JP3518220B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置

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JP3518220B2
JP3518220B2 JP00414597A JP414597A JP3518220B2 JP 3518220 B2 JP3518220 B2 JP 3518220B2 JP 00414597 A JP00414597 A JP 00414597A JP 414597 A JP414597 A JP 414597A JP 3518220 B2 JP3518220 B2 JP 3518220B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の蒸発燃
料(ベーパ)をキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、吸着
された燃料を所定の運転条件下で内燃機関の吸気系へ放
出(パージ)して燃焼させる蒸発燃料処理装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】車両用の内燃機関には、特開平7−10
3084号公報等に開示されているように、燃料タンク
内の蒸発燃料が大気に放出されるのを防止するため、蒸
発燃料を一旦キャニスタ内の吸着剤に吸着させ、車両の
走行中に吸着した燃料を吸気通路に吸引し燃焼させてこ
れにより吸着剤を再生する蒸発燃料処理装置を備えたも
のがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】蒸発燃料は、機関運転
に伴い燃料温度が上昇した時や外気温の上昇に伴い燃料
温度が上昇した時に発生するだけでなく、燃料タンクに
燃料を給油している時にも発生する。
【0004】ところで、キャニスタの吸着能力には限界
があり、飽和したキャニスタに蒸発燃料を導入しても蒸
発燃料は吸着されない。特に燃料給油中は蒸発燃料の発
生量が極めて多いので、キャニスタが飽和してもなお燃
料タンクへの給油を続行すると、吸着できない蒸発燃料
がキャニスタをスルーして大気に漏洩する虞れがある。
【0005】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする
課題は、キャニスタが飽和しそうになったら給油を停止
させることにより、あるいは主キャニスタが飽和しそう
になったら蒸発燃料を補助キャニスタに導くことによ
り、蒸発燃料の大気への漏洩を防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。 (1) 本発明は、燃料タンクと、この燃料タンクに蒸
発燃料通路を介して連通し燃料タンク内の蒸発燃料を吸
着するキャニスタとを備え、所定の運転条件下で前記キ
ャニスタ内の吸着燃料を内燃機関の吸気系へパージする
蒸発燃料処理装置において、前記キャニスタの飽和度を
検出する飽和度検出手段と、前記飽和度検出手段によっ
て検出された飽和度が基準値より大きくなったときに前
記燃料タンクへの燃料の給油を停止せしめる給油停止手
段と、を備えることを特徴とする蒸発燃料処理装置であ
る。
【0007】この蒸発燃料処理装置では、燃料タンクに
燃料を給油している時に、飽和度検出手段が検出したキ
ャニスタの飽和度が基準値よりも大きくなったときに
は、給油停止手段が燃料の給油を停止する。前記基準値
をキャニスタから蒸発燃料が漏洩しない値に設定するこ
とにより、給油中にキャニスタから蒸発燃料が大気に漏
洩するのを防止することができる。
【0008】本発明における飽和度検出手段は、キャニ
スタの温度変化を検出する温度検出手段で構成すること
が可能である。吸着剤は蒸発燃料の吸着に発熱を伴うか
らである。
【0009】また、本発明における給油停止手段は、キ
ャニスタと大気とを連通あるいは遮断する連通遮断手段
で構成することが可能である。
【0010】(2)本発明は、燃料タンクと、この燃料
タンクに蒸発燃料通路を介して連通し燃料タンク内の蒸
発燃料を吸着するキャニスタとを備え、所定の運転条件
下で前記キャニスタ内の吸着燃料を内燃機関の吸気系へ
パージする蒸発燃料処理装置において、前記キャニスタ
は、主キャニスタと補助キャニスタで構成され、前記燃
料タンクに燃料を給油中か否かを判定する給油中判定手
段と、前記主キャニスタの飽和度を検出する飽和度検出
手段と、前記給油中判定手段により給油中と判定され、
前記飽和度検出手段によって検出された飽和度が基準値
よりも小さいときには補助キャニスタを燃料タンクから
遮断し、飽和度が基準値よりも大きいときのみ補助キャ
ニスタと燃料タンクとを連通する連通遮断手段と、を備
えることを特徴とする蒸発燃料処理装置である。
【0011】この蒸発燃料処理装置では、燃料タンクに
燃料を給油している時に通常は主キャニスタで燃料タン
ク内の蒸発燃料を吸着するが、飽和度検出手段が検出し
た主キャニスタの飽和度が基準値よりも大きくなったと
のみ、連通遮断手段が補助キャニスタと燃料タンクと
を連通し、燃料タンク内の蒸発燃料を補助キャニスタで
吸着する。前記基準値を主キャニスタから蒸発燃料が漏
洩しない値に設定することにより、給油中に主キャニス
タから蒸発燃料が漏洩するのを防止することができ、且
つ給油を続行することができる。
【0012】本発明における飽和度検出手段について
も、キャニスタの温度変化を検出する温度検出手段で構
成することが可能であり、本発明における給油停止手段
についても、キャニスタと大気とを連通あるいは遮断す
る連通遮断手段で構成することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の蒸発燃料処理装置
の実施の形態を図1から図15の図面に基いて説明す
る。尚、以下に説明する実施の形態は、内燃機関として
の自動車用ガソリンエンジンに適用した態様である。
【0014】〔第1の実施の形態〕図1は本発明の蒸発
燃料処理装置1の第1の実施の形態の概略構成図であ
る。蒸発燃料処理装置1は燃料タンク2とキャニスタ4
とを備え、これらはエバポライン(蒸発燃料通路)6及
びブリーザライン(蒸発燃料通路)8を介して接続され
ている。
【0015】キャニスタ4は、中間部に充填室10を備
え、充填室10の上下両側に拡散室12,14を備えて
いる。充填室10には吸着剤としての活性炭16が充填
されており、充填室10の下部にはバイメタルスイッチ
18が設置されている。バイメタルスイッチ18は活性
炭14の温度に感応し、設定温度未満の時にはOFFを
維持し、前記設定温度以上になるとONになるものであ
る。尚、このバイメタルスイッチ18のON−OFF切
換温度については後で詳述する。
【0016】キャニスタ4における上側の拡散室12に
は、前記エバポライン6及びブリーザライン8のほかパ
ージライン20が接続されている。このパージライン2
0はパージ制御弁21を介して図示しないエンジンの吸
気管(吸気管)に接続されており、エンジンコントロー
ルユニット(以下、ECUと略す)100がエンジンの
運転条件に応じてパージ制御弁21を制御し、キャニス
タ4に吸着された蒸発燃料をエンジンの吸気管へパージ
する。
【0017】尚、ECU100はマイクロコンピュータ
を主構成とし、中央演算処理回路(CPU)、リードオ
ンメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RA
M)等(いずれも図示せず)により構成されている。ま
た、ECU100にはスロットルセンサ、空燃比セン
サ、回転数センサ、水温センサ、エアフローメータ等の
各種センサが接続されており、これらのセンサから供給
される信号に基づきECU100は空燃比制御、燃料噴
射制御等をはじめとする各種制御を行う。
【0018】キャニスタ4における下側の拡散室14は
電磁開閉弁(連通遮断手段)22により大気に対して連
通あるいは遮断可能にされている。この電磁開閉弁22
は常開型の弁であり、バイメタルスイッチ18を介して
弁駆動電源24に電気的に接続されていて、バイメタル
スイッチ18がOFFの時に開弁し、バイメタルスイッ
チ18がONの時に閉弁する。
【0019】エバポライン6にはタンク内圧制御弁26
が設けられている。タンク内圧制御弁26は、大気に連
通する第1圧力室28と、キャニスタ4における上側の
拡散室12に連通する第2圧力室30と、燃料タンク2
に連通する第3圧力室32とを有し、第2圧力室30と
第3圧力室32はダイヤフラム34によって第1圧力室
28から離隔されている。
