JPH1010321A - 光学フィルム及びその製造方法 - Google Patents

光学フィルム及びその製造方法

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JPH1010321A
JPH1010321A JP8167310A JP16731096A JPH1010321A JP H1010321 A JPH1010321 A JP H1010321A JP 8167310 A JP8167310 A JP 8167310A JP 16731096 A JP16731096 A JP 16731096A JP H1010321 A JPH1010321 A JP H1010321A
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film
roll
thickness
cooling roll
endless belt
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JP8167310A
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Akihisa Miura
明久 三浦
Yasumasa Okada
安正 岡田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶剤を使用する必要がなく、設備費用及びラ
ンニングコストが安価で、厚み精度及び光学品質に優れ
た、光学フィルム及びその製造方法を提供することを課
題とする。 【解決手段】 液晶表示素子に使用される光学フィルム
であって、フィルム厚みを100μm相当に換算した際
に、波長589nmの光源で測定した面内方向の複屈折
位相差が20nm以下であり、且つ、液晶表示素子の画
像として使用できる範囲内における複屈折位相差のバラ
ツキが、フィルム幅方向及び機械送り方向においてフィ
ルム厚みに拘わらず、±5nm以下であり、且つ、フィ
ルム表面に剥離模様が実質的に存在しないことを特徴と
する光学フィルム並びにその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学フィルム及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】延伸光学フィルムからなる位相差補償板
(以下、単に「位相差板」と記す)を組み込んだ液晶表
示素子は従来より使用されている。この位相差板は、通
常、原反として高分子フィルム〔例えば、ポリカーボネ
ート(PC)フィルムやポリスルホン(PSf)フィル
ムなどの未延伸フィルム(シートを含む)〕を延伸し
て、フィルムを配向させることにより所望の位相差を得
ている。光学フィルムの原反として用いられる未延伸フ
ィルムの作製方法としては、以下のように様々な方法が
提案されている。しかしながら、これら従来法には、そ
れぞれ欠点があって、必ずしも満足できるものではなか
った。
【0003】(1)光学的品質の良好なフィルムが得ら
れる方法として、樹脂を溶剤に溶かし、無端ベルトまた
はベースフィルム上に流延し、乾燥後、剥離させる溶剤
キャスト法が提案されている(特開平4−301415
号公報)。しかし、この方法では、設備費、ランニング
コストが高額となり、作業環境が劣悪となりがちであっ
た。
【0004】(2)押出機を用いる方法として、Tダイ
からの押出樹脂をロールとロールで挟圧する方法が提案
されている(特開平2−61899号公報)。しかし、
この方法で得られるフィルムは、厚みむら、ダイライ
ン、ギヤマークが発生すると共に、残留位相差が大きい
ため、光学的用途に供するフィルムとしては、品質の充
分なものではなかった。
【0005】(3)近年、ポリプロピレン(PP)の鏡
面成形方法として、Tダイから溶融状態で押出された膜
状の樹脂をキャストドラムと無端金属ベルトとの間で円
弧状に挟圧する方法が提案されている(特開平6−17
0919号公報)。これは、Tダイから流延された樹脂
を金属ロールと金属無端ベルトで狭圧しながら冷却して
シート状とする製造方法である。しかし、これにより、
