JP3441349B2 - 容量内蔵型圧電共振子 - Google Patents

容量内蔵型圧電共振子

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JP3441349B2
JP3441349B2 JP32897597A JP32897597A JP3441349B2 JP 3441349 B2 JP3441349 B2 JP 3441349B2 JP 32897597 A JP32897597 A JP 32897597A JP 32897597 A JP32897597 A JP 32897597A JP 3441349 B2 JP3441349 B2 JP 3441349B2
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清春 柴田
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、表面実装可能な容
量内蔵型圧電共振子に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、通信機器、電子機器にはマイ
クロコンピュータなどが多用されており、このようなマ
イクロコンピュータにはクロック発振回路などが接続さ
れていた。 【0003】この発振回路は図5に示す等価回路図のよ
うに、圧電共振素子Rの両端と接地電位との間に入出力
容量成分C1 、C2 が接続され、さらに、圧電共振素子
の両端間に帰還抵抗成分r、インバーターIが接続され
ていた。この発振回路を簡単に達成できるように、図中
の点線で示すように上述の2つの容量成分C1 、C2
1つのコンデンサ素子で構成し、一点鎖線で示すように
このコンデンサ素子と圧電共振素子Rとを1つの電子部
品としたものが容量内蔵型圧電共振子である。 【0004】容量内蔵型圧電共振子は、少なくとも圧電
基板の両主面に振動電極を形成した圧電共振素子と2つ
の容量成分を具備したコンデンサ素子とから主に構成さ
れていた。 【0005】従来の圧電共振素子とコンデンサ素子とを
保護する外装構造として、以下の3つの構造が知られて
いる。 【0006】第1の構造は、2つのリード端子の先端に
両主面に形成された振動電極が形成された圧電共振素
子、一方主面に分割電極を、他方主面に該分割電極に対
向するアース電極を形成したコンデンサ素子を夫々接続
し、さらに、アース電極に接続する第3のリード端子を
接続し、圧電共振素子の周囲に振動空間を形成するよう
に外装樹脂によって被覆する構造である。 【0007】第2の構造は、上下2分割型ケース内に圧
電共振素子とコンデンサ素子とを収容する構造である。
具体的には、特開平2−44706号に開示されている
ように、コンデンサ素子を一方の筺体状ケースに収容
し、圧電共振素子を他方の筺体状ケースに収容し、両ケ
ースを導電性ペーストを介して互いに接合していた。ま
た、実開昭62−70453号に開示されているよう
に、一方のケースの形状を平板状の誘電体基板とし、こ
の誘電体基板に2つのコンデンサ成分を形成しておき、
この誘電体基板に圧電共振素子を接合し、次に、圧電共
振素子を被覆するように他方の筺体状ケースを一方の平
板状誘電体基板に接着していた。 【0008】第3の構造は、両端が開口し、外表面に2
つの容量成分を形成する容量電極を具備する筒状誘電体
ケースに、圧電共振素子を配置し、両端を導電性キャッ
プ体で封止を行っていた。 【0009】第1の構造では、プリント配線基板に表面
実装させることが難しかった。 【0010】また、第2の構造では、ケースを構成する
部品の点数が増加してしまい、また、圧電共振素子の周
囲に振動空間を形成するために、圧電共振素子を被覆す
る側の筺体状ケースの形状を比較的大きくする必要があ
り、小型化の容量内蔵型圧電共振子を達成することが困
難であった。また、特開平2−44706号では、外部
回路に導出させるリード端子が、接合後のケースの両端
に導電性キャップ体を冠着させたり、ケースの外周に巻
着したりする必要があり、リード端子の処理が非常に難
しいかった。 【0011】また、実開昭62−70453号では、2
つのコンデンサ成分を有する誘電体基板に圧電共振素子
が接続した複合素子の外部電極を、誘電体基板と筺体状
ケースとの接合面から外部に導出しなくてはならない。
この接合部分は、接合面積が比較的少ない筺体状ケース
の開口周囲面であり、さらに、外部電極を導出させなく
