JPH0954214A - ホログラム積層体 - Google Patents

ホログラム積層体

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JPH0954214A
JPH0954214A JP7309579A JP30957995A JPH0954214A JP H0954214 A JPH0954214 A JP H0954214A JP 7309579 A JP7309579 A JP 7309579A JP 30957995 A JP30957995 A JP 30957995A JP H0954214 A JPH0954214 A JP H0954214A
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JP
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hologram
laminated
whiteness
laminated glass
light
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Application number
JP7309579A
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English (en)
Inventor
Osahito Nakazawa
伯人 中沢
Tomomi Takase
知美 高瀬
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ホログラムが封入されている部分がほかの部分
に比べて目立つことがなく、外観が良好なホログラム積
層体を得る。 【解決手段】ホログラム積層体におけるホログラムが配
されている部分21の黄色度、白色度、曇価の値と、ホ
ログラムが配されていない部分23の黄色度、白色度、
曇価の値との差を小さくしたホログラム積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明基板にホログ
ラムを配したホログラム積層体に関し、特に車両、航空
機、船舶などの乗り物の風防ガラスにホログラムを備え
て、運転者に必要な情報を投影するホログラフィック表
示装置に好適に用いられるホログラム積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の運転者に情報を表示す
る手段として、ヘッドアップディスプレイ(以下HUD
とする)などの表示装置が提案されている。HUDは、
液晶表示装置等の情報投射手段から投射された光学的情
報を、自動車の風防ガラス等に組み込まれたホログラム
やハーフミラー等からなるコンバイナに映し、運転者が
運転状態からほとんど視点を動かすことなく情報を読み
取れるようにしたものである。
【0003】ホログラムは光学的情報を回折する機能と
ともにレンズ機能等を併有しうる。そのため、特にコン
バイナとしてホログラムを用いたものは、光学的情報を
運転者の視野方向に回折するだけでなく、レンズ等の光
学系を使用せず、任意の位置に情報を結像させうる。ま
た、ホログラムは回折スペクトルの半値幅が狭いため、
前景輝度を損なわずに高輝度の表示像が得られるという
特徴を有し、表示装置のコンバイナとしては有効であ
る。
【0004】図10は自動車用HUDの一例を示す概念
図である。光源6から発し、レンズ系4を介して透過型
液晶表示素子5を通過した表示すべき情報を含む光3
は、車体の風防ガラス7に備えられたホログラム2に照
射され、回折されて運転者に観察位置1で視認される。
【0005】また、ホログラムに倍率を持たせれば、速
度表示8、警告表示9の表示像を遠方に結像させうる。
さらに、必要に応じて波長選択フィルタや、収差補正の
ためのホログラムも使用できる。
【0006】ホログラムは波長選択機能を有するので、
希望する色の像が表示可能となる。通常その色は単一で
あることも多いが、多重露光したホログラムによる多色
表示もでき、表示情報の量と質を向上できる。例えば、
速度表示8を緑色、警告表示9を赤色とすることによっ
て、運転者に対してより的確に情報を伝達できる。
【0007】一般にホログラムはレーザに代表される可
干渉性の光を用いて、記録したい物体の反射光である物
体光と参照光(レーザ光そのもの)とを干渉させ、その
干渉縞を何らかの材料に記録したものである。HUD等
の表示装置のコンバイナに用いるようなホログラムの場
合は、物体を用いずレーザ光そのものを物体光とする。
物体光と参照光の発散点の位置(距離と角度)を調節す
ることにより、所望の特性(倍率など)を有するコンバ
イナを作製できる。
【0008】一般に用いられるホログラムの材料は有機
物よりなり、光重合反応または光架橋反応によりホログ
ラム感光材料にレーザ光の干渉縞強度分布を記録する。
記録の形態は種々あるが、干渉縞の光強度の強い部分と
弱い部分とで、例えば屈折率、密度や透過率に差が生ず
ることにより記録される。このような構造は光の波長レ
ベルのサイズであるため、ホログラムに入射した光は、
ホログラム本来の機能により回折されるだけでなく、ラ
ンダムに散乱されることがある。特に材料的なゆらぎが
あったり、レーザ光や露光光学系のゆらぎによるスペッ
クルパターンが存在する場合には、ホログラムに入射し
た光は強く散乱される。そのため、ホログラムは若干白
濁して見えることになる。
【0009】このようにホログラムを用いた表示装置に
おいてホログラムが白濁していると、ハレーションが起
きたり表示像の周囲がぼんやり光るハローが発生して、
表示像がぼやけてしまい表示の視認性が悪くなるという
問題があった。ハロー等を避けるにはホログラムに入射
する光量を下げることが有効ではあるが、当然のことな
がら表示像の輝度も暗くなるので、やはり表示の視認性
は悪くなる。
【0010】一方、上記のようにホログラムは一般に有
機物よりなるため、紫外光域に吸収帯を有するものが多
い。その吸収帯は、わずかながら可視光域(特に青色領
域)まで伸びているため、ホログラムは若干黄色味を帯
びて見える。材料の黄色味を定量化する方法に黄色度Y
Iの測定がある。YIは、日本工業規格(以下JISと
する)のK7103で規定するもので、材料の透過また
は反射スペクトルから計算される(なお、このJIS−
K7103はASTM E313にも規定されてい
る。)。YIが大きいほど黄色味の程度が強いことを表
す。
【0011】車両の運転者はこの黄色みを帯びたホログ
ラムを通して外界を見ながら運転し、またそこに表示さ
れる情報を読みとることになる。したがって、ホログラ
ム材料のYIが高いと前景の色調が変化してしまう。
【0012】このように、黄色みを帯びたり白濁したホ
ログラムを風防ガラスに備えると、ホログラムが備えら
れていない部分に比べてホログラム部分が目立ち、車内
から見た場合も車外から見た場合も見映えが悪く、ひい
てはホログラムを搭載する車両自体の意匠性を損なうと
いう問題があった。外観上の意匠性が重視される乗用車
などでは、非常に重要な問題であった。
【0013】また、自動車用風防ガラスの可視光線透過
率(以下Tv とする)は、JIS−R3211により7
0%以上と規定されている。一般に、自動車の風防ガラ
スは色付きガラスを用いた合わせガラスであり、そのT
v は80〜85%程度である。一方、ホログラムに限ら
ずコンバイナは光を反射する機能があるので、Tv を低
下させる。特に、ホログラムをコンバイナに用いるにあ
たり、多色表示の表示装置を得るために、またはホログ
ラムによる外光の反射色を白色に近づけるために、複数
の波長で露光したホログラムを用いた場合、Tv の低下
は著しい。
【0014】このようなホログラフィックコンバイナを
風防ガラスに備えた場合、ホログラム材料自体による光
吸収の効果が加わり、さらにTv が減少することにな
る。特に、YIの高いホログラム材料では光吸収が大き
いため、JIS規格を満足できなくなるという問題があ
った。
【0015】図11に、従来のYIの高いホログラムを
自動車用風防ガラスに封入して安全合わせガラスとした
ホログラム積層体の透過スペクトルを示す。10aは合
わせガラスにおけるホログラムの封入されている部分の
透過スペクトル、20はホログラム材料自身の透過スペ
クトルである。
【0016】この合わせガラスは、外板としてブロンズ
色ガラス板、内板として無色透明ガラス板、中間膜とし
てポリビニルブチラール(PVB)をそれぞれ用いて構
成した。なお、ホログラムはPVBに含まれる可塑剤の
影響を防ぐために用いるバリヤ層(ポリビニルアルコー
ル:PVA)を介して、内板とPVBとの間に封入し
た。
【0017】このホログラムはその反射色の色調を白色
に近づけるため3色露光を行ったものであり、470、
540、640nm付近に対応する3本の回折ピークを
有する。図11の20に示すように、短波長領域でホロ
グラム材料自身の透過率が顕著に低下している。この材
料自身のYIは透過スペクトル20から算出されYI=
19.3であり、その外観は褐色に近い黄色みを呈す
る。また、この高いYIのためTv も低下するので、最
終的に合わせガラスに封入した状態で全体のTvを70
%以上とするためには、ホログラムの青、緑、赤に対応
する光の回折効率をそれぞれ30、40、30%にしな
ければならなかった(このときの封入後の合わせガラス
のTv は70.2%であった。)。
【0018】上記の例では、ホログラムをコンバイナと
して用いてHUDを構成するにあたり、表示色として緑
色を表示する場合を想定した。この場合、540nmの
情報光をコンバイナに向けて照射すると、ホログラムの
回折効率が40%に抑えられているため、表示像の輝度
