JPH10150675A - 立体撮像装置および立体表示装置 - Google Patents

立体撮像装置および立体表示装置

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JPH10150675A
JPH10150675A JP8307763A JP30776396A JPH10150675A JP H10150675 A JPH10150675 A JP H10150675A JP 8307763 A JP8307763 A JP 8307763A JP 30776396 A JP30776396 A JP 30776396A JP H10150675 A JPH10150675 A JP H10150675A
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optical fibers
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Fumio Okano
文男 岡野
Atsushi Arai
淳 洗井
Haruo Hoshino
春男 星野
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Nippon Hoso Kyokai NHK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ群を用いた立体撮像装置の構成を簡単
にする。 【解決手段】 一平面上に配列された複数のレンズから
なるレンズ群と、このレンズ群の全体を撮像するテレビ
ジョンカメラとを具備する立体撮像装置であって、複数
のレンズのそれぞれが長さが等しく、周辺部から中心部
へ向かって屈折率が大きくなる屈折率分布を持つ光ファ
イバで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレンズ群を利用した
立体テレビジョン、いわゆるintegral Photography (I
P) の撮像装置および表示装置に係わり、特に、通常の
レンズに代えて光ファイバを用いた立体撮像装置および
立体表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】任意の視点から自由に見られる立体テレ
ビジョン方式の一つとして、平面状に配列された凸レン
ズ群あるいはピンホール群を用いたIntegral Photograp
hy (IP) が知られている。この方式をレンズ群を用い
た場合について以下に説明する。
【0003】まず、図10に示すように、同一平面上に
配置された複数の凸レンズ21 ,22 ,…,2n からな
るレンズ群2の後ろに写真フィルム3を置き、レンズ群
2の前に置いた被写体1を撮影する。写真フィルム3に
は、各凸レンズ21 ,22 ,…,2n により被写体1の
像31 ,32 ,…,3n が結像し、撮影される。次に、
撮影、現像した写真をレンズ群2に対して撮影したとき
のフィルムと同じ位置に配置し、この状態でレンズ群2
の前方から写真上の像を見ると、立体像が見える。しか
し、この手法では一度フィルムに撮影するため動画の撮
影は困難であった。
【0004】この問題を解決するために、レンズ群を直
接撮像する手法が本発明者らによって発明され、特願平
7−85437号に提案された。これにより、IP手法
による動画の撮像が可能となった。図11は特願平7−
85437号に開示された装置を示し、複数の凸レンズ
1 ,22 ,…,2n が一平面上に配列されたレンズ群
2と、レンズ8および撮像素子9を備え、レンズ群2の
全体を撮像するテレビジョンカメラから構成される。被
写体1をその焦点距離より十分離れた距離(図において
最も近い距離をd1 、最も遠い距離をd2 で示す)に置
くと、被写体の実像111 ,112 ,…,11n が各凸
レンズによってそれらの焦点の近傍、すなわち各レンズ
の焦点が形成する焦点面11の近傍に作られる。実像は
そこに物体があると考えてよいから、その実像をさらに
後ろに設置したテレビジョンカメラで改めてレンズ群全
体を撮像すれば、実像の位置にフィルムを設置して個々
の凸レンズによる像を撮像したと同様に、レンズ群2に
よる個々の実像を撮像素子9上に、像91 ,92 ,…,
n として結像させ、画像信号(テレビジョン信号)を
得ることができる。このテレビジョン信号を表示装置に
表示し、その表示装置の前面に設置されたレンズ群を通
して、その表示装置を見ることで、立体像が再生され
る。
【0005】なお、再生立体像の歪みをなくすために
は、図12のようにレンズ群の直後に大口径凸レンズ1
