JPH11277694A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JPH11277694A
JPH11277694A JP10082063A JP8206398A JPH11277694A JP H11277694 A JPH11277694 A JP H11277694A JP 10082063 A JP10082063 A JP 10082063A JP 8206398 A JP8206398 A JP 8206398A JP H11277694 A JPH11277694 A JP H11277694A
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JP
Japan
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film
decorative sheet
polyolefin
haze value
layer
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Application number
JP10082063A
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English (en)
Inventor
Kazunori Shimada
一紀 島田
Yuzo Sugita
裕三 杉田
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】化粧シートとしての意匠性や機械特性などを低
下させることなく、耐候性を改良した化粧シート。 【解決手段】ポリオレフィン系樹脂100重量部にヒン
ダードアミン系などの光安定剤を0.1〜0.6重量部
含有してなり、且つヘイズ値が20〜50%、内部ヘイ
ズ値が4.0%以下であるポリオレフィン系フィルムを
少なくとも一層含む化粧シート。例えば、基材フィルム
層1、印刷層2、被覆フィルム層3より基本的になる化
粧シートの被覆フィルム層3に使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
フィルムを用いた化粧シートに関するものであり、耐候
性に優れたポリオレフィン系化粧シートに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧シートは住宅内装用部材等に
数多く使用されており、これらは加工性、耐候性、耐汚
れ性等の理由から、ポリ塩化ビニルフィルムで構成され
ている。
【0003】しかしながらこのポリ塩化ビニルは、焼却
時に塩化水素ガスやダイオキシンを発生するという疑い
があるため、廃棄時に環境に影響の少ない化粧シートが
望まれていた。そこで、従来のポリ塩化ビニルフィルム
で構成された化粧シートに変えて、環境への影響の少な
いポリオレフィン系フィルムを利用した化粧シートを本
発明者らは既に提案した(特願平9−82677号)。
【0004】しかしながら、該化粧シートは機械的特
性、二次加工性等については、従来のポリ塩化ビニル製
化粧シートに匹敵する特性を有しているが、耐候性に関
してはいまだ改良の余地があった。また、フィルムに紫
外線吸収剤や光安定剤などの耐候剤を添加して、耐候性
を改良する方法は公知であるが、この方法を用いた場
合、耐候剤の添加量が少ない場合には耐候性が十分では
なく、また、耐候剤の添加量が多い場合には、フィルム
物性の低下を引き起こしたり、フィルム表面に耐候剤が
ブリードアウトするなど、化粧シートとしての機能を低
下させる問題を有していた。
【0005】さらに、耐候性を改良する方法として、酸
化チタンなどの無機系の微粒子を添加し紫外線の透過率
を抑えるという方法も公知であるが、この方法を用いる
と、フィルムの内部ヘイズが低下し、化粧シートとした
場合、基材フィルムの色や印刷模様などが透視しづらく
なり、意匠性が低下するなどの問題を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、意匠性等
の化粧シートとしての特性を低下させることなく、耐候
性が改良された化粧シートが求められている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を行ってきた。その結果、ポリオレ
フィン系樹脂と光安定剤とからなり、かつ、ヘイズ値等
が特定の範囲であるポリオレフィン系フィルムを化粧シ
ートの構成層として用いることにより、上記課題を解決
するに至った。
【0008】即ち本発明は、ポリオレフィン系樹脂10
