JP3713315B2 - 振動篩機及び該振動篩機を備えた塊状物破砕プラント車 - Google Patents

振動篩機及び該振動篩機を備えた塊状物破砕プラント車 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の利用分野】
この発明は、粒状物をサイズ別に分離する振動篩機に関すると共に、建造物、構造物等の破壊や倒壊、或いは道路等の掘削等で発生するコンクリート、アスファルト、岩石、産業廃棄等の塊状物を所望なサイズの粒状物に破砕し、前記振動篩機を用いて粒状物を選別して粒状物を再利用可能にする破砕プラントを一般道路を走行するトラック等の車両に搭載した塊状物破砕プラント車に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、特に都市部において、住宅街、市街地等の既に多くの建物が建設されている区域の再開発等のために、中高層住宅、建造物、構造物等の取り壊し、建て替え等の作業が行われることがある。その際に発生するコンクリート、アスファルト等の塊状物を処理する必要があるが、その処理方法として一般的であった投棄処理は、塊状物を合法的に投棄する場所が近年次第に確保し難くなってきたため、簡単に採用できなくなった。そこで、建造物、構造物等の廃材、コンクリート、アスファルト等の塊状物を再利用即ちリサイクルして使用する資源の有効利用を行い、投棄する量を減らす方法が行われるようになっている。特に、コンクリート、アスファルト等の塊状物を、破砕機によって破砕処理して、破砕物を路面材、建造物、構造物等の基礎材、掘削後の埋戻材等のリサイクル品として再利用することが行われるようになった。
【0003】
コンクリート、アスファルト、廃材等の塊状物の破砕処理を、当該塊状物の発生現場で行って、現場で得られた破砕物の粒状物を、所定の場所へ搬送してリサイクル品として使用することが、環境保護や資源の有効利用上好ましいことである。これらの塊状物の埋め立て処分地や投棄場所を求めて、それらの塊状物を車両等で長距離搬送する必要がなくなり、塊状物の投棄による環境破壊を起こすことがなくなる。また、破砕物の粒状物をリサイクル品として使用すれば、限られた資源である砂利等の使用量を抑制することにもなる。
【0004】
従来、コンクリート、アスファルト、廃材等の塊状物を破砕する破砕プラントとしては、処理場に設置して使用する設置型の破砕プラントが大半であり、トレーラに破砕機及びそれに付随する振動篩機、発電機、コンベヤ等を搭載して所定の処理場へ搬送し、塊状物の処理場でトレーラから破砕機等を降ろして設置すると共に、その処理場まで塊状物を運んでいるのが現状である。このような破砕プラントは、基本的には、コンクリート、アスファルト、廃材等の塊状物を破砕する破砕機、破砕された破砕物を選別する選別機構、発電機等の駆動装置から構成されている。また、破砕プラントには、処理場内を移動できるような移動型破砕プラント車も開発されているが、これらの移動型破砕プラント車は、処理場だけでの移動であり、法律上、一般道路を走行できないものであった。
【0005】
ところで、本出願人は、路上走行可能なトレーラ上に破砕プラントを設置し、道路運送車両法の保安基準に適合した破砕プラント車を既に提案している(例えば、特開平6−254429号公報参照)。該破砕プラント車は、エンジンを搭載した路上走行用のトラクタとトレーラから成り、建造物、構造物等の廃材、コンクリート、アスファルト等の塊状物を破砕する破砕機、破砕された破砕物を選別する振動篩機、戻しコンベヤ、搬送コンベヤ、これらの機器を駆動する発電機等の駆動装置から成る破砕プラントを保安基準に適合できるようにトレーラ上に設置し、しかも、都市部、市街地等で破砕プラントを作動しても騒音、振動等の発生を極力低減することができるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記破砕プラント車は、車両の幅、高さ等の制限をクリアして保安基準に適合し、路上走行が可能となった車両であっても、トラクタと該トラクタに牽引されるトレーラとから成る大型車両である。従って、破砕プラント車が走行することができる道路には制限があり、破砕処理作業場所にアクセスする道路が都市部の狭い道路である場合には、破砕プラント車は当該破砕処理作業場所に行くことができないこともある。また、上記破砕プラント車は、シャシと補強フレームとから成る車体フレーム上に設置しているから、破砕プラントの稼働時において車体フレームからの騒音の発生を抑制し且つ上記機器に発生した振動が直接に後輪に伝わるのを回避するために、後輪に対するシャシの取付けには、エアクッションと板ばねを介することが必要であった。トレーラにおいては、車体フレームの構造自体を、補強フレームやエアクッション及び板ばねを組み入れるという特殊な構造にする必要があった。
【0007】
従来の破砕プラント車における振動篩機に関しては、次のような構造が採用されている。即ち、振動篩機について、搬送コンベヤから送り込まれる破砕機からの破砕物は、ホッパを通じて篩に投入される。篩は、ホッパの投入口側が高く、車両の幅方向に下方へ傾斜した状態に設置されて低い側の終端には排出部が形成されている。従って、破砕物は、篩の高い領域から低い側の排出部へ振動で進むに従って篩で選別され、所定以下のサイズに破砕された破砕物は篩を通過して落下し、ホッパを通じて、振動篩機の下方で且つ車体フレーム上において当該車体フレームの幅方向に走行するように設けられた搬出コンベヤに落下する。搬出コンベヤは、車体フレームの幅方向にスライドできるように設置されており、破砕物を排出するときにはスライドされて、一側を車体フレームの外側に突出する位置にもたらされる。突出する位置にもたらされた搬出コンベヤには、車体フレームに外側に枢着された搬出シュートが接続しており、搬出シュートの出口には、更に、現場において破砕プラント車の外部に設置した排出コンベヤが接続している。振動篩機から破砕物を排出する時は、排出シュートを下方へ回動させて固定し、搬出コンベヤから運ばれた破砕物を排出シュートを通じて現場に設置された排出コンベヤに排出する。また、車両が路上を走行する時には、排出シュートを上方へ回動した後所定の場所に適宜の手段で係止しておけば、最低地上高を確保することができ、車両は道路を走行できるようになる。一方、所定以上のサイズの破砕物は篩の排出部へと進行し、排出部の直下を走行する戻りコンベヤによって破砕機に戻され、再度破砕されることになる。
【0008】
従って、上記従来の破砕プラント車の振動篩機に関しては、次のような嵩高であったり、構造が複雑であるという点があった。即ち、篩で選別され、所定以下のサイズに破砕された破砕物は、ホッパを通じて、振動篩機の下方で且つ車体フレーム上において当該車体フレームの幅方向に走行するように設けられた搬出コンベヤに落下する。搬出コンベヤは、中間に走行部と回送部とが必要であって嵩高とな構造である。そのため、ホッパと搬出コンベヤの各高さ寸法の和の分だけ嵩高になる。また、搬出コンベヤを車体フレームに対してスライド可能とし、そして排出シュートを車体フレームに対して枢着しているので、それらの可動部分を備える分だけ構造上の複雑化を招いていた。
【0009】
また、上記従来の破砕プラント車においては、振動篩機は、ゴム等の防振部材を介在させて車体フレームに設置されているだけのものであり、加振される篩の支持に関して振動や騒音対策としてやや不充分なところがあった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の目的は、多孔金属板等から成る枠体付き篩板及び前記篩板の下方に取り付けられたホッパ傾斜面を備えたホッパとを一体構造に極めてコンパクトに構成し、振動発生手段によって加振される前記篩板上で粒状物を良好に且つスムースに分離選別し、所定以下のサイズの粒状物を前記篩板から振るい落とすと共に前記篩板の下端から所定以上のサイズの粒状物を放出し、前記ホッパの下方に粒状物を送り出すための別途のコンベア等を必要としない振動篩機、及び該振動篩機を車両に搭載した塊状物破砕プラント車を提供することである