【0020】ダイヤフラム34はスプリング36によっ
て閉弁方向に付勢されており、閉弁状態で第2圧力室3
0と第3圧力室32とを遮断する。このタンク内圧制御
弁26は燃料タンク2の内圧が設定値V1以上の正圧に
なるとスプリング36の弾性に抗して開弁し、第2圧力
室30と第3圧力室32が連通して、燃料タンク2内の
蒸発燃料をエバポライン6を介してキャニスタ4に排出
する。
【0021】また、第2圧力室30と第3圧力室32は
バックパージ弁38によっても連通遮断されるようにな
っている。即ち、バックパージ弁38はスプリング40
によって閉弁方向に付勢されており、燃料タンク2の内
圧が所定の負圧値V2よりも小さくなると(絶対値とし
ては大きくなると)スプリング40の弾性に抗して開弁
し、第2圧力室30と第3圧力室32が連通して、電磁
開閉弁22とキャニスタ4とエバポライン6を介して燃
料タンク2に空気を流入させる。
【0022】そして、燃料タンク2におけるエバポライ
ン6の接続口には、燃料がキャニスタ4に流入すること
を防止するロールオーバーバルブ58が設けられてい
る。
【0023】一方、燃料タンク2は差圧弁42と給油管
44とを備えている。差圧弁42は、大気に連通する第
1圧力室46と、ブリーザライン8に連通する第2圧力
室48と、燃料タンク2内に連通する第3圧力室50と
を有し、第2圧力室48と第3圧力室50はダイヤフラ
ム52によって第1圧力室46から離隔されている。
【0024】ダイヤフラム52はスプリング54によっ
て閉弁方向に付勢されており、閉弁状態で第2圧力室4
8と第3圧力室50とを遮断する。この差圧弁42は、
燃料タンク2への燃料給油中に燃料タンク2の内圧が設
定値V3以上になるとスプリング54の弾性に抗して開
弁し、第2圧力室48と第3圧力室50が連通して、燃
料タンク2内の蒸発燃料をブリーザライン8を通してキ
ャニスタ4に排出する。尚、各弁の開弁圧は V1>V3
>大気圧>V2 の関係に設定されている。
【0025】燃料タンク2において差圧弁42の取付口
には、燃料がキャニスタ4に流入することを防止するフ
ロートバルブ56が設けられている。燃料タンク2に設
けられた給油管44には、燃料タンク2に燃料を給油す
る時に給油ガン130が差し込まれる。この給油管44
の先端には燃料タンク2から燃料が逆流するのを防止す
るための逆止弁43が設けられている。
【0026】給油ガン130には燃料給油中に燃料タン
クが満タンになると自動的に給油を停止させる自動給油
停止機構を備えたものを用いる。この種の給油ガン13
0の一例を図2を参照して説明する。
【0027】尚、図2に示す給油ガン130を用いる場
合には、給油管44の上部外周面から連通管44aを分
岐しその先端を燃料タンク2に連通させ、連通管44a
の先端位置を燃料タンク2の満タン時の液位に設定して
おく。そして、連通管44aの分岐部よりも上流側に位
置する給油管44の内面にシール材45を環状に設置し
ておく。
【0028】給油ガン130は湾曲して形成されたノズ
ルパイプ132を有し、ノズルパイプ132は給油管4
4に差し込んだ時にシール材45によって充分にシール
されるようにその外側は先端側に向けて細くされてい
る。
【0029】ノズルパイプ132の内部には、湾曲部の
上流側に第1開閉弁機構134が配設されており、下流
側に第2開閉弁機構152が配設されている。第1開閉
弁機構134は、弁座136と弁体138とスプリング
140とロッド142から構成されている。弁座136
はノズルパイプ132の内面に固定されており、その中
央部分には流路136aが形成されている。この弁座1
36に弁体138が着座離反可能であり、弁体138
は、ノズルパイプ132に図示しない適切な方法で固定
されたスプリング140によって弁座136に接近する
方向(即ち、閉弁方向)に付勢されている。また、ロッ
ド142は弁体138に取り付けられており、その先端
はノズルパイプ132を貫通して外側に延伸している。
【0030】ノズルパイプ132の外側には開閉レバー
144とアクチュエータ146とグリップ150が設け
られている。開閉レバー144は、アクチュエータ14
6の可動体146aにロッド146bを介して取り付け
られた回転中心軸148に回動可能に取り付けられてい
る。アクチュエータ146の可動体146aは負圧室1
46cに負圧が導入されると図中左方に移動するので開
閉レバー144も左方に移動する。
【0031】また、グリップ150にはスプリング15
0aが取り付けられ開閉レバー144を常時図中下方に
向けて付勢している。給油作業者は給油管44に給油ガ
ン130のノズルパイプ132をシール材45で充分に
シールされるまで差し込む。次に、開閉レバー144
を、その自由端部144aがグリップ150の爪150
bより上側に位置するまで上方に回動せしめる。この
時、アクチュエータ146の負圧室146cには負圧が
導入されていないので、回転中心軸148も右端の位置
にある。
【0032】ここで、開閉レバー144は、回転中心軸
148が右端に位置している時には、上方に回転せしめ
たときに自由端部144aが爪150bの上面に掛止す
るように形成されているので、給油作業者が手を離して
も開閉レバー144の自由端部144aは爪150bに
引っ掛かり図中下方に落下しない。
【0033】一方、開閉レバー144は上方に回動せし
められると途中から第1開閉弁機構134のロッド14
2を上方に押し上げる。したがって、ロッド142と結
合されている第1開閉弁機構134の弁体138は弁座
136から離間し、燃料は弁座136の中央に形成され
た流路136aを通って下流に向かって流れ込み、第2
開閉弁機構152の上流に達する。
【0034】第2開閉弁機構152は、弁座154と弁
体156とスプリング158から構成されている。弁座
154はノズルパイプ132の内面に固定されており、
図示するように下流側に拡がった流路154aを有し、
また内部には環状の空気通路154bが形成されてい
る。環状の空気通路154bは複数の斜向通路154c
によって流路154aの壁面に連通し、さらに、アクチ
ュエータ空気通路154dによってアクチュエータ14
6の負圧室146cに連通し、また外周圧力導入通路1
54eによってノズルパイプ132と給油管44との間
の空間156に連通している。
【0035】この弁座154に弁体156が着座離反可
能であり、弁体156は、ノズルパイプ132に図示し
ない適切な方法で固定されたスプリング158によって
弁座154に接近する方向(即ち、閉弁方向)に付勢さ
れている。
【0036】第2開閉弁機構152の上流に達した燃料
は第2開閉弁機構152の弁座154の中央の流路15
4aに流れ込み、スプリング158を押し出して出口を
確保して第2開閉弁機構152の下流側に達し、その
後、ノズルパイプ132から流出して、給油管44を通
り燃料タンク2の内部に流入する。
【0037】この時、連通管44aの出口は燃料の液面
で閉塞されていないので、燃料がノズルパイプ132か
ら流出するときに引きずられて燃料タンク2内に流入し
た空気は、再び連通管44aを通ってノズルパイプ13
2の外側部分に還流し、その結果、空間156の圧力は
負圧にならない。
【0038】したがって、アクチュエータ146の負圧
室146cも負圧にならず、回転中心軸148も右端位
置に保たれ、開閉レバー144の自由端部144aが爪
150bから外れることが防止され、第1開閉弁機構1
34は開弁状態に保持され、燃料は流入し続ける。
【0039】やがて、満タンまで燃料が注入されると、
燃料の液面は上昇し連通管44aの出口を閉塞する。す
ると、燃料がノズルパイプ132から流出するときに引
きずられて燃料タンク2内に流入した空気は、再び連通
管44aを通ってノズルパイプ132の外側部分に還流
することができなくなり、空間156の圧力は負圧にな
る。
【0040】すると、アクチュエータ146の負圧室1
46cも負圧になり、回転中心軸148は左方に移動
し、開閉レバー144の自由端部144aは爪150b
から外れ、開閉レバー144はスプリング150aの付
勢力によって図中下方に向かって回動し図中破線で示す
位置に移動する。
【0041】したがって、ロッド142を介して弁座1
36から離間せしめられていた第1開閉弁機構134の
弁体138がスプリング140の付勢力により図中下方
に押し下げられ、弁座136の流路136aが閉じられ
て燃料の流入が停止せしめられる。その結果、第2開閉
弁機構152の弁体156も流路154a内を閉じるよ
うに移動する。
【0042】そして、給油作業者が給油ガン130を引
