JPH0985118A - 塊状物破砕プラント車 - Google Patents

塊状物破砕プラント車

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JPH0985118A
JPH0985118A JP26906595A JP26906595A JPH0985118A JP H0985118 A JPH0985118 A JP H0985118A JP 26906595 A JP26906595 A JP 26906595A JP 26906595 A JP26906595 A JP 26906595A JP H0985118 A JPH0985118 A JP H0985118A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、コンクリート、アスファルト等の
塊状物を破砕し再利用するための破砕機と振動篩機等の
破砕プラントを通常のトラックに設置した塊状物破砕プ
ラント車を提供する。 【解決手段】 この塊状物破砕プラント車は、小型化し
たトラック式の車両であり、破砕機6と、破砕機6で塊
状物を破砕して生成された破砕物を振動篩機7に搬送す
る搬送コンベヤ10との間の破砕物の搬送を下部振動フ
ィーダ11によって行っている。振動吸収支持体15で
支持された下部振動フィーダ11は、緩い勾配を有して
いても破砕物の搬送を確実に行い、上下に占める寸法が
短くて済む。破砕機6、下部振動フィーダ11及び搬送
コンベヤ10を、車体フレーム4上に搭載しても、車両
走行上の車高に関する法的規制に適合できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】この発明は、建造物、構造物等の破
壊や倒壊、或いは道路等の掘削等で発生するコンクリー
ト、アスファルト、岩石、産業廃棄等の塊状物を所望の
サイズの粒状物に破砕し、該粒状物を再利用可能にする
破砕プラントを一般道路を走行するトラック等の車両に
搭載した塊状物破砕プラント車に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、特に都市部において、住宅街、市
街地等の既に多くの建物が建設されている区域の再開発
等のために、中高層住宅、建造物、構造物等の取り壊
し、建て替え等の作業が行われることがある。その際に
発生するコンクリート、アスファルト等の塊状物を処理
する必要があるが、その処理方法として一般的であった
投棄処理は、塊状物を合法的に投棄する場所が近年次第
に確保し難くなってきたため、簡単に採用できなくなっ
た。そこで、建造物、構造物等の廃材、コンクリート、
アスファルト等の塊状物を再利用即ちリサイクルして使
用する資源の有効利用を行い、投棄する量を減らす方法
が行われるようになっている。特に、コンクリート、ア
スファルト等の塊状物を、破砕機によって破砕処理し
て、破砕物を路面材、建造物、構造物等の基礎材、掘削
後の埋戻材等のリサイクル品として再利用することが行
われるようになった。
【0003】コンクリート、アスファルト、廃材等の塊
状物の破砕処理を、塊状物の発生現場で行って、現場で
得られた破砕物の粒状物を、所定の場所へ搬送してリサ
イクル品として使用することが、環境保護や資源の有効
利用上好ましいことである。これらの塊状物の埋め立て
処分地や投棄場所を求めて、それらの塊状物を車両等で
長距離搬送する必要がなくなり、塊状物の投棄による環
境破壊を起こすことがなくなる。また、破砕物の粒状物
をリサイクル品として使用すれば、限られた資源である
砂利等の使用量を抑制することにもなる。
【0004】従来、コンクリート、アスファルト、廃材
等の塊状物を破砕する破砕プラントとしては、処理場に
設置して使用する設置型の破砕プラントが大半であり、
トレーラに破砕機及びそれに付随する振動篩機、発電
機、コンベヤ等を搭載して所定の処理場へ搬送し、塊状
物の処理場でトレーラから破砕機等を降ろして設置する
と共に、その処理場まで塊状物を運んでいるのが現状で
ある。このような破砕プラントは、基本的には、コンク
リート、アスファルト、廃材等の塊状物を破砕する破砕
機、破砕された破砕物を選別する選別機構、発電機等の
駆動装置から構成されている。また、破砕プラントに
は、処理場内を移動できるような移動型破砕プラント車
も開発されているが、これらの移動型破砕プラント車
は、処理場だけでの移動であり、法律上、一般道路を走
行できないものであった。
【0005】ところで、本出願人は、路上走行可能なト
レーラ上に破砕プラントを設置し、道路運送車両法の保
安基準に適合した破砕プラント車を既に提案している
(例えば、特開平6−254429号公報参照)。該破
砕プラント車は、エンジンを搭載した路上走行用のトラ
クタとトレーラから成り、建造物、構造物等の廃材、コ
ンクリート、アスファルト等の塊状物を破砕する破砕
機、破砕された破砕物を選別する振動篩機、戻しコンベ
ヤ、搬送コンベヤ、これらの機器を駆動する発電機等の
駆動装置から成る破砕プラントを保安基準に適合できる
ようにトレーラ上に設置し、しかも、都市部、市街地等
で破砕プラントを作動しても騒音、振動等の発生を極力
低減することができるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記破
砕プラント車は、車両の幅、高さ等の制限をクリアして
保安基準に適合し、路上走行が可能となった車両であっ
ても、トラクタと該トラクタに牽引されるトレーラとか
ら成る大型車両である。従って、破砕プラント車が走行
することができる道路には制限があり、破砕処理作業場
所にアクセスする道路が都市部の狭い道路である場合に
は、破砕プラント車は当該破砕処理作業場所に行くこと
ができないこともある。また、上記破砕プラント車は、
シャシと補強フレームとから成る車体フレーム上に設置
しているから、破砕プラントの稼働時において車体フレ
ームからの騒音の発生を抑制し且つ上記機器に発生した
振動が直接に後輪に伝わるのを回避するために、後輪に
対するシャシの取付けには、エアクッションと板ばねを
介することが必要であった。トレーラにおいては、車体
フレームの構造自体を、補強フレームやエアクッション
及び板ばねを組み入れるという特殊な構造にする必要が
あった。
【0007】また、破砕機の下部には排出ホッパと排出
シュートとが設けられており、更に、排出シュートの出
口に臨む搬送コンベヤは排出シュートの下側に配置され
ているので、破砕機の最大高さを車両の保安基準に適合
させるには、排出シュートと搬送コンベヤの下部は車体
フレームよりも下方に位置することになる。その結果、
排出ホッパから排出シュートを経て搬送コンベヤの下部
にわたる一連の搬送系の設置のために、車体フレームに
は、対応する箇所に孔部を設ける等の特殊構造とする必
要があった。また、破砕機からの破砕物は、特に水分を
含んでいる場合には、排出ホッパや排出シュートの内壁
に付着して容易には剥がれ落ちず、破砕機から搬送コン
ベヤへの破砕物の搬出効率が悪化していた。そのため、
しばしば破砕プラントの稼働を中断して、内壁に付着し
た破砕物を剥がす作業が強いられ、結局作業効率が低下
していた。更に、車両が道路を走行できるようにするに
は、破砕プラント稼働中に排出シュートに接続するため
に低い位置に落としていた搬送コンベヤの下部を高い位
置に引き上げるために、搬送コンベヤに伸縮機構を設け
る必要もあった。このように、車両の高さ規制を満たす
ために破砕機、排出ホッパ、排出シュート及び搬送コン
ベヤの設計に余裕がないばかりか、車体フレームと搬送
コンベヤとに特殊な構造や機構を設ける必要があり、破
砕プラント車の製造コストの削減を困難にしていた。
【0008】また、従来の破砕プラントにおいては、破
砕機の下部には排出ホッパ及び排出シュートを設けてお
り、排出シュートの出口を搬送コンベヤに臨ませている
ので、排出シュートの出口から搬送コンベヤに破砕物が
移載される時に大量の粉塵が周囲に飛散することがあっ
た。外部に飛散する粉塵は、周囲の環境に悪影響を与え
るのみならず、破砕プラントの作業員の目、鼻又は喉に
入ると、健康障害を引き起こす可能性がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、破砕プラン
トの各種機器の互いの関連構造と車両への支持構造を振
動吸収支持体を用いて車体フレームや荷台をそのまま利
