JPH10193537A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JPH10193537A
JPH10193537A JP31014597A JP31014597A JPH10193537A JP H10193537 A JPH10193537 A JP H10193537A JP 31014597 A JP31014597 A JP 31014597A JP 31014597 A JP31014597 A JP 31014597A JP H10193537 A JPH10193537 A JP H10193537A
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JP
Japan
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film
decorative sheet
layer
polyolefin
present
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JP31014597A
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Yuzo Sugita
裕三 杉田
Kazunori Shimada
一紀 島田
Yoji Inui
洋治 乾
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特に真空成形等の2次加工性が良好である化粧
シートを得る。 【解決手段】フィルムの流れ方向及び該フィルムの流れ
方向に対して直角となる方向の引張破断伸度が下記式
(1)、(2)および(3)を満たすことを特徴とする
ポリオレフィンフィルムを構成層として含む化粧シー
ト。 70%≦A≦300% (1) 70%≦B≦250% (2) 0.5≦A/B≦2.0 (3) (但し、Aはフィルムの流れ方向の引張破断伸度(%)
を表し、Bはフィルムの流れ方向に対して直角となる方
向の引張破断伸度(%)を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィンフ
ィルムを構成層として含む新規な化粧シートに関する。
詳しくは、特に真空成形性に優れた化粧シートである。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧シートは、インテリア建装部
材として数多く使用されている。これら化粧シートを構
成するフィルムには、耐候性、耐汚れ性が必要なため、
ポリ塩化ビニルフィルムが主に使用されてきた。
【0003】しかし、近年、ポリ塩化ビニルフィルムに
含有される可塑剤などの各種有機物や、該フィルムを焼
却する際に発生する塩化水素ガスなどの物質が、環境に
悪影響を与えると指摘されている。そこで、上記ポリ塩
化ビニルフィルムを構成層とした化粧シートに変わる新
規な化粧シートとして、特開平6−16832号公報や
特開平8−34105号公報において、ポリ塩化ビニル
をオレフィン系熱可塑性エラストマーやオレフィン系樹
脂に代えた化粧シートが提案されている。
【0004】しかしながら、上記公報で提案されている
ポリオレフィン系フィルムを構成層とした化粧シート
は、化粧シートとしての性質を十分に満足し得るもので
はなかった。たとえば、特開平8−34105号公報に
記載のポリオレフィン系フィルムを構成層として使用し
た化粧シートは、木材などの支持体に貼りつける時に引
き延ばして使用したり、また、二次加工を施す際に、降
伏点付近で応力の低下が起こり、ネッキングが生じて外
観が不良となりやすく、特に複雑な形状への二次加工性
に問題を有していた。また、特開平6−16832号公
報に記載の結晶性の低いエラストマー等を使用したフィ
ルムを構成層としたフィルムは、ネッキングの発生を低
減できても、フィルムが柔らかくなるために、二次加工
時に外観不良が生じやすいという問題を有していた。
【0005】このような背景にあって本発明者らは、折
り曲げ等の二次加工性の良好なポリオレフィン系フィル
