JPH0998049A - 圧電部品 - Google Patents

圧電部品

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Publication number
JPH0998049A
JPH0998049A JP25345295A JP25345295A JPH0998049A JP H0998049 A JPH0998049 A JP H0998049A JP 25345295 A JP25345295 A JP 25345295A JP 25345295 A JP25345295 A JP 25345295A JP H0998049 A JPH0998049 A JP H0998049A
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JP
Japan
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cover body
electrode
piezoelectric
case
piezoelectric component
Prior art date
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Application number
JP25345295A
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English (en)
Inventor
Takayuki Kamae
隆行 鎌江
Kensaku Murakawa
健作 村川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 拡がり振動モードを利用した圧電部品の場
合、組み立てが困難で、コストが高くつき易く、圧電共
振子の位置ずれが発生し易く、また小型化が困難であ
る。 【解決手段】 圧電基板11aの両面に電極11bが設
けられた圧電共振子11と、圧電共振子11を収納する
ケース14とを有し、ケース14の両内主面14aの中
央部を含む一部に内部電極12が形成される一方、ケー
ス14の外面14bに外部電極13が形成され、内部電
極12と外部電極13とが電気的に接続されると共に、
圧電共振子11と内部電極12とが圧電共振子11の略
中央部において導電性接着剤15により接続されている
ことを特徴とする圧電部品10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電部品に関し、よ
り詳細にはコードレス電話やラジオをはじめとする通信
機器、家庭用マイコン、情報周辺機器であるプリンタ、
及び赤外線リモコン等における基準信号発生用圧電レゾ
ネータ(発振子)として用いられる圧電部品に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電部品の振動モードには様々な種類が
あり、これらの振動モードにはそれぞれに適する周波数
の範囲がある。例えば190〜2000kHz程度の周
波数の場合には拡がり振動モードが利用され、800k
Hz〜10MHz程度の周波数の場合には厚み滑り振動
モードが利用され、2.5〜30MHz程度の周波数の
場合にはエネルギー閉じ込め型厚み縦振動モードがよく
利用される。
【0003】一般に、利用する振動モードによらず発振
子は図12に示すように表記される。セラミック発振子
や水晶発振子を用いて図13に示すような正帰還のコル
ピッツ形発振回路が構成され、セラミック発振子を利用
したコルピッツ形発振回路では図14、図15に示すよ
うにインバータを用いた構成が最も一般的である。実際
の発振回路における利用方法を図16に示す。図16に
おいては発振子Xの外部に2つ1組のコンデンサCL
1 、CL2 と2つの抵抗Rt、Rdとが接続された状態
でINV.1及びINV.2に接続されている。IN
V.1は発振回路の反転増幅器として作用し、INV.
2はバッファ及び波形整形回路として作用する。
【0004】図17(a)は厚み滑り振動モードを利用
した圧電部品を示した模式的斜視図であり、(b)はそ
の分解斜視図、(c)は圧電共振子取り付け部を説明す
るためのカバー体を除いた部分の模式的部分分解斜視図
をそれぞれ示している。
【0005】圧電部品70はカバー体71、基板72及
び基板72上に配置される圧電共振子73を含んで構成
されており、圧電共振子73は圧電基板73aと、その
両主面の一部に形成された電極73bとを含んで構成さ
れている。基板72上の所定の2箇所には帯状の(入出
力用)端子電極74が形成されており、圧電共振子73
の両端部において電極73bとの導通が図られている。
また基板72上の端子電極74、74間の中間位置には
アース電極75が端子電極74と平行に電極73bに接
触しないように形成されている。
【0006】このように構成された圧電部品70におい
ては、厚み滑り振動モードにより圧電共振子73全体が
振動する。またカバー体71には電極を形成する必要が
なく、全体的に単純な構造となっている。
【0007】また、圧電部品70では、アース電極75
と端子電極74との間で容量が形成されており、外付け
容量が内部に取り込まれた構成となっている。これは必
要な容量値が数十(pF)と小さいために実現可能とな
っている。この等価回路を図18に示す。
【0008】図19(a)はエネルギー閉じ込め型厚み
縦振動モードを利用した圧電部品を示した模式的斜視図
であり、(b)はその分解斜視図を示している。
【0009】圧電部品90は第1のカバー体91a、第
2のカバー体91b、圧電基板92を含んで構成されて
おり、圧電基板92の両主面の略中央部には円形状の振
動電極93が形成されている。また、第1のカバー体9
1a、第2のカバー体91b、圧電基板92のそれぞれ
両端部には端子電極94が形成されており、圧電基板9
2に形成された端子電極94はそれぞれ円形状の振動電
極93と接続されている。
【0010】第1のカバー体91a及び第2のカバー体
91bはそれぞれ凹部96を有する形態となっており、
圧電基板92の振動電極93における振動が妨げられな
いようになっている。
【0011】また、第1のカバー体91aの略中央部を
帯状に端子電極94と平行に、及び完成後において前記
帯状部と接続される第2のカバー体91b、圧電基板9
2の側面部及び底面部にはアース電極95が形成されて
いる。
【0012】このように、圧電部品90は対称的な上下
のカバー体91a、91bの間に、円形状の振動電極9
3を有した圧電基板92を挟み込んだ構造になってい
る。
【0013】圧電部品90においては圧電基板92の略