用し、荷台と車輪との間に振動を緩衝する特別の構造に
構成することなく、破砕プラントを搭載可能にすると共
に、塊状物及び粒状物を振動発生手段として振動モータ
の配置位置や配置方向を工夫してスムースな移送を可能
にし、特に、破砕機のカッタ下方に直接下部振動フィー
ダを設けて破砕機の高さを低く構成し、破砕プラント全
体をより小型化してコンパクトに構成し、破砕機の下部
における粒状物の取出し部を塵埃等の外部への飛散を防
止する構造に構成し、例えば、4トントラックに破砕プ
ラントを搭載できるようにして狭い道路でも走行可能に
し、どのような被破砕物の発生現場へも直ちに赴くこと
ができるようにすると共に、破砕プラントの駆動時に振
動や騒音の発生を低減し、住宅街、ビル街等での破砕プ
ラントの駆動に支障がないように構成した塊状物破砕プ
ラント車に関する。
【0010】この発明は、塊状物を投入するためのホッ
パ、車体フレーム上の架台に対して振動吸収支持体によ
り支持され且つ前記ホッパに投入された塊状物を破砕し
て粒状物とする破砕機、前記破砕機の下部に設けられ且
つ振動により粒状物を斜面降下させる下部振動フィー
ダ、前記粒状物をサイズに従って選別する振動篩機、前
記下部振動フィーダの搬出口から破砕物を前記振動篩機
に搬送する搬送コンベヤ、前記振動篩機で選別した所定
以上のサイズの破砕物を再度破砕するため前記振動篩機
から前記破砕機へ回送する戻しコンベヤ、前記振動篩機
で選別した所定以下のサイズの破砕物を外部へ排出する
破砕物排出手段、及びこれらの機器を駆動する駆動装置
から成る破砕プラントを車両に搭載した塊状物破砕プラ
ント車に関する。この塊状物破砕プラント車は、特に、
破砕プラントを搭載する車両として、トラックを用いた
ものである。
【0011】また、前記振動吸収支持体は、ロッド状ゴ
ム体及び該ロッド状ゴム体の長手方向に螺旋状に埋め込
まれたスプリングから成り、前記ロッド状ゴム体の両端
に係止穴が形成されているものである。従って、前記振
動発生手段は、機器と車体フレーム又は架台との間に容
易に配置し、前記係止穴に機器と車体フレーム又は架台
に設けた突起部を係合させて堅固に固定できる。
【0012】また、前記下部振動フィーダが前記車体フ
レームに対して振動吸収支持体によって支持されてい
る。従って、破砕プラントで発生する振動は架台や車体
フレームへ伝達されず、しかも破砕プラント全体での騒
音の発生を防止できる。
【0013】また、前記下部振動フィーダの搬出口から
前記搬送コンベヤの搬送方向の所定範囲にわたって前記
搬送コンベヤの上部を覆う防塵カバーを設け、前記防塵
カバーの入口端と出口端に短冊状のゴムカーテンを垂れ
下げて前記防塵カバー内部を封鎖すると共に水が噴霧さ
れる噴霧室に構成したものである。
【0014】また、前記破砕機の振動発生手段は、回転
軸の回動に伴う不釣り合い力を発生する一対のモータを
前記下部振動フィーダの下面に振動供給方向中心線に対
して左右対称に取り付け、前記回転軸は前記不釣り合い
力の互いの位相が前記振動供給方向中心線に関して対称
となるように互いに逆回転する振動モータから構成され
ている。
【0015】また、この塊状物破砕プラント車では、前
記振動フィーダ、前記破砕機、前記搬送コンベヤ、前記
振動篩機及び/又は前記搬出コンベヤには、塵埃の飛散
を防止する水噴射ノズルが設けられているので、塊状物
破砕プラント車自体から発生する塊状物の破砕時に発生
する微粉による塵埃、粒状物の搬送や放出で発生する塵
埃等の飛散を有効に防止することができる。
【0016】この塊状物破砕プラント車は、特に、破砕
機の下部に下部振動フィーダを設け、該下部振動フィー
ダで粒状物を振動により斜面降下させている。即ち、破
砕機の下部に直接的に下部振動フィーダを設け、破砕機
自体に塊状物の破砕機能と破砕された粒状物の吐出し機
能とを持たせたので、破砕機自体の高さを低減できると
共に、破砕機のカッタで破砕された粒状物を下部振動フ
ィーダによって順次移送して搬送コンベヤへ送り込むこ
とができ、破砕物が破砕機下部に滞留することがなく、
破砕機による塊状物の破砕をスムースに行うことがで
き、従って、破砕機の破砕機能が低減することなく、破
砕機自体に高さを低くし、全体として車高を低くでき、
路上走行に好都合に構成することができる。
【0017】上記のトラック式破砕プラント車によれ
ば、ホッパに投入された塊状物は破砕機によって破砕さ
れ、下部振動フィーダの振動による搬送作用によって、
下部振動フィーダの搬出口から搬送コンベヤに供給され
る。搬送コンベヤは破砕物を振動篩機に送り、振動篩機
で選別した所定以上のサイズの破砕物は、再度破砕する
ため、戻しコンベヤによって振動篩機から前記破砕機へ
回送される。振動篩機で選別した所定以下のサイズの破
砕物は、破砕物排出手段によって外部に排出される。ま
た、上記の破砕機、下部振動フィーダ、振動篩機、搬送
コンベヤ、戻しコンベヤ、粒状物排出手段等の機器を駆
動するため発電機、操作盤等の駆動装置は、トラックの
車体フレーム上に搭載されている。
【0018】破砕機から搬送コンベヤへの破砕物の供給
手段を振動フィーダとすることによって、破砕機の頂部
から搬送コンベヤ下部までの高さが低くなる。破砕機の
出口に直接に接続している下部振動フィーダは、破砕機
の出口位置に対応する位置から搬送コンベヤの下部に向
かって勾配が緩く下降傾斜し、上下方向の寸法が短くて
も、破砕物を確実に搬送する搬送手段である。従って、
下部振動フィーダを採用することにより、破砕機から搬
送コンベヤへの搬送手段を設置するために要する高さは
低く抑えられるので、ホッパ、振動フィーダ及び破砕機
から搬送コンベヤに至る機器の全体の高さ寸法を、車体
フレーム上において、小さく抑えることができる。
【0019】更に、トラック車両の荷台に簡単な補強を
施するのみで、破砕機、下部振動フィーダ及び搬送コン
ベヤを車体フレーム上に搭載可能となる。また、搬送コ
ンベヤは、設置したままの状態で稼働可能であると共
に、道路を走行可能でもある。下部振動フィーダを駆動
するためには、フィーダの底面部に振動モータを取り付
けるだけでよい。破砕機から搬送コンベヤへの塊状物の
供給は、搬送先である振動篩機においても一様な連続稼
働を行うのが好ましいから、一度に大量に供給されない
ようにある程度の平均化をすることが望まれるが、下部
振動フィーダによる搬送は、かかる平均化を促すもので
ある。
【0020】以上のように、車両の高さである破砕機や
ホッパの設置高さを、保安基準に適合する高さとするこ
とができるので、車体フレームに破砕プラントを設置し
たまま道路を走行することができる。従って、この塊状
物破砕プラント車は、破砕プラントを設置したままコン
クリート、アスファルト等の破砕物の発生現場に搬入
し、車体フレームに破砕プラントを設置した状態のまま
で、直ちに破砕物の破砕処理を行うことができ、作業の
段取り等に時間をとることなく、効率的に破砕処理を行
うことができる。
【0021】破砕機の下部に振動フィーダを設けると、
破砕プラントの稼働時において振動フィーダの振動が車
体フレームに伝達して騒音を発生する虞があるが、本願
発明によれば、破砕機の下部振動フィーダを車体フレー
ムに対して、ばねを内部に埋設した、例えば円筒体に形
成された振動吸収ゴム体を介して取り付けているので、
振動フィーダが発生する振動は、振動吸収ゴム体によっ
て吸収され、車体フレームや車体フレームを介して他の
破砕プラント機器に伝達することがない。
【0022】また、この塊状物破砕プラント車によれ
ば、前記下部振動フィーダの搬出口から前記搬送コンベ
ヤの搬送方向の所定範囲にわたって前記搬送コンベヤの
上部を覆う防塵カバーを設け、前記防塵カバーの入口端
と出口端に短冊状のゴムカーテンを垂れ下げて前記防塵
カバー内部を封鎖すると共に水が噴霧される噴霧室とし
ている。破砕機において塊状物が破砕されるときは勿論
のこと、破砕物が下部振動フィーダで搬送されるとき、
更に下部振動フィーダの搬出口から搬送コンベヤに移載
されるときにも、破砕物には衝撃が作用して粉塵を発生
しやすい。前記下部振動フィーダの搬出口から前記搬送
コンベヤの搬送方向の所定範囲にわたって前記搬送コン
ベヤの上部を覆う防塵カバーを設け、当該防塵カバーの
入口端と出口端に短冊状のゴムカーテンを垂れ下げて前
記防塵カバー内部を封鎖しているので、防塵カバーの入
口端と出口端に短冊状のゴムカーテンは、固形の破砕物
については通過を許容するが、粉塵の通過については完
