JPH10180522A

JPH10180522A - ダブルアーム垂直フライス盤

Info

Publication number: JPH10180522A
Application number: JP9279169A
Authority: JP
Inventors: Momoitto Ignacio Alvarez; アルバレスモモイティオイグナシオ
Original assignee: Noran SL
Current assignee: Noran SL
Priority date: 1996-10-11
Filing date: 1997-10-13
Publication date: 1998-07-07
Also published as: EP0835720A1; US6067695A

Abstract

(57)【要約】【課題】 “Ｘ”“Ｙ”“Ｚ”方向の動きを組み合わせ
て、２つの部品を対称的もしくは同じように同時処理
し、または、一方のアームでフライス加工等を行いつつ
他方のアームで異なる処理を行うダブルアーム垂直フラ
イス盤を提供する。【解決手段】上方横断案内棒３を含むフレームワーク
２と、フレームワーク２の両側に配置されるワークベン
チ１と、上方横断案内棒３上に配置され、“Ｘ”方向の
動きとして、該上方横断案内棒３の一方側もしくは他方
側に向かって変位可能な横断支持体４と、横断支持体４
上に配置され、“Ｙ”方向の動きとして、該横断支持体
４の一方側もしくは他方側に向かって変位可能な垂直ア
ーム６・６’とを備えており、垂直アーム６・６’は、
適応する道具１２を保持し、これらを“Ｚ”方向の動き
として上方もしくは下方に向かって変位させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、直交座標“Ｘ”
“Ｙ”“Ｚ”方向の３方向の動作が可能で、２つのアー
ムに取り付けられた２つのフライスの各々の回転運動も
可能なダブルアーム垂直フライス盤に関し、詳細には、
２つの部品を同時に対称的に加工処理し、もしくは２つ
の部品を同時に且つ同じように加工処理し、または、フ
ライス加工とデジタライジングとを同時に行うべく構成
されたダブルアーム垂直フライス盤に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常、フライス盤は、削り屑を拾い上げ
るのに適応した道具が設けられたアームを備えると共
に、テストプローブとして作用する第２のアームを補足
的に備えている。ただし、このようなフライス盤では、
２つの部品を同時にフライス加工することはできない。

【０００３】また、出願番号８８０２９９３のスペイン
実用新案には、２つのヘッドを有するフライス盤が開示
されている。このフライス盤では、ヘッドの一方が主軸
に設けられており、装置のフレームに対して上方および
下方に変位可能な構成になっている。また、他方のヘッ
ドは、可動フレームに取り付けられており、前記主軸に
案内されて、該主軸および一方のヘッドに対して軸方向
にスライド移動できる構成になっている。

【０００４】しかし、上記の構成は、ダブルヘッドを有
することを特徴とするよりも、２つの独立したフライス
盤を組み合わせた構成に近いものといえる。上記構成に
よる利点は、ダブル機構を有することからくる機能的利
点というよりも、２つの独立した装置を組み合わせた利
点であるからである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的は、“Ｘ”
“Ｙ”“Ｚ”方向の動きを組み合わせて、２つの部品を
対称的に同時処理し、もしくは２つの部品を同時に且つ
同じように処理し、または、一方のアームでフライス加
工等の処理を行い同時に他方のアームでデジタライジン
グ処理を行うダブルアーム垂直フライス盤を提供するこ
とにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る垂直フライ
ス盤は、上記の課題を解決するために、ダブルアーム、
すなわち、横断支持体上に配置され、“Ｙ”方向の動き
として、該横断支持体の一方側もしくは他方側に向かっ
て変位可能な２本の垂直アームを備えている。また、前
記横断支持体は、下側の作業台（ワークベンチ）の上方
に架け渡された上方横断案内棒（ブリッジ）上に配置さ
れ、“Ｘ”方向の動きとして、該上方横断案内棒の一方
側もしくは他方側に向かって変位可能である。前記垂直
アームは、該アームに適応するフライス等の道具、また
はデジタライザ(digitalizer) 等を保持する保持体であ
り、これらを“Ｚ”方向の動きとして上方もしくは下方
に向かって変位させ、また、これらに回転運動を付与す
る。