3を挿入し、その大口径凸レンズの焦点面f2の位置に
カメラを設置することが好ましい。直接撮像では、要素
画像の撮像方向が外側を向くが、これをフィルム撮像と
同様に各凸レンズの光軸方向とするにはレンズ群とカメ
ラの間に大口径凸レンズを挿入することが必要となる。
詳細は電子情報通信学会技術研究報告Vol.95 No.581 IE
95-146に記載されている。
【0006】ここで、上述したレンズ群を直接撮像する
方式にも、なお改善すべき問題がある。図13にこの方
式におけるレンズ群近傍を上または横から見た様子を示
す。物点O1の像はレンズ群の凸レンズL(n)により
P1の位置に結像する。この場合は結像面において、レ
ンズ群の凸レンズL(n)の撮像領域である直径内に入
っている。一方、物点O2の像は同じ凸レンズL(n)
によりP2の位置に結像する。この場合は隣接する凸レ
ンズL(n+1)の直径内に結像する。さらに、物点O
3は凸レンズL(n+1)によりP3の位置に結像し、
物点O2の像と物点O3の光学像が重なり、干渉するた
めに不具合を生じる。
【0007】そのため、この光学像の重なりを回避し得
る立体撮像装置を提供することを目的とし、一平面上に
配列された複数の凸レンズからなるレンズ群と、このレ
ンズ群の全体を撮像するテレビジョンカメラとを具備す
る立体撮像装置において、レンズ群の各凸レンズ間の境
界に光学的障壁を設けた立体撮像装置が、本発明者らに
よって特願平7−20800号に提案された。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特願平7−85437
号に記載されているように、レンズ群を直接撮像する立
体撮像方式においては、凹状のものが凸状に反転された
偽像として再生されるため、そのような凹凸を変換する
ために別途何らかの手段が必要とされている。これまで
に提案されている凹凸変換のいずれの手段においても、
図1に示すように、各々のレンズによってできた光学像
(要素画像)はその領域の中心で点対称に反転され、も
との被写体に対して正立した要素画像となっている。こ
の処理の一方法として、レンズ群の後方(カメラ側)に
さらにもう一組のレンズ群を設置し、組み合わせレンズ
群とする方法が考えられる。この手法は、個々のレンズ
を拡大した図2で示すように、それぞれのレンズが2枚
の凸レンズ14、15の組み合わせから構成されてお
り、1枚目の凸レンズ14で形成された被写体Obの倒
立像Iiを、2枚目の凸レンズ15で前述した点対称の
反転を行って正立像Inとする。一方、特願平7−20
800号のように、各要素画像の干渉を回避するために
は、光学的な障壁が必要である。これら、凹凸の変換と
光学的障壁の二つの機能を兼ね備えるには、図3に示す
ように、2枚の凸レンズ14,15とそれらの周囲を囲
む光学的障壁16を持たなければならない。さらに、こ
れらによってレンズ群を構成するには、図4に示すよう
に、上述した2枚の凸レンズ14,15および光学的障
壁16からなる構成を基本単位(基本レンズ)17とし
て、各基本単位の1枚目の凸レンズが同一平面上に並ぶ
ように、複数の基本単位を配列しなければならない。こ
のように、各基本単位が2枚の凸レンズと光学的障壁を
必要とするので、レンズ群の構成が複雑になるという問
題があった。
【0009】本発明はこのような従来の問題を解決し、
構成の簡単な立体撮像装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明の立体撮像装置は、一平面上に配列され
た複数のレンズからなるレンズ群と、該レンズ群の全体
を撮像するテレビジョンカメラとを具備する立体撮像装
置において、前記複数のレンズのそれぞれが長さが等し
く、周辺部から中心部へ向かって屈折率が大きくなる屈
折率分布を持つ光ファイバであることを特徴とする。
【0011】ここで、光ファイバの屈折率分布には種々
のものが知られているが、好適な例として、複数の光フ
ァイバの半径方向の屈折率分布が、それぞれ、
【0012】
【数7】
【0013】で与えられるものを考える。ただしrは光
ファイバの半径、n0 は光ファイバ中心部の屈折率、n
r は半径r位置の屈折率、Aは光ファイバの材料によっ
て定まる定数、である。
【0014】複数の光ファイバの長さが、平行光が前記
複数の光ファイバに入射したときに光ファイバ出力端面
に結像する最小の長さの3倍であるとよく、または、複
数の光ファイバの長さが、平行光が前記複数の光ファイ
バに入射したときに光ファイバ出力端面に結像する最小
の長さの3倍以上かつかつ次式で与えられるZm の値以
下であるとよい。
【0015】
【数8】
