JPH09155951A - ポリサルフォン樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

ポリサルフォン樹脂フィルムの製造方法

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JPH09155951A
JPH09155951A JP7313976A JP31397695A JPH09155951A JP H09155951 A JPH09155951 A JP H09155951A JP 7313976 A JP7313976 A JP 7313976A JP 31397695 A JP31397695 A JP 31397695A JP H09155951 A JPH09155951 A JP H09155951A
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roll
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temperature
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Yasumasa Okada
安正 岡田
Akihisa Miura
明久 三浦
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリサルフォン樹脂を用いて、押出成形法に
より、液晶ディスプレイの位相差板の原反として好適な
光学品質に優れた樹脂フィルムの製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 押出機を用いて、ポリサルフォン樹脂を
Tダイから吐出時の樹脂温度330〜400℃でフィル
ム状に溶融押出し、押出された樹脂フィルムをエアーギ
ャップ50〜250mmで冷却ロールまたはベルトに導
き、ロールとロールとの間、ロールとベルトとの間、ま
たはベルトとベルトとの間で、冷却ロールまたはベルト
温度120〜220℃、挟圧力50〜500kg/cm
の条件で挟圧することを特徴とするポリサルフォン樹脂
フィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリサルフォン樹
脂フィルム(シートを含む)を押出成形法により製造す
る方法に関し、更に詳しくは、特に液晶ディスプレイの
位相差板の原反として好適な光学品質に優れた樹脂フィ
ルムを、ポリサルフォン樹脂を用いて押出成形法により
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に用いられている液晶ディスプレ
イの表示モードには、TN(ねじれネマティック)型と
STN(超ねじれネマティック)型がある。TN型は、
液晶分子のねじれ角が90度であり、古くから時計・電
卓等に利用されている。STN型は、TN型を改良した
表示モードで、液晶分子のねじれ角を180度以上(通
常210度から270度)にしている。これにより、液
晶分子の応答が急峻になり、TN型では困難であった大
画面化、表示容量の増大化が可能である。
【0003】しかしながら、STN型ディスプレイは、
従来のTN型では可能であった白黒表示ができなくなる
欠点がある。例えば、黄色と黒色(イエローモード)、
青色と白色(ブルーモード)の着色現象が発現する。こ
れは、光の波長によって液晶を透過してくる光量が異な
る(液晶の波長分散性)ために発現する。STN型ディ
スプレイは、このような色相を有するので、カラー表示
や鮮明な白黒表示を得ることができない。
【0004】そこで、STN型ディスプレイの着色現象
を解消する(色補償)ために、位相差板が用いられてい
る。従来、位相差板としては、通常、ポリカーボネート
樹脂フィルムを一軸延伸し、一定の位相差を付与したも
のが用いられている。位相差板は、液晶セル(STNパ
ネル)と偏光板との間に配置するだけで着色現象が解消
されるため、他の方式、例えば、2層STN法、液晶高
分子層に比べ、軽く、薄く、コストパフォーマンスに優
れている。
【0005】しかし、ポリカーボネート樹脂から成る位
相差板は、液晶の波長分散性を完全に補償できず、2枚
重ねで用いたり、液晶の応答速度やコントラストを犠牲
にして、色補償を行っている。これに対して、位相差板
にポリサルフォン樹脂を用いれば、樹脂の波長分散性が
液晶の波長分散性に比較的近づき、色補償の波長域も広
く、ポリカーボネート樹脂に比べ、良好な色補償が可能
となる。
【0006】このような位相差板が特開平2−2560
03号公報に示されている。すなわち、該公報には、光
