常状態と判断し、検出異常判断部13は、制御
部11に信号を送る。制御部11は、検出異常判断部1
3からの信号を受けて、物体の検出動作は継続して実行
させるとともに、第2種の検出異常が発生したことを不
図示の手段により報知させる。
【0046】第3種の検出異常の判断は、図6(c)に
示すように、48個の小領域Cij(i=1,2,…,8;j=1,2,
…,6)をj=1の小領域Ci1、j=2の小領域Ci2、j
=3の小領域Ci3、j=4の小領域Ci4、j=5の小領
域Ci5、j=6の小領域Ci6、の6個の小領域に区分け
し、これらの6つの小領域における起点xの存在状態に
基づいてその判断を行う。例えば、小領域Ci1に着目し
て、60s以上(したがって、N3=600回の掃引に
対して)小領域Ci1内には起点xが存在せず、その60
sの間に他の5つの小領域Ci2,Ci3,Ci4,Ci5,C
i6には起点xが存在している場合には、第3種の検出異
常が発生していると判断する。また、例えば小領域Ci4
に着目した場合には、60s以上小領域Ci4内に起点x
が存在せず、その60sの間に他の5つの小領域Ci1,
Ci2,Ci3,Ci5,Ci6には起点xが存在している場合
にも、第3種の検出異常が発生していると判断する。他
の小領域に着目した場合も同様である。
【0047】他の方向においては起点xが存在するにも
かかわらず、ある方向においてだけ起点xが存在しない
のは、その方向に対応する窓の部分に汚れが生じている
か光学系の光軸ずれのために、その方向からの反射レー
ザ光が適正に受光できないためと考えられる。このよう
に他の方向には起点xが存在しある方向にだけ起点xが
存在しない状態を第3種の検出異常状態と判断し、検出
異常判断部13は、制御部11に信号を送る。制御部1
1は、検出異常判断部13からの信号を受けて、物体の
検出動作は継続して実行させるとともに、第3種の検出
異常が発生したことを不図示の手段により報知させる。
【0048】また、屋外の物体を検出する場合には、第
4種の検出異常の判断がなされる。第4種の検出異常の
判断は、図6(d)に示すように、48個の小領域Cij
(i=1,2,…,8;j=1,2,…,6)を中距離以上のC5j〜C8j
から成る小領域Cfaと近距離のC1j〜C4jから成る小領
域Cneの2つに区分けし、この2つの小領域における起
点xの存在状態に基づいてその判断を行う。検出異常判
断部13は、30s以上(したがって、N4=300回
の掃引に対して)小領域Cfa内に起点が存在せず、その
30sの間に小領域Cneには起点xが存在している場合
には第4種の検出異常が発生していると判断する。近距
離領域には起点xが存在しているにもかかわらず、投光
角度Θの範囲にわたる中距離以上の領域(i=5〜8の
領域)には起点xが存在しないのは、強雨・濃霧のため
に反射レーザ光が適正に受光されないためと考えられ
る。このように近距離領域にのみ起点xが存在し中遠距
離領域に起点xが存在しない状態を第4種の検出異常状
態と判断し、検出異常判断部13は制御部11に信号を
送る。制御部11は、検出異常判断部13からの信号を
受けて、物体の検出動作は継続して実行させるととも
に、第4種の検出異常が発生したことを不図示の手段に
より報知させる。そして、検出異常判断部13は、引続
いて物体の検出状態の監視を行い、検出異常が解消され
た場合には、制御部11に信号を送る。制御部11は、
検出異常判断部13からの信号を受けて、不図示の手段
によりなされている検出異常の報知を中止させる。
【0049】図7は、物体検出処理および検出異常判断
処理の流れを説明する図である。T1,T2,T3
(j)(j=1〜6),T4は、それぞれ第1種から第
4種の検出異常の判断における掃引回数(経過時間)を
表す変数である。E1,E2,E3(j)(j=1〜
6),E4は、それぞれ第1種から第4種の検出異常の
判断において、対象とする小領域内に反射レーザ光の起
点xが存在するか否かを表す変数であり、起点xが存在
する場合を「1」で表し存在しない場合を「0」で表す
変数である。nはパルスレーザ光の投光回数を表す変数
である。x(n)(n=1〜80)は、n回目の投光に
対して求められる反射レーザ光の起点の位置を表すデー
タである。
【0050】まず、ST1では、T1,T2,T3
(j)(j=1〜6),T4の値はそれぞれ「0」、E
1,E2,E3(j)(j=1〜6),E4の値もそれ
ぞれ「0」である。ST2では、今は1 回目の掃引なの
で、それぞれの値を+1することにより、T1,T2,