き抜く時には逆止弁43が作用して燃料が燃料タンク2
の内部から給油管44内へ吸い込まれるのを防止する。
【0043】尚、給油ガンの自動給油停止機構について
は上述構成のものに限られるものではない。例えば、燃
料給油中に燃料タンク2が満タンになるとフロートバル
ブ56が閉弁するように設定し、フロートバルブ56の
閉弁等により燃料タンク2内の空気が排気不能になり燃
料タンク2内の圧力が上昇すると自動的に給油を停止す
る自動給油停止機構を備えた給油ガンを用いることも可
能である。その場合には、燃料タンク2に連通管44a
を設ける必要はない。
【0044】この蒸発燃料処理装置1は通常、次のよう
に動作する。通常時はバイメタルスイッチ18はOFF
で、電磁開閉弁22は開弁しており、キャニスタ4の下
側の拡散室14は大気に連通している。
【0045】燃料タンク2内の燃料の温度が上昇して発
生する蒸発燃料は、エバポライン6を介してタンク内圧
制御弁26に導かれ、燃料タンク2内の圧力が所定値V
1以上に達すると、空気と共にキャニスタ4に排出され
て活性炭16に吸着される。そして、蒸発燃料を除去さ
れた清浄な空気は電磁開閉弁22を通って大気に排出さ
れる。
【0046】燃料タンク2内の燃料の温度が下降し、燃
料タンク2内の圧力が前記所定値V 1以下まで減圧する
と、燃料タンク2からキャニスタ4への蒸発燃料の排出
が停止する。
【0047】更に燃料タンク2内の燃料の温度が下降
し、燃料タンク2内の圧力が所定の負圧値V2に達する
と、バックパージ弁38が開弁し、電磁開閉弁22とキ
ャニスタ10とエバポライン6を介して燃料タンク2内
に大気を導入し、燃料タンク2内の負圧を所定の圧力に
制御して燃料タンク2の破損を防止する。
【0048】また、エンジンの運転中にパージ条件が成
立すると、ECU100がパージ制御弁21を開弁し、
吸気管の負圧がパージライン20を介してキャニスタ4
に導入される。その結果、電磁開閉弁22を介して大気
がキャニスタ4に導かれ、活性炭16に吸着された蒸発
燃料をパージし、パージした蒸発燃料をパージライン2
0を介してエンジンに供給する。
【0049】蒸発燃料をエンジンにパージしている間、
パージガスによる排気エミッションへの影響がないパー
ジ流量となるように、ECU100はパージ制御弁21
の開度をデューティ制御する。
【0050】一方、エンジンを停止し、給油管44から
給油ガン130を差し込み燃料タンク2に燃料を給油し
た場合には、給油燃料により燃料タンク2内の圧力が上
昇する。この時、燃料タンク2内の圧力が所定の圧力値
3に達すると差圧弁42が開弁し、給油燃料による蒸
発燃料や給油前から燃料タンク2に充満していた蒸発燃
料は空気と共にブリーザライン8を介してキャニスタ4
に排出され活性炭16に吸着される。そして、蒸発燃料
を除去された清浄な空気は電磁開閉弁22を通って大気
に排出される。
【0051】ところで、活性炭16における蒸発燃料の
吸着量と漏れ量との関係は、図3に示すように、吸着量
がβに達するまでは蒸発燃料の漏れはないが、吸着量が
β(以下、この吸着量を漏洩限界値βと称す)を越える
と漏れ始め、その後は吸着量が増大するにしたがって漏
れ量も増大し、活性炭16の飽和度が100%に近づく
と殆ど吸着されることなくスルーする。尚、図中、αは
飽和度100%のときの吸着量を示す。
【0052】そのため、キャニスタ4における蒸発燃料
の吸着は、キャニスタ4の入口側(上側の拡散室12に
近い側)に位置する活性炭16から始まり、入口側の活
性炭16が飽和するに従って順次出口側(下側の拡散室
14に近い側)の活性炭16へと移行していく。図4は
活性炭16の飽和状態がキャニスタ4の入口側から出口
側へと移行する様子を示しており、図中、吸着帯Kは今
まさに蒸発燃料を吸着中の部位を示している。
【0053】また、活性炭16は蒸発燃料の吸着に伴い
発熱し、活性炭16の温度上昇幅は吸着量に比例する。
したがって、キャニスタ4における充填室10の下部の
温度を監視することにより、吸着帯Kが充填室10の下
部に至ったか否かを検知することができ、キャニスタ4
の飽和度を検知することができる。
【0054】そして、充填室10の下部の活性炭16の
吸着量が漏洩限界値βになった時に燃料の給油を停止す
れば、給油時にキャニスタ4から蒸発燃料が漏洩するの
を防止することができる。
【0055】そこで、この実施の形態では、活性炭16
が蒸発燃料を吸着し吸着量が漏洩限界値βになる時の活
性炭16の温度(例えば、60゜C)をON−OFF切
換温度に設定されたバイメタルスイッチ18を用いる。
【0056】このバイメタルスイッチ18を用いると、
吸着帯Kがバイメタルスイッチ18の近傍に至り、バイ
メタルスイッチ18の近傍の活性炭16の吸着量が漏洩
限界値βになった時にバイメタルスイッチ18がONに
なって、電磁開閉弁22を閉弁することができる。
【0057】電磁開閉弁22が閉弁すると、キャニスタ
4から大気へ排気ができなくなるので蒸発燃料がキャニ
スタ4から漏洩することはなく、これと同時に燃料タン
ク2内の空気は排気不能になる。燃料タンク2内の空気
が排気不能な状態になると、給油ガン130では燃料タ
ンク2が燃料で満タンになったときと同じ挙動を示し、
その結果、給油管44と給油ガン130のノズルパイプ
132との間の空間156が負圧になって、前述したよ
うに給油ガン130の第1開閉弁機構134及び第2開
閉弁機構152が閉弁して、燃料給油が自動的に停止せ
しめられる。
【0058】また、この自動給油停止後に給油ガン13
0の開閉レバー56を再度引き上げて第1開閉弁機構1
34を開弁し燃料給油を続行しようとしても、電磁開閉
弁22が開かれない限り前述同様に自動給油停止動作が
実行されるので給油することはできない。その結果、蒸
発燃料がキャニスタ4から大気に漏洩するのを確実に阻
止することができる。
【0059】尚、活性炭16の温度が下がれば、バイメ
タルスイッチ18がOFFになり電磁開閉弁22が開弁
する。その結果、キャニスタ4の活性炭16に吸着され
た蒸発燃料をパージライン20を介してエンジンの吸気
管に吸引し活性炭16を再生させることができるように
なる。
【0060】この実施の形態においては、バイメタルス
イッチ18が飽和度検出手段を構成し、電磁開閉弁22
が給油停止手段を構成する。
【0061】〔第2の実施の形態〕図5は本発明の蒸発
燃料処理装置1の第2の実施の形態の概略構成図であ
る。第2の実施の形態における蒸発燃料処理装置1の構
成は、一部を除いて第1の実施の形態のものと同一であ
る。以下、第2の実施の形態が第1の実施の形態と相違
する点についてだけ説明し、第1の実施の形態と同一部
分については図中同一符号を付して説明を省略する。ま
た、図5においては給油ガン130を省略しているが、
給油ガン130については第1の実施の形態のものと構
成・作用とも同じである。
【0062】第2の実施の形態の蒸発燃料処理装置1
は、第1の実施の形態におけるバイメタルスイッチ18
と電磁開閉弁22と弁駆動電源24を備えていない。第
2の実施の形態では、キャニスタ4の充填室10の下部
にシリンダ室60が形成されており、このシリンダ室6
0は拡散室14を貫通して外方に突出している。シリン
ダ室60の内部には、基端をシリンダ室60の奥部に固
定されたバネ62と、このバネ62の先端に取り付けら
れシリンダ室60の内周面を気密に摺動可能なピストン
64が収納されている。
【0063】バネ62は形状記憶合金あるいは形状記憶
樹脂から形成されており、設定温度未満では収縮してい
て設定温度以上になると伸長するものであり、この設定
温度は、活性炭16が蒸発燃料を吸着し吸着量が前記漏
洩限界値βになる時の活性炭16の温度にされている。
【0064】また、キャニスタ4の下部の拡散室14は
ダイヤフラムタイプの流量制御弁66を介して大気に対
して連通あるいは遮断可能にされている。流量制御弁6
6は、大気に連通する第1圧力室68と、キャニスタ4
の拡散室14に連通する第2圧力室70と、シリンダ室
60に連通する第3圧力室72とを有し、第1圧力室6
8と第2圧力室70はダイヤフラム74によって第3圧
力室72から離隔されている。
【0065】ダイヤフラム74はそれ自身の弾性によっ
て閉弁方向に付勢されており、閉弁状態で第1圧力室6
8と第2圧力室70とを遮断する。この流量制御弁66
は、燃料タンク2内の圧力上昇に伴ってキャニスタ4内
の圧力が設定値以上になると弾性に抗して開弁し、第1
圧力室68と第2圧力室70が連通して、燃料タンク2
内の蒸発燃料をエバポライン6あるいはブリーザライン
8を通してキャニスタ4に放出する。