全ではなくてもかなりの程度有効に防止する。
【0023】先ず、防塵カバーの入口端に垂れ下げられ
た短冊状のゴムカーテンは、前記下部振動フィーダの搬
出口から破砕物と共に搬送コンベヤ上を流れ出ようとす
る粉塵が防塵カバーの内部に侵入しようとするのを有効
に防止する。また、防塵カバーの内部に侵入してしまっ
た粉塵についても、防塵カバーの出口端に垂れ下げられ
た短冊状のゴムカーテンは、粉塵が防塵カバーの外部に
漏れ出ようとするのを有効に防止する。更に、前記防塵
カバー内部を水が噴霧される噴霧室としているので、噴
霧された水滴が防塵カバー内部に侵入した粉塵に付着し
て落下させて防塵カバー内の粉塵の濃度を下げ、防塵カ
バーの出口端に垂れ下げられた短冊状のゴムカーテンを
通り抜けて外部に出る粉塵を更に少なくしている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
による振動篩機及び該振動篩機を備えた塊状物破砕プラ
ント車の実施例を説明する。図1はこの発明による塊状
物破砕プラント車の一実施例を示す側面図、図2は図1
の塊状物破砕プラント車の平面図、図3は図2のA−A
方向に見た塊状物破砕プラント車における振動篩機及び
排出部の一実施例を示す図、図4は図1の塊状物破砕プ
ラント車の後方から見た後面図、図5は図1の塊状物破
砕プラント車における車体フレームを示す側面図、図6
は図5に示した車体フレームの平面図、図7は図6のB
−B方向に見た車体フレームの断面図、図8は振動吸収
支持体を示す斜視図、及び図9は図8の振動吸収支持体
の断面図である。
【0025】この発明による塊状物破砕プラント車は、
コンクリート、アスファルト、廃材等の塊状物を破砕し
て砂利等の粒状物即ち破砕物としてリサイクルするのに
適用できる破砕プラントをトラック等の通常車両に搭載
し、一般道路を走行して塊状物発生現場へ直接運び込
み、そこで、塊状物を破砕してリサイクルできる破砕物
即ち粒状物に処理できるコンパクトで且つ振動や騒音の
発生を低減し、塵埃の飛散防止ができるものである。
【0026】図1及び図4に示すように、この発明によ
る塊状物破砕プラント車において、破砕プラントを搭載
した路上走行用のトラックは、エンジン1Eを搭載する
と共に前輪を操舵可能に取り付けた運転室部1、及び運
転室部1に一体的に連結されると共に後輪3に対して板
ばね3Sを介して取り付けられたシャシ4Sを備えてい
る荷台部2から構成されている。荷台部2の車体フレー
ム4は、トラック自体が元来有しているシャシ4Sとシ
ャシ4Sを補強する種々の車体フレーム即ち補強フレー
ム4Rから構成され、車体フレーム4の後部Rは、トラ
ックが元来有している板ばね3S等の緩衝手段を介して
後輪3に支持されている。車体フレーム4は、図5〜図
7に示すように、破砕機6等が搭載される荷重の重い領
域の後部R側が前部F側に比較して補強フレーム4Rが
多く組み込まれている。シャシ4Sと補強フレーム4R
との間は、鋼板、或いは孔明き鋼板、金網等の部材4M
が配置されている。車体フレーム4上には、電動機42
の架台135、破砕機6を支持する架台を構成するフレ
ーム33、振動フィーダ21や振動篩機7を載置する架
台を構成する支柱やフレームが固定されている。
【0027】この塊状物破砕プラント車では、車体フレ
ーム4上の後輪3の近傍には塊状物を破砕する破砕機6
が設置され、車体フレーム4上の前部には振動篩機7が
設置されている。破砕機6は、塊状物投入用のホッパ1
6から投入されたコンクリート、アスファルト、廃材等
の塊状物を破砕して破砕物の粒状物とし、該破砕物の粒
状物を破砕機6の下部に設けた下部振動フィーダ11に
排出する。破砕機6は、インパクトクラッシャ、ジョク
ラッシャ等のタイプのものを使用できる。下部振動フィ
ーダ11から排出された粒状物は、搬送コンベヤ10に
よって振動篩機7に搬送される。振動篩機7で選別した
所定以上のサイズの粒状物は、戻しコンベヤ14によっ
て再び破砕機6へ回送され、再度、大きい粒状物は再度
破砕されてリサイクルに適したサイズの粒状物のリサイ
クル品に粉砕される。振動篩機7で選別した所定以下の
サイズの破砕物の粒状物は、粒状物排出手段である搬出
コンベヤ18を通じて外部へ搬出される。
【0028】この塊状物破砕プラント車において、破砕
機6、振動篩機7等のプラント機器は、後輪3の接地状
態において、車体フレーム4上で作動される。トラック
の車体フレーム4の後部には、破砕機6で発生する所定
以上の衝撃力や振動等の力を支持するために、油圧、リ
ンク、ねじ等で伸縮可能なジャッキの如き後部支柱19
が設けられている。後部支柱19は、破砕機6の作動時
には殆ど接地状態、或いは敷板等で接地状態に伸長させ
ており、破砕機6によって過大な負荷がトラックにかか
る場合には、車体フレーム4を支持し、トラックの緩衝
手段を保護することができる。この塊状物破砕プラント
車では、破砕機6、振動フィーダ21、下部振動フィー
ダ11、振動篩機7等の振動源は、防振材から成る振動
吸収支持体15を介して車体フレーム4、フレームや架
台に支持されている。
【0029】振動吸収支持体15は、破砕機6や振動篩
機7の詳細な説明に関連しても後述するが、例えば、破
砕機16では、コンクリート、アスファルト等の破砕物
の破砕で発生する衝撃力、振動等の力の一部を緩衝吸収
すると共に騒音の発生を防止することができる。振動吸
収支持体15は、図8及び図9に示すように、中実のロ
ッド状ゴム体20及びロッド状ゴム体20の長手方向に
螺旋状に埋め込まれたスプリング30から成り、ロッド
状ゴム体20の両端には係止穴77が設けられている。
振動吸収支持体15は、スプリング30のコイル中心軸
線がロッド状ゴム体20の中心軸線と一致するように長
手方向に中心を合わせた構造に構成されている。破砕プ
ラントの機器と車体フレーム4、或いはフレームや架台
との間に振動吸収支持体15を介在させることによっ
て、振動吸収支持体15によって各振動源で発生する衝
撃力、振動等の力の一部が緩衝吸収されることで破砕プ
ラント車の作動で発生する騒音、振動は最低限に低減さ
れる。特に、破砕機6、振動篩機7、振動フィーダ21
等に対して振動モータで振動を積極的に発生させた搬送
手段は、車体フレーム4に対して振動吸収支持体15で
直接に又は間接的に支持している。また、破砕機6、振
動篩機7、搬送コンベヤ10、戻しコンベヤ14、搬出
コンベヤ18等の機器を駆動するため、車体フレーム4
上には発電機8、操作盤9等の駆動装置が搭載されてい
る。図1及び図2に示すように、発電機8、操作盤9等
の駆動装置は、車体フレーム4の後部等の適宜のスペー
スに、後述するホッパ16の下部の空間を有効利用する
形でバランスよく配置されている。更に、破砕機6の駆
動時に、車体フレーム4を支持するため車体フレーム4
の前部にはアウトリガ5が設けられている。車体フレー
ム4周りのあおりプレート127等の足場に関する周辺
構造については後述する。
【0030】次に、図10乃至図13に基づいて、ホッ
パ16に投入された塊状物を破砕機6に搬送する振動フ
ィーダ21の詳細を説明する。図10は図1の塊状物破
砕プラント車における塊状物の投入用ホッパから破砕機
を含む車両後部を示す側面図、図11は図1の塊状物破
砕プラント車における塊状物の投入用ホッパと振動フィ
ーダとからなる破砕機への投入部を示す拡大側面図、図
12は図1の塊状物破砕プラント車における破砕機への
投入部を示す側面外観図、及び図13はホッパから破砕
機へ塊状物を搬送する振動フィーダの背面図である。
【0031】車両の最後部に設置した発電機8を囲むよ
うに、車体フレーム4上にはホッパ架台としての役割を
も担うフレーム33が設けられている。ホッパ16は、
架台を構成するフレーム33に対して四隅においてそれ
ぞれ固定された支柱106に支持されており、発電機8
の上方空間に位置している。ホッパ16の車両前方向側
の上縁部には、カバー22が蝶番で回動可能に止められ
ている。車両走行時には、ホッパ16の上部を覆うよう
にカバー22を閉じ、車両高さに関する保安基準に適合
させる。破砕プラントの駆動に際しては、カバー22
は、ホッパ16の斜面の延長線上に位置する最も開いた
状態にもたらされる。この状態では、例えば、パワーシ
ョベルで塊状物を投入する時には、カバー22が、ホッ
パ16に塊状物を投入面積を広くするのと同じ効果を発
揮し、破砕機6に塊状物がふりかかるのを防止する保護