【０００７】これによって、２つの部品を対称的にもし
くは同じように同時処理し、または、一方のアームでフ
ライス加工等の処理を行い同時に他方のアームでデジタ
ライジング(digitalizing)処理を行うことが可能にな
る。

【０００８】上方横断案内棒に対する横断支持体の
“Ｘ”方向の動きは、該上方横断案内棒もしくは該横断
支持体の内部または外部の適切な位置に配設されたモー
タによって行うことができる。モータは、例えば、前記
横断支持体を案内し位置決めすべく、前記上方横断案内
棒に設けられたラックや、適切な減速機、ピニオン等と
組み合わされて、該横断支持体を“Ｘ”方向に駆動する
ことができる。

【０００９】フライスやデジタライザ等の道具を保持す
る各垂直アームの“Ｙ”方向の動きは、両垂直アームの
それぞれ対応するアームを駆動する２つのモータによっ
て、または、両垂直アームを駆動する１つのモータによ
って行うことができる。モータは、横断支持体の中央や
端部等の適切な位置に配置でき、ネジやナット等と組み
合わされて、該垂直アームを“Ｙ”方向に駆動すること
ができる。

【００１０】“Ｚ”方向の動き、すなわち、道具の垂直
方向の変位は、該道具が軸方向に移動可能に垂直アーム
に取り付けられて実現される。換言すれば、道具は、モ
ータによって駆動され、アーム内を長軸方向に移動可能
になっている。モータは、例えば、各垂直アームの上端
部に配設され、または複数のギア等と組み合わされて垂
直アームの中央部に配設される。

【００１１】また、フライス等の道具は、切削処理等の
処理を行うため回転運動可能に取り付けられる。この動
きは、例えば、道具と垂直アームとの接合部近辺に配設
されるモータによって実現される。

【００１２】それぞれ対応した動きを実現するための上
述した各モータは、フライス盤全体がシンプルな構成と
なるよう、適切な構成要素・部材の内部に配置すること
が好ましい。

【００１３】本発明のフライス盤は、上記の構成・作用
によって以下の効果を奏する。

【００１４】２つの部品を対称的に同時処理し、もしく
は２つの部品を同時に且つ同じように処理できるので、
処理時間を短縮化し、質の向上を図ることができる。

【００１５】一方のアームでフライス加工等の処理を行
い同時に他方のアームでデジタライジング処理を行うこ
とができるので、処理時間を短縮化し、質の向上を図る
ことができる。

【００１６】上述した構成により各動きを実現すること
によって、成型、成形、目盛り付け、弁加工、鋳型加
工、航空製品加工等の広範囲にわたるフライス加工を行
うことができる。

【００１７】上述した構成によって、装置を小型化し、
その動きに必要な空間も少なくすることができる。ま
た、単一のアームによって作業する従来のフライス盤と
比較しても、占有空間を少なくして２つの部品を同時処
理できるという効果を奏する。

【００１８】垂直アームの動きのために１つのモータが
使用される場合、該モータを、一方の道具を取り付けた
アームに対応する前記横断支持体内の一方の軸に直接連
結することができる。また、モータを、直接または中間
ギアを介して間接的に他方の軸に連なるギアに連結する
ことができる。ギアは、クラッチ装置によって、他方の
軸との接続状態を断接することができ、１つの部品を加
工すべく一方の道具のみを動作させるときには、接続状
態を解除する。２つの部品を対称的に同時処理すべく両
方の道具を同時に動作させるときには、前記ギアを、他
方の軸に設けられたギアと直接係合させる。また、２つ
の部品を同時に且つ同じように処理すべく両方の軸を同
方向に回転させるときには、揺動して中間に配すること
のできる第３のギアによって前記２つのギアを間接的に
係合させる。

【００１９】必要な場合には、前記上方横断案内棒を構
成するフレームワーク（枠体）上に横断するよう配置さ
れた前記横断支持体の各端部に対応して、２つの支柱が
設けられる。２つの支柱は、前記横断支持体がスライド
移動するときにその移動を容易にする案内部を介してワ
ークベンチに連結される。つまり、横断支持体と２つの
支柱とによって、中間の固定された前記枠体上をスライ
ド可能な第２の枠体が構成される。これによって、振動
を抑え、作業状態を良好なものにできる。