0重量部、光安定剤0.1〜0.6重量部からなり、か
つ、ヘイズ値が25%〜50%、内部ヘイズ値が4.0
%以下であるポリプロピレン系フィルムを構成層として
含む化粧シートである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるポリオレフィ
ン系樹脂は、公知のポリオレフィンが制限なく使用でき
る。具体的に例示すると、プロピレン単独重合体、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブ
テン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体等
のポリプロピレン系重合体、高密度ポリエチレン、低密
度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−
α−オレフィン共重合体等のポリエチレン系重合体、ブ
テン単独重合体、ブテン−α−オレフィン共重合体のポ
リブテン系重合体等を挙げることができ、上記重合体は
無水マレイン酸等で変性されていても良い。上記α−オ
レフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−ヘプテン、4−メチル−1ペンテンを挙げ
ることができる。また、これら重合体は2種以上を混合
して使用しても良い。
【0010】上記ポリオレフィン系樹脂のメルトフロー
レート(以下、MFRと記す)は、製膜性を勘案すれば
0.1〜30g/10分(230℃)、さらに好ましく
は0.5〜15g/10分(230℃)の範囲であるこ
とが好適である。
【0011】本発明で用いられる光安定剤は、ベンゾト
リアゾール系、ベンゾフェノン系、シアノアクリレート
系、サリチレート系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミ
ン系等の光安定剤、チタン系やセラッミックス系等の無
機系紫外線吸収剤など公知のものが何ら制限なく使用す
ることができる。それらの中でヒンダードアミン系光安
定剤が好ましい。具体的に例示すると、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4
−ヒドロキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリ
ジン重縮合物、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス
(1,2,2,6,6,−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)等が挙げられる。その中でも耐候性改良効果等を勘
案すると、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケートが特に好ましい。
【0012】本発明において、光安定剤の添加量は、耐
候性の効果と化粧シートとしての機能を低下させないと
いうことを勘案すると、ポリオレフィン系樹脂100重
量部に対して0.1〜0.6重量部であることが必要で
あり、より好ましくは0.1〜0.5重量部、さらに好
ましくは0.2〜0.5重量部である。光安定剤の添加
量が0.1重量部より少ないと、ポリオレフィン系フィ
ルムのヘイズ値および内部ヘイズ値が本発明で規定する
範囲内であっても、耐候性改良効果が少なく好ましくな
い。また、光安定剤の添加量が0.6重量部より多い
と、光安定剤がポリオレフィン系フィルム表面にブリー
ドアウトして、化粧シートの意匠性を低下させるために
好ましくない。
【0013】本発明におけるポリオレフィン系フィルム
のヘイズ値は、光安定剤の添加量や化粧シートとしての
意匠性を勘案すると20〜50%である事が必要であ
り、より好ましくは22〜38%、さらに好ましくは2
5〜36%である。ポリオレフィン系フィルムのヘイズ
値が20%より低いと、光安定剤の添加量が本発明で規
定する範囲内であっても耐候性改良効果が小さくなり好
ましくなく、さらに、透明性や光沢も高くなるため、該
ポリオレフィン系フィルムを用いて化粧シートとした場
合、高級感や意匠性が低下するために好ましくない。
【0014】また、ポリオレフィン系フィルムのヘイズ
値が50%より高いと、化粧シートの模様の透視性即
ち、基材フィルムの色や印刷層の透視性が悪化し、意匠
性が低下するため好ましくない。
【0015】また、本発明におけるポリオレフィン系フ
ィルムの内部ヘイズ値は、化粧シートとして、基材フィ
ルムの印刷模様などを透視できる機能を勘案すると4.
