JPH0352749Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、手差し機能を備えた大容量の給紙
装置に関する。

〔考案の技術背景〕

一般に複写機においては、用紙を収容した給紙
カセツトを複写機本体の装着口に挿入し、給紙ロ
ーラでカセツト内の用紙を１枚ずつ取り込むよう
になつている。

このような給紙カセツトは用紙サイズに応じて
着脱して使用されるため、軽量かつコンパクトで
あることが要求される。このため、１回に収容で
きる用紙量が限られ、用紙サイズによつては頻繁
に用紙を補給しなければならず面倒である。特に
一度に多量の複写を行なう場合には、その途中で
たびたび用紙を補給しなければならない。

そこで、複写機本体に設けられた通常のカセツ
ト装着口あるいは特別に設けられた装着口に、多
量の用紙を収容した給紙装置を取付け、用紙補給
の回数を低減している。

〔背景技術の問題点〕

このような大容量の給紙装置は、装着口からこ
の装着口内に設けられた給紙ローラまでの距離が
長いため、積層用紙上に繰出しローラを設けると
共に給紙ローラの近傍にセンサを設け、給紙ロー
ラの下に用紙がないことをセンサが検出すると繰
出しローラが給紙ローラの下まで用紙を繰出し、
給紙ローラが常に用紙を複写部へ供給できるよう
にしている。

このためこのような給紙装置に手差し機能を設
けようとすると、給紙ローラのところまで繰出さ
れている用紙が手差し用紙と共に複写部へ送ら
れ、ダブルフイードされてしまう。

〔考案の目的〕

この考案は、複写機に設けられた装着口内の給
紙ローラなどの給紙回転体まで自動供給された用
紙が、手差し供給時に手差し用紙と共に前記給紙
回転体により複写部に供給されることのない確実
な手差し給紙を行なうことができる給紙装置を得
ることを目的とする。

〔考案の概要〕

この考案は、繰出し回転体から繰出される用紙
を複写機に設けられた装着口内の給紙回転体へ導
く自動給紙経路と、手差し用紙を前記給紙回転体
へ導く手差し給紙経路と、用紙の手差し時前記自
動給紙経路に繰出されていて用紙を拘束する拘束
手段とを設けて、確実な手差し給紙を行なえるよ
うにしたものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例について、図面を参
照して説明する。

第１図に示すようにこの実施例の給紙装置１
は、結合部２、昇降する給紙台上に用紙Ｐを収容
する収容部３、用紙Ｐの出し入れ時に開閉するカ
バー４を備えており、結合部２が台Ｔ上の画像形
成装置例えば複写機本体５に設けられた装着口６
に着脱可能となつていると共に、複写機本体５に
取付けられたホツパ７で支持されるようになつて
いる。

ところで、上記複写機本体５は、給紙装置１が
取付けられる装着口６と共に収容力の小さい通常
の給紙カセツト８が取付けられる装着口９を備え
ている。また装着口６内には給紙回転体例えば給
紙ローラ１０、サバキローラ１１，１２を備え、
給紙装置１に収容された用紙Ｐまたは手差し用紙
Ｓを１枚ずつ分離して複写部へ供給するようにな
つている。さらに、装着口６内には手差し用紙Ｓ
が供給されたことを検出する例えばレバーを用い
た光学式の手差しセンサ１３が設けられている。

前記結合部２には、収容部３に設けられた繰出
し回転体例えば繰出しローラ１４により繰出され
る用紙Ｐを紙送り板１５まで案内する給紙ガイド
１６が設けられている。

上記紙送り板１５にはばね１７、ソレノイド
（プランジヤー）１８が取付けられ、またその近
傍には給紙ローラ１０に係合する用紙の有無を検
出する検知手段としての例えば光学式の用紙検出
センサ１９が設けられ、給紙ローラ１０の下に用
紙Ｐがないことをセンサ１９が検出すると、繰出
しロラ４が回転して用紙Ｐを繰出すと共にソレノ
イド１８が励磁されて紙送り板１５が下降し、用
紙Ｐがセンサ１９に達すると、所定時間後に紙送
り板１５が上昇して用紙Ｐを挟むようになつてい
る。