【0016】さらに、前記複数の光ファイバの長さが、
平行光が前記複数の光ファイバに入射したときに光ファ
イバ出力端面に結像する最小の長さであるとよく、また
は、前記複数の光ファイバの長さが、平行光が前記複数
の光ファイバに入射したときに光ファイバ出力端面に結
像する最小の長さ以上かつ次式で与えられるZ′m の値
以下であるとよい。
【0017】
【数9】
【0018】本発明による立体表示装置は、一平面上に
配列された複数のレンズからなるレンズ群と、該レンズ
群の背後に立体像生成に必要な各レンズに対応する画像
を表示する表示素子を具備する立体表示装置において、
前記複数のレンズはそれぞれの長さが等しく、周辺部か
ら中心部へ向かって屈折率が大きくなる屈折率分布を持
つ光ファイバであることを特徴とする。
【0019】ここで、好適には、前記複数の光ファイバ
の半径方向の屈折率分布が、それぞれ、
【0020】
【数10】
【0021】ただしrは光ファイバの半径、n0 は光フ
ァイバ中心部の屈折率、nr は半径r位置の屈折率、A
は光ファイバの材料によって定まる定数、であり、前記
複数の光ファイバの長さが、平行光が前記複数の光ファ
イバに入射したときに光ファイバ出力端面に結像する最
小の長さの3倍であるとよく、または、前記複数の光フ
ァイバの長さが、平行光が前記複数の光ファイバに入射
したときに光ファイバ出力端面に結像する最小の長さの
3倍以上かつ次式で与えられるZm の値以下であるとよ
い。
【0022】
【数11】
【0023】さらに、前記複数の光ファイバの長さが、
平行光が前記複数の光ファイバに入射したときに光ファ
イバ出力端面に結像する最小の長さであるとよく、また
は、前記複数の光ファイバの長さが、平行光が前記複数
の光ファイバに入射したときに光ファイバ出力端面に結
像する最小の長さ以上かつ次式で与えられるZ′m の値
以下であることが好ましい。
【0024】
【数12】
【0025】
【発明の実施の形態】本発明においては、従来の立体撮
像装置における複数のレンズからなるレンズ群に代え
て、複数の光ファイバを用いてレンズ群を構成する。図
5に示すように、光ファイバ21として、屈折率が周辺
部から中心部に向かって大きくなる屈折率分布(グレー
デッドインデックス分布)を有する光ファイバを用いれ
ば、各光ファイバに入射した光はファイバ外へ漏れるこ
とがないので、光ファイバ相互間の干渉は生じない。さ
らに、光ファイバの屈折率分布によってファイバ内の光
は蛇行し、ある特定の点PT1 で結像し、さらに、光フ
ァイバの端面21aから出射した光は出射方向に直進し
て点PT2 で結像する。すなわち、このような光ファイ
バは従来の2枚の凸レンズの作用と光学的障壁の作用を
併せ持っている。従って、複数の光ファイバの長さを被
写体の正立像が出射端面に形成される長さとし、かつ、
それらの光入出射端面が同一平面上に2次元配置される
ように配列し、それぞれの光ファイバが形成する被写体
の正立像の全体をテレビジョンカメラで撮像すれば、従
来例と同様に、立体像を得ることができる。
【0026】
【実施例】図6に本発明の実施例を模式的に示す。図6
において211 ,212 ,…,21n はそれぞれ光ファ
イバ、22はそれらの全体を撮像するテレビジョンカメ
ラである。光ファイバはガラスファイバでもプラスチッ
クファイバでもよい。光ファイバに、例えば、黒色の塗
料など、光の反射の極力少ない被覆を用いると、光ファ
イバの光軸に対して大きな大きな角度で入射した不要は
光をカットすることができ、好適である。
【0027】各光ファイバの屈折率分布として、
【0028】
【数13】
【0029】を考える。ただし、厳密な収差を問題にし
ないので、以後、r4 項以上の高次項を無視して考える
ことにする。この光ファイバに平行光が入射すると、中
心部ほど屈折率が高いために図7に示すように、光は蛇
行し、ある特定の点PT1 ,PT2 で結像する。すなわ
ち、この光ファイバはレンズ作用を持つ。この原理は1
964年にD. Marcuseらによって考案され、詳細は、Th
e Bell System Technical Journal :Vol.XLIII No.4 P
ART 2, July, 1964, pp.1759-1964 に記載されている。
無限遠の物体光(平行光)に対して、この結像位置が出
射端面となる条件は
【0030】
【数14】
【0031】ただし、Z0 は光ファイバの長さ、mは0
以上の整数、または、
【0032】
【数15】
【0033】ただし、θ=π/2,3π/2,…,π
(2m+1)/2である。
【0034】図5および図7は、(4)式に基づいて光
ファイバの長さをθで示したものである(後出の図8も
