JPH09271132A - ケーブル接続部のシール構造及びそれに用いられるケーブルシール部材 - Google Patents

ケーブル接続部のシール構造及びそれに用いられるケーブルシール部材

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JPH09271132A
JPH09271132A JP10400096A JP10400096A JPH09271132A JP H09271132 A JPH09271132 A JP H09271132A JP 10400096 A JP10400096 A JP 10400096A JP 10400096 A JP10400096 A JP 10400096A JP H09271132 A JPH09271132 A JP H09271132A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り付け及び解体等の作業性がよく、かつ、
光ケーブル外径の変化に対応しながら気密状態の良好
な、ケーブル接続部のシール構造及びそれに用いられる
ケーブルシール部材を提供すること。 【解決手段】 ケーブル接続部のシール構造は、ケーブ
ルを低硬度ゴムまたはゴム質のグロメットタイプのシー
ル部材の挿通孔に装着し、該シール部材の外周面に設け
られる凸条部がケーブルクロージャーに設けられる端面
板に密着固定されるとともに、該シール部材の内周面に
設けられる凸条部が前記ケーブルに押圧されているこ
と。また、ケーブル接続部に用いられるシール構造は、
ケーブルが挿通される挿通孔を有する低硬度ゴムまたは
ゴム質のグロメットタイプのシール本体部の外周面周方
向に凸条部を設けるとともに、該シール本体部の内周面
にもその周方向に凸条部を設けていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、通信用の光ケー
ブルの接続部の保護のためケーブルクロージャーを用い
て気密保持機構としたケーブル接続部のシール構造及び
それに用いられるケーブルシール部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、通信用の光ファイバケーブル同士
の接続部の保護のため、気密保持構造を備えた図17に
示すクロージャー30が使用されている。このクロージ
ャー30は、光ケーブル8の接続部を保護するためのも
のであり、クロージャー30には、符号25で示される
スリーブと呼ばれる略円筒状の樹脂製筐体と、端面板5
及びケーブル把持金具6(図16参照)が設けられてい
る。さらに、水の侵入等を防止して気密性を保持するた
め、スリーブ25、25…間、スリーブ25と端面板5
との間、端面板5と光ケーブル8との間に、粘着性を有
する加硫ゴム製の端面板ガスケット24やスリーブガス
ケット(図示せず)が設けられるとともに、非弾性非加
硫ゴム等によって形成されるエアタイトテープ7や合わ
せ目シール材7a(図16参照)等のシール材が装填さ
れている。
【0003】特に、端面板5の周辺部は、気密保持機構
として重要である。図16に、端面板5の周辺部の詳細
な構造を示す。まず、エアタイトテープ7は、光ケーブ
ル8の外周に巻き付けられた形態で取り付けられる。こ
のエアタイトテープ7は、シール材21、ゴムテープ2
2、シーリングテープ23から構成されるものである。
まず、シール材21は、光ケーブル8とゴムテープ2
2とを接着する機能を持ち、ゴムテープ22は、非弾性
非加硫ゴムの短冊状のシートから形成されており、光ケ
ーブル8に何層かにわたって、巻き付けられる。この巻
き付け作業は、端面板5の大きさに適合するようになさ
れる。所望の厚さにゴムテープ22が巻き付けられた
後、シーリングテープ23によって、ゴムテープ22が
光ケーブル8に固定される。
【0004】その後、ケーブル把持金具6が、エアタイ
トテープ7に沿った形態で、光ケーブル8に取り付けら
れ、ケーブル把持金具6及びエアタイトテープ7が端面
板5によって、上下から密着固定されるように、六角穴
付ボルト9が、締め付けられる。この際に、上記のゴム