0%以下であることが必要であり、好ましくは、3.0
%以下、さらに好ましくは2.0%以下である。ポリオ
レフィン系フィルムの内部ヘイズ値が4.0%より高い
と、基材フィルムの印刷模様などを透視し難くなり、意
匠性が低下するために好ましくない。
【0016】なお、本発明において内部ヘイズとは、フ
ィルム表面の凹凸による光線の散乱の影響を除いた、フ
ィルム内部のみのヘイズ(フィルム内部のみの、拡散透
過率と全光線透過率との比)である。
【0017】上記したヘイズ値及び内部ヘイズ値を本発
明で規定する範囲にする方法は、たとえば、非相溶のポ
リオレフィン系樹脂同士を混合し透明度を低下させる方
法、ポリオレフィン系樹脂に無機物を添加して透明度を
低下させる方法、エンボスロールを用いて機械的に表面
平滑度を低下させる方法等を用いれば良く、その中で
も、ヘイズ値及び内部ヘイズ値をコントロールするとい
う点を勘案すると、非相溶のポリオレフィン系樹脂同士
を混合し透明度を低下させる方法が好適である。
【0018】上記した非相溶のポリオレフィン系樹脂
は、前記したポリオレフィン系樹脂より適宜選択すれば
よいが、その中でも、耐熱性、製膜性等を勘案すると、
ポリプロピレン系重合体と、高密度ポリエチレンとを使
用するのが好適である。
【0019】上記ポリプロピレン系重合体を具体的に例
示すると、13C−NMRによるmmmmペンタッド分率
が0.80〜0.97のプロピレン単独重合体、エチレ
ン含量が0.5〜15モル%のエチレン−プロピレンラ
ンダム共重合体、エチレン含量および1−ブテン含量が
1〜10モル%のエチレン−プロピレン−ブテンランダ
ム共重合体、炭素数が4〜8のα−オレフィンを1〜1
0モル%含有するプロピレン−α−オレフィンランダム
共重合体、またはこれら重合体の2種以上の混合物等が
挙げられる。
【0020】ポリプロピレン系重合体と高密度ポリエチ
レンとの混合割合は、本発明で規定するヘイズ値及び内
部ヘイズ値になるよう適宜調整すればよく、たとえば高
密度ポリエチレンの混合割合を5〜30%にすればよ
い。高密度ポリエチレンの混合割合を上記範囲にするこ
とにより、容易に本発明で規定するヘイズ値及び内部ヘ
イズ値にすることができる。
【0021】本発明で用いられるポリオレフィン系フィ
ルムの厚みは、特に制限されないが、化粧シートに加工
した際の化粧シートとしての性能を勘案すると、20〜
200μmであることが好ましく、より好ましくは40
μm〜150μmであることが好適である。フィルムの
厚みが20μmより薄いと、フィルムを化粧シートに加
工する際、深いエンボス加工ができないために化粧シー
トの意匠性が低下するので好ましくない。また、フィル
ムの厚みが200μmより厚いと、化粧シートに加工す
る際の、加工性が低下するため好ましくない。
【0022】上記ポリオレフィン系フィルムは、単層フ
ィルムでも多層フィルムでも良いが、ヘイズ値及び内部
ヘイズ値を本発明で規定する範囲に制御し、さらにフィ
ルム物性と耐候性を勘案すると、多層フィルムであるこ
とが好ましい。
【0023】多層フィルムの層構成は、ヘイズ値及び内
部ヘイズ値を本発明で規定する範囲になるよう適宜調整
すればよく、その中でも、両外層に上記したポリプロピ
レン系重合体と高密度ポリエチレンとからなる白濁感の
あるポリオレフィン系フィルム層、中層にポリプロピレ
ン系重合体からなるポリオレフィン系フィルム層である
三層フィルムであることが好ましい。
【0024】上記三層フィルムの場合、耐候性と内部ヘ
イズ値を勘案すると、両外層は、フィルム全体の厚みに
対して、2%〜15%であることが好ましく、さらに好
ましくは5%〜10%であることが好ましい。
【0025】両外層が2%より薄い場合は、ポリオレフ
ィン系フィルムのヘイズ値及び内部ヘイズ値を本発明で
規定する範囲に制御することが困難であるため好ましく
ない。また、両外層が15%より厚い場合は、ヘイズ値
および内部ヘイズ値が本発明で規定する範囲より高くな
るために好ましくない。
【0026】上記ポリオレフィン系フィルムの製造方法
として代表的な方法を例示すれば、非相溶のポリオレフ
ィン系樹脂同士および光安定剤からなる粉体またはペレ
ットを溶融押出し、冷却ロール上で冷却固化し、フィル
ム状にする方法が挙げられる。
【0027】また、多層フィルムの場合は、共押出法、
押出ラミネート法、ドライラミネート法、インラインラ
ミネート法など公知の方法を用いればよい。上記した三
層フィルムの場合を具体的に例示すると、共押出法を用
いで、中層に光安定剤を添加したポリオレフィン系樹
脂、両外層に非相溶のポリオレフィン系樹脂同士および
光安定剤からなる樹脂の粉体もしくはペレットを溶融押
出し、冷却ロール上で冷却固化しフィルム状にする方法
が挙げられる。
【0028】上記ポリオレフィン系フィルムは、無延伸
フィルムであっても一軸もしくは二軸延伸フィルムでも
良い。また、化粧シートへの加工性や、化粧シートを合
板などの基材に貼り付ける二次加工性を勘案すると、上
記ポリオレフィン系フィルムの機械特性は、23℃での
引張り弾性率が、フィルムの流れ方向(以下、MD方向
と記す)及びフィルムの流れ方向と直角方向(以下、T
D方向と記す)ともに300〜2000MPaであるこ
とが好ましく、引張伸度がMD方向、TD方向ともに3
0〜500%であることが好ましく、さらに少なくとも
一方向に降伏点を持たないフィルムであることが好まし
い。
【0029】このような機械特性を満足させるために
は、ポリオレフィン系フィルムは二軸に延伸されている
ことが好ましく、さらに好ましくは、面積延伸倍率1.