同様である)。図示されるように、θがπから2πの間
では、光ファイバから十分遠方にある被写体から出た光
は、この光ファイバを通ることで、正立像を結像する。
【0035】本発明では、結像する光学像が正立像にな
り、かつ結像位置が光ファイバの端面になるように、光
ファイバの長さを設定する。すなわち、図7に示すよう
に、
【0036】
【数16】
【0037】を満たすようにする。
【0038】このようにすることで、十分に遠方の被写
体は、ほぼ光ファイバの出射端面21aに結像する。従
って、この結像された光学像の大きさは、出射端面の大
きさを越えることはない。従って、この光ファイバの出
射端面に結像された光学像は、図6に示すように、複数
の光ファイバの入出射端面が同一平面上に2次元配置さ
れるように配列してレンズ群としても、互いに干渉する
ことなく、実質的に光学的障壁が設けられたと同じ効果
を有する。さらに、出射端面では、正立像が得られてい
るので、前述の凹凸逆転した偽像でなく、正しい立体像
が再生できる。
【0039】なお、実際には被写体Obの位置が理想的
な遠方ではないため、図8に示すように、結像面PT2
が平行光に対する焦点面(出射端面21a)よりやや後
方(カメラ22側)の位置することがある。その焦点面
からのずれをΔとすると、ずれΔに対応した分だけ光学
像が拡がり、隣接する光ファイバによる光学像と干渉が
生じる。従って、光学像の大きさを光ファイバの直径以
内とし、隣接する光ファイバによる光学像と完全に干渉
しないためには、各光ファイバの長さを(4)式で与え
た光ファイバ長よりΔだけ長く構成するとよい。ここで
Δだけ長く構成した光ファイバ長Zm は以下の式で与え
られる。
【0040】
【数17】
【0041】なお、(1)式の導出は以下の通りであ
る。
【0042】光ファイバによるレンズについても、通常
のレンズと同様に、結像公式が以下のように成り立つ。
【0043】
【数18】
【0044】
【数19】
【0045】ここで、D1 ,D2 はそれぞれ主平面から
の物体、結像点の距離であるが、光ファイバ端面からの
距離を用いて表すと以下のようになる(図9参照)。
【0046】
【数20】D1 =De1+h D2 =De2+h De1: 物体と光ファイバ端面間の距離(光の入力側) De2: 像と光ファイバ端面間の距離(光の出力側) ここに、hは端面からの主平面までの距離であり、次式
で表すことができる(D. Marcuseら、前掲参照)。
【0047】
【数21】
【0048】ここで、出射端面からの最小撮影距離をD
e2=Dm とし、その時の結像面が光ファイバ端面になる
とすると、
【0049】
【数22】De2=0であるから、
【0050】
【数23】D1 =Dm +h D2 =h となる。これらを(6)式に代入して、最小撮影距離の
時の結像点が光ファイバの光出射端面になる光ファイバ
長が以下の式として求められる。
【0051】
【数24】
【0052】なお、以上の説明は、各レンズの作る光学
像の重なりの回避と凹凸変換を同時に行う構成について
説明したが、各レンズの作る光学像の重なりの回避だけ
行い、凹凸変換を別途手段で行う場合においては、光フ
ァイバの出力端面には倒立像を結像させれば良く、十分
遠方の被写体に対しては、
【0053】
【数25】
【0054】となるファイバ長となる。これは十分遠方
の被写体に対して、光ファイバの出力端面に結像する最
小の長さである。
【0055】被写体が理想的な遠方でない場合には、
【0056】
【数26】
【0057】の場合と同様に、(5)式で与えた光ファ
イバ長よりΔだけ長く構成すると良い。ここでΔだけ長
く構成した光ファイバ長Z′m は以下の式で与えられ
る。
【0058】
【数27】
【0059】また、各レンズの作る光学像の重なりを許
容して、凹凸変換のみを行う場合には、
【0060】
【外1】
【0061】を自由に選択できる。
【0062】以上の説明は全て撮像時の場合について行
った。これらは表示の場合にも適用、実施できることは
光の可逆性から類推して自明である。表示の場合には、
撮像時に結像する場所つまり光ファイバの端面に表示素
子を設置し、撮像した画像と同一の画像を表示すること
になる。この場合には、撮像時の各レンズの作る光学像
の重なりを回避するために必要な光学的な遮蔽効果は、
複数の再生像を生成することを回避する役割となる。
【0063】その様子を図14を参照して説明する。図
14は表示におけるレンズ群近傍を上または横から見た
様子を示す。D1の位置の画像はレンズ群の凸レンズL
(n)により再生像点R1の位置に立体像を再生する。
この場合は表示面において、D1の位置はレンズ群の凸