【0011】
この発明は、架台に傾斜状態に支持された振動発生手段、前記振動発生手段で加振され且つ一定大きさの孔を備えた傾斜して配置された篩板、前記篩板の周囲を囲むように固定された枠板、及び前記篩板の下方に取り付けられたホッパ傾斜面を備えたホッパをし、前記振動発生手段は前記篩板を加振するため前記枠板に取り付けられた振動モータと前記ホッパを加振するため前記ホッパに取り付けられた別の振動モータから構成され、前記振動モータによって前記篩板を振動させて粒状物を前記篩板の傾斜面に沿って移動させ、所定以下のサイズの前記粒状物を前記篩板で振るい落とすと共に前記篩板の下端側から所定以上のサイズの前記粒状物を放出し、前記篩板で振るい落とされた所定以下のサイズの前記粒状物を前記別の振動モータによって前記ホッパ傾斜面に沿って粒状物排出手段へと放出することを特徴とする振動篩機に関する。
【0012】
また、前記篩板及び前記ホッパは振動吸収支持体を介して前記架台に支持されている。更に、前記篩板は多孔金属板から構成されている。特に、前記振動篩機において、前記ホッパには前記篩板から落下する所定以下のサイズの前記粒状物は前記ホッパ傾斜面に設置された間仕切りプレートにガイドされて前記粒状物排出手段へと移送されるものである。
【0013】
また、この発明は、塊状物が投入されるホッパ、前記ホッパから送り込まれる前記塊状物を破砕して粒状物にする破砕機、車体フレーム上の架台に対して振動吸収支持体を介して支持され且つ前記粒状物をサイズに従って選別する振動篩機、前記破砕機から前記粒状物を前記振動篩機に搬送する搬送コンベヤ、前記振動篩機で選別した所定以上のサイズの前記粒状物を再度破砕するため前記振動篩機から前記破砕機へ回送する戻しコンベヤ、前記振動篩機で選別した所定以下のサイズの前記粒状物を外部へ放出する粒状物排出手段、及びこれらの機器を駆動する駆動装置をし、前記振動篩機として特許請求の範囲1〜のいずれか1項に記載のものを使用した破砕プラントを車両に搭載したことを特徴とする塊状物破砕プラント車に関する。
【0014】
また、この塊状物破砕プラント車において、前記振動篩機、前記破砕機及び前記ホッパから前記破砕機へ前記塊状物を移送する振動フィーダは、別の振動吸収支持体を介在して前記車体フレームや前記架台に支持されている。前記振動吸収支持体は、中実のロッド状ゴム体及び該ロッド状ゴム体の長手方向に螺旋状に埋め込まれたスプリングから成り、前記ロッド状ゴム体の両端に係止穴を備えている。
【0015】
また、この塊状物破砕プラント車において、前記ホッパから前記破砕機へ前記塊状物を移送する振動フィーダ、前記破砕機及び前記破砕機の下部に設けた下部振動フィーダに、振動発生手段がそれぞれ設けられている。また、前記振動フィーダ及び前記下部振動フィーダに設けた前記振動発生手段は、前記塊状物又は前記粒状物の供給方向の中心線に対して対称にそれぞれ取り付けられた一対の振動モータから成り、前記振動モータの前記回転軸は回動に伴う不釣り合い力を発生するように互いに逆回転するように構成されている。
【0016】
また、この塊状物破砕プラント車では、前記振動フィーダ、前記破砕機、前記搬送コンベヤ、前記振動篩機及び/又は前記搬出コンベヤには、塵埃の飛散を防止する水噴射ノズルが設けられているので、塊状物破砕プラント車自体から発生する塊状物の破砕時に発生する微粉による塵埃、粒状物の搬送や放出で発生する塵埃等の飛散を有効に防止することができる。
【0017】
この塊状物破砕プラント車において、前記車両としてトラックを使用できるものである。この塊状物破砕プラント車は、従来の破砕プラントをトラクタ及びトレーラ式の大型車両に設置するのではなく、コンパクトに構成された破砕プラントの各種機器の互いの関連構造と車両への支持構造、特に、振動篩機の構造及び破砕物排出手段との関連構成に工夫を凝らすことにより、通常のトラックに破砕プラントを搭載可能として狭い道路でも走行可能となる。
【0018】
この塊状物破砕プラント車によれば、ホッパに投入された塊状物は破砕機によって破砕され、搬送コンベヤに供給される。搬送コンベヤは破砕物を振動篩機に送り、振動篩機で選別した所定以上のサイズの破砕物は、再度破砕するため、戻しコンベヤによって振動篩機から前記破砕機へ回送される。振動篩機で選別した所定以下のサイズの破砕物は、破砕物排出手段によって外部に排出される。前記振動篩機は、加振される多孔金属板の下り斜面上において破砕物を振動供給する振動篩板を有しており、前記所定以下のサイズの破砕物を前記多孔金属板に形成した孔で篩落とすと共に、前記所定以上のサイズの破砕物を前記斜面の先端から前記戻しコンベヤに供給する。また、篩落とされた前記所定以下のサイズの破砕物は、振動するホッパにより前記多孔金属板の斜面基端側に寄せて集められて、前記ホッパの出口から前記破砕物排出手段に供給される。また、上記の破砕機、下部振動フィーダ、振動篩機、搬送コンベヤ、戻しコンベヤ及び破砕物排出手段を駆動するため発電機、操作盤等の駆動装置は、トラックの車体フレーム上に搭載されている。
【0019】
従って、この発明による塊状物破砕プラント車によれば、振動篩機から破砕物排出手段に至る構造が簡素化されると共に、かかる構造に要する高さが低くなる。即ち、振動篩板によって選別された前記所定以下のサイズの破砕物は、振動するホッパによって直接的に車体フレーム上に搭載される破砕物排出手段に供給されるので、中間に嵩高な搬出コンベヤや枢着支持される排出シュートを採用しない分、車体フレーム上における振動篩機の高さ寸法が短縮されると共に、振動篩機から破砕物排出手段に至る構造が簡単になる。
【0020】
振動篩機の振動篩板や振動篩機の下部に設けられるホッパを加振させるには、通常の振動モータを適宜取り付ければよい。破砕機から搬送コンベヤを介して振動篩機に供給される破砕物は、粉塵の飛散防止のために水が噴霧されて相当湿った状態となるが、振動篩機やホッパが上記のとおり加振されているので、前記所定以下のサイズの破砕物であっても、多孔金属板やホッパ内面に付着したままとなることがなく、ある程度平均化されて排出手段へと供給される。
【0021】
振動篩機の振動篩板や振動篩機の下部に設けられるホッパを加振させるために振動モータを取り付けると、破砕プラントの稼働時において振動篩機やホッパが生じる振動が車体フレームに伝達して騒音を発生する虞があるが、本願発明によれば、前記振動篩板を前記車体フレーム側の架台に対して振動吸収支持体によって支持しているので、振動篩機やホッパが生じる振動は、振動吸収支持体によって吸収され、車体フレームや車体フレームを介して他の破砕プラント機器に伝達することがない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明による振動篩機及び該振動篩機を備えた塊状物破砕プラント車の実施例を説明する。図1はこの発明による塊状物破砕プラント車の一実施例を示す側面図、図2は図1の塊状物破砕プラント車の平面図、図3は図2のA−A方向に見た塊状物破砕プラント車における振動篩機及び排出部の一実施例を示す図、図4は図1の塊状物破砕プラント車の後方から見た後面図、図5は図1の塊状物破砕プラント車における車体フレームを示す側面図、図6は図5に示した車体フレームの平面図、図7は図6のB−B方向に見た車体フレームの断面図、図8は振動吸収支持体を示す斜視図、及び図9は図8の振動吸収支持体の断面図である。