中央部に形成された振動電極93間にて共振する厚み縦
振動モードのエネルギーが振動電極93外へ漏れ出るこ
となく閉じ込められるため、圧電基板92全体をカバー
体91a、91b内空間に収納する必要はない。
【0014】圧電部品90の場合も、圧電部品70の場
合と同様にアース電極95と端子電極94との間に容量
が形成されている。
【0015】図20は拡がり振動モードを利用した圧電
部品を示した模式的分解斜視図である。
【0016】図中101は圧電共振子を示しており、圧
電共振子101は面に対して垂直方向に分極処理が施さ
れた圧電基板101aの両主面に電極101bが形成さ
れて構成されている。この圧電共振子101は、中央部
にそれぞれ突起102a、103aを有し、角部にそれ
ぞれ引き出しリード102b、103bを有する金属製
電極102、103により圧電共振子101の中央付近
で押圧挟持された状態で樹脂製のケース104に収納さ
れ、樹脂製のカバー体105にて密閉される。
【0017】このように構成された圧電部品100にお
いては、圧電共振子101の変位はその周辺部で最大と
なるため、最も変位が小さい中央部にて振動が阻害され
ないように圧電共振子101は保持されていなければな
らない。また、最も変位が小さい中央部にて保持する場
合においても、保持面積を最小にしつつ非固定で挟持す
る構造が採用されているため、金属製電極102、10
3に設けられた突起102a、103aは、小さな半球
形状で、しかもその表面はほぼ平面となっている。更に
挟持圧を確保するために金属製電極102は円弧状に反
った形状となっており、バネ機能が付加された構成とな
っている。また、ケース104の内壁104aに圧電共
振子101の周囲が接触すると、同様に共振が阻害され
るため、挟持位置を精度良く中央にするだけでなく、回
転ずれが最小になるように配慮して組み立てられてい
る。さらに圧電共振子101を金属製電極102、10
3により挟持した状態でケース104及びカバー体10
5に収納しているので、ケース104及びカバー体10
5には挟持力の反作用が作用し、その接着部104bは
強度確保のために十分な面積が確保されると共に、ケー
ス104及びカバー体105は全体的に肉厚に頑丈に設
計されている必要がある。
【0018】このように、拡がり振動モードを利用した
圧電部品の外付け容量としては一般に数十〜数百(p
F)が要求され、実際の発振回路としてはコンデンサと
抵抗及びICが接続されて機能する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記した
拡がり振動モードの圧電部品100では、他の振動モー
ド(厚み滑り振動モード、エネルギー閉じ込め型厚み縦
振動モード)を利用した圧電部品にみられる圧電共振子
の安定的強固な支持構造が実現できないために次の課題
が生じている。
【0020】(1)組立時に圧電共振子101と金属製
電極102、103とを固定しておくことが出来ないの
で、圧電共振子101のXY位置及び回転位置を同時に
精度良く合わせて組み立てることが困難である。
【0021】(2)構成部品として圧電共振子101、
金属製電極102、103、ケース104、カバー体1
05の最低5点必要であると共に、金属製電極102、
103同士やケース104とカバー体105との対称性
がないため最低5種類の部品が必要であり、部品点数、
部品種類が多くコスト高となり、また組み立てが面倒で
ある。
【0022】(3)表面実装用にするためには引き出し
リード102b、103bを折り曲げ加工する必要があ
る。
【0023】(4)圧電共振子101が金属製電極10
2、103によるばね性押圧力によってのみ保持されて
いるため、落下をはじめとする衝撃により位置ずれが発
生しやすい。
【0024】(5)ケース104、カバー体105の強
度を確保するためには、それぞれの肉厚を大きくしてお
く必要があり、部品面積及び部品高さが大きくなって小
型化が困難である。
【0025】(6)圧電部品100において安定した発
振を可能とするためには、外付け容量をおおよそ100
pF〜300pFほどにする必要があるが、樹脂製のケ
ース104では容量をケース104に内蔵させることが
できない。
【0026】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、組立時に圧電共振子位置精度を容易に高めることが
可能で、部品点数及び部品種類が少なく、表面実装に容
易に対応でき、衝撃に対して安定した特性を発現するだ
けでなく、部品高さの低い小型の容量内蔵型圧電部品を
提供することを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するために本発明に係る圧電部品(1)は、圧電基
板の両面に電極が設けられた圧電共振子と、該圧電共振
子を収納するケースとを有し、該ケースの両内主面の中
央部を含む一部に内部電極が形成される一方、前記ケー
スの外面に外部電極が形成され、前記内部電極と前記外
部電極とが電気的に接続されると共に、前記圧電共振子
と前記内部電極とが前記圧電共振子の略中央部において
導電性接着剤により接続されていることを特徴としてい
る。
【0028】上記した圧電部品(1)によれば、圧電共
振子を支持するのに従来の突起部に代わって導電性接着
剤が用いられており、保持による圧電共振子の振動の抑
制を最小限に抑えつつ位置ずれを確実に防止することが
できると共に、組み立てが容易になる。また、ケース自
体に内部電極と外部電極の両方が形成され、従来の外部
引き出し電極(リード)と内部端子(金属性電極)との
機能が付加されているため、該金属性電極を別個に設け
る必要がなく部品点数を低減できる。また、組み立てら
れた圧電部品はケース自体に設けられている前記外部電
極によりそのままの形態で表面実装に対応することがで
きる。さらに、圧電共振子を押圧挟持する必要がないた
め、ケースの肉厚は最小限に薄くすることができると共
に、ケースの接着固定に要する面積も低減でき、小型化
を図ることができる。
【0029】また、本発明に係る圧電部品(2)は、上
記(1)記載の圧電部品において、前記ケースが、平板
状の第1のカバー体、第2のカバー体及び枠状のスぺー
サからなり、前記第1のカバー体及び前記第2のカバー
体の前記圧電共振子との接続面の中央部を含む一部に前
記内部電極が形成され、前記第1のカバー体及び前記第
2のカバー体の側面の一部または、側面の一部及び前記
接続面と対向する面の一部に前記外部電極が形成されて
いることを特徴としている。
【0030】上記した圧電部品(2)によれば、前記第
1のカバー体と第2のカバー体とを対称構造のものとで