学的ムラが殆ど観察されない光学用フィルムを、ポリカ
ーボネート樹脂などを用いて、溶剤キャスト法により連
続的に製造する方法が開示されている。この方法により
得られた光学用フィルムは、液晶ディスプレイの位相差
板などとして好適であるとされている。しかし、溶剤キ
ャスト法は、設備費用が高額であること、ランニン
グコストが高額であること、成形品に溶剤成分が残留
し、成形品性能が劣化すること、溶剤を使用するため
に、人体や環境に有害であることなどの欠点を有してい
る。
【0007】押出成形法により樹脂フィルムを製造すれ
ば、溶剤キャスト法の前記欠点を解消することができ
る。しかし、押出成形法では、生成フィルムに、厚みム
ラ、ダイライン、ギヤマーク、位相差ムラ等が発生する
ため、液晶ディスプレイ部材などの光学用途には不適当
なフィルムしか得ることができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
サルフォン樹脂を用いて、押出成形法により、液晶ディ
スプレイの位相差板の原反として好適な光学品質に優れ
た樹脂フィルムの製造方法を提供することにある。本発
明者らは、前記従来技術の問題点を解決するために鋭意
研究した結果、ポリサルフォン樹脂から溶融押出法によ
りフィルムを製造するに際し、特定の条件下で、溶融樹
脂フィルムを挟圧することにより、厚みムラがなく、全
面均一性に優れ、かつ、光学的性能に優れたフィルムの
得られることを見いだした。本発明は、これらの知見に
基づいて完成するに至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、押出機
を用いて、ポリサルフォン樹脂をTダイから吐出時の樹
脂温度330〜400℃でフィルム状に溶融押出し、押
出された樹脂フィルムをエアーギャップ50〜250m
mで冷却ロールまたはベルトに導き、ロールとロールと
の間、ロールとベルトとの間、またはベルトとベルトと
の間で、冷却ロールまたはベルト温度120〜220
℃、挟圧力50〜500kg/cmの条件で挟圧するこ
とを特徴とするポリサルフォン樹脂フィルムの製造方法
が提供される。
【0010】ここで、吐出時の樹脂温度とは、押出機の
Tダイリップ先端から吐出してくる溶融樹脂の温度であ
る。エアーギャップは、押出機のTダイリップ先端から
溶融樹脂(樹脂フィルム)が冷却ロールまたはベルトに
最初に接触する部分までの距離である。狭圧力は、ロー
ルとロールとの間、ロールとベルトとの間、またはベル
トとベルトとの間で溶融樹脂(樹脂フィルム)を狭圧す
ることにより付与される。狭圧力は、次式で定義され
る。 (狭圧力)=(狭圧時の力)/(樹脂幅)
【0011】
【発明の実施の態様】以下に、本発明の詳細を説明す
る。押出機としては、一般的に用いられる一軸または二
軸以上のスクリュー型押出成形機を用いることができ
る。押出機とTダイとの間に、ギヤポンプを配置して吐
出させれば、吐出量が安定するため好ましい。Tダイ
は、フィルム成形用のダイであれば特に限定されない
が、一般に用いられているストレートマニホールド型、
コートハンガー型などで十分である。Tダイからフィル
ム状に溶融押出(流延)された溶融樹脂は、該溶融樹脂
をロールとロールとの間、ロールとベルトとの間、また
はベルトとベルトとの間で強圧できる機能を有する引き
取り機により引き取られる。引き取られたフィルムは、
通常、巻き取り機に巻き取られる。
【0012】吐出時の樹脂温度は、押出機のTダイリッ
プ先端から吐出してくる溶融樹脂の温度である。樹脂温
度は、押出機と引き取り機の結合前に、押出機の各部分
を所定の温度に保持し、所定のスクリュー回転数で樹脂
を吐出させながら、熱電対等を用いて測定すればよい。
また、赤外線放射温度計、光ファイバー温度計等を環境
に合うようにセッティングすれば、インラインで樹脂温
度を測定することが可能である。
【0013】エアーギャップは、図1に示すように、押
出機1のTダイ2のリップ先端から溶融樹脂3が冷却ロ
ール4またはベルトに最初に接触する部分までの距離7
である。Tダイは、所望のエアーギャップを実現するた
めに、押出機の押出方向に対して傾けて押出機に取り付
けてもよい。図1に示す装置では、駆動温調ロール5に
よりベルト6を駆動し、該ベルト6と冷却ロール4との
間で溶融樹脂を挟圧するように構成されている。挟圧さ
れかつ冷却された樹脂フィルム3は、ガイドロール8、
9を経て、巻き取り機の方向10に引き取られる。
【0014】冷却ロールまたはベルト温度は、冷却ロー
ル4及び駆動温調ロール5を内部から加温できる構造に
することで、所定の範囲内に調整される。ロールをその
