JPH0952240A - 光学用透明フィルムの製造方法 - Google Patents

光学用透明フィルムの製造方法

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JPH0952240A
JPH0952240A JP20439095A JP20439095A JPH0952240A JP H0952240 A JPH0952240 A JP H0952240A JP 20439095 A JP20439095 A JP 20439095A JP 20439095 A JP20439095 A JP 20439095A JP H0952240 A JPH0952240 A JP H0952240A
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JP
Japan
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film
coating
solution
thickness
polysulfone resin
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Minoru Suezaki
穣 末崎
Tomohiro Abe
智博 安部
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さのバラツキが小さく、光学的歪みを抑え
た光学用透明フィルムの製造方法を提供する。 【解決手段】 乾燥時の液温における溶液粘度(η)が
10poise 以上である溶液キャスト製膜において、乾燥
工程における溶液キャスト面の法線方向の風速V(m/
秒)が下式に示される範囲にあることを特徴とする光学
用透明フィルムの製造方法。 0.34×η0.65≦V≦0.8×η0.65

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学用透明フィル
ムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレー等の画像表示装
置に光学用プラスチックフィルムが汎用されるようにな
ってきている。これらの例は枚挙に暇ないが、例えば、
偏光板の保護フィルム等に用いられる低複屈折性の透明
フィルム、防眩材料等に用いられる1/4λの位相差を
有する複屈折性の透明フィルム、STN液晶を用いた液
晶ディスプレー等の複屈折による位相差を補償する位相
差補償フィルム等があげられる。
【0003】上記光学用プラスチックフィルムは、主と
して、Tダイ法等の溶融キャスト製膜法と、溶液キャス
ト製膜法によって製造されている。上記溶融キャスト製
膜法は、例えば、特開昭52−147662号公報に記
載されている如く、加熱溶融された熱可塑性樹脂を金型
よりフィルム状に押出して支持体表面にキャスト(流
延)して冷却し、製膜するものである。
【0004】しかし、上記溶融キャスト製膜法によって
得られるフィルムは、溶融残渣や異物等を核にして形成
されるフィッシュアイによる透明性や平滑性等の外観品
質が低劣であるだけでなく、厚さの精度も充分でなく、
上記製膜装置の機械加工精度から限度があり、良質の光
学用プラスチックフィルムを得ることができない。
【0005】上記溶液キャスト製膜法は、例えば、特開
平2−111511号公報に記載されている如く、プラ
スチックを適宜溶剤に溶解した溶液や重合性モノマー等
を含む溶液を、コンマコーター、リップコーター、ドク
ターブレードコーター、バーコーター、ロールコーター
等のコーターを用いて、ステンレススチールベルト、ス
テンレススチールドラム、離型性を有するプラスチック
フィルム等の支持体表面にキャストし、加熱して溶剤を
揮散しもしくは重合性モノマーを重合させた後、形成し
たフィルムを上記支持体から剥離して光学用プラスチッ
クフィルムを得るものである。
【0006】上記溶液キャスト製膜法は、キャストする
溶液の固形分が100%でないため、前記する各種コー
ターの機械精度に起因する厚さのバラツキに固形分比率
を乗じたものが乾燥後のフィルムの厚さのバラツキとな
り、上記溶融キャスト製膜法に比して厚さのバラツキは
小さくなる。又、キャストする際の溶液の粘度は、溶融
キャスト製膜法に比して低いので保留粒径の小さいフィ
