JP3415949B2 - 光学用pesフィルム又はシート及びその製造方法 - Google Patents

光学用pesフィルム又はシート及びその製造方法

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的特性を必要とす
る光学用途やディスプレイ分野の押出成形フィルムまた
はシート、アニール等の後加工により複屈折を制御する
ためのフィルムまたはシートに関する。またフィルムの
両面または片面にITO膜などの透明電極を蒸着するこ
とによりTN、STN、TFTなどの液晶ディスプレイ
に利用できるほか光記録に用いられるディスク用フィル
ムに利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、Tダイもしくはコートハンガーダ
イ等で押し出し、冷却ロールで冷却固化されたフィルム
はダイス内でせん断応力がかかることや厚み調整のため
にダイスリップから出た樹脂が延伸されること等により
流れ方向に分子配向してしまう。そのため光学的等方性
を得るためにロールtoロールによってアニール等の熱
処理を行っても流れ方向に張力がかかるため張力の調整
が難しく複屈折率、特にフィルム平面内の最大屈折率N
xとフィルム平面内の最小屈折率Nyの差である平面複
屈折率△Nxyが逆に悪化してしまう場合もあり困難で
あった。また光学的主軸を直行させる事により平面屈折
率を下げることができるが流れ方向に光学的主軸が向い
ているものと連続的に組み合わせることができ生産性が
アップする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明では従来方法で
は製造できなかった光学特性のすぐれたフィルムを得ん
として研究した結果、光学的主軸がフィルム流れ方向に
対し±10°許容範囲として垂直なフィルムをロールt
oロールの連続アニールすることによって複屈折が小さ
くなり、更に光学的主軸が流れ方向に向いたPESフィ
ルムと流れ方向に重ねることにより複屈折率が低下する
知見を得、更にこの知見に基づき種種の研究を進めてい
った結果本発明を完成するに至ったものである。その目
的とするところは他の特性を落とさず光学的主軸が流れ
方向に対し±10゜を許容範囲とし垂直に向いている光
学用PESフィルムを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、Tダイもしく
はコートハンガーダイにより溶融押出し冷却ロールで冷
却固化され巻物で製造されるPES(ポリエーテルサル
ホン)フィルム又はシートにおいて厚みが20〜500
μであり平面複屈折率ΔNXYが0.00001〜0.0
0050であって光学的主軸が流れ方向に対して±10
゜を許容範囲として垂直となっていることを特徴とする
光学用PESフィルムまたはシートであり、又温度が3
20℃〜380℃のTダイもしくはコートハンガーダイ
により溶融押出されたPESフィルムを、第1冷却ロー
ルに送り出し、温度180℃〜240℃の第1ロール上
の幅方向に平行に設置された2台の1.0〜5.0kv
に設定された帯電固定装置により密着固定され冷却さ
れ、次に温度140℃〜210℃の第2冷却ロール5で
更に冷却固化されることを特徴とする厚みが20〜50
0μであり、平面複屈折率ΔNXYが0.00001〜
0.00050で均一あって光学的主軸が流れ方向に対
して±10゜を許容範囲として垂直となっている光学用
PESフィルム又はシートの製造方法である。なお、平
面複屈折率ΔN XY の測定は、セルナモン型コンペンセー
ターを用い、日本光学工業製 偏光顕微鏡LABOPH
OT−POLによりフィルム面内のリタデーションを測
定し、マイクロゲージにて測定したフィルムの厚み[n
m]で除した値を平面屈折率△Nxyとして用いた。
【0005】図1に示すようにTダイもしくはコートハ
ンガーダイ1により押し出されたPESフィルム6は第
1ロール2上の幅方向に平行に設置された帯電固定装置
3及び4により密着固定され冷却され、次に第2冷却ロ
ール5で更に冷却され、PESフィルムまたはシート6
が製造される。ダイスは温度が320℃〜380℃の好
ましくは340〜360℃の範囲で制御される。ダイス
温度が低すぎるとダイスを出た後の引き落としにより延
伸されてしまい光学的主軸は流れ方向に向いてしまう。
また温度が高すぎると冷却ロール上で冷却ジワを生じた
り急冷され平面複屈折にムラができてしまう。樹脂流路
にはHCr、Ni等の樹脂が流れやすいメッキが施され
ている。樹脂の流れ性の悪いメッキを使用すると樹脂は
流れ方向に光学的主軸を持ってしまう。第1冷却ロール
はクロムメッキ、無電解ニッケルメッキが施されており
180℃〜240℃、好ましくは210℃〜230℃の
