JPH10181919A - 画像形成装置の手差し給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で用紙の先端の位置決めと用紙の
枚数を規制を行なうことができる手差し給紙装置を提供
すること。 【解決手段】 手差し給紙台２に載置された用紙Ｐの先
端の位置決めを突き当て部材１１により行い、用紙搬送
時には突き当て部材１１を用紙搬送路から退避させて、
手差し給紙台２に載置された用紙Ｐを給紙ローラ３によ
り送り出す画像形成装置の手差し給紙装置において、突
き当て部材１１が用紙搬送路から退避している場合に
は、補充の用紙が手差し給紙台２に追加されるのを禁止
する用紙補充禁止手段、たとえば、基端部が回動自在に
支持され、先端部が手差し給紙台２に載置された用紙Ｐ
の最上面に自重で圧接する揺動アーム８を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の画像形成装置において使用される手差し給紙装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】たとえば、複写機においては、給紙トレ
イに収納されている定サイズの用紙以外の特殊サイズの
用紙、たとえば葉書の上にコピーしたり、或いは、ＯＨ
Ｐシート等の特殊な記録媒体の上にコピーしたりするた
めに手差し給紙装置が設けられている。

【０００３】図７は、特開平３−１９５６３６号公報に
記載されている手差し給紙装置の概略構成を示す断面図
である。

【０００４】この手差し給紙装置は、複写機の筐体５１
の側面から一部が突出した状態で設けられた手差し給紙
台５２と、この手差し給紙台５２に載置される用紙Ｐの
枚数を制限する枚数制限板５３と、手差し給紙台５２の
送り出し先端側の上方に配置され手差し給紙台５２に載
置された用紙Ｐを送り出す給紙ローラ５４と、この給紙
ローラ５４の軸５５を中心として回動自在に設けられ、
一方の端部に用紙Ｐの先端の位置決めを行なう突き当て
板５６が形成され、他方の端部に係止部５７が形成され
た突き当て部材５８と、略Ｌ字状であり軸５９を中心に
して回動自在に設けられ、一方の端部が係止部５７に当
接し、他方の端部が装置本体の壁面６に当接する保持部
材６１と、突き当て板５６の下流側に配置されベルト６
２により給紙ローラ５４と連動して回転駆動される搬送
ローラ６３と、この搬送ローラ６３に対して圧接されて
用紙の捌きを行なう捌きローラ６４と、用紙シュート６
５と、位置合わせローラ６６とを備えている。また、給
紙ローラ５４と搬送ローラ６３とは、搬送ローラ６３の
軸６７を中心として回動自在に設けられた支持枠６８に
共通に取り付けられている。

【０００５】上記した手差し給紙装置においては、待機
状態においては、図７（ａ）に示すように、給紙ローラ
５４は上昇位置にあり、突き当て部材５８の係止部５７
は保持部材６１に当接して突き当て板５６が垂直位置に
あり、突き当て部材５８の右回りの回動が防止されてい
る。したがって、手差し給紙台５２に載置された用紙Ｐ
の先端は突き当て板５６で位置決めされる。また、手差
し給紙台５２に載置される用紙Ｐの高さは枚数制限板５
３により規制される。

【０００６】用紙搬送の際には、図７（ｂ）に示すよう
に、給紙ローラ５４が下降して用紙Ｐの上面に当接する
とともに、装置本体の壁面６０と係止部５７との係合が
外れ、突き当て部材５８が右回りに回動可能となる。次
に、給紙ローラ５４が回転し、用紙が手差し給紙台５２
から送り出され、用紙の先端で突き当て板５６が押され
て突き当て部材５８が右回りに回動して用紙搬送経路か
ら退避して、用紙は突き当て板５６の下方を通過して搬
送ローラ６３と捌きロール６４とのニップ位置に送ら
れ、用紙が捌かれた後に用紙シュート６５を通って位置
合わせローラ６６まで搬送される。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た手差し給紙装置においては、手差し給紙台５２の上に
載置可能な枚数以上の用紙に対して画像を形成する場合
には、手差し給紙台５２の上に残っている用紙の量が少
なくなってきたときに、残っている用紙の上に補充の用
紙を載置する必要があるが、用紙搬送の際には、図７
（ｂ）に示すように、突き当て板５６が上昇位置にある
ために、このときに、手差し給紙台５２の上に補充の用
紙の束を差し込むと、手差し給紙台５２の上に残ってい
る用紙の量が少ない場合には、残っている用紙の上面と
突き当て板５６の下端部との間の隙間を通って、補充の
用紙の束が搬送ローラ６３と捌きローラ６４とのニップ
位置まで到達してしまう。このため用紙の先端が揃わな
い状態で用紙が搬送されてしまい、用紙の重送が発生し
たり、画像の形成位置が正規の位置からずれたり、或い
は、紙詰まりが発生したりという問題がある。