【0066】さらに、シリンダ室60と流量制御弁66
の第3圧力室72は二方向弁76に連通している。二方
向弁76は、隔壁によって離隔された第1圧力室78と
第2圧力室80を備え、第1圧力室78がシリンダ室6
0と流量制御弁66の第3圧力室72に連通し、第2圧
力室80は大気に連通している。
【0067】第1圧力室78と第2圧力室80は二つの
弁体82,84によって連通あるいは遮断可能にされて
いる。両弁体82,84は図示しないスプリングによっ
て閉弁方向に付勢されており、第1圧力室78がほぼ大
気圧の時には両弁体82,84はいずれも閉弁する。そ
して、第1圧力室78が正圧になると弁体82が開弁し
第1圧力室78が負圧になると弁体84が開弁するよう
になっている。
【0068】ただし、二方向弁76の動特性は、正圧に
より弁体82が開弁した場合には正圧の保持時間を長く
し、負圧により弁体84が開弁した場合には第1圧力室
78を素早く大気圧に戻せるように設定しておく。
【0069】この蒸発燃料処理装置1では、燃料の給油
時に燃料タンク2内の圧力が上昇して流量制御弁66を
開弁し、蒸発燃料は活性炭16に吸着され、蒸発燃料を
除去された清浄な空気が流量制御弁66を介して大気に
排出される。
【0070】そして、給油時に、キャニスタ4において
吸着帯Kがシリンダ室60の位置に達し、シリンダ室6
0周りの活性炭16の吸着量が漏洩限界値βになって、
シリンダ室60内の温度が前記設定温度に達するとバネ
64が瞬間的に伸長し、ピストン64を下降させる。こ
れにより、流量制御弁66の第3圧力室72に通じる空
間が加圧されて、流量制御弁66のダイヤフラム74を
閉弁方向に押圧し、流量制御弁66を閉弁する。
【0071】流量制御弁66が閉弁すると、キャニスタ
4から大気へ排気ができなくなるので蒸発燃料がキャニ
スタ4から漏洩することはなく、これと同時に燃料タン
ク2内の空気は排気不能になる。燃料タンク2内の空気
が排気不能な状態になると、給油ガン130では燃料タ
ンク2が燃料で満タンになったときと同じ挙動を示し、
その結果、給油管44と給油ガン130のノズルパイプ
132との間の空間156が負圧になって、前述したよ
うに給油ガン130の第1開閉弁機構134及び第2開
閉弁機構152が閉弁して、燃料給油が自動的に停止せ
しめられる。
【0072】また、二方向弁76の動特性を前述の如く
設定してあるので、流量制御弁66は所定時間の間は閉
弁状態に保持される。したがって、自動給油停止後に給
油ガン130の開閉レバー56を再度引き上げて第1開
閉弁機構134を開弁し燃料給油を続行しようとして
も、流量制御弁66が開かれない限り前述同様に自動給
油停止動作が実行されるので給油することはできない。
その結果、蒸発燃料がキャニスタ4から大気に漏洩する
のを確実に阻止することができる。
【0073】また、活性炭16の温度が下がれば、シリ
ンダ室60内の温度が下がるのでバネ64が収縮しピス
トン64が上昇する。これにより、流量制御弁66の第
3圧力室72に通じる空間が減圧されて負圧になり、二
方向弁76の弁体84が開弁して第3圧力室72は速や
かに大気圧になって、流量制御弁66が開弁可能にな
る。その結果、キャニスタ4の活性炭16に吸着された
蒸発燃料をパージライン20を介してエンジンの吸気管
に吸引し活性炭16を再生させることができるようにな
る。
【0074】この実施の形態においては、バネ62が飽
和度検出手段を構成し、流量制御弁66と二方向弁76
が給油停止手段を構成する。
【0075】〔第3の実施の形態〕図6は本発明の蒸発
燃料処理装置1の第3の実施の形態の概略構成図であ
る。第3の実施の形態における蒸発燃料処理装置1の構
成は、一部を除いて第1の実施の形態のものと同一であ
る。以下、第3の実施の形態が第1の実施の形態と相違
する点についてだけ説明し、第1の実施の形態と同一部
分については図中同一符号を付して説明を省略する。ま
た、図6においては給油ガン130を省略しているが、
給油ガン130については第1の実施の形態のものと構
成・作用とも同じである。
【0076】第3の実施の形態の蒸発燃料処理装置1
は、第1の実施の形態におけるバイメタルスイッチ18
と弁駆動電源24を備えていない。第3の実施の形態の
蒸発燃料処理装置1では、キャニスタ4の充填室10の
下部に、バイメタルスイッチ18に代えて温度センサ8
6が取り付けられおり、この温度センサ86の検出信号
はECU100に入力される。
【0077】また、給油管44の先部は、リッドオープ
ナー88により開放可能なフューエルリッド90の内側
に収納されている。リッドオープナー88にはリッドオ
ープナー88を開操作したことを検出する開センサ92
が設けられており、開センサ92の検出信号はECU1
00に入力される。
【0078】この実施の形態の蒸発燃料処理装置1にお
いては、温度センサ86及び開センサ92の検出信号に
基づいてECU100が電磁開閉弁22の開閉駆動を制
御する。以下、電磁開閉弁22の開閉駆動処理ルーチン
を図7を参照して説明する。
【0079】初めに、ECU100はフューエルリッド
90が閉じているか否かを判定する(ステップ20
0)。フューエルリッド90が閉じている場合には、燃
料タンク2へ燃料を給油中でないと判断して電磁開閉弁
22を開弁し(ステップ210)、蒸発燃料をキャニス
タ4で吸着可能な状態及び蒸発燃料を吸気管へパージ可
能な状態にする。
【0080】フューエルリッド90が開いている場合に
は、燃料タンク2へ燃料を給油中であると判断して、温
度センサ86の検出信号をキャニスタ4の出口側の活性
炭16の温度TとしてECU100のRAMに書き込む
(ステップ220)。
【0081】次に、この温度Tが判定値Tcよりも大か
否かを判定する(ステップ230)。ここで判定値Tc
は、活性炭16が蒸発燃料を吸着し吸着量が漏洩限界値
βになる時の活性炭16の温度とする。
【0082】温度Tが判定値Tc以下と判定された場合
には、電磁開閉弁22を開弁し(ステップ240)、そ
の後ステップ200に戻る。これにより、燃料給油中に
温度センサ86で検出した温度Tが判定値Tc以下の間
は、電磁開閉弁22は開弁状態に保持されることとな
り、給油続行可能になる。
【0083】一方、温度Tが判定値Tcよりも大きいと
判定された場合には、電磁開閉弁22を閉弁し(ステッ
プ250)、その後ステップ200に戻る。これによ
り、燃料給油中に温度センサ86で検出した温度Tが判
定値Tcよりも大なる間は、電磁開閉弁22は閉弁状態
に保持されることとなる。
【0084】電磁開閉弁22が閉弁すると、キャニスタ
4から大気へ排気ができなくなるので蒸発燃料がキャニ
スタ4から漏洩することはなく、これと同時に燃料タン
ク2内の空気は排気不能になる。
【0085】燃料タンク2内の空気が排気不能な状態に
なると、給油ガン130では燃料タンク2が燃料で満タ
ンになったときと同じ挙動を示し、その結果、給油管4
4と給油ガン130のノズルパイプ132との間の空間
156が負圧になって、前述したように給油ガン130
の第1開閉弁機構134及び第2開閉弁機構152が閉
弁して、燃料給油が自動的に停止せしめられる。
【0086】また、この自動給油停止後に給油ガン13
0の開閉レバー56を再度引き上げて第1開閉弁機構1
34を開弁し燃料給油を続行しようとしても、電磁開閉
弁22が開かれない限り前述同様に自動給油停止動作が
実行されるので給油することはできない。その結果、蒸
発燃料がキャニスタ4から大気に漏洩するのを確実に阻
止することができる。
【0087】そして、燃料給油を中止してフューエルリ
ッド90を閉じると、ステップ210に進んで電磁開閉
弁22が開弁され、蒸発燃料を吸気管へパージ可能な状
態になる。
【0088】この実施の形態においては、温度センサ8
6とECU100が飽和度検出手段を構成し、電磁開閉
弁22とECU100が給油停止手段を構成する。
【0089】〔第4の実施の形態〕図8は本発明の蒸発
燃料処理装置1の第4の実施の形態の概略構成図であ
る。第4の実施の形態における蒸発燃料処理装置1の構
成は、一部を除いて第3の実施の形態のものと同一であ
る。以下、第4の実施の形態が第3の実施の形態と相違
する点についてだけ説明し、第3の実施の形態と同一部
分については図中同一符号を付して説明を省略する。ま
た、図8においては給油ガン130を省略しているが、
給油ガン130については第1の実施の形態のものと構
成・作用とも同じである。
【0090】第4の実施の形態の蒸発燃料処理装置1
は、第3の実施の形態における電磁開閉弁22を備えて