範囲で均一に制御されている。冷却ロール温度が高すぎ
るとロール上で密着し外観不良となり、低すぎると冷却
ジワを生じる。帯電固定電圧は1.0〜5.0kv、好
ましくは2.0〜4.0kvである。帯電固定電圧が高
すぎるとフィルム面内に置いて複屈折率のムラができて
しまう。また低すぎるとフィルム両端の光学的主軸が流
れ方向に向いてしまう。第2冷却ロール温度は140℃
〜210℃の範囲で好ましくは160℃〜200℃で均
一に制御されている。第1冷却ロールと第2冷却ロール
の速度はフィルム厚みによって調整するが、速度比は第
2冷却ロールを1として1.0001〜1.0010好
ましくは1.0004〜1.0008の範囲で一定にす
る。第1ロールから第2冷却ロールでフィルムが延伸の
かからないようにたるませ気味にする。又たるませすぎ
ると第1冷却ロールに巻き込まれる恐れがあるので限度
がある。又、複屈折が大きすぎるとロールtoロールで
アニール処理する場合、フィルムが均一に脱配向しない
ためロール巻き形状が悪くなる。また流れ方向に光学的
主軸を持つフィルムと重ね合わせる場合においてもその
効果が薄れ、LCD基板等に用いた場合光の漏れが問題
となる。
【0006】
【実施例】ポリエーテルサルホン(ICI社製VICT
REXPESー4100G Tg:228℃)を50m
mφ押出実験機でシリンダー温度350℃の条件にて溶
融混練し、樹脂流路を無電解ニッケルメッキされたコー
トハンガーダイによりシート状に成形し、図1に示した
帯電固定方法により周速度1.30m/分の外径300
mmφの220℃に保たれた冷却ロールに密着固定させ
て300μm厚で600mm幅のフィルムを製造した。
ポリエーテルサルホンフィルム300μmをダイス温度
310〜390℃、帯電固定電圧を0〜6kVの電圧、
速度比(第2冷却ロールを1とする)を1.0〜1.0
015の3条件を振って製造し、複屈折率の均一性、光
学的主軸方向について調べた。複屈折の均一性はフィル
ムをクロスにした透過型偏光板ではさみ目視で確認し、
均一であれば○印、若干ムラがある場合は△印、全面に
ムラがある場合は×印とした。光学的主軸方向は偏光顕
微鏡によって測定し、±10°の範囲で流れ方向に垂直
になっているフィルムの幅方向長さを示した。評価結果
を表1に示す。
【0007】
【表1】
【0008】
【発明の効果】本発明方法に従うと、厚みが20〜50
0μであり、平面複屈折率ΔNXYが0.00001〜
0.00050で均一あって光学的主軸が流れ方向に対
して±10゜を許容範囲として垂直となっていることを
特徴とするPESフィルム又はシートを製造することが
できる。本発明によって製造されたフィルムはロールt
oロールでアニールすることが容易で、かつ流れ方向に
光学的主軸を持つものと組み合わせることが容易にでき
る。また両面あるいは片面にITO膜などの透明電極を
つけることにより液晶ディスプレイの透明電極として利
用できるほか、光記録に使われるディスク用フィルムと
しての用途などが例示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における装置配列の概略図を示す。
【符号の説明】
1:フィルム用ダイス 2:第1冷却ロール 3:帯電固定電極 4:帯電固定電極 5:第2冷却ロール 6:溶融フィルム

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが20〜500μであり、平面複屈
    折率ΔNXYが0.00001〜0.00050であっ
    て、光学的主軸が流れ方向に対して±10゜を許容範囲
    として垂直となっていることを特徴とする光学用ポリエ
    ーテルサルホン(PES)フィルム又はシート。
  2. 【請求項2】 温度が320℃〜380℃のTダイもし
    くはコートハンガーダイにより溶融押出されたPESフ
    ィルムを、第1冷却ロールに送り出し、温度210℃〜
    230℃の第1ロールとフィルムの接触し始め及び接触
    終わりの位置に設置された2台の1.0〜5.0kvに
    設定された帯電固定装置により密着固定され冷却され、
    次に温度140℃〜210℃の第2冷却ロール5で更に
    冷却固化され、第1ロール速度が第2冷却ロール速度の
    1.0001〜1.0010倍であることを特徴とする
    厚みが20〜500μであり、平面複屈折率ΔNXY
    0.00001〜0.00050で均一あって光学的主
    軸が流れ方向に対して±10゜を許容範囲として垂直と
    なっている光学用PESフィルム又はシートの製造方
    法。
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