ムを構成層として含む化粧シートを提案した(特願平8
−158534号)。
【0006】一方で、化粧シートの二次加工として、真
空成形による加工を施されることが多く、近年、さらに
真空成形性が向上した化粧シートが望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、さらに真空成形性が向上した化粧シートを提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の物性を有
するポリオレフィンフィルムを化粧シートの構成層に用
いることで上記課題が解決できることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、フィルムの流れ方向およ
び該フィルムの流れ方向に対して直角となる方向の引張
破断伸度が下記式(1)、(2)および(3)を満たす
ことを特徴とするポリオレフィンフィルムを構成層とし
て含む化粧シートである。
【0010】 70%≦A≦300% (1) 70%≦B≦250% (2) 0.5≦A/B≦2.0 (3) (但し、Aはフィルムの流れ方向の引張破断伸度(%)
を表し、Bはフィルムの流れ方向に対して直角となる方
向の引張破断伸度(%)を表す。)
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるポリオレフィ
ンフィルムの原料は、本発明で規定するフィルム物性を
満足できるものであれば、公知のポリオレフィンが何ら
限定されず使用でき、例えば、α−オレフィン単独重合
体やα−オレフィン同士の共重合体、さらにこれら重合
体の2種以上の混合物を用いることができる。
【0012】上記重合体を具体的に例示すると、プロピ
レン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−α−
オレフィン共重合体、高密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オ
レフィン共重合体、ポリブテン、ブテン−α−オレフィ
ン共重合体等を挙げることができ、上記重合体は無水マ
レイン酸等で変性されていてもよい。上記α−オレフィ
ンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテンを挙げる
ことができる。また、これら重合体は2種以上を混合し
て使用してもよい。
【0013】これら重合体の中で、耐熱性、製膜性等を
勘案すると、ポリプロピレン系重合体が特に好ましく、
具体的に例示すると、13C−NMRにおけるペンタッド
分率(mmmm値)が、0.80〜0.95のプロピレ
ン単独重合体、エチレンに由来する単量体単位が1〜1
5モル%のエチレン−プロピレンランダム共重合体、エ
チレン及び1−ブテンに由来する単量体単位が1〜10
モル%のエチレン−プロピレン−ブテンランダム共重合
体、炭素数が4〜8のα−オレフィンに由来する単量体
単位が1〜10モル%のプロピレン−α−オレフィンラ
ンダム共重合体、a)ポリプロピレン成分、またはプロ
ピレンに基づく単量体単位を90モル%より多く含むプ
ロピレン系ランダム共重合体成分を1〜70重量%、
b)エチレンおよび/または炭素数が4〜8のα−オレ
フィンに基づく単量体単位を10〜40モル%、プロピ
レンに基づく単量体単位を90〜60モル%含むプロピ
レン−エチレンランダム共重合体成分を30〜99重量
%含むプロピレン系ブロック共重合体等が挙げられる。
【0014】また上記ポリオレフィンのメルトフローレ
ート(以下、MFRと記す)は、製膜性およびフィルム
の引張破断伸度を勘案すると、0.1〜50g/10分
であることが好ましく、0.5〜30g/10分である
ことがより好ましく、0.5〜7g/10分であること
がさらに好ましい。
【0015】さらに、上記ポリオレフィンには、本発明
の効果が損なわれない範囲で、公知の帯電防止剤、防曇
剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、結
晶核剤、滑剤、滑り性付与およびアンチブロッキング性