てはならないことから接合信頼性が低下してしまう。 【0012】第3の構造では、筒状ケース内に、圧電共
振素子を挿入配置するにあたり、圧電共振素子の両主面
側の空間は容易に確保できるものの、特開平2−447
06号と同様筒状ケースの両端に導電性キャップ体を冠
着させる必要があり、リード端子の処理が非常に難しか
った。 【0013】そこで、本願出願人は、先に、2つの容量
成分を有する短冊状誘電体基板からなるコンデンサ素子
と、短冊状圧電共振素子とを導電性接着材を介して重ね
合わせた積層体を、少なくとも側面の1面が開口した筺
体状ケースに配置した構造の容量内蔵型圧電共振子を提
案した。 【0014】具体的には、図6の縦断面図に示すよう
に、1つの側面が開口した筺体状ケース1と、短冊状の
圧電共振素子2とコンデンサ素子3とが接合した積層体
4と、筺体状ケース1の開口11を封止する封止部材5
とから構成されている。 【0015】尚、筺体状ケース1の底面12に、リード
端子16〜18が一体固着され、3つのリード端子接続
用貫通孔13〜15が形成されている。 【0016】また、短冊状の圧電共振素子2は圧電基板
21の両主面に振動電極22、23が形成されている。
また、コンデンサ素子3は、誘電体基板31の両主面に
合計5つの電極が形成されている。例えば上面側主面の
両端部には、容量電極32、33が形成されている。ま
た、下面側主面の両端部には、接続電極34、36が形
成されており、また、その間には、上記容量電極32、
33の一部と対向するする中央容量電極35が形成され
ている。 【0017】そして筺体状ケース1の内部に、積層体4
のコンデンサ素子3を底面側にして積層体4を収納配置
する。これより、筺体状ケース1の底面の接続用貫通孔
13〜15が、夫々コンデンサ素子3の下面側主面に形
成された接続電極34、中央容量電極35、接続電極3
6に対応して位置し、接続貫通孔13〜15内に導電性
充填部材62、63、64を充填して、リード端子16
〜18と接続電極34、中央容量電極35、接続電極3
6とが接続する。 【0018】ここで、積層体4の構造は、コンデンサ素
子4の上面側主面の両端部には、2つの容量電極32、
33が形成されている。また、コンデンサ素子の下面側
主面の両端部に2つの接続電極34、36と、1つの中
央容量電極35が形成されている。 【0019】圧電共振素子2の上面側主面には、中央部
付近から一方の端部に延出された上面側の振動電極22
と、他方の端部に独立した上面側補助電極24が形成さ
れている。また、圧電共振素子2の下面側主面には、中
央部付近から他方の端部に延出された下面側の振動電極
23と、一方の端部に独立した下面側補助電極25が形
成されている。 【0020】そして、両素子の接合面の端部に介在され
た導電性接合部材41、42によって両素子は重畳し
て、積層体4を構成する。さらに、積層体4の端面に
は、夫々薄膜技法や厚膜技法で形成された導電性被着部
材43、44が被着形成されている。 【0021】この導電性被着部材43、44によって、
コンデンサ素子3の上面側の容量電極32、33と下面
側に形成した接続電極34、36とが電気的に接続され
るとともに、特に、導電性被着部材44によって、圧電
共振素子2の一方端部に延出した上面側の振動電極22
とコンデンサ素子3の一方の容量電極33(接続電極3
6)とが電気的に接続される。尚、圧電共振素子2の下
面側の振動電極23は、上述の導電性接合部材41によ
って、直接コンデンサ素子3の上面側の他方の容量電極
32に接続することになる。 【0022】また、導電性接合部材41、42によっ
て、圧電共振素子2とコンデンサ素子3との間に、導電
製接合部材41、42の厚みに相当する間隙が形成され
ることになる。この間隙が圧電共振素子2の下面側の振
動空間となる。 【0023】 【発明が解決しようとする課題】上述の構造の圧電共振
素子2とコンデンサ素子3とから成る積層体4を、単に
筺体状ケース内1に収納しては、圧電共振素子2の上面
側の振動電極22と筺体状ケース1の内部上面との間に
圧電共振素子2の上面側の振動空間が安定して形成する
ことが困難である。 【0024】また、圧電共振素子2の上面側の振動電極
22とコンデンサ素子3の一方の容量電極33との電気
的接続が安定して行うことができないという問題点があ
った。これは、導電性被着部材44によって電気的な接
続が達成されるものの、実際には、導電性被着部材44
による接続が、実質的に圧電共振素子2の上面側の一方