【０００８】そこで本発明は、簡単な構成で用紙の先端
の位置決めと用紙の枚数の規制を行なうことができる手
差し給紙装置を提供することを課題とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、手差し給紙台
に載置された用紙の先端の位置決めを突き当て部材によ
り行い、用紙搬送時には前記突き当て部材を用紙搬送路
から退避させて、手差し給紙台に載置された用紙を給紙
ローラにより送り出す画像形成装置の手差し給紙装置に
おいて、前記突き当て部材が用紙搬送路から退避してい
る場合には、補充の用紙が前記手差し給紙台に追加され
るのを禁止する用紙補充禁止手段を設けたことを特徴と
する。

【００１０】また本発明は、前記用紙補充禁止手段が、
基端部が回動自在に支持され、先端部が前記手差し給紙
台に載置された用紙の最上面に自重で圧接する揺動アー
ムであることを特徴とする。

【００１１】また本発明は、前記揺動アームの基端部
が、前記突き当て部材の一部に回動自在に支持されてい
ることを特徴とする。

【００１２】また本発明は、前記揺動アームの基端部
が、給紙ローラの軸に回動自在に支持されていることを
特徴とする。

【００１３】また本発明は、前記揺動アームの基端部に
弾性薄片が取り付けられていることを特徴とする。

【００１４】また本発明は、前記用紙補充禁止手段が、
前記手差し給紙台の上の用紙の有無を検出するための用
紙有無センサと、前記手差し給紙台に補充された用紙を
検出するための補充用紙センサと、前記突き当て部材が
用紙を通過させる状態となっており、且つ、前記用紙有
無センサにより手差し給紙台の上の用紙がなくなってき
たことが検出され、且つ、前記補充用紙センサにより補
充の用紙が追加されたことが検出された場合には、前記
給紙ローラによる用紙の搬送を停止する手段とから構成
されていることを特徴とする。

【００１５】また本発明は、前記用紙補充禁止手段が、
前記突き当て部材が用紙を通過させる状態となってお
り、且つ、前記用紙有無センサにより手差し給紙台の上
の用紙がなくなってきたことが検出され、且つ、前記補
充用紙センサにより補充の用紙が追加されたことが検出
された場合には、操作パネルに所定の警告メッセージを
表示する手段を更に備えていることを特徴とする。

【００１６】

【実施例】図１は、本発明の手差し給紙装置の第１の実
施例を示す要部断面図である。また図２は、図１の手差
し給紙装置において使用される突き当て部材を示す斜視
図である。

【００１７】第１の実施例の手差し給紙装置は、複写機
の筐体１の側面から一部が突出した状態で設けられた手
差し給紙台２と、手差し給紙台２の送り出し先端側の上
方に配置され手差し給紙台２に載置された用紙Ｐを送り
出す給紙ローラ３と、この給紙ローラ３の軸４を中心と
して回動自在に設けられ、軸４から半径方向にそれぞれ
異なる方向に突出して形成された、用紙Ｐの先端の位置
決めを行なう突き当て板５、装置本体の壁面６に当接す
る係止部７、及び、揺動アーム８の基端部が軸９を介し
て揺動自在に取り付けられた揺動アーム支持部１０を有
する突き当て部材１１と、突き当て板５の下流側に配置
され回転駆動される搬送ローラ１２と、この搬送ローラ
１２に対してばね１３により圧接されて用紙の捌きを行
なう捌きパッド１４と、突き当て板５と捌きパッド１４
との間に配置され、手差し給紙台２から送り出された用
紙を搬送ローラ１２と捌きパッド１４との間のニップ部
に送り込む用紙案内板１５とを備えている。また、上記
給紙ローラ３は、図示しない駆動機構により上下方向に
移動可能となっている。また更に、図１（ｃ）に示すよ
うに、揺動アーム８の基端部の近傍には、係止部７の軸
９の近傍部分に当接して、揺動アーム８の下限位置を、
手差し給紙台２の上に載置可能な最大量の用紙の束の最
上面の位置に規制するためのストッパ８ａが設けられて
いる。