装置としての働きをする。ホッパ16は、フレーム3
3、支柱106を介して車体フレーム4に支持される
が、雨天時等に塊状物がホッパ16に付着して破砕機6
への供給が妨げられるような場合には、ホッパ16を加
振してもよい。この場合には、支柱106を後述する振
動吸収支持体15を介して架台のフレーム33に対して
支持させて振動を吸収する構造に構成しておく。
【0032】振動フィーダ21は、ホッパ16の出口2
3の直下から破砕機6の投入口24の直近までにわたっ
て若干の下り勾配に延びている。破砕機6の投入口24
側を除いて振動フィーダ21の周囲を壁が取り囲んでお
り、塊状物が振動フィーダ21の外部に落下するのを防
止する。図13に示すように、振動フィーダ21の底面
には、その供給方向の中心線に対して左右対称位置にお
いて、一対の振動モータ(ユーラスモータ)25,26
がブラケット27を介してボルト28にて取り付けられ
ている。振動モータ25,26は偏心体の回転により振
動を発生するタイプのものであって、各偏心体は互いの
位相が振動供給方向中心線に関して対称となるように互
いに逆方向に回転している。即ち、各モータ軸に取り付
けた偏心体が両振動用モータ25,26を結ぶ線分上に
おいて最も接近して同時に横切り、且つ回転方向が振動
フィーダ21の供給を促す方向に回転するものに選ばれ
る。振動モータ25,26による振動フィーダ21上の
塊状物の移送は、上記の回転方向と位相の関係を満たす
場合が最も供給効率が良い。
【0033】振動フィーダ21は、複数箇所において振
動吸収支持体15を介して車体側のフレーム33に対し
て支持される。振動フィーダ21の側部には支持金具2
9,29が設けられており、各支持金具29と車体側の
フレーム33との間には、四隅においてロッド状をした
振動吸収支持体15が介装されている。各振動吸収支持
体15は両振動モータ25,26が引き起こす振動を緩
衝吸収して、フレーム33に強い振動を伝達しないよう
にすると共に、騒音の発生を抑制している。
【0034】次に、破砕機及び下部振動フィーダを、図
14及び図15を参照して説明する。図14は、図1の
塊状物破砕プラント車における破砕機の下部振動フィー
ダと搬送コンベヤを示す拡大側面図、及び図15は図1
の塊状物破砕プラント車における下部振動フィーダの背
面図である。
【0035】防塵カバー34が、振動フィーダ21の搬
出口31と破砕機6の投入口24との間を覆っている。
防塵カバー34は、全体として円筒体の4分の1の形状
をしている。防塵カバー34は、破砕機6の外枠に対し
て車体の横方向に伸びる軸線35の周りに回動可能であ
り、回動軸線35は、当該円筒体の母線と一致してい
る。防塵カバー34を構成する円筒体の端縁、即ち円筒
体の端板の縁37,38は、それぞれ振動フィーダ21
の搬出口31に位置した破砕機6の枠体39に当接して
いるので、塊状物を破砕機6で破砕する時に破砕機6の
投入口24から噴き出そうとする微細な破砕粒子は、閉
鎖位置にある防塵カバー34の円筒体内面で反射させら
れると共に、外部への漏れが有効に防止される。また、
防塵カバー34は、ホッパ16に投入されたが破砕機6
では処理不可能な程大きな塊状物が振動フィーダ21で
供給されてきても、破砕機6に投入するのをストップす
る働きもしている。円筒体の他方の母線位置における端
縁36は、振動フィーダ21の搬出口31に位置するの
で、破砕機6の枠体39に当接してはいない。却って、
塊状物の破砕機6への投入に支障のないように、例え
ば、中央部分を円弧状に切り欠いて内部を目視できるよ
うにしている。このように、破砕機6の周囲に設けられ
た作業足場にいる作業員は粉塵や粒状物に晒されること
がない。また、防塵カバー34の外面に適宜に設けた把
手を握ることによって、手動にて防塵カバー34を回動
軸線35の周りに開閉可能であり、振動フィーダ21の
搬出口31と破砕機6の投入口24との点検、修理等の
メンテナンスを容易にしている。
【0036】振動フィーダ21と破砕機6との間におい
て粉塵の飛散を防止するために、振動フィーダ21の搬
出口31と破砕機6の投入口24との間を好ましくは短
冊状に縦方向に多数のスリットを入れたゴムカーテン4
0が閉鎖している。塊状物の破砕に際して生じる小破砕
片や微細な破砕粒子が、破砕機6の投入口24から振動
フィーダ21の搬出口31に噴出するのを防止してい
る。更に、防塵カバー34の内側に位置する破砕機6の
投入口24には、その横方向幅にわたって鎖の列41が
密に並べて垂下されている。鎖の列41は、防塵カバー
34の回動軸線35の近傍において且つ回動軸線35に
沿って配列されている。鎖の下端は破砕機6の投入口2
4の底面に対して接触はしておらず小間隙を置いてい
る。破砕機6で塊状物が破砕される時に、振動フィーダ
21側に弾き飛ばされる小破砕片は、鎖の列41に衝突
して、再び破砕機6の内部側に戻される。
【0037】車体フレーム4上に固定された架台135
に設けられた電動機42の回転駆動力は、ベルト43を
介して破砕機6の破砕刃回転軸に伝達され、投入された
塊状物を破砕する。破砕機6は、例えば、インパクトク
ラッシャ、ジョクラッシャ等のタイプのものを使用する
ことができるが、破砕機6の内部の構造は公知のもので
よいのでここでは詳細な説明を省略する。電動機42へ
の電力は、発電機8から供給される。ベルト43の周囲
を、破砕機6に取り付けたベルトカバー44で覆うこと
が、安全上好ましい。破砕機6は、架台としてのフレー
ム45上に支持されており、フレーム45と車体フレー
ム4との間には振動吸収支持体15が介装されている。
【0038】破砕機6の下部であって、フレーム45で
囲まれた内部スペースには、塊状物が破砕された破砕物
の粒状物を搬送コンベヤ10に供給する下部振動フィー
ダ11と、下部振動フィーダ11からの破砕物を搬送す
る搬送コンベヤ10と、下部振動フィーダ11から搬送
コンベヤ10に供給するに際して粉塵が外部へ飛散する
のを防止する飛散防止装置53とが設けられている。
【0039】下部振動フィーダ11は、ホッパに類似し
て下流に行くほど供給路が狭くなる収束構造を有する板
状部46、板状部46に振動を与える振動モータ12及
び車両フレーム4への支持部とからなっている。板状部
46の収束構造は、破砕機6の下部において、車両前方
向、即ち搬送コンベヤ10の搬送方向に向かうに従って
その底部が次第に沈んでいくと共に、車両左右の横方向
にも中央方向に向かって底部が次第に沈んでいく構造で
ある。板状部46の略中央底部には、振動発生用の振動
モータ12がブラケット49を介して取り付けられてい
る。下部振動フィーダ11は、破砕機6で破砕された塊
状物を、振動作用によって収束の底の中心稜線が伸びる
方向、即ち車両前方向且つ横方向には中央に集中するよ
うに供給し、適宜開いた開口48から落下させて、搬送
コンベヤ10上に塊状物を移載する。板状部46は、破
砕機6に通常存在する下部のカバーを敢えて取り除いた
後に、直接に破砕機6に対して間隙を残さず取り付けら
れるので、破砕プラント車の車高を稼ぐことができる。
下部振動フィーダ11を破砕機6と一体的に固定する
と、プラント稼働中に破砕機6からの振動も受けること
になるので、下部振動フィーダ11の外面に貼り付けた
ゴムシート47を破砕機6の底部周囲に接続して、振動
モータ12の振動との共振を防止すると共に騒音防止を
図っている(図15)。板状部46に加わる荷重をゴム
シート47のみを介して支持することはできないので、
板状部46は四隅適宜の箇所において支柱50,51に
よって車体フレーム4に支持されている。架台を構成す
る支柱50,51の途中には、ホッパ16と破砕機6と
の間に設けられた振動フィーダ21の支持に用いた振動
吸収支持体15が介装されており、振動モータ12が発
生させる振動を車体フレーム4に伝達させるのを防止す
ると共に、騒音の発生を抑制している。
【0040】下部振動フィーダ11から搬送コンベヤ1
0に供給するに際して粉塵が外部へ飛散するのを防止す
る飛散防止装置53は、破砕物が下部振動フィーダ11
から搬送コンベヤ10に移載されるときに、舞い上がろ
うとする微細な破砕粒子を極力抑え込むものである。飛
散防止装置53の一つとして、搬送コンベヤ10上の、
下部振動フィーダ11からの破砕物の移載位置から暫く
の搬送経路に沿う距離の間、即ち、下部振動フィーダ1
1の板状部46の開口48から、板状部46の外に出て