1〜30倍、フィルムの流れ方向および流れ方向と直角
方向の延伸倍率が共に1.1〜7倍で且つ流れ方向延伸
倍率と流れ方向と直角方向の延伸倍率との比(流れ方向
延伸倍率/流れ方向と直角方向の延伸倍率)が0.3〜
3であるように二軸に延伸されていることが好ましい。
面積延伸倍率が1.1倍以下であると、本発明における
化粧シートを構成するポリオレフィン系フィルムが引張
降伏点を有するために、化粧シートを複雑な形状に二次
加工した際に、化粧シートが部分的に局伸びして、意匠
性を損なうために好ましくない。また面積倍率が30倍
以上であると、本発明における化粧シートを構成するポ
リオレフィン系フィルムの引張応力が大きいために、化
粧シートを複雑な形状に二次加工する際に十分に賦形す
ることができないために好ましくない。
【0030】本発明の化粧シートの構造は、前記ポリオ
レフィン系フィルムを構成層として含む構造であれば特
に制限されない。
【0031】本発明において、前記ポリオレフィン系フ
ィルムを使用して化粧シートを構成する方法は如何なる
方法を用いても良い。例を挙げると、図1に示すよう
に、基材フィルム層1を構成する着色ポリオレフィン系
フィルムに木目調などの印刷を施す印刷層2を付与後、
この基材フィルム層1と本発明のポリオレフィン系フィ
ルムよりなる被覆フィルム層3とを熱時ラミネートもし
くは接着剤によるドライラミネート等の方法で貼り合わ
せ、被覆フィルム層3の表面に導管エンボス加工を施
し、さらに表面にウレタンなどの表面保護層5を施す方
法が挙げられる。
【0032】ポリオレフィン系フィルム層が耐候性を向
上させる働きを有するという特徴を勘案すると、上記し
た該ポリオレフィン系フィルムよりなる被覆フィルム層
3は、図1で示すように、基材フィルム層1や印刷層2
の上側に存在する構造が好ましい。なお、ここで述べた
上側とは、化粧シートを合板などの基材に貼り付けた際
の基材側とは反対側を意味する。
【0033】本発明の化粧シートは、図1に示すよう
に、上記基本構成に加えて、他の公知の構造が特に制限
なく採用される。例えば、ワイピング塗装4、表面保護
層5を設けることが可能である。かかるワイピング塗装
の代表的な方法を例示すれば、表面に木目調などの印刷
層を有する基材フィルム層の該印刷層に被覆フィルムを
熱時ラミネートもしくはドライラミネート等によって貼
り合わせ、該被覆フィルムの表面に導管エンボス加工を
行い、その導管部に着色インキを挿入した後に拭き取る
方法が挙げられる。また、表面保護層は、ウレタン、ポ
リオレフィン等の透明部材を公知の方法によってコーテ
ィングすることによって形成される。
【0034】本発明の化粧シートの構造は、図1に示す
基材フィルム層を有していない構成でも何ら問題はな
い。その場合、被覆フィルム層の片面に印刷が施されて
いても何ら問題はない。
【0035】この様にして成形された化粧シートは、公
知の用途に特に制限なく使用される。例えば、合板、鋼
板、アルミ板、パーティクルボード、MDF(中質繊維
板)、無機物ボード(石膏ボード等)、コンクリート
壁、樹脂製ボード、発泡体、断熱体、またこれらの混成
体、混合体、等の支持体に接着剤を介して貼りつけて化
粧板とされる。 上記支持体に貼りつける方法として
は、平貼り、ラッピング加工、Vカット加工、真空成形
法などを上げることができ、また平貼りには、手貼り
や、プレス貼り、ローラー貼り、ローラープレスによる
貼り合わせ等を上げることができる。また、これ以外の
方法を用いて基材に貼りつけても何ら問題はない。
【0036】上記化粧版の用途は、特に限定されず、テ
レビキャビネット、ステレオスピーカーボックス、ビデ
オキャビネット、各種収納家具、ユニット家具等の家電
製品や家具製品、ドア、ドア枠、窓枠、廻縁、巾木、開