きるため、組み立て前のそれぞれの部品としては同一形
状のものを使用することができ、部品種類を低減するこ
とができる。また、前記枠状のスぺーサにより、その枠
内部に圧電共振子を収容した状態で前記第1のカバー体
又は第2のカバー体と接着固定することにより容易に密
封構造を完成することができる。さらに前記外部電極の
形成位置が前記第1及び第2のカバー体の側面の一部ま
たは、側面の一部及び前記接続面と対向する面の一部、
すなわち完成体の側面の一部または側面の一部及び外主
面の一部であるため、容易に外部との導通を図ることが
できる。
【0031】また、本発明に係る圧電部品(3)は、上
記(2)記載の圧電部品であって、前記スペーサの外表
面の一部に、前記第1のカバー体に形成された前記外部
電極と前記第2のカバー体に形成された前記外部電極と
を電気的に接続する外部電極が形成されていることを特
徴としている。
【0032】上記した圧電部品(3)によれば、前記第
1のカバー体に形成された前記外部電極と前記第2のカ
バー体に形成された前記外部電極と前記スペーサの外表
面の一部に形成された前記外部電極との間の導通を図る
ことができるため、半田の接着位置が実装時に上方に位
置するカバー体に形成された外部電極まで到達していな
くとも基板側との確実な導通を図ることができる。
【0033】また、本発明に係る圧電部品(4)は、上
記(1)又は(2)記載の圧電部品において、前記ケー
スの外部に金属製電極端子が設けられていることを特徴
としている。
【0034】上記した圧電部品(4)によれば、前記金
属製電極端子を設けることにより、前記第1のカバー体
及び第2のカバー体に形成される外部電極のうち、内部
電極との導通が図られていない片方の外部電極を形成す
る必要がなくなり、片方のカバー体に構成された電極を
反対側にもリード可能である。よって外部電極材料であ
る高価な銀ペースト等の使用量を減少させることがで
き、コストを削減することができる。また、金属性であ
ることから、半田濡れ性が良好で、実装の信頼性を向上
させることができる。また、リン青銅等のバネ材料を用
いることにより、挟み込み固定により確実に固定及び導
通を図ることができる。
【0035】また、本発明に係る圧電部品(5)は、上
記(1)〜(3)のいずれかに記載の圧電部品におい
て、前記ケースの両外主面の中央部を含み、かつ、前記
外部電極が存在する部分を除く一部に電極が形成され、
該電極と前記内部電極とその間に存在する前記ケースの
一部とでコンデンサが形成されていることを特徴として
いる。
【0036】上記した圧電部品(5)によれば、前記ケ
ースに、保護機能及び外部への接続端子機能に加えてコ
ンデンサ機能が付加されるため、別個にコンデンサを設
置する必要がなくなり、容量をケースに内蔵しながら装
置全体の小型化を図ることができる。
【0037】また、本発明に係る圧電部品(6)は、上
記(4)記載の圧電部品において、前記ケースの両外主
面の中央部を含み、かつ、前記外部電極と前記金属製電
極端子が存在する部分とを除く一部に電極が形成され、
該電極と前記内部電極とその間に存在する前記ケースの
一部とでコンデンサが形成されていることを特徴として
いる。
【0038】上記した圧電部品(6)によれば、上記
(4)及び(5)記載の圧電部品の双方の作用効果を得
ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る圧電部品の実
施の形態を図面に基づいて説明する。
【0040】<実施の形態1>図1は実施の形態1に係
る圧電部品を示した図であり、(a)は模式的縦断面
図、(b)は模式的分解斜視図、(c)は模式的部分平
面図及びその側面図である。
【0041】図中11は平板形状の圧電共振子を示して
おり、圧電共振子11は圧電基板11a及びその両主面
に形成された電極11bを含んで構成されている。圧電
共振子11はケース14中に密閉されて保持されてお
り、このケース14は第1のカバー体14A、第2のカ
バー体14B及び枠状のスペーサ14Cを含んで構成さ
れている。
【0042】第1のカバー体14A及び第2のカバー体
14Bは平板形状をしており、第1のカバー体14A及
び第2のカバー体14Bの内主面14aであって圧電共
振子11との接続面となる中央部を含む一部には内部電
極12が形成され、第1のカバー体14A及び第2のカ
バー体14Bの側面の一部及び前記接続面と対向する面
である外主面14bの一部には外部電極13が形成され
ている。内部電極12と外部電極13とは電気的に接続
されており、圧電共振子11と、第1のカバー体14A
及び第2のカバー体14Bの双方に形成された内部電極
12とは圧電共振子11の略中央部において円形状で所
定の厚み及び接着部面積を有する導電性接着剤15によ
り接続されている。第1のカバー体14Aと第2のカバ
ー体14Bとの間には、中央部に圧電共振子11を収容
し得る広さの空隙部14cを有した枠状スペーサ14C
が配置されており、第1のカバー体14A、第2のカバ
ー体14Bと枠状スペーサ14Cとは空隙部14c中に
圧電共振子11が収容された状態で、接着強度の高いエ
ポキシ系などの非導電性の接着剤で強固に接着されてい
る。また、導電性接着剤15は弾性を有していることが
望ましく、第1のカバー体14A及び第2のカバー体1
4Bの双方の内部電極12からの押圧力が導電性接着剤
15によりやや吸収された状態で圧電共振子11が押圧
保持されているのが望ましい。
【0043】このように、実施の形態1に係る圧電部品
10では、圧電共振子11に設けられた電極11bと内
部電極12との導通及び圧電共振子11の保持固定は導
電性接着剤15によって確保されている。また、圧電共
振子11はその周辺がケース14の内壁に接触して共振
の乱れや抑制が発生することがないように、第1のカバ
ー体14A及び第2のカバー体14Bと平行に、かつ圧
電共振子11の各辺が枠状スペーサ14Cの各辺と平行
になるよう配置されている。また導電性接着剤15の塗
布位置及び塗布量は、圧電共振子11の共振乱れや抑制
を防止し得るように圧電共振子11の中央付近に適量塗
布されるのが望ましい。塗布量が適量より少ない場合は
圧電共振子11の保持強度が不十分となり、脱落等が発
生する場合がある一方、適量より多い場合には圧電共振
子11の共振が抑制されて望みの共振特性が得られない
場合が生じる。
【0044】また、枠状のスペーサ14Cの一辺の外寸
法L1 と内寸法L2 との差が大きい程カバー体との接着
面積が広くなるので、寸法が許す限りスペーサ14Cの
外寸法L1 を大きくし、接着面積を広く取ることが望ま
しい。一般的には内寸法L2と外寸法L1 との差は0.