も暫くは、搬送コンベヤ10を覆う略半円筒体の防塵カ
バー54が設けられている。搬送コンベヤ10の搬送方
向における防塵カバー54の両端には、上下方向に平行
な複数のスリットを入れて、多数の短冊状にしたゴムカ
ーテン55,56が、上端を防塵カバー54に固着して
設けられている。短冊状にしたゴムカーテン55,56
は、大きな破砕物に対しては撓んでその通過を許容し、
破砕微粒子である粉塵が、外部に噴き出したり、下部振
動フィーダ11側に戻るのを防止する。防塵カバー54
の出口の直近には、飛散防止装置53の一つとして、ゴ
ムカーテン56の中央上部に穿った孔を通して防塵カバ
ー54の内部に向かって水を噴霧する水噴射ノズル57
を設ける。水噴射ノズル57は、防塵カバー54内にお
ける粉塵の舞い上がりを阻止する。防塵カバー54への
入口側、即ち下側に位置するゴムカーテン55の下端近
傍には、水噴射ノズル57で噴射されて粉塵に付着しな
かった余剰の水を吸い取り、所定の配管を介して外部に
排出するためのスポンジ58が設けてある。水噴射ノズ
ル57への水は、車両の車体フレーム4の下部に取り付
けられた水タンク17からポンプ即ち噴霧機59によっ
て汲み上げられ、配管系60を介して供給される。更
に、飛散防止装置53の他の一つとして、板状部46の
開口48の周囲には、壁状の覆い板61を、斜め上方に
傾斜した搬送コンベヤ10の搬送面に対して僅かの間隙
のみを残して非接触状態に配置し、粉塵が外部に噴出し
難くしている。
【0041】搬送コンベヤ10は、平ベルトコンベヤタ
イプであり、バケットコンベヤのように高さを増加させ
る仕切り板を備えないものである。搬送コンベヤ10
は、破砕機6から排出された処理材即ち塊状物或いは破
砕物を振動篩機7に搬送するため、破砕機6の下部に設
けた下部振動フィーダ11と振動篩機7のホッパ13と
を接続するように、車両の長手方向中央部分を後方下側
から前方上側に向かって傾斜状態に延びている。搬送コ
ンベヤ10は固定式のものでよく、従来の搬送コンベヤ
のように高さや伸縮の調節機構を備える必要がなく、結
果として車両の全高を低くすることに貢献している。
【0042】次に、図16及び図17に基づいて、この
塊状物破砕プラント車の振動篩機の詳細を説明する。図
16は図1の塊状物破砕プラント車における振動篩機の
上部を示す斜視図、及び図17は図1の塊状物破砕プラ
ント車における振動篩機と搬出コンベヤを示す側面図で
ある。図16及び図17に示すように、振動篩機7は、
搬送コンベヤ10から送り込まれる破砕物を篩にかけ
て、規定サイズよりも小さい粒状物をリサイクル品とし
て車両の外部へ搬出し、規定サイズよりも大きい粒状物
を破砕機6に送り戻すものである。振動篩機7は、車両
の前方において車体フレーム4上に組んだ架台62に設
置される。振動篩機7は、振動篩板63として、一定の
大きさの孔65を多数穿孔され加振される多孔金属板6
4と、その周囲を囲むようにして多孔金属板64に固定
された枠体66とを有している。多孔金属板64は、車
両横方向に僅かに傾斜して配置しており、振動に伴って
その傾斜下り方向に破砕物の粒状物を搬送するものであ
る。搬送コンベヤ10からの破砕物は、多孔金属板64
の斜面上部に落とし込まれる。枠体66は、多孔金属板
64の斜面の最上部側の側壁67と両側部の側壁68,
69とから成り、搬送コンベヤ10から送り込まれる破
砕物が溢れないようにしている。振動篩機7の斜面を最
も下った位置にある排出部70は開放されており、多孔
金属板64で振るい落とされなかった大きい形の粒状物
を、直ぐ隣接して走行させている戻しコンベヤ14に移
載する。
【0043】振動篩機7は、振動フィーダ21や下部振
動フィーダ11と同様、振動モータ72によって強制的
に振動を加えられると共に、車体フレーム4に対して
は、振動吸収支持体15によって緩衝支持されている。
枠体66には、ブラケット71を介して振動モータ72
が取り付けられており、振動モータ72の運転に伴い、
振動篩機7が加振され、散水手段から噴霧された水分を
含んで粘着性が高くなった破砕物の粒状物をフィーダの
下降方向に搬送する。枠体66は、適宜の複数箇所にお
いて振動吸収支持体15を介して架台62に緩衝支持さ
れている。振動篩機7を大きく振動させても、その振動
は架台62に対しては減衰して伝達すると共に、騒音の
発生も抑制することができる。
【0044】破砕物の粒状物は、多孔金属板64の高い
領域から低い側の排出部70へ振動で進むに従って選別
され、所定以下のサイズに破砕された粒状物は孔65を
通過して落下し、所定以上の大きさの破砕物は多孔金属
板64の排出部70へと進行する。孔65を通過して落
下した粒状物は、ホッパ74を通じて直接に搬出コンベ
ヤ18に落下し、搬出コンベヤ18によって破砕プラン
ト車外部の所定の場所へ搬出される。ホッパ74は、出
口76を戻りコンベヤ14が車体フレーム4上で配置さ
れている側とは反対側に寄せている。ホッパ74を加振
するため、振動モータ75がホッパ74の底部に取り付
けられている。従来の振動篩機7におけるように車体フ
レーム4上で搬出コンベヤ等の搬送手段を振動篩機7の
下部ホッパに接続することがないので、振動篩機7の嵩
高を軽減することができる。
【0045】また、ホッパ74の内部を振動篩機7の多
孔金属板64の供給方向において前後に二分するように
傾斜状態の間仕切りプレート74aをホッパ74と一体
的に設けることにより、振動モータ75からの振動がホ
ッパ74の全体に伝わるようにしてある。従って、振動
篩機7の多孔金属板64の供給方向の前後においてそれ
ぞれ孔65から落下した粒状物は、ホッパ74の内壁シ
ュート面と間仕切りプレート74aの斜面とに分けられ
て、両者が振動されつつホッパ出口76に送られるの
で、粒状物がホッパ74の内壁シュート面に堆積して流
下しない現象は発生しない。間仕切りプレート74a
は、ホッパ74と一体構造のため、間仕切りプレート7
4aを組み立てて構成した場合に比較すると、ホッパ7
4との接合部分からの破砕微粒子のホッパ74内外への
漏れが無くなる。更に、ホッパ74と一体構造の間仕切
りプレート74aは、稼働時の騒音も小さいが、間仕切
りプレート74aの斜面背面にゴム板を貼り付けて破砕
物と間仕切りプレート74aとの衝突音を抑えることが
できる。
【0046】次に、図18及び図19に基づいて、戻し
コンベヤ及び破砕機への戻し部を説明する。図18は図
1の破砕プラント車における戻しコンベヤによる破砕物
のホッパへの戻し部と、車体フレームから破砕機上部へ
の梯子を示す説明図、及び図19は図18に示した梯子
が使用位置を取る状態を示す説明図である。この塊状物
破砕プラント車では、振動篩板63の排出部70の下方
と破砕機6の振動フィーダ21の上部との間に延びる戻
しコンベヤ14が設けられている。戻しコンベヤ14
は、多孔金属板64の孔65を通過できなかった所定以
上の大きさの破砕物を排出部70で受け取って該破砕物
を破砕機6へ再び戻す機能を果たすものであって、搬送
コンベヤ10とは略平行であるが傾斜と搬送方向を逆に
して設置されている。ホッパ16内へ破砕物を投入する
戻しコンベヤ14は設置が固定式であり、破砕機6のホ
ッパ16側も当然に高さは固定式である。振動篩板63
の排出部70は従来のものと比較して高い位置にあるか
ら、戻しコンベヤ14の搬入口側を振動篩機7の中段高
さ位置に設けることができる。これに呼応して、戻しコ
ンベヤ14の搬出口78が比較的低い姿勢で戻りホッパ
79に接続することが可能となり、破砕機6とその周辺
の機器の地上高さを抑えることができる。
【0047】規定以上のサイズの粒状物が戻しコンベヤ
14の搬出口78から破砕機6の振動フィーダ21に戻
される状態は、図11及び図12にも示されている。ホ
ッパ16の車両前方向側の直近位置には、破砕機6のホ
ッパ16の頂部よりも僅かに低い位置において、戻りホ
ッパ79が接続するように設けられている。戻しコンベ
ヤ14の搬出口78が戻りホッパ79の直上位置に臨ん
でおり、搬出口78の高さはホッパ16の高さと同等又
は僅かに下方の高さである。従って、戻しコンベヤ14
は、破砕機6のホッパ16と直接の干渉はなく、車両の
全高を高くする要因にならない。戻りホッパ79は、戻
しコンベヤ14の搬送方向とは直交する方向、即ち車両
の横方向に伸びて、振動フィーダ21の側部に一体的に
係合している。戻りホッパ79の破砕物投入路は、振動
フィーダ21の搬送路に直交に合流する。戻しコンベヤ