さらに前記給紙ガイド１６に対向して、先出し
用紙拘束手段としての手差しガイド２０が回動自
在に設けられている。この手差しガイド２０は用
紙Ｓの手差し時に第２図の支持部２１を中心に回
動して手差しを可能にするもので、用紙Ｐを押え
る例えばゴムやスポンジなどにより形成された押
え部２２、紙送り板１５の逃げ部２３、手差しセ
ンサ１３の逃げ部２４、手差し用紙Ｓを案内する
サイドプレート２５が取付けられている。

なお、給紙回転体や繰出し回転体はローラに限
らずベルトなどでもよい。

上記のような構成において、この給紙装置１は
次のように動作する。

まず第３図のように結合部２が装着口６に差し
込まれた状態において用紙Ｐが繰出されていない
場合、用紙検出センサ１９は用紙Ｐを検出してい
ないので、繰出しローラ４が回転して積層用紙の
最上紙Ｐを繰出すと共にソレノイド１８が励磁さ
れて紙送り板１５が下降する。用紙Ｐが給紙ガイ
ド１６および手差しガイド２０に沿つてセンサ１
９上に達すると、所定時間後に紙送り板１５が上
昇して用紙Ｐが挟み込まれ、給紙待機状態とな
る。

給紙指令が出されると給紙ローラ１０が回転し
て給紙待機状態にあつた用紙Ｐがサバキローラ１
１，１２に供給され、ここで確実に１枚に分離さ
れて複写部へ供給される。用紙Ｐの後端がセンサ
１９を通過すると、繰出しローラ４が回転して用
紙Ｐが繰り出されこの用紙Ｐが給紙ローラ１０と
紙送り板１５との間にくわえこまれる。すなわ
ち、常に給紙ローラ１０のところに用紙Ｐを供給
しておき、いつでも給紙できるようになつてい
る。

このような状態において第４図のように用紙Ｓ
を手差しする場合には、手差しガイド２０を手で
上に回動させる。これにより押え部２２が用紙Ｐ
を押える。そて手差し用紙Ｓを手差しガイド２０
のサイドプレート２５に沿つて装着口６に差し込
んで行くと、用紙Ｓが手差しセンサ１３に接触す
る。これにより所定時間後に給紙ローラ１０が回
転して手差し用紙Ｓが引込まれて行く。その際、
用紙Ｐは押え部２２で押えられているので、引込
まれない。

このようにして必要枚数手差し供給した後、手
差しガイド２０を下に押し下げると、もとの自動
給紙が可能となる。

上記のようにこの実施例によれば、繰出しロー
ラ１４から繰出される用紙Ｐを給紙ローラ１０へ
導く給紙ガイド１６を設け、かつ用紙Ｓの手差し
時に給紙ローラ１０側へ傾斜し、給紙ガイド１６
上の用紙Ｐを先端で押えると共に手差し用紙Ｓを
繰出しローラ１４へ導く手差しガイド２０を給紙
ガイド１６に対向して回動自在に設けたので、繰
出しローラ１４により給紙ローラ１０のところま
で自動供給された用紙Ｐが、手差し供給時に手差
し用紙Ｓと共に給紙ローラ１０により内部に取込
まれることがなく、確実に手差し用紙Ｓのみを給
紙できる。