5〜1.5mm程度であるのが適当である。
【0045】上記構成の圧電部品10を製造するにあた
っては、まず例えばアルミナ製の第1(第2)のカバー
体14A(14B)の内主面14aの中央部に所定サイ
ズの導電性接着剤15を製版印刷し、圧電共振子11を
所定位置に接着した後、圧電共振子11が第1(第2)
のカバー体14A(14B)に接触することがないよう
所定の間隙を保ったまま導電性接着剤15を硬化させ
る。次に、同様に導電性接着剤15を印刷したもう一つ
のカバー体14B(14A)と両面に非導電性接着剤を
印刷した、例えばアルミナ製の枠状のスペーサ14Cと
を図1(a)に示す状態となるように組立て、加圧状態
で前記非導電性接着剤を硬化させる。
【0046】枠状のスペーサ14Cは、本焼成前のグリ
ーンシート時に金型打ち抜き加工やレーザによる切断加
工にて空隙部14cを形成するとともに外周も切断し、
本焼成した後、反りを取るためにラップ処理を施して平
面性を確保しておく。
【0047】このように構成された圧電部品10におい
ては、圧電共振子11を保持するのに従来の突起102
a、103a(図20)に代わって導電性接着剤15が
用いられるため、保持による圧電共振子11の振動特性
の抑制を最小限に抑えつつ接着固定により位置ずれが生
ずるのを確実に防止することができると共に、組み立て
が容易となる。
【0048】また、枠状のスぺーサ14Cにより、その
枠内部(空隙部14c)に圧電共振子11を収容させた
状態で枠状のスぺーサ14Cと第1のカバー体14A又
は第2のカバー体14Bとを接着固定することにより容
易に密封構造を完成することができる。
【0049】また、ケース14自体に内部電極12と外
部電極13の両方が形成され、従来の引き出しリード1
02b、103bと金属性電極102、103(図2
0)との機能が付加されているため、金属性電極10
2、103を別個に設ける必要がなく、部品点数削減を
実現できる。
【0050】また、第1のカバー体14Aと第2のカバ
ー体14Bとが対称構造となっているため、それぞれの
部品としては同一形状のものを作製しておけばよく、部
品種類を低減することができる。
【0051】さらに外部電極13の形成位置が圧電部品
10の側面の一部または側面の一部及び両主面の一部で
あるため、そのままの形態で容易に外部との導通を図っ
て表面実装することができ、リード等を配設して折り曲
げ加工する必要がない。
【0052】導電性接着剤15のバインダの種類として
は、変性ウレタン系、シリコン系、合成ゴム系の他にエ
ポキシ系等が考えられ、硬化後に弾性を有する材料が望
ましい。
【0053】導電性接着剤15の導電フィラーとしては
銀、白金、カーボン等の安定した導体が考えられ、安価
で低抵抗な材料としては銀が挙げられる。
【0054】硬化前の導電性接着剤15の粘性は約1,00
0 cP〜300,000 cPの範囲で検討したが、導電性接着
剤15の塗布方法として製版印刷を用いる場合は、塗布
後から硬化までの時間中に安定した形状を維持させるた
めに100,000 cP〜200,000cPの粘性が適当であっ
た。但し、これよりも粘性の低い材料であっても、少し
硬化させながら形状を整えれば形状を維持安定させるこ
とができる。
【0055】圧電共振子11の形状としては、共振周波
数近傍でのインピーダンス挙動を滑らかにするために対
称性の良い正方形板形状が望ましい。但し、周波数を調
整する目的で前記正方形のコーナーを対称性良く僅かに
カットしたり、辺中央部に対称性良くスリットを設けた
りしても良い。
【0056】第1のカバー体14A、第2のカバー体1
4Bの形状は正方形板形状に限定されるものでなく、長
方形板形状であってもよい。カバー体14A、14Bに
は電極取り出し方向とそうでない方向とで異方性がある
ため、製造上容易に方向を判別するためにはむしろ長方
形板形状を採用し、電極取り出し方向を少し長くして例
えば8×7mmとすると自動組立時に形状による部品の
整列が容易となって都合良い。なお、その場合には枠状
のスペーサ14Cの外形も同様に例えば8×7mmとす
るのが望ましい。
【0057】第1のカバー体14A、第2のカバー体1
4Bは必ずしも平板形状とする必要はなく、導電性接着
剤15を設ける箇所に突起(図示せず)を有する形状と
してもよい。該形状とすることにより第1のカバー体1
4A、第2のカバー体14Bそのものの製造は困難にな
るものの、部品組立時に圧電共振子11と第1のカバー
体14A、第2のカバー体14Bとの間隔を前記突起の
高さ分だけ確保することが可能になり、組立の効率化が
図られる。
【0058】実施の形態1ではケース14の材料として
アルミナを用いたが、何らこれに限定されるものでな
く、別の実施の形態では、例えば電気回路基板に多用さ
れるガラスエポキシ樹脂に銅シート張り電極を設けた構
成としても良いし、他の材質のセラミックや紙エポキ
シ、ベークライト等も選択可能である。その場合、セラ
ミックス等により製造した場合の焼成時の反りや製造歩
留の低下等の問題が生じず、量産時にはむしろ有利であ
ると考えられる。
【0059】実施の形態1では枠状のスペーサ14Cの
形成方法として金型打ち抜き加工やレーザによる切断加