テープ22を含むエアタイトテープ7が加圧され、光ケ
ーブル8と端面板5の気密状態が確保される。すなわ
ち、ゴムテープ22が何層巻き付けられているか、どの
ように巻き付けられているかによって、気密状態が決ま
る。また、このようにして加圧すると、光ケーブル8そ
のものの形状の真円性の不均一や外径の不揃い、及び、
ケーブル敷設作業時に生じる光ケーブル8の外皮の擦傷
など、凹凸や変形を吸収することが可能である。
【0005】その他にも、従来の光ケーブル接続部のシ
ール構造として知られているものとして、特公平6−6
7096号公報及び特表平4−502548号公報に記
載されたものがある。
【0006】まず、特公平6−67096号公報に開示
されているものとして、円柱状のゲル材40にレーザ
ーにより種々の切込みを入れて形成した交差するスリッ
ト41にケーブルを挿入する構造になっているものであ
り、このスリット41の幅は、収容ケーブルの予想最大
直径よりも大きくなるように、形成されるもの(図18
参照)、円筒状のゲル材50にケーブル予想直径より
も小さい直径の、軸方向に貫通した空洞51を設けると
ともに、ゲル材50の軸方向に分割部の幅がゲル材50
の半径の大きさになるようなスリット52を有するもの
(図19参照)、円柱状のゲル材を半割状のゲル材6
0、60の内部のみに形成された軸方向の空洞61の両
末端部が封止状態になっていて、光ケーブルをゲル材6
0、60に挿入する場合に、両末端部をナイフ等の適当
な道具で切り裂いて使用するもの(図20参照)、円
柱状のゲル材70の外周に軸方向に2本のクランプ7
1、71を設けたもの(図21参照)等が挙げられる。
【0007】次に、特表平4−502548号公報に開
示されているものとして、図22に示すシーリング構造
のものがある。ゲル組成物のようなシーリング物質81
が取り付けられたケーシング80a及び80bに、ネジ
82が締め付けられると、ケーシング80aとケーシン
グ80bとが一体になる。それにより、シールされる基
材が通される穴が形成され、この穴に、シールされる基
材が装着されるものである。なお、凹部83a、83b
が形成されていてもよい。また、シーリング構造とし
て、図23に示すような、シーリング物質81がケーシ
ング80a及び80bの外周面を覆うように形成される
ものも開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の、図16に示す光ケーブル接続部のシール構造
にあっては、ゴムテープ22を何層にもわたって巻き付
けるため、作業性が悪く、作業に熟練が必要とされると
いう問題点が指摘されている。また、工事終了後に再び
工事を行う場合には、逆に、エアタイトテープ7のゴム
テープ22を剥す作業が必要となり、解体作業が困難で
あるという問題点も指摘されている。さらに、光ケーブ
ル8にきつく巻き付けても、時間が経過するにつれて、
巻が緩くなるため、光ケーブル8を曲げたり振動させた
りすると、密着性が悪くなるという問題点も指摘されて
いる。
【0009】また、光ケーブル8の外径をいろいろ変化
させようとして、ゴムテープ22を何層巻けば丁度良い
かに神経を使うとともに、巻足りなければシール性が悪
くなるし、巻きすぎると、うまくクロージャー30に装
着できず、作業がしにくいという問題点も指摘されてい
る。
【0010】また、図18に示すシール構造にあって
は、交差するスリット41を設けたり、図20に示すシ
ール構造にあっては、空洞の末端部分の封止状態になっ
ている部分にナイフ等で切り裂きを設けたりしなければ
ならず、上述と同様に、作業性が悪く作業に熟練が必要
とされる。さらに、図19及び図21に示すシール構造
にあっては、均一なゲル材が内部に充填されただけのも
のである。
【0011】図22及び図23に示すものは、シーリン
グ物質81をケーシング80a、80bに取り付ける場
合に、作業性が悪く、また、解体作業を行う場合に、シ
ーリング物質81を取り外す作業が困難であるという問
題点が指摘される。本発明は、上記の問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的とするところは、
