JPH09265320A - 無人搬送車の走行制御装置 - Google Patents

無人搬送車の走行制御装置

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JPH09265320A
JPH09265320A JP8076165A JP7616596A JPH09265320A JP H09265320 A JPH09265320 A JP H09265320A JP 8076165 A JP8076165 A JP 8076165A JP 7616596 A JP7616596 A JP 7616596A JP H09265320 A JPH09265320 A JP H09265320A
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guided vehicle
amount
station
stop
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Katsuyuki Morita
勝幸 森田
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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  • Measurement Of Distances Traversed On The Ground (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】正確に無人搬送車の走行量を判断し、その走行
を正確に制御する。 【解決手段】有軌道台車Mは軌道Vに沿って走行し、各
ステーションST1〜ST4にて荷の受け渡しを行う荷
の搬送作業を行う。有軌道台車Mはその走行量を検出す
るエンコーダを備え、有軌道台車Mを制御するコントロ
ーラはエンコーダからの検出信号に基づいて有軌道台車
Mの走行量を示す走行パルス数をカウントする。有軌道
台車Mは荷の搬送作業に先立って学習走行を行い、その
間にコントローラは各ステーションST1〜ST4まで
の走行パルス数である第1〜第4基準パルス数をカウン
トし、記憶する。荷の搬送作業時において、コントロー
ラは各搬送作業毎に補正係数を演算し、その補正係数を
第1〜第4基準パルス数に乗じることにより、前記基準
パルス数を補正し、有軌道台車の走行を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無人搬送車の走行
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、予め定められた軌道に複数のステ
ーションを設け、有軌道台車が任意のステ−ションから
ステ−ションへ前記軌道に沿って走行して荷を搬送する
搬送システムが提案されている。
【0003】前記軌道には各ステーションを特定するた
めのドグが設けられ、有軌道台車には各ドグを検出する
ドグセンサ及び有軌道台車の走行量を検出するエンコー
ダ等が設けられている。そして、有軌道台車はこれらド
グセンサ及びエンコーダ等からの検出信号に基づいてコ
ントローラによって制御される。尚、前記エンコーダは
例えば軌道を構成する走行レール上を転動する計測輪の
回転を検出することにより、有軌道台車の走行量を検出
するようになっている。
【0004】通常、この搬送システムでは、荷の搬送作
業に先立って、有軌道台車に学習走行をさせる。この学
習走行時には、例えば有軌道台車の走行原点であるホー
ムポジションから各ステーションまでのステーション基
準走行量がそれぞれコントローラのメモリに記憶され
る。
【0005】荷の搬送を行う搬送作業時には、コントロ
ーラはこれらステーション基準走行量に基づいてドグの
位置のズレやドグセンサの異常を検出するようになって
いる。例えばコントローラは、搬送元のステーションか
ら搬送先のステーションへ荷を搬送する場合、前記ステ
ーション基準走行量に基づいて前記搬送元及び搬送先の
ステーション間の距離である基準ステーション間走行量
を演算するとともに、その搬送作業中に実際にエンコー
ダが検出した走行量の搬送元及び搬送先のステーション
間距離である検出ステーション間走行量を演算する。
【0006】そして、コントローラは、これら基準ステ
ーション間走行量及び検出ステーション間走行量を比較
して、例えばそれら走行量の差が所定値以上となった
時、異常が発生したとして例えば有軌道台車を非常停止
させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記計
測輪の径が気温変化に基づく伸縮や走行による摩耗によ
って変化した場合には、無人搬送車が正常に走行して
も、検出ステーション間走行量が変化し、基準及び検出
ステーション間走行量に差が生じる。通常、この差は前
記コントローラが異常であると判断する所定値よりも小
さな値であるが、気温変化が大きな場合や計測輪の径の
摩耗の進行が進むと、エンコーダによる走行量の変化に
よって、正確に有軌道台車の走行量を判断することがで
きなかったり、異常と判断される場合が生じるおそれが
あるという問題がある。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、正確に有軌道台車の走
行量を判断することにより、有軌道台車の走行を正確に
制御することができるとともに、誤った異常停止を起こ
さない無人搬送車の走行制御装置。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明は、予め定められた軌道に沿っ
て走行する無人搬送車の走行量を検出する検出手段と、
前記検出手段にて検出され、前記軌道上で無人搬送車を
停止させる停止位置を示す基準走行量を予め記憶した記
憶手段と、前記記憶手段に記憶された基準走行量に基づ
いて無人搬送車の走行を制御する走行制御手段とを備え
た無人搬送車の走行制御装置において、前記基準走行量
を無人搬送車の所定の走行距離毎に自動で補正する補正
制御手段とを備えたことをその要旨とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記補正制御手段は、前記無人搬送車の所
定の搬送作業毎に基づいて補正係数を演算し、その補正
係数に基づいて前記基準走行量を補正することをその要
旨とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記補正制御手段は、前記補正係数を基準
走行量に乗ずることにより前記基準走行量を補正するこ
とをその要旨とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記補正制御手段は、所定の搬送作業毎に
仮補正係数を演算し、過去に演算した仮補正係数の所定
回数分の平均値を演算することにより前記補正係数を演
算することをその要旨とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1〜4記載
の発明において、前記停止位置は軌道に設けられた複数
の荷受渡し用のステーションであって、前記記憶手段に
は基準走行量として各ステーションの位置を示すステー
ション基準走行量が記憶されたことをその要旨とする。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記停止位置は軌道に設けられた複数の荷
受渡し用のステーションであって、前記記憶手段には基
準走行量として各ステーションの位置を示すステーショ
ン基準走行量が記憶されるとともに、前記補正制御手段
は前記搬送作業時に検出手段にて検出された荷の搬送元
のステーションから搬送先のステーションまでの検出ス
テーション間走行量を、前記記憶手段に記憶されたステ
ーション基準走行量に基づいて求められる搬送元のステ
ーションから搬送先のステーションまでの基準ステーシ
ョン間走行量にて除すことにより仮補正係数を求めたこ
とをその要旨とする。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、前記記憶手段には、無人搬送車の走行原点
である基準位置から各ステーションまでの距離がステー
ション基準停止量として記憶され、搬送元のステーショ
ン基準停止量から搬送先のステーション基準停止量を減
じることにより、基準ステーション間走行量を演算する
ことをその要旨とする。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項1〜4記載
の発明において、前記停止位置は、走行制御手段が無人
搬送車を停止させる停止信号を出力してから無人搬送車
が停車するまでの距離であって、前記記憶手段には基準
走行量として走行制御手段が停止信号を出力してから無
人搬送車が停車するまでに検出手段が検出する無人搬送
車の基準停止走行量を記憶したことをその要旨とする。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記停止位置は、走行制御手段が無人搬送