内部から加温するには、熱媒等を用いればよい。図2に
示すように、使用するベルトは、無端ベルトであり、温
調ロール11及び駆動温調ロール12と接触させること
で温度調節される。また、ベルト温度がより均一になる
ように、温調ロールによる加熱に加えて、ベルト内側か
ら温調された空気流を吹き付けたり、あるいはランプや
電熱線等で加熱してもよい。
【0015】冷却ロールとベルトの樹脂との接触面の表
面粗さ(JIS B0601)は、通常、0.5S以
下、好ましくは0.2S以下である。これらの表面粗さ
は、成形フィルムの表面状態に影響し、接触表面が粗い
と光学的特性が低下する。冷却ロール及びベルトの材質
は、熱伝導の良い金属が好ましく、例えば、ステンレス
鋼、炭素鋼、アルミニウム、銅、チタン合金などが挙げ
られ、熱膨張係数の違いにより加熱時の剥離が起きるこ
とがなければ硬質クロム等のメッキ処理を施していても
よい。加工及び性能上(錆、強度、表面仕上げ性)最適
なものとして、冷却ロールは、硬質クロムメッキされた
炭素銅を研磨したものが特に好ましく、ベルトは、ステ
ンレスの研磨したものが特に好ましい。図2に示すよう
に、ベルト6は、無端ベルトであり2本以上の温調ロー
ル11、12で支えられている。ベルトは、内部に用い
た温調ロールを1本以上駆動温調ロール12とし、該駆
動温調ロールを回転駆動させることで駆動される。ロー
ル回転方向13により、ベルト6は、ベルト駆動方向1
4の方向に駆動される。温調ロールは、ベルトが滑らな
いように、表面をシリコーン樹脂などの高分子材料で被
覆してもよい。
【0016】狭圧力は、ロールとロール、ロールとベル
ト、ベルトとベルトの各間で、溶融樹脂を挟み込んで与
えられる(図3、4、5)。図3に示す装置では、Tダ
イから溶融押出された溶融樹脂(樹脂フィルム)3は、
冷却ロール4と他の冷却ロール15との間で、2つの矢
印A方向に挟圧される。樹脂フィルムは、冷却ロール群
16、17を経て、押出方向10の方向に引き取られ
る。
【0017】図4に示す装置では、Tダイから溶融押出
された溶融樹脂(樹脂フィルム)3は、冷却ロール4と
ベルト20との間で、2つの矢印A方向に挟圧される。
ベルト20は、駆動温調ロール5と2つの温調ロール1
8、19により支えられている。駆動温調ロールの回転
方向21に従って、その方向にベルトが駆動される。樹
脂フィルムは、その後、ガイドロール群22、トレミン
グ装置23、ピンチロール群24を経て、押出方向10
の方向へ引き取られる。
【0018】図5に示す装置では、Tダイから溶融押出
された溶融樹脂(樹脂フィルム)3は、ベルト29と他
のベルト31との間で、2つの矢印A方向に挟圧され
る。ベルト29は、駆動温調ロール5と温調ロール26
により支えられ、ロール回転方向28の方向に駆動され
る。ベルト31は、2つの温調ロール27と30により
支えられている。挟圧された樹脂フィルムは、押出方向
10の方向に引き取られる。
【0019】狭圧力は、線圧で定義される。例えば、図
4に示すように、樹脂フィルムがロールとベルトで狭圧
される場合は、冷却ロール4が油圧シリンダ25、スク
ルージャッキ等で押し上げられ、2つの矢印A方向に狭
圧される。狭圧力は、冷却ロールを押し上げる力と樹脂
幅で次式のように決定される。(狭圧力)=(冷却ロー
ルを押し上げる力)/(樹脂幅)狭圧力によりロールや
ベルトに高負荷がかかり、破損の恐れがある場合は、緩
衝の役割として、狭圧のかかるロールは、シリコン樹脂
などの高分子樹脂により少なくとも一方が被覆されてい
てもよい。ポリサルフォン樹脂は、サルフォン基(−S
2−)を分子内に有する芳香族ポリマーである。原料
樹脂は、例えば、テイジンアモコエンジニアリングプラ
スチックス(株)社(商品名:ユーデル)で量産されて
いる。ポリサルフォン樹脂は、透明グレードを用いる。
液晶部材となるため、透明の方が好ましいからである。
【0020】ベルトを用いる場合、すなわちベルトとロ
ールまたはベルトとベルトによって溶融樹脂(樹脂フィ
ルム)に狭圧力を与える場合は、押出方向にかかる張力
が比較的小さくなるので、押出方向の位相差が小さくな
る。ロールとロールとの間での挟圧では、流延された溶
融樹脂は後方のロールにより冷却される前に張力を受け
て巻き取られるので、位相差が大きくなる。しかし、ベ
ルトを用いる場合は、十分冷却された後に後方ピンチロ
ール等で巻き取られるので、冷却時に溶融樹脂に張力が
架からない。冷却時は、ベルトとロールまたはベルトと
ベルトである程度抑えられながら搬送されるからであ
る。そのため、ベルトを用いる方がフィルム成形品の分
子配向がランダム(自由)であり、位相差板に加工(延