また、手差しガイド２０を持ち上げて傾斜させ
ると収容部３側に口が開くので、結合部２内に紙
詰りが生じても用紙Ｐを簡単に取除くことができ
る。

以上この考案の一実施例について説明したが、
この考案は前記実施例に限定されるものではな
い。

例えば第５図に示すように収容部３に結合部２
の手差しガイド２６をヒンジ２７で結合し、手差
しガイド２６にストツパ２８およびソレノイド２
９を取付け、手差し時に手差し用紙Ｓが手差しセ
ンサ１３に接触すると、ソレノイド２９が動作し
て手差しガイド２６が引き下げられ、ストツパ２
８で用紙Ｐを押えると共に、所定時間後に給紙ロ
ーラ１０が回転して手差し用紙Ｓを引き込むよう
にしてもよい。

〔考案の効果〕

本考案に係る給紙装置によれば、用紙を順次繰
り出す繰出回転体を備えた収容部と、画像形成装
置本体の装着口内部に設けられた給紙回転体の位
置における用紙の有無を検出する検知手段が設け
られると共に、この装着口に差し込まれ、検知手
段による用紙無し信号によつて繰り出された用紙
を前記給紙回転体の位置まで案内して、常時用紙
を先出し準備する結合部とからなる給紙装置にお
いて、 前記結合部には、繰出し回転体によつて繰出さ
れる用紙を給紙回転体へ導く自動給紙経路と、手
差し用紙を給紙回転体へ導く手差し給紙経路とを
具備し、用紙を手差しする際に、前記給紙回転体
に先出しされている用紙を拘束して画像形成装置
への給紙を阻止する先出し用紙拘束手段を備えた
構成としたから、給紙回転体まで既に自動供給さ
れている先出し用紙が、手差し用紙とともに前記
給紙回転体によつて本体側へ供給されることがな
く、手差し給紙が確実かつ優先的になされる給紙
装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図−第４図はこの考案の一実施例を示す図
で、第１図が全体構成を示す断面図、第２図が手
差しガイドの斜視図、第３図および第４図が動作
説明図である。また第５図はこの考案の変形例を
示す部分断面図である。 １……給紙装置、２……結合部、３……収容
部、５……複写機本体、６……装着口、１０……
給紙ローラ、１３……手差しセンサ、１４……繰
出しローラ、１５……紙送り板、１６……給紙ガ
イド、１９……用紙検出センサ、２０……手差し
ガイド、２２……押え部、２５……サイドプレー
ト、２６……手差しガイド、２７……ヒンジ、２
８……ストツパ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 用紙を積層収納するとともに、該積層用紙を
   順次繰り出す繰出回転体を備えた収容部と、画
   像形成装置本体に設けられた装着口内部の給紙
   回転体の位置における用紙の有無を検出する検
   知手段が設けられると共に、前記装着口に差し
   込まれ、前記検知手段による用紙無しの信号に
   よつて繰り出された用紙を前記給紙回転体の位
   置まで案内して、画像形成装置に対して常時用
   紙を先出し準備させる結合部とからなる給紙装
   置において、 前記結合部に、前記繰出し回転体によつて繰
   出される用紙を前記給紙回転体へ導く自動給紙
   経路と、手差し用紙を前記給紙回転体へ導く手
   差し給紙経路とを具備し、 用紙を手差しする際に、前記繰出し回転体に
   よつて前記給紙回転体の位置まで先出しされて
   いる用紙を拘束して画像形成装置への進行を阻
   止する先出し用紙拘束手段を備えたことを特徴
   とする給紙装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項記載の給紙装
   置において、前記自動給紙経路は前記繰出し回
   転体によつて繰出される用紙を前記給紙回転体
   へ導く給紙ガイドであり、 前記手差し給紙経路および前記先出し用紙拘
   束手段は、前記給紙ガイドに対向して回動自在
   に設けられ、用紙の手差し時にはその給紙方向
   後端部が前記給紙ガイドから離れる方向に回動
   する一方、その先端部が前記給紙ガイドに向け
   て回動し、それによつて前記給紙ガイド上の用
   紙を押えると共に、手差し用紙を前記給紙回転
   体へ導く手差しガイドであることを特徴とする
   給紙装置。