車を停止させる停止信号を出力してから無人搬送車が停
車するまでの距離であって、前記記憶手段には基準走行
量として走行制御手段が停止信号を出力してから無人搬
送車が停車するまでに検出手段が検出する無人搬送車の
基準停止走行量を予め記憶されるとともに、前記補正制
御手段は、搬送作業時に停止信号を出力してから無人搬
送車が停車するまでの検出手段にて検出された検出停止
走行量を、前記基準停止走行量にて除すことによって仮
補正係数を演算することをその要旨とする。
【0018】従って、請求項1記載の発明によれば、無
人搬送車は軌道に沿って走行し、検出手段はその無人搬
送車の走行量を検出する。そして、走行制御装置は前記
検出手段にて検出した走行量等に基づいて無人搬送車の
走行を制御する。この場合、走行制御装置は、前記検出
手段にて検出した走行量及び無人搬送車の停止位置を示
す基準走行量に基づいて無人搬送車を停止させる。この
基準走行量は無人搬送車の所定の走行距離毎に補正制御
手段によって自動で補正される。従って、走行制御装置
は正確に無人搬送車を停止させることが可能となる。
又、気温変動等により、計測輪の径の変動があっても、
誤って異常と判断されることがない。
【0019】請求項2記載の発明によれば、前記補正制
御手段は、前記無人搬送車の所定の搬送作業毎に基づい
て補正係数を演算し、その補正係数に基づいて前記基準
走行量を補正する。
【0020】請求項3記載の発明によれば、前記補正制
御手段は、前記補正係数を基準走行量に乗ずることによ
り前記基準走行量を補正する。請求項4記載の発明によ
れば、前記補正制御手段は、所定の搬送作業毎に仮補正
係数を演算し、過去に演算した仮補正係数の所定回数分
の平均値を演算することにより前記補正係数を演算す
る。
【0021】請求項5記載の発明によれば、前記停止位
置は軌道に設けられた複数の荷受渡し用のステーション
である。そして、前記記憶手段には基準走行量として各
ステーションの位置を示すステーション基準走行量が記
憶されている。従って、走行制御装置は無人搬送車を正
確にステーションに停止させることが可能となる。
【0022】請求項6記載の発明によれば、前記停止位
置は軌道に設けられた複数の荷受渡し用のステーション
である。そして、前記記憶手段には基準走行量として各
ステーションの位置を示すステーション基準走行量が記
憶されている。従って、走行制御装置は無人搬送車を正
確にステーションに停止させることが可能となる。更
に、前記補正制御手段は前記搬送作業時に検出手段にて
検出された荷の搬送元のステーションから搬送先のステ
ーションまでの検出ステーション間走行量を、前記記憶
手段に記憶されたステーション基準走行量に基づいて求
められる搬送元のステーションから搬送先のステーショ
ンまでの基準ステーション間走行量にて除すことにより
仮補正係数を求める。従って、補正制御手段は容易に仮
補正係数を求めることができ、その仮補正係数に基づい
て補正係数を演算することによって、容易且つ確実にス
テーション基準走行量を補正できる。
【0023】請求項7記載の発明によれば、前記記憶手
段には、無人搬送車の走行原点である基準位置から各ス
テーションまでの距離がステーション基準停止量として
記憶され、搬送元のステーション基準停止量から搬送先
のステーション基準停止量を減じることにより、基準ス
テーション間走行量を演算される。
【0024】請求項8記載の発明によれば、前記基準走
行量は、走行制御手段が無人搬送車を停止させる停止信
号を出力してから無人搬送車が停車するまでの距離であ
る。前記記憶手段には基準走行量として走行制御手段が
停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでに検
出手段が検出する無人搬送車の基準停止走行量を記憶し
ている。この場合、補正制御装置は基準停止走行量を所
定の搬送作業毎に補正するので、前記走行制御装置は補
正された基準停止走行量に基づいて無人搬送車を正確に
停止させることができる。
【0025】請求項9記載の発明によれば、前記基準走
行量は、走行制御手段が無人搬送車を停止させる停止信
号を出力してから無人搬送車が停車するまでの距離であ
る。前記記憶手段には基準走行量として走行制御手段が
停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでに検
出手段が検出する無人搬送車の基準停止走行量を予め記
憶されている。この場合、補正制御装置は基準停止走行
量を所定の搬送作業毎に補正するので、前記走行制御装
