JPH10141153A - 蒸発燃料処理装置の診断装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置の診断装置

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JPH10141153A
JPH10141153A JP8292761A JP29276196A JPH10141153A JP H10141153 A JPH10141153 A JP H10141153A JP 8292761 A JP8292761 A JP 8292761A JP 29276196 A JP29276196 A JP 29276196A JP H10141153 A JPH10141153 A JP H10141153A
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康男 國府田
Hideji Kadooka
秀治 門岡
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    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィーラーチューブからの燃料蒸気の放出を
抑制するための燃料タンク装置を備える場合において
も、リーク診断中の給油可能とする。 【解決手段】 燃料タンク61からパージコントロール
バルブ67までの流路にリークがあるかどうかの診断を
リーク診断手段72が行う。一方、燃料タンク装置は、
燃料タンク61上部とキャニスタ62とを連通するベン
トチューブ73と、負圧に応動してこのベントチューブ
73を開閉するコンロールバルブ74と、給油ノズル7
5をフィラーチューブ76に挿入してこのフィラーチュ
ーブ76内に燃料を流し込んだとき給油ノズル75先端
とフィラーチューブ76の間の空気溜まり部77に発生
する負圧をコンロールバルブ74に導くシグナルチュー
ブ78とからなる。この場合において、リーク診断中の
給油時にドレンカットバルブ開手段80がバルブ作動手
段71によるバルブ操作に優先してドレンカットバルブ
68を開く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は蒸発燃料処理装置
の診断装置、特にリークを診断するものに関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク内で燃料蒸気が大気中に放出
されるのを防止するため、燃料タンクとキャニスタを連
通する第1通路を介して、その燃料蒸気を空気とともに
キャニスタに導いて(この燃料蒸気と空気の交じったガ
スを以下ベーパという)燃料粒子だけをキャニスタ内の
活性炭に吸着させ、残りの空気はキャニスタの大気解放
口から放出する一方で、所定の運転条件になるとパージ
通路(キャニスタに連通しスロットルバルブ下流の吸気
管に開口する通路)に設けたパージカットバルブを開
き、吸入負圧(スロットルバルブ下流の吸気管負圧)を
利用して、前記大気解放口よりキャニスタに入ってくる
新気で燃料粒子を、活性炭から離脱させてスロットルバ
ルブ下流の吸気管に導いて燃焼させるようにした蒸発燃
料処理装置を設けている。
【0003】しかしながら、燃料タンクより吸気管まで
の流路途中にリーク孔があいたり、パイプの接合部のシ
ールが不良になると、燃料蒸気が大気中に放出されてし
まうので、OBDII(1994年モデルから北米仕様車
に義務付けられた故障診断機能)の要求より、燃料タン
クよりパージカットバルブまでの流路に1mmφ以上の
リーク孔があることを検出したときは警告ランプを点灯
することが義務つけられている。
【0004】この場合に、前記流路を閉空間とし、かつ
その閉空間を大気圧に対して相対的に圧力差のある状態
(正圧、負圧)とした後の圧力変化をみればリークの有
無がわかることから、前記流路を閉空間とするためキャ
ニスタの大気解放口にこの解放口を開閉するドレンカッ
トバルブを、また閉空間に閉じ込められた気体の圧力変
化をみるため前記流路に圧力センサをそれぞれ設け、運
転により燃料温度の上昇に伴って燃料タンク内に発生す
る燃料蒸気圧(正圧)を用いてリーク診断を行うように
したもの(特開平7−189824号公報参照)、スロ
ットルバルブ下流に発生する負圧を用いてリーク診断を
行うようにしたもの(特開平7−189825号公報参
照)あるいはまず正圧を用いてのリーク診断を行い、診
断に必要な正圧が得られない場合に負圧を用いてのリー
ク診断に移行させるようにしたもの(特開平7−301
156号公報参照)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、給油時には
フィラーチューブ上端にあるフィーラーキャップを開い
て燃料を流し込むため、そのフィラーチューブより燃料
蒸気が放出される。このフィーラーチューブからの燃料
蒸気の放出を抑制するため、たとえば図14に示したよ
うに、燃料タンク1上部とキャニスタ4とを連通するベ
ントチューブ32a、32bに、負圧に応動して開閉す
る常閉のコンロールバルブ33を設けておき、給油ノズ
ル(図示しない)をフィラーチューブ31に上端より挿
入して燃料を流し込んだとき、その周囲の空気たまり部
39に発生する負圧でコンロールバルブ33を開くとと
もに、燃料タンク1への燃料の流し込みにより燃料タン
ク1内で上昇する圧力を利用して、燃料タンク1上部の
ベーパをベントチューブ32a、32bを介してキャニ
スタ4に導き、燃料蒸気だけを活性炭に吸着させ、残り
の空気をキャニスタ4の大気解放口5から放出させるよ
うにした燃料タンク装置が公知である。なお、図14を
参照して公知の燃料タンク装置を説明したが、図14の
装置そのものは公知でなく、先願発明にかかる燃料タン
ク装置(特願平6−95332号)である。
【0006】さて、前述したリーク診断を行うととも
に、こうした公知の燃料タンク装置あるいは先願発明に
かかる燃料タンク装置を備える車両においては、リーク
診断中に給油が行われることがあり、このとき燃料タン
クのガス抜きができず(つまり燃料タンク上部のベーパ
がキャニスタに向けて流れることができない)、給油不
能となる。こうした事態が生じるのはまれなケースであ
るが、たとえば給油前の走行中にリーク診断を開始し、
その後にエンジンを運転させたまま車両を停止したとす
る。この場合に、ドレンカットバルブとパージカットバ
ルブはリーク診断中ずっと閉じた状態に保たれ、燃料タ
ンク内のガス抜きを行うことができない状態となるの
で、この状態において燃料をフィラーチューブに流しこ
んでも、燃料が燃料タンク内に入ってゆかないのであ
る。
【0007】そこで本発明では、リーク診断中の給油時
を判定したときドレンカットバルブを開くことなどによ
り、フィーラーチューブからの燃料蒸気の放出を抑制す
るための燃料タンク装置を備える場合においても、給油
可能とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図23に
示すように、燃料タンク61上部のベーパをキャニスタ
62に導く第1の通路63と、前記キャニスタ62とス
ロットルバルブ64下流の吸気管65とを連通する第2
の通路66と、この第2通路66を開閉するパージコン
トロールバルブ67と、前記キャニスタ62の大気解放
口62aを開閉するドレンカットバルブ68と、前記燃
料タンク61から前記パージコントロールバルブ67ま
での流路圧力Pを検出する手段69と、リーク診断条件
の成立時であるかどうかを判定する手段70と、この判
定結果よりリーク診断条件の成立時に前記ドレンカット
バルブ68と前記パージコントロールバルブ67をとも
に閉じることによって前記燃料タンク61からパージコ
ントロールバルブ67までの流路を閉空間とする手段7
1と、前記流路圧力検出手段69からの信号を用いてこ
の閉空間を大気圧に対して相対的に圧力差のある状態
(正圧、負圧)とした後の圧力変化よりリーク診断を行
う手段72とを備える蒸発燃料処理装置の診断装置にお
いて、前記燃料タンク61上部と前記キャニスタ62と
を連通するベントチューブ73と、負圧に応動してこの
ベントチューブ73を開閉するコンロールバルブ74
と、給油ノズル75をフィラーチューブ76に挿入して
このフィラーチューブ76内に燃料を流し込んだとき給
油ノズル75先端とフィラーチューブ76の間の空気溜
まり部77に発生する負圧を前記コンロールバルブ74
に導くシグナルチューブ78とからなる燃料タンク装置
と、前記リーク診断中の給油時であるかどうかを判定す
る手段79と、この判定結果よりリーク診断中の給油時
に前記バルブ作動手段71によるバルブ操作に優先して
前記ドレンカットバルブ68を開く手段80とを設け
た。
【0009】第2の発明では、第1の発明において前記
リーク診断中の給油時に前記ドレンカットバルブ68を
開くときは前記リーク診断を中止する。
【0010】第3の発明では、図24に示すように、燃
料タンク61上部のベーパをキャニスタ62に導く第1
の通路63と、前記キャニスタ62とスロットルバルブ
64下流の吸気管65とを連通する第2の通路66と、
この第2通路66を開閉するパージコントロールバルブ
67と、前記キャニスタ62の大気解放口62aを開閉
するドレンカットバルブ68と、前記燃料タンク61か
ら前記パージコントロールバルブ67までの流路圧力P
を検出する手段69と、リーク診断条件の成立時である
かどうかを判定する手段70と、この判定結果よりリー
ク診断条件の成立時に前記ドレンカットバルブ68と前
記パージコントロールバルブ67をともに閉じることに
よって前記燃料タンク61からパージコントロールバル
ブ67までの流路を閉空間とする手段71と、前記流路
圧力検出手段69からの信号を用いてこの閉空間を大気
圧に対して相対的に圧力差のある状態(正圧、負圧)と
した後の圧力変化よりリーク診断を行う手段72とを備
える蒸発燃料処理装置の診断装置において、前記燃料タ
ンク61上部と前記キャニスタ62とを連通するベント
チューブ73と、負圧に応動してこのベントチューブ7
3を開閉するコンロールバルブ74と、給油ノズル75
をフィラーチューブ76に挿入してこのフィラーチュー
ブ76内に燃料を流し込んだとき給油ノズル75先端と
フィラーチューブ76の間の空気溜まり部77に発生す
る負圧を前記コンロールバルブ74に導くシグナルチュ
ーブ78とからなる燃料タンク装置と、前記ドレンカッ
トバルブ68に閉固着が生じたかどうかを判定する手段
91と、この判定結果よりドレンカットバルブに閉固着
が生じた場合において前記リーク診断中の給油時である
かどうかを判定する手段92と、この判定結果よりドレ
ンカットバルブに閉固着が生じた場合において前記リー
ク診断中の給油時に前記バルブ作動手段71によるバル
ブ操作に優先して前記パージコントロールバルブ67を
開く手段93とを設けた。
【0011】第4の発明では、図25に示すように燃料
タンク61上部のベーパをキャニスタ62に導く第1の
通路63と、前記キャニスタ62とスロットルバルブ6
4下流の吸気管65とを連通する第2の通路66と、こ
の第2通路66を開閉するパージコントロールバルブ6
7と、前記キャニスタ62の大気解放口62aを開閉す
るドレンカットバルブ68と、前記燃料タンク61から
前記パージコントロールバルブ67までの流路圧力Pを
検出する手段69と、リーク診断条件の成立時であるか