工を採用したが、何らこれに限定されるものでなく、別
の実施の形態で樹脂を用いる場合には、射出成形または
機械加工により形成してもよい。
【0060】実施の形態1では圧電共振子11の両面全
面に導電ペーストが塗布されることにより電極11bが
形成されているが、何らこれに限定されるものでなく、
別の実施の形態では、電極11bの形成面は全面ではな
く、中央部や周辺部に部分的に形成されていても良く、
また、金、銀、銅、ニッケル、クロム、半田、錫、鉛、
などの単層または多層メッキやスパッタによる電極形成
でも良い。電極11bはむしろ部分的に形成されている
方がメッキによる電極形成時においては電極材料の使用
量を低減することができ、メッキによる場合には高温処
理を必要としないなど製造上のメリットが得られ、共振
強度を調整したり圧電共振子11そのものの静電容量を
調整する場合に有効である。
【0061】実施の形態1では、内部電極12、外部電
極13の電極材料として信頼性の高い銀ペーストを用い
たが、何らこれに限定されるものでなく、別の実施の形
態では、他の電極材料でもよく、特に内部電極12は水
分にさらされる可能性も低く、衝撃が加わる可能性も低
いので樹脂フリット含有の低温硬化型銀ペーストやカー
ボンペースト、メッキなどを用いてもよい。
【0062】実施の形態1では第1のカバー体14A及
び第2のカバー体14Bと枠状スペーサ14Cとをエポ
キシ系の非導電性接着剤により接着したが、何らこれに
限定されるものでなく、別の実施の形態では水分の部品
内侵入を抑制する目的のもとにシリコーン系接着剤を単
独あるいはエポキシ系接着剤などと組み合わせて用いて
もよい。
【0063】実施の形態1では導電性接着剤15の塗布
方法として製版印刷を用いたが、何らこれに限定される
ものでなく、別の実施の形態ではディスペンサにより微
量を置く方法や刷毛や尖端のとがった器具を用いて塗布
する方法等を採用しても良い。その際の導電性接着剤1
5の粘性はその塗布方法に適したものを選べばよく、経
験的には例えばディスペンサ等を用いる方法の場合には
10,000cP〜20,000cPの粘性の導電性接着剤を用いた
方が塗布し易い。なお、量産時に適切な量を一定量安定
して塗布するには、製版印刷に依る方法が効果的であ
る。
【0064】実施の形態1ではケース14を第1のカバ
ー体14A、第2のカバー体14B、枠状のスペーサ1
4Cの3点の部品により構成しているが、何らこれに限
定されるものでなく、別の実施の形態では、部品点数を
より削減し、かつ枠状のスペーサ14Cの製造を容易に
するために第1(第2)のカバー体14A(14B)と
枠状のスペーサ14Cとを張り合せた形状のカバー体部
材を用い、このカバー体部材と残りのカバー体14B
(14A)との2点の部品によりケース14を構成して
も良い。その際、例えばアルミナ等により前記カバー体
部材を製造する場合は、あらかじめ内部電極12、外部
電極13を印刷したグリーンシートと、枠状のスペーサ
14Cと同様に空隙部14cを有するグリーンシートと
を貼り合わせた後、外周部を切断して本焼成する。焼成
する部材厚は枠状のスペーサ14Cだけの場合の厚みと
比較して第1(第2)のカバー体14A(14B)の厚
み分増加するので、焼成時の反りを低減し、ラップ工程
の省略が可能となる。また、部品点数が1点減少するこ
とによる製造の効率化を図ることができる。
【0065】<実施の形態2>図2(a)は実施の形態
2に係る圧電部品を示した模式的縦断面図であり、
(b)は該圧電部品をマザーボード等に実装した状態を
示した模式的縦断面図である。なお、実施の形態1と同
一の機能を有する構成部品には同一の符号を付すことと
する。
【0066】図中16はスペーサ14Cの外表面の一部
に形成された外部電極を示しており、外部電極16は第
1のカバー体14Aに形成された外部電極13と第2の
カバー体14Bに形成された外部電極13とを電気的に
接続する形態で形成されている。その他の構成に関して
は実施の形態1の場合と同様である。
【0067】また、図2(b)において21は半田を示
しており、22はマザーボードを示している。半田21
により上記構成の圧電部品20はマザーボード22に固
定されて実装される。
【0068】このように、圧電部品20によれば、マザ
ーボード22等に表面実装する際の半田付け部分のう
ち、半田濡れ性の良好な部分の面積が外部電極16の分
多く形成されているため、実装の信頼性を向上させるこ
とができると共に、第1のカバー体14Aに形成された
外部電極13と第2のカバー体14Bに形成された外部
電極13とスペーサ14Cの外表面の一部に形成された
外部電極16との導通が図られているため、半田の接着
位置が上方に位置する第1のカバー体14Aに形成され
た外部電極13まで到達していなくともマザーボード2
2との確実な導通を図ることができる。
【0069】なお、本実施の形態2では、第1のカバー
体14A、第2のカバー体14Bの外部電極13及びス
ペーサ14Cの外部電極16が圧電部品20の一対の側
面に形成されている場合(図3(a)にその要部の拡大
斜視図を示す)について示しているが、何らこれに限定
されるものでなく、別の実施の形態では図3(a)に示