おらず、キャニスタ4の下部の拡散室14は常に大気に
開放されている。そして、ブリーザライン8の途中には
別の電磁開閉弁94が設けられている。
【0091】この実施の形態の蒸発燃料処理装置1にお
いては、温度センサ86及び開センサ92の検出信号に
基づいてECU100が電磁開閉弁94の開閉駆動を制
御する。以下、電磁開閉弁94の開閉駆動処理ルーチン
を図9を参照して説明する。
【0092】初めに、ECU100はフューエルリッド
90が閉じているか否かを判定する(ステップ30
0)。フューエルリッド90が閉じている場合には、燃
料タンク2へ燃料を給油中でないと判断して電磁開閉弁
94を閉弁する(ステップ310)。
【0093】尚、電磁開閉弁94が閉弁状態であって
も、キャニスタ4の下部の拡散室14は常に大気開放状
態であるので、蒸発燃料をキャニスタ4で吸着すること
も蒸発燃料を吸気管へパージすることも可能である。
【0094】フューエルリッド90が開いている場合に
は、燃料タンク2へ燃料を給油中であると判断して、温
度センサ86の検出信号をキャニスタ4の出口側の活性
炭16の温度TとしてECU100のRAMに書き込む
(ステップ320)。
【0095】次に、この温度Tが判定値Tcよりも大か
否かを判定する(ステップ330)。この判定値Tcは
第3の実施の形態の場合と同じであり、活性炭16が蒸
発燃料を吸着し吸着量が漏洩限界値βになる時の活性炭
16の温度とする。
【0096】温度Tが判定値Tc以下と判定された場合
には、電磁開閉弁94を開弁し(ステップ340)、そ
の後ステップ300に戻る。これにより、燃料給油中に
温度センサ86で検出した温度Tが判定値Tc以下の間
は、電磁開閉弁94は開弁状態に保持されることとな
り、給油続行可能になる。
【0097】一方、温度Tが判定値Tcよりも大きいと
判定された場合には、電磁開閉弁94を閉弁する(ステ
ップ310)。これにより、燃料給油中に温度センサ8
6で検出した温度Tが判定値Tcよりも大なる間は、電
磁開閉弁94は閉弁状態に保持されることとなる。
【0098】電磁開閉弁94が閉弁すると、キャニスタ
4から大気へ排気ができなくなるので蒸発燃料がキャニ
スタ4から漏洩することはなく、これと同時に燃料タン
ク2内の空気は排気不能になる。燃料タンク2内の空気
が排気不能な状態になると、給油ガン130では燃料タ
ンク2が燃料で満タンになったときと同じ挙動を示し、
その結果、給油管44と給油ガン130のノズルパイプ
132との間の空間156が負圧になって、前述したよ
うに給油ガン130の第1開閉弁機構134及び第2開
閉弁機構152が閉弁して、燃料給油が自動的に停止せ
しめられる。
【0099】また、この自動給油停止後に給油ガン13
0の開閉レバー56を再度引き上げて第1開閉弁機構1
34を開弁し燃料給油を続行しようとしても、電磁開閉
弁94が開かれない限り前述同様に自動給油停止動作が
実行されるので給油することはできない。その結果、蒸
発燃料がキャニスタ4から大気に漏洩するのを確実に阻
止することができる。
【0100】〔第5の実施の形態〕図10は本発明の蒸
発燃料処理装置1の第5の実施の形態の概略構成図であ
る。第5の実施の形態における蒸発燃料処理装置1の構
成は、一部を除いて第3の実施の形態のものと同一であ
る。以下、第5の実施の形態が第3の実施の形態と相違
する点についてだけ説明し、第3の実施の形態と同一部
分については図中同一符号を付して説明を省略する。ま
た、図10においては給油ガン130を省略している
が、給油ガン130については第1の実施の形態のもの
と構成・作用とも同じである。
【0101】第5の実施の形態の蒸発燃料処理装置1
は、主キャニスタ4Aと補助キャニスタ4Bの二つのキ
ャニスタを有している。主キャニスタ4Aは第3の実施
の形態におけるキャニスタ4に相当するものであり、こ
の主キャニスタ4Aに補助キャニスタ4Bが接続されて
いる。
【0102】補助キャニスタ4Bは、主キャニスタ4A
と同様に、吸着剤としての活性炭96が充填された充填
室98と、充填室98の上下両側に設けられた拡散室1
00,102を備え、下側の拡散室102は大気に接続
されている。補助キャニスタ4Bの上側の拡散室100
はバイパスライン104とバタフライ弁106を介して
主キャニスタ4Aの上側の拡散室12に接続されてい
る。バタフライ弁106は主キャニスタ4Aの上部に設
けられており、主キャニスタ4Aの拡散室12内の圧力
によって開閉動作する弁である。即ち、バタフライ弁1
06は図示しないバネにより閉弁方向に付勢されてお
り、拡散室12内の圧力が所定値よりも低い時には閉弁
状態に保持され、所定値よりも高い時には開弁する。ま
た、このバタフライ弁106にはその中央部分に孔が開
いていて、閉弁状態でも小流量の空気が流通可能になっ
ている。
【0103】この実施の形態の蒸発燃料処理装置1にお
いては、通常は燃料タンク2内の蒸発燃料は主キャニス
タ4Aに導かれて吸着されるが、燃料タンク2への燃料
給油中に発生する大量の蒸発燃料によって主キャニスタ
4Aの活性炭16の飽和度が増大し蒸発燃料が主キャニ
スタ4Aから大気に漏洩しそうになった場合に、漏洩す
る前に主キャニスタ4Aに代わって補助キャニスタ4B
が蒸発燃料を吸着するようにされている。
【0104】このキャニスタの切り換えは、温度センサ
86及び開センサ92の検出信号に基づいてECU10
0が電磁開閉弁22の開閉駆動を制御して行っている。
以下、電磁開閉弁22の開閉駆動処理ルーチンを図11
を参照して説明する。
【0105】初めに、ECU100はフューエルリッド
90が閉じているか否かを判定する(ステップ40
0)。フューエルリッド90が閉じている場合には、燃
料タンク2へ燃料を給油中でないと判断してステップ4
10に進み、閉弁フラグがセットされているか否かを判
定する。
【0106】閉弁フラグがセットされていない場合には
電磁開閉弁22を開弁し(ステップ420)、さらに、
閉弁フラグをリセットする(ステップ430)。尚、イ
ニシャルルーチンにおいては閉弁フラグはセットされて
いない。
【0107】電磁開閉弁22が開弁しているときには、
主キャニスタ4Aの上側の拡散室12内の圧力は小さ
く、ダイヤフラム弁106は閉弁状態に保持される。し
たがって、燃料タンク2から空気と共に送り出される蒸
発燃料は、主キャニスタ4Aを通って活性炭16に吸着
され、蒸発燃料を除去された清浄な空気が電磁開閉弁2
2を通って大気に排気される。そして、この間は補助キ
ャニスタ4Bに蒸発燃料が流入することはない。また、
電磁開閉弁22が開弁しているときには、吸着した蒸発
燃料を吸気管にパージする場合も主キャニスタ4Aに吸
着された蒸発燃料がパージされる。
【0108】一方、ステップ400でフューエルリッド
90が開いていると判定された場合には、燃料タンク2
へ燃料を給油中であると判断して、温度センサ86の検
出信号をキャニスタ4の出口側の活性炭16の温度Tと
してECU100のRAMに書き込む(ステップ44
0)。
【0109】次に、この温度Tが判定値Tcよりも大か
否かを判定する(ステップ450)。ここで判定値Tc
は、活性炭16が蒸発燃料を吸着し吸着量が漏洩限界値
βになる時の活性炭16の温度とする。
【0110】温度Tが判定値Tc以下と判定された場合
には、電磁開閉弁22を開弁し(ステップ460)、そ
の後ステップ400に戻る。これにより、燃料給油中に
温度センサ86で検出した温度Tが判定値Tc以下の間
は、電磁開閉弁22は開弁状態に保持されることとな
り、給油続行可能になる。
【0111】そして、この間、燃料タンク2から空気と
共に送り出される蒸発燃料は、主キャニスタ4Aを通っ
て活性炭16に吸着され、蒸発燃料を除去された清浄な
空気が電磁開閉弁22を通って大気に排気される。ま
た、前述の如くこの間はダイヤフラム弁106が閉弁状
態に保持されるので、補助キャニスタ4Bに蒸発燃料が
流入することはない。
【0112】そして、温度Tが判定値Tcを越えること
なく燃料の給油を終了しフューエルリッド90を閉じた
場合には、ステップ400でリッドクローズと判定さ
れ、前述したルーチン(ステップ400→ステップ41
0→ステップ420→ステップ430→END)とな
る。
【0113】また、ステップ450で温度Tが判定値T
cよりも大きいと判定された場合には、電磁開閉弁22
を閉弁し(ステップ470)、閉弁フラグをセットして
(ステップ480)、ステップ400に戻る。これによ
り、燃料給油中に温度センサ86で検出した温度Tが判
定値Tcよりも大なる間は、電磁開閉弁22は閉弁状態
に保持されることとなる。その結果、主キャニスタ4A