取り付け及び解体等の作業性がよく、かつ、光ケーブル
外径の変化に対応しながら気密状態の良好な、ケーブル
接続部のシール構造及びそれに用いられるケーブルシー
ル部材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のケーブル接続部のシール構造の第1の態様に
あっては、ケーブルを低硬度ゴムまたはゴム質のグロメ
ットタイプのシール部材の挿通孔に装着し、該シール部
材の外周面に設けられる凸条部がケーブルクロージャー
に設けられる端面板に密着固定されるとともに、該シー
ル部材の内周面に設けられる凸条部が該ケーブルに押圧
されてなることを要旨とするものである。これによれ
ば、前記シール部材が前記挿通孔に装着されると、前記
外周面の凸条部が前記端面板に密着固定される。また、
前記内周面の凸条部は前記ケーブルに押圧される。その
ため、前記シール部材と前記ケーブルとの気密状態が確
保される。
【0013】また、ケーブル接続部のシール構造の第2
の態様としては、ケーブルを低硬度ゴムまたはゴム質の
グロメットタイプのシール部材の挿通孔に装着し、該シ
ール部材の内表面に吸水材を設け、該シール部材により
該吸水材を該ケーブルに押圧してなることを要旨とする
ものである。これによれば、前記ケーブルが前記シール
部材に装着されると、前記吸水材は、まわりの部材に押
圧されるとともに、水分を吸収する。
【0014】上記第1の態様または第2の態様を適用す
る場合において、前記吸水材を前記凸条部の間に設ける
ことが望ましい。これによれば、前記シール部材と前記
ケーブルとの密着固定がより強固になる。
【0015】さらに、ケーブル接続部に用いられるケー
ブルシール部材の第1の態様は、ケーブルが挿通される
挿通孔を有する低硬度ゴムまたはゴム質のグロメットタ
イプのシール本体部の外周面周方向に凸条部を設けると
ともに、該シール本体部の内周面にもその周方向に凸条
部を設けてなることを要旨とするものである。これによ
れば、前記凸条部が圧縮されるため、前記シール部材と
端面板及び該シール部材と前記ケーブルとが密着固定さ
れる。
【0016】さらに、ケーブル接続部に用いられるケー
ブルシール部材の第2の態様は、ケーブルが挿通される
挿通孔を有する低硬度ゴムまたはゴム質のグロメットタ
イプのシール本体部材の内表面に吸水材を設けてなるこ
とを要旨とするものである。これによれば、前記吸水材
は、水分を吸収するため、前記ケーブルの品質維持に寄
与し、防水性が向上する。このように、吸水材を設ける
場合には、前記シール本体部の外周面に凸条部は少なく
とも間隔を隔てて一対設けられ、該両凸条部間にもさら
に吸水材が設けられていることが望ましい。
【0017】さらに、ケーブル接続部に用いられるケー
ブルシール部材の第3の態様は、ケーブルが装着される
シール本体部材と、該シール本体部材の側面端縁に被着
されるケーシング部材とからなり、該シール本体部材
は、ケーブルが挿通される挿通孔及び側面軸方向に半割
可能な割スリットが形成された低硬度ゴムまたはゴム質
のグロメットタイプのものであるとともに、該ケーシン
グ部材は、樹脂製の筒形状のものであることを要旨とす
るものである。これによれば、前記シール本体部材が前
記ケーブルに密着固定される。しかも、前記シール本体
部材の大幅な変形は、防止される。さらに、このケーブ
ルシール部材を装着する場合には、前記割スリットを開
けばよいため、作業がしやすい。特に、材質として、低
硬度ゴムを適用した場合には、その材料の柔軟性及び粘
着性によって、ケーブルの外径に応じて変形しやすく、
ゴムを適用した場合には、防水性が確保されるという利
点がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
(1)光ケーブル接続部シール構造 以下に、本発明の実施例を図面を参照して、詳細に説明
する。本発明の実施例としては、図1、図6及び図10
の構造のものが挙げられる。以下に説明する第1及び第
2の実施例は、電柱架線の光ケーブル接続部に使用され