レンズL(n)の表示領域である直径内に入っている。
一方、D2の位置の画像はレンズ群の凸レンズL(n)
により再生像点R2に、また凸レンズL(n+1)によ
り再生像点R3に立体像を再生する。つまり、複数の立
体像を生成してしまうことになり、観視者が2(多)重
像を観察することになる。これは各レンズに対応する表
示領域の画像が隣接するレンズを通して再生されてしま
うことに起因する。本来、D2の位置の画像は凸レンズ
L(n+1)のみによりR3の位置に立体像を再生する
ことに寄与すべきである。このためには、各レンズ間の
表示画像が重複しないように光学的な遮蔽をすることが
必要であり、撮像時の各レンズの作る光学像の重なりを
回避する手段と同じ手段が必要となる。従って、図14
のレンズ群を、先に撮像の場合に説明した、光ファイバ
により構成すれば良い。
【0064】本発明を表示装置に適用する場合の光ファ
イバ長は以下のように与えられる。撮像時または別途手
段で凹凸変換を行わない場合には、表示時に凹凸変換が
必要であるため、再生像が多重像になることを回避する
ことと両立させるための表示装置での光ファイバ長は
【0065】
【数28】
【0066】を満たすZ0 となる。ただし、再生像が多
重像になることを許容して、凹凸変換のみを行う場合に
は、
【0067】
【外2】
【0068】を自由に選択できる。
【0069】また、撮像時または別途手段で凹凸変換を
行った場合には、表示時に凹凸変換は必要なく、再生像
が多重像になることを回避するための表示装置での光フ
ァイバ長は
【0070】
【数29】
【0071】を満たすZ0 となる。ただし、再生像が多
重像になることを許容した場合には、
【0072】
【外3】
【0073】を自由に選択できる。
【0074】また、撮像時における光ファイバ長を規定
した(1)式および(2)式での最小撮影距離は、表示
装置に適用した場合には、表示面から立体像生成点まで
の最小距離(最小表示距離)に相当する。
【0075】なお、前述した全ての説明において、光フ
ァイバ長を、θの範囲を0から2πまでとしたが、これ
らの光ファイバ長を、θが2πの整数倍した値をとる長
さだけ延長しても同様の効果があることは自明である。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
IP画像を直接撮像する方式において、レンズ作用を有
する光ファイバを立体的に積み重ねて2次元のレンズ群
を構成することにより、各レンズが作る光学像が互いに
重なることを回避し、またファイバ長の設定により凹凸
が逆転する偽像を正しい立体像に変換することが簡単な
構成で実現できる。また、本発明を立体表示装置に適用
すれば、複数の立体像ができることを回避でき、凹凸が
逆転する偽像を正しい立体像に変換することを撮像時で
はなく表示時に簡単な構成で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】偽像の変換(凹凸変換)の原理を示す図であ
る。
【図2】組み合わせレンズ群の基本単位を示す図であ
る。
【図3】偽像の変換と要素画像の干渉を回避するための
レンズ群の基本単位(基本レンズ)の模式的断面図であ
る。
【図4】図3に示した基本レンズで構成されるレンズ群
の斜視図である。
【図5】本発明の原理を説明する模式的断面図である。
【図6】本発明の実施例の斜視図である。
【図7】本発明における光ファイバの動作を説明する模
式的断面図である。
【図8】本発明における光ファイバの動作を説明する模
式的断面図である。
【図9】撮像位置が近接しているときの光ファイバ長の
補正を説明する図である。
【図10】従来のIP方式を説明する図である。
【図11】従来のIP直接撮像法を説明する図である。
【図12】IP直接撮像法における歪みの補正法を説明
する図である。
【図13】IP直接撮像法におけるレンズ群近傍の様子
を示す図である。
【図14】IP法における表示装置のレンズ群の近傍を
示す図である。
【符号の説明】
1 被写体 2 凸レンズ群 21 ,22 ,…,2n 凸レンズ 3 写真フィルム 31 ,32 ,…,3n 撮影された像 7 テレビジョンカメラ 8 レンズ 9 撮像素子 91 ,92 ,…,9n 撮像された像 11 焦点面 111 ,112 ,…,11n 実像 13 大口径レンズ 14,15 凸レンズ 16 光学的障壁 17 レンズ群の基本単位(基本レンズ) 211 ,212 ,…,21n 光ファイバ 22 テレビジョンカメラ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一平面上に配列された複数のレンズから