どうかを判定する手段70と、この判定結果よりリーク
診断条件の成立時に前記ドレンカットバルブ68と前記
パージコントロールバルブ67をともに閉じることによ
って前記燃料タンク61からパージコントロールバルブ
67までの流路を閉空間とする手段71と、前記流路圧
力検出手段69からの信号を用いてこの閉空間を大気圧
に対して相対的に圧力差のある状態(正圧、負圧)とし
た後の圧力変化よりリーク診断を行う手段72とを備え
る蒸発燃料処理装置の診断装置において、前記燃料タン
ク61上部と前記キャニスタ62とを連通するベントチ
ューブ73と、負圧に応動してこのベントチューブ73
を開閉するコンロールバルブ74と、給油ノズル75を
フィラーチューブ76に挿入してこのフィラーチューブ
76内に燃料を流し込んだとき給油ノズル75先端とフ
ィラーチューブ76の間の空気溜まり部77に発生する
負圧を前記コンロールバルブ74に導くシグナルチュー
ブ78とからなる燃料タンク装置と、前記ドレンカット
バルブ68に閉固着が生じたかどうかを判定する手段9
1と、この判定結果よりドレンカットバルブに閉固着が
生じた場合においてエンジン停止中の給油時であるかど
うかを判定する手段101と、この判定結果よりドレン
カットバルブに閉固着が生じた場合においてエンジン停
止中の給油時に前記パージコントロールバルブ67を開
く手段102とを設けた。
【0012】第5の発明では、第3または第4の発明に
おいて前記ドレンカットバルブに閉固着が生じた場合の
給油時に前記パージコントロールバルブ67を開くとき
は前記リーク診断を中止する。
【0013】第6の発明では、第1から第5までのいず
れか一つの発明において前記流路圧力が所定時間当たり
所定値以上となったとき前記給油時と判定する。
【0014】第7の発明では、第1から第5までのいず
れか一つの発明において前記フィラーチューブ76を被
覆するフィラーキャップを外したとき前記給油時と判定
する。
【0015】第8の発明では、図26に示すように、燃
料タンク61上部のベーパをキャニスタ62に導く第1
の通路63と、前記キャニスタ62とスロットルバルブ
64下流の吸気管65とを連通する第2の通路66と、
この第2通路66を開閉するパージコントロールバルブ
67と、前記キャニスタ62の大気解放口62aを開閉
するドレンカットバルブ68と、前記燃料タンク61か
ら前記パージコントロールバルブ67までの流路圧力P
を検出する手段69と、リーク診断条件の成立時である
かどうかを判定する手段70と、この判定結果よりリー
ク診断条件の成立時に前記ドレンカットバルブ68と前
記パージコントロールバルブ67をともに閉じることに
よって前記燃料タンク61からパージコントロールバル
ブ67までの流路を閉空間とする手段71と、前記流路
圧力検出手段69からの信号を用いてこの閉空間を大気
圧に対して相対的に圧力差のある状態(正圧、負圧)と
した後の圧力変化よりリーク診断を行う手段72とを備
える蒸発燃料処理装置の診断装置において、前記燃料タ
ンク61上部と前記キャニスタ62とを連通するベント
チューブ73と、負圧に応動してこのベントチューブ7
3を開閉するコンロールバルブ74と、給油ノズル75
をフィラーチューブ76に挿入してこのフィラーチュー
ブ76内に燃料を流し込んだとき給油ノズル75先端と
フィラーチューブ76の間の空気溜まり部77に発生す
る負圧を前記コンロールバルブ74に導くシグナルチュ
ーブ78とからなる燃料タンク装置と、給油時に前記ド
レンカットバルブ68への電源を強制的に落とす手段1
11とを設けた。
【0016】第9の発明では、第8の発明において前記
給油時に前記ドレンカットバルブ68への電源を強制的
に落とす手段111が、前記バルブ作動手段71からの
ON信号により前記ドレンカットバルブ用ソレノイドに
電流が流れて前記ドレンカットバルブ68が閉じ、前記
バルブ作動手段71からのOFF信号により前記ドレン
カットバルブ68が開く場合に、前記バルブ作動手段7
1と前記ドレンカットバルブ用ソレノイドを結ぶ信号線
の途中にパワトランジスタを介装し、このパワトランジ
スタのベースを、フィラーキャップを取り付けた状態で
ON、フィラーキャップを外した状態でOFFとなるス
イッチを介してバッテリに接続した構成である。
【0017】第10の発明では、第1から第9までのい
ずれか一つの発明において前記シグナルチューブ78の
前記空気溜まり部77への接続部に所定の口径と長さを
有するオリフィスを設ける。
【0018】第11の発明では、第1から第10までの
いずれか一つの発明において前記空気溜まり部77に前
記燃料タンク61上部と連通するサーキュレーションチ
ューブを開口する。
【0019】第12の発明では、第1から第11までの
いずれか一つの発明において前記サーキュレーションチ
ューブにオリフィスを設け、ベーパの循環量が、給油時
の燃料流入負圧により燃料タンク内に吸い込まれる気体
の量より大きくならないように設定する。
【0020】第13の発明では、第1から第12までの
いずれか一つの発明において前記キャニスタ62近くの
前記ベントチューブ73にオリフィスを設ける。
【0021】
【発明の効果】第1の発明では、給油時にフィラーチュ
ーブからの大気への燃料蒸気の放出を抑制するようにし
た燃料タンク装置を備える場合において、ドレンカット
バルブが閉じられることによって燃料タンクのガス抜き
がほとんど不可能となるリーク診断中に給油が行われた
としても、給油が行われていることが判定されたタイミ
ングでドレンカットバルブが開かれるので、リーク診断
を開始した後に上記の燃料タンク装置を備える車両を停
止し、エンジンを停止することを忘れたままリーク診断
中に給油を行ったときでも、給油を行うことができる。
【0022】第2の発明では、リーク診断中の給油時に
ドレンカットバルブを開くときは前記リーク診断を中止
するので、ドレンカットバルブを開いた後もリーク診断
を継続することによる誤診断を避けることができる。
【0023】第3と第4の各発明では、ドレンカットバ
ルブに閉固着を生じたことにより給油に際してキャニス
タの大気解放口より空気が大気へと逃れる際の圧力損失
が大きく、したがって燃料タンクへの燃料の溜まり方が
遅くなる場合に、パージコントロールバルブを開き、こ
れによって燃料タンクのガス抜きを助けるようにしたの
で、経時劣化などによりドレンカットバルブが全開位置
にまで戻ることができず、少し閉じ側の位置に固着して
しまったり、これと同程度の詰まりがドレンカットバル
ブや大気解放口に生じたりすることで、キャニスタの大
気解放口より空気が大気へと逃れる際の圧力損失が大き
くなっている場合においても、給油を速やかに行うこと
ができる。
【0024】第5の発明では、ドレンカットバルブに閉
固着が生じた場合の給油時にパージコントロールバルブ
を開くときはリーク診断を中止するので、ドレンカット
バルブに閉固着が生じたままリーク診断を継続すること
による誤診断を避けることができる。
【0025】第6の発明では、すでにある流路圧力検出
手段を用いて給油時を判定するので、コストアップにな
ることがない。
【0026】第8の発明では給油時にドレンカットバル
ブへの電源を強制的に落とすので、第1の発明と同様
に、リーク診断中であろうと給油を行うことができる。
【0027】第9の発明では、スイッチとパワトランジ
スタを用いたメカニカルな構成により給油時にドレンカ
ットバルブを開かせるようにしたので、給油時に誤って
ON信号がドレンカットバルブに対して出されたとして
も、ドレンカットバルブが閉じられることがない。つま
り、誤ってON信号がドレンカットバルブに対して出さ
れるときにも、給油を行うことができる。
【0028】第10の発明ではシグナルチューブの空気
溜まり部への接続部に所定の口径と長さを有するオリフ
ィスを設けるので、シグナルチューブの上端部近くまで
燃料を満たしている状態での車両旋回時などに燃料がシ
グナルチューブに侵入する前に、その空気溜まり部の空
気がシグナルチューブに侵入することになり、燃料がシ
グナルチューブに侵入することがない。また、オリフィ
スは所定の口径と長さをもっているので、車両旋回等に
より燃料が跳ね上がってこのオリフィス内に多少侵入し
たような場合でも、オリフィスを通過してまでは燃料が
侵入することがない。このオリフィス内に多少侵入した
燃料は、その後に蒸発したり、給油時に空気溜まり部に
発生する負圧によりフィラーチューブ側に吸い出された
りして、オリフィスより除去される。このようにして、
シグナルチューブへの燃料の侵入を防止できるため、コ
ントロールバルブバルブの機能を正常に維持できる。
【0029】第11の発明では、給油ノズルからの燃料
の流出で空気溜まり部が負圧となり、この負圧によりタ
ンク内のベーパがサーキュレーションチューブを介して
フィラーチューブに吸い出され、給油ノズルからの燃料
とともにフィラーチューブを介してタンク内に再び流入
するので、フィラーチューブから大気にベーパが放出さ
れることがなく、かつ給油時に大気よりフィラーチュー
ブに巻き込まれる外気の量が減少させることができる。
このサーキュレーションチューブを介してのベーパの循
環によりベントチューブを介してキャニスタへと流れる
ベーパの量を減少させることができるので、キャニスタ
の小型化を図ることもできる。
【0030】第12の発明では、サーキュレーションチ
ューブに設けたオリフィスにより、フィラーチューブに
循環されるベーパ量が、給油時の燃料流入負圧によって
タンク内に流入される気体の量より大きくならないの
で、その循環されたベーパの一部が大気に放出されるこ
ともない。
【0031】第13の発明では、キャニスタ近くのベン
トチューブに設けたオリフィスにより給油時にベントチ
ューブを介してキャニスタに向かうベーパの量が制限さ
れるので、サーキュレーションチューブを介してフィラ
ーチューブに循環されるベーパの量が増加し、これによ
って、タンク内での燃料蒸気の発生量を抑制することが
できる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1において、1は燃料タンク、
4はキャニスタで、燃料タンク1上部のベーパは、通路
(第1通路)2を介してキャニスタ4に導かれ、燃料粒
子だけがキャニスタ4内の活性炭4aに吸着され、残り
の空気はキャニスタ4の鉛直下部(図ではキャニスタ4
の上部に示している)に設けた大気解放口5より外部に
放出される。
【0033】3は燃料タンク側が大気圧より低くなると
開かれるメカニカルなバキュームカットバルブである
が、図2の流量特性で示したように燃料タンク1内での
燃料蒸気の発生で燃料タンク側が所定圧(たとえば+1
0mmHg)になったときにも開かれる。なお、図2に
おいては、大気圧を基準(つまり0mmHg)とし、大
気圧より高い場合の数値に「+」を、大気圧より低い場
合の数値に「−」をつけている。圧力についてのこの表
示は以下でも同じである。
【0034】キャニスタ4は、スロットルバルブ7下流
の吸気管8ともパージ通路(第2通路)6で連通され、
このパージ通路6に常閉のダイヤフラムアクチュエータ
9aと三方電磁弁9bとからなるパージカットバルブ9
が設けられる。三方電磁弁9bのOFF状態では、ダイ
ヤフラムアクチュエータ9aのリターンスプリングによ
りダイヤフラムが図で下方に付勢されパージ通路6が遮
断されているが、コントロールユニット21からの信号
で三方電磁弁9bがONにされ、大気圧に代えて吸入負
圧がダイヤフラムアクチュエータ9bの負圧作動室に切