が小さく、表示像の視認性が悪くなってしまった。この
ように、Tv に関するJIS規格を満たすためには、表
示像の輝度を犠牲にしなければならなかった。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は従来技術の前述
の欠点を解決すべくなされたものであり、透明基板の全
面のうち一部にホログラムが積層されたホログラム積層
体であって、該ホログラム積層体におけるホログラムが
積層されている部分の曇価(単位:%)と、ホログラム
積層体におけるホログラムが積層されていない部分の曇
価(単位:%)との差が、1.0以下であることを特徴
とするホログラム積層体を提供する。
【0020】また、本発明は、透明基板の全面のうち一
部にホログラムが積層されたホログラム積層体であっ
て、該ホログラム積層体におけるホログラムが積層され
ている部分の黄色度と、ホログラム積層体におけるホロ
グラムが積層されていない部分の黄色度との差が、10
以下であることを特徴とするホログラム積層体を提供す
る。
【0021】さらに、透明基板の全面のうち一部にホロ
グラムが積層されたホログラム積層体であって、前記ホ
ログラムの黄色度が10以下であることを特徴とするホ
ログラム積層体を提供する。
【0022】さらにまた、本発明は、透明基板の全面の
うち一部にホログラムが積層されたホログラム積層体で
あって、該ホログラム積層体におけるホログラムが積層
されている部分の白色度と、ホログラム積層体における
ホログラムが積層されていない部分の白色度との差が、
あらかじめ設定された規定値以下であることを特徴とす
るホログラム積層体を提供する。
【0023】材料の白濁や白さの程度を定量化する手段
にはいくつかあり、例えば曇価(濁度、ヘイズ)や白色
度による定量化があげられる。そのうち、最も一般的な
手段として曇価による定量化がある。曇価の測定方法は
JIS−R3212やK7105に規定されており、散
乱角8°以上の散乱光の積分強度を測定して算出され
る。曇価H(単位:%)は、式(a)、(b)、(c)
によって算出される。
【0024】
【数1】 H(%)=100・Td /Tt ・・・(a) Td (拡散透過率、%)=100・(T14 −T23 )/T1 2・・・(b) Tt (全光線透過率、%)=100・T2 /T1 ・・・(c)
【0025】ここでT1 は被測定物がない場合の入射光
量、T2 は被測定物がある場合の全光線透過光量、T3
は被測定物がない場合の装置の散乱光量、T4 は被測定
物がある場合の拡散透過光量である。曇価は、値が大き
いほど材料の白濁や白さが強いことを表し、通常透過光
の散乱の程度を定量化するために用いられる。
【0026】材料が白濁している、白いという認識は、
観察する人間の官能評価に依存するところが大きい。そ
の官能評価には個人差が存在するが、官能評価の統計を
とると、表1に示す曇価と見映えの官能評価との相関が
見いだされる。曇価が1.0超では材料の白濁が強く非
常に気になるが、1.0以下、特に0.5以下になると
白みがほとんど気にならないレベルであることがわか
る。
【0027】
【表1】
【0028】自動車用合わせガラスは、JIS−R32
12に規定する耐摩耗試験に基づき、曇価が2%以下に
抑えられるようにJIS−R3211に規定されてい
る。そのため、耐摩耗試験の結果曇価が2%以下の合わ
せガラスであれば、合わせガラス全面の観察において見
映えの悪さが生じることはない。
【0029】一方で、前述のように合わせガラスにホロ
グラムを封入した場合、そのホログラム封入部分がそれ
以外の部分に比べて白濁しやすくなる。このような問題
点は、本発明におけるホログラム積層体であれば解消さ
れる。すなわち、このホログラム積層体におけるホログ
ラムが配されている部分の曇価と配されていない部分ま
たは透明基板の曇価との差を1.0以下としているの
で、ホログラム積層体の白濁を気にならないレベルにす
ることができる。
【0030】上記したように、材料の白濁や白さの定量
化手段としては、曇価の測定によるものが一般的であ
る。ところが、この曇価の測定は散乱角8°以上の散乱
光の積分強度の測定によって行っているため、ホログラ
ムのように透明度が高く散乱角が小さい材料に対して
は、散乱光が検出限界以下となり、十分な曇価の測定が
できない場合がある。そこで、材料の白濁や白さの定量
化の別の手段として、白色度を用いることがあげられ
る。この白色度は、反射散乱光または透過散乱光のスペ
クトルの評価によって得られる。そのため、見た目の感
覚的な白濁の程度と相関がある点で、材料の白濁や白さ
の定量化のひとつの手段として好ましいものである。
【0031】白色度とは、物体の「白さ」を表す度合い
で、完全拡散反射面(理想的な白色)を白色度100と
したものである。JIS−L1015などに規定されて
おり、反射スペクトルから算出され、白色度が大きいほ
ど白濁の程度が強いことを表す(なお、このJIS−L
1015はASTM E313にも規定されてい
る。)。
【0032】白色度の表し方としては、次のWI、W
b、Wが例示される。JIS−L1015で規定する白
色度WIは式(d)で表される。なお、式(d)におい
てBおよびGは、JIS−Z8701に規定されるXY
Zを用いてB=100Z/118.225、G=Yによ
り算出される値である。白色度Wbは、白色度を青色反
射率によって表すものであり、JIS−Z8701で規
定するXYZを用いて式(e)で表される。白色度W
は、JIS−L1015で規定する白色度Wであり、式
(f)で表される。式(d)〜(f)の計算に用いる光
源としては、JIS−Z8701に規定される標準の光
Cを用いる。
【0033】
【数2】 WI=4B−3G・・・(d) Wb=B=100Z/118.225・・・(e) W=100−[ (100−L)2 +a2 +b2 ]1/2・・・(f)
【0034】これらの白色度は被測定物の反射または透
過スペクトルから算出される。被測定物がホログラムで
ある場合、反射または透過スペクトルにホログラムの回
折によるピークが存在することがある。この場合は材料
そのものの正確な白色度が得られない。そこで、その回
折ピークを除外してスペクトルのベースラインを内挿し
て得られる、ホログラム材料自身の反射または透過スペ
クトルに相当するスペクトルをもとに白色度を算出する
ことにより、正確な白色度が得られる。
【0035】ここで、ホログラム材料の白色の度合いと
見映えに関する官能評価ランクを定義する。表2に示す
ように、このランクは、例えばランク6であれば全く白
濁に気づかないレベル、ランクが1であれば白濁が非常
に強く気になるレベルとしたものである。そして、白濁
のランクが2以下では材料の白濁が強く非常に気になる
が、3以上、特に4以上になると白みがほとんど気にな
らないレベルであるとしている。なお、このランクづけ
も、白濁の人間の官能評価の統計に基づいて、定性的評
価を数値化して白濁の指標としたものである。
【0036】
【表2】
【0037】図2の(a)〜(c)に、組成やプロセス
条件を変えて作製したホログラムの白色度WI、Wb、
Wと上記ランクづけした白濁の度合いとの相関を示す。
この相関を得るにあたって、ガラス基板上にホログラム
材料を積層し全面を非可干渉性の光(この場合はUVラ
ンプ)で照射したサンプルを用いた。このサンプルにお
いて、ホログラム材料を有する部分とガラス基板とを白
濁のランクに基づいて比較することによって、白色度と
白濁のランクとの関係を表せる。この場合、ホログラム
材料を有する部分の白色度とガラス基板の白色度との差
を横軸にとることによって、白色度と白濁のランクとの
相関を顕著に表せる。なお、ホログラムは非可干渉性の
光で露光したものであるため、ホログラムによる回折ピ
ークは存在せず材料そのものの白色度の程度を知ること
ができる。
【0038】図からわかる通り、白色度と白濁とにはい
ずれの場合も相関があり、白濁の増加(白濁ランクの低
下)に伴い白色度が増加する。この白濁のランクと白色
度との相関から、白色度の規定値をあらかじめ決定でき
る。規定値は、ホログラム積層体の用途等に応じて適宜
決定される。白濁があまり気にならない程度、さらには
全く気にならないものとするためには、規定値を白色度
WIについて3、Wbについて1.5、Wについて5と
することが好ましい。
【0039】そして、本発明におけるホログラム積層体
であれば、ホログラムが配されている部分の白色度と、
配されていない部分または透明基板の白色度との差を上
記の規定値以下としている。そのため、白濁のランクが
3以上となり白濁を気にならないレベルにすることがで
き、従来に比べ優れた外観のホログラム積層体が得られ
る。
【0040】なお、白色度の表し方には、上記のWI、
Wb、W以外にも種々の手段がある。ただし、それらは
いずれも被測定物のスペクトルから算出されるものであ
る。そのため、白色度の表し方が異なっていても、上記
の計算式に基づいて、容易にWI、Wb、Wに変換でき
る。そして、それらの異なる表し方であっても、本発明
において表した白色度に焼き直して、白色度が規定値以
下であるかを知ることができる。
【0041】材料の黄色み程度を定量化する手段もいく
つかある。例えば、上記のJIS−K7103に規定さ
れている、黄色度YIがあげられる。黄色度YIは、J
IS−Z8701で規定するXYZを用いて式(g)で
表される。なお、式(g)の計算に用いる光源として
は、JIS−Z8701に規定される標準の光Cを用い
る。
【0042】
【数3】 YI=100・(1.28X−1.06Z)/Y・・・(g)
【0043】上記白濁の度合いと同様に、黄色みの度合
いについての官能評価結果を表3に示す。定量的データ