るものであり、雨水が侵入しない構造になっている。ま
た、第3及び第4の実施例は、地下埋設の光ケーブル接
続部に使用されるものであり、防水性に優れた構造にな
っている。また、第1〜第4実施例のものを光ケーブル
8に取り付け、端面板5を装着した外観の概略は、いず
れも、図5に示す通りである。
【0019】まず、第1の実施例について、図1〜図4
を参照して説明する。これらの図において、10は、低
硬度ゴムによって形成されるグロメットタイプのシール
部材である。このグロメットタイプのシール部材10
は、その本体部の中央に光ケーブル8が装着される光ケ
ーブル挿通孔4を有する略円筒形状をなし、その側面に
軸方向にスリット2を有しており、光ケーブル8に装着
する際に、このスリット2を押し開いて半割状態にでき
るようになっている(図1参照)。シール部材10の材
料は、ウレタンやシリコンを主成分とする低硬度ゴムで
あるため、その粘着特性により、スリット2は、それ自
体(スリット2同士)を押し付けて接着可能である。光
ケーブル8をシール部材10に装着した状態は、上述し
たように、図5に示す通りである。
【0020】シール部材10の外周面及び内周面には、
それぞれ、凸条部2a、凸条部2bが設けられている
(図2〜図4参照)。シール部材10の端面板5への装
着によって、凸条部2a、2bは圧縮され、光ケーブル
8とシール部材10、及び、シール部材10と端面板5
とが密着固定されるとともに、その間の気密状態が確保
されるようになっている。
【0021】次に、シール部材10は、柔軟性及び粘着
性が高いため、光ケーブル8側の凸条部2aの圧縮率が
高くなっても、それに応じて変形する。そのため、幅広
いケーブル径に対応可能である。具体的には、5mm程
度の違いに対応できるようになっている。すなわち、φ
9mm〜φ30mmの光ケーブル8の外径に対して、φ
9mm〜φ15mm用、φ16mm〜φ20mm用、φ
21mm〜φ25mm用、φ26mm〜φ30mm用の
4種類のサイズのシール部材10が用意されている。
【0022】次に、第2の実施例について、図6〜図9
を参照して説明する。これらの図において、この第2実
施例のグロメットタイプのシール部材11は、やはり、
その側面に軸方向にスリット2を有しており、光ケーブ
ル8に装着する際に、半割状態にできるようになってい
る(図6参照)。シール部材11の材料は、ゴムが適用
されている。シール部材11の外周面及び内周面には、
それぞれ、凸条部2a、凸条部2bが設けられている
(図7〜図9参照)。
【0023】また、凸条部2aの間、及びシール部材1
1の内周面には、吸水テープあるいは吸水ゴム等からな
る吸水材11aが装着されている。したがって、吸水材
11aは、スリット2にゴミが入ったりすることを防い
でいる。また、吸水材11aは、取り替えることが可能
であるため、長期間にわたる使用が可能になる。また、
シール部材11の端面板5への装着によって、凸条部2
a、2bは圧縮され、光ケーブル8とシール部材11、
及び、シール部材11と端面板5とが密着固定されると
ともに、その間の気密状態が確保されるようになってい
る(図9参照)。さらに、取り付けは、スリット2を開
いて行えばよいため、作業の際の締め付け力は低く抑え
ることが可能になっている。
【0024】次に、第3の実施例は、シール部材12の
材料としてゴムを使用したことであり、その構造は、図
1〜図4に示すものと同様である。このようにゴムを適
用した場合、防水性が確保されるとともに、作業性が良
く、再使用が可能である。
【0025】次に、第4の実施例について、図10〜図
13を参照して説明する。これらの図に示したシール部
材13は、シール本体部材13aとそのシール本体部材
13aの前後端縁に被着されるケーシング部材13bと
から構成される(図10、図12及び図13参照)。シ
ール本体部材13aは、図1〜図4、図6〜図9に示し
たものと同様に、その側面に軸方向にスリット2を有し
ており、光ケーブル8に装着する際に、半割状態にでき
るようになっている(図10参照)。シール本体部材1