【００２０】また、前記２つの支柱の一方に、作業の進
行状況を把握し制御するための視認部を設けることがで
きる。

【００２１】ワークベンチを、２つに分割して、中間の
固定枠体の両側にそれぞれ設けることができる。また、
必要な場合には、２つのワークベンチを互いに独立して
移動可能に設けることができる。この移動は、例えば、
案内部と該案内部を走行する走行部とによって実現され
る。このように、中間に固定枠体を配した状態で、各ワ
ークベンチは、それぞれ異なる部品を処理すべく互いに
独立して駆動され得る。

【００２２】また、前記２つの支柱は、前記横断支持体
の端部に取り外し可能に設けることができる。これによ
って、該支柱に制約を受けることなく、あらゆる大きさ
の部品を加工処理できる。

【００２３】前記ワークベンチの移動を実現するため
に、各ワークベンチの内部に、ネジおよびナットと組み
合わせて、モータを設けることができる。この場合、ネ
ジの端部は、ワークベンチの端部に固定されており、ナ
ットは、ワークベンチの中間の構成要素に固定されてい
る。この構成において、モータを一方または他方の方向
に回転させることにより、ワークベンチを一方または他
方の方向に移動させる。

【００２４】また、装置を固定するための固定支持体
を、ワークベンチに伸縮自在に取り付けられる突部と共
に設けることができる。これによって、特に２つの部品
を対称的に同時処理し、もしくは２つの部品を同時に且
つ同じように処理する場合に、ワークベンチを確実に固
定して所望の作業を実現できる。

【００２５】さらに、前記横断支持体と支柱とからなる
第２の枠体を固定するため、可動性の支持体を、突部と
共に設けることができる。これによって、例えば、ワー
クベンチの一方を移動可能なままにしておき、他方にお
いては、適切な位置に配置されたターンテーブルと組み
合わせてクラウン加工(a crown machining) をすること
ができる。クラウン加工は、外径については無制限に、
内径についてはワークベンチの幅が許す範囲まで可能で
ある。また、このように垂直アームの他方においてクラ
ウン加工を行うと同時に、垂直アームの一方においてク
ラウン加工を行ったり、あるいは他の異なる部品を加工
処理することができる。

【００２６】

【発明の実施の形態】図１に示すように、本実施形態に
係る垂直フライス盤は、ワークベンチ（プラットフォー
ム）１を備えている。ワークベンチ１は、左右に横断す
るよう設けられており、その中央にはフレームワーク２
が固定されて設けられている。

【００２７】フレームワーク２は、上部に案内部材（上
方横断案内棒）３を有しており、案内部材３は、モータ
部５と共に、支持体（横断支持体）４を“Ｘ”軸方向
（案内部材３の長軸方向）にスライドさせる。また、支
持体４に案内されてスライドする端部アーム（垂直アー
ム）６・６’がそれぞれ設けられている。端部アーム６
・６’のスライドは、“Ｙ”方向（支持体４の長軸方
向）の動きを得るべく、２つの端部モータ７’・７’も
しくは中間にある単一のモータ７と、後述する一組のギ
ア８とによって行われる。

【００２８】端部アーム（以下、単に「アーム」とい
う。）６・６’の長軸方向である“Ｚ”方向の動きは、
道具保持ヘッド９によって得られる。道具保持ヘッド９
は、アーム６・６’内の各モータ１０・１１によって、
アーム６・６’内で垂直に変位可能になっている。ま
た、道具１２は、切削動作が行えるように、必要な回転
運動ができるよう構成されている。なお、これらの道具
１２は、通常、フライスであるが、デジタライザ等であ
ってもよい。

【００２９】上記したように、支持体４は、その端部に
おいて、２つの支柱１３・１３’に組付けられている。
支柱１３・１３’は、その下端において、ワークベンチ
１の縁の案内部材１４と係合する手段を備えているの
で、支持体４は、移動可能な枠体となり、また、かかる
構成により、装置の安定性が増し、振動なども吸収さ
れ、円滑で速やかな動作が実現される。さらに、支柱１
３・１３’の一方は、進行中の作業を制御するため設け
られる視認部１５の支持体としての役割を果たすことが
できる。