伸)する際に、所定の配向すなわち位相差を付与しやす
い。自由に分子が再配列してくれるということである。
また、延伸方向も限定されない。
【0021】押出方向に分子が配向している場合は、押
出方向にさらに延伸(通常、縦一軸延伸という)しやす
く、所定の位相差を付与しやすい。これは、延伸前の原
反フィルムの分子が予め押出方向にある程度配列してい
るからである。そのため、この配列に逆らって、すなわ
ち横方向(押出方向に垂直方向)に延伸しようとする
と、分子の再配列がスムーズでなく位相差ムラが発生し
やすくなる。このような理由で、ベルトを用いる方が低
位相差のフィルムが形成できるので、2次加工の延伸処
理がしやすい利点がある。縦一軸、横一軸延伸処理のど
ちらでもよいし、所望の位相差を付与するために二軸延
伸処理をしても、位相差の均一な光学品質の優れた位相
差板を得ることができる。また、ベルトを用いると、フ
ィルムの表と裏で同時に強制冷却を行えるので、表と裏
の冷却状態も等しくなり、表裏の光学品質の差が無い利
点もある。ロールとロールとの間での挟圧の場合は、片
面が空気冷却となる。ベルトを用いる場合でも、ベルト
とロールの組み合わせが最適である。ベルトとベルトと
の組み合わせは、ベルトとロールの組み合わせに比較す
ると、設備費が高く、機械構成も複雑になる。
【0022】樹脂温度、エアーギャップ、及び冷却ロー
ルまたはベルトの温度を特定の条件にすることで、光学
品質に優れるポリサルフォン樹脂フィルムが押出成形法
により得られる。樹脂温度を330〜400℃とするこ
とにより、最適な温度でダイ内での剪断が抑えられるた
め光学歪が少ない。エアーギャップを50〜250mm
と比較的短い距離とすることにより、ネックイン、中央
部のたるみを抑え成形品幅方向においても均一なものと
なる。幅方向端部と中央部で冷却差による光学ムラも無
い。冷却ロールまたはベルト温度を120〜220℃と
し、最適な冷却温度としているため、冷却ムラによるフ
ィルム成形品のたわみや歪もなく、位相差の均一なフィ
ルムが成形できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明について、実施例及び比較例を
挙げてより具体的に説明する。なお、成形品の性能評価
法は、次のとおりである。 <成形品性能評価> 厚みムラ フィルムの厚みムラを、マイクロメータ(ミツトヨ社
製)で、押出方向はピッチ10mmで20点、幅方向は
ピッチ10mmで24点測定した。 ○:平均厚みに対して1%未満の厚みムラ、 ×:平均厚みに対して1%以上の厚みムラ。 面内位相差 面内位相差をセナルモン法で測定した。押出方向はピッ
チ10mmで20点、幅方向はピッチ10mmで24点
測定した。 ○:平均位相差(100μm厚単位に換算)に対して3
nm未満の場合、 ×:平均位相差に対して3nm以上の場合。 全面均一性 直行ニコル配置の偏光板の間に成形品フィルムを挿入
し、目視で観察した。 〇:ダイライン、ギヤマークがなく全面均一、 ×:ダイライン、ギヤマークが認められる。
【0024】[実施例1]ポリサルフォン樹脂として、
テイジンアモコエンジニアリングプラスチック(株)社
製の商品名ユーデルP−1700(ガラス転移温度19
0℃)を用いた。ポリサルフォン樹脂のペレットを、除
湿器付き乾燥ホッパーで4時間、135℃で十分乾燥さ
せた。押出機として、φ50mm、L/D=28、ギヤ
ポンプ付き、10.3cc/REVを用いた。ギヤポン
プは押出量を安定させるので厚みムラ、位相差ムラが抑
えられる。Tダイは、巾500mm、コートハンガータ
イプのものを用いた。押出機は、図6に示すように、押
出機1本体にホッパー32から原料樹脂ペレットを投入
し、シリンダー部の各ゾーン(C1〜C4)で加熱して
溶融させる。溶融樹脂は、アダプタ部33、ギアポンプ
部34、ネック部35、及びTダイ2を経て、該Tダイ
先端のリップから溶融押出される。 ・スクリーンメッシュ:#80×120×200×12
0×80 ・吐出量:14kg/hr ・押出機・ギヤポンプ・Tダイ温度条件は、表1に示
す。
【0025】
【表1】
【0026】樹脂温度は、赤外線放射温度計(レイテッ
ク社製)で測定したところ、340℃であった。引き取
り機は、図4に示すベルトとロールで狭圧できるものを
用いた。各条件は、次のとおりであった。 ・狭圧力:220kg/cm ・エアーギャップ:180mm ・ロール及びベルト温度:170℃ ・ライン速度:10m/min ・狭圧時の樹脂幅:320mm 成形品(フィルム)幅は、トリミングを行い、250m
mとした。得られたフィルムの性能を表2に示す。この