厚みむら、ダイライン、ギヤマークの無いフィルムが製
造できるが、やはり残留位相差の発生は充分に解消でき
るものではなかった。
【0006】上記フィルムを原反として延伸し位相差板
とする際、残留している位相差のために延伸処理が均一
に行いにくく、延伸の前工程として充分にアニール処理
をしてやる必要がある。そのために長い予熱ゾーンが必
要となり設備費、ランニングコストが高くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、溶剤
を使用する必要がなく、設備費用及びランニングコスト
が安価で、厚み精度及び光学品質に優れた、光学フィル
ム及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明1(請求項1記載
の発明)の光学フィルムは、液晶表示素子に使用される
光学フィルムであって、フィルム厚みを100μm相当
に換算した際に、波長589nmの光源で測定した面内
方向の複屈折位相差(以下、単に「位相差」と記す)が
20nm以下であり、且つ、液晶表示素子の画像として
使用できる範囲内における位相差のバラツキが、フィル
ム幅方向及び機械送り方向においてフィルム厚みに拘わ
らず、±5nm以下であり、且つ、フィルム表面に剥離
模様が実質的に存在しないものである。
【0009】位相差は、波長並びにフィルムの厚みに依
存するため、本発明1においては、測定波長をNa原子
のd線スペクトル(589nm)で、フィルム厚みを1
00μm相当に換算した際の面内方向の位相差が20n
m以下である必要がある。位相差が大くなると延伸等の
後処理を行う際の予備加熱の加熱ムラ(例えば、熱風の
ムラ)により、応力緩和が温度毎に変わるなどの現象が
起き、延伸の直前でフィルムに残留している応力が不均
一になってしまう等の不具合が生じる。残留応力は、機
械送り方向(MD方向)の配向が原因であるが、フィル
ム幅方向に延伸を行う横延伸を行う際には、MD方向の
配向をフィルム幅方向(MDに対して直交方向)に再配
列を行わなければならず、フィルムに負担がかかるだけ
でなく、設定位相差値に配向させるのが難しい。
【0010】本発明1において、「バラツキ」とは、実
際に使用する範囲(例えば、液晶ディスプレイに使用す
る場合、実際に画面として表される部分)のフィルムの
位相差の平均値を中心値とおき、各点の測定値が中心値
よりどれだけズレているかを示すものであり、中心値に
対し、プラス側とマイナス側のズレの最大値を表記す
る。又、測定中にゴミや異物等が混入していた場合、異
常値は取り除くものとする。更に、中心値を明らかに変
化させるように端部が著しく大きな又は小さな値を示す
フィルムを使用する場合、端部あるいは特異点とみなせ
る部分を除いた部分での平均値を中心値とし、バラツキ
の対象も端部を除いた範囲での測定値とする。且つ、液
晶表示素子の画像として使用できる範囲内における位相
差のバラツキが、フィルム幅方向及び機械送り方向にお
いてフィルム厚みに拘らず、実測値で±5nmを超える
と押出原反を延伸した後も、延伸フィルムに応力のバラ
ツキが保持される。
【0011】位相差板に応力のバラツキがあると、液晶
の光学歪を完全に補償することができないために、意図
しない発色が確認される。赤であるべき箇所が黄色にな
ったり、青であるべき箇所が緑になったりする。白黒表
示の液晶では、黄色や青色が見えることがある。ひどい
場合には、使用に耐えられない。又、位相差は、フィル
ム内の配向度合いに比例するだけではなく、厚みにも比
例する。同じ配向度で厚みが異なる場合、厚みが厚い方
が位相差は大きくなる。従って、厚みも極力等しくする
必要がある。このため、位相差板により光学的な補償を
行うためには、設定値に極力等しい位相差を全面で獲得
し、且つ、厚みも等しくする必要がある。
【0012】又、本発明1において、フィルム表面に剥
離模様が実質的に存在しないとは、冷却ロールからの剥
離が不均一な場合にフィルム表面に発生する剥離模様が
無いことを言う。斯かる剥離模様は、フィルム表面に通
常は幅方向に線状に延びる模様で、上述の如く、不均一
・不安定な剥離により形成されるが、厚み変化や材質変