【0023】
この発明による塊状物破砕プラント車は、コンクリート、アスファルト、廃材等の塊状物を破砕して砂利等の粒状物即ち破砕物としてリサイクルするのに適用できる破砕プラントをトラック等の通常車両に搭載し、一般道路を走行して塊状物発生現場へ直接運び込み、そこで、塊状物を破砕してリサイクルできる破砕物即ち粒状物に処理できるコンパクトで且つ振動や騒音の発生を低減し、塵埃の飛散防止ができるものである。
【0024】
図1及び図4に示すように、この発明による塊状物破砕プラント車において、破砕プラントを搭載した路上走行用のトラックは、エンジン1Eを搭載すると共に前輪を操舵可能に取り付けた運転室部1、及び運転室部1に一体的に連結されると共に後輪3に対して板ばね3Sを介して取り付けられたシャシ4Sを備えている荷台部2から構成されている。荷台部2の車体フレーム4は、トラック自体が元来有しているシャシ4Sとシャシ4Sを補強する種々の車体フレーム即ち補強フレーム4Rから構成され、車体フレーム4の後部Rは、トラックが元来有している板ばね3S等の緩衝手段を介して後輪3に支持されている。車体フレーム4は、図5〜図7に示すように、破砕機6等が搭載される荷重の重い領域の後部R側が前部F側に比較して補強フレーム4Rが多く組み込まれている。シャシ4Sと補強フレーム4Rとの間は、鋼板、或いは孔明き鋼板、金網等の部材4Mが配置されている。車体フレーム4上には、電動機42の架台135、破砕機6を支持する架台を構成するフレーム33、振動フィーダ21や振動篩機7を載置する架台を構成する支柱やフレームが固定されている。
【0025】
この塊状物破砕プラント車では、車体フレーム4上の後輪3の近傍には塊状物を破砕する破砕機6が設置され、車体フレーム4上の前部には振動篩機7が設置されている。破砕機6は、塊状物投入用のホッパ16から投入されたコンクリート、アスファルト、廃材等の塊状物を破砕して破砕物の粒状物とし、該破砕物の粒状物を破砕機6の下部に設けた下部振動フィーダ11に排出する。破砕機6は、インパクトクラッシャ、ジョクラッシャ等のタイプのものを使用できる。下部振動フィーダ11から排出された粒状物は、搬送コンベヤ10によって振動篩機7に搬送される。振動篩機7で選別した所定以上のサイズの粒状物は、戻しコンベヤ14によって再び破砕機6へ回送され、再度、大きい粒状物は再度破砕されてリサイクルに適したサイズの粒状物のリサイクル品に粉砕される。振動篩機7で選別した所定以下のサイズの破砕物の粒状物は、粒状物排出手段である搬出コンベヤ18を通じて外部へ搬出される。
【0026】
この塊状物破砕プラント車において、破砕機6、振動篩機7等のプラント機器は、後輪3の接地状態において、車体フレーム4上で作動される。トラックの車体フレーム4の後部には、破砕機6で発生する所定以上の衝撃力や振動等の力を支持するために、油圧、リンク、ねじ等で伸縮可能なジャッキの如き後部支柱19が設けられている。後部支柱19は、破砕機6の作動時には殆ど接地状態、或いは敷板等で接地状態に伸長させており、破砕機6によって過大な負荷がトラックにかかる場合には、車体フレーム4を支持し、トラックの緩衝手段を保護することができる。この塊状物破砕プラント車では、破砕機6、振動フィーダ21、下部振動フィーダ11、振動篩機7等の振動源は、防振材から成る振動吸収支持体15を介して車体フレーム4、フレームや架台に支持されている。
【0027】
振動吸収支持体15は、破砕機6や振動篩機7の詳細な説明に関連しても後述するが、例えば、破砕機16では、コンクリート、アスファルト等の破砕物の破砕で発生する衝撃力、振動等の力の一部を緩衝吸収すると共に騒音の発生を防止することができる。振動吸収支持体15は、図8及び図9に示すように、中実のロッド状ゴム体20及びロッド状ゴム体20の長手方向に螺旋状に埋め込まれたスプリング30から成り、ロッド状ゴム体20の両端には係止穴77が設けられている。振動吸収支持体15は、スプリング30のコイル中心軸線がロッド状ゴム体20の中心軸線と一致するように長手方向に中心を合わせた構造に構成されている。破砕プラントの機器と車体フレーム4、或いはフレームや架台との間に振動吸収支持体15を介在させることによって、振動吸収支持体15によって各振動源で発生する衝撃力、振動等の力の一部が緩衝吸収されることで破砕プラント車の作動で発生する騒音、振動は最低限に低減される。特に、破砕機6、振動篩機7、振動フィーダ21等に対して振動発生手段である振動モータで振動を積極的に発生させた搬送手段は、車体フレーム4に対して振動吸収支持体15で直接に又は間接的に支持している。
【0028】
また、破砕機6、振動篩機7、搬送コンベヤ10、戻しコンベヤ14、搬出コンベヤ18等の機器を駆動するため、車体フレーム4上には発電機8、操作盤9等の駆動装置が搭載されている。図1及び図2に示すように、発電機8、操作盤9等の駆動装置は、車体フレーム4の後部等の適宜のスペースに、後述するホッパ16の下部の空間を有効利用する形でバランスよく配置されている。更に、破砕機6の駆動時に、車体フレーム4を支持するため車体フレーム4の前部にはアウトリガ5が設けられている。車体フレーム4周りのあおりプレート127等の足場に関する周辺構造については後述する。
【0029】
次に、図10乃至図13に基づいて、ホッパ16に投入された塊状物を破砕機6に搬送する振動フィーダ21の詳細を説明する。図10は図1の塊状物破砕プラント車における塊状物の投入用ホッパから破砕機を含む車両後部を示す側面図、図11は図1の塊状物破砕プラント車における塊状物の投入用ホッパと振動フィーダとからなる破砕機への投入部を示す拡大側面図、図12は図1の塊状物破砕プラント車における破砕機への投入部を示す側面外観図、及び図13はホッパから破砕機へ塊状物を搬送する振動フィーダの背面図である。
【0030】
車両の最後部に設置した発電機8を囲むように、車体フレーム4上にはホッパ架台としての役割をも担うフレーム33が設けられている。ホッパ16は、架台を構成するフレーム33に対して四隅においてそれぞれ固定された支柱106に支持されており、発電機8の上方空間に位置している。ホッパ16の車両前方向側の上縁部には、カバー22が蝶番で回動可能に止められている。車両走行時には、ホッパ16の上部を覆うようにカバー22を閉じ、車両高さに関する保安基準に適合させる。破砕プラントの駆動に際しては、カバー22は、ホッパ16の斜面の延長線上に位置する最も開いた状態にもたらされる。この状態では、例えば、パワーショベルで塊状物を投入する時には、カバー22が、ホッパ16に塊状物を投入面積を広くするのと同じ効果を発揮し、破砕機6に塊状物がふりかかるのを防止する保護装置としての働きをする。ホッパ16は、フレーム33、支柱106を介して車体フレーム4に支持されるが、雨天時等に塊状物がホッパ16に付着して破砕機6への供給が妨げられるような場合には、ホッパ16を加振してもよい。この場合には、支柱106を後述する振動吸収支持体15を介して架台のフレーム33に対して支持させて振動を吸収する構造に構成しておく。
【0031】
振動フィーダ21は、ホッパ16の出口23の直下から破砕機6の投入口24の直近までにわたって若干の下り勾配に延びている。破砕機6の投入口24側を除いて振動フィーダ21の周囲を壁が取り囲んでおり、塊状物が振動フィーダ21の外部に落下するのを防止する。図13に示すように、振動フィーダ21の底面には、塊状物又は粒状物の供給方向の中心線に対して左右対称位置において、一対の振動モータ(ユーラスモータ)25、26がブラケット27を介してボルト28にて取り付けられている。振動モータ25、26は偏心体の回転により振動を発生するタイプのものであって、各偏心体は互いの位相が前記供給方向中心線に関して対称となるように互いに逆方向に回転している。即ち、各モータ軸に取り付けた偏心体が両振動用モータ25、26を結ぶ線分上において最も接近して同時に横切り、且つ回転方向が振動フィーダ21の供給を促す方向に回転するものに選ばれる。振動モータ25、26による振動フィーダ21上の塊状物の移送は、上記の回転方向と位相の関係を満たす場合が最も供給効率が良い。