であるYIと定性的データの統計である官能評価結果と
の間には相関がある。そして、YIが10以上では材料
の黄色みが強く非常に気になるが、10未満特に5未満
になると黄色みがほとんど気にならないレベルにある。
【0044】
【表3】
【0045】次に、図3にホログラム材料自身のYIと
v との関係の一例を示す。YIの増加に伴いTv が減
少してしまうことがわかる。前述の通り、ホログラムは
光を反射する機能がありTv を低下させるので、YIの
高いホログラムをコンバイナとして用いる従来のHUD
では、回折効率の高いホログラムを使用できなかった。
そこで、本発明を用いれば自動車用合わせガラスとして
の規格を満足するTv値を確保しつつ、従来に比べ高い
効率のホログラムを利用可能となり表示輝度の高いHU
Dが実現できる。
【0046】このように、本発明におけるホログラム積
層体は、ホログラム積層体におけるホログラムの配され
ている部分の曇価、白色度、黄色度とそうでない部分の
曇価、白色度、黄色度YIとの差が小さく設定されてい
るため、良好な外観のホログラム積層体となしうる。特
に、ホログラム自身のYIを小さくすることによって、
視認性が高く可視光線透過率Tv の低下が少ないHUD
が得られる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下に図面に基づいて本発明にお
ける実施例を説明する。図1は、本発明におけるホログ
ラム積層体の基本的構成の一例を示す要部概略断面図
(a)、概略正面図(b)である。ホログラム14は、
2枚のガラス板11、11’がPVB等からなる中間膜
12を介して積層された合わせガラスに封入されてい
る。本例では、ホログラム14をガラス板11と中間膜
12との間に、中間膜側にバリヤ層13を配して積層し
ている。バリヤ層13は、例えばPVA等からなり、通
常PVBからなる中間膜に含まれる可塑剤のホログラム
に対する影響を防ぐ。また、本例では、合わせガラスの
全面のうち、一部分にホログラムを封入している。
【0048】[ホログラムの例]次に、本発明における
ホログラムを4つ例示する。
【0049】(ホログラムA)ホログラムAは、図1に
示すように、レーザ露光部分14aと未露光部分14b
とが形成されるように露光されたものである。この未露
光部分14bは、ホログラム14自身の周縁約1cmの
部分に形成されている。その露光は、ホログラムの外観
(反射色の色調)を白色に近づけるために、3色露光を
行ったものである。具体的には、波長476nmのAr
レーザ、波長547nmのローダミン110色素を用い
た色素レーザ、波長647nmのKrレーザの3波長の
光線を同軸に重ね、ホログラム感光材料の両面側からそ
れぞれ入射角45°、60°でホログラム感光材料に向
けて照射して露光を行い、体積位相型の反射型ホログラ
ムを作製した。
【0050】こうして作製されたホログラムAは、入射
角45°で光をホログラムに向けて入射させたときのホ
ログラムの直接透過光のスペクトルが表4に示す特性
(ピークの中心波長:λ、ピークの半値幅:Δλ、ピー
クの中心波長における透過率:τ)を有する。
【0051】なお、上記透過率τから、ホログラムAの
(反射)回折効率ηがわかる。回折効率はホログラムに
入射した光をどれだけ回折するかを表す。したがって、
上記の透過率τの値の透過スペクトルのベースラインに
対する割合から、回折効率ηを求めた。「約」とあるの
は、実際の回折効率は、透過スペクトルの測定から求め
た値よりも若干小さい(ホログラムによる光の吸収や散
乱のため)からである。
【0052】
【表4】
【0053】ホログラムAの感光材料としては、アクリ
ル系フォトポリマーを用いた。この感光材料のサイズは
横150mm×縦150mm×厚さ10μmであった。
【0054】(ホログラムB)ホログラムBは、図1に
示す未露光部分がなく、感光材料全面が露光されたもの
である。その露光は、波長555nmのローダミン11
0色素を用いた色素レーザ、入射角45°、60°でホ
ログラム感光材料に向けて照射して露光を行い、体積位
相型の反射型ホログラムを作製した。
【0055】こうして作製されたホログラムBは、入射
角45°で光をホログラムに向けて入射させたときのホ
ログラムの直接透過光のスペクトルが表5に示す特性
(ピークの中心波長:λ、ピークの半値幅:Δλ、ピー
クの中心波長における透過率:τ)を有する。なお、上
記透過率τから、ホログラムBの(反射)回折効率ηが
わかる。
【0056】
【表5】
【0057】ホログラムBの感光材料としては、アクリ
ル系フォトポリマーを用いた。この感光材料のサイズは
横150mm×縦150mm×厚さ20μmであった。
【0058】(ホログラムC)ホログラムCは、ホログ
ラム感光材料をレーザ露光せず、回折格子を形成しない
ように作製したものである。すなわち、通常のホログラ
ム作製工程において可干渉光を用いずに作製したもので
ある。その作製は、ホログラム感光材料の一方の面側か
ら面に垂直に紫外線をホログラム感光材料の全面に照射
して、UVキュア、熱処理のみを行った。ホログラムC
の感光材料としては、アクリル系フォトポリマーを用い
た。この感光材料のサイズは横150mm×縦150m
m×厚さ20μmであった。
【0059】このホログラムCであれば、回折ピークが
ないために、ホログラム材料そのものの曇価、白色度、
黄色度を容易に測定できる。
【0060】(ホログラムD)ホログラムDは、図1に
示すように、レーザ露光部分14aと未露光部分14b
とが形成されるように露光されたものである。この未露
光部分14bは、ホログラム14自身の周縁約1cmの
部分に形成されている。その露光は、赤、緑およびその
混色(黄、橙)のマルチカラー表示を行うために、2色
露光を行ったものである。具体的には、波長647.1
nmのKrレーザ、波長576nmのローダミン6G色
素を用いた色素レーザの2波長の光線を同軸に重ね、ホ
ログラム感光材料の両面側からそれぞれ入射角51.3
°、30.6°で露光を行い、体積位相型の反射型ホロ
グラムを作製した。
【0061】このホログラムDは、60°の入射角で入
射した光が38°の反射回折角で回折する光のスペクト
ルに、612nmと545nmに回折ピークを有する。
これらの波長は、熱陰極管が発する赤と緑の光の波長に
対応する。こうして、表示装置に液晶表示素子を用いる
にあたり、熱陰極管を液晶表示素子のバックライトに用
いることによって、ホログラムDによるマルチカラー表
示を可能とする。
【0062】こうして作製されたホログラムDは、入射
角60°で光をホログラムに向けて入射させたときのホ
ログラムの透過光のスペクトルが表6に示す特性(ピー
クの中心波長:λ、ピークの半値幅:Δλ、ピークの中
心波長における透過率:τ)を有する。なお、上記透過
率τから、ホログラムDの(反射)回折効率ηがわか
る。
【0063】
【表6】
【0064】ホログラムDの感光材料としては、アクリ
ル系フォトポリマーを用いた。この感光材料のサイズは
横150mm×縦100mm×厚さ20μmであった。
【0065】(ホログラムE)ホログラムEは、図1に
示すように、レーザ露光部分14aと未露光部分14b
とが形成されるように露光されたものである。この未露
光部分14bは、ホログラム14自身の周縁約1cmの
部分に形成されている。その露光は、ホログラムDの作
製と同様に行った。具体的には、波長647.1nmの
Krレーザ、波長576nmのローダミン6G色素を用
いた色素レーザの2波長の光線を同軸に重ね、ホログラ
ム感光材料の両面側からそれぞれ入射角51.3°、3
0.6°で露光を行ない、体積位相型の反射型ホログラ
ムを作製した。
【0066】このホログラムEは、60°の入射角で入
射した光が38°の反射回折角で回折する光のスペクト
ルに、612nmと545nmに回折ピークを有する。
これらの波長は、熱陰極管が発する赤と緑の光の波長に
対応する。こうして、表示装置に液晶表示素子を用いる
にあたり、熱陰極管を液晶表示素子のバックライトに用
いることによって、ホログラムEによるマルチカラー表
示を可能とする。
【0067】こうして作製されたホログラムEは、入射
角60°で光をホログラムに向けて入射させたときのホ
ログラムの透過光のスペクトルが表7に示す特性(ピー
クの中心波長:λ、ピークの半値幅:Δλ、ピークの中
心波長における透過率:τ)を有する。なお、上記透過
率τから、ホログラムDの(反射)回折効率ηがわか
る。
【0068】
【表7】
【0069】ホログラムEの感光材料としては、アクリ
ル系フォトポリマーを用いた。この感光材料のサイズは
横150mm×縦100mm×厚さ20μmであった。
【0070】[ホログラム積層体の例]次に、上記ホロ
グラムA〜Eを用いてホログラム積層体を構成した例を
示す。
【0071】(実施例1)図1に示す合わせガラスにお
いて、ガラス板11に無色透明ガラス板、ガラス板1
1’にブロンズ色ガラス板、ホログラム14にホログラ
ムAを用いた。上記のように、ホログラムAの厚みは1
0μmである。このようにホログラムの厚みを薄くする
ことによって、ホログラム材料自身の黄色度、白色度、
曇価の値を小さくできた。
【0072】一方で、ホログラムの厚みを小さくする
と、その回折効率が低下する。そのため、本例では、ホ
ログラム感光材料に、屈折率変調量が大きいものを用い
ている。これは、体積位相型ホログラムの回折効率は、
屈折率変調量と材料の厚さで決まるからである。そし
て、屈折率変調量の大きい材料を用いることによって、
ホログラムの回折効率を低下させることなく、ホログラ
ム材料自身の黄色度、白色度、曇価を小さくできた。な
お、具体的にホログラムAに用いた感光材料の屈折率変
調量は0.05であった。