口枠、等の住宅部材、厨房、収納家具扉等の家具部材、
床材、天井材、壁紙等の建材商品、自動車内装材、家電
品、文具、オフィス用品等の用途に好適に使用できる。
【0037】
【実施例】以下本発明を実施例及び比較例を掲げて説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、以下の実施例および比較例において、フィ
ルム原料として使用したポリプロピレン系樹脂は表2に
示すものである。
【0038】また、以下の実施例及び比較例において用
いた測定方法は次の方法により実施した。
【0039】(1)ペンタッド分率(mmmm値)およ
び共重合組成 日本電子社製のJNM−GSX−270(13C−核共鳴
周波数67.8MHz)を用い、次の条件で測定した。
【0040】 測定モード: 1H−完全デカップリング パルス幅 : 7.0マイクロ秒(C45度) パルス繰り返し時間: 3秒 積算回数 : 10000回 溶媒 : オルトジクロルベンゼン/重ベンゼンの
混合溶媒(90/10容量%) 試料濃度 : 120mg/2.5ml溶媒 測定温度 : 120℃ この場合、mmmmペンタッド分率は、13C−NMR
スペクトル のメチル基領域における***ピークの測定
により求めた。また、メチル基領域のピークの帰属は、
A.Zambelli et al[Macromol
ecules13,267(1980)]に従って行っ
た。
【0041】(2)MFR JISK7210に準拠して測定した。
【0042】 (3)ヘイズ値JISK7105に準拠して測定した。
【0043】 (4)内部ヘイズ値フィルム表面の凹凸による光線の散
乱を防ぐため、フィルムの両面に凹凸を埋めるように流
動パラフィンを塗った後、JISK7105に準拠して
ヘイズ値を測定した。
【0044】(5)耐侯性評価 EYE SUPER UV TESTER(岩崎電気社
製、SUV−F1)を用いて下記の条件でUV照射を行
い、照射を行う前後の化粧シートについて引張強度を測
定し、表1のように耐候性を評価した。
【0045】 照射強度 80mW/cm2 層内温度 85℃ 照射時間 50hr
【0046】
【表1】
【0047】(6)引張強度 試料を10mm幅の短冊状に切断し、測定長を40mm
として、引張試験機に取り付け、引張速度300mm/
minで引張破断したときの強度を測定した。
【0048】実施例1 表2に示した樹脂A100重量部に、光安定剤Cとして
ビス(2,2,6,6,―テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セパケートを0.3重量部加えて溶融混練したもの
をポリプロピレン系フィルムの中層構成成分とした。
【0049】表2に示した樹脂B90重量部に、密度が
0.96g/cm3、MFR1.0g/10min(1
90℃)の高密度ポリエチレンDを10重量部と光安定
剤Cを0.3重量部加えて溶融混練したものを両外層構
成成分とした。この中層構成成分と両外層構成成分を2
種3層のTダイ押出機を用いて260℃で溶融押出し、
40℃のキャスティングロール上で冷却し、厚さ80μ
mの被覆ポリオレフィン系フィルムを得た。この時の、
被覆ポリオレフィン系フィルムは中層の厚みが64μ、
両外層の厚みがそれぞれ8μであった。
【0050】得られた被覆ポリオレフィン系フィルムの
ヘイズ値及び内部ヘイズ値は表3に示す通りであった。
【0051】さらに、表2に示した樹脂A100重量部
に光安定剤C0.3重量部を加えてTダイ押出機を用い
て260℃で溶融押出し、40℃のキャスティングロー
ル上で冷却し、厚さ80μmの基材ポリオレフィン系フ
ィルムを得た。この基材ポリオレフィン系フィルム表面
に、木目模様の印刷を行い基材フィルムとした。
【0052】この基材ポリオレフィン系フィルムの片面