の下側の拡散室14からは排気不能となり、主キャニス
タ4Aから蒸発燃料が大気に漏洩することはない。
【0114】そして、電磁開閉弁22が閉弁すると主キ
ャニスタ4Aの上側の拡散室12内の圧力が上昇する。
その圧力が所定の圧力値よりも大きくなるとダイヤフラ
ム弁106が自動的に開弁し、その結果、燃料タンク2
から空気と共に送り出される蒸発燃料は、主キャニスタ
4Aの拡散室12からバイパスライン104を通って補
助キャニスタ4Bへ導かれ、補助キャニスタ4Bの活性
炭96に吸着される。そして、蒸発燃料を除去された清
浄な空気が補助キャニスタ4Bの下側の拡散室102か
ら大気に排気される。
【0115】したがって、燃料給油の途中に主キャニス
タ4Aにおける出口近傍の活性炭16の吸着量が漏洩限
界値βになっても、補助キャニスタ4Bの活性炭96が
蒸発燃料を吸着するので、途中で給油を停止させること
なく給油を続行することができ、しかもその間、蒸発燃
料が大気に漏洩することはない。
【0116】ところで、補助キャニスタ4Bはあくまで
主キャニスタ4Aを補助するためのものであり、蒸発燃
料を吸着した後には早い時期に再生して次に燃料給油す
る時のためにスタンバイさせておきたい。
【0117】しかしながら、この蒸発燃料処理装置1に
おいては、前述したように電磁開閉弁22を開弁してい
る時には主キャニスタ4Aの方に空気が流通し、補助キ
ャニスタ4Bには空気の流通がない。そのため、補助キ
ャニスタ4Bに吸着された蒸発燃料は、燃料給油終了
後、電磁開閉弁22を開弁する前にパージしてしまわな
いと、パージ不能になる。
【0118】したがって、燃料給油終了後に電磁開閉弁
22を開弁状態に復帰させる際には、電磁開閉弁22を
開弁する前に補助キャニスタ4Bに吸着された蒸発燃料
をパージする必要がある。
【0119】一方、この蒸発燃料処理装置では、補助キ
ャニスタ4Bの下側の拡散室4Bが常に大気に連通して
いるため、電磁開閉弁22を閉弁状態に保持したまま吸
気管の負圧をキャニスタ4Aに導入すると、大気が補助
キャニスタ4B内に流入し、バイパスライン104を通
り、ダイヤフラム弁106に設けられた孔を通り、さら
に主キャニスタ4Aの拡散室12、パージライン20を
通って吸気管に吸引されるので、補助キャニスタ4Bに
吸着された蒸発燃料をパージすることができる。
【0120】そこで、この実施の形態では、燃料給油終
了後に電磁開閉弁22を開弁状態に復帰させる際に電磁
開閉弁22の開弁タイミングを遅延制御することによ
り、補助キャニスタ4Bで吸着した蒸発燃料をパージす
るようにしている。
【0121】この開弁遅延制御は、燃料給油終了後、最
初に蒸発燃料をパージする際にパージ開始からのパージ
量を積算し、積算されたパージ量が規定値に達したら電
磁開閉弁22を開弁することにより実現する。
【0122】即ち、前述のように燃料給油中に主キャニ
スタ4Aから補助キャニスタ4Bに切り換わり、その後
に燃料の給油を終了してフューエルリッド90を閉じた
場合には、ステップ400でリッドクローズと判定さ
れ、ステップ410に進み閉弁フラグがセットされてい
るか否かを判定する。ここでは既にステップ480で閉
弁フラグがセットされているので、ステップ410から
ステップ490へ進み、積算された吸気管へのハージ量
が規定パージ量に達したか否かを判定する。積算された
パージ量が規定パージ量に達していない場合には、ステ
ップ470に戻り電磁開閉弁22の閉弁状態を保持す
る。
【0123】積算されたパージ量が規定パージ量に達し
た場合にはステップ420に進み電磁開閉弁22を開弁
し、さらに閉弁フラグをリセットする(ステップ43
0)。電磁開閉弁22が開弁した後は、主キャニスタ4
Aの活性炭16に吸着された蒸発燃料が吸気管に吸引さ
れるようになる。
【0124】尚、電磁開閉弁22の前記開弁遅延制御
は、パージライン20内のパージ濃度をHCセンサで検
出し、パージ濃度が所定のパージ濃度よりも低くなった
ら電磁開閉弁22を開弁するようにしても実現可能であ
る。
【0125】この実施の形態においては、温度センサ8
6とECU100が飽和度検出手段を構成し、電磁開閉
弁22とダイヤフラム弁106とECU100が燃料タ
ンク2と補助キャニスタ4Bとを連通あるいは遮断する
連通遮断手段を構成する。
【0126】〔第6の実施の形態〕図12は本発明の蒸
発燃料処理装置1の第6の実施の形態の概略構成図であ
る。第6の実施の形態における蒸発燃料処理装置1の構
成は、一部を除いて第5の実施の形態のものと同一であ
る。以下、第6の実施の形態が第5の実施の形態と相違
する点についてだけ説明し、第5の実施の形態と同一部
分については図中同一符号を付して説明を省略する。ま
た、図12においては給油ガン130を省略している
が、給油ガン130については第1の実施の形態のもの
と構成・作用とも同じである。
【0127】第6の実施の形態の蒸発燃料処理装置1
は、主キャニスタ4Aにダイヤフラム弁106を備えて
おらず、補助キャニスタ4Bの上側の拡散室100に連
なるバイパスライン104がブリーザライン8に接続さ
れていて、バイパスライン104の途中に別の電磁開閉
弁108が設けられている。
【0128】以下、第6の実施の形態においては、電磁
開閉弁22を大気開閉弁22と称し、電磁開閉弁108
をキャニスタ切換弁108と称す。この実施の形態の蒸
発燃料処理装置1においては、温度センサ86及び開セ
ンサ92の検出信号に基づいてECU100が大気開閉
弁22とキャニスタ切換弁108の開閉駆動を制御して
いる。そして、この弁開閉駆動制御によって、燃料タン
ク2への燃料給油中に発生する大量の蒸発燃料によって
主キャニスタ4Aにおける活性炭16の飽和度が増大し
蒸発燃料が主キャニスタ4Aから大気に漏洩しそうにな
った場合に、漏洩する前に蒸発燃料の流路を自動的に切
り換えて補助キャニスタ4Bで蒸発燃料を吸着するよう
にしている。
【0129】以下、大気開閉弁22とキャニスタ切換弁
108の開閉駆動処理ルーチンを図13を参照して説明
する。初めに、ECU100はフューエルリッド90が
閉じているか否かを判定する(ステップ500)。
【0130】フューエルリッド90が閉じている場合に
は、燃料タンク2へ燃料を給油中でないと判断してステ
ップ510に進み、弁切換フラグがセットされているか
否かを判定する。
【0131】弁切換フラグがセットされていない場合に
は大気開閉弁22を開弁するとともにキャニスタ切換弁
108を閉弁し(ステップ520)、さらに、弁切換フ
ラグをリセットする(ステップ530)。尚、イニシャ
ルルーチンにおいては弁切換フラグはセットされていな
い。
【0132】大気開閉弁22が開弁し、キャニスタ切換
弁108が閉弁しているときには、燃料タンク2から空
気と共に送り出される蒸発燃料は、主キャニスタ4Aを
通って活性炭16に吸着され、蒸発燃料を除去された清
浄な空気が大気開閉弁22を通って大気に排気される。
また、蒸発燃料を吸気管にパージする場合も主キャニス
タ4Aに吸着された蒸発燃料がパージされる。そして、
補助キャニスタ4Bに蒸発燃料が流入することはなく、
補助キャニスタ4Bに吸着された蒸発燃料が吸気管にパ
ージされることもない。
【0133】一方、ステップ500でフューエルリッド
90が開いていると判定された場合には、燃料タンク2
へ燃料を給油中であると判断して、温度センサ86の検
出信号をキャニスタ4の出口側の活性炭16の温度Tと
してECU100のRAMに書き込む(ステップ54
0)。
【0134】次に、この温度Tが判定値Tcよりも大か
否かを判定する(ステップ550)。ここで判定値Tc
は、活性炭16が蒸発燃料を吸着し吸着量が漏洩限界値
βになる時の活性炭16の温度とする。
【0135】温度Tが判定値Tc以下と判定された場合
には、大気開閉弁22を開弁するとともにキャニスタ切
換弁108を閉弁し(ステップ560)、その後ステッ
プ500に戻る。これにより、燃料給油中に温度センサ
86で検出した温度Tが判定値Tc以下の間は、大気開
閉弁22は開弁状態に保持されキャニスタ切換弁108
は閉弁状態に保持されることとなり、給油続行可能にな
る。
【0136】そして、この間、燃料タンク2から空気と
共に送り出される蒸発燃料は、主キャニスタ4Aを通っ
て活性炭16に吸着され、蒸発燃料を除去された清浄な
空気が大気開閉弁22を通って大気に排気される。ま
た、この間、補助キャニスタ4Bに蒸発燃料が流入する
ことはない。
【0137】そして、温度Tが判定値Tcを越えること
なく燃料の給油を終了しフューエルリッド90を閉じた
場合には、ステップ500でリッドクローズと判定さ