の端部に導出された振動電極22の厚み部分によって行
われるためである。 【0025】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、圧電共振素子の上面側の振動
電極とコンデンサ素子の容量電極との接続が確実に行
え、且つ、圧電共振素子の上面側の振動空間を確実に形
成できる容量内蔵型圧電共振子を提供することにある。 【0026】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、下面に
リード端子が被着されており、底面に前記リード端子と
導通する導電性接続部材が充填されている貫通孔を有
し、且つ少なくとも側面の一面が開口している筺体状ケ
ースに、短冊状の誘電体基板の上下面に電極を設けた2
つの容量成分を具備するコンデンサ素子上に、短冊状の
圧電基板の上下面に互いに対向しあい且つ異なる短辺側
端部に導出される振動電極を設けた圧電共振素子を、導
電性接合部材を介して接合させるとともに、短辺側端面
に導電性被着部材を被着させ、前記導電性接合部材と導
電性被着部材とでコンデンサ素子の各電極と圧電共振素
子の各電極とを接続して成る積層体を収納配置し、筺体
状ケースの開口を封止するとともに、前記導電性接続部
材を介してコンデンサ素子の下面の電極と前記リード端
子とを接続して成る容量内蔵型圧電共振子において、前
記圧電共振素子の上面側の両端部に、前記導電性被着着
部材と導通する厚膜導体膜を被着させたことを特徴とす
る容量内蔵型圧電共振子である。 【0027】 【作用】本発明によれば、圧電共振素子の上面の振動電
極が導出される一方端部に、厚膜導体膜が重畳被着さ
れ、この結果、圧電基板の上面側振動電極の端部導出部
分の厚みを増大させることができる。 【0028】この振動電極の端面において、導体の厚み
が実質的に厚くなるので、積層体の端面に形成した導電
性着部材による圧電共振素子の上面側振動電極とコンデ
ンサ素子の容量電極との接続が確実に行えることにな
る。 【0029】また、積層体を筺体状ケースの内部に収納
した時、少なくとも圧電共振素子と筺体状ケースの内部
上面との間に、厚膜導体膜の厚みに相当する振動間隙が
形成されることになる。従って、圧電共振素子の下面側
の振動空間は、導電性接合部材により、また、圧電共振
素子の上面側の振動空間は、この厚膜導体膜によって形
成される。これより、圧電共振素子の安定した動作が確
保できることになる。 【0030】尚、厚膜導体膜は、圧電共振素子の上面側
の一方端部のみならず、圧電共振素子の他方端部及びコ
ンデンサ素子の下面側の両端部にも形成すれば、積層体
の端面に被着する導電性被着部材による圧電共振素子と
コンデンサ素子との接続のみならず、コンデンサ素子の
上面側容量電極と接続電極との電気的な接続も確実に行
える。 【0031】 【発明の実施の形態】以下、本発明の容量内蔵型圧電共
振子を図面に基づいて詳説する。 【0032】図1は本発明の容量内蔵型圧電共振子の外
観斜視図であり、図2はその縦断面図であり、図3は積
層体の斜視図である。 【0033】容量内蔵型圧電共振子は筺体状ケース1、
圧電共振素子2とコンデンサ素子3とが積層して成る積
層体4、封止部材5とから主に構成されている。 【0034】筺体状ケース1は、液晶ポリマーなどの樹
脂からなり、例えば短辺側面の1面が開口11してい
る。また、ケースの底面12には、接続用貫通孔13、
14、15が形成されている。また、ケースの長辺側の
側面には、3つのリード端子16、17、18が固着さ
れており、各リード端子16、17、18の一部が底面
の接続用貫通孔13、14、15の内壁に固着されてい
る。 【0035】圧電共振素子2は、短冊状の圧電基板21
と、上面側主面に形成した振動電極22と、下面側主面
に形成した振動電極23とから構成されている。圧電基
板21は、チタン酸鉛(PT)、チタン酸ジルコン酸鉛
(PZT)などの圧電セラミック材料、水晶、タンタル
酸リチウム、ニオブ酸リチウム、四棚酸リチウムなどの
単結晶材料から成る。また、振動電極22、23は圧電
基板21の両主面の中央部付近で互いに対向するように
形成されている。振動電極22は圧電基板21の上面の
中央部付近から一方端部にまで延出されている。圧電基
板21の上面の他方端部には補助電極24が形成されて
いる。また、振動電極23は圧電基板21の下面の中央
部付近から他方端部にまで延出されている。圧電基板2
