JPH093162A - エポキシ樹脂混合物、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂混合物、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

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JPH093162A
JPH093162A JP17801695A JP17801695A JPH093162A JP H093162 A JPH093162 A JP H093162A JP 17801695 A JP17801695 A JP 17801695A JP 17801695 A JP17801695 A JP 17801695A JP H093162 A JPH093162 A JP H093162A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】溶融粘度が低くフィラーの高充填化が可能で、
しかもその硬化物の耐熱性に優れるエポキシ樹脂混合物
及びエポキシ樹脂組成物及びその硬化物をを提供するこ
と。 【構成】フェノール類とグリオキザールを縮合して得ら
れる4核体化合物のうちフェノール残基のパラ配向性が
80%のものを、エポキシ化して得られるエポキシ樹脂
混合物、該エポキシ樹脂混合物を含むエポキシ樹脂組成
物及びその硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融粘度が低くフィラー
の高充填化が可能であり、しかも耐熱性に優れた硬化物
を与えるエポキシ樹脂混合物、エポキシ樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させ
ることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品
性、耐熱性、電気的性質などに優れた硬化物となり、接
着剤、塗料、積層板、成形材料、注型材料などの幅広い
分野に利用されている。従来、工業的に最も使用されて
いるエポキシ樹脂としてビスフェノ−ルAにエピクロル
ヒドリンを反応させて得られる液状および固形のビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂がある。その他液状のビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂にテトラブロムビスフェノ−
ルAを反応させて得られる難燃性臭素含有エポキシ樹脂
などが汎用エポキシ樹脂として工業的に使用されてい
る。また、特に半導体の封止用途としては、オルソクレ
ゾールノボラックにエピクロルヒドリンを反応させて得
られる多官能エポキシ樹脂などが主に利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たようなオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂は
分子量が大きくなるにつれて、それを使用して得られる
硬化物の耐熱性は向上するものの、溶融粘度が高くなる
という欠点がある。また分子量の小さなオルソクレゾー
ル型エポキシ樹脂、或は結晶性のテトラメチルビフェノ
ール型エポキシ樹脂などは、溶融粘度は低くなるもの
の、その硬化物の耐熱性は低下するという欠点がある。
近年、半導体封止材の高性能化を図るためフィラーの高
充填化が可能なほど低粘度で、しかも、その硬化物の耐
熱性の高いエポキシ樹脂の開発が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした実
状に鑑み、低粘度でしかも耐熱性に優れる硬化物を与え
るエポキシ樹脂を求めて鋭意研究した結果、下記の特定
の構造の化合物をグリシジルエーテル化して得られるエ
ポキシ樹脂混合物が、極めて溶融粘度が低く、しかもそ
の硬化物に対して優れた耐熱性を付与するものであるこ
とを見い出して本発明を完成させるに到った。
【0005】すなわち本発明は (1)式(1)
【0006】
【化3】
【0007】(式中Rは水素原子、炭素数1〜9のアル
キル基、アリール基、ハロゲン原子を表し、互いに同一
であっても異なっていてもよい。Gはグリシジル基を表
す。)で表される化合物からなる混合物であって、該混
合物中の式(1)で表される化合物の総モル数を100
とした場合の下式(2)で表される化合物の総モル数が
80以上であることを特徴とするエポシキシ樹脂混合
物、
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R及びGは式(1)におけるのと
同じ意味を表す。) (2)上記(1)記載のエポキシ樹脂混合物、硬化剤、
必要により硬化促進剤を含むエポキシ樹脂組成物、
(3)上記(2)記載のエポキシ樹脂組成物を硬化して
なる硬化物を提供するものである。
【0010】以下、本発明の詳細を説明する。式(1)
表される化合物を得るには公知の方法が採用できる。例
えばフェノール類を酸触媒の存在下でグリオキザールと
縮合反応させる。用いうるフェノール類の具体例として
は、フェノールまたは、クレゾール、エチルフェノー
ル、n−プロピルフェノール、イソブチルフェノール、
t−ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフ
ェノール等のアルキル一置換フェノールの各種o−,m
−,p−異性体、またはキシレノール、メチルエチルフ
ェノール、メチル−n−プロピルフェノール、メチルイ
ソブチルフェノール、メチル−t−ブチルフェノール等
のアルキル二置換フェノールの各種o−,m−,p−異
性体並びにこれらのハロゲン置換体が挙げられる。これ
らは1種あるいは2種以上を混合して使用することがで
きる。フェノール類の使用量は、グリオキザール1モル
に対して通常4〜50モル、好ましくは5〜40モルで
ある。また、グリオキザール類は通常その水溶液が用い
られる。
【0011】縮合に際して用いうる酸触媒の具体例とし
ては通常p−トルエンスルホン酸、塩酸、硫酸、シュウ
酸等の無機あるいは有機酸または三弗化ホウ素、無水塩
化アルミニウム、塩化亜鉛等のルイス酸が挙げられ、特
にp−トルエンスルホン酸、塩酸、硫酸が好ましい。こ
れら酸触媒の使用量は、特に限定されるものではない
が、グリオキザール1モルに対して通常0.001〜
0.1モルである。
【0012】上記反応は無溶剤下で、あるいは有機溶剤
の存在下で行うことができる。用いうる有機溶剤の具体
例としてはトルエン、キシレン、メチルイソブチルケト
ンなどが挙げられる。有機溶剤の使用量は仕込んだ原料
の総重量に対して50〜300重量%が好ましく、特に
100〜250重量%が好ましい。反応温度は、通常5
0〜150℃、反応時間は通常1〜10時間である。
【0013】反応終了後、中和処理あるいは水洗処理を
行った後、加熱減圧下で、未反応のフェノール類及び溶
剤を留去して生成物の濃縮を行う。このようにして下式
(3)表される化合物からなる混合物を得ることができ
る。
【0014】
【化5】
【0015】(式中Rは式(1)におけるのと同じ意味
を表す。) 次いで式(3)で表される化合物からなる混合物から公
知の方法で精製を繰り返し式(4)で表される化合物の
モル分率が80%以上、好ましくは85%以上の混合物
を得る。
【0016】
【化6】
【0017】(式中Rは式(1)におけるのと同じ意味
を表す。) ここで、精製の方法は特に制限がなく、例えば得られた
ガラス状固体をトルエン、キシレン、メチルイソブチル
ケトン等の有機溶剤に溶解し、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン等の貧溶媒を加える操作を数回繰り返すことにより
結晶を析出させる方法などが挙げられる。また、上記の
方法以外でも例えば特開平7−76538号に記載の方
法に準じてもよい。このようにして得られた式(3)で
表される化合物からなる混合物であって、式(4)で表
される化合物のモル分率が80%以上、好ましくは85
%以上である混合物を以下、特に断りのない限り混合物
(A)という。
【0018】混合物(A)から本発明のエポキシ樹脂混
合物を得る方法としては公知の方法が採用できる。例え
ば混合物(A)と過剰のエピハロヒドリンの溶解混合物
にアルカリ金属水酸化物を添加し、または添加しながら
20〜120℃の温度で反応させることにより得ること
が出来る。上記反応において、アルカリ金属水酸化物は
その水溶液を使用してもよく、その場合は該アルカリ金
属水酸化物の水溶液を連続的に反応混合物内に添加する
と共に減圧下、または常圧下、連続的に水及びエピハロ
ヒドリンを留出させ、更に分液し水は除去しエピハロヒ
ドリンは反応混合物内に連続的に戻す方法でもよい。
【0019】混合物(A)とエピハロヒドリンの溶解混
合物にテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメ
チルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアン
モニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩を触媒
として添加し50〜150℃で反応させて得られる混合
物(A)のハロヒドリンエーテル化物にアルカリ金属水
酸化物の固体または水溶液を加え、20〜120℃の温
度で反応させ脱ハロゲン化水素(閉環)させる方法でも
よい。
【0020】通常これらの反応において使用されるエピ
ハロヒドリンの量は混合物(A)の水酸基1当量に対
し、通常1〜20モル、好ましくは1.5〜10モルで
ある。アルカリ金属水酸化物の使用量は混合物(A)の
水酸基1当量に対し0.8〜1.5モル、好ましくは
0.9〜1.1モルである。更に反応を円滑に進行させ
るためにメタノール、エタノール等のアルコール類の
他、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシドなどの非
プロトン性極性溶媒などを添加して反応を行うことが好
ましい。
【0021】アルコール類を添加する場合、その使用量
はエピハロヒドリンの使用量に対して2〜40重量%が
好ましく、特に4〜30重量%が好ましい。また非プロ
トン性極性溶媒を添加する場合、その使用量はエピハロ
ヒドリンの使用量に対して5〜100重量%が好まし
く、特に10〜90重量%が好ましい。
【0022】これらのエポキシ化反応の反応物を水洗
後、または水洗無しに加熱減圧下、エピハロヒドリン
や、溶媒などを除去し、必要により更に後処理を行う。
後処理は、疎水性溶剤に得られたエポキシ樹脂を溶解す
る。用いうる疎水性溶剤の具体例としてはメチルイソブ
チルケトン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げら