T3(j)(j=1〜6),T4にそれぞれ「1」の値
を与える。また、ST3では、投光回数nの値を「0」
とする。
【0051】ST4以下、ST15までの、n=80回
の繰返しが1回の掃引における処理の流れである。ST
4ではnの値が+1され「1」となり、1回目のレーザ
光が投光される。ST5ではそのレーザ光に対する反射
光が受光されたか否かを判断する。反射光が受光されれ
ばrを算出し、反射光が受光されなければr=∞とし、
そして、rとθの値を起点の存在位置x(n)=(r,
θ)とする。
【0052】ST6では、r=∞かどうかが判断され
る。r=∞であれば、起点x(n)は検出対象領域C内
には存在しないので、E1,E2,E3,E4の値はそ
れぞれ「0」のままST15へと進む。r=∞でなけれ
ば、起点x(n)は検出対象領域C内に存在するのでE
1=1とし、さらに、ST7以下で起点x(n)がどの
小領域Cij内に存在するかが判断される。
【0053】ST7では、起点x(n)が小領域C8j内
に存在するかが判断され、存在すればE2=1としてS
T8へ進み、存在しなければE2=0のままST8へと
進む。
【0054】ST8では、起点x(n)が小領域Ci1内
に存在するかが判断され、存在すればE3(1)=1と
してST14へ進み、存在しなければE3(1)=0の
ままST9へと進む。ST9では、起点x(n)が小領
域Ci2内に存在するかが判断され、存在すればE3
(2)=1としてST14へ進み、存在しなければE3
(2)=0のままST10へと進む。ST10では、起
点x(n)が小領域Ci3内に存在するかが判断され、存
在すればE3(3)=1としてST14へ進み、存在し
なければE3(3)=0のままST11へと進む。ST
11では、起点x(n)が小領域Ci4内に存在するかが
判断され、存在すればE3(4)=1としてST14へ
進み、存在しなければE3(4)=0のままST12へ
と進む。ST12では、起点x(n)が小領域Ci5内に
存在するかが判断され、存在すればE3(5)=1とし
てST14へ進み、存在しなければE3(5)=0のま
まST13へと進む。ST13では、起点x(n)が小
領域Ci6内に存在するかが判断され、存在すればE3
(6)=1としてST14へ進み、存在しなければE3
(6)=0のままST14へと進む。
【0055】ST14では、起点x(n)が小領域Cf
a,j内に存在するかが判断され、存在すればE4=1と
してST15へ進み、存在しなければE4=0ままST
15へと進む。
【0056】ST15では、n<80か否かが判断され
る。n<80であれば、1 回の掃引がまだ終了していな
いので、ST4に戻りnの値が+1され再びレーザ光が
投光される。以下、ST15までの処理が繰返され、n
=80となれば1回の掃引が終了したことになり、ST
16へと進むことになる。
【0057】ST16では、x(n)(n=1 〜80)
のデータをもとに、物体の個数、各物体の存在する方向
や距離、大きさ、移動方向や移動速度、等の物体検出の
判断が行われる。また、ST17以下、ST34まで
は、第1種から第4種の検出異常の判断が行われる。
【0058】ST17では、E1=0か否かが判断され
る。E1=0であれば、今回の掃引において検出対象領
域C内に起点xが存在しないということであり、続いて
ST18でT1≧100か否かが判断される。このST
18においてT1≧100であれば、100回以上の掃
引(したがって、10s以上)にわたって検出対象領域
C内に1つも起点xが存在しなかったということであ
り、第1種の検出異常であると判断される。ST18に
おいてT1≧100でなければ、起点xの存在しない時
間が10s未満ということであり、第1種の検出異常と
は判断されず、T1の値を保持したままST19へと進
む。また、ST17においてE1=0でなければ、今回
の掃引において検出対象領域C内に起点xが存在したと
いうことであり、T1=0,E1=0として、ST19
へと進む。
【0059】ST19では、E2=0か否かが判断され
る。E2=0であれば、今回の掃引において小領域C8j
内に起点xが存在しないということであり、続いてST
20でT2≧3000か否かが判断される。このST2
0においてT2≧3000であれば、3000回以上の
掃引(したがって、300s以上)にわたって小領域C
8j内に1つも起点xが存在しなかったということであ
り、第2種の検出異常であると判断される。ST20に
おいてT2≧3000でなければ、起点xの存在しない
時間が300s未満ということであり、第2種の検出異