1の下面の一方端部には補助電極25が形成されてい
る。 【0036】振動電極22、23、補助電極24、25
は例えばAg系材料を主成分とする薄膜導体膜によって
形成されている。 【0037】また、圧電共振素子2の上面側主面におい
て、両端部の幅方向に渡り厚膜導体膜51、52が形成
されている。厚膜導体膜51は、振動電極22の端部付
近に被着され、厚膜導体膜52は、補助電極24 の上面
に被着されている。 【0038】厚膜導体膜51、52は、銀を主成分とす
る導電性樹脂ペーストを印刷し、乾燥を行って形成す
る。 【0039】コンデンサ素子3は、チタン酸鉛(P
T)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)チタン酸バリウ
ム(BT)などの誘電体セラミック材料から成り、且つ
上述の圧電基板21の平面形状と同一の短冊状の誘電体
基板31と、該誘電体基板31の上面側主面に形成した
容量電極32、33と、該誘電体基板31の下面側主面
に形成した接続用電極34、36、中央容量電極35と
から構成されている。 【0040】容量電極32、33は、誘電体基板31を
介して中央容量電極35の一部し、夫々異なる端部に導
出されている。例えば容量電極32は、誘電体基板31
の中央部付近から他方側の端部(図では左側の端部)に
導出され、容量電極33は中央部付近から一方側の端部
(図では右側の端部)に導出されている。これにより、
容量電極32と中央容量電極35との間と、容量電極3
3と中央容量電極35との間とに夫々容量成分が形成さ
れることになる。 【0041】また、誘電体基板31の下面主面の接続電
極34、中央容量電極35、接続電極36は夫々筺体状
ケース1の底面12に形成された接続用貫通孔13、1
4、15に対応する位置に形成されている。 【0042】また、コンデンサ素子3の下面の誘電体基
板31の端部部分、即ち、接続電極34、36上には、
厚膜導体膜53、54が被着形成されている。 【0043】このような圧電共振素子2とコンデンサ素
子3は、導電性接合部材41、42を介して接合されて
おり、全体として積層体4を構成している。導電性接合
部材41は圧電共振素子2の下面側主面の振動電極23
の端部と、コンデンサ素子3のの容量電極32との間に
配置されている。また、導電性接合部材42は圧電共振
素子2の下面側主面の補助電極25と、コンデンサ素子
3の容量電極33との間に配置されている。 【0044】さらに積層体4の一対の端面、即ち、圧電
共振素子2の一対の短辺側の端面及びコンデンサ素子3
の一対の短辺側の端面には、導電性被着部材43、44
が被着されている。この導電性被着部材43、44は、
厚膜技法、即ち、導電性樹脂ペーストの塗布硬化、薄膜
技法、即ち、銀や銅などの金属材料を蒸着やスパッタな
どによって被着されている。 【0045】この積層体4の一方の端面に形成した導電
性被着部材44によって、圧電共振素子2の上面側振動
電極22、コンデンサ素子3の容量電極33(導電性接
合部材42)、接続電極36とを電気的に接続する。ま
た、積層体4の他方の端面に形成した導電性被着部材4
3によって、圧電共振素子1の下面側振動電極23、コ
ンデンサ素子3の容量電極32(導電性接合部材4
1)、接続電極34とを電気的に接続する。 【0046】このように圧電共振素子2とコンデンサ素
子3とが一体的に接合された積層体4は、筺体状ケース
1の開口11を介して、筺体状ケース11の内部に収納
・配置される。これより、筺体状ケース1の底面12に
形成した接続用貫通孔13、14、15からは、夫々コ
ンデンサ素子の下面側主面に形成した接続電極34、中
央容量電極35、接続電極36が夫々露出することにな
る。 【0047】そして、この接続用貫通孔13、14、1
5内に、導電性接続部材61、62、62を配置するこ
とにより、コンデンサ素子3の底面に形成した接続電極
34はリード端子16に、中央容量電極35はリード端
子17に、接続電極36はリード端子18に夫々接続す
ることになり、且つ積層体4が筺体状ケース1の内部に
固定する。 【0048】その後、筺体状ケース1の開口11に、絶
縁樹脂などの封止部材5を塗布・供給して硬化する。こ
れにより、筺体状ケース11の内部は気密的に封止さ
れ、また、積層体が筺体状ケース1に固定される。 【0049】上述の構造において、少なくとも、圧電共
振素子2の上面側主面の振動電極22の端部に厚膜導体