換えて導入されると、この負圧でリターンスプリングに
抗してダイヤフラムが図で上方に引かれ、パージ通路6
が開かれる。
【0035】このパージカットバルブ9と直列に、ステ
ップモータで駆動される常閉のパージコントロールバル
ブ11が設けられる。一定の条件(たとえば暖機後の低
負荷域)で、コントロールユニット21からの信号を受
けてパージバルブ11が開かれると、スロットルバルブ
下流に大きく発達する吸入負圧によりキャニスタ4の大
気解放口5から新気がキャニスタ4内に導かれる。この
新気で活性炭4aから燃料粒子が新気とともにパージ通
路6を介して吸気管8内に導入され、燃焼室で燃やされ
る。なお、パージ中にパージカットバルブ9が開かれて
いることはいうまでもない。
【0036】このように、パージ通路6に2つのバルブ
9と11を設けているのは、故障でパージコントロール
バルブ11が開いたままの状態になっても、常閉のパー
ジカットバルブ9でパージ通路6を遮断しておくこと
で、パージ条件以外でパージガスが吸気管8に導入され
ることのないようにしているわけである。
【0037】なお、負圧を用いてのリーク診断(後述す
る)においては、パージコントロールバルブ11が可変
オリフィスとして構成される。
【0038】一方、キャニスタ4の大気解放口5に常開
のドレンカットバルブ12が設けられる。このバルブ1
2は、後述するリーク診断時にパージカットバルブ9と
ともに閉じて、パージカットバルブ9より燃料タンク1
までの流路を閉空間とするために必要となるものであ
る。
【0039】また、キャニスタ4とパージカットバルブ
9のあいだのパージ通路に圧力センサ13が設けられ、
この圧力センサ13はリーク診断時に閉空間とされた流
路の圧力(大気圧を基準とする相対圧)に比例した電圧
を図3に示したように出力する。
【0040】上記のバキュームカットバルブ3には、こ
れと並列に常閉のバイパスバルブ14が設けられる。こ
れは、バキュームカットバルブ3の閉弁により燃料タン
ク側に貯蔵されている正圧(0〜+10mmHg程度)
をキャニスタ4側へ導入したり、キャニスタ4側の負圧
を燃料タンク1側へ導入する際に、燃料タンク1とキャ
ニスタ4を第1通路2を介して連通させるためのもので
ある。
【0041】マイコンからなるコントロールユニット2
1では、上記の4つのバルブ(パージカットバルブ9、
パージコントロールバルブ11、ドレンカットバルブ1
2、バイパスバルブ14)を開閉制御することで、燃料
タンク1よりパージカットバルブ9までの流路に1mm
φ以上のリーク孔があるかどうかの診断をエンジンの運
転中に行う。リーク診断の頻度は、1回の運転で1回程
度が目安である。
【0042】リーク診断は運転による燃温上昇に伴って
発生する燃料蒸気圧(正圧)を用いる方法を先に実施
し、必要な正圧が得られないときは、吸入負圧を用いる
方法を実施する。なお、このリーク診断は、特開平7−
301156号公報に記載されているものと同様であ
る。以下では先にリーク診断の概要を説明し、後で具体
的な流れ図を説明する。
【0043】〈1〉正圧を用いてのリーク診断の概要 エンジン始動後の燃温上昇に伴って、通常の状態では燃
料タンク1に燃料蒸気が発生する。バキュームカットバ
ルブ3は燃料タンク1の正圧を+10mmHg程度まで
保持できる特性としているため、燃料タンク1側にリー
ク孔がない状態で燃料蒸気の発生がありさえすれば燃料
タンク1に診断に必要となる正圧が保持されることにな
る。この正圧を用いてのリーク診断時に圧力変化がどう
なるかを示したのが図4である。
【0044】タンク圧が上昇した頃合を見計らって、
一時パージカットバルブ9とパージコントロールバルブ
11を閉じてパージを停止する。2つのバルブ9と11
を閉じたことで通路2およびキャニスタ4の内部空間に
吸入負圧が作用しなくなる。その一方で、開弁を継続し
ているドレンカットバルブ12を介して大気が導入さ
れ、流路圧力が大気圧に戻される。
【0045】数秒後にドレンカットバルブ12を閉じ
て燃料タンク1からパージカットバルブ9までの流路を
閉空間とする。
【0046】その1秒後にバイパスバルブ14を開い
て燃料タンク1側とキャニスタ4側を連通し、キャニス
タ4側に設けた圧力センサ13で閉空間とされた流路の
圧力Pを検出する。
【0047】この流路圧力Pが所定値p1(p1<+
10mmHgを満足する圧力)以上の圧力上昇を示さな
いときは、燃料タンク1にリーク孔があるかまたは燃料
タンク1内に燃料蒸気が発生しなかったことが想定され
るので、正圧を用いてのリーク診断をあきらめ、吸入負
圧を用いてのリーク診断に移る。
【0048】一方、流路圧力Pが所定値p1以上の圧
力上昇を示すときは、そのときの流路圧力を第1の圧力
DP1としてサンプリングする。この場合には燃料タン
クに所定値p1以上の正圧が保持されていたということ
であり、燃料タンクにはリーク孔がなかったと判断する
ことができる。
【0049】このあとバイパスバルブ14を閉じ、バ
イパスバルブ14を閉じてから所定時間t2(たとえば
6秒)後の流路圧力を第2の圧力DP2としてサンプリ
ングし、 AL1〔mmHg〕=DP1−DP2 …(1) の式でリークパラメータAL1を計算する。
【0050】リークパラメータAL1と判定値c1
〔mmHg〕を比較して、警告ランプをつけるかどうか
を判断する。DP2の値は、図4に示したように、リー
クがあるとき小さく(AL1は大きくなる)、リークが
ないとき大きくなる(AL1は小さくなる)ので、AL
1≧c1のときはリークあり、AL1<c1のときはリ
ークなしと判断することができる。なお、知りたい開口
面積(たとえば1mmφ)のリーク孔を開けたときのA
L1の値をあらかじめ求めておき、この値とリークのな
いときのAL1の値とのあいだに設けるのが判定値c1
である。AL1が判定値c1以上になったら診断コード
をリークありの側の値にストアし、エンジンの停止後も
記憶する。
【0051】〈2〉吸入負圧を用いてのリーク診断の概
要 図5と図6は負圧を用いてのリーク診断時に圧力変化が
どうなるかを示したもので、図5がリークなしのとき
の、また図6がリークありのときの波形である。
【0052】吸入負圧が十分ある状態(たとえば−3
00mmHgより小さい値の状態)になると診断条件が
成立したと判断し、パージカットバルブ9を閉じて一時
パージを停止し、バイパスバルブ14を開いて燃料タン
ク1側とキャニスタ4側を連通し、ドレンカットバルブ
12を閉じることで燃料タンク1からパージカットバル
ブ9までの流路を閉空間とする。
【0053】パージコントロールバルブ11をパージ
制御中の最大開度に比べて小さな所定開度(流量がたと
えば数リットル/min)にセットし、そのときの流路
圧力Pを初期圧力P0として記憶しておく。
【0054】パージカットバルブ9を開いて吸入負圧
を導き、燃料タンク1からパージカットバルブ9までの
流路を負圧化する。
【0055】初期圧力P0と流路圧力Pの差圧P0−P
をみてこれが所定値p2(たとえばp2は吸入負圧の大
きさに比して十分に小さい値で+数10mmHg)以上
になったときは、減圧を開始してからの経過時間を第3
の時間DT3〔sec〕としてサンプリングし、パージ
カットバルブ9を閉じる。また、P0−Pがp2以上に
なることなく減圧の開始から所定時間t4(たとえば数
分)が経過したときは、そのときの時間をDT3として
サンプリングする。なお、減圧中は継続して所定値以上
の吸入負圧がなければならない。
【0056】パージカットバルブ9の閉弁後にガス流
動が停止して圧力損失がなくなる時間(遅延時間)t5
(たとえば数秒)が経過したときのP0−Pを第3の圧
力DP3〔mmHg〕としてサンプリングする。DP3
は実際に引けた圧力を表す。
【0057】DP3が所定値p3(たとえば+数mm
Hg)以上となるのを待って、そのときのP0−Pを第
4の圧力DP4〔mmHg〕として、またパージカット
バルブ9を閉じてから第4の圧力DP4をサンプリング
したタイミングまでの時間を第4の時間DT4〔se
c〕としてサンプリングする。また、所定値p3以上と
なることなくパージカットバルブ9を閉じてから所定時
間t4が経過したときは、そのときのP0−PをDP4
として、またt4をDT4としてサンプリングする。
【0058】上記のようにしてサンプリングした2つ
の圧力(DP3とDP4)と2つの時間(DT3とDT
4)からリーク孔面積AL2〔mm2〕を、 AL2=K×A′ …(2) A′=C×(DT3/DT4)×Ac ×((DP3)1/2−(DP4)1/2)/DP3 …(3) ただし、Ac:減圧時のパージコントロールバルブのオ
リフィス面積〔mm2〕 C:単位合わせのための補正係数(たとえば26.69
57) K:補正係数(=f(A′)) の式で計算する。(2)式のリーク孔面積AL2は簡単
にはガス移動の式を解くことにより得られる値である。
【0059】リーク孔面積AL2と判定値c2を比較
して、警告ランプをつけるかどうかを判断する。知りた
い開口面積(1mmφ)のオリフィスのリーク孔を開け
たときのAL2の値をあらかじめ求めておき、この値と
リークなしのときのAL2の値とのあいだに設けるのが
判定値c2である。AL2が判定値c2以上になったら
診断コードをリークありの側の値にしてストアし、エン
ジン停止後もそのコードを記憶しておく。
【0060】加減速等の連続により、の診断条件を
満足しない状態が所定時間t3(たとえば数分)以上継
続した場合は上記〈1〉の正圧を用いた診断を再び試み
る。
【0061】次に、図7、図8、図9、図10は全体と
してひとつながりの流れ図で、上記〈1〉と〈2〉のリ
ーク診断を具体的にしたものである。
【0062】なお、図7においてステップ81、82、
83、図8においてステップ84、85、図9において
ステップ91、92、図10においてステップ93、9
4が本発明において新たに追加する部分であり、後述す
る。
【0063】図7においてステップ1ではリーク診断開
始条件であるかどうかみて、リーク診断開始条件であれ
ば、ステップ2に進む。リーク診断開始条件は、たとえ
ば圧力センサ13が正常でありかつドレンカットバルブ
12、バイパスバルブ14など個々のバルブに故障がな
いことを満たすことである。
【0064】ステップ2ではリーク診断経験フラグをみ
る。今回の運転時にまだリーク診断を行っていなけれ
ば、リーク診断経験フラグ=0であるため、ステップ3
で正圧診断条件(正圧を用いた診断条件のこと)である
かどうかを示すフラグをみる。正圧診断条件フラグが
“1”であればステップ4以降のリーク診断に進む。な
お、これらのフラグは図7、図8、図9、図10におい
て後述する他のフラグとともに、すべて始動時に“0”
に初期設定されている。上記の正圧診断条件フラグにつ
いては後述する。
【0065】ステップ4から9まではステージ1の処理
を示す部分である。なお、後述するように、リーク診断
を5つのステージに分けており、各ステージが対応する
部分を図4、図5に示している。ステップ4ではステー
ジ1フラグをみる。リーク診断が行われてないときは、
ステージ1フラグ(後述する他のステージ2フラグ、ス
テージ3フラグ、ステージ4フラグ、ステージ5フラグ
についても)は“0”である。このときは、ステップ5
でパージカットバルブ9、パージコントロールバルブ1
1、ドレンカットバルブ12の3つを閉じ、バイパスバ
ルブ14を開く。なお、ステップ5には3つのバルブ