に被覆ポリオレフィン系フィルムをアクリル系の接着剤
を用いてドライラミネートし化粧シートとした。
【0053】得られた化粧シートを被覆ポリオレフィン
系フィルムが表面となるようにして基板に貼り付け、紫
外線照射前後での引張強度を測定し、表1の様に耐候性
を評価した。また紫外線照射後の化粧シート表面状態も
評価した。それらの結果を表3に示した。
【0054】実施例2 実施例1に示した被覆ポリオレフィン系フィルムに含ま
れる光安定剤Cの添加量を0.6重量部に変更した以外
は実施例1同様にして被覆ポリオレフィン系フィルムを
得た。得られた被覆ポリオレフィン系フィルムのヘイズ
値及び内部ヘイズ値を測定し表3に示した。さらに、実
施例1と同様にして、得られた被覆ポリオレフィン系フ
ィルムを利用して化粧シートとした。
【0055】得られた化粧シートを実施例1と同様にし
て耐候性を評価しその結果を表3に示した。
【0056】実施例3 実施例1に示した被覆ポリオレフィン系フィルムの中層
構成成分と両外層構成成分を2種3層のTダイ押出機を
用いて260℃で溶融押出し、40℃のキャスティング
ロール上で冷却し、厚さ1200μのキャスティングシ
ートを得た。このシートを135℃の加熱ロールにて予
熱した後、MD方向に3.0倍に延伸した。次いで14
5℃に加熱された横延伸機内でTD方向に5.0倍延伸
後、熱セットゾーンで150℃にて5%横方向にリラッ
クスさせて被覆ポリオレフィン系フィルムを得た。得ら
れた被覆ポリオレフィン系フィルムの厚さは80μmで
あり、その内訳は、中間層64μm、両外層が各8μm
であった。得られた被覆ポリオレフィン系フィルムのヘ
イズ値及び内部ヘイズ値を測定し表3に示した。
【0057】さらに、実施例1と同様にして、得られた
被覆ポリオレフィン系フィルムを利用して化粧シートと
した。
【0058】得られた化粧シートを実施例1と同様にし
て耐候性を評価しその結果を表3に示した。
【0059】実施例4 実施例3に示した被覆ポリオレフィン系フィルムの両外
層成分に含まれる高密度ポリエチレンDの添加量を30
重量部とした以外は、実施例3と同様にして被覆ポリオ
レフィン系フィルムを得た。得られた被覆ポリオレフィ
ン系フィルムの厚さは80μmであり、その内訳は、中
間層64μm、両外層が各8μmであった。得られた被
覆ポリオレフィン系フィルムのヘイズ値及び内部ヘイズ
値を測定し表3に示した。さらに、実施例1と同様にし
て、得られた被覆ポリオレフィン系フィルムを利用して
化粧シートとした。
【0060】得られた化粧シートを実施例1と同様にし
て耐候性を評価しその結果を表3に示した。
【0061】実施例5 実施例4に示した被覆ポリオレフィン系フィルムの層構
成が、中間層76μm、両外層が2μmとした以外は実
施例4と同様にして実施例3と同様にして被覆ポリオレ
フィン系フィルムを得た。得られた被覆ポリオレフィン
系フィルムのヘイズ値及び内部ヘイズ値を測定し表3に
示した。さらに、実施例1と同様にして、得られた被覆
ポリオレフィン系フィルムを利用して化粧シートとし
た。
【0062】得られた化粧シートを実施例1と同様にし
て耐候性を評価しその結果を表3に示した。
【0063】比較例1 実施例1に示した被覆ポリオレフィン系フィルムに含ま
れる光安定剤Cの添加量を0.05重量部に変えた以外
は実施例1と同様にして被覆ポリオレフィン系フィルム
を得た。
【0064】得られた被覆ポリオレフィン系フィルムの
ヘイズ値及び内部ヘイズ値を測定し表3に示した。さら
に、実施例1と同様にして、得られた被覆ポリオレフィ
ン系フィルムを利用して化粧シートとした。
【0065】得られた化粧シートを実施例1と同様にし
て耐候性を評価しその結果を表3に示した。
【0066】比較例2 実施例3に示した被覆ポリオレフィン系フィルムに含ま