3aの材料は、ウレタンやシリコンを主成分とする低硬
度ゴムであるため、その粘着特性により、スリット2
は、それ自体(スリット2同士)を押し付けて接着可能
である。
【0026】シール部材本体13aの外周面及び内周面
には、それぞれ、凸条部2a、凸条部2bが設けられて
いる(図11〜図13参照)ため、シール部材13の端
面板5への装着によって、凸条部2a、2bは圧縮さ
れ、光ケーブル8とシール部材13、及び、シール部材
13と端面板5とが密着固定されるとともに、その間の
気密状態が確保されるようになっている。シール本体部
材13aは、粘着性があり、形状追従性が良好であるた
め、低い締め付け圧で変形が容易であるため、作業がし
やすくなっている。しかも、ケーシング部材13bが端
縁に設けられているため、大幅な変形は防止されるとと
もに、光ケーブル8の曲げに起因するスリット2の開き
を抑えている。
【0027】次に、上述した第1〜第4の実施例におけ
るグロメットタイプのシール部材10、11、12、1
3の取り付けについて、図14及び図15を参照して説
明する。シール部材10、11、12、13のスリット
2が開かれて、光ケーブル挿通孔4の部分に光ケーブル
8が収められる(図14参照)。次に、スリット2の面
同士が押し付けられて、端面板5に装着される(図15
参照)。なお、第2の実施例の外周面の吸水材11a
は、シール部材11を端面板5に装着した後、取り付け
る。
【0028】上述のようにして、図1、図6及び図10
に示すシール部材10、11、12、13や端面板5が
取り付けられるため、シール部材10、11、12、1
3の外周をシーリングテープ等によって巻き付けなくて
もよい。特に、低硬度ゴムを適用したシール部材10、
13は、通常のゴム材料等に比べて、粘着性、柔軟性の
点で優れている。そのため、端面板5を六角穴付ボルト
9によって、ネジ締め装着すると、シール部材10、1
3は、光ケーブル8の外形の変化に対応するとともに、
凸条部2bは、端面板5に圧縮される。すなわち、シー
ル部材10、13のまわりの隙間を埋めるように、シー
ル部材10、13は変形する。また、光ケーブル8が曲
げられても、その動きに追従する。したがって、作業性
が向上する。
【0029】また、従来のように、ゴムテープ22を何
層にもわたって、巻き付ける必要がないため、締め付け
る力も従来ほど、必要ではなく、取り付け及び解体作業
並びに再取り付け作業が簡単になる。しかも、低硬度ゴ
ムやゴムを適用したという点、及び、シール部材10、
11、12、13のまわりの部材との密着性を確保した
という構造により防水性も良好である。
【0030】(2)低硬度ゴム材料の材質及び評価試験 次に、第1及び第4の実施例においてシール部材10、
13の材料として適用した低硬度ゴム材料について説明
する。この低硬度ゴム材料は、超軟質型熱硬化型ポリウ
レタン樹脂であり、可塑剤(オイル分)を用いることな
く、きわめて柔軟、かつ、圧縮永久歪みの小さい成型物
を製造するのに適したものである。したがって、長期使
用に耐えられる材料である。また、ゴム材料の圧縮永久
歪みが20%程度であるのに対して、表2に示すよう
に、圧縮永久歪みが4%程度と非常に小さいため、長期
使用時においても使用初期と同様の気密性、圧縮性を維
持することが可能である。この低硬度ゴム材料について
の製品製造条件を表1に、製品物性を表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表1に示すように、低硬度ゴム材料の製品
製造条件は、淡黄色液体のプレポリマーと淡黄色液体の
ポリオールとの混合比が10.4:100、配合液温度
が80℃、ポットライフが10〜20min、金型温度
が100〜120℃、硬化時間が20〜60min、後
硬化が5hrである。また、表2に示すように低硬度ゴ
ム材料の製品物性は、硬度が9〜10、圧縮永久歪みが
4〜5%、破断強度が9.2kg/cm2、破断伸度が
320%、引裂強度が、5kg/cm2 である。これに
よれば、低硬度ゴムは、従来のゴムのグロメット等に比
較して、材料が柔らかいことがいえ、太いケーブルを使