    なるレンズ群と、該レンズ群の全体を撮像するテレビジ
    ョンカメラとを具備する立体撮像装置において、前記複
    数のレンズはそれぞれが長さが等しく、周辺部から中心
    部へ向かって屈折率が大きくなる屈折率分布を持つ光フ
    ァイバであることを特徴とする立体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の光ファイバの半径方向の屈折
    率分布が、それぞれ、 【数1】 ただしrは光ファイバの半径、n0 は光ファイバ中心部
    の屈折率、nr は半径r位置の屈折率、Aは光ファイバ
    の材料によって定まる定数、であることを特徴とする請
    求項1に記載の立体撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の光ファイバの長さが、平行光
    が前記複数の光ファイバに入射したときに光ファイバ出
    力端面に結像する最小の長さの3倍であることを特徴と
    する請求項1または2に記載の立体撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の光ファイバの長さが、平行光
    が前記複数の光ファイバに入射したときに光ファイバ出
    力端面に結像する最小の長さの3倍以上かつ次式で与え
    られるZm の値以下であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の立体撮像装置: 【数2】
  5. 【請求項5】 前記複数の光ファイバの長さが、平行光
    が前記複数の光ファイバに入射したときに光ファイバ出
    力端面に結像する最小の長さであることを特徴とする請
    求項1または2に記載の立体撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の光ファイバの長さが、平行光
    が前記複数の光ファイバに入射したときに光ファイバ出
    力端面に結像する最小の長さ以上かつ次式で与えられる
    Z′m の値以下であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の立体撮像装置: 【数3】
  7. 【請求項7】 一平面上に配列された複数のレンズから
    なるレンズ群と、該レンズ群の背後に立体像生成に必要
    な各レンズに対応する画像を表示する表示素子を具備す
    る立体表示装置において、前記複数のレンズはそれぞれ
    の長さが等しく、周辺部から中心部へ向かって屈折率が
    大きくなる屈折率分布を持つ光ファイバであることを特
    徴とする立体表示装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の光ファイバの半径方向の屈折
    率分布が、それぞれ、 【数4】 ただしrは光ファイバの半径、n0 は光ファイバ中心部
    の屈折率、nr は半径r位置の屈折率、Aは光ファイバ
    の材料によって定まる定数、であることを特徴とする請
    求項7に記載の立体表示装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の光ファイバの長さが、平行光
    が前記複数の光ファイバに入射したときに光ファイバ出
    力端面に結像する最小の長さの3倍であることを特徴と
    する請求項7または8に記載の立体表示装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の光ファイバの長さが、平行
    光が前記複数の光ファイバに入射したときに光ファイバ
    出力端面に結像する最小の長さの3倍以上かつ次式で与
    えられるZm の値以下であることを特徴とする請求項7
    または8に記載の立体表示装置: 【数5】
  11. 【請求項11】 前記複数の光ファイバの長さが、平行
    光が前記複数の光ファイバに入射したときに光ファイバ
    出力端面に結像する最小の長さであることを特徴とする
    請求項7または8に記載の立体表示装置。
  12. 【請求項12】 前記複数の光ファイバの長さが、平行
    光が前記複数の光ファイバに入射したときに光ファイバ
    出力端面に結像する最小の長さ以上かつ次式で与えられ
    るZ′m の値以下であることを特徴とする請求項7また
    は8に記載の立体表示装置: 【数6】
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