ように成形したフィルム原反を縦一軸延伸し位相差板と
した。市販の白黒表示STN型液晶ディスプレイに組み
込んだ場合、良好な画質を得ることができた。
【0027】[比較例1]樹脂温度が410℃になるよ
うに、押出機の各部を調整したこと以外は、実施例1と
同様にしてフィルムを製造した。
【0028】[比較例2]エアーギャップを300mm
にしたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを製
造した。
【0029】[比較例3]ロール及びベルト温度を70
℃にしたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを
製造した。
【0030】[比較例4]狭圧力を30kg/cmにし
たこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを製造し
た。
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、押出成形法により、液
晶ディスプレイの位相差板の原反として好適な光学品質
に優れたポリサルフォン樹脂フィルムが提供される。よ
り具体的に、本発明によれば、以下のような顕著な効果
を達成することができる。 (1)押出機とロールとロール、ロールとベルト、また
はベルトとベルトとの組み合わせにより、ポリサルフォ
ン樹脂フィルムを製造するため、設備費が安価であり、
ランニングコストも安価となる。 (2)溶剤を用いないので、環境に優しく、人体にも安
全である。また、成形品に溶剤成分が残留しないので、
品質面でも安全で、樹脂本来の性能を保持したフィルム
が得られる。 (3)一定間隔のロールとロール、ロールとベルト、ベ
ルトとベルトで狭圧するので、厚みムラ、ダイライン、
ギヤマーク、位相差ムラの生じない光学品質に優れるフ
ィルムが得られる。 (4)樹脂温度、エアーギャップ、及び冷却ロールまた
はベルトの温度を特定の条件にすることで、光学品質に
優れるポリサルフォン樹脂フィルムが押出成形法により
得られる。 (5)狭圧時にベルトを用いることで、2次加工性の良
い、光学性に優れるフィルムを成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を説明するための断面略図で
ある。
【図2】本発明の製造方法において用いるベルトを説明
するための断面略図である。
【図3】本発明の製造方法の一実施態様を示す断面略図
である。
【図4】本発明の製造方法の一実施態様を示す断面略図
である。
【図5】本発明の製造方法の一実施態様を示す断面略図
である。
【図6】本発明で使用する押出機の断面略図である。
【符号の説明】
1:押出機、 2:Tダイ、 3:溶融樹脂フィルム、 4:冷却ロール、 5:駆動温調ロール、 6:ベルト、 7:エアーギャップ、 8:ガイドロール、 9:ガイドロール、 10:押出方向、 11:温調ロール、 12:駆動温調ロール、 13:ロール回転方向、 14:ベルト駆動方向、 15:冷却ロール、 16:冷却ロール、 17:冷却ロール、 18:温調ロール、 19:温調ロール、 20:ベルト、 21:ロール回転方向、 22:ガイドロール、 23:トレミング装置、 24:ピンチロール、 25:油圧シリンダ、 26:温調ロール、 27:冷却ロール、 28:ロール回転方向、 29:ベルト、 30:温調ロール、 31:ベルト、 32:ホッパー、 33:アダプタ部、 34:ギアポンプ部、 35:ネック部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 81:00 B29L 7:00 11:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機を用いて、ポリサルフォン樹脂を
    Tダイから吐出時の樹脂温度330〜400℃でフィル
    ム状に溶融押出し、押出された樹脂フィルムをエアーギ
    ャップ50〜250mmで冷却ロールまたはベルトに導
    き、ロールとロールとの間、ロールとベルトとの間、ま
    たはベルトとベルトとの間で、冷却ロールまたはベルト
    温度120〜220℃、挟圧力50〜500kg/cm
    の条件で挟圧することを特徴とするポリサルフォン樹脂
    フィルムの製造方法。
JP7313976A 1995-12-01 1995-12-01 ポリサルフォン樹脂フィルムの製造方法 Withdrawn JPH09155951A (ja)

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