【0073】屈折率変調量とは、ホログラム感光材料に
記録されるレーザ光の干渉縞強度分布が屈折率の差によ
って記録される場合の、感光材料の特性を示すひとつの
尺度である。干渉縞強度分布は、空間的に正弦波状の分
布を持つため、記録される屈折率の分布も理想的には正
弦波状の分布になる。屈折率変調量は、この正弦波状の
屈折率の分布における屈折率の最大値と最小値との差の
半分に相当する。すなわち、正弦波状に変化する屈折率
の振幅である。
【0074】本例では、屈折率の低いベースポリマーと
屈折率の高い光重合性モノマーとを主成分とするホログ
ラム感光材料を用いた。モノマーは、主にレーザ光干渉
縞強度の大きい場所で重合する。また、レーザ光干渉縞
強度の小さい場所のモノマーが、強度の大きい場所へ拡
散・移動することによって、屈折率分布が形成される。
したがって、屈折率変調量はモノマーとベースポリマー
との屈折率の差に依存する。本例では、この差が大きい
モノマーとベースポリマーとの組み合わせを最適化し
て、従来よりも屈折率変調量が大きいホログラムを得
た。
【0075】次に、このホログラムAおよびホログラム
Aを用いた合わせガラスの黄色度、白色度、曇価の値に
ついて説明する。ホログラムAの周縁約1cmには、未
露光部分14bが存在する。したがって、合わせガラス
におけるホログラムが封入されている部分の黄色度、白
色度、曇価の値を、ホログラムの回折特性に左右されず
に容易に測定できる。
【0076】(a)曇価 図1の21の部分より図1に示す構成の合わせガラス構
造のホログラム積層体におけるホログラムが配されてい
る部分の曇価が測定される。図1の23の部分よりホロ
グラム積層体におけるホログラムが配されていない部分
の曇価または透明基板(この場合は合わせガラスそのも
の)の曇価が測定される。
【0077】曇価は、光の全透過率に対する散乱透過率
の割合(上述の式(a))により算出される。式
(b)、(c)における光量の測定は、直読ヘイズコン
ピュータ(スガ試験機(株)製、HGM−3DP)にて
行った。ハロゲンランプの光を被測定物表面に均一に照
射し、被測定物を透過した光のうち被測定物面に垂直な
軸から8゜以下の角度で装置に入射する光を除いた光を
積分球内面で拡散反射し視感度フィルタを通して分光セ
ンサで検出した。分光センサは、450〜700nmの
波長範囲に受光感度を有する。
【0078】その結果、合わせガラスにおけるホログラ
ムの封入されていない部分23の曇価は0.10であっ
た。また、合わせガラスにおけるホログラムの封入部分
21(未露光部)の曇価は0.55であった。両者の差
は、0.45(=0.55−0.10)であり、規定値
1.0以下である。しかも0.5以下でもあるため、合
わせガラスの外観は非常に優れるものであった。
【0079】こうして、合わせガラスのホログラムが配
された部分の曇価と配されていない部分の曇価との差を
1.0以下とすることにより、ホログラムが封入されて
いる部分がほかの部分に比べて目立つことがなく、外観
の良好な合わせガラスが得られた。
【0080】(b)白色度 図4に、本例における合わせガラスの各部分の反射スペ
クトルを示す。30はホログラムの封入されていない部
分(図1の23の部分)の反射スペクトル、31はホロ
グラムの未露光部分(図1の21の部分)の反射スペク
トル、32はホログラムの露光部分(図1の22の部
分)の反射スペクトルである。
【0081】反射スペクトルの測定は、積分球式の分光
測色計(ミノルタ(株)製、CM−2002)にて行っ
た。すなわち、フラッシュキセノンランプの光を積分球
内面で拡散反射し被測定物表面に均一に照射し、被測定
物の反射光の内被測定物面に垂直な軸から8゜の角度を
なす光を分光センサで検出する。分光センサは干渉フィ
ルタアレイとシリコンフォトダイオードアレイとからな
り、400〜700nmの波長範囲にて10nm間隔で
反射スペクトルを測定する。
【0082】反射スペクトルの測定は上記装置に限ら
ず、例えば分光測色計(日本電色工業(株)製、SE−
2000)などでも測定できる。これは、積分球式では
なく測色で通常用いられる0゜−45゜光学系(JIS
−Z8722で規定される)のものである。すなわち、
ハロゲンランプの光を被測定物表面に垂直に照射し、被
測定物の反射光のうち表面と45゜の角度に反射される
光を分光センサで検出する。分光センサは回転ディスク
型干渉フィルタアレイとフォトダイオードとからなり、
380〜780nmの波長範囲にて10nm間隔で反射
スペクトルを測定する。
【0083】この測定装置は0°−45°光学系である
ため、入射角0°の入射光を45°に回折するホログラ
ム以外であれば、積分球式の測定装置よりも精度よく白
色度が得られる。これは、ホログラムの露光部分の反射
スペクトルを測定しても、反射スペクトルに回折ピーク
が現れないからである。さらに、分光測色計でなくとも
通常の分光器でも測定できる。
【0084】本例では、上記の反射スペクトルに基づき
白色度を上記の計算式から算出した。以下のWI、W
b、Wは算出方法が違うものである。
【0085】(1)白色度WIについて 式(d)に基づいてWIを計算した。合わせガラスにお
けるホログラムの封入されていない部分23、すなわち
合わせガラス自体のWIは0.36であった。また、合
わせガラスにおけるホログラムの封入部分21(未露光
部分)のWIは1.56であった。その差は1.2(=
1.56−0.36)で規定値3以下であり、合わせガ
ラスの外観は優れたものであった。
【0086】(2)白色度Wbについて 式(e)に基づいてWbを計算した。合わせガラスにお
けるホログラムの封入されていない部分23のWbは
1.55であった。また、合わせガラスにおけるホログ
ラムの封入部分21(未露光部分)のWbは1.88で
あった。その差は0.33(=1.88−1.55)と
規定値1.5以下であり、合わせガラスの外観は優れた
ものであった。
【0087】(3)白色度Wについて 式(f)に基づいてWを計算した。合わせガラスにおけ
るホログラムの封入されていない部分23のWは13.
53であった。また、合わせガラスにおけるホログラム
の封入部分21(未露光部分)のWは14.05であっ
た。その差は0.52(=14.05−13.53)と
規定値5以下であり、合わせガラスの外観は優れたもの
であった。
【0088】(c)黄色度 図5に、本例における合わせガラスの各部分の透過スペ
クトルを示す。透過スペクトルは、ホログラム面に垂直
な位置から入射させた光の直接透過光、すなわちホログ
ラム面に垂直に透過した光を測定したものである。20
はホログラムの封入されていない部分(図1の23の部
分)の透過スペクトルであり、10bはホログラムの未
露光部分(図1の21の部分)、10aはホログラムの
露光部分(図1の22の部分)の透過スペクトルであ
る。
【0089】この透過スペクトルから、式(g)に基づ
いてYIを計算した。合わせガラスにおけるホログラム
の封入されていない部分23のYIは5.1であった。
また、合わせガラスにおけるホログラムの封入部分21
(未露光部分)のYIは11.5であった。その差は
6.4(=11.5−5.1)と規定値10以下であ
り、合わせガラスの外観は優れたものであった。
【0090】なお、上記の測定は透過スペクトルを用い
て行ったが、反射スペクトルを用いても同様に算出でき
る。
【0091】(実施例2)実施例2として、ホログラム
全面に回折ピークが存在し、図1の14bのようなレー
ザ未露光部が存在しない場合について述べる。
【0092】本例において、ホログラム積層体として
は、ホログラムを合わせガラスに封入した実施例1と同
じ構成の合わせガラスを用いた。ただし、用いたホログ
ラムはホログラムBである。この場合、本例における合
わせガラスは、図1に示す構成の合わせガラスにおい
て、ガラス板11に無色透明ガラス板、ガラス板11’
にブロンズ色ガラス板、ホログラム14にホログラムB
を用いたものであり、図示の14bの部分がないものに
相当する。
【0093】ホログラムBは、その感光材料の成分物質
として、青色領域での光吸収が少なく、相溶性の高いも
のを選択した。さらに、これらの成分の分子量や重合度
を最適化して、ホログラム自身の黄色度、白色度、曇価
の値を小さくできた。
【0094】次に、このホログラムBおよびホログラム
Bを用いた合わせガラスの黄色度、白色度、曇価の値に
ついて説明する。ホログラムBはホログラムAのように
未露光部分がないため、実施例1のように単純に黄色
度、白色度、曇価の値が得られない。このような場合に
は、種々の補正が必要となる。
【0095】(a)曇価 実施例1では、ホログラムに未露光部分があったため、
透過光量等を未露光部分で測定すればよかった。本例に
はホログラムに未露光部分がないため、分光スペクトル
の測定から回折効率を求めて補正を行う必要がある。ホ
ログラムの波長λに対する分光回折スペクトルをT
(λ)とし、標準の光A光源の分光スペクトルをS
(λ)、等色関数を{yバー}(λ)としたとき、ホロ
グラムの回折効率ηを式(h)から算出する。
【0096】
【数4】
【0097】ここで、S(λ)および{yバー}(λ)
は、JIS−Z8701で規定される値を用いればよ
い。上記ηを用いてホログラムの曇価は、式(i)、
(j)によって算出される。
【0098】
【数5】 曇価H(%)=100・Td'/Tt ・・・(i) Td'(%)=100・(T14 −T23 −ηT12 )/T1 2・・・(j)
【0099】補正を行う前の合わせガラスにおけるホロ
グラムの封入部分(露光部分:図1における22に相
当)の曇価は、H=2.5(Td =1.95、Tt =7
6.8、T1 =100、T2 =76.8、T3 =0.