【００１８】上記した手差し給紙装置においては、待機
状態においては、図１（ａ）に示すように、給紙ローラ
３は上昇位置にあり、突き当て部材１１の係止部７が装
置本体の壁面６に当接して突き当て板５が垂直位置にあ
り、突き当て部材１１の右回りの回動が防止されてい
る。したがって、手差し給紙台２に載置された用紙Ｐの
先端は突き当て板５で位置決めされる。また、揺動アー
ム８の先端部８ａは自重で用紙Ｐの最上面に当接してい
る。

【００１９】用紙搬送の際には、図１（ｂ）に示すよう
に、給紙ローラ３が下降して用紙Ｐの上面に当接すると
ともに、装置本体の壁面６と係止部７との係合が外れ、
突き当て部材１１が右回りに回動可能となる。次に、給
紙ローラ３が回転し、用紙Ｐが手差し給紙台２から送り
出され、用紙Ｐの先端で突き当て板５が押されて突き当
て部材１１が右回りに回動して用紙搬送経路から退避
し、用紙は突き当て板５の下方を通過して搬送ローラ１
２と捌きパッド１４とのニップ位置に送られ、用紙が捌
かれる。このときにも、揺動アーム８の先端部８ａは自
重で用紙Ｐの最上面に当接している。これにより、補充
の用紙を手差し給紙台２に残っている用紙Ｐの上に追加
しようとしても、この補充の用紙の先端は揺動アーム８
の先端部に突き当たってそれ以上先には進まない。ま
た、補充の用紙に無理に力を加えたとしても、用紙は揺
動アーム８により掬い上げられた状態で進み、給紙ロー
ラ３に突き当たって停止する。したがって、補充の用紙
が、突き当て板５で位置決めされることなく供給される
ことが防止できる。また、揺動アーム８の先端部８ａ
は、手差し給紙台２の上に載置可能な最大量の用紙の束
の最上面の位置に対応する位置まで下降するので、手差
し給紙台２の上に規定以上の枚数の用紙が積載されるの
を防止することができる。

【００２０】上記揺動アーム８の先端には、図３に示す
ように、たとえば、ポリエステルフィルム等からなる弾
性薄片１６を取り付けることができる。この場合には、
補充の用紙が弾性薄片１６により一層に確実に掬い上げ
られるので、補充の用紙が突き当て板５で位置決めされ
ることなく供給されることが確実に防止できる。

【００２１】また、図４に示すように、揺動アーム１７
を、突き当て部材１１の軸４を中心として回動自在に取
り付けるようにしてもよい。

【００２２】図５は、本発明の手差し給紙装置の第２の
実施例を示す要部断面図である。なお、第１の実施例と
対応する部分には同一符号を付している。また、図６
は、第２の実施例における制御系を示す原理的なブロッ
ク図である。

【００２３】第２の実施例においては、給紙ローラ３の
軸４に、突き当て板５と係止部７が一体となった突き当
て部材１１ａが回転自在に取り付けられている。なお、
図面が煩雑になるのを避けるため、突き当て部材１１ａ
は破線で示している。

【００２４】給紙ローラ３の軸４には、手差し給紙台２
の上の用紙Ｐの有無を検出するための用紙検出アーム１
８が回動自在に取り付けられている。用紙検出アーム１
８の一方の端部には、手差し給紙台２の上の用紙Ｐの最
上面に当接する接触部１８ａが設けられ、他方の端部に
は、用紙有無センサ１９に対するアクチュエータ部１８
が設けられている。また、筐体１の若干内側の手差し給
紙台２の上方には、補充された用紙を検出するための補
充用紙センサ２０が配置されている。

【００２５】上記用紙有無センサ１９の出力及び補充用
紙センサ２０の出力は、図６に示すように、制御回路２
１に供給される。制御回路２１は、給紙ローラ３や搬送
ローラ１２の回転を制御する用紙搬送制御回路２２、及
び、給紙ローラ３の昇降を制御するローラ昇降制御回路
２３の動作を制御する。また、制御回路２１には、画像
形成装置に対して各種の指示を入力したり、画像形成装
置の動作状態を表示したりするための操作パネル２４が
接続されている。

【００２６】操作パネル２４から画像形成が指示される
と、ローラ昇降制御回路２３により給紙ローラ３が下降
するとともに用紙搬送制御回路２２により給紙ローラ３
と搬送ローラ１２の回転が開始され、用紙Ｐの上面に当
接して用紙Ｐが手差し給紙台２から送り出され、用紙の
先端で突き当て板５が押されて突き当て部材１１が右回
りに回動し、用紙は突き当て板５の下方を通過して搬送
ローラ１２と捌きパッド１４とのニップ位置に送られ、
用紙が捌かれる。