れる光安定剤Cの添加量を1.2重量部に変えた以外は
実施例3と同様にして被覆ポリオレフィン系フィルムを
得た。
【0067】得られた被覆ポリオレフィン系フィルムの
ヘイズ値及び内部ヘイズ値を測定し表3に示した。さら
に、実施例1と同様にして、得られた被覆ポリオレフィ
ン系フィルムを利用して化粧シートとした。
【0068】得られた化粧シートを実施例1と同様にし
て耐候性を評価しその結果を表3に示した。
【0069】比較例3 実施例5に示した被覆ポリオレフィン系フィルムの両外
層構成成分に含まれる高密度ポリエチレンDの添加量を
50重量部とした以外は実施例5と同様にして被覆ポリ
オレフィン系フィルムを得た。
【0070】得られた被覆ポリオレフィン系フィルムの
ヘイズ値及び内部ヘイズ値を測定し表3に示した。さら
に、実施例1と同様にして、得られた被覆ポリオレフィ
ン系フィルムを利用して化粧シートとした。
【0071】得られた化粧シートを実施例1と同様にし
て耐候性を評価しその結果を表3に示した。
【0072】比較例4 実施例1に示した被覆ポリオレフィン系フィルムの両外
層構成成分に含まれる高密度ポリエチレンDの添加量を
2重量部とした以外は、実施例1と同様にして被覆ポリ
オレフィン系フィルムを得た。
【0073】得られた被覆ポリオレフィン系フィルムの
ヘイズ値及び内部ヘイズ値を測定し表3に示した。さら
に、実施例1と同様にして、得られた被覆ポリオレフィ
ン系フィルムを利用して化粧シートとした。
【0074】得られた化粧シートを実施例1と同様にし
て耐候性を評価しその結果を表3に示した。
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【発明の効果】本発明は、光安定剤を特定量添加し、か
つ、ヘイズ値及び内部ヘイズ値を特定の範囲になるよう
に制御したポリオレフィン系フィルムを化粧シートの構
成層とすることにより、化粧シートの意匠性や機械特性
を低下させる事なく、耐候性の良好なポリオレフィン系
化粧シートとなる。
【0078】上記耐候性効果が発現する理由は定かでは
ないが、ヘイズ値及び内部ヘイズ値を制御することによ
る光遮断効果と光安定剤との相乗作用によるものと推定
される。
【0079】さらには、ヘイズ値及び内部ヘイズ値を特
定の範囲になるように制御することによりマット調とな
り、化粧シートに高級感を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本図は本発明の化粧シートの代表的な態様を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 印刷層 3 被覆フィルム 4 ワイピング塗装 5 表面保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 15/30 C09K 15/30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂100重量部、光安
    定剤0.1〜0.6重量部からなり、かつ、ヘイズ値が
    20〜50%、内部ヘイズ値が4.0%以下であるポリ
    オレフィン系フィルムを構成層として含む化粧シート。
  2. 【請求項2】光安定剤がヒンダードアミン系光安定剤で
    ある請求項1記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】化粧シートが少なくとも基材フィルム層お
    よび被覆フィルム層からなり、該被覆フィルム層が請求
    項1記載のポリオレフィン系フィルムであることを特徴
    とする化粧シート。
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