した外部電極13、16と直行する面に別途外部電極3
1が形成されていてもよく、この場合より確実な導通が
図られた構造(図3(b)にその要部の拡大斜視図を示
す)となる。
【0070】<実施の形態3>図4は実施の形態3に係
る圧電部品を示した図であり、(a)は模式的縦断面
図、(b)は要部の拡大断面図、(c)はマザーボード
に実装した場合の模式的縦断面図である。
【0071】第1のカバー体14A、第2のカバー体1
4Bの一側面及び外主面14bの一部には外部電極13
が連続的に形成されており、内主面14aの一部には内
部電極12が形成されている。
【0072】図中41は断面視略コの字形状の金属製電
極端子を示しており、金属製電極端子41の所定箇所に
は略長方形状の切り欠き部41aが形成され、切り欠き
部41aは内側に90°以内の角度をもって折り込まれ
ており、このことによりケース14への引っ掛け爪部と
しての機能を有している。切り欠き部41aはいずれも
第1のカバー体14A又は第2のカバー体14Bと接触
するようその角度及び長さが設定されており、また金属
製電極端子41自体がバネ性を有し、ケース14を挟み
付ける機能をも有している。
【0073】このように構成された金属製電極端子41
により、圧電共振子11を内部に密閉したケース14が
挟み込まれて圧電部品40は構成されている。その他の
構成は実施の形態1の場合と同様である。
【0074】このように構成された圧電部品40におい
ては、金属製電極端子41が設けられていることによ
り、片方のカバー体14A(14B)に形成された外部
電極13を電気的にもう片方のカバー体14B(14
A)にリードできている。よってケース14に形成され
た外部電極13のうち、内部電極12との導通が図られ
ていない片方の外部電極13を形成する必要がなく、外
部電極材料である高価な銀ペースト等の使用量を減少さ
せることができ、コストを削減することができる。ま
た、金属製電極端子41は金属性であることから、半田
濡れ性が良好で、実装の信頼性を向上させることができ
る。また、構成材料としてリン青銅等のバネ材料を用い
ることにより、挟み込み固定による確実な固定及び導通
を図ることができる。
【0075】図4に示したように、金属性電極端子41
の形状としては平板やアングルのように90度に折り曲
げたものよりも圧電部品40の向かい合う両端に構成さ
れた外部電極13を挟むことが出来るように断面視略
“コ”の字状に折り曲げられた形状が望ましい。
【0076】前記バネ材料としてはリン青銅の他にベリ
リウム銅などであってもよく、また金属性電極端子41
の半田濡れ性の向上や酸化防止のため、その表面に錫メ
ッキや銀メッキなどの単層または成分を組み合わせた多
層メッキなどを施しても良い。
【0077】実施の形態3では挟持信頼性と導通信頼性
の確保のための構造として金属性電極端子41に切り欠
き部41aを形成し、引っ掛け爪部としたが、何らこれ
に限定されるものでなく、別の実施の形態では金属性電
極端子41は製造容易な平面形状であってもよく、また
切り欠き部41aの代わりに突起等を設けてもよい。ま
た、先端の尖った鋭い返り爪などを設けて外部電極13
及び第1、第2のカバー体14A(14B)に食い込ま
せて導通を確実にしてもよい。これにより、金属性電極
端子41の第1のカバー体14A、第2のカバー体14
Bへの挿入は容易に出来る一方で取り外しは困難な構造
とすることができる。
【0078】またケース14と金属製電極端子41との
固定及び確実な接触のためには、図5に示すように、切
り欠き部41aを形成するのみならず、ケース14と金
属製電極端子41間に接着剤51を充填して強固に固定
する構成としてもよく、かかる構成となすことにより更
に信頼性を向上させることが可能になる。
【0079】また、図6(a)は樹脂モールドされた圧
電部品40を示した模式的平面図であり、(b)はリー
ドタイプのものが樹脂モールドされた状態を示した模式
的正面図である。図6(b)中の62は外部電極13の
所定部に接続されたリードを示している。図6に示した
ように圧電部品40を全芳香族ポリエステル、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリエーテルサルホン等の樹脂6
1にて樹脂モールドすると耐湿性の向上を図ることがで
きる。リード62は折り曲げ加工により断面形状を例え
ば概“V”字形として補強されているため、薄い金属板
材料を用いた場合であっても十分な強度を得ることがで
きる。
【0080】図7(a)は熱収縮性樹脂63による被覆
前の状態を、(b)は熱収縮性樹脂63による被覆後の
状態をそれぞれ示した模式的斜視図である。図中63a
は熱収縮後の熱収縮性樹脂を示している。このように熱
収縮性樹脂63にて圧電部品40の全周を覆う構成とし
てもよい。この場合においても、接着剤を組み合わせて
用いれば金属電極端子41の固定は更に確実になる。こ
の熱収縮性樹脂63用の接着剤としては半田付け時にお
いて直接半田に接触するわけではないので、耐熱性に優
れた材料である例えばエポキシ系接着剤などを用いれば
特に問題はない。
【0081】金属製電極端子41の長辺長さL3 (図