【0032】
振動フィーダ21は、複数箇所において振動吸収支持体15を介して車体側のフレーム33に対して支持される。振動フィーダ21の側部には支持金具29,29が設けられており、各支持金具29と車体側のフレーム33との間には、四隅においてロッド状をした振動吸収支持体15が介装されている。各振動吸収支持体15は両振動モータ25,26が引き起こす振動を緩衝吸収して、フレーム33に強い振動を伝達しないようにすると共に、騒音の発生を抑制している。
【0033】
次に、破砕機及び下部振動フィーダを、図14及び図15を参照して説明する。図14は、図1の塊状物破砕プラント車における破砕機の下部振動フィーダと搬送コンベヤを示す拡大側面図、及び図15は図1の塊状物破砕プラント車における下部振動フィーダの背面図である。
【0034】
防塵カバー34が、振動フィーダ21の搬出口31と破砕機6の投入口24との間を覆っている。防塵カバー34は、全体として円筒体の4分の1の形状をしている。防塵カバー34は、破砕機6の外枠に対して車体の横方向に伸びる軸線35の周りに回動可能であり、回動軸線35は、当該円筒体の母線と一致している。防塵カバー34を構成する円筒体の端縁、即ち円筒体の端板の縁37,38は、それぞれ振動フィーダ21の搬出口31に位置した破砕機6の枠体39に当接しているので、塊状物を破砕機6で破砕する時に破砕機6の投入口24から噴き出そうとする微細な破砕粒子は、閉鎖位置にある防塵カバー34の円筒体内面で反射させられると共に、外部への漏れが有効に防止される。また、防塵カバー34は、ホッパ16に投入されたが破砕機6では処理不可能な程大きな塊状物が振動フィーダ21で供給されてきても、破砕機6に投入するのをストップする働きもしている。円筒体の他方の母線位置における端縁36は、振動フィーダ21の搬出口31に位置するので、破砕機6の枠体39に当接してはいない。却って、塊状物の破砕機6への投入に支障のないように、例えば、中央部分を円弧状に切り欠いて内部を目視できるようにしている。このように、破砕機6の周囲に設けられた作業足場にいる作業員は粉塵や粒状物に晒されることがない。また、防塵カバー34の外面に適宜に設けた把手を握ることによって、手動にて防塵カバー34を回動軸線35の周りに開閉可能であり、振動フィーダ21の搬出口31と破砕機6の投入口24との点検、修理等のメンテナンスを容易にしている。
【0035】
振動フィーダ21と破砕機6との間において粉塵の飛散を防止するために、振動フィーダ21の搬出口31と破砕機6の投入口24との間を好ましくは短冊状に縦方向に多数のスリットを入れたゴムカーテン40が閉鎖している。塊状物の破砕に際して生じる小破砕片や微細な破砕粒子が、破砕機6の投入口24から振動フィーダ21の搬出口31に噴出するのを防止している。更に、防塵カバー34の内側に位置する破砕機6の投入口24には、その横方向幅にわたって鎖の列41が密に並べて垂下されている。鎖の列41は、防塵カバー34の回動軸線35の近傍において且つ回動軸線35に沿って配列されている。鎖の下端は破砕機6の投入口24の底面に対して接触はしておらず小間隙を置いている。破砕機6で塊状物が破砕される時に、振動フィーダ21側に弾き飛ばされる小破砕片は、鎖の列41に衝突して、再び破砕機6の内部側に戻される。
【0036】
車体フレーム4上に固定された架台135に設けられた電動機42の回転駆動力は、ベルト43を介して破砕機6の破砕刃回転軸に伝達され、投入された塊状物を破砕する。破砕機6は、例えば、インパクトクラッシャ、ジョクラッシャ等のタイプのものを使用することができるが、破砕機6の内部の構造は公知のものでよいのでここでは詳細な説明を省略する。電動機42への電力は、発電機8から供給される。ベルト43の周囲を、破砕機6に取り付けたベルトカバー44で覆うことが、安全上好ましい。破砕機6は、架台としてのフレーム45上に支持されており、フレーム45と車体フレーム4との間には振動吸収支持体15が介装されている。
【0037】
破砕機6の下部であって、フレーム45で囲まれた内部スペースには、塊状物が破砕された破砕物の粒状物を搬送コンベヤ10に供給する下部振動フィーダ11と、下部振動フィーダ11からの破砕物を搬送する搬送コンベヤ10と、下部振動フィーダ11から搬送コンベヤ10に供給するに際して粉塵が外部へ飛散するのを防止する飛散防止装置53とが設けられている。
【0038】
下部振動フィーダ11は、ホッパに類似して下流に行くほど供給路が狭くなる収束構造を有する板状部46、板状部46に振動を与える振動モータ12及び車両フレーム4への支持部とからなっている。板状部46の収束構造は、破砕機6の下部において、車両前方向、即ち搬送コンベヤ10の搬送方向に向かうに従ってその底部が次第に沈んでいくと共に、車両左右の横方向にも中央方向に向かって底部が次第に沈んでいく構造である。板状部46の略中央底部には、振動発生用の振動モータ12がブラケット49を介して取り付けられている。下部振動フィーダ11は、破砕機6で破砕された塊状物を、振動作用によって収束の底の中心稜線が伸びる方向、即ち車両前方向且つ横方向には中央に集中するように供給し、適宜開いた開口48から落下させて、搬送コンベヤ10上に塊状物を移載する。板状部46は、破砕機6に通常存在する下部のカバーを敢えて取り除いた後に、直接に破砕機6に対して間隙を残さず取り付けられるので、破砕プラント車の車高を稼ぐことができる。下部振動フィーダ11を破砕機6と一体的に固定すると、プラント稼働中に破砕機6からの振動も受けることになるので、下部振動フィーダ11の外面に貼り付けたゴムシート47を破砕機6の底部周囲に接続して、振動モータ12の振動との共振を防止すると共に騒音防止を図っている(図15)。板状部46に加わる荷重をゴムシート47のみを介して支持することはできないので、板状部46は四隅適宜の箇所において支柱50,51によって車体フレーム4に支持されている。架台を構成する支柱50,51の途中には、ホッパ16と破砕機6との間に設けられた振動フィーダ21の支持に用いた振動吸収支持体15が介装されており、振動モータ12が発生させる振動を車体フレーム4に伝達させるのを防止すると共に、騒音の発生を抑制している。
【0039】
下部振動フィーダ11から搬送コンベヤ10に供給するに際して粉塵が外部へ飛散するのを防止する飛散防止装置53は、破砕物が下部振動フィーダ11から搬送コンベヤ10に移載されるときに、舞い上がろうとする微細な破砕粒子を極力抑え込むものである。飛散防止装置53の一つとして、搬送コンベヤ10上の、下部振動フィーダ11からの破砕物の移載位置から暫くの搬送経路に沿う距離の間、即ち、下部振動フィーダ11の板状部46の開口48から、板状部46の外に出ても暫くは、搬送コンベヤ10を覆う略半円筒体の防塵カバー54が設けられている。搬送コンベヤ10の搬送方向における防塵カバー54の両端には、上下方向に平行な複数のスリットを入れて、多数の短冊状にしたゴムカーテン55,56が、上端を防塵カバー54に固着して設けられている。短冊状にしたゴムカーテン55,56は、大きな破砕物に対しては撓んでその通過を許容し、破砕微粒子である粉塵が、外部に噴き出したり、下部振動フィーダ11側に戻るのを防止する。防塵カバー54の出口の直近には、飛散防止装置53の一つとして、ゴムカーテン56の中央上部に穿った孔を通して防塵カバー54の内部に向かって水を噴霧する水噴射ノズル57を設ける。水噴射ノズル57は、防塵カバー54内における粉塵の舞い上がりを阻止する。防塵カバー54への入口側、即ち下側に位置するゴムカーテン55の下端近傍には、水噴射ノズル57で噴射されて粉塵に付着しなかった余剰の水を吸い取り、所定の配管を介して外部に排出するためのスポンジ58が設けてある。水噴射ノズル57への水は、車両の車体フレーム4の下部に取り付けられた水タンク17からポンプ即ち噴霧機59によって汲み上げられ、配管系60を介して供給される。更に、飛散防止装置53の他の一つとして、板状部46の開口48の周囲には、壁状の覆い板61を、斜め上方に傾斜した搬送コンベヤ10の搬送面に対して僅かの間隙のみを残して非接触状態に配置し、粉塵が外部に噴出し難くしている。