【００３０】次に、上記一組のギア８について、図２お
よび図３を参照して説明する。

【００３１】一組のギア８のうちメインギア１６は、支
持体４の左右いずれか一方に対応した軸（第１の軸）１
８の延長部１７上でスライド可能に設けられている。前
記軸１８は、ベルト１９もしくは他の適切な伝達手段に
よって、モータ７の動きを直接受け取る構成であり、こ
れによって、軸１８は、モータ７から供給される動きに
従うこととなる。

【００３２】負荷を負った伝達部２０に連なり、支持体
４の他方側半分に対応した他方の軸（第２の軸）１８’
は、ギア１６と同形の第２のギア２１をその端部とす
る。ギア２１は、ギア１６と接した状態を保ちつつも、
ギア１６に対して相対的に側方向にずらすことができ
る。ギア１６とギア２１とは、互いに結合し、およびそ
の結合を解除することが可能である。すなわち、図４お
よび図５に示すように、軸１８の延長部１７上でギア１
６をスライドさせ、その位置をずらすことによって、両
ギア１６・２１の伝達状態を断続できる。

【００３３】特に、図４に示される、両ギア１６・２１
の伝達状態が維持された位置関係では、第２の軸１８’
へ伝達される動きは、第１の軸１８へ伝達される動きと
は反対方向であり、これによって、２つの部品を同時に
対称的に処理できる。一方、図５に示される、両ギア１
６・２１の伝達状態が断ち切られた位置関係では、第１
の軸１８のみが駆動され、これに対応するワークベンチ
１上の１つの部品を処理することとなる。

【００３４】２つの部品を同時に且つ同じように処理す
るためには、第２の軸１８’へ伝達される動きと、第１
の軸１８へ伝達される動きとを同方向にする必要があ
る。そこで、本形態に係る垂直フライス盤は、図２およ
び図３に示すように、第３のギア２２を備えている。ギ
ア２２は、可動支持部２３上に設けられており、適切な
駆動手段によって、図２において実線で示す位置と破線
で示す位置との間の限定的な範囲で駆動可能な構成にな
っている。

【００３５】実線で示す位置では、第３のギア２２は、
図３にも示すように、両ギア１６・２１間の伝達架橋部
として、両ギア１６・２１に結合される。この場合、両
ギア１６・２１は、鉛直方向にその位置がずらされてい
る。かかる位置関係によって、第１の軸１８から第２の
軸１８’に対して、２つの部品を同時に且つ同じように
処理するのに必要な動力伝達が実現される。つまり、両
軸１８・１８’に伝達される動きは、同方向になる。

【００３６】図６は、本発明の他の実施形態に係る垂直
フライス盤を示す図であり、図１と同様に斜視図で示し
ている。本垂直フライス盤は、上記ワークベンチ１の代
わりに、図６においてそれぞれ参照符号１・１’にて示
す２つに分割されたワークベンチを備えている点で、上
記の実施形態と異なっている。なお、図６において、ワ
ークベンチ１に対応した各構成要素については、上記の
実施形態の各構成要素と同様の参照符号を付している。
また、ワークベンチ１’に対応した各構成要素について
は、上記の実施形態の各構成要素と同様の参照符号にダ
ッシュ（’）記号を付して表している。

【００３７】図７は、図６の実施形態に係る垂直フライ
ス盤において、支柱１３・１３’の両方またはいずれか
一方の取り外しが可能であることを示す図であり、図７
では、支柱１３・１３’の両方が取り外された状態を示
している。このように、支柱１３・１３’の両方または
いずれか一方の取り外しが可能であれば、支柱１３・１
３’が障害物になることを回避できるという利点があ
る。つまり、加工すべき部品の方向などによって必要と
なる場合には、図７に示すように、支持体４に着脱可能
に取り付けられた支柱１３・１３’を取り外すことがで
きる。