常とは判断されず、T2の値を保持したままST21へ
と進む。また、ST19においてE2=0でなければ、
今回の掃引において小領域C8j内に起点xが存在したと
いうことであり、T2=0,E2=0として、ST21
へと進む。
【0060】ST21では、E3(1)=0か否かが判
断される。E3(1)=0であれば、今回の掃引におい
て小領域Ci1内に起点xが存在しないということであ
り、続いてST22でT3(1)≧600か否かが判断
される。このST22においてT3(1)≧600であ
れば、600回以上の掃引(したがって、60s以上)
にわたって小領域Ci1内に1つも起点xが存在しなかっ
たということであり、第3種の検出異常であると判断さ
れる。ST22においてT3(1)≧600でなけれ
ば、起点xの存在しない時間が60s未満ということで
あり、第3種の検出異常とは判断されず、T3(1)の
値を保持したままST23へと進む。また、ST21に
おいてE3(1)=0でなければ、今回の掃引において
小領域Ci1内に起点xが存在したということであり、T
3(1)=0,E3(1)=0として、ST23へと進
む。
【0061】ST23以下、ST32までは、E3
(j)およびT3(j)(j=2〜6)に関して同様の
処理が行われ、小領域Cij(j=2〜6)に対する第3
種の検出異常の判断が小領域Ci1の判断と同様になされ
る。
【0062】ST33では、E4=0か否かが判断され
る。E4=0であれば、今回の掃引において小領域Cf
a,j内に起点xが存在しないということであり、続いて
ST34でT4≧300か否かが判断される。このST
34においてT4≧300であれば、300回以上の掃
引(したがって、30s以上)にわたって小領域Cfa,j
内に1つも起点xが存在しなかったということであり、
第4種の検出異常であると判断される。ST34におい
てT4≧300でなければ、起点xの存在しない時間が
30s未満ということであり、第4種の検出異常とは判
断されず、T4の値を保持したままST35へと進む。
また、ST33においてE4=0でなければ、今回の掃
引において小領域Cfa,j内に起点xが存在したというこ
とであり、T4=0,E4=0として、ST35へと進
む。
【0063】ST35からは、ST2へと戻り、T1,
T2,T3(j)(j=1〜6),T4の値をそれぞれ
+1し、ST3でn=0として、次の掃引に対して同様
の処理を繰返してゆく。
【0064】図8は、上記説明した物体検出装置Aによ
って先行車両を検出し、運転の安全を図る安全走行シス
テムについて説明する図である。
【0065】この安全走行システムは、車両に搭載した
物体検出装置Aから車両前方にレーザ光を掃引投光し、
先行車両からの反射レーザ光を受光することにより先行
車両を検出するとともに先行車両までの車間距離を求め
るようになっている。そして、車間距離が短すぎる場合
や車間距離が急激に短くなった場合に、警報を発した
り、自動的にブレーキをかけるようにシステム構成され
ている。
【0066】自車両が走行する道路周辺には、先行車両
以外に、対向車線を走行する車両や、路側リフレクタ、
センターラインリフレクタ、道路標識、看板、その他路
側設置物、等の周辺物が存在する。図8においては、自
車両X0に搭載された物体検出装置Aは、看板X1、路
側リフレクタX2、先行車両X3、対向車両X4を検出
している。また、先行車両X3や、対向車両X4が存在
しなくても、物体検出装置Aを備えた自車両X0は移動
しているので、ある時間以上経過(すなわちある距離以
上走行)して行った場合には、看板X1や路側リフレク
タX2などの物体はかならず検出対象領域C内に侵入し
てくる。すなわち、先行車両が存在しない場合であって
も、ある時間以上経過(すなわちある距離以上走行)す
ると、何等かの物体が必ず検出されることになる。そし
て、それらの物体は遠距離領域C8j(図6(b))から
侵入してきて、両端領域Ci1もしくはCi6(図6
(c))から出て行くことになる。
【0067】物体検出装置Aの検出異常判断部13は、
小領域Cijからの反射レーザ光の受光状態を時間的に監
視し、上述した第1種、第2種、第3種、第4種の検出
異常の発生を判断する。
【0068】第1種の検出異常が発生したと判断した場
合には、物体の検出動作を停止して安全走行システムの
機能を停止させ、運転者に対して検出異常が発生したこ
とおよび安全走行システムの機能が停止したことを警報
するとともに、第1種の検出異常が発生したことを表示
する。
【0069】第2種または第3種の検出異常が発生した