れ、前述したルーチン(ステップ500→ステップ51
0→ステップ520→ステップ530→END)とな
る。
【0138】また、ステップ550で温度Tが判定値T
cよりも大きいと判定された場合には、大気開閉弁22
を閉弁するとともにキャニスタ切換弁108を開弁し
(ステップ570)、弁切換フラグをセットして(ステ
ップ580)、ステップ500に戻る。これにより、燃
料給油中に温度センサ86で検出した温度Tが判定値T
cよりも大なる間は、大気開閉弁22は閉弁状態に保持
されキャニスタ切換弁108は開弁状態に保持されるこ
ととなる。その結果、主キャニスタ4Aの下側の拡散室
14からは排気不能となり、主キャニスタ4Aから蒸発
燃料が大気に漏洩することはない。
【0139】そして、大気開閉弁22が閉弁しキャニス
タ切換弁108が開弁すると、燃料タンク2から空気と
共に送り出される蒸発燃料は、主キャニスタ4Aに流入
できなくなり、バイパスライン104を通って補助キャ
ニスタ4Bに導かれ、補助キャニスタ4Bの活性炭96
に吸着される。そして、蒸発燃料を除去された清浄な空
気が補助キャニスタ4Bの下側の拡散室102から大気
に排気される。
【0140】したがって、燃料給油の途中に主キャニス
タ4Aにおける出口近傍の活性炭16の吸着量が漏洩限
界値βになっても、補助キャニスタ4Bの活性炭96が
蒸発燃料を吸着するので、途中で給油を停止させること
なく給油を続行することができ、しかもその間、蒸発燃
料が大気に漏洩することはない。
【0141】ところで、この蒸発燃料処理装置1におけ
る補助キャニスタ4Bはあくまで主キャニスタ4Aを補
助するためのものであり、蒸発燃料を吸着した後には早
い時期に再生して次に燃料給油する時のためにスタンバ
イさせておきたい。
【0142】そのためには、補助キャニスタ4Bで蒸発
燃料を吸着した場合には燃料給油終了後、最初に蒸発燃
料をパージする時に、大気開閉弁22を閉弁状態に保持
するとともにキャニスタ切換弁108を開弁状態に保持
することによって、補助キャニスタ4Bで吸着された蒸
発燃料を主キャニスタ4Aで吸着された蒸発燃料よりも
先にパージするのが好ましい。
【0143】そこで、この実施の形態では、補助キャニ
スタ4Bで蒸発燃料を吸着した場合には、燃料給油終了
後に大気開閉弁22を閉弁するとともにキャニスタ切替
弁108を開弁する弁切換のタイミングを遅延制御して
いる。
【0144】この弁切換タイミングの遅延制御は、燃料
給油終了後、最初に蒸発燃料をパージする際にパージ開
始からのパージ量を積算し、積算されたパージ量が規定
値に達したら大気開閉弁22を開弁するとともにキャニ
スタ切換弁108を閉弁することにより実現する。
【0145】即ち、前述のように燃料給油中に主キャニ
スタ4Aから補助キャニスタ4Bに切り換わり、その後
に燃料の給油を終了してフューエルリッド90を閉じた
場合には、ステップ500でリッドクローズと判定さ
れ、ステップ510に進み弁切換フラグがセットされて
いるか否かを判定する。ここでは既にステップ580で
弁切換フラグがセットされているので、ステップ510
からステップ590へ進み、積算された吸気管へのハー
ジ量が規定パージ量に達したか否かを判定する。積算さ
れたパージ量が規定パージ量に達していない場合には、
ステップ570に戻り大気開閉弁22の閉弁状態を保持
するとともにキャニスタ切替弁108の開弁状態を保持
する。
【0146】積算されたパージ量が規定パージ量に達し
た場合にはステップ520に進み大気開閉弁22を開弁
するとともにキャニスタ切換弁108を閉弁し、さらに
弁切換フラグをリセットする(ステップ530)。大気
開閉弁22が開弁しキャニスタ切換弁108を閉弁した
後は、主キャニスタ4Aの活性炭16に吸着された蒸発
燃料が吸気管に吸引されるようになる。
【0147】尚、前記弁切換タイミングの遅延制御は、
パージライン20内のパージ濃度をHCセンサで検出
し、パージ濃度が所定のパージ濃度よりも低くなったら
大気開閉弁22及びキャニスタ切換弁108の開閉を切
り換えるようにしても実現可能である。
【0148】この実施の形態においては、温度センサ8
6とECU100が飽和度検出手段を構成し、大気開閉
弁22とキャニスタ切換弁108とECU100が燃料
タンク2と補助キャニスタ4Bとを連通あるいは遮断す
る連通遮断手段を構成する。
【0149】〔補正〕前述した第3の実施の形態から第
6の実施の形態の蒸発燃料処理装置1では、キャニスタ
の飽和度検出手段として温度センサを用い、この温度セ
ンサの検出信号に基づいて給油停止手段あるいは連通遮
断手段を電気的に制御しているが、この場合には、精度
向上やキャニスタの有効利用を図るために以下のように
補正をすることが可能である。
【0150】<補正1>前述したように、活性炭は蒸発
燃料の吸着により発熱し、吸着量の増加と共に活性炭の
温度も上昇していく。しかしながら、正確に言うと、蒸
発燃料の吸着量と相関関係があるのは温度変化量(発熱
量)であり、吸着時の活性炭の温度は吸着量が同じであ
っても吸着前の活性炭の温度によって若干相違する。
【0151】したがって、第3〜第6の実施の形態で説
明したように温度センサ86で検出した温度Tが所定温
度に達した時に給油停止あるいはキャニスタ切換を行う
ようにすると、活性炭の吸着量が漏洩限界値βに達する
前に給油停止あるいはキャニスタ切換を行う虞れがあ
る。これでは、キャニスタから蒸発燃料が漏洩防止を図
ることはできるものの、活性炭を有効に利用していると
は言えない。
【0152】そこで、各サイクルに温度センサ86で検
出した温度Ttと、燃料給油開始時に温度センサ86で
検出した温度Tiとの温度差から温度変化量ΔTを求め
(数1)、この温度変化量ΔTから活性炭の吸着量が漏
洩限界値βに達したか否かを判定し、この判定に基づい
て給油停止あるいはキャニスタ切換を行うようにする
と、活性炭を最大限に有効利用しつつ、給油時にキャニ
スタからの蒸発燃料の漏洩を防止することができる。
【0153】
【数1】ΔT=Tt−Ti
【0154】尚、図14は活性炭の蒸発燃料の吸着量と
温度変化量ΔTとの相関関係を示す図である。
【0155】<補正2>温度センサ86には検出遅れが
あり、電磁開閉弁22,94,108は開閉する際に駆
動時間がかかる。したがって、これらに起因して、給油
停止あるいはキャニスタ切換のタイミングが遅れないよ
うに、遅れ時間を見込んで前記温度変化量ΔTを補正
し、補正後の温度変化量ΔTβ から活性炭の吸着量が
漏洩限界値βに達したか否かを判定し、この判定に基づ
いて給油停止あるいはキャニスタ切換を行うようにする
をすることも可能である。この補正式を数2に示す。
【0156】
【数2】ΔTβ=ΔT+(dT/dt)×τ=Tt−T
i+(dT/dt)×τ
【0157】ここで、(dT/dt)は温度変化速度で
あり、吸着帯Kの移動速度に比例する。τは蒸発燃料処
理システム毎に設定される遅れ時間である。この補正を
行うと、蒸発燃料の漏洩を更に確実に阻止することがで
きる。
【0158】<補正3>第3〜第6の実施の形態では温
度センサ86をキャニスタ4,4Aの最下部に設置し、
出口である拡散室14の一番近くに配置しているが、実
際に装置化する場合には種々の制約により最下部に設置
できないこともある。
【0159】その場合には、温度センサ86の検出信号
に基づいて温度センサ86の近傍に位置する活性炭16
が漏洩限界値βに達したと判定された時点から、吸着帯
Kが拡散室14の直前に達するまでに必要な時間を数3
により予測し、予測した到達時間tdが経過した後に、
燃料給油停止あるいはキャニスタ切換を行うように補正
してもよい。
【0160】
【数3】td=L/v
【0161】ここで、Lは温度センサ86から充填室1
0の最下部までの距離である。vは吸着帯Kの移動速度
であり、吸着量が漏洩限界値βのときの温度変化速度
(dT/dt)に比例する。尚、図15は所定吸着量の
ときの温度変化速度(dT/dt)と吸着帯Kの移動速
度vとの相関関係を示す図であり、両者は比例する。
【0162】この補正を行うと、温度センサ86より出
口側に充填された活性炭16も、蒸発燃料の吸着に有効
に利用することができる。
【0163】〔その他の実施の形態〕前述した第3の実
施の形態から第6の実施の形態の蒸発燃料処理装置1で
は、飽和度検出手段として温度センサを採用した場合で
説明したが、飽和度検出手段をHCセンサで構成するこ
とも可能である。即ち、キャニスタ4,4Aの出口近傍
にHCセンサを設置し、HCセンサによりキャニスタ
4,4Aの出口でのHC濃度を検出し、このHC濃度あ