付与を目的とした界面活性剤、フィラー、発泡剤等の添
加剤を配合してもよい。
【0016】本発明に使用されるポリオレフィンフィル
ムは、本発明で規定する物性を有していれば、単層フィ
ルムであっても、性質の異なる2種類以上の樹脂を積層
した積層フィルムであってもよい。
【0017】また、該フィルムの厚みは、特に制限され
ないが、50〜200μmであることが好適である。
【0018】本発明に使用されるポリオレフィンフィル
ムは、化粧シートにおける更なる真空成形性の向上、た
とえば、真空成形時に金型へ十分密着させること(以
下、金型密着性と記す)、金型へ密着させる際、成形品
の厚みをムラなく成形すること(以下、均一成形性と記
す)等を勘案すると、該フィルムの引張破断伸度が特定
の範囲であることが必要である。
【0019】即ち、該フィルムの流れ方向(以下、MD
方向と記す)の引張破断伸度は、70〜300%である
ことが必要であり、70〜250%であることが好まし
い。MD方向の引張破断伸度が70%より小さい場合
は、化粧シートにおける真空成形時の金型密着性が低下
し、MD方向の引張破断伸度が300%より大きい場合
は、化粧シートにおける均一成形性が低下するため、成
形品厚みにムラが生じて外観不良を発生し易くなり、ま
た成形予熱時のシートの垂れ下がり(以下、ドローダウ
ンと記す)が大きくなるためにシワ等の外観不良が発生
し易くなるために好ましくない。
【0020】また、該フィルムの流れ方向に対して直角
となる方向(以下、TD方向と記す)の引張破断伸度
は、70〜250%であることが必要であり、70〜2
30%であることが好ましい。TD方向の引張破断伸度
が70%より小さい場合は、化粧シートにおける真空成
形時の金型密着性が低下し、TD方向の引張破断伸度が
250%より大きい場合は、化粧シートにおける均一成
形性が低下するため、成形品厚みにムラが生じて外観不
良を発生し易くなり、またドローダウンが大きくなるた
めにシワ等の外観不良が発生し易くなるために好ましく
ない。
【0021】さらに本発明のポリオレフィンフィルムの
引張破断伸度は、MD方向およびTD方向のバランスが
特定の範囲内であることが必要である。MD方向および
TD方向の引張破断伸度をそれぞれAおよびBとした場
合、シワや偏肉等ムラのない均一成形性を勘案すると、
AとBの比(A/B)が、0.5〜2.0であることが
必要であり、0.5〜1.5であることがより好まし
い。A/Bが上記範囲をはずれると、化粧シートにおけ
る真空成形時にムラ等が発生するために好ましくない。
【0022】また、本発明で使用されるポリオレフィン
フィルムにおいて、本発明で規定される物性を容易に達
成することを勘案すると、二軸延伸されていることが好
ましい。
【0023】本発明で使用されるポリオレフィンフィル
ムの製造方法としては、本発明で規定する物性を満足す
るような方法を採用すればよく、代表的な方法を例示す
れば、前記ポリオレフィンを溶融押出した後、二軸延伸
する方法が挙げられる。
【0024】上記延伸方法としては、回転速度比による
ロール延伸法、ロール圧延法、テンター法、チューブラ
ー法等の方法により、同時もしくは逐次二軸延伸を行な
う方法が挙げられる。これらの方法の中で、本発明で規
定するフィルム物性を容易に得ること、また厚み精度、
製膜性、延伸の自由度を勘案すると、ロールによる縦延
伸とテンター法横延伸をこの順序で行う逐次二軸延伸
法、及びテンター法同時二軸延伸法が好ましい。
【0025】上記延伸方法の延伸条件としては、本発明
で規定するフィルム物性を容易に達成することを勘案す
ると、面積延伸倍率が、6〜26倍であることが好まし
く、かつ、MD方向の延伸倍率が2〜6倍であることが
好ましく、TD方向の延伸倍率が4〜7倍であることが
好ましく、4〜6倍であることがより好ましい。また、
本発明のフィルムのMD方向およびTD方向の引張破断
伸度比を満足させるために、MD方向延伸倍率/TD方
向延伸倍率の延伸倍率比は、0.5〜2であることが好
ましく、より好ましくは0.6〜1.7、さらに好まし
くは0.7〜1.6であることが好適である。