14で戻された規定以上の大きさの破砕物は、搬出口7
8から戻りホッパ79に投入され、振動フィーダ21か
ら伝達される振動により、戻りホッパ79から振動フィ
ーダ21の搬送路の中途に流れ込み、破砕機6に再投入
される。
【0048】次に、図20及び図21を参照して、搬出
コンベヤの詳細を説明する。図20は搬出コンベヤの先
端に繋げたチェーンの支柱への支持構造を示す斜視図、
及び図21は図1の破砕プラント車における搬出コンベ
ヤの車体フレームへの軸受部を示す拡大斜視図である。
搬出コンベヤ18は、振動篩機7のホッパ74から放出
されたリサイクル粒状物を車両の外部に搬出するもので
ある。搬出コンベヤ18は、ホッパ74の出口76に臨
む最下位置において、垂直軸周りに回動自在である。所
定の回動位置においてその姿勢を保持可能に車体フレー
ム4と係合可能である。搬出コンベヤ18の最下部のフ
レーム80に設けた垂直軸81は、車体フレーム4に対
して軸受82により回動自在である。フレーム80に
は、両側部において垂直方向に延びた三角板83が一体
的に設けられており、一方の三角板83には、更に水平
方向に延びた支持板84が設けられ、位置決めピン85
が挿通する孔86が開けられている。位置決めピン85
には、紛失防止のため、一端がフレーム80に繋げられ
たチェーン87の他端が繋げられている。他方の三角板
83には、車体フレーム4上を転動可能なキャスタ88
が設けられている。
【0049】また、搬出コンベヤ18が垂直軸81の周
りに回動する時に、支持板84の孔86が描く軌跡に対
向して、車体フレーム4には、円弧状の位置決めプレー
ト89が設けられている。位置決めプレート89の水平
フランジ部分90には、適宜の間隔で位置決めピン85
が挿通可能な孔91が複数個が開けられている。破砕プ
ラントの稼働時に、搬出コンベヤ18をキャスタ88に
よって垂直軸81の周りに回動して搬出方向を定める
と、その位置において、位置決めピン85を支持板84
の孔86と位置決めプレート89の水平フランジ部分9
0の孔91とに差し込むことにより、位置決めが完了す
る。垂直軸81の先端と軸受82との間を球の内外面の
嵌合からなる球軸受の構成とすると、搬出コンベヤ18
は旋回のみならず上下の起伏位置も変更可能となる。搬
出コンベヤ18の仰角は、図17に示すように、支柱9
2と搬出コンベヤ18の先端部との間を繋ぐチェーン9
4の長さを変更することによってによって決められる。
その他の搬出コンベヤ18自体の構造は、搬送コンベヤ
10と同様の構造のものであってよい。
【0050】搬出コンベヤ18は、道路走行時のような
破砕プラントの非稼働時には、図1及び図2に示されて
いるように、戻りコンベヤ14とは車両の反対側におい
て搬送コンベヤ10に平行な収納状態とされる。車体フ
レーム4と一体の架台62と一体の支柱92の頂部93
には、搬出コンベヤ18の先端部とを結ぶチェーン94
が張り渡してある。チェーン94は途中から二股に別れ
て、それぞれの枝のチェーンは搬出コンベヤ18の両側
部のフレームに係合されている。また、チェーン94と
頂部93との係合が解除手段95によって解除可能であ
り、更に、搬出コンベヤ18が起伏自在とされる場合に
は、チェーン94の長さが変更可能とされる。破砕プラ
ントの稼働時には、上記のとおり、搬出コンベヤ18は
垂直軸81の周りに旋回されて車両外部の所定の搬出方
向に位置決めされるが、チェーン94は、搬出コンベヤ
18がどの旋回位置を採っても、搬出コンベヤ18を安
定的に支持し、搬出コンベヤ18の支持荷重を垂直軸8
1や支持板84に集中させることがないように分担す
る。
【0051】次に、図22乃至図25を参照して、破砕
機への投入部とその周囲における作業足場に関する構造
を詳細に説明する。図22は図1の塊状物破砕プラント
車における破砕機への投入部とその周囲における作業足
場との一例を示す側面図、図23は直交して隣接する二
つの足場板を折り畳んだ格納状態を示す斜視図、図24
は手摺りの起立保持のための戻り止めを示す斜視図、及
び図25は図23に示す二つの足場板を展開した状態を
示す斜視図である。
【0052】この塊状物破砕プラント車では、図22に
示すように、破砕機6のホッパ16の周囲三方には、破
砕機6やホッパ16の点検や修理のために作業員が歩行
可能な作業足場100が折り畳み可能に設けられてい
る。即ち、破砕機6に続く前方向を除いた両側方及び後
方には、図23に示すような金網104を張った足場板
101,102,102,103が、ホッパ16を支持
する固定のフレーム105に対して回動可能に軸支され
ている。各足場板は、起立した格納状態では、ホッパ1
6のフレーム105から起立する各支柱106,107
を含む縦平面と同じ縦面内に収納され、車両の幅方向の
保安基準に適合する。
【0053】図23に示すように、足場板101,10
2を起立させた収納位置では、足場板101,102
は、支柱106の側面に当接した状態にあって、互いに
バックルの操作金具114と係止金具115とによって
係合される。車両を停止して破砕プラントの稼働や装置
の点検等を行う時にバックルの操作金具114を係止金
具115から外すと、各足場板101〜103は、僅か
に外側に押すのみで展開し、支柱106との間に繋いだ
鎖108,109,109,110により各足場板は水
平位置に保持され、作業員は各足場板上を歩行すること
ができる。また、各足場板101〜103には、パイプ
製の手摺り111,112,113がコンパクトに収納
可能に取り付けられている。即ち、手摺り111,11
2,113は、各足場板101,102,103の先端
部に回動可能に取り付けられ、各手摺り111〜113
を起こすと、支柱106,107との間に通路が確保さ
れて作業員の通行がより安全となり、各手摺り111〜
113を倒すと、各足場板101〜103の内部にコン
パクトに収納することができる。図24には、各手摺り
111〜113を各足場板101〜103に起立した状
態で保持するために、各足場板101〜103に、起立
した各手摺り111〜113に対してそれぞれ係合する
戻り止め116が回動自在に枢支されている。戻り止め
116を回動して図24に示す位置にもたらすと、各手
摺り111〜113は、各足場板101〜103内に倒
れるのが阻止される。図25は、各足場板101〜10
3を展開した状態を上から斜め下に見た図であり、鎖1
08,109,110は、共に、支柱106に取り付け
た一つのフック117に係合している。
【0054】作業足場100に関連して、この塊状物破
砕プラント車には、図10に示されるように、破砕機6
を点検・修理するために破砕機6の上部に作業員が乗る
ことのできる踊場118が設けられている。踊場118
の周囲には、鉄パイプで製作した手摺り119を取り外
し可能に取り付けている。車両走行時には、手摺り11
9を取り外して、破砕プラント車の全高を保安基準に適
合させる。手摺り119の取り外し可能な取り付け構造
としては、例えば、手摺り119の両側の下端を踊場1
18に設けた底付きの筒体の中に挿入することにより、
安価で簡単な構造とすることができる。
【0055】図10に示すように、ホッパ16の周囲に
設けた作業足場100と破砕機6の上部に設けた踊場1
18との間に両者を繋ぐ渡り場120が設けられてい
る。作業員は、渡り場120を通って、作業足場100
と踊場118との間を自由に行き来することができる。
渡り場120は、金網を張った板を互いに蝶番にて回動
可能とした底板と側板とから構成し、折り畳んで車両の
全高を増加しないように、ホッパ16側にコンパクトに
寄せることができる。
【0056】作業員が作業足場100や踊場118に登
ることができるようにするために、車両には、図10、
図18及び図19に示すような梯子121,122が備
えられている。梯子121は金属パイプで製作されてお
り、梯子121を形成する縦の一方のパイプがフレーム
33に対して上下に配置された蝶番123,124によ
って縦軸の周りに回動可能である。フレーム33は、既
述のとおり、ホッパ16を上部に支持すると共に内部に
発電機8を収容しており、下部が振動吸収支持体15を
介して車体フレーム4に支持されているものである。梯
子122は、梯子121が設けられた側とは反対側にお
いて固定的に設置されている。図18は、梯子121が
フレーム33と重なって使用し難い格納位置にある状態
を示しており、図19は、蝶番123,124の周りに