【0040】
搬送コンベヤ10は、平ベルトコンベヤタイプであり、バケットコンベヤのように高さを増加させる仕切り板を備えないものである。搬送コンベヤ10は、破砕機6から排出された処理材即ち塊状物或いは破砕物を振動篩機7に搬送するため、破砕機6の下部に設けた下部振動フィーダ11と振動篩機7のホッパ13とを接続するように、車両の長手方向中央部分を後方下側から前方上側に向かって傾斜状態に延びている。搬送コンベヤ10は固定式のものでよく、従来の搬送コンベヤのように高さや伸縮の調節機構を備える必要がなく、結果として車両の全高を低くすることに貢献している。
【0041】
次に、図16及び図17に基づいて、この塊状物破砕プラント車の振動篩機の詳細を説明する。図16は図1の塊状物破砕プラント車における振動篩機の上部を示す斜視図、及び図17は図1の塊状物破砕プラント車における振動篩機と搬出コンベヤを示す側面図である。図16及び図17に示すように、振動篩機7は、搬送コンベヤ10から送り込まれる破砕物を篩にかけて、規定サイズよりも小さい粒状物をリサイクル品として車両の外部へ搬出し、規定サイズよりも大きい粒状物を破砕機6に送り戻すものである。振動篩機7は、車両の前方において車体フレーム4上に組んだ架台62に設置される。振動篩機7は、振動篩板63として、一定の大きさの孔65を多数穿孔され加振される多孔金属板64と、その周囲を囲むようにして多孔金属板64に固定された枠体66とを有している。多孔金属板64は、車両横方向に僅かに傾斜して配置しており、振動に伴ってその傾斜下り方向に破砕物の粒状物を搬送するものである。搬送コンベヤ10からの破砕物は、多孔金属板64の斜面上部に落とし込まれる。枠体66は、多孔金属板64の斜面の最上部側の側壁67と両側部の側壁68,69とから成り、搬送コンベヤ10から送り込まれる破砕物が溢れないようにしている。振動篩機7の斜面を最も下った位置にある排出部70は開放されており、多孔金属板64で振るい落とされなかった大きい形の粒状物を、直ぐ隣接して走行させている戻しコンベヤ14に移載する。
【0042】
振動篩機7は、振動フィーダ21や下部振動フィーダ11と同様、振動モータ72によって強制的に振動を加えられると共に、車体フレーム4に対しては、振動吸収支持体15によって緩衝支持されている。枠体66には、ブラケット71を介して振動モータ72が取り付けられており、振動モータ72の運転に伴い、振動篩機7が加振され、散水手段から噴霧された水分を含んで粘着性が高くなった破砕物の粒状物をフィーダの下降方向に搬送する。枠体66は、適宜の複数箇所において振動吸収支持体15を介して架台62に緩衝支持されている。振動篩機7を大きく振動させても、その振動は架台62に対しては減衰して伝達すると共に、騒音の発生も抑制することができる。
【0043】
破砕物の粒状物は、多孔金属板64の高い領域から低い側の排出部70へ振動で進むに従って選別され、所定以下のサイズに破砕された粒状物は孔65を通過して落下し、所定以上の大きさの破砕物は多孔金属板64の排出部70へと進行する。孔65を通過して落下した粒状物は、ホッパ74を通じて直接に搬出コンベヤ18に落下し、搬出コンベヤ18によって破砕プラント車外部の所定の場所へ搬出される。ホッパ74は、出口76を戻りコンベヤ14が車体フレーム4上で配置されている側とは反対側に寄せている。ホッパ74を加振するため、振動モータ75がホッパ74に取り付けられている。従来の振動篩機7におけるように車体フレーム4上で搬出コンベヤ等の搬送手段を振動篩機7の下部ホッパに接続することがないので、振動篩機7の嵩高を軽減することができる。
【0044】
また、ホッパ74の内部を振動篩機7の多孔金属板64の供給方向において前後に二分するように傾斜状態の間仕切りプレート74aをホッパ74と一体的に設けることにより、振動モータ75からの振動がホッパ74の全体に伝わるようにしてある。従って、振動篩機7の多孔金属板64の供給方向の前後においてそれぞれ孔65から落下した粒状物は、ホッパ74の内壁シュート面と間仕切りプレート74aの斜面とに分けられて、両者が振動されつつホッパ出口76に送られるので、粒状物がホッパ74の内壁シュート面に堆積して流下しない現象は発生しない。間仕切りプレート74aは、ホッパ74と一体構造のため、間仕切りプレート74aを組み立てて構成した場合に比較すると、ホッパ74との接合部分からの破砕微粒子のホッパ74内外への漏れが無くなる。更に、ホッパ74と一体構造の間仕切りプレート74aは、稼働時の騒音も小さいが、間仕切りプレート74aの斜面背面にゴム板を貼り付けて破砕物と間仕切りプレート74aとの衝突音を抑えることができる。
【0045】
次に、図18及び図19に基づいて、戻しコンベヤ及び破砕機への戻し部を説明する。図18は図1の破砕プラント車における戻しコンベヤによる破砕物のホッパへの戻し部と、車体フレームから破砕機上部への梯子を示す説明図、及び図19は図18に示した梯子が使用位置を取る状態を示す説明図である。この塊状物破砕プラント車では、振動篩板63の排出部70の下方と破砕機6の振動フィーダ21の上部との間に延びる戻しコンベヤ14が設けられている。戻しコンベヤ14は、多孔金属板64の孔65を通過できなかった所定以上の大きさの破砕物を排出部70で受け取って該破砕物を破砕機6へ再び戻す機能を果たすものであって、搬送コンベヤ10とは略平行であるが傾斜と搬送方向を逆にして設置されている。ホッパ16内へ破砕物を投入する戻しコンベヤ14は設置が固定式であり、破砕機6のホッパ16側も当然に高さは固定式である。振動篩板63の排出部70は従来のものと比較して高い位置にあるから、戻しコンベヤ14の搬入口側を振動篩機7の中段高さ位置に設けることができる。これに呼応して、戻しコンベヤ14の搬出口78が比較的低い姿勢で戻りホッパ79に接続することが可能となり、破砕機6とその周辺の機器の地上高さを抑えることができる。
【0046】
規定以上のサイズの粒状物が戻しコンベヤ14の搬出口78から破砕機6の振動フィーダ21に戻される状態は、図11及び図12にも示されている。ホッパ16の車両前方向側の直近位置には、破砕機6のホッパ16の頂部よりも僅かに低い位置において、戻りホッパ79が接続するように設けられている。戻しコンベヤ14の搬出口78が戻りホッパ79の直上位置に臨んでおり、搬出口78の高さはホッパ16の高さと同等又は僅かに下方の高さである。従って、戻しコンベヤ14は、破砕機6のホッパ16と直接の干渉はなく、車両の全高を高くする要因にならない。戻りホッパ79は、戻しコンベヤ14の搬送方向とは直交する方向、即ち車両の横方向に伸びて、振動フィーダ21の側部に一体的に係合している。戻りホッパ79の破砕物投入路は、振動フィーダ21の搬送路に直交に合流する。戻しコンベヤ14で戻された規定以上の大きさの破砕物は、搬出口78から戻りホッパ79に投入され、振動フィーダ21から伝達される振動により、戻りホッパ79から振動フィーダ21の搬送路の中途に流れ込み、破砕機6に再投入される。