るいはHC濃度の変化から出口近傍の活性炭16の吸着
量(飽和度)を検出し、この飽和度に基づいて燃料給油
停止あるいはキャニスタ切換を行うようにしてもよい。
【0164】また、飽和度検出手段としてHCセンサを
用いた場合にも、前述の補正1、補正2、補正3と同様
の補正を行うことが可能である。
【0165】また、前述した第3の実施の形態から第6
の実施の形態の蒸発燃料処理装置1では、フューエルリ
ッド90が開状態か否かによって燃料給油中か否かを判
定しており、開センサ92により給油中判定手段を構成
したが、この給油中判定手段は、燃料タンク2内の燃料
の液位を検出する液位センサや、燃料タンク2内の燃料
の温度を検出する燃温センサや、パージライン20内の
パージベーパ濃度を検出するベーパ濃度センサ等で構成
することも可能である。
【0166】例えば、液位センサの場合には、時間差を
あけて検出した液位センサの検出信号に基いて燃料タン
ク2内の燃料の液位が上昇したか否かを判定し、液位が
上昇した場合には給油中と判定する。
【0167】また、燃温センサの場合には、時間差をあ
けて検出した燃温センサの検出信号に基いて燃料タンク
2内の燃料の温度変化量を求め、温度変化量が判定値よ
りも大きい場合には給油中と判定する。
【0168】この判定原理は、通常の運転状態であれば
燃料タンク2内の燃料温度の変化は極めて穏やかである
が、燃料給油中は給油燃料温度の影響を受けて燃料タン
ク2内の燃料温度が急激に変化することに基づくもので
ある。尚、燃料温度が上昇するか下降するかは、給油前
の燃料タンク2内の燃料温度と給油燃料温度によって決
まる。
【0169】ベーパ濃度センサの場合には、時間差をあ
けて検出したベーパ濃度センサの検出信号に基いてパー
ジベーパ濃度の増加量を求め、パージベーパ濃度の増加
量が判定値よりも大きい場合には給油中と判定する。
【0170】この判定原理は、燃料給油中には給油燃料
から大量のベーパ(蒸発燃料)が発生しブリーザライン
8を通ってキャニスタ4に排出されるので、パージライ
ン20内のパージベーパ濃度が燃料を給油していない時
よりも急激に増大することに基づく。
【0171】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
キャニスタの飽和度を検出する飽和度検出手段と、飽和
度検出手段によって検出された飽和度が基準値より大き
くなったときに燃料タンクへの燃料の給油を停止せしめ
る給油停止手段とを備えたことにより、キャニスタから
蒸発燃料が大気に漏洩する前に給油を停止することがで
き、燃料給油中にキャニスタから大気に蒸発燃料が漏洩
するのを確実に阻止することができるという優れた効果
が奏される。
【0172】また、本発明によれば、主キャニスタと、
補助キャニスタと、燃料タンクに燃料を給油中か否かを
判定する給油中判定手段と、主キャニスタの飽和度を検
出する飽和度検出手段と、給油中判定手段により給油中
と判定され飽和度検出手段によって検出された飽和度が
基準値よりも小さいときには補助キャニスタを燃料タン
クから遮断し飽和度が基準値よりも大きいときには補助
キャニスタと燃料タンクとを連通する連通遮断手段とを
備えたことにより、主キャニスタから蒸発燃料が大気に
漏洩する前に主キャニスタから補助キャニスタに切り換
えて蒸発燃料を補助キャニスタで吸着することができ、
給油を停止させることなく、燃料給油中にキャニスタか
ら蒸発燃料が漏洩するのを確実に阻止することができる
という優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の蒸発燃料処理装置の第1の実施の形
態における概略構成図である。
【図2】 自動給油停止機構を備えた給油ガンの一例を
示す断面図である。
【図3】 活性炭の蒸発燃料に対する吸着量と漏れ量と
の相関関係を示す図である。
【図4】 キャニスタ内において吸着帯が入口側から出
口側に移行する様子を示す図である。
【図5】 本発明の蒸発燃料処理装置の第2の実施の形
態における概略構成図である。
【図6】 本発明の蒸発燃料処理装置の第3の実施の形
態における概略構成図である。
【図7】 本発明の蒸発燃料処理装置の第3の実施の形
態における弁開閉駆動処理ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図8】 本発明の蒸発燃料処理装置の第4の実施の形
態における概略構成図である。
【図9】 本発明の蒸発燃料処理装置の第4の実施の形
態における弁開閉駆動処理ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図10】 本発明の蒸発燃料処理装置の第5の実施の
形態における概略構成図である。
【図11】 本発明の蒸発燃料処理装置の第5の実施の
形態における弁開閉駆動処理ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図12】 本発明の蒸発燃料処理装置の第6の実施の
形態における概略構成図である。
【図13】 本発明の蒸発燃料処理装置の第6の実施の
形態における弁開閉駆動処理ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図14】 活性炭の蒸発燃料に対する吸着量と温度変
化量との相関関係を示す図である。
【図15】 活性炭の蒸発燃料吸着時の温度変化速度と
キャニスタ内における吸着帯の移動速度との関係を示す
図である。
【符号の説明】
1 蒸発燃料処理装置 2 燃料タンク 4 キャニスタ 4A 主キャニスタ 4B 補助キャニスタ 6 エバポライン(蒸発燃料通路) 8 ブリーザライン(蒸発燃料通路) 18 バイメタルスイッチ(飽和度検出手段) 22 電磁開閉弁(給油停止手段、連通遮断手段) 62 バネ(飽和度検出手段) 66 流量制御手段(給油停止手段) 76 二方向弁(給油停止手段) 86 温度センサ(飽和度検出手段) 94 電磁開閉弁(給油停止手段) 100 エンジンコントロールユニット(飽和度検出手
段、給油停止手段、連通遮断手段) 106 ダイヤフラムバルブ(連通遮断手段) 108 キャニスタ切換弁(連通遮断手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 F02M 25/08 301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと、この燃料タンクに蒸発燃
    料通路を介して連通し燃料タンク内の蒸発燃料を吸着す
    るキャニスタとを備え、所定の運転条件下で前記キャニ
    スタ内の吸着燃料を内燃機関の吸気系へパージする蒸発
    燃料処理装置において、前記キャニスタの飽和度を検出
    する飽和度検出手段と、前記飽和度検出手段によって検
    出された飽和度が基準値より大きくなったときに前記燃
    料タンクへの燃料の給油を停止せしめる給油停止手段
    と、を備えることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 【請求項2】 前記飽和度検出手段は、キャニスタの温
    度変化を検出する温度検出手段で構成されていることを
    特徴とする請求項1記載の蒸発燃料処理装置。
  3. 【請求項3】 前記給油停止手段は、キャニスタと大気
    とを連通あるいは遮断する連通遮断手段であることを特
    徴とする請求項1記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 【請求項4】 燃料タンクと、この燃料タンクに蒸発燃
    料通路を介して連通し燃料タンク内の蒸発燃料を吸着す
    るキャニスタとを備え、所定の運転条件下で前記キャニ
    スタ内の吸着燃料を内燃機関の吸気系へパージする蒸発
    燃料処理装置において、前記キャニスタは、主キャニス
    タと補助キャニスタで構成され、前記燃料タンクに燃料
    を給油中か否かを判定する給油中判定手段と、前記主キ
    ャニスタの飽和度を検出する飽和度検出手段と、前記給
    油中判定手段により給油中と判定され、前記飽和度検出
    手段によって検出された飽和度が基準値よりも小さいと
    きには補助キャニスタを燃料タンクから遮断し、飽和度
    が基準値よりも大きいときのみ補助キャニスタと燃料タ
    ンクとを連通する連通遮断手段と、を備えることを特徴
    とする蒸発燃料処理装置。
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