6)は、圧電部品40を表面実装タイプにする場合(図
4(c)、図5)には圧電部品40の一辺の長さ程度が
良いと考えられるが、リードタイプにする場合は更にリ
ード端子62としてその長さを延長すると良い。図8
(a)は、ケース14の対向する位置にリードが引き出
されたリードタイプの圧電部品40をマザーボード22
等に実装した状態を示した模式的斜視図であり、(b)
は表面実装タイプの圧電部品40を示した模式的平面
図、(c)は並列的にリードが引き出されたリードタイ
プの圧電部品40を示した模式的平面図である。図6に
おいても説明したようにリード62の形状は平面的であ
るよりも折り曲げ加工により断面視例えば概“V”字形
とした方が強度を高めることができる。拡がり振動モー
ドが利用される圧電部品は数百KHz〜数MHzの周波
数帯域で使用されることが多く、こうした圧電部品は必
ずしもリード62のないチップ部品等のような表面実装
ではなく、リード62を回路基板の孔に通して回路基板
裏側で半田付けする装着方法が好まれる場合が多い。こ
うしたリード62付き部品への対応も金属製電極端子4
1を少し変更するだけですみ、大変有利である。リード
62の引出方向は一般的に並列的(図8(c))である
が、目的により金属製電極端子41を圧電部品40に対
して対向する任意の位置関係に取り付けることができる
(図8(a))。
【0082】リード62の供給においては図9に示すよ
うに、リード62が連結された金属性電極端子41を個
々の部品で供給するのではなく、リード62を有するリ
ール状で供給して組み立て、最後に図8に示す形状に切
断する方法をとると組み立て上効率が良い。
【0083】このように実施の形態3によれば価格の低
減、製造工数の低減、信頼性の向上、部品装着方法の柔
軟な対応が可能になる。
【0084】<実施の形態4>図10は実施の形態4に
係る圧電部品を示した図であり、(a)は模式的縦断面
図、(b)は模式的分解斜視図、(c)は第1(第2)
のカバー体の表裏の模式的平面図、裏面図及び側面図で
ある。
【0085】ケース14の両外主面14bの中央部を含
み、かつ、外部電極13が存在する部分を除く一部に電
極83が形成されており、電極83と内部電極12とそ
の間に存在するケース14の一部とでコンデンサが形成
されている。その他の構成は図2に示した実施の形態2
に係る圧電部品20と略同様である。
【0086】このように構成された圧電部品50におい
ては、第1のカバー体14Aもしくは第2のカバー体1
4Bにおいて所望の容量を得ることができる。
【0087】一般に、拡がり振動モードを応用した圧電
部品は周波数によって圧電共振子そのものの寸法や材料
が異なるために圧電共振子の電気的特性が異なり、圧電
共振子に応じた外付け容量値を数十から数百pF、場合
によっては千数百pFの範囲で各種取りそろえる必要が
ある。これに対しては電極83の面積、各々のカバー体
14A、14Bの厚さ、あるいはカバー体14A、14
Bの形成に用いる誘電体材料の比誘電率を変えることで
柔軟に対応可能である。
【0088】実施の形態4においては枠状のスペーサ1
4Cに外部電極16が形成されている場合を示したが、
何らこれに限定されるものでなく、別の実施の形態では
外部電極16が形成されていなくとも同様の効果を得る
ことができる。
【0089】この圧電部品50によれば、容量内蔵タイ
プの圧電部品を小型で実現し、耐衝撃性に優れ、表面実
装が可能で、製造コストも低くできる、例えばマイコン
内蔵のカード型製品などの圧電部品として有効である。
【0090】<実施の形態5>図11は実施の形態5に
係る圧電部品を示した模式的縦断面図である。
【0091】ケース14の両外主面14bの中央部を含
み、かつ、外部電極13と金属製電極端子41が存在す
る部分とを除く一部に電極83が形成されており、電極
83と内部電極12とその間に存在するケース14の一
部とでコンデンサが形成されている。その他の構成は図
4に示した実施の形態3に係る圧電部品40と略同様で
ある。
【0092】上記した圧電部品60においても圧電部品
40の効果に合わせて実施の形態4に係る圧電部品50
と同様の効果が得られる。
【0093】
【実施例】
<実施例1>図1に示した圧電部品10を以下に示す条
件により製造した。 第1、第2のカバー体14A(14B):縦×横×厚み
=7mm×7mm×0.5mmのアルミナ平板 スペーサ14C:外形が縦×横×厚み=7mm×7mm
×0.8mmのアルミナ平板で、内側に5mm×5mm
×0.8mmの空隙を有する 圧電共振子11:縦×横×厚み=4.65mm×4.6
5mm×0.4mm 圧電基板11aの形成材料:チタニウム酸ジルコニウム
酸鉛系 圧電共振子11の製造方法:圧電基板11aに電極11
bを印刷製版後,オイルバス中にて分極処理を施し、所
定寸法の正方形板形状に切断 電極11b、内部電極12、外部電極13の材質:ガラ
スフリット含有の高温焼き付けタイプ銀ペースト 導電性接着剤15:ウレタン系樹脂で導電材として銀を
含んだ接着剤、直径1.5mmの略円形、厚さ約300
μm できあがった圧電部品10の寸法は7×7×1.8mm
で、一般的な従来の圧電部品の寸法が7×8.5×3.