化に起因するものではないとされており、目視で微かに
観察されるが、定量的評価が極めて困難なものである。
【0013】本発明2(請求項2記載の発明)の光学フ
ィルムの製造方法は、Tダイから溶融状態で押し出した
膜状の熱可塑性樹脂を、冷却ロールと、圧力制御された
複数のロールで弛まないように張力をかけた無端ベルト
との間で、円弧状に狭圧し、次いで、冷却した樹脂フィ
ルムを剥離手段により冷却ロールから剥離させる光学フ
ィルムの製造方法であって、無端ベルトに張力をかける
2以上のロールの内、少なくとも熱可塑性樹脂を狭圧し
ている最下流のロールの回転軸心と上記冷却ロールとの
回転軸心間の距離関係が、「冷却ロールの半径+最下流
のロール半径+無端ベルトの厚み≦回転軸心間距離≦冷
却ロールの半径+最下流のロール半径+無端ベルトの厚
み+樹脂フィルム厚み」の要件を満たしている方法であ
る。回転軸心間距離が、上記範囲を外れると、得られる
樹脂フィルムの位相差のバラツキが大きくなるからであ
る。
【0014】本発明2において、樹脂フィルム厚みと
は、熱可塑性樹脂の挟圧を行う冷却ロールと最下流のロ
ールの回転軸の長手方向から見た中心を結んだ線上にあ
る熱可塑性樹脂の厚みを指す。又、その時に熱可塑性樹
脂は端部が厚くなる等幅方向に厚み分布を持っている
が、幅方向に対して最も均一な厚みを示す領域の厚みを
樹脂フィルム厚みとする。
【0015】樹脂フィルム厚みは、市販のβ線厚み測定
機を用いて厚みバラツキを測定し、ヒートブロック方式
やリップヒータ方式、ロボット方式等のリップ間隙制御
方法にフィードバックできる機構を導入すればよい。人
の経験によるリップ制御ではおおよそ±5%程度の制御
であり、熟練工員でも±3%が限界である。このため±
2%以下を達成するためには、測定を含む自動制御機構
を導入すれば容易である。
【0016】本発明2において、冷却ロールには、熱伝
導率が高く、高精度の鏡面仕上げがなされている金属ロ
ールが用いられる。無端ベルトを押しつける冷却駆動ロ
ールの材質は、金属であってもよいし、熱可塑性樹脂か
らの無端ベルトの剥離ポイントが幅方向の一直線上にな
るのであれば、ロール表面がシリコンゴムのような柔ら
かい材質であってもよい。この場合には、シリコンゴム
層が変形し回復しないような状態でなければ、無端ベル
トを挟んで、冷却ロールとの隙間をゼロにしてもよい。
【0017】成形速度は、2m/分以上が好ましい。こ
れより低い成形速度では、各ロールを回転させるモータ
ーが安定的に回転しないため、好ましくない。
【0018】本発明2の光学フィルムの製造方法では、
Tダイから溶融状態で膜状の熱可塑性樹脂を押し出し、
押し出した膜状の熱可塑性樹脂を、該熱可塑性樹脂の溶
融温度より低い温度に温度調節した冷却ロールと、圧力
制御された複数のロールで弛まないように張力をかけた
無端ベルトとの間で、円弧状に狭圧することにより、熱
可塑性樹脂を応力を極力残存させない状態にして冷却す
ることができるので、位相差を小さくすることができ
る。
【0019】熱可塑性樹脂を狭圧している最下流のロー
ルの回転軸心と上記冷却ロールとの回転軸心間の距離関
係を、「冷却ロールの半径+最下流のロール半径+無端
ベルトの厚み≦回転軸間距離≦冷却ロールの半径+最下
流のロール半径+無端ベルトの厚み+樹脂フィルム厚
み」とすることにより、冷却ロールと無端ベルトを介し
て最下流のロールとの間で挟圧される熱可塑性樹脂にか
かる挟圧力を均一にすることができるので、その幅方向
及び機械送り方向の位相差のバラツキを小さくすること
ができるとともに、熱可塑性樹脂表面から無端ベルトの
剥離する位置を常に最下流の幅方向の一直線上にするこ
とができるので剥離マークが激減する。
【0020】このことにより、PC等のエンジニアリン
グプラスチックを用いて、位相差板用原反として使用で
きる未延伸フィルム(シート)が得られる。すなわち、
従来のTダイから流延された樹脂を金属ロールと金属無
端ベルトで狭圧しながら冷却してシート状とする製造方
法を改良することで、安価に高精度の位相差板用原反と
しての本発明1の光学フィルムを得ることができ、この
方法により得られた原反を延伸することにより、高精度