9、11、12を閉じる順番等については省略している
が、実際には図4に示したように、まずパージカットバ
ルブ9を閉じることによりパージを中止し、次にパージ
コントロールバルブ11とドレンカットバルブ12を閉
じ、その後でバイパスバルブ14を開くことになる。
【0066】ステップ6ではバイパスバルブ14を開い
てから所定時間t1(たとえば数秒)が経過したかどう
かをみる。t1が経過したらステップ7でそのときの流
路圧力Pと所定値p1(たとえば+数mmHg)を比較
し、P≧p1であれば、その流路圧力Pをステップ8で
変数(第1の圧力を表す)DP1に移し、燃料タンク側
にリークはないと判断し、ステップ9においてステージ
1フラグに“1”を入れる。
【0067】これに対してP<p1のときは、正圧を用
いてのリーク遮断を行うことができないので、後述する
負圧を用いたリーク診断に移行する。
【0068】上記のステージ1フラグへの“1”へのセ
ットにより次回制御時にはステップ4より図8に進む。
【0069】図8においてステップ10ではステージ2
フラグをみる。ステージ2フラグ=0よりステップ11
に進んで、パージカットバルブ9、パージコントロール
バルブ11、ドレンカットバルブ12、バイパスバルブ
14の4つとも閉じる。ステージ2になってバイパスバ
ルブ14だけを開から閉に切換えるわけである。
【0070】ステップ12では初回フラグ1(後述する
初回フラグ2、初回フラグ3についても)も、リーク診
断の前には“0”の状態にあるので、ステップ13、1
4でタイマを起動し初回フラグ1に“1”を入れて今回
の制御を終了する。このタイマ値T2はバイパスバルブ
14を閉じてからの経過時間を計測するためのものであ
る。
【0071】初回フラグ1の“1”へのセットにより次
回制御時にはステップ12からステップ15に流れ、タ
イマ値T2と所定時間t2(たとえば6秒)を比較す
る。T2≧t2になる前はそのまま今回の制御を終了す
る。やがてT2≧t2になると、ステップ16でそのと
きの流路圧力Pを変数(第2の圧力を表す)DP2に移
す。
【0072】ステップ18ではリークパラメータAL1
を上式(1)で計算し、このパラメータAL1と所定値
c1をステップ18で比較する。AL1<c1であれ
ば、ステップ19でリークなしと判断する。
【0073】AL1≧c1のときはステップ20に進
み、リーク診断コード(バックアップRAMに記憶)を
みる。リーク診断コードが“0”であれば、今回運転時
に初めてリークありと判断されたときであり、ステップ
21でリーク診断コードを“1”にしてストアし、リー
ク診断コードが“1”であるときは、ステップ22に進
んで車室内の運転パネルに設けた警告ランプを点灯す
る。
【0074】ステップ23ではステージ2フラグに
“1”を入れて今回の制御を終了する。
【0075】ステージ2フラグへの“1”のセットによ
り次回制御時はステップ10よりステップ24、25に
流れ、パージ中止を解除するためパージカットバルブ
9、パージコントロールバルブ11、ドレンカットバル
ブ12の3つを開き、バイパスバルブ14を閉じるとと
もに、その後エンジンが停止されるまでのあいだにリー
ク診断が重複して行われることのないようにリーク診断
経験フラグに“1”を入れて今回の制御を終了する。リ
ーク診断経験フラグに“1”を入れたことで、次回制御
時からは図7のステップ2からステップ3へと進むこと
ができないのであり、一回の運転で一回だけのリーク診
断を行うのである。
【0076】一方、図7のステップ7でP<p1となっ
たときは図9に進む。
【0077】図9においてステップ31では負圧診断条
件(負圧を用いてのリーク診断条件のこと)であるかど
うかみる。負圧診断条件は、たとえば手動変速機つき車
両であればギヤ位置が4速や5速にありかつ吸入負
圧が−300mmHg程度になるときである。この条件
が成立しないときは、今回の制御を終了する。
【0078】なお、図示しないが、ステップ31に初め
て進んでからの経過時間と所定時間t3(たとえば数
分)を比較し、t3以内であればステップ31に戻って
負圧診断条件になったかどうかみて、t3経過しても負
圧診断条件が成立しないときは、バイパスバルブ14を
閉じ図7の最初に戻ってやり直させるようにすることも
できる。いつまでも負圧診断条件が成立するかどうかを
みつづけるのでなく、条件判定を行う時間を限ることに
よって、リーク診断時間を結果的に短くするのである。
【0079】負圧診断条件が成立したときは、ステップ
32でステージ3フラグをみる。ステージ3フラグ=0
よりステップ33に進み、パージカットバルブ9、パー
ジコントロールバルブ11、ドレンカットバルブ12の
3つを閉じ、バイパスバルブ14を開く。パージカット
バルブ9を閉じることで、それまでパージを行っていた
ときはパージが中止される。
【0080】ステップ34では負圧導入の開始直前の流
路圧力をサンプリングするためそのときの流路圧力Pを
変数(初期圧力を表す)P0に入れて記憶し、ステップ
35においてステージ3フラグに“1”を入れる。変数
0に負圧導入の開始直前の流路圧力を入れて記憶する
のは、負圧導入の開始直前の流路圧力が診断のたびに相
違しても、リーク孔面積AL2の算出精度に影響しない
ようにするためである。
【0081】このステージ3フラグへの“1”のセット
により次回制御時にはステップ32よりステップ36に
流れ、ステージ4フラグをみる。ステージ4フラグ=0
よりステップ37に進む。
【0082】ステップ37ではドレンカットバルブ12
を閉じ、バイパスバルブ14を開いて燃料タンク1から
パージカットバルブ9までの流路を閉空間とし、パージ
コントロールバルブ11をパージ制御中の最大開度にく
らべて、小さな所定開度(流量がたとえば数リットル/
min程度)で開く。ステップ37における各バルブの
操作はこの順でなければならない。パージカットバルブ
9を所定開度で開くと、吸入負圧によりパージコントロ
ールバルブ11をオリフィスとしてガスが所定流量で吸
気管8の側に吸引され、燃料タンク1からパージコント
ロールバルブ11までの流路圧力が低下していく。
【0083】この例では、燃料タンク1に発生した所定
値p1未満の正圧を残した状態で、すぐに負圧を用いて
の診断に入っている。負圧を用いてのリーク診断に際し
て、流路圧力を大気圧に戻した状態から負圧導入を開始
するのが理論的であるが、流路圧力を大気圧に戻す操作
をしていれば、数秒程度も時間がかかり、その待ち時間
の途中で負圧診断領域を外れるようなことがあると、リ
ーク診断ができなくなるので、一刻も早くリーク診断に
入らせようというわけである。
【0084】ステップ38では初回フラグ2=0である
ので、ステップ39、40でパージカットバルブ9を開
いてからの経過時間を計測するためタイマを起動し初回
フラグ2に“1”を入れて今回の制御を終了する。
【0085】初回フラグ2の“1”へのセットにより次
回制御時にはステップ38からステップ41に流れ、初
期圧力P0と流路圧力Pの差圧P0−Pを所定値p2(p
2は吸入負圧にくらべて十分に小さい値で、たとえば+
数10mmHg程度)と比較する。P0−P≧p2にな
ったタイミングでステップ42に進み、パージカットバ
ルブ9を開いてからの経過時間を計測するタイマ値T3
を変数(第3の時間を表す)DT3に入れ、ステップ4
3においてステージ4フラグに“1”を入れる。P0
P<p2のときはタイマ値T3と所定時間t4(たとえ
ば数分)を比較し、T3≧t4となればステップ42に
進んでそのときのT3を変数DT3に入れたあと、ステ
ージ43の操作を実行する。
【0086】ステージ4フラグの“1”へのセットによ
り次回制御時にはステップ36より図10に進む。
【0087】図10においてステップ44ではステージ
5フラグ=0よりステップ45に進み、パージカットバ
ルブ9、パージコントロールバルブ11、ドレンカット
バルブ12の3つを閉じ、バイパスバルブ14を開くこ
とで、燃料タンク1よりパージカットバルブ9までを閉
空間とする。
【0088】ステップ46では初回フラグ3=0よりス
テップ47、48においてタイマを起動するとともに初
回フラグ3に“1”を入れる。このタイマはパージカッ
トバルブ9を閉じてからの経過時間(閉空間としてから
の経過時間)を計測するものである。
【0089】初回フラグ3への“1”のセットにより次
回制御時にはステップ46よりステップ49に進み、t
5経過フラグをみる。t5経過フラグ=0であることよ
り、ステップ50に進み、パージカットバルブ9を閉じ
てから所定時間t5(たとえば数秒)が経過したかどう
かみる。t5が経過したときステップ51、52で初期
圧力P0とそのときの流路圧力Pとの差圧P0−Pを変数
(第3の圧力を表す)DP3に入れるとともに、t5経
過フラグに“1”を入れる。t5は、パージカットバル
ブ9の閉弁後にガス流動が停止して圧力損失がなくなる
までの遅延時間を与えるものである。
【0090】t5経過フラグへの“1”のセットにより
次回制御時にはステップ49よりステップ53に流れ、
DP3と所定値p3(たとえば+数mmHg)を比較す
る。DP3≧p3であれば、ステップ54で初期圧力P
0とそのときの流路圧力Pの差圧P0−Pを変数(第4の
圧力を表す)DP4に、またステップ47ですでに起動
したタイマ値T4を変数(第4の時間を表す)DT4に
入れる。DP3<p3のときはタイマ値T4と所定時間
t4を比較し、T4≧t4でステップ54に進み、その
ときのT4を変数DT4に、またそのときの流路圧力P
を変数DP4に入れる。これで圧力について2つ、時間
について2つの合計4つの値のサンプリングが終了す
る。
【0091】ステップ55では4つのサンプリング値
(変数DP3とDP4、変数DT3とDT4に入って入
っている値)から上記の(2)、(3)式でリーク孔面
積AL2を計算する。
【0092】ステップ56からステップ63までは図8
のステップ18から25までと同様である。ただし、負
圧を用いてのリーク診断では、リーク孔面積AL2を計
算していることから、リーク診断が精度良く行われる。
【0093】このようにして、バイパスバルブ14を開
き、かつパージカットバルブ9とドレンカットバルブ1
2を閉じて燃料タンク1からパージカットバルブ9まで
の流路を閉空間とし、流路圧力Pが所定値p1以上ある
ときは燃料タンク1にリークなしと判定することで、燃
料タンク1についてのリークなしとの個別の診断が可能
となる。
【0094】さらに、流路圧力Pが所定値p1以上ある
ときの流路圧力が第1の圧力DP1として、またバイパ
スバルブ14の閉弁から所定時間t2経過後の流路圧力
が第2の圧力DP2してサンプリングされ、2つのサン
プリングされた圧力DP2とDP1にもとづいてリーク
があるかどうかが判定されると、バイパスバルブ14か
らパージカットバルブ9までの流路についても、リーク
ありとの個別の診断が可能となる。
【0095】さらにまた、流路圧力Pが所定値p1以上
でないとき負圧を用いてのリーク診断が行われると、燃
料タンクに十分な正圧が立ち上がらないときにもリーク
診断を行うことができる。
【0096】また、負圧を用いてのリーク診断のみの方
式にくらべ、診断対象に負圧が作用する頻度を抑えるこ
とができ、さらに所定値p2は吸入負圧に比して十分に
小さい+数10mmHgに設定し、P0−Pがp2以上
になると、パージカットバルブ9を閉じて診断対象に強
い負圧が作用しないようにしているので、信頼性を高く
維持することができる。