5mmであったのに比較すると小型低背化が達成され、
しかも表面実装対応を実現することができた。1mから
の落下試験でも圧電共振子位置ずれは発生せず、安定し
た特性が得られた。
【0094】<実施例2>図2に示した圧電部品20を
以下に示す条件により製造した。
【0095】外部電極16:ガラスフリット含有の高温
焼き付けタイプ銀ペースト その他の条件は実施例1の場合と同様。
【0096】<実施例3>図4に示した圧電部品40を
以下に示す条件により製造した。 金属性電極端子41:厚さ150μm、リン青銅銀メッ
キ材 導電性接着剤15:ビニル系樹脂で導電材として銀を含
んだ接着剤、直径2.0mmの略円形、厚さ約300μ
m その他の条件は実施例1の場合と同様。
【0097】<実施例4>図10に示した圧電部品50
を以下に示す条件により製造した。 電極83:ガラスフリット含有の高温焼き付けタイプ銀
ペースト 内部電極12:縦×横=4mm×4mm その他の条件は実施例1の場合と同様。
【0098】これにより片方のカバー体14A(14
B)に約330(pF)の容量を形成することができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る圧電部品を示した
図であり、(a)は模式的縦断面図、(b)は模式的分
解斜視図、(c)はカバー体及びスペーサの模式的部分
平面図及び側面図である。
【図2】(a)は実施の形態2に係る圧電部品を示した
模式的縦断面図であり、(b)は該圧電部品をマザーボ
ード等に実装した状態を示した模式的縦断面図である。
【図3】(a)は外部電極が圧電部品の一対の側面に形
成されている場合を示した要部の拡大斜視図であり、
(b)は外部電極と直行する面に別途外部電極が形成さ
れ、より確実な導通が図られた構造を示した要部の拡大
斜視図である。
【図4】実施の形態3に係る圧電部品を示した図であ
り、(a)は模式的縦断面図、(b)は要部の拡大断面
図、(c)はマザーボードに実装した場合の模式的縦断
面図である。
【図5】ケースと金属製電極端子との間に接着剤を充填
して強固に固定した状態を示した模式的縦断面図であ
る。
【図6】(a)は樹脂モールドされた圧電部品を示した
模式的平面図であり、(b)はリードタイプの模式的側
面図である。
【図7】(a)は熱収縮性樹脂による被覆前の状態を
(b)は熱収縮性樹脂による被覆後の状態をそれぞれ示
した模式的斜視図である。
【図8】(a)は対向する面にリードが引き出されたリ
ードタイプの圧電部品をマザーボード等に実装した状態
を示した模式的斜視図であり、(b)は表面実装タイプ
の圧電部品を示した模式的平面図、(c)は並列的にリ
ードが引き出されたリードタイプの圧電部品を示した模
式的平面図である。
【図9】リードを有する端子をリール状で供給するシス
テムを説明するための模式的平面図である。
【図10】実施の形態4に係る圧電部品を示した図であ
り、(a)は模式的縦断面図、(b)は模式的分解斜視
図、(c)は第1(第2)のカバー体の模式的平面図、
裏面図及びその側面図である。
【図11】実施の形態5に係る圧電部品を示した模式的
縦断面図である。
【図12】共振子の等価回路図である。
【図13】正帰還のコルピッツ形発振回路図である。
【図14】セラミック発振子を利用したコルピッツ形発
振回路でインバータを用いた場合の回路図である。
【図15】セラミック発振子を利用したコルピッツ形発
振回路でインバータを用いた場合の回路図である。
【図16】実際の発振回路における利用方法を示した回
路図である。
【図17】(a)は厚み滑り振動モードを利用した圧電
部品を示した模式的斜視図であり、(b)はその分解斜
視図、(c)は圧電共振子取り付け部を説明するための
模式的部分分解斜視図をそれぞれ示している。
【図18】厚み滑り振動モードを利用した圧電部品の等
価回路図である。
【図19】(a)はエネルギー閉じ込め型厚み縦振動モ
ードを利用した圧電部品を示した模式的斜視図であり、
(b)はその分解斜視図である。
【図20】拡がり振動モードを利用した圧電部品を示し
た模式的分解斜視図である。
【符号の説明】
10 圧電部品 11 圧電共振子 11a圧電基板 11b電極 12 内部電極 13 外部電極 14 ケース 14a内主面 14b外主面 15 導電性接着剤
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板の両面に電極が設けられた圧電
    共振子と、該圧電共振子を収納するケースとを有し、 該ケースの両内主面の中央部を含む一部に内部電極が形
    成される一方、前記ケースの外面に外部電極が形成さ
    れ、前記内部電極と前記外部電極とが電気的に接続され
    ると共に、前記圧電共振子と前記内部電極とが前記圧電
    共振子の略中央部において導電性接着剤により接続され
    ていることを特徴とする圧電部品。
  2. 【請求項2】 前記ケースが、平板状の第1のカバー
    体、第2のカバー体及び枠状のスぺーサからなり、 前記第1のカバー体及び前記第2のカバー体の前記圧電
    共振子との接続面の中央部を含む一部に前記内部電極が
    形成され、 前記第1のカバー体及び前記第2のカバー体の側面の一
    部または、側面の一部及び前記接続面と対向する面の一
    部に前記外部電極が形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の圧電部品。
  3. 【請求項3】 前記スペーサの外表面の一部に、前記第
    1のカバー体に形成された前記外部電極と前記第2のカ
    バー体に形成された前記外部電極とを電気的に接続する
    外部電極が形成されていることを特徴とする請求項2記
    載の圧電部品。
  4. 【請求項4】 前記ケースの外部に金属製電極端子が設
    けられていることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の圧電部品。
  5. 【請求項5】 前記ケースの両外主面の中央部を含み、
    かつ、前記外部電極が存在する部分を除く一部に電極が
    形成され、該電極と前記内部電極とその間に存在する前
    記ケースの一部とでコンデンサが形成されていることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の圧電部
    品。
  6. 【請求項6】 前記ケースの両外主面の中央部を含み、
    かつ、前記外部電極と前記金属製電極端子が存在する部
    分とを除く一部に電極が形成され、該電極と前記内部電
    極とその間に存在する前記ケースの一部とでコンデンサ
    が形成されていることを特徴とする請求項4記載の圧電
    部品。
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