の位相差板を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法で使用する装置
の構成について、図1を参照しながら説明する。Tダイ
1から溶融状態で膜状に押し出した熱可塑性樹脂2を冷
却ロール3上に導いて冷却する。初期状態では、無端ベ
ルト9は冷却駆動ロール4とベルト引張ロール6で支え
られており、熱可塑性樹脂2を狭圧する最下流のロール
(以下ベルト押しつけロールという)7は、冷却駆動ロ
ール4とベルト引張ロール6とのほぼ中間点に位置して
無端ベルト9とは接触していない。このとき冷却駆動ロ
ール4を冷却ロール3の上方より接近させ、熱可塑性樹
脂2を挟圧する。
【0022】次いで、ベルト押しつけロール7を駆動さ
せ、ベルト押しつけロール7の回転軸心と冷却ロール3
との回転軸心間の距離関係を、「冷却ロール3の半径+
ベルト押しつけロール7の半径+無端ベルト9の厚み≦
回転軸心間距離≦冷却ロール3の半径+ベルト押しつけ
ロール7の半径+無端ベルト9の厚み+樹脂フィルム厚
み」とすることにより、熱可塑性樹脂の幅方向及び機械
送り方向位相差のバラツキが少なくなるとともに、剥離
ポイントの均一化によって樹脂フィルム表面に発生する
剥離模様が激減し、樹脂フィルム表面に発生する非鏡面
模様が実質的に存在しない光学フィルムが得られる。
【0023】冷却ロール3と冷却駆動ロール4の間での
樹脂厚みの測定方法は予め挟圧させるために移動させる
ロールの位置を位置センサー等で測定できるようにして
おく。樹脂を目視観察しながら徐々に芯間距離を狭めて
いくと樹脂の表面状態に変化が生じる。新たに冷却が行
われる側のフィルム表面の鏡面性が向上したり、あるい
は2枚の偏光板にはさんだ時の光学的変化が確認でき
る。この変化が起こった瞬間の位置センサーからよみと
った値より樹脂厚みを求める。更に測定精度を挙げるた
めには明らかにフィルム厚みがわかっているフィルムを
数種類挟み込んで位置センサーの補正をしておくのもよ
い。充分固化したフィルムをロールでつぶしても常温で
行う場合明らかに元の寸法と較べて変化することはない
ので、この方法で測定できる。
【0024】
【実施例】本発明を実施例をもってさらに詳細に説明す
る。
【0025】実施例1 ポリカーボネート(商品名「パンライトK−128
5」、Tg140℃、帝人化成社製)を除湿器付き乾燥
機で120℃−5時間乾燥させたのち、押出機(1軸押
出機、フルフライトタイプ)に供給し、Tダイより押出
した。押出し温度は最高温度320℃とした。
【0026】得られた溶融樹脂を図1に示した装置を用
い、それぞれ140℃に制御された冷却ロール3と無端
ベルト9の間に供給した。冷却ロール3はロール径90
0mm、面長1000mm、二重セル型鉄ロールに硬質
クロムメッキをしたもの、冷却駆動ロール4はロール径
900mm、面長1000mmのシリコンゴムロールを
用いた。また無端ベルトはステンレス製のベルト幅10
00mmであった。
【0027】成形速度は20m/分とし、挟圧時の駆動
は冷却駆動ロール4を主とし、冷却ロール3はクラッチ
付きプーリーで構成された連れ回り回転とした。
【0028】さらにベルト押しつけロール7は直径60
0mm、面長1000mm、硬質クロムメッキのものと
した。
【0029】なお、冷却ロール3と冷却駆動ロール4の
軸心間距離=冷却ロール3の半径+無端ベルト9の厚み
+冷却駆動ロール4の半径+冷却ロール3と冷却駆動ロ
ール4の回転軸の軸心を結んだ線状にある樹脂シートの
厚み=450.0+1.0+450.0+0.8(m
m)=901.8(mm)、冷却ロール3とベルト押し
つけロール7の軸心間距離=冷却ロール3の半径+無端
ベルト9の厚み+ベルト押しつけロール7の半径+冷却
ロール3とベルト押しつけロール7の回転軸の軸心を結
んだ線状にある樹脂シートの厚み=450.0+1.0
+300.0+0.7(mm)=751.7(mm)と
し、光学フィルムを作成した。
【0030】実施例2 ベルト押しつけロール7をシリコンゴムロールとし、冷
却ロール3とベルト押しつけロール7の回転軸心間距離
=冷却ロール3の半径+無端ベルト9の厚み+ベルト押
しつけロール7の半径=450.0+1.0+300.