用する際に、ケーブル側の突起の圧縮率が高くなっても
変形しやすく、従来より幅広いケーブル径に対応可能に
なっている。本実施例においては、上述したように、最
大5mmまでの違いに対応可能になっている。
【0034】しかして、本発明のケーブル接続部のシー
ル構造及びそれに用いられるケーブルシール部材によれ
ば、シール部材10、11、12、13に凸条部2a、
2bを設けたので、光ケーブル8及び端面板5との気密
性が確保される。また、シール部材10、13のよう
に、低硬度ゴムを使用した場合には、特に、光ケーブル
8の外径が多少変化しても、シール部材10、13は、
その変化に応じて変形するため、密着性が維持されると
ともに、気密状態は確保される。さらに、シール部材1
0、13を光ケーブル8に取り付ける際には、シール部
材10、13のスリット2を開いて装着した後、クロー
ジャー30の端面板5をネジ締め装着すればよい。その
ため、作業が簡単でしかも安全である。
【0035】以上、実施例に基づいて本発明を説明した
が、本発明は、上記実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形改良が
可能である。たとえば、上記実施例では、4種類の形態
を示して説明したが、これ以外にもいろいろな形態が考
えられるもので、要は、シール部材に凸条部を設けて圧
縮固定できるようにするとともに、低硬度ゴムを使用す
る等、材料の特性を活かして、シール部材を光ケーブル
に対して密着状に押圧するものであれば、本発明の趣旨
に沿うものである。
【0036】
【発明の効果】本発明によるケーブル接続部のシール構
造によれば、ケーブルをシール部材の挿通孔に装着し、
該シール部材の外周面に設けられる凸条部を介して、ケ
ーブルクロージャーの端面板に密着固定されるととも
に、該シール部材の内周面に設けられる凸条部を介し
て、該シール部材が密着状に該ケーブルに押圧されてな
るようにしたので、ケーブルのシール性がよいことはも
とより、取り付け及び解体等の作業性が改善される等の
有益性も有するものである。また、本発明によるケーブ
ル接続部に用いられるケーブルシール部材によれば、低
硬度ゴムまたはゴム質のグロメットタイプのシール部材
の外周面に設けられる凸条部と該シール部材の内周面に
設けられる凸条部とを設けたので、光ケーブルの外径の
変化に対応しながら、気密状態を良好に維持可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるグロメットタイ
プのシール部材10の外観斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例におけるグロメットタイ
プのシール部材10及び本発明の第3の実施例における
グロメットタイプのシール部材12の平面図である。
【図3】本発明の第1の実施例におけるグロメットタイ
プのシール部材10及び本発明の第3の実施例における
グロメットタイプのシール部材12の側面図である。
【図4】本発明の第1の実施例におけるグロメットタイ
プのシール部材10及び本発明の第3の実施例における
グロメットタイプのシール部材12の断面図である。
【図5】本発明のグロメットタイプのシール部材10、
11、12または13を光ケーブル8に取り付けた態様
を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施例におけるグロメットタイ
プのシール部材11の外観斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施例におけるグロメットタイ
プのシール部材11の平面図である。
【図8】本発明の第2の実施例におけるグロメットタイ
プのシール部材11の側面図である。
【図9】本発明の第2の実施例におけるグロメットタイ
プのシール部材11の断面図である。
【図10】本発明の第4の実施例におけるグロメットタ
イプのシール部材13の外観斜視図である。
【図11】本発明の第4の実施例におけるグロメットタ
イプのシール部材13の平面図である。