【0097】さらにまた、負圧導入によりP0−Pが所
定値p2以上になるまでの時間が第3の時間DT3とし
て、昇圧の開始から所定の遅延時間t5が経過したきの
流路圧力Pの初期圧力P0との差圧が第3の圧力DP3
として、この圧力DP3が所定値p3以上になったとき
の流路圧力の初期圧力P0との差圧が第4の圧力DP4
として、昇圧の開始から第3の圧力DP3が所定値p3
に達するまでの時間が第4の時間DT4として合計4つ
の値がサンプリングされ、これら4つのサンプリング値
にもとづいて燃料タンク1からパージカットバルブ9ま
での流路のリーク孔面積AL2が算出され、このリーク
孔面積AL2と所定値c2を比較することにより、リー
ク孔面積AL2が所定値c2以上のときはリークなし
と、またリーク孔面積AL2が所定値未満のときはリー
クありと判定されると、リーク孔面積を推定してのリー
ク診断であるため、リーク診断の精度が向上する。
【0098】次に、図11は正圧診断条件であるかどう
かの判定を示すための流れ図で、イグニッションスイッ
チのON状態において一定時間ごとに実行する。
【0099】ステップ71ではスタータスイッチをみ
て、これがOFFからONに切換えられると始動時と判
断し、燃温センサ(図1参照)15により検出される燃
温TFNをステップ72で変数TFINTに入れる。変
数TFINTに始動時の燃温を入れているわけである。
【0100】ステップ73と74ではこのTFINTの
値から図12と図13を内容とするテーブルを参照し
て、所定値ΔT1〔℃〕と所定値TMEVD〔分〕を求
め、ステップ75でタイマを起動する。このタイマ値T
MSTは始動からの経過時間を計測するものである。
【0101】次の制御周期ではステップ71からステッ
プ76に進み、現在の燃温と始動時燃温の温度差TFN
−TFINTと所定値ΔT1を比較し、TFN−TFI
NT≧ΔT1であれば始動からの燃温上昇が大きいと判
断し、ステップ77で正圧診断フラグを“1”にセット
する。正圧診断フラグの始動時の初期設定は“0”であ
る。リーク診断に必要な正圧(たとえば+5mmHg以
上)が得られるためには、燃料タンク内での燃料蒸気が
盛んに発生しなければならないが、始動からの燃温上昇
が大きいときは燃料蒸気の発生量が多くなると判断でき
るので、リーク診断に入ろうというのである。
【0102】また、TFN−TFINT<ΔT1であっ
てもステップ78でタイマ値TMSTと所定値TMEV
Dを比較し、TMST≧TMEVDであるときもステッ
プ77に進む。始動時からの時間が所定値TMEVD以
上になるまで待ってリーク診断に入るのは、その待ち時
間のあいだに燃料蒸気を発生させてリーク診断に必要な
正圧が得られるようにするためである。TMST≧TM
EVDとなる条件あるいはTFN−TFINT≧ΔT1
となる条件は、燃料タンク内での燃料蒸気の発生により
リーク診断に必要な正圧があると思われる条件なわけで
ある。
【0103】このように、燃料タンク側にリーク診断に
必要な正圧が存在することを条件としてリーク診断を開
始するのであれば、リーク診断開始の直前までパージを
継続することができ、正圧を用いてのリーク診断におい
て診断時間が短くなる。
【0104】なお、バキュームカットバルブ3より燃料
タンク側に圧力センサを設け、この圧力センサで、リー
ク診断に必要な正圧が存在することを実際に検出するよ
うにしてもかまわない。しかしながら、始動からの燃温
の上昇や始動時からの経過時間よりリーク診断に必要な
正圧が存在するかどうかを判断するのであれば、圧力セ
ンサを設ける必要がないのである。
【0105】上記の所定値ΔT1の値は、図12にも示
したように、始動時燃温TFINTが低くなるほど大き
くしている。これは、始動時燃温が低いときからの燃温
の上昇と、始動時燃温が高いときからの燃温の上昇とが
同じでも、燃料蒸気の発生量は始動時燃温が低いときか
らの燃温の上昇のときのほうが少なくなるからである。
所定値TMEVDも、図13にも示したように、始動時
燃温TFINTが低くなるほど大きくしている。これ
は、同じ時間待つにしても、始動時燃温が低いほうが燃
料蒸気の発生量が少ないからである。
【0106】なお、所定値ΔT1(たとえば数℃)とT
MEVDは簡単には一定値でもよい。
【0107】これで、リーク診断の説明を終了する。
【0108】一方、給油時にはフィラーチューブ上端に
あるフィーラーキャップを開いて燃料を流し込むため、
そのフィラーチューブより燃料蒸気が放出される。この
フィーラーチューブからの燃料蒸気の放出を抑制するた
め、燃料タンク上部とキャニスタとを連通するベントチ
ューブに、負圧に応動して開閉する常閉のコンロールバ
ルブを設けておき、給油ノズルをフィラーチューブに上
端より挿入して燃料を流し込んだとき、その給油ノズル
先端とフィラーチューブの間の空気溜まり部に発生する
負圧で前記コンロールバルブを開くとともに、燃料タン
クへの燃料の流し込みにより燃料タンク内で上昇する圧
力を利用して、燃料タンク上部のベーパを前記ベントチ
ューブを介してキャニスタに導き、燃料蒸気だけを活性
炭に吸着させ、残りの空気をキャニスタの大気解放口か
ら解放するとともに、さらに車両旋回等の運転条件にお
いて前記空気溜まり部に発生する負圧をコンロールバル
ブに導くシグナルチューブに燃料が侵入することがない
ように、シグナルチューブの空気溜まり部への接続部に
所定の口径と長さを有するオリフィスをもうけた燃料タ
ンク装置を図14に示すように備える。なお、図1と同
一の部分は同一の符号をつけている。
【0109】この燃料タンク装置は先願発明にかかる燃
料タンク装置(特願平7−261832号)と同じであ
るため、詳細はそちらに譲り、ここでは概略を説明す
る。
【0110】図14において燃料タンク1の上面は鉛直
方向に段差をもって形成され、低いほうの上面1aに、
キャニスタ4に連通するベントチューブ32(タンク側
ベントチューブ32aとキャニスタ側ベントチューブ3
2bからなる)が開口し、そのベントチューブ32途中
に、給油時にタンク側ベントチューブ32aとキャニス
タ側ベントチューブ32bを連通するためのリフュエリ
ングコントロールバルブ33が設けられる。
【0111】なお、ベントチューブ32aの燃料タンク
上面1aへの開口部にはタンク1内の燃料がキャニスタ
4側に流れるのを防止するため、フロート弁からなるベ
ントバルブ45が設けられる。上述の第1通路2(図1
参照)は燃料タンク1の高いほうの上面1bに開口する
ものであり、その開口部にもフロート弁からなるロール
オーバーバルブ46が設けられている。
【0112】上記のリフュエリングコントロールバルブ
33では、ダイヤフラム33aにより上部に圧力室33
bが形成され、給油時以外はこの圧力室33bに収納さ
れるダイヤフラムスプリング33cによりダイヤフラム
33aが下方に付勢されてタンク側ベントチューブ32
aの上端をふさいでいるが、給油時にシグナルチューブ
35を介して空気溜まり部39の負圧が圧力室33bに
導かれ、かつタンク1内への燃料の流入圧により、タン
ク側ベントチューブ32a内の圧力が大気圧よりも高く
なると、両者の差圧に応じた力がダイヤフラムスプリン
グ33cに抗してダイヤフラム33aを上方に変位さ
せ、これによってタンク側ベントチューブ32aとキャ
ニスタ側ベントチューブ32bが連通するようになって
いる。
【0113】一方、フィラーチューブ31の上部に位置
する大径部31aには、上端にフランジ部37aを有し
下方に向かって徐々に細く形成される筒体37が挿入さ
れる。詳細には、図16および図17に示すように筒体
37上端に形成されたフランジ部37aがフィラーチュ
ーブ大径部31aの端縁に当接するまで挿入され、フィ
ラーチューブ大径部31aの内周壁との間に全周にわた
ってシール剤38が充填されている。
【0114】この筒体37とフィラーチューブ大径部3
1aとの間には下方にだけ解放される空気溜まり部39
が形成され、この空気溜まり部39にシグナルチューブ
35が開口する。
【0115】ここで、空気溜まり部39の容積V1は、
シグナルチューブ35の容積をV2、大気圧をP1、キ
ャップ開弁圧(図示しないフィラーキャップに備えら
れ、異常にタンク内圧が上昇したときに作用するガス抜
き機構の開弁圧のこと)をP2とすると、V1≧V2×
(P2/P1)の式を満足するものである。
【0116】さらに、図16に示したように、シグナル
チューブ35の上端部を構成する嵌合部材35aに所定
の口径と長さを有するオリフィス36が設けられる。こ
のオリフィス36はフィラーチューブ31側からシグナ
ルチューブ35への燃料の侵入を防止するためのもの
で、車両旋回時等には燃料より先に空気溜まり部39の
空気をオリフィス36に侵入させることで、シグナルチ
ューブ35への燃料の侵入を防止するわけである。
【0117】空気溜まり部39にはまた、燃料タンク上
面1aよりタンク1内に向かって所定長さ突出するサー
キュレーションチューブ40が開口する。このサーキュ
レーションチューブ40は、給油時に大気からフィラー
チューブ31内に巻き込まれる外気の量を減少させるた
め燃料タンク1上部のベーパをフィラーチューブ31に
循環させるためのもので、図17のように給油ノズル4
1を挿入してフィラーチューブ31内に燃料を流しこん
だとき、ノズル41先端より上部に位置する空気溜まり
部39が負圧となるため、この負圧に引かれて燃料タン
ク上部のベーパがフィラーチューブ31に戻され、この
ベーパは給油ノズル41からの燃料とともにフィラーチ
ューブ31を介してふたたびタンク1内に流入する。な
お、筒体下部37bは、サーキュレーションチューブ4
0より空気溜まり部39に出たベーパを、フィラーチュ
ーブ31下方に向けて案内する「案内手段」として働
く。
【0118】ただし、燃料タンク1上部よりフィラーチ
ューブ31に戻されるベーパの循環量を制限するためサ
ーキュレーションチューブ40の下端部近くに、図14
に示すようにオリフィス41が設けられる。このオリフ
ィス41は、ベーパの循環量が、給油時の燃料流入負圧
により燃料タンク内に吸い込まれる空気の量より大きく
ならないように設定されるわけである。
【0119】さらに、ベントチューブ32を介してキャ
ニスタ4へと流れるベーパの流量を制限することでタン
ク1上部のベーパをサーキュレーションチューブ40を
介してフィラーチューブ31に循環させやすくするた
め、キャニスタ側ベントチューブ32bにもキャニスタ
4の近くにオリフィス42(図1参照)が設けられる。
【0120】なお、図1では、分かりやすくするためシ
グナルチューブ35の空気溜まり部39への開口端とサ
ーキュレーションチューブ40の空気溜まり部39への
開口端とを鉛直方向に離して描いているが、実際には、
図15や図16に示したように鉛直方向高さは略同じで
水平方向に少し離れている。
【0121】ここで、先願発明にかかる燃料タンク装置
の作用を説明しておく。
【0122】まず、給油に際しては、フィラーキャップ
を外し、フィラーチューブ大径部(給油口)31aから
給油ノズル41を図17に示すように挿入し、トリガを
引くと、燃料は給油ノズル41先端より噴出してフィラ
ーチューブ31内に流入する。このとき、空気溜まり部
39に発生する負圧がシグナルチューブ35を介してリ
フュエリングコントロールバルブバルブ33の圧力室3
3Bに導かれ、かつタンク1内の気体部分が燃料の流入
圧により大気圧より高くなるので、リフュエリングコン
トロールバルブバルブ33のダイヤフラム33aの両側