【0047】
次に、図20及び図21を参照して、搬出コンベヤの詳細を説明する。図20は搬出コンベヤの先端に繋げたチェーンの支柱への支持構造を示す斜視図、及び図21は図1の破砕プラント車における搬出コンベヤの車体フレームへの軸受部を示す拡大斜視図である。搬出コンベヤ18は、振動篩機7のホッパ74から放出されたリサイクル粒状物を車両の外部に搬出するものである。搬出コンベヤ18は、ホッパ74の出口76に臨む最下位置において、垂直軸周りに回動自在である。所定の回動位置においてその姿勢を保持可能に車体フレーム4と係合可能である。搬出コンベヤ18の最下部のフレーム80に設けた垂直軸81は、車体フレーム4に対して軸受82により回動自在である。フレーム80には、両側部において垂直方向に延びた三角板83が一体的に設けられており、一方の三角板83には、更に水平方向に延びた支持板84が設けられ、位置決めピン85が挿通する孔86が開けられている。位置決めピン85には、紛失防止のため、一端がフレーム80に繋げられたチェーン87の他端が繋げられている。他方の三角板83には、車体フレーム4上を転動可能なキャスタ88が設けられている。
【0048】
また、搬出コンベヤ18が垂直軸81の周りに回動する時に、支持板84の孔86が描く軌跡に対向して、車体フレーム4には、円弧状の位置決めプレート89が設けられている。位置決めプレート89の水平フランジ部分90には、適宜の間隔で位置決めピン85が挿通可能な孔91が複数個が開けられている。破砕プラントの稼働時に、搬出コンベヤ18をキャスタ88によって垂直軸81の周りに回動して搬出方向を定めると、その位置において、位置決めピン85を支持板84の孔86と位置決めプレート89の水平フランジ部分90の孔91とに差し込むことにより、位置決めが完了する。垂直軸81の先端と軸受82との間を球の内外面の嵌合からなる球軸受の構成とすると、搬出コンベヤ18は旋回のみならず上下の起伏位置も変更可能となる。搬出コンベヤ18の仰角は、図17に示すように、支柱92と搬出コンベヤ18の先端部との間を繋ぐチェーン94の長さを変更することによってによって決められる。その他の搬出コンベヤ18自体の構造は、搬送コンベヤ10と同様の構造のものであってよい。
【0049】
搬出コンベヤ18は、道路走行時のような破砕プラントの非稼働時には、図1及び図2に示されているように、戻りコンベヤ14とは車両の反対側において搬送コンベヤ10に平行な収納状態とされる。車体フレーム4と一体の架台62と一体の支柱92の頂部93には、搬出コンベヤ18の先端部とを結ぶチェーン94が張り渡してある。チェーン94は途中から二股に別れて、それぞれの枝のチェーンは搬出コンベヤ18の両側部のフレームに係合されている。また、チェーン94と頂部93との係合が解除手段95によって解除可能であり、更に、搬出コンベヤ18が起伏自在とされる場合には、チェーン94の長さが変更可能とされる。破砕プラントの稼働時には、上記のとおり、搬出コンベヤ18は垂直軸81の周りに旋回されて車両外部の所定の搬出方向に位置決めされるが、チェーン94は、搬出コンベヤ18がどの旋回位置を採っても、搬出コンベヤ18を安定的に支持し、搬出コンベヤ18の支持荷重を垂直軸81や支持板84に集中させることがないように分担する。
【0050】
次に、図22乃至図25を参照して、破砕機への投入部とその周囲における作業足場に関する構造を詳細に説明する。図22は図1の塊状物破砕プラント車における破砕機への投入部とその周囲における作業足場との一例を示す側面図、図23は直交して隣接する二つの足場板を折り畳んだ格納状態を示す斜視図、図24は手摺りの起立保持のための戻り止めを示す斜視図、及び図25は図23に示す二つの足場板を展開した状態を示す斜視図である。
【0051】
この塊状物破砕プラント車では、図22に示すように、破砕機6のホッパ16の周囲三方には、破砕機6やホッパ16の点検や修理のために作業員が歩行可能な作業足場100が折り畳み可能に設けられている。即ち、破砕機6に続く前方向を除いた両側方及び後方には、図23に示すような金網104を張った足場板101,102,102,103が、ホッパ16を支持する固定のフレーム105に対して回動可能に軸支されている。各足場板は、起立した格納状態では、ホッパ16のフレーム105から起立する各支柱106,107を含む縦平面と同じ縦面内に収納され、車両の幅方向の保安基準に適合する。
【0052】
図23に示すように、足場板101,102を起立させた収納位置では、足場板101,102は、支柱106の側面に当接した状態にあって、互いにバックルの操作金具114と係止金具115とによって係合される。車両を停止して破砕プラントの稼働や装置の点検等を行う時にバックルの操作金具114を係止金具115から外すと、各足場板101〜103は、僅かに外側に押すのみで展開し、支柱106との間に繋いだ鎖108,109,109,110により各足場板は水平位置に保持され、作業員は各足場板上を歩行することができる。また、各足場板101〜103には、パイプ製の手摺り111,112,113がコンパクトに収納可能に取り付けられている。即ち、手摺り111,112,113は、各足場板101,102,103の先端部に回動可能に取り付けられ、各手摺り111〜113を起こすと、支柱106,107との間に通路が確保されて作業員の通行がより安全となり、各手摺り111〜113を倒すと、各足場板101〜103の内部にコンパクトに収納することができる。図24には、各手摺り111〜113を各足場板101〜103に起立した状態で保持するために、各足場板101〜103に、起立した各手摺り111〜113に対してそれぞれ係合する戻り止め116が回動自在に枢支されている。戻り止め116を回動して図24に示す位置にもたらすと、各手摺り111〜113は、各足場板101〜103内に倒れるのが阻止される。図25は、各足場板101〜103を展開した状態を上から斜め下に見た図であり、鎖108,109,110は、共に、支柱106に取り付けた一つのフック117に係合している。
【0053】
作業足場100に関連して、この塊状物破砕プラント車には、図10に示されるように、破砕機6を点検・修理するために破砕機6の上部に作業員が乗ることのできる踊場118が設けられている。踊場118の周囲には、鉄パイプで製作した手摺り119を取り外し可能に取り付けている。車両走行時には、手摺り119を取り外して、破砕プラント車の全高を保安基準に適合させる。手摺り119の取り外し可能な取り付け構造としては、例えば、手摺り119の両側の下端を踊場118に設けた底付きの筒体の中に挿入することにより、安価で簡単な構造とすることができる。
【0054】
図10に示すように、ホッパ16の周囲に設けた作業足場100と破砕機6の上部に設けた踊場118との間に両者を繋ぐ渡り場120が設けられている。作業員は、渡り場120を通って、作業足場100と踊場118との間を自由に行き来することができる。渡り場120は、金網を張った板を互いに蝶番にて回動可能とした底板と側板とから構成し、折り畳んで車両の全高を増加しないように、ホッパ16側にコンパクトに寄せることができる。
【0055】
作業員が作業足場100や踊場118に登ることができるようにするために、車両には、図10、図18及び図19に示すような梯子121,122が備えられている。梯子121は金属パイプで製作されており、梯子121を形成する縦の一方のパイプがフレーム33に対して上下に配置された蝶番123,124によって縦軸の周りに回動可能である。フレーム33は、既述のとおり、ホッパ16を上部に支持すると共に内部に発電機8を収容しており、下部が振動吸収支持体15を介して車体フレーム4に支持されているものである。梯子122は、梯子121が設けられた側とは反対側において固定的に設置されている。図18は、梯子121がフレーム33と重なって使用し難い格納位置にある状態を示しており、図19は、蝶番123,124の周りに外側に回動して、梯子121が使用可能となった状態を示している。使用可能となった梯子121は、上部に一端を取り付けたチェーン125の他端を支柱106のフック126に係合させることによって、煽られることがないように保持される。