れるが、メチルイソブチルケトン、トルエンが好まし
い。これらは単独もしくは混合して使用できる。
【0023】その後、原料として用いた混合物(A)の
水酸基1モルに対して、0.025〜0.3モルのアル
カリ金属水酸化物を加え、好ましくは40〜90℃で3
0〜3時間撹拌し、脱ハロゲン化反応を行う。この際、
アルカリ金属水酸化物は5〜50重量%水溶液を用いる
ことが好ましい。
【0024】反応終了後、得られた樹脂溶液を数回水洗
した後、疎水性溶剤を減圧下で留去することにより、目
的とするエポキシ樹脂混合物を得ることが出来る。
【0025】本発明のエポキシ樹脂混合物は単独でまた
は他のエポキシ樹脂との併用で通常のエポキシ樹脂の場
合と同様に硬化剤、さらに必要により硬化促進剤等を添
加することにより硬化させることができる。本発明のエ
ポキシ樹脂混合物と他のエポキシ樹脂とを併用する場
合、本発明のエポキシ樹脂混合物が全エポキシ樹脂中に
占める割合は30重量%以上が好ましく、40重量%以
上が特に好ましい。この場合用いうるエポキシ樹脂の例
としては通常は1分子中に2個以上のエポキシ基を有す
る化合物が挙げられ、電子機器用として一般に用いられ
るものであれば特に制限はない。例えば、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂等のノ
ボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹
脂、ビスフェノールI型エポキシ樹脂、ビフェニル型エ
ポキシ樹脂等の、芳香族2価フェノール類から得られる
エポキシ樹脂、フタル酸、ダイマー酸などの多塩基酸と
エピハロヒドリンの反応により得られるグリシジルエス
テル型エポキシ樹脂、またジアミノジフェニルメタン、
イソシアヌール酸などのポリアミンとエピハロヒドリン
の反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂
などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用い
てもよく、2種以上を混合してもよい。
【0026】本発明で用いる硬化剤はアミン系化合物、
酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合
物などである。用いうる硬化剤の具体例としては、ジア
ミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソ
ホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量
体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹
脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリ
ット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、
メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸、フェノ−ルノボラック、及びこれらの変性
物、イミダゾ−ル、BF3 −アミン錯体、グアニジン誘
導体などが挙げられる。また、本発明のエポキシ樹脂混
合物を調製する際に用いた混合物(A)も硬化剤として
用いることができる。これらの硬化剤はそれぞれ単独で
用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0027】これらの硬化剤の使用量は、エポキシ基に
対して0.7〜1.2当量が好ましい。エポキシ基に対
して、0.7当量に満たない場合、あるいは1.2当量
を超える場合、いずれも硬化が不完全となり良好な硬化
物性が得られない恐れがある。
【0028】また本発明のエポキシ樹脂組成物には硬化
促進剤を添加しても差し支えない。用いうる硬化促進剤
の具体例としては2−メチルイミダゾール、2−エチル
イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等
のイミダゾ−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェ
ノール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウン
デセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィ
ン等のホスフィン類、オクチル酸スズなどの金属化合物
などが挙げられる。硬化促進剤はエポキシ樹脂100重
量部に対して0.1〜5.0重量部が必要に応じ用いら
れる。更に本発明のエポキシ樹脂組成物には必要に応じ
てシリカ、アルミナ、タルク等の無機あるいは有機充填
材、シランカップリング剤、離型剤、顔料等の種々の配
合剤を添加することができる。
【0029】本発明のエポキシ樹脂混合物、硬化剤更に
必要により硬化促進剤の配合された本発明のエポキシ樹
脂組成物は従来知られている方法と同様の方法で容易に
その硬化物を得ることができる。例えば本発明のエポキ
シ樹脂混合物と硬化剤、必要により硬化促進剤及びその
他の配合剤とを必要に応じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等
を用いて均一になるまで充分に混合してエポキシ樹脂組