に圧力差が生じ、この圧力差に応じた力によりダイヤフ
ラムスプリング33bに抗してダイヤフラム33aが上
方に変位しタンク側ベントチューブ32aとキャニスタ
側ベントチューブ32bとが連通する。このベントチュ
ーブ32a、32bの連通によりタンク1上部のベーパ
がベントチューブ32a、32bを介してキャニスタ4
に導かれ、ベーパに含まれる燃料粒子が活性炭に吸着さ
れたあと、空気だけが大気解放口5より大気に放出され
る。このようにして燃料タンク内で発生する燃料気を大
気に放出することなく燃料供給が行われる。
【0123】なお、フィラーキャップでフィラーチュー
ブ31を覆った状態で、タンク1内の圧力が一定値より
上昇したときには、この圧力がリフュエリングコントロ
ールバルブバルブ33の圧力室33bに伝わって、圧力
室33bとタンク側ベントチューブ32a内とが同じ圧
力となるため、リフュエリングコントロールバルブバル
ブ33は閉じた状態を維持する。
【0124】ここまでは従来と同じであるが、従来にお
いては、シグナルチューブの上端部近くまで燃料を満た
している状態での車両旋回時などにシグナルチューブ内
部に燃料が侵入することがあった。これに対して先願発
明では空気溜まり部39に開口するシグナルチューブ3
5の上端部にオリフィス36を設けることにより、燃料
がシグナルチューブに侵入する前に、その空気溜まり部
39の空気がシグナルチューブ35に侵入するように
し、かつ空気溜まり部39の容積を上述のように設定し
ているので、タンク1内圧力がキャップ開弁圧P2まで
上昇したとしても、燃料がシグナルチューブ35に侵入
することがない。
【0125】また、シグナルチューブ上端部に設けたオ
リフィス36は、所定の口径と長さをもっているので、
車両旋回等により燃料が跳ね上がってこのオリフィス3
6内に多少侵入したような場合でも、オリフィス36を
通過してまでは燃料が侵入することがない。このオリフ
ィス36内に多少侵入した燃料は、その後に蒸発した
り、給油時に空気溜まり部39に発生する負圧によりフ
ィラーチューブ31側に吸い出されたりして、オリフィ
ス36より除去される。このようにして、シグナルチュ
ーブ35への燃料の侵入を防止できるため、リフュエリ
ングコントロールバルブバルブ33の機能を正常に維持
できる。
【0126】また、給油ノズルからの燃料の流出で空気
溜まり部39が負圧となり、この負圧によりタンク1上
部のベーパがサーキュレーションチューブ40を介して
フィラーチューブ31に吸い出され、給油ノズルからの
燃料とともにフィラーチューブ31を介してタンク1内
に再び流入することにより、フィラーチューブ31から
大気にベーパが放出されることがなく、かつ給油時に大
気よりフィラーチューブ31に巻き込まれる外気の量を
減少させることができる。このサーキュレーションチュ
ーブ40を介してのベーパの循環によりベントチューブ
を介してキャニスタ4へと流れるベーパの量を減少させ
ることができるので、キャニスタ4の小型化を図ること
もできる。
【0127】この場合に、サーキュレーションチューブ
40より空気溜まり部39に出たベーパは、筒体下部3
7bによりフィラーチューブ31の下方に向けて案内さ
れることからベーパの循環性能がよくなり、外気の巻き
込みが一層抑制される。
【0128】さらに、キャニスタ側ベントチューブ32
bに設けたオリフィス42で、給油時にベントチューブ
を介してキャニスタ4に向かうベーパの流量を制限する
ことにより、サーキュレーションチューブ40を介して
フィラーチューブ31に循環されるベーパの流量が増加
し、これによって、タンク1内での燃料蒸気の発生量を
抑制することができる。
【0129】しかも、サーキュレーションチューブ40
に設けたオリフィス41により、フィラーチューブ31
に循環されるベーパの流量が、給油時の燃料流入負圧に
よってタンク1内に流入される外気の流量より大きくな
らないので、その循環されたベーパの一部がフィラーチ
ューブ31を介して大気に放出されることもない。
【0130】満タンになると、ベントバルブ45のフロ
ートが浮かび上がりベントチューブ32aのタンク上面
1aへの開口部が閉塞され、キャニスタ4への燃料の流
入が防止される。このとき、サーキュレーションチュー
ブ40の下端部も燃料で浸かり、タンク1内には一部の
空気層が確保された状態で、フィラーチューブ31の上
部まで燃料が満たされる。
【0131】これで先願装置の説明を終える。
【0132】さて、前述したリーク診断を行うととも
に、上記の先願発明にかかる燃料タンク装置(あるいは
前述した公知の燃料タンク装置)を備える車両において
は、リーク診断中に給油が行われることがあり、このと
き燃料タンクのガス抜きができず(つまり燃料タンク上
部のベーパがキャニスタに向けて流れることができな
い)、給油不能となる。こうした事態が生じるのはまれ
なケースであるが、たとえば給油前の走行中にリーク診
断を開始し、その後にエンジンを運転させたまま車両を
停止したとする。この場合に、ドレンカットバルブとパ
ージカットバルブは診断中ずっと閉じた状態に保たれ、
燃料タンク内のガス抜きを行うことができない状態とな
るので、この状態において燃料をフィラーチューブに流
しこんでも、燃料が燃料タンク内に入ってゆかないので
ある。
【0133】これに対処するため本発明の第1実施形態
では、リーク診断中に給油を判定したタイミングでリー
ク診断をただちに中止し、ドレンカットバルブ12を開
く。
【0134】具体的には、図7においてステップ81、
82、83、図8においてステップ84、85、図9に
おいてステップ91、92、図10においてステップ9
3、94を追加し、図18のフローチャートを新たに設
ける。
【0135】図18のフローチャートはリーク診断中止
フラグのセットを行うためのもので、一定時間毎(たと
えば10ms毎)に実行する。
【0136】ステップ101ではドレンカットバルブ閉
フラグ=1かどうかみる。
【0137】ここで、ドレンカットバルブ閉フラグは、
図7〜図10に示した各ステージにおいてドレンカット
バルブバルブ12操作に対応して設定されるフラグであ
る。具体的には、図7のステップ5、図8のステップ1
1、24、図9のステップ33、37、図10のステッ
プ45でドレンカットバルブ12をいずれも閉じるのに
対応し、図7のステップ83、図8のステップ84、8
5、図9のステップ91、92、図10のステップ93
においてドレンカットバルブ閉フラグに“1”を入れ
る。つまり、ドレンカットバルブ閉フラグ=1はドレン
カットバルブ12が閉じていることを、またドレンカッ
トバルブ閉フラグ=0はドレンカットバルブ12が開い
ていることを表す。なお、このフラグも始動時に“0”
に初期設定されるものである。
【0138】したがって、ドレンカットバルブ閉フラグ
=1のとき(ドレンカットバルブ12が閉じられている
とき)はリーク診断中と判断し、ステップ102で、流
路圧力Pが所定時間Δt当たり所定値ΔP以上となった
かどうかをみる。
【0139】流路圧力Pが所定時間Δt当たり所定値Δ
P以上となったときは、給油時であると判断し、ステッ
プ103でリーク診断中止フラグ(始動時に“0”に初
期設定)に“1”を入れる。このリーク診断中止フラグ
=1はリーク診断の中止を、またリーク診断中止フラグ
=0はリーク診断中止の解除を指示するものである。
【0140】図7に示すリーク診断の処理において、最
初のステップ81でリーク診断中止フラグをみてリーク
診断中止フラグ=1のときは、ステップ82に進んでド
レンカットバルブ12を開く。なお、リーク診断中止フ
ラグ=1のときはステップ1以降に進むことができない
ため、その後にイグニションキースイッチがOFFとさ
れるまでリーク診断が中止される。
【0141】ここで、第1実施形態の作用を図19を参
照しながら説明する。
【0142】同図は、正圧を用いてのリーク診断におい
てリークなしと診断される場合の流路圧力の変化を示
す。なお、図19の非給油時の流路圧力の変化は図4の
流路圧力の変化に対応するものである(ただし、タイム
スケールの違いにより両者で波形が異なってみえる)。
【0143】給油前の走行中にt1のタイミングでリー
ク診断開始条件が成立しかつ正圧診断条件フラグ=1と
なると、パージカットバルブ9、パージコントロールバ
ルブ11、ドレンカットバルブ12の3つがすべて閉じ
られ、バイパスバルブ14が開かれる(リーク診断が開
始される)。このときよりドレンカットバルブ12が閉
じた状態に保たれるので、ドレンカットバルブ閉フラグ
も“1”に保持される。なお、図19にはドレンカット
バルブ12とパージコントロールバルブ11のみの作動
しか示していない。
【0144】その後に車両を停止したもののエンジンを
停止することを忘れてしまい、フィラーキャップを外し
てt2のタイミングで給油ノズルを図17のようにセッ
トして燃料をフィラーチューブ31に流しこんだとす
る。このとき、燃料タンク内への燃料の流入によって燃
料タンク内の圧力が急上昇し、この上昇により流路圧力
Pが所定時間当たり所定値以上となったt3のタイミン
グでリーク診断が中止され、ドレンカットバルブ12が
開かれる。この結果、給油時に燃料タンク上部のベーパ
がベントチューブ32a、32bを介してキャニスタ4
に流れ(燃料タンク1内のガス抜きが行われ)ることか
ら、燃料タンク内へと燃料が次々流入する。
【0145】このようにして、ドレンカットバルブ12
が閉じられることにより先願発明にかかる燃料タンク装
置においては、燃料タンクのガス抜きがほとんど不可能
となるリーク診断中に給油が行われたとしても、本発明
では流路圧力より給油が行われていることが判定された
タイミングでリーク診断が中止され、ドレンカットバル
ブ12が開かれるので、リーク診断を開始した後に先願
発明にかかる燃料タンク装置を備える車両を停止し、エ
ンジンを停止することを忘れたままリーク診断中に給油
を行ったときでも、給油を行うことができる。
【0146】図20、図21のフローチャートは第2実
施形態である。
【0147】なお、図1に示したようにパージカットバ
ルブ9とパージコントロールバルブ11を使い分けてい
る第1実施形態(後述する第3実施形態についても)と
相違して、第2実施形態ではパージコントロールバルブ
11だけしか設けられないものを対象としている。この
ため、第2実施形態ではパージコントロールバルブ11
が第1実施形態でいうパージカットバルブ9としても機
能する。なお、パージコントロールバルブ11だけしか
設けられないものでは、燃料タンク1よりパージコント
ロールバルブ11までの流路に生じるリークを診断する
ことになる。
【0148】さて、第1実施形態ではドレンカットバル
ブ12の開閉動作に異常がなく、かつドレンカットバル
ブ12や大気解放口5に目詰まりがほとんどないのを前
提とするものであった。
【0149】しかしながら、ドレンカットバルブ12が
ON信号を与えたときだけドレンカットバルブ用ソレノ
イドに電流が流れて閉じるバルブである場合に、ドレン
カットバルブにOFF信号を与えているのにもかかわら
ず、経時劣化などによりドレンカットバルブ12が全開
位置に戻ることができず、少し閉じ側の位置に固着して
しまったり、ドレンカットバルブ12や大気解放口5に
詰まりが生じることがあり、このときには大気解放口5
より空気が大気へと逃れる際の圧力損失が大きくなり、
そのぶんタンク上部のベーパがキャニスタ4へと流れに
くく、したがって燃料タンク1に燃料が溜まるスピード