【図12】本発明の第4の実施例におけるグロメットタ
イプのシール部材13の側面図である。
【図13】本発明の第4の実施例におけるグロメットタ
イプのシール部材13の断面図である。
【図14】本発明のグロメットタイプのシール部材1
0、11、12、13を光ケーブル8に装着する際の外
観を示す図である。
【図15】本発明のグロメットタイプのシール部材1
0、11、12、13の装着状態を示す外観図である。
【図16】従来のケーブル接続部のシール構造を示す斜
視図である。
【図17】クロージャー30の外観を示す斜視図であ
る。
【図18】従来のケーブル接続部のシール構造を示す斜
視図である。
【図19】従来のケーブル接続部のシール構造を示す斜
視図である。
【図20】従来のケーブル接続部のシール構造を示す斜
視図である。
【図21】従来のケーブル接続部のシール構造を示す斜
視図である。
【図22】従来のケーブル接続部のシール構造を示す斜
視図である。
【図23】従来のケーブル接続部のシール構造を示す斜
視図である。
【符号の説明】
10、11、12、13 シール部材 2 スリット 2a、2b 凸条部 4 光ケーブル挿通孔 11a 吸水材 13a シール本体部材 13b ケーシング部材 5 端面板 6 ケーブル把持金具 8 光ケーブル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ケーブルの端末同士をケーブルクロー
    ジャーを用いて接続するケーブル接続部のシール構造に
    おいて、 ケーブルを低硬度ゴムまたはゴム質のグロメットタイプ
    のシール部材の挿通孔に装着し、 前記シール部材の外周面に設けられる凸条部がケーブル
    クロージャーに設けられる端面板に密着固定されるとと
    もに、該シール部材の内周面に設けられる凸条部が前記
    ケーブルに押圧されてなることを特徴とするケーブル接
    続部のシール構造。
  2. 【請求項2】 光ケーブルの端末同士をケーブルクロー
    ジャーを用いて接続するケーブル接続部のシール構造に
    おいて、 ケーブルを低硬度ゴムまたはゴム質のグロメットタイプ
    のシール部材の挿通孔に装着し、 前記シール部材の内表面に吸水材を設け、該シール部材
    により該吸水材を前記ケーブルに押圧してなることを特
    徴とするケーブル接続部のシール構造。
  3. 【請求項3】 さらに前記吸水材を前記凸条部の間に設
    けてなることを特徴とする請求項1及び2に記載のケー
    ブル接続部のシール構造。
  4. 【請求項4】 ケーブルが挿通される挿通孔を有する低
    硬度ゴムまたはゴム質のグロメットタイプのシール本体
    部の外周面周方向に凸条部を設けるとともに、該シール
    本体部の内周面にもその周方向に凸条部を設けてなるこ
    とを特徴とするケーブル接続部に用いられるケーブルシ
    ール部材。
  5. 【請求項5】 ケーブルが挿通される挿通孔を有する低
    硬度ゴムまたはゴム質のグロメットタイプのシール本体
    部の内表面に吸水材を設けてなることを特徴とするケー
    ブル接続部に用いられるケーブルシール部材。
  6. 【請求項6】 前記シール本体部の外周面に凸条部は少
    なくとも間隔を隔てて一対設けられ、該両凸条部間にも
    さらに吸水材が設けられていることを特徴とする請求項
    5に記載のケーブル接続部に用いられるケーブルシール
    部材。
  7. 【請求項7】 ケーブルが装着されるシール本体部材
    と、該シール本体部材の側面端縁に被着されるケーシン
    グ部材とからなり、シール本体部材は、ケーブルが挿通
    される挿通孔及び側面軸方向に半割可能な割スリットが
    形成された低硬度ゴムまたはゴム質のグロメットタイプ
    のものであるとともに、 前記ケーシング部材は、樹脂製の筒形状のものであるこ
    とを特徴とするケーブル接続部に用いられるケーブルシ
    ール部材。
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