ルターによってゲル化した材料や異物を除去することが
容易となり、透明性や平滑性等の外観品質も溶融キャス
ト製膜法に比して改善される。
【0007】しかし、上記溶液キャスト製膜法において
使用されるコーターの機械加工精度や使用するキャスト
用溶液にもまして、キャストされた上記溶液の被膜を加
熱乾燥する工程での加熱乾燥条件及びそのバラツキによ
って、得られる光学用プラスチックフィルムの厚さのバ
ラツキやその他の光学的歪みを生じ、反射像や透過像を
歪ませるといった光学用フィルムとしての欠陥を露呈す
るものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の事実
に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、厚さのバラツキが小さく、光学的歪みを抑えた光学
用透明フィルムの製造方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、乾燥時の液温
における溶液粘度(η)が10poise 以上である溶液キ
ャスト製膜において、乾燥工程における溶液キャスト面
の法線方向の風速V(m/秒)が下式(1)に示される
範囲にあることを特徴とする光学用透明フィルムの製造
方法をその要旨とするものである。
【0010】
【化2】
【0011】本発明において光学用透明フィルムを構成
する造膜材料としては、溶液キャストし得る溶剤があ
り、乾燥後に透明フィルムを形成し得る高分子であれば
特に限定されるものではないが、例えば、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリア
リレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリ
フェニレンオキサイド等が挙げられる。上記高分子を溶
解する溶剤は、各々の高分子を均一、且つ、好ましい速
度で溶解する溶剤から適宜選択使用されるが、例えば、
ポリカーボネートに対し塩化メチレン、ポリサルホンに
対しアニソール、ポリスチレンに対しメチルエチルケト
ンやトルエン、ポリアリレートに対し塩化メチレン等が
挙げられる。
【0012】上記溶液キャスト製膜に使用されるキャス
ト用支持体としては、上記キャスト溶液に用いられる溶
剤に侵されず、且つ、表面が平滑性に優れるものであれ
ば特に限定されるものではないが、例えば、銅やステン
レス鋼等の金属、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート等の熱変形性の低い合
成樹脂、上記金属の表面にガラスやセラミックスを被覆
したもの或いはこれらの支持体の表面をシリコーン樹脂
やフッ素樹脂等で離型処理したものが、ドラム、エンド
レスベルト、板、フィルム等の形態で使用される。
【0013】本発明の溶液キャスト製膜における塗膜の
乾燥手段は、熱風乾燥手段を含むものであれば、特に限
定されるものではない。上記熱風乾燥手段としては、例
えば、支持体上の塗膜の法線方向に設置された複数対の
熱風吹出しノズルから前記キャスト溶液の粘度に応じて
与えられる風速の範囲内で熱風を吹き出して乾燥するも
のであってもよく、又、上記塗膜面とその反対側の支持
体面の両面から熱風を吹き出して乾燥するものであって
もよい。更に、塗膜面に対して斜め方向の吹出ノズルか
ら熱風が吹き出されてもよい。又、上記支持体や搬送ロ
ールの加熱による乾燥や赤外線等の輻射熱を補助乾燥手
段として併用してもよい。
【0014】上記熱風乾燥手段における熱風のキャスト
溶液塗膜面に対する法線方向の成分の風速V(m/秒)
が、乾燥時の上記キャスト溶液温度における溶液粘度が
10poise 以上である場合、その粘度η(poise )に応
じて前記式(1)に示した範囲内とすることによって、
乾燥された塗膜の表面状態や厚さのバラツキを小さく
し、光学的に歪みの小さいフィルムが得られるのであ
る。これは、乾燥時の熱風により、塗布面に生じた塗工
スジの如き膜厚のバラツキが解消し、結果的に塗布面の
レベリングが促進されるためであると推定される。
【0015】上記熱風による塗膜表面の挙動としては、
次のような関係が認められる。即ち、粘度が大きいと熱
風の影響を受けにくくなり、塗膜表面の乱れが生じにく