が遅くなる。
【0150】これに対処するため第2実施形態では、ド
レンカットバルブ12に閉固着が生じたことを判定した
ときは、給油時(リーク診断中の給油時とエンジン停止
状態での給油時)にパージコントロールバルブ11を開
く。このときのパージコントロールバルブ11の作動を
図19において一点鎖線で示す。
【0151】なお、パージコントロールバルブ11の所
定の小開度のときの流量は7リットル/min程度であ
るのに対して、ドレンカットバルブ12の流量は7リッ
トル/min×10倍以上ある。この場合に、大気解放
口5より空気が大気へと逃れる際の圧力損失が大きく
て、ドレンカットバルブ12の流量が7リットル/mi
n×9倍くらいになったとき、その減少した流量に見合
う流量(つまり7リットル/min)を、パージコント
ロールバルブにより流すのである。したがって、ドレン
カットバルブ12が全閉状態で固着してしまったような
場合には、パージコントロールバルブ11を全開として
も、燃料タンクに燃料が溜まるスピードが極端に遅くな
り、給油不能に近いものなってしまうので、第2実施形
態ではあくまで、ドレンカットバルブ12が少し閉じ側
の位置に固着してしまったり、これと同程度の詰まりが
ドレンカットバルブ12や新気導入口5に生じた場合が
対象である。
【0152】具体的にフローチャートにより説明する。
【0153】図20のフローチャートは、ドレンカット
バルブ閉固着時のフェールセーフを行うためのもので、
一定時間毎(たとえば10ms毎)に実行する。
【0154】ステップ121ではドレンカットバルブ1
2に閉固着が生じているかどうかの判定を行う。この判
定については図21により説明する。
【0155】図21において、ステップ131、13
2、133では次の条件 〈1〉エンジン回転中であること(ステップ131)、
〈2〉クランク角センサ、圧力センサ13が故障判定さ
れていないこと(ステップ132)、〈3〉ドレンカッ
トバルブ12に開信号(OFF信号)が出ていること
(ステップ133)をみて、すべての条件を満たした場
合にドレンカットバルブ閉固着の判定条件が成立したと
判断し、ステップ134に進む。
【0156】ステップ134では、圧力センサによれば
流路圧力Pが異常に低い状態が所定時間継続したかどう
かみて、流路圧力Pが異常に低い状態が所定時間継続し
たときステップ135でドレンカットバルブ閉固着フラ
グ(始動時に“0”に初期設定)に“1”を入れる。
【0157】これに対して、上記の〈1〉〜〈3〉のい
ずれかの条件でも満たさない場合と、流路圧力Pが異常
に低い状態が所定時間継続する前とは、ステップ136
に進んでドレンカットバルブ閉固着フラグに“0”を入
れる。
【0158】このようにしてドレンカットバルブの閉固
着判定を終了したら、図21のステップ122に戻り、
ドレンカットバルブ閉固着フラグをみる。ドレンカット
バルブ閉固着フラグ=1のときはステップ123に進
む。
【0159】ステップ123、124では、リーク診断
中であるかどうか、また流路圧力Pが所定時間Δt当た
り所定値ΔP以上となったかどうかをみて、リーク診断
中かつ流路圧力Pが所定時間Δt当たり所定値ΔP以上
となったとき(つまり給油時)にステップ125に進
み、パージコントロールバルブ11を開く。また、リー
ク診断中でないときにはステップ126でイグニッショ
ンキースイッチがOFFかどうかみて、イグニッション
キースイッチがOFF(つまりエンジン停止状態)のと
きステップ125に進んでパージコントロールバルブ1
1を開く。
【0160】なお、第2実施形態でのリーク診断は、図
7、図8、図9、図10において第1実施形態によりつ
け加えたステップ(図7においてステップ81、82、
83、図8においてステップ84、85、図9において
ステップ91、92、図10においてステップ93、9
4)を除いた部分で行われるものである。また、ステッ
プ124では流路圧力Pが所定時間Δt当たり所定値Δ
P以上となったとき給油時と判定しているが、これに代
えて、フィラーキャップスイッチ(後述する)がOFF
となったとき給油時と判定させることもできる。
【0161】このようにして第2実施形態では、ドレン
カットバルブ12に閉固着を生じたことにより給油に際
してキャニスタ4の大気解放口5より空気が大気へと逃
れる際の圧力損失が大きく、したがって燃料タンクへの
燃料の溜まり方が遅くなる場合に、パージコントロール
バルブを開き、これによって燃料タンク1のガス抜きを
助けるようにしたので、経時劣化などによりドレンカッ
トバルブが全開位置にまで戻ることができず、少し閉じ
側の位置に固着してしまったり、これと同程度の詰まり
がドレンカットバルブ12やキャニスタ4の大気解放口
5に生じたりすることで、キャニスタ4の大気解放口5
より空気が大気へと逃れる際の圧力損失が大きくなって
いる場合においても、給油を速やかに行うことができ
る。
【0162】図22は第3実施形態で、これはフィラー
キャップが外れているとき(つまり給油時)は、ドレン
カットバルブ12への電源を強制的に落とすようにした
ものである。なお、常開のドレンカットバルブ12は、
ECU21からON信号が与えられたときドレンカット
バルブソレノイド12aに電流が流れて閉じるようにな
っている。
【0163】具体的には、ECU21とドレンカットバ
ルブ用ソレノイド12aを結ぶ信号線の途中にパワトラ
ンジスタ51が介装され、このパワトランジスタ51の
ベースがフィラーキャップスイッチ(フィラーキャップ
を取り付けた状態でON、フィラーキャップを外した状
態でOFFとなるスイッチ)52を介してバッテリ53
に接続されている。
【0164】フィラーキャップを取り付けた状態ではフ
ィラーキャップスイッチ52の接点が閉じパワトランジ
スタ51にベース電圧が加わることから、ECU21よ
りドレンカットバルブソレノイド12aにON信号が与
えられたときはパワトランジスタ51のコレクタ−エミ
ッタ間が導通状態になり、ドレンカットバルブソレノイ
ド12aにバッテリ53からの電流が流れてドレンカッ
トバルブ12が閉じられる。
【0165】これに対して、給油のためフィラーキャッ
プを外したときにはフィラーキャップスイッチ52の接
点が開き、パワトランジスタ51にベース電圧が加わら
なくなる(パワトランジスタ51のコレクタ−エミッタ
間が切られた状態となる)ので、ECU21からの信号
に関係なく、ドレンカットバルブ12が開いた状態(つ
まりドレンカットバルブ12への電源が遮断された状
態)となる。
【0166】この実施形態でも、リーク診断中の給油時
にはドレンカットバルブ12への電源が強制的に落とさ
れるので、第1実施形態と同様、リーク診断中であろう
と給油を行うことができる。
【0167】また、第3実施形態では、第1実施形態と
相違して、フィラーキャップスイッチ52とパワトラン
ジスタ51を用いたメカニカルな構成により給油時にド
レンカットバルブ12を開かせるようにしたので、給油
時にドレンカットバルブ12に対してECU21より誤
ってON信号が出されたとしても、ドレンカットバルブ
12が閉じられることがない。つまり、ドレンカットバ
ルブ12に対してECU21から誤ってON信号が出さ
れるときにも、給油を行うことができるのである。これ
に対して、第1実施形態によれば、給油時にはドレンカ
ットバルブ12に対して開信号(OFF信号)を与えて
いるはずなのに、誤って閉信号(ON信号)が出された
ときは、ドレンカットバルブ12が閉じられてしまい、
給油不能となる。
【0168】第1実施形態では、図19に示したよう
に、正圧を用いてのリーク診断途中で給油が行われる場
合で説明したが、負圧を用いてのリーク診断途中で給油
が行われる場合についても同様である。たとえば、図
5、図6において負圧を導入するため、パージコントロ
ールバルブを所定の小開度にしているときの流量はたと
えば7リットル/minであるのに対して、給油による
流量はこの10倍以上もあるため、負圧導入途中におい
ても給油のタイミングより流路圧力Pが急上昇する(P
が所定時間Δt当たり所定値ΔP以上となる)ことにな
る。
【0169】第1実施形態では、バキュームカットバル
ブ3をバイパスする通路にバイパスバルブ14を設けて
いるが、正圧を用いたリーク診断装置としては、バキュ
ームカットバルブ3は必須でなく、バキュームカットバ
ルブ3の代わりに通路2をコントロールユニット21か
らの信号により開閉するバルブがあればよい。この開閉
バルブに第1実施形態ではバイパスバルブ14が相当し
ている。
【0170】第1実施形態では正圧を用いてのリーク診
断と負圧を用いてのリーク診断をともに行うもの出説明
したが、これに限られるものでなく、いずれか片方だけ
のリーク診断を行うものや公知のリーク診断を行うもの
に対しても適用できる。
【0171】第1、第3の各実施形態ではパージカット
バルブ9とパージコントロールバルブ11を区別して使
っているが、第2実施形態でも説明したようにパージコ
ントロールバルブ11だけしか設けられないときは、こ
のパージコントロールバルブ11がパージカットバルブ
9としても機能することになる。第1実施形態のパージ
カットバルブ9は、ダイヤフラムアクチュエータ9aと
三方電磁弁9bとからなるものであるが、パージカット
バルブを、コントロールユニットからの信号で開閉する
電磁式のON,OFFバルブで構成することもできる。
【0172】第2実施形態では、ドレンカットバルブに
閉固着が生じた場合の給油時にパージコントロールバル
ブ11を開くだけで、リーク診断を中止していないが、
第1実施形態と同様にして、ドレンカットバルブに閉固
着が生じた場合の給油時にパージコントロールバルブ1
1を開くときはリーク診断を中止するように構成するこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のシステム図である。
【図2】バキュームカットバルブ3の流量特性図であ
る。
【図3】圧力センサ13の出力特性図である。
【図4】正圧を用いてのリーク診断時の圧力変化を示す
波形図である。
【図5】負圧を用いてのリーク診断時にリークなしと診
断されるときの圧力変化を示す波形図である。
【図6】負圧を用いてのリーク診断時にリークありと診
断されるときの圧力変化を示す波形図である。
【図7】リーク診断を説明するためのフローチャートで
ある。
【図8】リーク診断を説明するためのフローチャートで
ある。
【図9】リーク診断を説明するためのフローチャートで
ある。
【図10】リーク診断を説明するためのフローチャート
である。
【図11】正圧診断条件の判定を説明するためのフロー
チャートである。
【図12】所定値ΔT1の特性図である。
【図13】所定値TMEVDの特性図である。
【図14】燃料タンク装置の概略図である。
【図15】フィラーチューブにシグナルチューブおよび
サーキュレーションチューブを接続した状態を示す斜視
図である。
【図16】シグナルチューブ接続部分のフィラーチュー
ブの断面図である。
【図17】サーキュレーションチューブ接続部分のフィ
ラーチューブの断面図である。
【図18】診断中止フラグのセットを説明するためのフ
ローチャートである。
【図19】第1実施形態の作用を説明するための波形図
である。
【図20】第2実施形態のドレンカットバルブ閉固着時
のフェールセーフを説明するためのフローチャートであ
る。
【図21】第2実施形態のドレンカットバルブ閉固着の