【００３８】図６および図７を参照して、２つのワーク
ベンチ１・１’は、畳み込み式になった複数の構成単位
によって構成されており、水平方向に移動可能になって
いる。各構成単位は、中空になっており、ワークベンチ
１・１’内部には、モータ２５が設けられている。モー
タ２５は、各ワークベンチ１・１’の中間にある構成単
位に取り付けられたナット２６上で動作し、ナット２６
は、図７にも示すように、ワークベンチ１・１’の端部
にそれぞれ固定された端部ベアリング２８・２８’の間
に配されたネジ２７上で動作する。

【００３９】上記構成により、以下の利点がある。同一
の部品を同時に処理する場合には、図６に示すように、
各ワークベンチ１・１’の動作部を互いに全く同じよう
に動作させればよい。部品を同時に対称的に処理する場
合には、図７に示すように、各ワークベンチ１・１’の
動作部を互いに正反対の方向に動作させればよい。ま
た、異なる部品を同時に処理する場合などには、各ワー
クベンチ１・１’の動作部を互いに無関係に動作させる
ことも可能である。

【００４０】各ワークベンチ１・１’は、図８に示すよ
うに、軸３１と共に設けられた固定支持体２９・２９’
・３０・３０’によって固定するものとしてもよい。前
記の軸３１は、各ワークベンチ１・１’の左右それぞれ
対応する端部より貫設された開口部に通して、伸縮自在
に設けることができる。

【００４１】また、垂直の支柱１３・１３’の下端に、
固定突部３２を取り付け、この左右両側の固定突部３２
に、それぞれ固定または可動の支持体３３・３３’を係
合させることも可能である。

【００４２】さらに、例えば図９に示すように、市販の
部品からなり、適切な距離に配置される１つまたは２つ
のターンテーブル３４によって、クラウニング処理（ク
ラウン加工）が可能になる。クラウニング処理は、外径
については無制限に、内径についてはワークベンチ１・
１’の幅が許す範囲まで可能である。

【００４３】本垂直フライス盤では、各ワークベンチ１
・１’において同時に２つのクラウニング処理を行うこ
とができる。また、ワークベンチ１・１’の一方ではク
ラウニング処理を行い、他方では他の任意の形状に部品
を加工処理するものとしてもよい。

【００４４】

【発明の効果】本発明に係るダブルアーム垂直フライス
盤は、以上のように、３つの垂直柱と上方横断案内棒と
を含むフレームワークと、前記フレームワークの両側に
配置される１つまたは２つのワークベンチと、前記上方
横断案内棒上に配置され、“Ｘ”方向の動きとして、該
上方横断案内棒の一方側もしくは他方側に向かって変位
可能な横断支持体と、前記横断支持体上に配置され、
“Ｙ”方向の動きとして、該横断支持体の一方側もしく
は他方側に向かって変位可能な垂直アームであって、適
応する道具もしくはデジタライザを保持し、これらを
“Ｚ”方向の動きとして上方もしくは下方に向かって変
位させる垂直アームとを備え、前記“Ｘ”“Ｙ”“Ｚ”
方向の動きを組み合わせて、２つの部品を対称的に同時
処理し、もしくは２つの部品を同時に且つ同じように処
理し、または、一方のアームでフライス加工を行い同時
に他方のアームでデジタライジング処理を行う構成であ
る。

【００４５】これにより、２つの部品を対称的に同時処
理し、もしくは２つの部品を同時に且つ同じように処理
できるので、処理時間を短縮化し、質の向上を図ること
ができる。

【００４６】また、一方のアームでフライス加工等の処
理を行い同時に他方のアームでデジタライジング処理を
行うことができるので、処理時間を短縮化し、質の向上
を図ることができる。

【００４７】さらに、広範囲にわたるフライス加工等の
加工処理を行うことができる。

【００４８】さらに、２つの部品を同時処理できる構成
として、装置を小型化し、その動きに必要な空間も少な
くすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態に係るダブルアーム垂直
フライス盤の構成を概略的に示す斜視図である。

【図２】上記ダブルアーム垂直フライス盤に設けられる
一組のギアの構成を概略的に示す側面図である。

【図３】２つの部品を同時に且つ同じように処理するた
め、上記ダブルアーム垂直フライス盤に設けられる２つ
の軸へ伝達される動きを互いに同一の方向とする上記一
組のギアの構成配置を示す説明図である。