いため、大きい風速で乾燥を行わなければレベリング効
果を得にくい。一方、粘度が低くなるに従って、小さい
風速によっても塗膜表面の乱れが生じ、レベリング効果
も大きいが、粘度が10poise 未満であると、熱風によ
る塗膜表面の乱れが大きくなり、レベリングの範囲を超
えて逆に平滑な表面の塗膜を得ることができなくなる。
又、上記粘度が10poise 未満の塗膜と同様に、前記式
(1)に示した範囲の上限を超える場合も、熱風による
塗膜表面の乱れがレベリングの範囲を超えて大きくな
り、大きい風速で攪乱された塗膜表面が光学的な歪みと
して視認され、前記式(1)に示した範囲の下限未満に
なる場合には、レベリング効果は得られず、このような
風速V(m/秒)で乾燥された塗膜から得られるフィル
ムは、塗工スジがそのまま光学的な歪みとして視認さ
れ、これらのフィルムを一軸延伸処理を行っても上記光
学的な歪みは是正されない。以上の事実に基づき、前記
式(1)が案出されたのである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例を挙げて更に詳細に説明する。 (実施例1)ポリサルホン樹脂(テイジンアモコエンジ
ニアリングプラスチック社製、商品名:ユーデルP−3
500、ペレット状)をアニソール(みどり化学社製)
に溶解し、充分に脱泡して濃度38重量%の塗工用ポリ
サルホン樹脂溶液を調製した。
【0017】コーターヘッドとしてコンマロールを用
い、厚さ75μmのポリイミドフィルム(東レ−デュポ
ン社製、商品名:カプトン)をキャスト用支持体とし、
コンマロールの中央部に厚さ25μm、幅5mmのポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルムのリボンを
巻き付け、故意に塗工スジを発生するようにした塗布部
を準備した。乾燥方式は、ロール搬送による熱風乾燥
で、3つの乾燥ゾーンを有し、各ゾーンともキャスト面
にその上方から熱風を吹き付けて乾燥する方式である。
各ゾーンの熱風温度は、塗布部に近い方から順に、15
0℃、180℃、210℃に設定された。
【0018】上記コンマコーターに上記塗工用ポリサル
ホン樹脂溶液を供給し、乾燥機における熱風のキャスト
面に対する法線方向の風速を5.5m/秒に設定して厚
さ80μmのポリサルホン樹脂フィルムを製造した。上
記乾燥機の最初の乾燥ゾーン内におけるキャスト塗膜の
温度は130℃であり、この温度におけるキャスト溶液
の粘度は59poise であった。上記の如く、故意に塗工
スジが発生するようにPETフィルムのリボンを巻き付
けた部分に相当するポリサルホン樹脂フィルムの部位を
膜厚計によって厚さ測定を行ったが、該部位の膜厚は、
80±1μmであり、該部位以外の膜厚のバラツキとほ
ぼ同等であった。
【0019】上記ポリサルホン樹脂フィルムを、次い
で、1.4倍に一軸延伸処理を行い、位相差補償フィル
ムを作製した。得られた位相差補償フィルムを、偏光軸
が直交するように設置された2枚の偏光板の間に、2枚
の偏光板の偏光軸と上記位相差補償フィルムの延伸軸が
45°の角度をなすように挟み、前記故意に塗工スジが
発生するようにした部位を観察したが、光学的なムラは
視認されなかった。
【0020】(実施例2)実施例1と同様にして、ポリ
サルホン樹脂をアニソールに溶解し、充分に脱泡して濃
度35重量%の塗工用ポリサルホン樹脂溶液を調製し
た。
【0021】実施例1と同じコンマコーターに上記塗工
用ポリサルホン樹脂溶液を供給し、乾燥機における熱風
のキャスト面に対する法線方向の風速を4.3m/秒に
設定して厚さ100μmのポリサルホン樹脂フィルムを
製造した。上記乾燥機の最初の乾燥ゾーン内におけるキ
ャスト塗膜の温度は130℃であり、この温度における
キャスト溶液の粘度は20poise であった。上記の如
く、故意に塗工スジが発生するようにPETフィルムの
リボンを巻き付けた部分に相当するポリサルホン樹脂フ
ィルムの部位を膜厚計によって厚さ測定を行ったが、該
部位の膜厚は、100±1μmであり、該部位以外の膜
厚のバラツキとほぼ同等であった。
【0022】上記ポリサルホン樹脂フィルムを、次い
で、1.3倍に一軸延伸処理を行い、位相差補償フィル
ムを作製した。得られた位相差補償フィルムを、実施例
1と同様に前記故意に塗工スジが発生するようにした部