2、T4 =2.1)であった。しかし、ホログラムBは
反射型ホログラムであるが、透過型の不要回折格子によ
る2.0%程度の回折があった。この測定方法は実施例
1に示した方法と同じである。
【0100】そこで、この回折による見かけ上の増加
(η=0.02)を補正するため、式(h)により計算
した。その結果、曇価は0.53(Td'=0.41、T
t =76.8)となった。
【0101】一方、本例に用いた合わせガラス自身(ホ
ログラムが配されていない部分:図1における23に相
当)の曇価は0.10であった。両者の差は0.43
(0.53−0.10=0.43)であり、規定値1.
0以下であった。こうして、ホログラムの回折効率を求
め補正を行うことにより、ホログラムの露光部分の曇価
を算出でき、曇価の差が1.0以下の積層体が得られ
た。
【0102】(b)白色度 白色度も、露光部分について反射スペクトルから計算す
ると、ホログラムによる回折ピークが存在するため、W
I=−1.74と負の値になり正確な白色度が得られな
い。そこで、2つの回折ピークを除外してスペクトルの
ベースラインを内挿して得られる反射スペクトルを基
に、白色度の計算を行った。反射スペクトルは、実施例
1に示した方法と同じ方法で得られる。
【0103】(1)白色度WIについて 上記の手法により、式(d)に基づいてWIを計算する
と、WI=1.85となった。一方、本例に用いた合わ
せガラス自身(ホログラムが配されていない部分:図1
における23に相当)の白色度は0.14であった。両
者の差は1.71(=1.85−0.146)で規定値
3以下であった。こうして、ホログラムの回折ピークを
除外することにより、ホログラムの露光部分の白色度を
算出でき、白色度WIの差が3以下の積層体が得られ
た。
【0104】(2)白色度Wbについて 上記の手法により、式(e)に基づいてWbを計算する
と、Wb=0.75となった。一方、本例に用いた合わ
せガラス自身(ホログラムが配されていない部分:図1
における23に相当)の白色度は0.11であった。両
者の差は0.64(=0.75−0.11)で規定値3
以下であった。こうして、ホログラムの回折ピークを除
外することにより、ホログラムの露光部分の白色度を算
出でき、白色度WIの差が1.5以下の積層体が得られ
た。
【0105】(3)白色度Wについて 上記の手法により、式(f)に基づいてWを計算する
と、W=6.17となった。一方、本例に用いた合わせ
ガラス自身(ホログラムが配されていない部分:図1に
おける23に相当)の白色度は3.09であった。両者
の差は3.08(=6.17−3.09)で規定値5以
下であった。こうして、ホログラムの回折ピークを除外
することにより、ホログラムの露光部分の白色度を算出
でき、白色度WIの差が5以下の積層体が得られた。
【0106】(c)黄色度 黄色度も、露光部分の透過スペクトルから計算すると、
ホログラムによる回折ピークが存在するため、正確なY
Iの値が算出できない。そこで、白色度の測定の場合と
同様に、回折ピークを除外してスペクトルのベースライ
ンを内挿して得られるホログラム材料自身の影響による
透過スペクトルを基に、JIS−K7103の規定に基
づいて黄色度の計算を行った。透過スペクトルは、実施
例1に示した方法と同じ方法で得られる。
【0107】この透過スペクトルから、式(g)に基づ
いてYIを計算した。合わせガラスにおけるホログラム
の封入されていない部分23のYIは5.3であった。
また、合わせガラスにおけるホログラムの封入部分22
(露光部分)のYIは14.4であった。その差は9.
1(=14.4−5.3)で規定値10以下であり、合
わせガラスの外観は優れたものであった。
【0108】(実施例3)実施例3として、ホログラム
全面に回折ピークが存在しない、すなわち図1の14a
のようなレーザ露光部が存在しない場合について述べ
る。
【0109】本例において、ホログラム積層体として
は、ホログラムを合わせガラスに封入した実施例1と同
じ構成の合せガラスを用いた。ただし、用いたホログラ
ムはホログラムCである。この場合、本例における合わ
せガラスは、図1に示す構成の合わせガラスにおいて、
ガラス板11に無色透明ガラス板、ガラス板11’にブ
ロンズ色ガラス板、ホログラム14にホログラムCを用
いたものであり、図示の14aの部分がないものに相当
する。
【0110】ホログラムCは、ホログラムBと同様にそ
の感光材料の成分物質として、青色領域での光吸収が少
なく、相溶性の高いものを選択した。さらに、これらの
成分の分子量や重合度を最適化して、ホログラム自身の
黄色度、白色度、曇価の値を小さくできた。
【0111】次に、このホログラムCおよびホログラム
Cを用いた合わせガラスの黄色度、白色度、曇価の値に
ついて説明する。ホログラムCは回折格子を有していな
いため、黄色度、白色度、曇価の値を容易に測定でき
る。
【0112】(a)曇価 実施例1と同様な方法で、曇価の値を測定した。この場
合、ホログラムには回折格子がないため、実施例1のよ
うにホログラムの未露光部分を選別して測定する必要は
ない。こうして、曇価は、光の全透過率に対する散乱透
過率の割合から上述の式により算出される。
【0113】合わせガラスにおけるホログラムの封入さ
れていない部分の曇価は0.15であった。また、合わ
せガラスにおけるホログラムの封入部分(未露光部)の
曇価は0.45であった。両者の差は、0.30(=
0.45−0.15=0.30)で規定値1.0以下で
ある。しかも0.5以下でもあるため、合わせガラスの
外観は非常に優れるものであった。
【0114】こうして、合わせガラスのホログラムが配
された部分の曇価と配されていない部分の曇価との差を
1.0以下とすることにより、ホログラムが封入されて
いる部分がほかの部分に比べて目立つことがなく、外観
の良好な合わせガラスが得られた。
【0115】(b)白色度 実施例1と同様な方法で、白色度の値を測定した。この
場合、ホログラムには回折格子がないため、実施例1の
ようにホログラムの未露光部分を選別して測定する必要
はない。
【0116】(1)白色度WIについて 式(d)に基づいてWIを計算した。合わせガラスにお
けるホログラムの封入されていない部分、すなわち合わ
せガラス自体のWIは0.14であった。また、合わせ
ガラスにおけるホログラムの封入部分のWIは1.69
であった。その差は1.55(=1.69−0.14)
で規定値3以下であり、合わせガラスの外観は優れたも
のであった。
【0117】(2)白色度Wbについて 式(e)に基づいてWbを計算した。合わせガラスにお
けるホログラムの封入されていない部分のWbは0.1
1であった。また、合わせガラスにおけるホログラムの
封入部分のWbは0.68であった。その差は0.57
(=0.68−0.11)で規定値1.5以下であり、
合わせガラスの外観は優れたものであった。
【0118】(3)白色度Wについて 式(f)に基づいてWを計算した。合わせガラスにおけ
るホログラムの封入されていない部分のWは3.09で
あった。また、合わせガラスにおけるホログラムの封入
部分のWは5.83であった。その差は2.74(=
5.83−3.09)で規定値5以下であり、合わせガ
ラスの外観は優れたものであった。
【0119】(c)黄色度 実施例1に示した方法と同じ方法で透過スペクトルを測
定し、実施例1と同様な方法で、黄色度の値を得た。こ
の場合、ホログラムには回折格子がないため、実施例1
のようにホログラムの未露光部分を選別して測定する必
要はない。
【0120】透過スペクトルから、式(g)に基づいて
YIを計算した。合わせガラスにおけるホログラムの封
入されていない部分のYIは5.3であった。また、合
わせガラスにおけるホログラムの封入部分のYIは1
4.0であった。その差は8.7(=14.0−5.
3)で規定値10以下であり、合わせガラスの外観は優
れたものであった。
【0121】(実施例4)実施例4として、図1に示し
た実施例1におけるホログラム積層体の構成と、ガラス
板11’にグリーン色ガラス板を、ホログラム14に周
縁部に未露光部分14bを有するホログラムDを用いた
以外同じである例を示す。
【0122】ホログラムDも、ホログラムB、Cと同様
にその感光材料の成分物質として、青色領域での光吸収
が少なく、相溶性の高いものを選択した。さらに、これ
らの成分の分子量や重合度を最適化して、ホログラム自
身の黄色度、白色度、曇価の値を小さくできた。
【0123】次に、このホログラムDおよびホログラム
Dを用いた合わせガラスの黄色度、白色度、曇価の値に
ついて説明する。この場合、ホログラムDはホログラム
Aと同様に未露光部分を有しているため、実施例1と同
様な方法で、黄色度、白色度、曇価の値を容易に測定で
きる。
【0124】(a)曇価 合わせガラスにおけるホログラムの封入されていない部
分の曇価は0.13であった。また、合わせガラスにお
けるホログラムの封入部分(未露光部)の曇価は0.4
3であった。両者の差は、0.30(=0.43−0.