外側に回動して、梯子121が使用可能となった状態を
示している。使用可能となった梯子121は、上部に一
端を取り付けたチェーン125の他端を支柱106のフ
ック126に係合させることによって、煽られることが
ないように保持される。
【0057】更に、この塊状物破砕プラント車では、図
2及び図3に示すように、車体フレーム4の周縁の少な
くとも両側の扉即ちあおりプレート127を作業足場に
利用することができる構造を有している。車体フレーム
4の長手方向外側壁面に、図4に示すように、コ字型の
非円形金具等の装着金具128を隔置して複数個取り付
け、これらの装着金具128に別途用意しているL字状
金具129を着脱自在に装着できるように構成する。破
砕プラントを稼働させる場合等、装着金具128にL字
状金具129を装着した状態で、車体フレーム4に蝶番
にて傾倒可能に設けたあおりプレート127を鎖線で示
すように倒せば、あおりプレート127は、車体フレー
ム4の床面と平行な水平状態に保持されて足場に利用で
きる。装着金具128とL字状金具129に代えて、荷
台周縁の車体フレーム4に横孔(図示せず)を形成し、
該横孔に棒状支持具(図示せず)を嵌合し、あおりプレ
ート127を水平に支持するように構成してもよいし、
作業足場100の足場板101〜103のチェーン10
8〜110と同様に、あおりプレート127の両端をチ
ェーンにて車体フレームに引っ張り状態に水平保持して
もよい。車両最後部のあおりプレート130について
も、あおりプレート127と同様に、車体フレーム4に
蝶番にて傾倒可能及び水平位置を保持可能に設けること
ができる。地上からは、梯子131により、水平に支持
されたあおりプレート130に登ることができる。ま
た、車両の運転室部1と荷台部2との間には、鳥居部1
32が設けられおり、その側面には長梯子133が取り
外し可能に設けられている。鳥居部132の頂部には足
場134があって、振動篩機7や後述する水噴射ノズル
97等の点検・修理の際に作業員が利用することができ
る。
【0058】塊状物や破砕物が破砕機6、振動篩機7等
の処理機と、振動フィーダ21、搬送コンベヤ10、戻
し用コンベヤ14又は搬出手段等の搬送手段との間で移
動する場合、破砕物は落下中に受ける風や移載時の衝撃
によって粉塵を飛散させてしまう。従って、既に防塵カ
バー54に関して飛散防止手段53の一つとして説明し
たように、かかる移載箇所においては、水噴射手段を設
けて、飛散してくる粉塵に対して水を霧状に吹きかけて
飛散を抑制することが行われる。即ち、車体フレーム4
の下のスペースには、散水する水を貯留する水タンク1
7が設けられている。水タンク17内に蓄えられている
水は、車体フレーム4の上で且つ電動機42の下に設け
られた水ポンプ59によって、飛散防止手段53の水噴
射ノズル57のみならず、配管系を介して粉塵が飛散し
そうな各箇所に水を供給し、配管系先端に設けられたノ
ズル等の水噴射手段が噴射する霧状の水によって粉塵が
飛散しようとするのを抑制する。
【0059】飛散防止手段53の防塵カバー54に関し
て水噴射ノズル57が設けられた場所以外の水噴射手段
の設置場所の一つは、先ず、振動フィーダ21の搬出口
22から破砕機6に投入される位置である。図1に示す
水噴射ノズル96は、破砕機6のホッパ16の車両前方
向の縁部に設けられていて、防塵カバー34と振動フィ
ーダ21との間に向かって水を噴射する。また、架台6
2の頂部93にも、搬送コンベヤ10から振動篩機7に
投入されるの破砕物に対して水を噴霧する水噴射ノズル
97が設けられている。更に、搬出コンベヤ18から搬
出されるリサイクル製品は、車両の外部へ投下すること
になるため、搬出コンベヤ18の先端のフレームに、搬
出投下される直後の破砕物に対して水を噴霧する水噴射
ノズル98が設けられている。
【0060】振動篩機7が設けられる車両の荷台の前方
向位置においては、戻しコンベヤ14が高さ中段の比較
的高い位置から車両後方の破砕機6へ伸びている。した
がって、振動篩機7の横方向位置においては、戻しコン
ベヤ14の下側にはスペースが開いているので、このス
ペースには粉塵清掃用の圧力空気を供給する空気圧縮機
及び圧力タンクからなる空気圧縮設備99が設けられ
る。圧力空気は、適宜の管路を通して携帯可能な空気噴
射ノズルから噴射して利用される。
【0061】
【発明の効果】この発明による塊状物破砕プラント車
は、上記の構成を有し、次のような効果を有する。即
ち、この塊状物破砕プラント車は、塊状物を投入するた
めのホッパ、前記ホッパに投入された塊状物を破砕して
破砕物とする破砕機、前記破砕機の下部に設けられ且つ
振動により破砕物を斜面降下させる下部振動フィーダ、
破砕物をサイズに従って選別する振動篩機、前記下部振
動フィーダの搬出口から破砕物を前記振動篩機に搬送す
る搬送コンベヤ、前記振動篩機で選別した所定以上のサ
イズの破砕物を再度破砕するため前記振動篩機から前記
破砕機へ回送する戻しコンベヤ、前記振動篩機で選別し
た所定以下のサイズの破砕物を外部へ排出する破砕物排
出手段、及びこれらの機器を駆動するため発電機、操作
盤等の駆動装置からなる破砕プラントをトラックの車体
フレーム上に搭載したので、車体フレーム上に設置され
るホッパ、振動フィーダ及び破砕機の全体の高さ寸法を
小さく抑えることができ、プラント車自体の車高を低減
し、コンパクトに構成できる。
【0062】この塊状物破砕プラント車では、特に、破
砕機の下部に直接的に下部振動フィーダを設け、破砕機
自体に塊状物の破砕機能と破砕された粒状物の吐出し機
能とを持たせたので、破砕機自体の高さを低減できると
共に、破砕機のカッタで破砕された粒状物を下部振動フ
ィーダによって順次移送して搬送コンベヤへ送り込むの
で、破砕物が破砕機下部に滞留することがなく、スムー
スな破砕機の駆動を行うことができる。
【0063】この塊状物破砕プラント車では、破砕機の
出口と搬送コンベヤの下部との間の接続経路として、本
出願人が先に提案した破砕プラント車において見られる
ように、破砕機の出口側において下部カバー、排出ホッ
パ及び排出シュートのような嵩高な構造を採用すること
なく、破砕機の出口位置に直接に搬送コンベヤの下部に
向かって僅かに緩い勾配で下降傾斜して配置されている
下部振動フィーダを採用しているので、破砕物の搬送を
確実に行うと共に、破砕機と搬送コンベヤの下部との間
の経路の嵩高が低くなる。また、車体フレームとして、
本出願人が先に提案した破砕プラント車において見られ
るような破砕機から搬送コンベヤに対応する箇所に孔部
を設ける等の特殊構造とする必要がなく、トラック車両
の荷台に簡単な補強を施するのみで、破砕機、下部振動
フィーダ及び搬送コンベヤをはじめその他の機器も車体
フレーム上に搭載可能となる。また、搬送コンベヤに
は、従来の搬送コンベヤのようにその下部を高い位置に
引き上げるための伸縮機構を設ける必要もない。
【0064】この塊状物破砕プラント車は、トレーラ・
トラクタ式の破砕プラント車よりもプラントの高さを低
くしているので、コンベヤやホッパ等について傾斜角の
変更やコンベヤ長さの伸縮等の特別な調節機構を設けた
りその調節操作をするというような従来の破砕プラント
車において必要であった構造やその操作を必要とするこ
となく、車高を保安基準に適合する構成にしたものであ
るから、トラックに破砕プラントを積載・装備したまま
で一般道路を走行することができ、トラックが走行でき
る道路でさえあれば、破砕プラントを被破砕物廃材の発
生現場へ簡単に搬送することができ、トラックに破砕プ
ラントを搭載したままでコンクリート、アスファルト等
の廃材の破砕処理を行うことができる。
【0065】下部振動フィーダによる破砕物の搬送は強
制的に行われるから、塊状物が水を含んでいる場合に
も、本出願人が先に提案した破砕プラント車において見
られるような排出ホッパや排出シュートのような静止の
案内路の内壁に付着して剥がれないという事態を生じな
い。従って、付着した破砕物の剥がし作業が必要となる
ことはなく、破砕作業の効率が改善される。
【0066】また、破砕機の下部振動フィーダを車体フ
レームに対して、ばねを内部に埋設した、振動吸収支持
体を介して取り付けているので、振動フィーダが発生す
る振動は、振動吸収支持体によって吸収される。その結
果、車体フレームに伝達して不快な振動や騒音を生じた
り、車体フレームに搭載した他の機器への悪影響を回避