と判断した場合には、物体の検出動作および安全走行シ
ステムの機能はそのまま実行させ、運転者に対して検出
異常が発生したことを警報するとともに、第何種の検出
異常が発生したのかを表示する。
【0070】第4種の検出異常が発生したと判断した場
合には、物体の検出動作はそのまま実行させ、安全走行
システムの機能のみを一時停止させる。そして、強雨・
濃霧による検出異常状態が解消された場合には、安全走
行システムの機能を回復させる。この場合、運転者に対
しては、安全走行システムの機能の一時停止および回復
を報知する。
【0071】図9は、上記説明した物体検出装置Aを道
路に設置し、交通量を監視するようにした交通監視シス
テムについて説明する図である。
【0072】この交通監視システムは、道路に設置した
物体検出装置Aからレーザ光を掃引投光し、車両からの
反射レーザ光を受光することにより車両を検出するよう
になっている。そして、検出信号をセンターに送信し、
交通量の監視を行うようになっている。
【0073】図9において、分離帯(斜線の部分)に設
置された物体検出装置Aは、路側リフレクタX2、走行
車両X5、を検出している。ある時間以上経過すると、
物体検出装置Aの検出対象領域Cを何台かの走行車両が
通過してゆく。それらの車両は、図6(b)の遠距離領
域C8jから侵入してきて図6(c)の両端領域Ci1もし
くはCi6から出て行くか、両端領域Ci1もしくはCi6か
ら侵入してきて遠距離領域C8jから出て行くことにな
る。
【0074】物体検出装置Aの検出異常判断部13は、
小領域Cijからの反射レーザ光の受光状態を時間的に監
視し、上述した第1種、第2種、第3種、第4種の検出
異常の発生を判断する。第1種、第2種、第3種の検出
異常が発生したと判断した場合には、それらの検出異常
が発生したことおよび検出異常の種類をセンターへ送信
する。
【0075】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明は上記説明した実施の形態に限られるものではな
い。物体の検出後の処理・制御等については、物体検出
装置の用途に応じて、例えば、検出した物体までの距離
とその方向を表示したり、所定の領域内に物体が侵入し
た場合に被制御装置に所定の動作をさせるべく信号を出
力することも可能である。また、検出異常の判断におけ
る判断時間に関しても、物体検出装置の用途に応じて自
由に設定すればよいし、判断時間を自由に設定できる機
能を設けておいてもよい。
【0076】また、物体検出のための媒体として、レー
ザ光以外に超音波を用いてもよい。その場合には、前述
した投光手段に代えて超音波送波手段を、受光手段に代
えて超音波受波手段をそれぞれ設け、超音波送波手段に
より超音波を所定の領域に送波し、超音波受波手段によ
り物体からの反射波を受波して物体を検出するととも
に、該受波手段の受波状態を時間的に監視すればよい。
その他、赤外線や電波などを用いることも可能である。
【0077】また、本発明である物体検出装置の用途
も、上記実施の形態で説明した用途に限られるものでは
なく、電波レーダによる飛行機や船舶の位置検出にも適
用できるものである。
【0078】
【発明の効果】このように、本発明の物体検出装置は、
物体検出装置の反射光を受光し物体を検出するという本
来の機能を利用して、その反射光の受光状態を時間的に
監視することにより、物体が正常に検出できない検出異
常状態を判断する、という機能を備えたものである。そ
して、検出対象領域を複数の小領域に分けて監視するこ
とにより、どのような原因による検出異常状態なのかも
判断するものである。
【0079】したがって、窓の汚れによる検出異常に関
しては、窓の汚れを検出するための物体検出用とは別の
発光部や受光部を必要とせず、発光部の劣化・故障に関
しても、発光強度をモニターするための物体検出用とは
別の受光部を必要としない。したがって、物体検出用の
受光部とは別の異常判断用の受光部を設けるがための、
装置体積の増大、コストアップ、組立工程の増加、とい
う問題は生じないし、また、窓からの拡散反射光や正反
射光が適正に受光されないがために正確な検出異常の判
断ができないという問題も生じない。さらに、強雨・濃
霧による遠距離領域の検出不能状態に関しても、強雨・
濃霧を検出するためのセンサを必要としないので、コス
トアップ、装置の複雑化という問題も生じない。
【0080】すなわち、本発明の物体検出装置は、検出
異常状態を判断する機能を付加するにあたって物体検出