13)で規定値1.0以下である。しかも0.5以下で
もあるため、合わせガラスの外観は非常に優れるもので
あった。
【0125】こうして、合わせガラスのホログラムが配
された部分の曇価と配されていない部分の曇価との差を
1.0以下とすることにより、ホログラムが封入されて
いる部分がほかの部分に比べて目立つことがなく、外観
の良好な合わせガラスが得られた。
【0126】(b)白色度 図6に、本例における合わせガラスの各部分の反射スペ
クトルを示す。このスペクトルの測定は、分光測色計
(日本電色工業(株)製、SE−2000)を用いて行
った。
【0127】(1)白色度WIについて 式(d)に基づいてWIを計算した。合わせガラスにお
けるホログラムの封入されていない部分、すなわち合わ
せガラス自体のWIは0.21であった。また、合わせ
ガラスにおけるホログラムの封入部分のWIは1.23
であった。その差は1.02(=1.23−0.21)
で規定値3以下であり、合わせガラスの外観は優れたも
のであった。
【0128】(2)白色度Wbについて 式(e)に基づいてWbを計算した。合わせガラスにお
けるホログラムの封入されていない部分のWbは0.1
3であった。また、合わせガラスにおけるホログラムの
封入部分のWbは0.48であった。その差は0.35
(=0.48−0.13)で規定値1.5以下であり、
合わせガラスの外観は優れたものであった。
【0129】(3)白色度Wについて 式(f)に基づいてWを計算した。合わせガラスにおけ
るホログラムの封入されていない部分のWは3.20で
あった。また、合わせガラスにおけるホログラムの封入
部分のWは4.78であった。その差は1.58(=
4.78−3.20)で規定値5以下であり、合わせガ
ラスの外観は優れたものであった。
【0130】(c)黄色度 実施例1に示した方法と同じ方法で透過スペクトルを測
定し、実施例1と同様な方法で、黄色度の値を得た。図
7に、本例における合わせガラスの各部分の透過スペク
トルを示す。
【0131】透過スペクトルから、式(g)に基づいて
YIを計算した。合わせガラスにおけるホログラムの封
入されていない部分のYIは−0.3であった。また、
合わせガラスにおけるホログラムの封入部分のYIは
5.3であった。その差は5.6(=5.3−(−0.
3))で規定値10以下であり、合わせガラスの外観は
優れたものであった。
【0132】(実施例5)実施例5として、図1に示し
た実施例1におけるホログラム積層体の構成と、ガラス
板11、11’にグリーン色ガラス板を、ホログラム1
4に周縁部に未露光部分14bを有するホログラムEを
用いた以外同じである例を示す。
【0133】ホログラムEも、ホログラムB、C、Dと
同様にその感光材料の成分物質として、青色領域での光
吸収が少なく、相溶性の高いものを選択した。さらに、
これらの成分の分子量や重合度を最適化して、ホログラ
ム自身の黄色度、白色度、曇価の値を小さくできた。
【0134】次に、このホログラムEおよびホログラム
Eを用いた合わせガラスの黄色度、白色度、曇価の値に
ついて説明する。この場合、ホログラムEはホログラム
Aと同様に未露光部分を有しているため、実施例1と同
様な方法で、黄色度、白色度、曇価の値を容易に測定で
きる。
【0135】(a)曇価 合わせガラスにおけるホログラムの封入されていない部
分の曇価は0.40であった。また、合わせガラスにお
けるホログラムの封入部分(未露光部)の曇価は0.4
7であった。両者の差は、0.07(=0.47−0.
40)で規定値1.0以下である。しかも0.5以下で
もあるため、合わせガラスの外観は非常に優れるもので
あった。
【0136】こうして、合わせガラスのホログラムが配
された部分の曇価と配されていない部分の曇価との差を
1.0以下とすることにより、ホログラムが封入されて
いる部分がほかの部分に比べて目立つことがなく、外観
の良好な合わせガラスが得られた。
【0137】(b)白色度 図8に、本例における合わせガラスの各部分の反射スペ
クトルを示す。このスペクトルの測定は、分光測色計
(日本電色工業(株)製、SE−2000)を用いて行
った。
【0138】(1)白色度WIについて 式(d)に基づいてWIを計算した。合わせガラスにお
けるホログラムの封入されていない部分、すなわち合わ
せガラス自体のWIは0.23であった。また、合わせ
ガラスにおけるホログラムの封入部分のWIは1.04
であった。その差は0.81(=1.04−0.23)
で規定値3以下であり、合わせガラスの外観は優れたも
のであった。
【0139】(2)白色度Wbについて 式(e)に基づいてWbを計算した。合わせガラスにお
けるホログラムの封入されていない部分のWbは0.1
4であった。また、合わせガラスにおけるホログラムの
封入部分のWbは0.43であった。その差は0.29
(=0.43−0.14)で規定値1.5以下であり、
合わせガラスの外観は優れたものであった。
【0140】(3)白色度Wについて 式(f)に基づいてWを計算した。合わせガラスにおけ
るホログラムの封入されていない部分のWは3.29で
あった。また、合わせガラスにおけるホログラムの封入
部分のWは4.68であった。その差は1.39(=
4.68−3.29)で規定値5以下であり、合わせガ
ラスの外観は優れたものであった。
【0141】(c)黄色度 実施例1に示した方法と同じ方法で透過スペクトルを測
定し、実施例1と同様な方法で、黄色度の値を得た。図
9に、本例における合わせガラスの各部分の透過スペク
トルを示す。
【0142】透過スペクトルから、JIS−K7103
に規定された上記式(g)に基づいてYIを計算した。
合わせガラスにおけるホログラムの封入されていない部
分のYIは−1.9であった。また、合わせガラスにお
けるホログラムの封入部分のYIは3.6であった。そ
の差は5.5(=3.6−(−1.9))で規定値10
以下であり、合わせガラスの外観は優れたものであっ
た。
【0143】(実施例6)実施例4におけるホログラム
Dの材料自身のYIを、ホログラムを合わせガラスに封
入する前に透過スペクトルから算出した結果、YI=
5.3であった。その外観はわずかに黄色みを帯びては
いるがほとんど気づかないレベルであった。
【0144】このホログラムを合わせガラスに封入し
て、可視光線透過率Tv を測定した。合わせガラスにお
けるホログラムが封入されていない部分のTv は85.