【0056】
更に、この塊状物破砕プラント車では、図2及び図3に示すように、車体フレーム4の周縁の少なくとも両側の扉即ちあおりプレート127を作業足場に利用することができる構造を有している。車体フレーム4の長手方向外側壁面に、図4に示すように、コ字型の非円形金具等の装着金具128を隔置して複数個取り付け、これらの装着金具128に別途用意しているL字状金具129を着脱自在に装着できるように構成する。破砕プラントを稼働させる場合等、装着金具128にL字状金具129を装着した状態で、車体フレーム4に蝶番にて傾倒可能に設けたあおりプレート127を鎖線で示すように倒せば、あおりプレート127は、車体フレーム4の床面と平行な水平状態に保持されて足場に利用できる。装着金具128とL字状金具129に代えて、荷台周縁の車体フレーム4に横孔(図示せず)を形成し、該横孔に棒状支持具(図示せず)を嵌合し、あおりプレート127を水平に支持するように構成してもよいし、作業足場100の足場板101〜103のチェーン108〜110と同様に、あおりプレート127の両端をチェーンにて車体フレームに引っ張り状態に水平保持してもよい。車両最後部のあおりプレート130についても、あおりプレート127と同様に、車体フレーム4に蝶番にて傾倒可能及び水平位置を保持可能に設けることができる。地上からは、梯子131により、水平に支持されたあおりプレート130に登ることができる。また、車両の運転室部1と荷台部2との間には、鳥居部132が設けられおり、その側面には長梯子133が取り外し可能に設けられている。鳥居部132の頂部には足場134があって、振動篩機7や後述する水噴射ノズル97等の点検・修理の際に作業員が利用することができる。
【0057】
塊状物や破砕物が破砕機6、振動篩機7等の処理機と、振動フィーダ21、搬送コンベヤ10、戻し用コンベヤ14又は搬出手段等の搬送手段との間で移動する場合、破砕物は落下中に受ける風や移載時の衝撃によって粉塵を飛散させてしまう。従って、既に防塵カバー54に関して飛散防止手段53の一つとして説明したように、かかる移載箇所においては、水噴射手段を設けて、飛散してくる粉塵に対して水を霧状に吹きかけて飛散を抑制することが行われる。即ち、車体フレーム4の下のスペースには、散水する水を貯留する水タンク17が設けられている。水タンク17内に蓄えられている水は、車体フレーム4の上で且つ電動機42の下に設けられた水ポンプ59によって、飛散防止手段53の水噴射ノズル57のみならず、配管系を介して粉塵が飛散しそうな各箇所に水を供給し、配管系先端に設けられたノズル等の水噴射手段が噴射する霧状の水によって粉塵が飛散しようとするのを抑制する。
【0058】
飛散防止手段53の防塵カバー54に関して水噴射ノズル57が設けられた場所以外の水噴射手段の設置場所の一つは、先ず、振動フィーダ21の搬出口22から破砕機6に投入される位置である。図1に示す水噴射ノズル96は、破砕機6のホッパ16の車両前方向の縁部に設けられていて、防塵カバー34と振動フィーダ21との間に向かって水を噴射する。また、架台62の頂部93にも、搬送コンベヤ10から振動篩機7に投入されるの破砕物に対して水を噴霧する水噴射ノズル97が設けられている。更に、搬出コンベヤ18から搬出されるリサイクル製品は、車両の外部へ投下することになるため、搬出コンベヤ18の先端のフレームに、搬出投下される直後の破砕物に対して水を噴霧する水噴射ノズル98が設けられている。
【0059】
振動篩機7が設けられる車両の荷台の前方向位置においては、戻しコンベヤ14が高さ中段の比較的高い位置から車両後方の破砕機6へ伸びている。したがって、振動篩機7の横方向位置においては、戻しコンベヤ14の下側にはスペースが開いているので、このスペースには粉塵清掃用の圧力空気を供給する空気圧縮機及び圧力タンクからなる空気圧縮設備99が設けられる。圧力空気は、適宜の管路を通して携帯可能な空気噴射ノズルから噴射して利用される。
【0060】
【発明の効果】
この発明による振動篩機及び該振動篩機を備えた塊状物破砕プラント車は、上記の構成を有し、次のような効果を有する。この塊状物破砕プラント車は、塊状物を投入するためのホッパ、前記ホッパに投入された塊状物を破砕して破砕物とする破砕機、破砕物をサイズに従って選別する振動篩機、前記破砕機から破砕物を前記振動篩機に搬送する搬送コンベヤ、前記振動篩機で選別した所定以上のサイズの破砕物を再度破砕するため前記振動篩機から前記破砕機へ回送する戻しコンベヤ、前記振動篩機で選別した所定以下のサイズの破砕物を外部へ排出する粒状物排出手段、及びこれらの機器を駆動するため発電機、操作盤等の駆動装置がトラックの車体フレーム上に設置され、前記振動篩機は、加振される多孔金属板等の篩板の下り斜面上において破砕物を振動供給し、前記所定以下のサイズの破砕物を前記多孔金属板に形成した孔で篩落とすと共に前記斜面の下端から前記所定以上のサイズの破砕物を前記戻しコンベヤに供給する振動篩板からなり、また、前記振動篩機と破砕物搬出手段との間には、振るい落とされた前記所定以下のサイズの破砕物を、振動により前記多孔金属板の斜面上端側に寄せて前記破砕物排出手段に供給するホッパを設けたから、前記振動篩機の下部に別途のコンベヤ等の排出手段を必要とせず、前記振動篩機から粒状物排出手段に至る構造の高さを低く構成でき、前記振動篩機自体の構造がコンパクトに簡単化され、トッラク等のスペース上に制約がある車両への搭載が好都合になる。
【0061】
この塊状物破砕プラント車は、振動篩板によって選別された前記所定以下のサイズの破砕物を排出するまでの構造として、従来の破砕プラント車において見られるような中間に走行部と回送部とを必要とする嵩高な構造を採用することなく、振動するホッパによって直接的に粒状物排出手段に供給されるので、破砕物の排出を確実に行うと共に、かかる嵩高な搬出コンベヤを採用しない分、車体フレーム上における振動篩機の高さ寸法を短縮できる。また、車体フレームの幅方向にスライド可能とする搬出コンベヤを採用ぜず、更に車体フレームに枢着するという可動な支持構造をした排出シュートも採用しておらず、粒状物排出手段自体も車体フレーム上に搭載されるので、振動篩機から粒状物排出手段に至る構造が簡単になり、粒状物の排出のための作業、準備等も大幅に簡素化される。
【0062】
この塊状物破砕プラント車は、車両としての高さが最も高くなる破砕機の設置高さをトラックとしての保安基準に適合させることによって破砕プラント車をトラック式としようとする場合に、振動篩機の設置高さについても保安基準に適合する高さとすることができるので、車体フレームに破砕プラントを設置したままで比較的狭い道路でも走行することができる。従って、この塊状物破砕プラント車は、破砕プラントを車体フレームに設置したまま、トラックが走行できる道路でさえあれば走行してコンクリート、アスファルト等の破砕物の発生現場に搬入し、車両に破砕プラントを設置した状態のままで、直ちに破砕物の破砕処理を行うことができ、作業の段取り等に時間をとることなく、効率的に破砕処理を行うことができる。
【0063】
下部振動フィーダによる破砕物の搬送は強制的に行われるから、塊状物が水を含んでいる場合にも、本出願人が先に提案した破砕プラント車において見られるような排出ホッパや排出シュートのような静止の案内路の内壁に付着して剥がれないという事態を生じない。したがって、付着した破砕物の剥がし作業が必要となることはなく、破砕作業の効率が改善される。