位を観察したが、光学的なムラは視認されなかった。
【0023】(実施例3)実施例1のアニソールに替え
て、塩化メチレン(和光純薬社製)を用い、充分に脱泡
した濃度23重量%の塗工用ポリサルホン樹脂溶液を調
製した。
【0024】実施例1のコーターヘッドをドクターブレ
ードコーターに替え、キャスト用支持体をPETフィル
ム(帝人社製、商品名:テトロンOX)に替え、更に、
乾燥機における乾燥3ゾーンの温度を順に、40℃、7
0℃、100℃に設定し、実施例1と同様にして上記塗
工用ポリサルホン樹脂溶液を供給し、乾燥機における熱
風のキャスト面に対する法線方向の風速を6.0m/秒
に設定して厚さ80μmのポリサルホン樹脂フィルムを
製造した。上記乾燥機の最初の乾燥ゾーン内におけるキ
ャスト塗膜の温度は35℃であり、この温度におけるキ
ャスト溶液の粘度は25poise であった。上記の如く、
故意に塗工スジが発生するようにPETフィルムのリボ
ンを巻き付けた部分に相当するポリサルホン樹脂フィル
ムの部位を膜厚計によって厚さ測定を行ったが、該部位
の膜厚は、80±1μmであり、該部位以外の膜厚のバ
ラツキとほぼ同等であった。
【0025】上記ポリサルホン樹脂フィルムを、次い
で、1.4倍に一軸延伸処理を行い、位相差補償フィル
ムを作製した。得られた位相差補償フィルムを、実施例
1と同様に前記故意に塗工スジが発生するようにした部
位を観察したが、光学的なムラは視認されなかった。
【0026】(実施例4)実施例3と同様に塩化メチレ
ンを用い、充分に脱泡した濃度33重量%の塗工用ポリ
サルホン樹脂溶液を調製した。
【0027】実施例3のコーターヘッドをダイコーター
に替え、実施例3と同様にして上記塗工用ポリサルホン
樹脂溶液を供給し、乾燥機における熱風のキャスト面に
対する法線方向の風速を15.0m/秒に設定して厚さ
70μmのポリサルホン樹脂フィルムを製造した。上記
乾燥機の最初の乾燥ゾーン内におけるキャスト塗膜の温
度は35℃であり、この温度におけるキャスト溶液の粘
度は255poise であった。上記の如く、故意に塗工ス
ジが発生するようにPETフィルムのリボンを巻き付け
た部分に相当するポリサルホン樹脂フィルムの部位を膜
厚計によって厚さ測定を行ったが、該部位の膜厚は、7
0±1μmであり、該部位以外の膜厚のバラツキとほぼ
同等であった。
【0028】上記ポリサルホン樹脂フィルムを、次い
で、1.4倍に一軸延伸処理を行い、位相差補償フィル
ムを作製した。得られた位相差補償フィルムを、実施例
1と同様に前記故意に塗工スジが発生するようにした部
位を観察したが、光学的なムラは視認されなかった。
【0029】(実施例5)実施例1と同様にアニソール
を用い、充分に脱泡した濃度30重量%の塗工用ポリサ
ルホン樹脂溶液を調製した。
【0030】実施例1と同様にして上記塗工用ポリサル
ホン樹脂溶液を供給し、乾燥機における熱風のキャスト
面に対する法線方向の風速を1.8m/秒に設定して厚
さ80μmのポリサルホン樹脂フィルムを製造した。上
記乾燥機の最初の乾燥ゾーン内におけるキャスト塗膜の
温度は130℃であり、この温度におけるキャスト溶液
の粘度は10poise であった。上記の如く、故意に塗工
スジが発生するようにPETフィルムのリボンを巻き付
けた部分に相当するポリサルホン樹脂フィルムの部位を
膜厚計によって厚さ測定を行ったが、該部位の膜厚は、
80±1μmであり、該部位以外の膜厚のバラツキとほ
ぼ同等であった。
【0031】上記ポリサルホン樹脂フィルムを、次い
で、1.3倍に一軸延伸処理を行い、位相差補償フィル
ムを作製した。得られた位相差補償フィルムを、実施例
1と同様に前記故意に塗工スジが発生するようにした部
位を観察したが、光学的なムラは視認されなかった。
【0032】(比較例1)実施例1の乾燥機における熱
風のキャスト面に対する法線方向の風速を5.5m/秒
から2.8m/秒に変更したこと以外、実施例1と同様
にして厚さ80μmのポリサルホン樹脂フィルムを作製
した。得られた未延伸のポリサルホン樹脂フィルムの、
故意に塗工スジが発生するようにPETフィルムのリボ
ンを巻き付けた部分に相当する部位の膜厚は、75μm
に低下しており、塗工スジが認められ、更に、1.4倍
に一軸延伸処理された位相差補償フィルムを作製を実施
例1と同様に前記故意に塗工スジが発生するようにした