膜51を、圧電基板21の幅方向全面にわたって形成し
ている。これより、振動電極22の厚みが実質的に厚く
なるため、積層体4の一方側端面に被着した導電性被着
部材44と電気的な接続を行うにあたり、この圧電基板
31の端部の稜線部分での段切れなどが発生せず、確実
な電気的接続が達成できる。 【0050】また、好ましくは、圧電共振素子2の上面
側の両端部に厚膜導体膜51、52を形成する。これに
より、筺体状ケース1の内部上面と圧電共振素子2の上
面の振動電極22との間には、少なくとも厚膜導体膜5
1、52の厚み相当の振動空間が形成されることにな
る。 【0051】さらに、筺体状ケース1に積層体4を配置
し、ケース1の底面を上面にして、接続用貫通孔13、
14、15内に導体を充填する。即ち、積層体4の上面
は、厚膜導体膜51、52を介して、ケース1の上面に
当接した状態で、筺体状ケース1内に積層体4が固定さ
れることになる。従って、筺体状ケース1の開口11か
ら積層体4を観察すると、筺体状ケース1の上面と厚膜
導体膜51とが当接しあうため、この開口11に封止部
材5を供給しても、圧電共振素子2の上面側の振動空間
には、封止部材5が流れ込まず、圧電共振素子2の安定
した動作が維持できる。 【0052】さらに、コンデンサ素子3の下面側両端部
にも、厚膜導体膜53、54を形成することが望まし
い。これにより、接続電極34、36の端部における厚
みが実質的増し、導電性被着部材43、44によって、
誘電体基板31の上面側主面の容量電極32、33(導
電性接合部材41、42)と接続電極34、36との電
気的な接続が確実になるためである。 【0053】このような厚膜導体膜51〜54の厚み
は、例えば10〜50μmであり、端部から中央部にか
けて約0.3〜0.5mmの長さを有し、圧電基板21
の上面の全幅、誘電体基板31の下面の全幅に渡って形
成されている。 【0054】次に、具体的な積層体の製造方法を図4の
積層体4の側面図を用いて説明する。 【0055】まず、短冊状圧電基板21が複数抽出する
ことができる大型圧電基板20を用意し、各領域の上面
側主面に、振動電極22、補助電極24を形成し、各領
域の下面側主面に、振動電極23、補助電極25を夫々
形成する。 【0056】次に、短冊状誘電体基板31が複数抽出す
ることができる大型誘電体基板30を用意し、各領域の
上面側主面に、容量電極32、33を形成し、各領域の
下面側主面に接続電極34、36、中央容量電極35を
形成しておく。 【0057】この状態では、振動電極22は、素子領域
の境界部分を越えて隣接する領域の補助電極24と一体
的に形成されることになる。同様に、振動電極23は、
隣接する領域の補助電極25と一体的に形成され、容量
電極32と隣接する素子領域の容量電極33と一体的に
形成され、容量電極33と隣接する素子領域の容量電極
32と一体的に形成され、接続電極34と隣接する素子
領域の容量電極36と一体的に形成され、容量電極36
と隣接する素子領域の容量電極34と一体的に形成され
ている。 【0058】次に、このような大型圧電基板20と大型
誘電体基板30とを接合する。この接合には、例えば銀
粉末とエポキシ樹脂とから成る導電性樹脂接着材を用い
る。 【0059】即ち、コンデンサ素子3の上面主面の容量
電極32、33上の端部に、導電性接合部材41、42
となる接着層を導電性樹脂接着材を用いて、約10〜5
0μmの厚みになるようにスクリーン印刷を行い、その
後、大型誘電体基板30上に大型圧電基板20を位置決
め載置を行い、接着層を180℃・30分で硬化させ
る。 【0060】このように、2つの大型基板20、30と
が接合された積層体に厚膜導体膜51〜54となる導体
膜を、導電性樹脂部材を用いて印刷・硬化して形成す
る。例えば、積層体の上面側主面(大型圧電基板20の
上面)には、振動電極22の端部付近に素子領域を区画
する切断線に跨がる厚膜導体膜51(隣接する素子領域
では厚膜導体膜52)を印刷し、同時に、他方の端部付
近に素子領域を区画する切断線に跨がる厚膜導体52
(隣接する素子領域では厚膜導体膜51)を印刷する。
同様にして、積層体の下面側主面(大型誘電体基板30
の下面)には、接続電極34の端部付近に素子領域を区
画する切断線に跨がる厚膜導体53(隣接する素子領域
では厚膜導体膜54)を印刷し、同時に、他方の端部付
近に素子領域を区画する切断線に跨がる厚膜導体54
(隣接する素子領域では厚膜導体膜53)を印刷する。
その後、この塗布した膜を、加熱処理して硬化する(こ