0(mm)=751.0(mm)としたこと以外は実施
例1と同様にして光学フィルムを作成した。
【0031】比較例1 冷却ロール3とベルト押しつけロール7の回転軸心間距
離=冷却ロール3の半径+無端ベルト9の厚み+ベルト
押しつけロール7の半径+10(mm)=450.0+
1.0+300.0+10(mm)=761.0(m
m)とした以外は実施例1と同様にして光学フィルムを
作成した。
【0032】比較例2 冷却ロール3とベルト押しつけロール7の回転軸心間距
離=冷却ロール3の半径+無端ベルト9の厚み+ベルト
押しつけロール7の半径−0.5(mm)=450.0
+1.0+300.0−0.5(mm)=750.5
(mm)としたこと以外は実施例2と同様にして光学フ
ィルムを作成した。
【0033】比較例3 引取装置をポリッシングロール(3本)タイプに変更
し、以下の条件としたこと以外は実施例1と同様にして
光学フィルムを作成した。 冷却ロール:硬質クロムメッキ、ロール径400mm、
面長900mm ロール温度:上流側から150℃、140℃、130℃ 成形速度 :20mm/分
【0034】比較例4 ポリカーボネート「パンライト K−1285」をCH
2 Cl2 に溶解し、樹脂濃度25重量%とし、ポリチレ
ンテレフタレートフィルム(商品名「グレードOX」、
帝人化成社製)に塗布(塗工幅:700mm、塗工厚
み:300μm)した後、乾燥温度40℃、80℃、1
20℃の各2m長さの乾燥炉に、送り速度1m/分で通
過させ、乾燥後フィルム厚み75μmのフィルムを得
た。
【0035】比較例5 冷却ロール3からみて樹脂シートと反対側に10mm幅
のスリットノズルを50mm間隔に機械送り方向に3本
平行に配置し、無端ベルト9が離れた後の冷却ロール3
上の樹脂に、0.5秒間隔でエアーを吹き付けたこと以
外は実施例1と同様にして光学フィルムを作成した。
【0036】比較例6 スリットノズルをシート幅方向に配置し、エアーを連続
的に吹き付けたこと以外は比較例5と同様にして光学フ
ィルムを作成した。
【0037】評価 位相差 実施例1〜2、及び、比較例1〜6で得られた光学フィ
ルムを大塚電子社製、「瞬間マルチ測光システムMCP
Dシリーズ」により位相差を測定するとともに、マイク
ロメータ(東京精密社製)でフィルム厚みを測定し、位
相差をフィルム厚み100μm当たりに換算し、実測値
のバラツキとともに、表1に記した。なお、測定は10
mm間隔で実施した。
【0038】剥離模様 各実施例及び比較例で得られた光学フィルムの剥離模様
の有無、強弱を以下の判定基準にて目視で評価した。 〔判定基準〕 ○:剥離模様無し △:剥離模様弱い ×:剥離模様強い
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明1の光学フィルムは、上述の如
く、複屈折位相差及びそのバラツキが小さく、表面に剥
離模様が実質的に存在しないものであるから、延伸した
際に位相差板として用いて良好なフィルムとなる。さら
に、本発明2の光学フィルムの製造方法は、溶剤キャス
ティング法に比して設備費用及びランニングコストが安
価であり、又、複屈折位相差及びそのバラツキが小さ
く、剥離模様が実質的に存在しない光学フィルムを得る
ことが出来る。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の説明図である。
【符号の説明】
1 Tダイ 2 樹脂 3 冷却ロール 4 冷却駆動ロール 5 剥離ロール 6 ベルト引張ロール 7 ベルト押しつけロール 8 ロール 9 無端ベルト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶表示素子に使用される光学フィルム
    であって、フィルム厚みを100μm相当に換算した際
    に、波長589nmの光源で測定した面内方向の複屈折
    位相差が20nm以下であり、且つ、液晶表示素子の画
    像として使用できる範囲内における複屈折位相差のバラ
    ツキが、フィルム幅方向及び機械送り方向においてフィ
    ルム厚みに拘わらず、±5nm以下であり、且つ、フィ
    ルム表面に剥離模様が実質的に存在しないことを特徴と
    する光学フィルム。
  2. 【請求項2】 Tダイから溶融状態で押し出した膜状の
    熱可塑性樹脂を、冷却ロールと、圧力制御された複数の
    ロールで弛まないように張力をかけた無端ベルトとの間
    で、円弧状に狭圧し、次いで、冷却した樹脂フィルムを
    剥離手段により冷却ロールから剥離させる光学フィルム
    の製造方法であって、無端ベルトに張力をかける2以上
    のロールの内、少なくとも熱可塑性樹脂を狭圧している
    最下流のロールの回転軸心と上記冷却ロールとの回転軸
    心間の距離関係が、「冷却ロールの半径+最下流のロー
    ル半径+無端ベルトの厚み≦回転軸心間距離≦冷却ロー
    ルの半径+最下流のロール半径+無端ベルトの厚み+樹
    脂フィルム厚み」の要件を満たしていることを特徴とす
    る光学フィルムの製造方法。
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