【0026】本発明の化粧シートの構成は、前記ポリオ
レフィンフィルムを構成層として含み、かつ、前記ポリ
オレフィンフィルムの性質を損なわなければ、特に制限
されない。
【0027】通常、化粧シートは、例えば、基材フィル
ム層と印刷インクによりなる層(以下、印刷層という)
とよりなる構成、図1に示すように、基材フィルム層
1、印刷層2及び透明被覆フィルム層3よりなる構成が
一般的である。
【0028】本発明の化粧シートにおいて、前記ポリオ
レフィンフィルムは、上記構成の基材フィルム層及び/
又は透明被覆フィルム層として、好適に使用される。
【0029】また、図1に示すように、本発明の化粧シ
ートは、上記基本構成に加えて、他の公知の構造が特に
制限なく採用される。例えば、ワイピング塗装4、表面
保護層5を設けることも可能である。
【0030】かかるワイピング塗装の代表的な方法を例
示すれば、表面に木目調などの印刷層を有する基材フィ
ルム層の該印刷層に透明被覆フィルム層を熱時ラミネー
トもしくはドライラミネート等によって貼り合わせ、該
透明被覆フィルム層の表面に導管エンボス加工を行い、
その導管部に着色インキを挿入した後に拭き取る方法が
挙げられる。また、透明保護層は、ウレタン、ポリオレ
フィン等の透明部材を公知の方法によってコーティング
することによって形成される。
【0031】本発明において、基材フィルム層、透明被
覆フィルム層それぞれの厚みは、特に限定されるもので
はないが、50〜200μmが好適である。
【0032】本発明において、基材フィルム層は着色さ
れてもよく、この際に用いられる顔料は、有機系、無機
系顔料など本発明の効果を阻害しない範囲で適宜使用で
きる。
【0033】また、本発明の化粧シートは、基材フィル
ム層上に印刷層があるのが一般的であるが、該印刷層
は、必要に応じて省略することもできる。
【0034】また、透明被覆フィルム層においても、適
宜着色を行うことも可能であり、また、該透明被覆フィ
ルム層の表面に更に、印刷層を形成することもできる。
【0035】さらに、基材フィルム層及び/又は透明被
覆フィルム層は、印刷及びもしくは接着剤が塗布される
こともあるため、その表面を発明の効果が阻害されない
範囲で、コロナ処理やプラズマ処理、プライマー処理等
を施したり、接着性樹脂を表面層にラミネートもしくは
共押出によって存在させてもよい。上記に示したプライ
マーは特に限定されるものではなく、例えば無水マレイ
ン酸、マレイン酸、アクリル酸等で変性した変性ポリオ
レフィン、塩素化ポリオレフィン等が使用できる。
【0036】本発明において、前記ポリオレフィンフィ
ルムを使用して化粧シートを構成する方法は、いかなる
方法を用いても良い。例を挙げると基材フィルム層を構
成する未延伸ポリオレフィン系フィルムに木目調などの
印刷を施した後、この基材フィルム層と、前記ポリオレ
フィンフィルムよりなる透明被覆フィルム層とを熱時ラ
ミネートもしくは接着剤によるドライラミネート等の方
法で貼り合わせ、該透明被覆フィルム層の表面に導管エ
ンボス加工を施す方法が挙げられる。
【0037】このとき用いられる接着剤は、基材フィル
ム層と透明被覆フィルム層の外観を損なわずに、そして
確実に接着できるもので、さらに本発明の効果を阻害し
ないものであればいかなる接着剤を用いても問題はな
い。該接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂やシリコ
ン樹脂等の熱硬化性樹脂接着剤、ポリビニルエーテル、
アクリル樹脂、酢酸ビニルーエチレン共重合体、ポリア
ミド樹脂等の熱可塑性樹脂接着剤、ニトリルゴム等のゴ
ム系接着剤、ホットメルト剤などが挙げられる。
【0038】さらに、エンボス加工を施した導管部に着
色インキを挿入して拭き取るワイピング塗装を施しても
よく、さらに、表面にウレタンや各種熱硬化型や光硬化
型のエマルジョン等の透明保護層をコーティングする方
法、オレフィン系フィルムを熱接着により貼り合わせる
方法、ポリオレフィンを押出ラミネートする方法等で、
表面保護層を付与しても良い。
【0039】このようにして成形された化粧シートは、