することができる。
【0067】また、前記下部振動フィーダの搬出口から
前記搬送コンベヤの搬送方向の所定範囲にわたって前記
搬送コンベヤの上部を覆う防塵カバーを設け、当該防塵
カバーの入口端と出口端に短冊状のゴムカーテンを垂れ
下げて前記防塵カバー内部を封鎖すると共に当該内部を
水が噴霧される噴霧室としているので、防塵カバーの入
口端と出口端に短冊状のゴムカーテンは、固形の破砕物
については通過を許容しても、粉塵については2段にわ
たって通過を困難にしている。更に、前記防塵カバー内
部を水が噴霧される噴霧室としているので、噴霧された
水滴が防塵カバー内部に侵入した粉塵に付着して落下さ
せている。したがって、カバー内の粉塵の濃度を下げ、
防塵カバーの出口端に垂れ下げられた短冊状のゴムカー
テンを通り抜けて外部に出る粉塵を更に少なくし、周囲
の環境に悪影響を与えるのみならず、破砕プラントの作
業員の目、鼻又は喉に入ると、健康障害を引き起こす可
能性を大幅に低下させている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明による塊状物破砕プラント車の
一実施例を示す側面図である。
【図2】図1の塊状物破砕プラント車の平面図である。
【図3】図2のA−A方向について見た塊状物破砕プラ
ント車における振動篩機及び排出部を示す正面図であ
る。
【図4】図1の塊状物破砕プラント車の後方から見た背
面図である。
【図5】図1の塊状物破砕プラント車における車体フレ
ームを示す側面図である。
【図6】図5に示した車体フレームの平面図である。
【図7】図7は図6のB−B方向に見た車体フレームの
一部を示す断面図である。
【図8】振動吸収支持体を示す斜視図である。
【図9】図8の振動吸収支持体の断面図である。
【図10】図1の塊状物破砕プラント車における塊状物
の投入用ホッパから破砕機を含む車両後部を示す側面図
である。
【図11】図1の塊状物破砕プラント車における塊状物
の投入用ホッパと振動フィーダとからなる破砕機への投
入部を示す拡大側面図である。
【図12】図1の塊状物破砕プラント車における破砕機
へのホッパと戻りホッパとによる投入部を示す側面外観
図である。
【図13】図1の塊状物破砕プラント車におけるホッパ
から破砕機へ塊状物を搬送する振動フィーダの背面図で
ある。
【図14】図1の塊状物破砕プラント車における破砕機
の下部振動フィーダと搬送コンベヤを示す拡大側面図で
ある。
【図15】図1の塊状物破砕プラント車における下部振
動フィーダの背面図である。
【図16】図1の塊状物破砕プラント車における振動篩
機の上部を示す斜視図である。
【図17】図1の塊状物破砕プラント車における振動篩
機と搬出コンベヤを示す側面図である。
【図18】図1の塊状物破砕プラント車における戻しコ
ンベヤによる破砕物のホッパへの戻し部と車体フレーム
から破砕機上部への梯子を示す概略図である。
【図19】図13に示した梯子が使用位置にセットされ
た状態を示す説明図である。
【図20】図1の塊状物破砕プラント車において搬出コ
ンベヤの先端に繋げたチェーンの支柱への支持構造を示
す斜視図である。
【図21】図1の塊状物破砕プラント車における搬出コ
ンベヤの車体フレームへの軸受部を示す拡大斜視図であ
る。
【図22】図1の塊状物破砕プラント車における破砕機
への投入部とその周囲に設けた作業足場の一実施例を示
す側面図である。
【図23】図22に示した作業足場の直交して隣接する
二つの足場板を折り畳んだ格納状態を示す斜視図であ
る。
【図24】図22に示した作業足場の手摺りの起立保持
のための戻り止めを示す斜視図である。
【図25】図22に示す二つの足場板を展開した状態を
示す斜視図である
【符号の説明】
4 車体フレーム 6 破砕機 7 振動篩機 8 発電機(駆動装置) 9 操作盤(駆動装置) 10 搬送コンベヤ 11 下部振動フィーダ 12 振動モータ 14 戻しコンベヤ 15 振動吸収支持体 16 ホッパ 18 搬出コンベヤ 20 ロッド状ゴム体 21 振動フィーダ 25,26 振動モータ 30 スプリング 31 搬出口 53 飛散防止装置 54 防塵カバー 40,55,56 ゴムカーテン 57 水噴射ノズル 77 係止穴

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塊状物を投入するためのホッパ、車体フ
    レーム上の架台に対して振動吸収支持体により支持され
    且つ前記ホッパに投入された塊状物を粒状物に破砕する
    破砕機、前記破砕機の下部に設けられ且つ振動により粒
    状物を斜面に沿って移送させる下部振動フィーダ、前記
    粒状物をサイズに従って選別する振動篩機、前記下部振
    動フィーダの搬出口から破砕物を前記振動篩機に搬送す
    る搬送コンベヤ、前記振動篩機で選別した所定以上のサ
    イズの破砕物を再度破砕するため前記振動篩機から前記
    破砕機へ回送する戻しコンベヤ、前記振動篩機で選別し
    た所定以下のサイズの破砕物を外部へ排出する破砕物排
    出手段、及びこれらの機器を駆動する駆動装置から成る
    破砕プラントを車両に搭載した塊状物破砕プラント車。
  2. 【請求項2】 前記振動吸収支持体は、ロッド状ゴム体
    及び該ロッド状ゴム体の長手方向に螺旋状に埋め込まれ
    たスプリングから成り、前記ロッド状ゴム体の両端に係
    止穴が形成されている請求項1に記載の塊状物破砕プラ
    ント車。
  3. 【請求項3】 前記下部振動フィーダが前記車体フレー
    ムに対して振動吸収支持体によって支持されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の塊状物破砕プラン
    ト車。
  4. 【請求項4】 前記下部振動フィーダの搬出口から前記
    搬送コンベヤの搬送方向の所定範囲にわたって前記搬送
    コンベヤの上部を覆う防塵カバーを設け、前記防塵カバ
    ーの入口端と出口端に短冊状のゴムカーテンを垂れ下げ
    て前記防塵カバー内部を封鎖すると共に水が噴霧される
    噴霧室に構成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    塊状物破砕プラント車。
  5. 【請求項5】 前記破砕機の振動発生手段は、回転軸の
    回動に伴う不釣り合い力を発生する一対のモータを前記
    下部振動フィーダの下面に振動供給方向中心線に対して
    左右対称に取り付け、前記回転軸は前記不釣り合い力の
    互いの位相が前記振動供給方向中心線に関して対称とな
    るように互いに逆回転する振動モータから成る請求項1
    〜4のいずれか1項に記載の塊状物破砕プラント車。
  6. 【請求項6】 前記車両はトラックである請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の塊状物破砕プラント車。
  7. 【請求項7】 前記振動フィーダ、前記破砕機、前記搬
    送コンベヤ、前記振動篩機及び/又は前記搬出コンベヤ
    には、塵埃の飛散を防止する水噴射ノズルが設けられて
    いる請求項1〜6のいずれか1項に記載の塊状物破砕プ
    ラント車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018134569A (ja) * 2017-02-20 2018-08-30 株式会社小松製作所 自走式処理機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9061836B2 (en) 2011-02-15 2015-06-23 Metso Minerals, Inc. Movable process device for mineral material processing
US9725249B2 (en) 2011-02-15 2017-08-08 Metso Minerals, Inc. Movable processing apparatus for mineral material processing
JP2018134569A (ja) * 2017-02-20 2018-08-30 株式会社小松製作所 自走式処理機

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