用以外の検出異常状態判断用の受光部を必要とせず、そ
れによって、装置体積の増大、コストアップ、組立工程
の増加、組立てに要求される高精度化、装置の複雑化、
という問題を一挙になくするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を説明する図である。
【図2】本発明における物体検出の基本的原理を説明す
る図である。
【図3】本発明における検出異常判断の基本的原理を説
明する図である。
【図4】本発明による物体検出装置の構成を示す図であ
る。
【図5】物体検出装置の検出対象領域を説明する図であ
る。
【図6】物体検出装置の監視領域を説明する図である。
【図7】物体検出装置の、物体検出処理および検出異常
判断処理の流れを説明するフローチャートである。
【図8】物体検出装置を用いた安全走行システムの説明
図である。
【図9】物体検出装置を用いた交通監視システムの説明
図である。
【図10】従来の物体検出の構成を示す図である。
【符号の説明】
A 物体検出装置 C 検出対象領域 X 検出対象物体 10 演算制御装置 11 制御部 12 演算部 13 検出異常判断部 20 発光装置 30 投光装置 40 受光装置 50 ケース 60 透光性の窓 110 演算制御装置 113 異常診断装置 120 発光装置 130 投光装置 141 物体検出用受光装置 142 異常診断用受光装置 150 ケース 160 窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01V 8/12 G01V 9/04 J

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】投光手段が光を所定の領域に投光し、受光
    手段が物体からの反射光を受光することにより物体を検
    出する方式の物体検出装置において、 前記受光手段の受光状態を時間的に監視し、その受光状
    態に基づいて物体が通常に検出できない検出異常状態を
    判断する検出異常判断手段、 を備えたことを特徴とする物体検出装置。
  2. 【請求項2】前記検出異常判断手段は、前記領域を複数
    の小領域に区分して、該複数の小領域内からの前記反射
    光の受光状態を時間的に監視し、それらの受光状態に基
    づいて検出異常状態を判断することを特徴とする請求項
    1記載の物体検出装置。
  3. 【請求項3】前記検出異常判断手段は、前記領域を物体
    までの距離方向に対して複数の小領域に区分し、該複数
    の小領域内からの反射光の受光状態を時間的に監視する
    ことを特徴とする請求項2記載の物体検出装置。
  4. 【請求項4】複数の小領域として、遠距離領域とそれ以
    外の領域とに区分することを特徴とする請求項3記載の
    物体検出装置。
  5. 【請求項5】複数の小領域として、中距離以上の領域と
    近距離領域とに区分することを特徴とする請求項3記載
    の物体検出装置。
  6. 【請求項6】前記検出異常判断手段は、前記領域を投光
    角度方向に対して複数の小領域に区分し、該複数の小領
    域内からの反射光の受光状態を時間的に監視することを
    特徴とする請求項2記載の物体検出装置。
  7. 【請求項7】前記検出異常判断手段は、前記領域を物体
    までの距離方向および投光角度方向に対して複数の小領
    域に区分し、該複数の小領域内からの反射光の受光状態
    を時間的に監視することを特徴とする請求項2記載の物
    体検出装置。
  8. 【請求項8】前記検出異常判断手段は、さらに、前記時
    間的に監視した前記複数の小領域内からの反射光の受光
    状態に基づいて、検出異常の種類を判断するようにした
    ことを特徴とする請求項2記載の物体検出装置。
  9. 【請求項9】光を掃引投光し、物体までの距離および方
    向を求めることを特徴とする請求項1記載の物体検出装
    置。
  10. 【請求項10】超音波送波手段が超音波を所定の領域に
    送波し、超音波受波手段が物体からの反射波を受波する
    ことにより物体を検出する方式の物体検出装置におい
    て、 前記受波手段の受波状態を時間的に監視し、その受波状
    態に基づいて物体が通常に検出できない検出異常状態を
    判断する検出異常判断手段、 を備えたことを特徴とする物体検出装置。
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