公知の用途に特に制限なく使用できる。例えば、合板、
鋼板、アルミ板、パーティクルボード、MDF(中質繊
維板)、無機物ボード(石膏ボード等)、コンクリート
壁、樹脂製ボード、発泡体、断熱体、またこれらの混成
体、混合体等の支持体に接着剤を介して該化粧シートを
貼りつけて化粧板とすることができる。
【0040】本発明の化粧シートは、上記支持体に貼り
つける方法として、真空成形により支持体に張り付ける
方法が特に適している。
【0041】また、その他の張り付ける方法、たとえ
ば、ラッピング加工、Vカット法、および手貼りやプレ
ス貼り・ローラー貼り・ローラープレス等平貼りによる
貼り合わせ等の方法を用いて支持体に貼りつけても何ら
問題はない。
【0042】このようにして得られた化粧板の用途は特
に限定されないが、テレビキャビネット、ステレオスピ
ーカーボックス、ビデオキャビネット、各種収納家具、
ユニット家具等の家電製品や家具製品、ドア、ドア枠、
窓枠、廻縁、巾木、開口枠、等の住宅部材、厨房、収納
家具扉等の家具部材、床材、天井材、壁紙等の建材商
品、自動車内装材、家電品、文具、オフィス用品等の用
途に好適に使用できる。
【0043】
【発明の効果】本発明の化粧シートは、基材フィルム
層、透明被覆フィルム層等の構成層として特定のポリオ
レフィンフィルムを用いることにより、特に真空成形等
が良好なものとなる。
【0044】
【実施例】以下に、本発明を具体的に説明するために実
施例および比較例を掲げるが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。なお、以下の実施例および比
較例において、フィルム原料として使用したポリプロピ
レン系樹脂は、表1に示すものである。
【0045】
【表1】
【0046】また、以下の実施例及び比較例において用
いた測定方法は次の方法により実施した。
【0047】(1)ペンタッド分率(mmmm値)およ
び共重合組成 日本電子社製のJNM−GSX−270(13C−核共鳴
周波数67.8MHz)を用い、次の条件で測定した。
【0048】 測定モード: 1H−完全デカップリング パルス幅 : 7.0マイクロ秒(C45度) パルス繰り返し時間: 3秒 積算回数 : 10000回 溶媒 : オルトジクロルベンゼン/重ベンゼンの
混合溶媒(90/10容量%) 試料濃度 : 120mg/2.5ml溶媒 測定温度 : 120℃ この場合、mmmmペンタッド分率は、13C−NMRス
ペクトルのメチル基領域における***ピークの測定によ
り求めた。また、メチル基領域のピークの帰属は、A.
Zambelli et al[Macromolec
ules 13,267(1980)]に従って行っ
た。
【0049】(2)引張伸度(引張破断伸度) 試料を10mm幅の短冊状に切断し、測定長を40mm
として引張試験機によって引張速度300mm/分、チ
ャート速度300mm/分でチャート紙に記録した。破
断点の伸度(%)を読み取った。
【0050】(3)ネッキング性 得られた化粧シートから、幅100mm、長さ200m
mのサンプルを切り出し、図2(a)に示す木製の基盤
表面に両面テープで貼り付けた後、23℃下該基盤面を
直角に折り曲げた。その後フィルムを基盤から取り外
し、折り曲げ部分の厚み(t)と折り曲げられていない
部分の厚み(t0)を測定し、t/t0の値を算出した。
【0051】(4)ドローダウン性 クランプ枠(500mm×500mm)に化粧シートを
挟んで、遠赤外線ヒーターを300℃に設定し、フィル
ムを上下から加熱した。フィルム中央部の加熱前の位置
から、垂れ下がり最下点までの長さを測定し、表2に従
って評価した。
【0052】
【表2】
【0053】(5)成形性(金型密着性、均一成形性
(局伸び)) トレー(縦200mm、横250mm、高さ20mm)
を真空圧空成形した際の容器の間仕切り部分(幅3m
m、高さ15mm)の高さ15mmを100%とし、各
条件の成形品の間仕切り部分の高さを測定し、表3に従
って金型密着性を評価した。
【0054】また、間仕切り部分のない直方体状の成形
品(縦300mm、横140mm、高さ20mm)を真