【００２７】手差し給紙台２の上の用紙の枚数が減少す
ると、接触部１８ａが下降して用紙検出アーム１８が図
５において左回りに回動し、アクチュエータ部１８が用
紙有無センサ１９に近接し、手差し給紙台２の上の用紙
がなくなってきたことが検出される。

【００２８】突き当て板５が用紙を通過させる状態とな
っており、且つ、手差し給紙台２の上の用紙がなくなっ
てきたことが検出されているときに、補充の用紙ＰＡが
追加されたことが補充用紙センサ２０により検出される
と、給紙ローラ３と搬送ローラ１２の回転を停止させる
とともに、操作パネル２４に「手差しの用紙をセットし
直して下さい」等の警告のメッセージを表示する。これ
により、補充の用紙が突き当て板５で位置決めされるこ
となく供給されることが防止できる。

【００２９】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば補充
の用紙が位置決めされることなく供給されることが防止
できるので、重送発生率を低減させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の手差し給紙装置の第１の実施例を示
す要部断面図である。

【図２】 図１の手差し給紙装置において使用される突
き当て部材を示す斜視図である。

【図３】 揺動アームの変形例を示す説明図である。

【図４】 揺動アームの他の変形例を示す説明図であ
る。

【図５】 本発明の手差し給紙装置の第２の実施例を示
す要部断面図である。

【図６】 第２の実施例における制御系を示す原理的な
ブロック図である。

【図７】 従来の手差し給紙装置の概略構成例を示す断
面図である。

【符号の説明】

１…筐体、２…手差し給紙台、３…給紙ローラ、４…
軸、５…突き当て板、６…壁面、７…係止部、８…揺動
アーム、９…軸、１０…揺動アーム支持部、１１…突き
当て部材、１２…搬送ローラ、１３…ばね、１４…捌き
パッド、１５…用紙案内板、１６…弾性薄片、１７…揺
動アーム、１８…用紙検出アーム、１９…用紙有無セン
サ、２０…補充用紙センサ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 手差し給紙台に載置された用紙の先端の
   位置決めを突き当て部材により行い、用紙搬送時には前
   記突き当て部材を用紙搬送路から退避させて、手差し給
   紙台に載置された用紙を給紙ローラにより送り出す画像
   形成装置の手差し給紙装置において、 前記突き当て部材が用紙搬送路から退避している場合に
   は、補充の用紙が前記手差し給紙台に追加されるのを禁
   止する用紙補充禁止手段を設けたことを特徴とする画像
   形成装置の手差し給紙装置。
2. 【請求項２】 前記用紙補充禁止手段が、基端部が回動
   自在に支持され、先端部が前記手差し給紙台に載置され
   た用紙の最上面に自重で圧接する揺動アームであること
   を特徴とする請求項１記載の画像形成装置の手差し給紙
   装置。
3. 【請求項３】 前記揺動アームの基端部が、前記突き当
   て部材の一部に回動自在に支持されていることを特徴と
   する請求項２記載の画像形成装置の手差し給紙装置。
4. 【請求項４】 前記揺動アームの基端部が、給紙ローラ
   の軸に回動自在に支持されていることを特徴とする請求
   項２記載の画像形成装置の手差し給紙装置。
5. 【請求項５】 前記揺動アームの基端部に弾性薄片が取
   り付けられていることを特徴とする請求項１記載の画像
   形成装置の手差し給紙装置。
6. 【請求項６】 前記用紙補充禁止手段が、前記手差し給
   紙台の上の用紙の有無を検出するための用紙有無センサ
   と、前記手差し給紙台に補充された用紙を検出するため
   の補充用紙センサと、前記突き当て部材が用紙を通過さ
   せる状態となっており、且つ、前記用紙有無センサによ
   り手差し給紙台の上の用紙がなくなってきたことが検出
   され、且つ、前記補充用紙センサにより補充の用紙が追
   加されたことが検出された場合には、前記給紙ローラに
   よる用紙の搬送を停止する手段とから構成されているこ
   とを特徴とする請求項１記載の画像形成装置の手差し給
   紙装置。
7. 【請求項７】 前記用紙補充禁止手段が、前記突き当て
   部材が用紙を通過させる状態となっており、且つ、前記
   用紙有無センサにより手差し給紙台の上の用紙がなくな
   ってきたことが検出され、且つ、前記補充用紙センサに
   より補充の用紙が追加されたことが検出された場合に
   は、操作パネルに所定の警告メッセージを表示する手段
   を更に備えていることを特徴とする請求項６記載の画像
   形成装置の手差し給紙装置。