【図４】２つの部品を同時に対称的に処理するため、上
記２つの軸へ伝達される動きを互いに反対する方向とす
る上記一組のギアの構成配置を示す説明図である。

【図５】１つの部品を処理するため、上記２つの軸のう
ちの一方の軸にのみ動力が伝達される上記一組のギアの
構成配置を示す説明図である。

【図６】本発明の他の実施形態に係るダブルアーム垂直
フライス盤の構成を概略的に示す斜視図である。

【図７】上記ダブルアーム垂直フライス盤において、支
柱が取り外された状態を示すと共に、ワークベンチ内部
の駆動機構の一部を示す斜視図である。

【図８】上記ダブルアーム垂直フライス盤において、ワ
ークベンチの固定突部に対して固定支持体が設けられる
と共に、該フライス盤とターンテーブルとを係合させる
ための固定支持体が設けられた状態を示す斜視図であ
る。

【図９】上記ダブルアーム垂直フライス盤がターンテー
ブルと係合した状態を示す平面図である。

【符号の説明】

１・１’ ワークベンチ２フレームワーク３案内部材（上方横断案内棒）４支持体（横断支持体）６・６’ 端部アーム（垂直アーム）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597144093 ＳＡＣＯＮＩＮＯ．18，ＡＲＲＩＡＧＡＳ，48950 ＥＲＡＮＤＩＯ，ＶＩＺＣＡＹＡ，ＳＰＡＩＮ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】２つの部品を同時に対称的に加工処理し、
もしくは２つの部品を同時に且つ同じように加工処理
し、または、加工処理とデジタライジングとを同時に行
うべく構成されたダブルアーム垂直フライス盤であっ
て、３つの垂直柱と上方横断案内棒（３）とを含むフレーム
ワーク（２）と、前記フレームワーク（２）の両側に配置される１つまた
は２つのワークベンチ（１・１’）と、前記上方横断案内棒（３）上に配置され、“Ｘ”方向の
動きとして、該上方横断案内棒（３）の一方側もしくは
他方側に向かって変位可能な横断支持体（４）と、前記横断支持体（４）上に配置され、“Ｙ”方向の動き
として、該横断支持体（４）の一方側もしくは他方側に
向かって変位可能な垂直アーム（６・６’）であって、
適応する道具もしくはデジタライザ（１２）を保持し、
これらを“Ｚ”方向の動きとして上方もしくは下方に向
かって変位させる垂直アーム（６・６’）とを備え、前記“Ｘ”“Ｙ”“Ｚ”方向の動きを組み合わせて、２
つの部品を対称的に同時処理し、もしくは２つの部品を
同時に且つ同じように処理し、または、一方のアームで
フライス加工を行い同時に他方のアームでデジタライジ
ング処理を行うことを特徴とするダブルアーム垂直フラ
イス盤。
【請求項２】前記横断支持体（４）を“Ｘ”方向に移動
させるモータ（５）と、前記垂直アーム（６・６’）を“Ｙ”方向に移動させる
ためのモータ（７）もしくは前記横断支持体（４）の上
部に配置される２つのモータ（７’・７’）と、前記各垂直アーム（６・６’）の上端に配置され、該垂
直アーム（６・６’）に取り付けられた道具を、“Ｚ”
方向すなわち垂直方向の上方もしくは下方に移動させる
ためのモータ（１０）と、適応する道具もしくはデジタライザ（１２）の取付け領
域に配置され、回転方向の動きを与えるためのモータ
（１１）とを備えることを特徴とする請求項１記載のダ
ブルアーム垂直フライス盤。
【請求項３】前記垂直アーム（６・６’）を前記横断支
持体（４）に沿って移動させるための単一のモータ
（７）を備え、該モータ（７）は、一組のギア（８）に
よって該垂直アーム（６・６’）の一方に動力を伝える
一方の軸（１８）もしくは両方に動力を伝える両方の軸
（１８・１８’）に動力を供給し、両方の軸（１８・１
８’）に動力を供給する場合には、２つの部品を同時に
且つ同じように処理し、もしくは２つの部品を対称的に