【0064】
また、この塊状物破砕プラント車では、振動フィーダ、破砕機、破砕機の下部振動フィーダ、及び振動篩機を車体フレームや架台に対して、ばねを内部に埋設したゴム体から成る振動吸収支持体を介して取り付けているので、機器で発生する振動は振動吸収支持体によって吸収される。その結果、車体フレームに伝達して不快な振動や騒音を生じたり、車体フレームに搭載した他の機器への悪影響を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明による塊状物破砕プラント車の一実施例を示す側面図である。
【図2】図1の塊状物破砕プラント車の平面図である。
【図3】図2のA−A方向について見た塊状物破砕プラント車における振動篩機及び排出部を示す正面図である。
【図4】図1の塊状物破砕プラント車の後方から見た背面図である。
【図5】図1の塊状物破砕プラント車における車体フレームを示す側面図である。
【図6】図5に示した車体フレームの平面図である。
【図7】図7は図6のB−B方向に見た車体フレームの一部を示す断面図である。
【図8】振動吸収支持体を示す斜視図である。
【図9】図8の振動吸収支持体の断面図である。
【図10】図1の塊状物破砕プラント車における塊状物の投入用ホッパから破砕機を含む車両後部を示す側面図である。
【図11】図1の塊状物破砕プラント車における塊状物の投入用ホッパと振動フィーダとからなる破砕機への投入部を示す拡大側面図である。
【図12】図1の塊状物破砕プラント車における破砕機へのホッパと戻りホッパとによる投入部を示す側面外観図である。
【図13】図1の塊状物破砕プラント車におけるホッパから破砕機へ塊状物を搬送する振動フィーダの背面図である。
【図14】図1の塊状物破砕プラント車における破砕機の下部振動フィーダと搬送コンベヤを示す拡大側面図である。
【図15】図1の塊状物破砕プラント車における下部振動フィーダの背面図である。
【図16】図1の塊状物破砕プラント車における振動篩機の上部を示す斜視図である。
【図17】図1の塊状物破砕プラント車における振動篩機と搬出コンベヤを示す側面図である。
【図18】図1の塊状物破砕プラント車における戻しコンベヤによる破砕物のホッパへの戻し部と車体フレームから破砕機上部への梯子を示す概略図である。
【図19】図13に示した梯子が使用位置にセットされた状態を示す説明図である。
【図20】図1の塊状物破砕プラント車において搬出コンベヤの先端に繋げたチェーンの支柱への支持構造を示す斜視図である。
【図21】図1の塊状物破砕プラント車における搬出コンベヤの車体フレームへの軸受部を示す拡大斜視図である。
【図22】図1の塊状物破砕プラント車における破砕機への投入部とその周囲に設けた作業足場の一実施例を示す側面図である。
【図23】図22に示した作業足場の直交して隣接する二つの足場板を折り畳んだ格納状態を示す斜視図である。
【図24】図22に示した作業足場の手摺りの起立保持のための戻り止めを示す斜視図である。
【図25】図22に示す二つの足場板を展開した状態を示す斜視図である
【符号の説明】
4 車体フレーム
6 破砕機
7 振動篩機
8 発電機(駆動装置)
9 操作盤(駆動装置)
10 搬送コンベヤ
11 下部振動フィーダ
14 戻しコンベヤ
15 振動吸収支持体
16,74 ホッパ
18 搬出コンベヤ
20 ロッド状ゴム体
21 振動フィーダ
12,25,26,72,75 振動モータ
30 スプリング
63 振動篩板
64 多孔金属板
74a 間仕切りプレート
77 係止部

Claims (11)

  1. 架台に傾斜状態に支持された振動発生手段、前記振動発生手段で加振され且つ一定大きさの孔を備えた傾斜して配置された篩板、前記篩板の周囲を囲むように固定された枠板、及び前記篩板の下方に取り付けられたホッパ傾斜面を備えたホッパをし、前記振動発生手段は前記篩板を加振するため前記枠板に取り付けられた振動モータと前記ホッパを加振するため前記ホッパに取り付けられた別の振動モータから構成され、前記振動モータによって前記篩板を振動させて粒状物を前記篩板の傾斜面に沿って移動させ、所定以下のサイズの前記粒状物を前記篩板で振るい落とすと共に前記篩板の下端側から所定以上のサイズの前記粒状物を放出し、前記篩板で振るい落とされた所定以下のサイズの前記粒状物を前記別の振動モータによって前記ホッパ傾斜面に沿って粒状物排出手段へと放出することを特徴とする振動篩機。
  2. 前記篩板及び前記ホッパは振動吸収支持体を介して前記架台に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の振動篩機。
  3. 前記篩板は多孔金属板から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動篩機。
  4. 前記ホッパには前記篩板から落下する所定以下のサイズの前記粒状物は前記ホッパ傾斜面に設置された間仕切りプレートにガイドされて前記粒状物排出手段へと移送されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の振動篩機。
  5. 塊状物が投入されるホッパ、前記ホッパから送り込まれる前記塊状物を破砕して粒状物にする破砕機、車体フレーム上の架台に対して振動吸収支持体を介して支持され且つ前記粒状物をサイズに従って選別する振動篩機、前記破砕機から前記粒状物を前記振動篩機に搬送する搬送コンベヤ、前記振動篩機で選別した所定以上のサイズの前記粒状物を再度破砕するため前記振動篩機から前記破砕機へ回送する戻しコンベヤ、前記振動篩機で選別した所定以下のサイズの前記粒状物を外部へ放出する粒状物排出手段、及びこれらの機器を駆動する駆動装置をし、前記振動篩機として特許請求の範囲1〜のいずれか1項に記載のものを使用した破砕プラントを車両に搭載したことを特徴とする塊状物破砕プラント車。
  6. 前記振動篩機、前記破砕機及び前記ホッパから前記破砕機へ前記塊状物を移送する振動フィーダは、別の振動吸収支持体を介在して前記車体フレームや前記架台に支持されていることを特徴とする請求項に記載の塊状物破砕プラント車。
  7. 前記振動吸収支持体は、ロッド状ゴム体及び該ロッド状ゴム体の長手方向に螺旋状に埋め込まれたスプリングから成り、前記ロッド状ゴム体の両端に係止穴を備えていることを特徴とする請求項に記載の塊状物破砕プラント車。
  8. 前記ホッパから前記破砕機へ前記塊状物を移送する振動フィーダ、前記破砕機及び前記破砕機の下部に設けた下部振動フィーダに、振動発生手段がそれぞれ設けられたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の塊状物破砕プラント車。
  9. 前記振動フィーダ及び前記下部振動フィーダに設けた前記振動発生手段は、前記塊状物又は前記粒状物の供給方向の中心線に対して対称にそれぞれ取り付けられた一対の振動モータから成り、前記振動モータの前記回転軸は回動に伴う不釣り合い力を発生するように互いに逆回転することを特徴とする請求項に記載の塊状物破砕プラント車。
  10. 前記振動フィーダ、前記破砕機、前記搬送コンベヤ、前記振動篩機及び/又は前記搬出コンベヤには、塵埃の飛散を防止する水噴射ノズルが設けられていることを特徴とする請求項〜9のいずれか1項に記載の塊状物破砕プラント車。
  11. 前記車両はトラックであることを特徴とする請求項〜10のいずれか1項に記載の塊状物破砕プラント車。
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