空成形した際の、コーナー部の局伸び部分の有無を観察
し、表4に従って局伸びにより均一成形性を評価した。
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】(6)DSCによる主ピークの測定 約5〜6mgの試料を評量後、アルミパンに封入し、示
差熱量計にて20ml/minの窒素気流中で室温から
235℃まで昇温し、この温度で10分間保持し、次い
で10℃/minで室温まで冷却する。この後、昇温速
度10℃/minで得られる融解曲線により、主ピーク
の温度を測定した。
【0058】実施例1〜5 表1に示した樹脂を、Tダイ押出し機を用いて、280
℃で加熱溶融下シート状に押出し、チルロール上で冷却
固化した後、表5に示した延伸倍率で、加熱ロール延伸
機によりMD方向に延伸し、続いてテンター横延伸機で
TD方向に延伸した。得られたフィルムを透明被覆フィ
ルムとし、ホモポリプロピレン(MFR=0.5、DS
Cピーク温度:161℃)からなる厚さ100μmのグ
ラビヤ印刷により木目調印刷を施した無延伸フィルムを
基材フィルムとし、印刷面を挟んでドライラミネート法
を用いて積層し、透明被覆フィルム上に導管エンボス
(木目調エンボス)加工を行い、化粧シートを得た。得
られたフィルムの厚み、引張破断伸度、得られた化粧シ
ートのネッキング性、ドローダウン性、真空圧空成形に
おける成形性を測定し、結果を表5に示した。
【0059】実施例6 実施例2と同様にしてフィルムを得た。得られたフィル
ムを基材フィルムとすること以外は、実施例2と全く同
様にして化粧シートを得た。得られたフィルムの厚み、
引張破断伸度、得られた化粧シートのネッキング性、ド
ローダウン性、真空圧空成形における成形性を測定し、
結果を表5に示した。
【0060】実施例7 実施例2と同様にしてフィルムを得た。エチレン−プロ
ピレンランダム共重合体(MFR=3.0、DSCピー
ク温度:140℃)からなる厚さ100μmの無延伸フ
ィルムを基材フィルムとすること以外は、実施例2と全
く同様にして化粧シートを得た。得られたフィルムの厚
み、引張破断伸度、得られた化粧シートのネッキング
性、ドローダウン性、真空圧空成形における成形性を測
定し、結果を表5に示した。
【0061】比較例1、2 表1に示す樹脂を用いること、延伸倍率を表5に示した
ように変えること以外は実施例1と全く同様に製膜およ
び評価を行った。結果を表5に示した。
【0062】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の化粧シートの代表的な態様を示す断
面図
【符号の説明】
1 基材フィルム層 2 印刷層 3 透明被覆フィルム層 4 ワイピング塗装 5 表面保護層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルムの流れ方向及び該フィルムの流れ
    方向に対して直角となる方向の引張破断伸度が下記式
    (1)、(2)および(3)を満たすことを特徴とする
    ポリオレフィンフィルムを構成層として含む化粧シー
    ト。 70%≦A≦300% (1) 70%≦B≦250% (2) 0.5≦A/B≦2.0 (3) (但し、Aはフィルムの流れ方向の引張破断伸度(%)
    を表し、Bはフィルムの流れ方向に対して直角となる方
    向の引張破断伸度(%)を表す。)
  2. 【請求項2】化粧シートが基材フィルム層と印刷層から
    なり、該基材フィルム層を請求項1記載のポリオレフィ
    ンフィルムで構成した化粧シート。
  3. 【請求項3】化粧シートが基材フィルム層、印刷層及び
    透明被覆フィルム層からなり、該基材フィルム及び/又
    は透明被覆フィルムを請求項1記載のポリオレフィンフ
    ィルムで構成した化粧シート。
JP31014597A 1996-11-13 1997-11-12 化粧シート Pending JPH10193537A (ja)

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