判定を説明するためのフローチャートである。
【図22】第3実施形態のメカニカルな構成によりリー
ク診断中の給油時にドレンカットバルブを開かせるよう
にしたシステム図である。
【図23】第1の発明のクレーム対応図である。
【図24】第3の発明のクレーム対応図である。
【図25】第4の発明のクレーム対応図である。
【図26】第8の発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 通路(第1通路) 3 バキュームカットバルブ 4 キャニスタ 6 パージ通路(第2通路) 7 吸気絞り弁 8 吸気管 9 パージカットバルブ 11 パージコントロールバルブ 12 ドレンカットバルブ 13 圧力センサ 21 コントロールユニット 31 フィラーチューブ 32 ベントチューブ 33 コントロールバルブ 35 シグナルチューブ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンク上部のベーパをキャニスタに導
    く第1の通路と、 前記キャニスタとスロットルバルブ下流の吸気管とを連
    通する第2の通路と、 この第2通路を開閉するパージコントロールバルブと、 前記キャニスタの大気解放口を開閉するドレンカットバ
    ルブと、 前記燃料タンクから前記パージコントロールバルブまで
    の流路圧力を検出する手段と、 リーク診断条件の成立時であるかどうかを判定する手段
    と、 この判定結果よりリーク診断条件の成立時に前記ドレン
    カットバルブと前記パージコントロールバルブをともに
    閉じることによって前記燃料タンクからパージコントロ
    ールバルブまでの流路を閉空間とする手段と、 前記流路圧力検出手段からの信号を用いてこの閉空間を
    大気圧に対して相対的に圧力差のある状態とした後の圧
    力変化よりリーク診断を行う手段とを備える蒸発燃料処
    理装置の診断装置において、 前記燃料タンク上部と前記キャニスタとを連通するベン
    トチューブと、 負圧に応動してこのベントチューブを開閉するコンロー
    ルバルブと、 給油ノズルをフィラーチューブに挿入してこのフィラー
    チューブ内に燃料を流し込んだとき給油ノズル先端とフ
    ィラーチューブの間の空気溜まり部に発生する負圧を前
    記コンロールバルブに導くシグナルチューブとからなる
    燃料タンク装置と、 前記リーク診断中の給油時であるかどうかを判定する手
    段と、 この判定結果よりリーク診断中の給油時に前記バルブ作
    動手段によるバルブ操作に優先して前記ドレンカットバ
    ルブを開く手段とを設けたことを特徴とする蒸発燃料処
    理装置の診断装置。
  2. 【請求項2】前記リーク診断中の給油時に前記ドレンカ
    ットバルブを開くときは前記リーク診断を中止すること
    を特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料処理装置の診断
    装置。
  3. 【請求項3】燃料タンク上部のベーパをキャニスタに導
    く第1の通路と、 前記キャニスタとスロットルバルブ下流の吸気管とを連
    通する第2の通路と、 この第2通路を開閉するパージコントロールバルブと、 前記キャニスタの大気解放口を開閉するドレンカットバ
    ルブと、 前記燃料タンクから前記パージコントロールバルブまで
    の流路圧力を検出する手段と、 リーク診断条件の成立時であるかどうかを判定する手段
    と、 この判定結果よりリーク診断条件の成立時に前記ドレン
    カットバルブと前記パージコントロールバルブをともに
    閉じることによって前記燃料タンクからパージコントロ
    ールバルブまでの流路を閉空間とする手段と、 前記流路圧力検出手段からの信号を用いてこの閉空間を
    大気圧に対して相対的に圧力差のある状態とした後の圧
    力変化よりリーク診断を行う手段とを備える蒸発燃料処
    理装置の診断装置において、 前記燃料タンク上部と前記キャニスタとを連通するベン
    トチューブと、 負圧に応動してこのベントチューブを開閉するコンロー
    ルバルブと、 給油ノズルをフィラーチューブに挿入してこのフィラー
    チューブ内に燃料を流し込んだとき給油ノズル先端とフ
    ィラーチューブの間の空気溜まり部に発生する負圧を前
    記コンロールバルブに導くシグナルチューブとからなる
    燃料タンク装置と、 前記ドレンカットバルブに閉固着が生じたかどうかを判
    定する手段と、 この判定結果よりドレンカットバルブに閉固着が生じた
    場合において前記リーク診断中の給油時であるかどうか
    を判定する手段と、 この判定結果よりドレンカットバルブに閉固着が生じた
    場合において前記リーク診断中の給油時に前記バルブ作
    動手段によるバルブ操作に優先して前記パージコントロ
    ールバルブを開く手段とを設けたことを特徴とする蒸発
    燃料処理装置の診断装置。
  4. 【請求項4】燃料タンク上部のベーパをキャニスタに導
    く第1の通路と、 前記キャニスタとスロットルバルブ下流の吸気管とを連
    通する第2の通路と、 この第2通路を開閉するパージコントロールバルブと、 前記キャニスタの大気解放口を開閉するドレンカットバ
    ルブと、 前記燃料タンクから前記パージコントロールバルブまで
    の流路圧力を検出する手段と、 リーク診断条件の成立時であるかどうかを判定する手段
    と、 この判定結果よりリーク診断条件の成立時に前記ドレン
    カットバルブと前記パージコントロールバルブをともに
    閉じることによって前記燃料タンクからパージコントロ
    ールバルブまでの流路を閉空間とする手段と、 前記流路圧力検出手段からの信号を用いてこの閉空間を
    大気圧に対して相対的に圧力差のある状態とした後の圧
    力変化よりリーク診断を行う手段とを備える蒸発燃料処
    理装置の診断装置において、 前記燃料タンク上部と前記キャニスタとを連通するベン
    トチューブと、 負圧に応動してこのベントチューブを開閉するコンロー
    ルバルブと、 給油ノズルをフィラーチューブに挿入してこのフィラー
    チューブ内に燃料を流し込んだとき給油ノズル先端とフ
    ィラーチューブの間の空気溜まり部に発生する負圧を前
    記コンロールバルブに導くシグナルチューブとからなる
    燃料タンク装置と、 前記ドレンカットバルブに閉固着が生じたかどうかを判
    定する手段と、 この判定結果よりドレンカットバルブに閉固着が生じた
    場合においてエンジン停止中の給油時であるかどうかを
    判定する手段と、 この判定結果よりドレンカットバルブに閉固着が生じた
    場合においてエンジン停止中の給油時に前記パージコン
    トロールバルブを開く手段とを設けたことを特徴とする
    蒸発燃料処理装置の診断装置。
  5. 【請求項5】前記ドレンカットバルブに閉固着が生じた
    場合の給油時に前記パージコントロールバルブを開くと
    きは前記リーク診断を中止することを特徴とする請求項
    3または4に記載の蒸発燃料処理装置の診断装置。
  6. 【請求項6】前記流路圧力が所定時間当たり所定値以上
    となったとき前記給油時と判定することを特徴とする請
    求項1から5までのいずれか一つに記載の蒸発燃料処理
    装置の診断装置。
  7. 【請求項7】前記フィラーチューブを被覆するフィラー
    キャップを外したとき前記給油時と判定することを特徴
    とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の蒸発
    燃料処理装置の診断装置。
  8. 【請求項8】燃料タンク上部のベーパをキャニスタに導
    く第1の通路と、 前記キャニスタとスロットルバルブ下流の吸気管とを連
    通する第2の通路と、 この第2通路を開閉するパージコントロールバルブと、 前記キャニスタの大気解放口を開閉するドレンカットバ
    ルブと、 前記燃料タンクから前記パージコントロールバルブまで
    の流路圧力を検出する手段と、 リーク診断条件の成立時であるかどうかを判定する手段
    と、 この判定結果よりリーク診断条件の成立時に前記ドレン
    カットバルブと前記パージコントロールバルブをともに
    閉じることによって前記燃料タンクからパージコントロ
    ールバルブまでの流路を閉空間とする手段と、 前記流路圧力検出手段からの信号を用いてこの閉空間を
    大気圧に対して相対的に圧力差のある状態とした後の圧
    力変化よりリーク診断を行う手段とを備える蒸発燃料処
    理装置の診断装置において、 前記燃料タンク上部と前記キャニスタとを連通するベン
    トチューブと、 負圧に応動してこのベントチューブを開閉するコンロー
    ルバルブと、 給油ノズルをフィラーチューブに挿入してこのフィラー
    チューブ内に燃料を流し込んだとき給油ノズル先端とフ
    ィラーチューブの間の空気溜まり部に発生する負圧を前
    記コンロールバルブに導くシグナルチューブとからなる
    燃料タンク装置と、 給油時に前記ドレンカットバルブへの電源を強制的に落
    とす手段とを設けたことを特徴とする蒸発燃料処理装置
    の診断装置。
  9. 【請求項9】前記給油時に前記ドレンカットバルブへの
    電源を強制的に落とす手段は、前記バルブ作動手段から
    のON信号により前記ドレンカットバルブ用ソレノイド
    に電流が流れて前記ドレンカットバルブが閉じ、前記バ
    ルブ作動手段からのOFF信号により前記ドレンカット
    バルブが開く場合に、前記バルブ作動手段と前記ドレン
    カットバルブ用ソレノイドを結ぶ信号線の途中にパワト
    ランジスタを介装し、このパワトランジスタのベース
    を、フィラーキャップを取り付けた状態でON、フィラ
    ーキャップを外した状態でOFFとなるスイッチを介し
    てバッテリに接続した構成であることを特徴とする請求
    項8に記載の蒸発燃料処理装置の診断装置。
  10. 【請求項10】前記シグナルチューブの前記空気溜まり
    部への接続部に所定の口径と長さを有するオリフィスを
    設けることを特徴とする請求項1から9までのいずれか
    一つに記載の蒸発燃料処理装置の診断装置。
  11. 【請求項11】前記空気溜まり部に前記燃料タンク上部
    と連通するサーキュレーションチューブを開口すること
    を特徴とする請求項1から10までのいずれか一つに記
    載の蒸発燃料処理装置の診断装置。
  12. 【請求項12】前記サーキュレーションチューブにオリ
    フィスを設け、ベーパの循環量が、給油時の燃料流入負
    圧により燃料タンク内に吸い込まれる気体の量より大き
    くならないように設定することを特徴とする請求項1か
    ら11までのいずれか一つに記載の蒸発燃料処理装置の
    診断装置。
  13. 【請求項13】前記キャニスタ近くの前記ベントチュー
    ブにオリフィスを設けることを特徴とする請求項1から
    12までのいずれか一つに記載の蒸発燃料処理装置の診
    断装置。
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