成物を得、そのエポキシ樹脂組成物を溶融後注型あるい
はトランスファ−成形機などを用いて成形し、さらに8
0〜200℃に加熱することによりその硬化物を得るこ
とができる。
【0030】また本発明のエポキシ樹脂組成物を溶剤に
溶解させ、ガラス繊維、カ−ボン繊維、ポリエステル繊
維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維、紙などの基材に含
浸させ加熱乾燥して得たプリプレグを熱プレス成形して
硬化物を得ることなどもできる。
【0031】この際用いうる溶剤の具体例としてはメチ
ルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン等
が挙げられる。溶剤は、エポキシ樹脂組成物と溶剤の混
合物において通常10〜70重量%、好ましくは15〜
65重量%を占める量を使用する。
【0032】
【実施例】次に本発明を実施例により更に具体的に説明
するが、以下において部は特に断わりのない限り重量部
である。尚、ガラス転移温度、吸水率の測定条件は次の
通りである。 溶融粘度 I.C.Iコーンアンドプレート粘度計:リサーチエク
イップメント社 ガラス転移温度 熱機械測定装置(TMA):真空理工社製 TM−70
00 昇温速度:2℃/min
【0033】実施例1 温度計、冷却官、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガ
スパージを施しながら下記式(5)
【0034】
【化7】
【0035】で表される化合物からなる混合物であって
式(6)
【0036】
【化8】
【0037】で表される化合物のモル分率が98%であ
る混合物149部、エピクロルヒドリン555部、メタ
ノール111部を仕込み溶解させた。更に70℃に加熱
しフレーク状水酸化ナトリウム60部を100分かけて
分割添加し、その後、更に70℃で75分間反応させ
た。反応終了後ロータリエバポレーターを使用し130
℃、5mHgの加熱減圧下で、過剰のエピクロルヒドリ
ン及びメタノールを留去し、残留物に470部のメチル
イソブチルケトンを加え、溶解した。
【0038】更に、このメチルイソブチルケトンの溶液
を70℃に加熱し、メタノール23部、30重量%の水
酸化ナトリウム水溶液10部を添加し1時間反応させた
後、水洗を繰り返し洗浄液のpHを中性とした。更に水
層は分離除去し、ロータリーエバポレーターを使用して
油層から加熱減圧下メチルイソブチルケトンを留去し下
記式(7)
【0039】
【化9】
【0040】(式中、Gはグリシジル基を表す。)で表
される化合物からなる混合物であって、式(8)
【0041】
【化10】
【0042】(式中Gはグリシジル基を表す。)で表さ
れる化合物のモル分率が98%である本発明のエポキシ
樹脂混合物(A)219部を得た。得られたエポキシ樹
脂混合物のエポキシ当量は164g/eq、150℃に
おける溶融粘度は0.4ポイズ、軟化点は81.4℃で
あった。
【0043】実施例2 エポキシ樹脂混合物(A)、硬化剤としてフェノールノ
ボラック(水酸基当量106g/eq、軟化点80℃)
を用い、表1の配合物の組成の欄に示す組成で配合し
て、70℃で15分ロールで混練し、150℃、180
秒でトランスファー成形して、その後160℃で2時
間、更に180℃で8時間硬化せしめて試験片を作成
し、ガラス転移温度を測定した。結果を表1に示す。
尚、表中の配合物の組成の欄の数値は部を表す。
【0044】
【表1】表1 配合物の組成 エポキシ樹脂混合物(A) 100 フェノールノボラック 64.6 硬化物の物性 ガラス転移温度(℃) 192
【0045】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂混合物又は組成物
は、適度な軟化点及び極めて低い溶融粘度を有するにも
拘らず、それを使用して得られる硬化物は、耐熱性に非
常に優れるという特性を備えている。すなわち本発明の
エポキシ樹脂混合物はフィラーの高充填が可能で耐熱性
に優れた硬化物を与えることができ、成形材料、注型材
料、積層材料、塗料、接着剤、レジストなどの広範囲の
用途に極めて有用であり、更にアクリル酸やメタクリル
酸と反応させることにより、紫外線硬化型樹脂として使
用することも可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中Rは水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、アリ
    ール基、ハロゲン原子を表し、互いに同一であっても異
    なっていてもよい。Gはグリシジル基を表す。)で表さ
    れる化合物からなる混合物であって、該混合物中の式
    (1)で表される化合物の総モル数を100とした場合
    の下式(2)で表される化合物の総モル数が80以上で
    あることを特徴とするエポシキシ樹脂混合物。 【化2】 (式中、R及びGは式(1)におけるのと同じ意味を表
    す。)
  2. 【請求項2】請求項1記載のエポキシ樹脂混合物、硬化
    剤、必要により硬化促進剤を含むエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項2記載のエポキシ樹脂組成物を硬化
    してなる硬化物。
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