5、合わせガラスにおけるホログラムが封入されてる部
分のTv は85.4%であった。このときのホログラム
Dの回折効率を75%であり、表示像を良好に視認でき
る回折効率を確保しつつ、最終的に色付きガラス板を用
いた合わせガラスに封入した状態で全体のTv を70%
以上とすることができた。
【0145】[実施の形態例]曇価の低いホログラムを
得る方法としては、上記ホログラムA〜Eのように、ホ
ログラム自身を薄くしたり、白濁の一因となる散乱中心
を減らすために、結晶化しにくい材料を用いたり溶解度
の高い材料を用いることがあげられる。また、材料に含
まれる微小な塵埃を除去することも有効である。
【0146】ほかに、ホログラム材料の微小な不均質も
光散乱の原因となり白濁を増加することがある。このよ
うな不均質は、多成分系であるホログラム材料における
成分物質の相溶性を高めることで改善しうる。また、こ
のような不均質は光重合体の重合度やそのばらつきにも
関係があり、レーザ露光プロセスやその後の光照射、熱
処理、現像処理、乾燥処理などの諸条件に依存する。し
たがって、プロセス条件の最適化により白濁を改善し曇
価の低いホログラムを得ることができる。
【0147】白色度の低いホログラムを得る方法として
は、上記ホログラムA〜Dのように、ホログラム自身を
薄くしたり、白濁の一因となる散乱中心を減らすため
に、結晶化しにくい材料を用いたり溶解度の高い材料を
用いることがあげられる。また、材料に含まれる微小な
塵埃を除去することも有効である。
【0148】ほかに、ホログラム材料の微小な不均質も
光散乱の原因となり白濁を増加することがある。このよ
うな不均質は、多成分系であるホログラム材料における
成分物質の相溶性を高めることで改善しうる。また、こ
のような不均質は光重合体の重合度やそのばらつきにも
関係があり、レーザ露光プロセスやその後の光照射、熱
処理、現像処理、乾燥処理などの諸条件に依存する。し
たがって、プロセス条件の最適化により白濁を改善し白
色度の低いホログラムを得ることができる。
【0149】黄色度の低いホログラムを得る方法として
は、上記ホログラムA〜Dのように、青色領域に吸収を
持つ増感色素を用いないことやその使用量を少なくする
ことがあげられる。青色領域に吸収を持つような増感色
素を用いる場合には、熱またはUV光などでブリーチ
(脱色・漂白)する手法や、色素を選択的に溶解する溶
剤で漂白処理してもよい。また、色素ではなくホログラ
ム材料そのものの青色領域での光吸収を減少させてもよ
い。
【0150】また、ホログラムの作製プロセスで生成す
る副生成物が着色している場合もある。そのため、この
副生成物が青色領域で吸収を持たないような材料成分を
選択することが好ましい。
【0151】一方、赤色領域に吸収を持つ成分物質を感
光材料に含有させることも、黄色度を小さくする有効な
手段である。この場合には、可視域の透過率が減少して
しまうことが懸念される。そこで、上記の含有させる成
分物質の量等を、Tv が70%以上になるように調節す
ることは好ましい。
【0152】さらに、蛍光増白剤を添加してもよい。蛍
光増白剤は青色領域で発光するため、ホログラムによっ
て吸収された青色領域の光を補うことができる。この場
合、曇価や白色度を増加させてしまう懸念があるため、
添加する量を適宜調節することが求められる。
【0153】なお、実施例5では、合わせガラスを構成
するガラス板にグリーン色ガラス板を用いている。その
ため、合わせガラス自身の黄色度は負の値となった。黄
色度が負の値となる場合、その色は青みがかったもので
ある。したがって、合わせガラス自身の黄色度を小さく
(負の値であって絶対値を大きく)しすぎた場合、Tv
が70%未満になってしまうことがある。
【0154】上記の手段によって黄色度の低いホログラ
ムを用いると、場合によってはホログラム自身の黄色度
も負の値になってしまうこともある。すると、本発明に
おけるホログラム積層体において、ホログラムが封入さ
れている部分の黄色度の値とホログラムが封入されてい
ない部分の黄色度の値との差が、負の値になってしまう
こともあり得る。この場合、上記の差が10以下であっ
ても、ホログラム積層体のTv が70%未満になってし
まうこともある。そのため、本発明におけるホログラム
積層体のTv が、70%以上であることは好ましい。
【0155】こうして得られたホログラム積層体を自動
車用HUDに用いた例を、以下に示す。図10に示すよ
うに、風防ガラス7として本発明におけるホログラム積
層体を用いた。風防ガラス7の下方には、光源6とレン
ズ系4と透過型液晶表示素子5とからなる発光表示手段
が備えられている。発光表示手段から発せられた情報を
含む光はホログラムに向けて照射され、観察者の観察位
置1に向けて反射回折される。こうして、観察者は遠方
に表示像(8、9)を視認する。
【0156】風防ガラスは、自動車の外側にブロンズ色
ガラス板、内側に無色透明ガラス板が配されるように構
成され、両者間にホログラムが封入されたものである。
ホログラムは、風防ガラスの全面のうち、一部に配され
ている。このホログラムとしては、上記のホログラムA
を用いた。ホログラムAは、45°の入射角で入射した
光が60°の反射回折角で回折した光の回折スペクトル
が、470、540、640nm付近に対応する3本の
回折ピークを有する。
【0157】発光表示手段には、青、緑、赤の3原色の
光を発することができるものを用いた。こうして、表示
すべき情報の表示像を、その表示色に青、緑、赤の3原
色を用いたマルチカラー表示とすることができた。
【0158】このHUDに備えられたホログラム積層体
は、合わせガラスからなる風防ガラスにホログラムが封
入されたものからなる。合わせガラスのホログラムが配
されている部分の曇価と配されていない部分の曇価との
差が1.0%以下、合わせガラスのホログラムが配され
ている部分の白色度と配されていない部分の白色度との
差が規定値以下、合わせガラスのホログラムが配されて
いる部分の黄色度と配されていない部分の黄色度との差
が10以下となっているため、ホログラムが封入されて
いる部分がほかの部分に比べて目立つことがなく、外観
を良好になしえた。また表示像に関してもハレーション
やハローが発生しないため、視認性が良く輝度の高いも
のとなしえた。
【0159】上記HUDの例では、ホログラムを風防ガ
ラス内部に封入したが、ほかに風防ガラスの表面(車外
側表面や車内側表面)に備えることもできる。ホログラ
ムの保護の点に鑑みれば、この例のように合わせガラス
である風防ガラスの内部に封入して用いることが好まし
い。
【0160】本発明における発光表示手段は光を発して
表示する機能を持つものであり、液晶表示素子等のいわ
ゆる受光型表示素子からなる表示体に熱陰極管、冷陰極
管、蛍光表示管、ハロゲンランプ、メタルハライドラン
プ、発光ダイオード、半導体レーザなどからなる光源か
ら発した光を照射するものであり、また、これらの機能
を併せ有するものでもよい。
【0161】本発明におけるホログラムをカラー表示に
用いる場合、この液晶表示素子としては、カラーフィル
タと透過型のツイストネマチック型液晶素子や、スーパ
ーツイストネマチック型液晶表示素子等からなるカラー
液晶表示素子等が好ましく使用でき、一つの光源から発
せられた光を所望の色の光として照射できる。
【0162】このようにして複数の色の光は、同一の発
光表示手段から発することができる。これら複数の色の
光が同時に表示される場合には、表示像が重なって表示
される。逆に、表示像が重ならないように、必要に応じ
てカラーフィルタと光源の組み合わせによって、または
カラー液晶表示素子を制御することによって、複数の色
の光が同時に照射されないようにしてもよい。
【0163】また、それとは別に、受光型表示素子を用
いず、上記の光源自体をパターン化して配列し特定の情
報を光として発生するものであってもよい。受光型表示
素子に上記光源を併用したものの場合は、この受光型表
示素子と光源との間にレンズ系や曲面反射鏡等の適当な
光平行化手段、導光板等の適当な導光手段を配置しても
よい。さらに、ホログラムに光が投射されるまでの光径
路内に、必要に応じて、光偏光手段、あるいは、KNO
3 等の非線形光学素子を配置してもよい。
【0164】表示すべき情報とは、その表示用途により
適宜選択されるものであり、車両のスピード計、タコメ
ータ、シフトレバー表示、さらには種々の警告ランプ
や、ナビゲーション情報、エアコン、オーディオ機器な
ど付属機器の情報等が例示できる。また、道路情報、駐
車場空き情報などの車両外からの情報も表示できる。
【0165】また、本発明におけるホログラム積層体
は、上記自動車用途のほかに航空機や船舶などにも使用
できる。航空機や船舶などでは緯度、経度、高度、進行
方向などの位置・方位情報や、気象情報、レーダの障害
物情報、魚群探知機の情報など、乗り物の運行や業務に
関わる様々な情報が考えられる。観察者とは主には車両
等の乗り物の運転手であるが、助手席その他の同乗者
や、これらすべての者を含めることができる。
【0166】ホログラムは通常数10mmから数100
mm角程度の面積で、数μmから数10μm程度の厚み
である。このようなホログラムは、リップマンタイプ等
の体積・位相型のホログラムが高い回折効率を得られる
という点で望ましいが、エンボスタイプ、レインボータ
イプ等のホログラムと呼ばれるものを広く使用できる。
また、ホログラム感光材料としては、ポリビニルカルバ
ゾールやアクリル系などのフォトポリマー、重クロム酸
ゼラチン、光レジスト、銀塩など種々の感光材料を使用
できる。
【0167】上記HUDの例では3色露光した3波長の
ピークを有するホログラムを示したが、HUDに用いる
ホログラムとしては、ホログラムBやホログラムDのよ
うに1色や2色に対応するホログラムであっても、それ
以上の色に対応するホログラムであってもよい。
【0168】さらに、ホログラムの入射、回折角、回折
波長、回折ピークの半値幅、回折効率等の組み合わせ
も、表示する情報や表示装置の各種用途に応じて適宜決
定される。以上、反射型ホログラムを例に述べたが、用
途に応じて透過型ホログラムを用いてもよい。
【0169】白色度や黄色度は、垂直透過または反射の
スペクトルから導ける。すなわち、上記のように未露光
部分がないホログラムであっても、ホログラムの回折に
よるピーク部分を除外して内挿することによって、ホロ
グラムの回折による測定値の適正化が図れる。そのた
め、ホログラムが透過型であっても反射型であっても不
都合は生じない。一方、曇価の測定は、単にピークを除
外する手法では、十分な測定値の適正化が達成できな
い。
【0170】反射型ホログラムについては、ホログラム
に未露光部分がない場合の曇価の測定例を、実施例2で
示している。そこで、以下に透過型ホログラムについ
て、未露光部分がないホログラムの曇価の測定例を示
す。
【0171】透過型ホログラムとして、675nmの波
長の光を45°で入射させて、出射角15°の位置で測
定した場合に、回折効率が35%のものを用いた。な
お、このホログラムは、回折スペクトルの半値幅が23
0nmのものであった。補正を行う前のホログラムの封
入部分(露光部分)の曇価は、H=36.6(Td =3
3.6、Tt =91.9、T1 =100、T2 =91.
9、T3 =0.2、T4=33.7)であった。この被
測定物の分光スペクトルを測定して式(h)により計算
を行うと、回折効率は36.0%であった。
【0172】そこで、回折による見かけ上の増加(η=
0.36)を補正するため式(j)により計算を行う
と、曇価は0.47(Td'=0.43、Tt =91.