部位を観察したところ、光学的なムラとして明確に視認
された。
【0033】(比較例2)実施例1の乾燥機における熱
風のキャスト面に対する法線方向の風速を5.5m/秒
から13.0m/秒に変更したこと以外、実施例1と同
様にして厚さ80μmのポリサルホン樹脂フィルムを作
製した。得られた未延伸のポリサルホン樹脂フィルム
の、故意に塗工スジが発生するようにPETフィルムの
リボンを巻き付けた部分に相当する部位の膜厚は、80
±2μmであり、外観的には左程目立った塗工スジには
なっていないが、数字が示す如くバラツキは大きくなっ
ていた。更に、1.4倍に一軸延伸処理された位相差補
償フィルムは、実施例1と同様に前記故意に塗工スジが
発生するようにした部位を観察したところ、位相差補償
フィルム全体に光学的なムラが明確に視認された。
【0034】(比較例3)実施例2の乾燥機における熱
風のキャスト面に対する法線方向の風速を4.3m/秒
から1.8m/秒に変更したこと以外、実施例2と同様
にして厚さ80μmのポリサルホン樹脂フィルムを作製
した。得られた未延伸のポリサルホン樹脂フィルムの、
故意に塗工スジが発生するようにPETフィルムのリボ
ンを巻き付けた部分に相当する部位の膜厚は、80±2
μmであり、外観的には左程目立った塗工スジにはなっ
ていないが、数字が示す如くバラツキは大きくなってい
た。更に、1.4倍に一軸延伸処理された位相差補償フ
ィルムは、実施例1と同様に前記故意に塗工スジが発生
するようにした部位を観察したところ、位相差補償フィ
ルム全体に光学的なムラが明確に視認された。
【0035】(比較例4)実施例3の乾燥機における熱
風のキャスト面に対する法線方向の風速を6.0m/秒
から2.2m/秒に変更したこと以外、実施例3と同様
にして厚さ80μmのポリサルホン樹脂フィルムを作製
した。得られた未延伸のポリサルホン樹脂フィルムの、
故意に塗工スジが発生するようにPETフィルムのリボ
ンを巻き付けた部分に相当する部位の膜厚は、73μm
と薄く、塗工スジが認められ、更に、1.4倍に一軸延
伸処理された位相差補償フィルムは、実施例1と同様に
前記故意に塗工スジが発生するようにした部位を観察し
たところ、位相差補償フィルムの塗工スジが光学的なム
ラとして明確に視認された。
【0036】(比較例5)実施例3の乾燥機における熱
風のキャスト面に対する法線方向の風速を6.0m/秒
から7.0m/秒に変更したこと以外、実施例3と同様
にして厚さ80μmのポリサルホン樹脂フィルムを作製
した。得られた未延伸のポリサルホン樹脂フィルムの、
故意に塗工スジが発生するようにPETフィルムのリボ
ンを巻き付けた部分に相当する部位の膜厚は、80±2
μmであり、外観的には左程目立った塗工スジにはなっ
ていないが、数字が示す如くバラツキは大きくなってい
た。更に、1.4倍に一軸延伸処理された位相差補償フ
ィルムは、実施例1と同様に前記故意に塗工スジが発生
するようにした部位を観察したところ、位相差補償フィ
ルム全体に光学的なムラが明確に視認された。
【0037】上記実施例及び比較例の光学用透明フィル
ムの製造方法の各要因及び得られたポリサルホン樹脂フ
ィルム及び位相差補償フィルムの上記性能を取り纏め、
表1に示した。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の光学用透明フィルムの製造方法
は、叙上の如く構成されているので、厚さの均一性が高
く、光学的に歪みの極めて少ない透明フィルムを製造す
ることが可能となり、液晶表示素子等の視覚装置に使用
される高品質の光学用透明フィルムを提供することがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥時の液温における溶液粘度(η)が
    10poise 以上である溶液キャスト製膜において、乾燥
    工程における溶液キャスト面の法線方向の風速V(m/
    秒)が下式に示される範囲にあることを特徴とする光学
    用透明フィルムの製造方法。 【化1】
JP20439095A 1995-08-10 1995-08-10 光学用透明フィルムの製造方法 Pending JPH0952240A (ja)

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