同時処理するべく、伝達される動きを両方の軸（１８・
１８’）で同一の方向または反対の方向に可変すること
を特徴とする請求項１記載のダブルアーム垂直フライス
盤。
【請求項４】前記一方の軸（１８）は、前記横断支持体
（４）上に配置される前記モータ（７）によって直接か
つ常時動力が供給され、該軸（１８）の延長部（１７）
には、軸方向に変位可能な第１のギア（１６）が設けら
れ、他方の軸（１８’）の端部には、負荷を負った伝達
部（２０）を介して第２のギア（２１）が設けられ、第
１のギア（１６）と第２のギア（２１）とは係合状態も
しくは非係合状態に可変し、２つの部品を対称的に同時
処理する場合には直接係合し、他の必要な場合には、第
３のギア（２２）を介して間接的に係合し、該第３のギ
ア（２２）は、これを第１のギア（１６）および第２の
ギア（２１）に係合させ、または非係合とするための可
動支持部（２３）上に設けられていることを特徴とする
請求項３記載のダブルアーム垂直フライス盤。
【請求項５】前記横断支持体（４）の端部に係合する２
つの支柱（１３・１３’）を備え、該支柱（１３・１
３’）によって該横断支持体（４）を可動枠体とし、装
置の駆動によって生ずるおそれのある振動を抑えるべ
く、該支柱（１３・１３’）の下端は、ワークベンチ
（１）の端部に配された案内部（１４）と係合している
ことを特徴とする請求項３または４記載のダブルアーム
垂直フライス盤。
【請求項６】前記支柱（１３・１３’）の少なくとも一
方は、装置によって行われている作業を視認する視認部
（１５）のための支持手段としても機能することを特徴
とする請求項５記載のダブルアーム垂直フライス盤。
【請求項７】前記ワークベンチは、中間の固定フレーム
ワーク（２）の両側に配置される２つの独立したワーク
ベンチ（１・１’）に分割され、該ワークベンチ（１・
１’）の各々は、案内部とこれに沿って走行する走行部
とによって可動であることを特徴とする請求項３記載の
ダブルアーム垂直フライス盤。
【請求項８】前記各ワークベンチ（１・１’）は、畳み
込み式になった複数の構成単位によって構成され、各構
成単位は、中空になっており、ワークベンチ（１・
１’）内部には駆動モータ（２５）が設けられ、該駆動
モータ（２５）は、中間の構成単位に取り付けられたナ
ット（２６）上で動作し、該ナット（２６）は、ワーク
ベンチ（１・１’）の端部にそれぞれ固定されたベアリ
ング（２８・２８’）によって端部が固定されたネジ
（２７）上で動作し、前記駆動モータ（２５）を一方向
もしくは他方向に駆動させることによって、ワークベン
チ（１・１’）の作業のための中間の構成単位を一方向
もしくは他方向に移動させることを特徴とする請求項７
記載のダブルアーム垂直フライス盤。
【請求項９】前記ワークベンチ（１・１’）の両側に、
２つの突部もしくは伸縮自在の軸（３１）と係合する固
定支持体（２９・２９’・３０・３０’）が設けられ、
前記の軸（３１）は、各ワークベンチ（１・１’）の対
応する端部に形成された開口部に着脱可能に差し込まれ
ていることを特徴とする請求項７または８記載のダブル
アーム垂直フライス盤。
【請求項１０】前記横断支持体（４）と共に可動枠体を
構成する支柱（１３・１３’）は、該横断支持体（４）
に着脱可能に取り付けられ、加工すべき部品の寸法がワ
ークベンチ（１・１’）の幅よりも大きい場合には、前
記支柱（１３・１３’）の一方または両方が取り外され
ることを特徴とする請求項７ないし９のいずれかに記載
のダブルアーム垂直フライス盤。
【請求項１１】前記支柱（１３・１３’）の下端に、可
動または固定の支持体（３３・３３’）と協力して可動
枠体を固定するための固定突部（３２）が設けられ、タ
ーンテーブル（３４）とワークベンチ（１・１’）の少
なくとも一方とを組み合わせて大径のクラウン加工処理
を実現することを特徴とする請求項７ないし１０のいず
れかに記載のダブルアーム垂直フライス盤。