9)となり、ホログラムが配されていない部分との差は
0.37(0.47−0.10=0.37)と規定値
1.0以下となる。このように、ホログラムの回折効率
を求め補正を行うことにより、ホログラムの露光部分の
曇価を算出でき、曇価の差が1.0以下の積層体が得ら
れる。
【0173】本発明におけるホログラム積層体の用途と
しては、上記の自動車用のHUDに用いた例に限定され
ない。例えば、リヤガラスにホログラムを配し、運転者
の制動動作に同期して光を発する発光表示手段からの光
をホログラムによって後方車両の運転者等の観察者に向
けて制動情報を回折するハイマウントストップランプに
も、本発明におけるホログラム積層体を使用できる。
【0174】ほかに、ダッシュボードの中のメータ表示
部にホログラムが用いられる場合や、ダッシュボード上
に別置きで備えられるHUDのコンバイナにホログラム
が用いられる場合にも、本発明のホログラム積層体を使
用できる。また、建築物等の間仕切りや、店頭の窓ガラ
スに装飾効果を加えるホログラフィック表示装置にも、
本発明を応用でき、その他ホログラムを用いた表示装置
全般に広く応用できる。そして、これらホログラム積層
体は、ホログラム部分が目立つことがなく、外観に優れ
たものにできる。
【0175】ホログラム積層体としては、上記の合わせ
ガラス以外にも、1枚のガラス板にホログラムを積層し
たものや、1枚のガラス板や合わせガラスの面に合成樹
脂製のフィルムを積層したものにホログラムを貼着また
は封入したものであってもよい。ホログラムが配される
透明基板としては、上記のガラス板のほか、有機ガラス
とよばれる透明合成樹脂板、合成樹脂製のフィルム等が
例示できる。
【0176】ホログラム積層体の作製方法としては、ホ
ログラム積層体が合わせガラスである場合、通常の合わ
せガラスの製造方法で十分対応できる。すなわち、2枚
のガラス板間に中間膜とホログラムとを介在させて予備
圧着させた後、オートクレーブ内で加熱・圧着させるこ
とによって、ホログラム封入合わせガラスを得ることが
できる。この場合、ホログラムを作製する際の支持基板
として2枚のガラス板のうちの一方を用いてもよい。ま
た、別途支持基板にホログラム感光材料を支持させてホ
ログラムを作製し、その後支持基板からホログラムを取
り外して2枚のガラス板間に介在させることもできる。
【0177】本発明におけるホログラムは、透明基板の
全面のうち一部に積層されている。透明基板の全面のう
ちの占有率は、ホログラム積層体の用途に応じて適宜決
められる。例えば、上記風防ぐガラスにコンバイナを設
けるHUDにホログラム積層体を用いる場合には、ホロ
グラムは、透明基板の全面のうちの小さい領域を占有す
ることが好ましい。また、ダッシュボード上に別置きで
備えられるHUDに用いる場合には、ホログラムは、透
明基板の全面のうちの大きい領域を占有することが好ま
しい。
【0178】また、ホログラムが積層される場所も、そ
の用途に応じて適宜決められる。さらに、ホログラム
は、透明基板の1か所に積層されていても、複数の箇所
に積層されていてもよい。これも、その用途に応じて適
宜決められる。この場合、ホログラムが積層されている
すべての複数の場所が、ホログラムが積層されていない
部分に比べて目立たなくする必要はない。すなわち、や
はりその用途に応じて、ホログラム積層体におけるホロ
グラムが積層されている部分の少なくとも1か所が、本
発明の構成を満足していればよい。ただし、通常は、ホ
ログラム積層体の全領域について外観が良好であること
が望まれるため、ホログラムが積層されているすべての
場所で、本発明で規定する構成を満足することが好まし
い。
【0179】
【発明の効果】以上、本発明によれば、ホログラム積層
体として、ホログラム積層体におけるホログラムが配さ
れている部分の黄色度、白色度、曇価の値と、ホログラ
ムが配されていない部分の黄色度、白色度、曇価の値と
の差を小さくすることによって、ホログラムが封入され
ている部分がほかの部分に比べて目立つことがなく、外
観を良好にすることができる。さらに、ホログラム自身
の黄色度を小さく設定することによって、そのときの可
視光透過率も充分法規を満足できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるホログラム積層体の一例を示す
要部概略断面図(a)、概略正面図(b)。
【図2】白色度と白濁の度合いとの相関を示すグラフ。
【図3】黄色度と可視光線透過率との相関を示すグラ
フ。
【図4】本発明におけるホログラム積層体の反射スペク
トルの一例を示すグラフ。
【図5】本発明におけるホログラム積層体の透過スペク
トルの一例を示すグラフ。
【図6】本発明におけるホログラム積層体の反射スペク
トルの一例を示すグラフ。
【図7】本発明におけるホログラム積層体の透過スペク
トルの一例を示すグラフ、
【図8】本発明におけるホログラム積層体の反射スペク
トルの一例を示すグラフ。
【図9】本発明におけるホログラム積層体の透過スペク
トルの一例を示すグラフ。
【図10】自動車用HUDの一例を示す概念図。
【図11】ホログラム封入合わせガラスに係る透過スペ
クトルの一例を示すグラフ。
【符号の説明】
11、11’:ガラス板 12:中間膜 14:ホログラム

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板の全面のうち一部にホログラムが
    積層されたホログラム積層体であって、該ホログラム積
    層体におけるホログラムが積層されている部分の曇価
    (単位:%)と、ホログラム積層体におけるホログラム
    が積層されていない部分の曇価(単位:%)との差が、
    1.0以下であることを特徴とするホログラム積層体。
  2. 【請求項2】透明基板の全面のうち一部にホログラムが
    積層されたホログラム積層体であって、該ホログラム積
    層体におけるホログラムが積層されている部分の黄色度
    と、ホログラム積層体におけるホログラムが積層されて
    いない部分の黄色度との差が、10以下であることを特
    徴とするホログラム積層体。
  3. 【請求項3】透明基板の全面のうち一部にホログラムが
    積層されたホログラム積層体であって、前記ホログラム
    の黄色度が10以下であることを特徴とするホログラム
    積層体。
  4. 【請求項4】透明基板の全面のうち一部にホログラムが
    積層されたホログラム積層体において、白色度がJIS
    −L1015で規定する白色度WI=4B−3Gで表さ
    れ、BおよびGが標準の光Cを用いてJIS−Z870
    1で規定する方法で求めたXYZを用いて、B=100
    Z/118.225、G=Yにより算出される値であっ
    て、前記ホログラム積層体におけるホログラムが積層さ
    れている部分の白色度と、ホログラム積層体におけるホ
    ログラムが積層されていない部分の白色度との差が、3
    以下であることを特徴とするホログラム積層体。
  5. 【請求項5】透明基板の全面のうち一部にホログラムが
    積層されたホログラム積層体において、白色度が標準の
    光Cを用いてJIS−Z8701で規定する方法で求め
    たXYZを用いて、白色度Wb=100Z/118.2
    25により算出される値であって、前記ホログラム積層
    体におけるホログラムが積層されている部分の白色度
    と、ホログラム積層体におけるホログラムが積層されて
    いない部分の白色度との差が、1.5以下であることを
    特徴とするホログラム積層体。
  6. 【請求項6】透明基板の全面のうち一部にホログラムが
    積層されたホログラム積層体において、白色度が標準の
    光Cを用いてJIS−L1015で規定する方法で求め
    た白色度Wであり、W=100−[ (100−L)2
    2 +b2 ]1/2により算出される値であって、前記ホロ
    グラム積層体におけるホログラムが積層されている部分
    の白色度と、ホログラム積層体におけるホログラムが積
    層されていない部分の白色度との差が、5以下であるこ
    とを特徴とするホログラム積層体。
  7. 【請求項7】前記ホログラム積層体におけるホログラム
    が積層されている部分の曇価(単位:%)と、ホログラ
    ム積層体におけるホログラムが積層されていない部分の
    曇価(単位:%)との差が、1.0以下であることを特
    徴とする請求項4、5または6のホログラム積層体。
  8. 【請求項8】前記ホログラム積層体におけるホログラム
    が積層されている部分の黄色度と、ホログラム積層体に
    おけるホログラムが積層されていない部分の黄色度との
    差が、10以下であることを特徴とする請求項1、4、
    5、6または7のホログラム積層体。
  9. 【請求項9】前記ホログラムの黄色度が10以下である
    ことを特徴とする請求項1、2、4、5、6、7または
    8のホログラム積層体。
  10. 【請求項10】前記曇価はJIS−R3212で規定さ
    れる曇価であって、標準の光Aを用いて測定される値で
    あることを特徴とする請求項1、7、8または9のホロ
    グラム積層体。
  11. 【請求項11】前記黄色度がJIS−K7103で規定
    する黄色度YIであり、被測定物の透過または反射スペ
    クトルから算出される値であることを特徴とする請求項
    2、3、7、8または9のホログラム積層体。
  12. 【請求項12】前記ホログラム積層体の各部分における
    可視光線透過率Tv の値が、70%以上であることを特
    徴とする請求項1〜11のいずれかのホログラム積層
    体。
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JP7309579A Pending JPH0954214A (ja) 1994-11-28 1995-11-28 ホログラム積層体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000061379A1 (de) * 1999-04-07 2000-10-19 Trüb AG Aufzeichnungsträger und verfahren zu seiner herstellung
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JP2004318069A (ja) * 2003-03-31 2004-11-11 Dainippon Printing Co Ltd 体積型ホログラム記録用感光性組成物および体積型ホログラム記録用感光性媒体

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