の状態が図4である)。 【0061】次に、この積層体を、図4に示す点線部分
で切断を行う。次に、切断した積層体の端面に、厚膜技
法または薄膜技法を用いて、導電性被着部材43、44
を被着形成する。 【0062】最後に、各素子領域の長辺側に沿って切断
して、圧電共振素子2とコンデンサ素子3とが接合した
積層体4が形成される。 【0063】上述の実施例では、筺体状ケース1は、1
つの側面が開口11している構造であるが、例えば、対
向しあう一対の側面が夫々開口した概略筒状のケース1
を用いても構わない。 【0064】 【発明の効果】本発明によれば、積層体を構成する圧電
共振素子の上面側主面に形成した振動電極の導出端部に
厚膜導体膜を重畳被着している。このため、積層体の端
面に導電性被着部材を被着させる際、端面部分の厚みが
増加した圧電共振素子の上面側主面の振動電極とコンデ
ンサ素子の容量電極、接続電極との安定した接続が達成
される。 【0065】また、この厚膜導体膜によって、ケースの
内部上面と圧電共振素子との間の振動空間を確保するこ
とができるため、安定して動作が可能となる。また、こ
の厚膜導体膜が、筺体状ケース内に積層体を配置した
時、ケース内部上面と当接するため、開口を封止する封
止部材が、圧電基板の上面側に周り込むことがないた
め、非常に安定した気密封止性を維持できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の容量内蔵型圧電共振子の外観斜視図で
ある。 【図2】本発明の容量内蔵型圧電共振子の縦断面図であ
る。 【図3】本発明の積層体の斜視図である。 【図4】本発明の積層体を製造方法を説明するための一
工程における側面図である。 【図5】容量内蔵型圧電共振子の等価回路図を示す。 【図6】従来の容量内蔵型圧電共振子の断面図である。 【符号の説明】 1・・・・筺体状ケース 11・・・開口 12・・・底面 13、14,15・・・・接続用貫通孔 2・・・・・・・・圧電共振素子 21・・・・・・圧電基板 22、23・・・振動電極 3・・・・・・・・コンデンサ素子 31・・・・誘電体基板 32、33・・・容量電極 34、36・・・接続電極 35・・・・・・中央容量電極 4・・・・・・積層体 41、42・・・導電性接合部材 43、44・・・導電性被着部材 51〜54・・厚膜導体膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−373303(JP,A) 特開 平8−107328(JP,A) 特開 平5−83074(JP,A) 特開 昭60−123120(JP,A) 特開 昭60−256201(JP,A) 特開 平2−44706(JP,A) 特開 平10−303686(JP,A) 特開 平10−335969(JP,A) 実開 平4−103722(JP,U) 実開 平4−94720(JP,U) 実開 昭62−70453(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/00 - 9/24

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 下面にリード端子が被着されており、底
    面に前記リード端子と導通する導電性接続部材が充填さ
    れている貫通孔を有し、且つ少なくとも側面の一面が開
    口している筺体状ケースに、短冊状の誘電体基板の上下
    面に電極を設けた2つの容量成分を具備するコンデンサ
    素子上に、短冊状の圧電基板の上下面に互いに対向しあ
    い且つ異なる短辺側端部に導出される振動電極を設けた
    圧電共振素子を、導電性接合部材を介して接合させると
    ともに、短辺側端面に導電性被着部材を被着させ、前記
    導電性接合部材と導電性被着部材とでコンデンサ素子の
    各電極と圧電共振素子の各電極とを接続して成る積層体
    を収納配置し、筺体状ケースの開口を封止するととも
    に、前記導電性接続部材を介してコンデンサ素子の下面
    の電極と前記リード端子とを接続して成る容量内蔵型圧
    電共振子において、 前記圧電共振素子の上面側の両端部に、前記導電性被着
    着部材と導通する厚膜導体膜を被着させたことを特徴と
    する容量内蔵型圧電共振子。
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