置は補正された基準停止走行量に基づいて無人搬送車を
正確に停止させることができる。
【0026】更に、前記補正制御手段は、搬送作業時に
停止信号を出力してから無人搬送車が停車するまでの検
出手段にて検出された検出停止走行量を、前記基準停止
走行量にて除すことによって、前記基準停止走行量を補
正するための仮補正係数を容易に演算することができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図4に従って説明する。図1は、組立工
場内において、有軌道台車を使用して各種部品等の荷を
搬送する搬送システムを示し、図2は、その有軌道台車
を示している。
【0028】この搬送システム1には、無人搬送車とし
ての有軌道台車Mが設けられ、有軌道台車Mは走行レー
ル2によって形成された軌道V上を矢印A方向に無人で
走行するようになっている。この軌道Vは閉ループを形
成するとともに、有軌道台車Mが直線走行をする直線区
間3とカーブするカーブ区間4とからなる。
【0029】前記軌道Vには有軌道台車Mの走行の基準
となる走行原点であるホームポジションHPが設けられ
ている。又、軌道Vには荷の受け渡しを行う停止位置と
しての第1〜第4ステーションST1〜ST4が設けら
れ、当該ステーションST1〜ST4にて有軌道台車M
は搬送すべき荷の受け渡し作業を行うようになってい
る。
【0030】第1ステーションST1には有軌道台車M
を制御する地上制御盤5が設けられている。地上制御盤
5は有軌道台車MにR,S,Tの各相の三相電源(20
0V)を供給するための電源装置6が接続されている。
又、地上制御盤5には、有軌道台車Mを制御する地上側
コントローラ7及び有軌道台車Mの走行状態をモニタ可
能な表示装置8が設けられている。
【0031】図1,図3に示すように、走行レール2に
は前記ホームポジションHP及び各ステーションST1
〜ST4と対応する位置にそれぞれ2個一組のドグ9a
が取り付けられている。この場合、ホームポジションH
P及び各ステーションST1〜ST4に取り付けられた
各2個のドグ9aの間隔は、それぞれ異なっており、こ
れら2個のドグ9a間の間隔の違いによって、ホームポ
ジションHP及び各ステーションST1〜ST4が特定
される。
【0032】更に、走行レール2には、各カーブ区間4
の開始位置及び終了位置にドグ9bが設けられている。
そして、開始位置の場合には、2個のドグ9bが所定の
間隔毎に取り付けられ、終了位置の場合には、1個のド
グ9bが取り付けられている。
【0033】又、走行レール2の各カーブ区間4には磁
気テープ10が取り付けられている。更に、走行レール
2には各種のトロリー線Lが配設され、図4に示すよう
に、有軌道台車M側と、地上制御盤5との間の電源の供
給及び通信は当該トロリー線Lを介して行われる。即
ち、このトロリー線LはR,S,Tの各相の電源をそれ
ぞれ供給する3本からなる給電トロリー線L1と1本の
通信トロリー線L2とから構成されている。
【0034】有軌道台車Mには、図4に示す走行モータ
19が設けられ、給電トロリー線L1を介して地上制御
盤5から当該走行モータ19に電源が供給される。そし
て、走行モータ19にて駆動される駆動輪19aが走行
レール2上を転動することにより、各有軌道台車Mは走
行レール2上を走行するようになっている。
【0035】有軌道台車Mは移載部11を備え、当該移
載部11上に荷を載置した状態で走行することにより荷
を搬送し、各ステーションST1〜ST4にて移載部1
1上に載置された荷の受け渡し作業を行うようになって
いる。この移載部11は各有軌道台車Mに内蔵された図
4に示す移載モータ20により駆動される。
【0036】有軌道台車Mには、走行レール2の内側面
2aを転動する走行輪としての計測輪12が設けられる
とともに、当該計測輪12の回転角度を検出する検出手
段としてのエンコーダ13が設けられている。
【0037】又、有軌道台車Mには、前記ドグ9a,9
bを検出するフォトインタラプタ等よりなるドグセンサ
14a,14bと前記磁気テープ10を検出する磁気セ
ンサ15とが設けられている。そして、有軌道台車Mは
カーブ区間4の開始位置の通過をドグ9bの検出に基づ
いて判断したとき、走行速度を減速するようになってい
る。
【0038】更に、有軌道台車Mには図4に示す走行制
御手段及び補正制御手段としてのコントローラ16が設
けられ、コントローラ16は地上制御盤5の地上側コン
トローラ7と通信トロリー線L2を介して通信するとと
もに、有軌道台車Mの運行等を制御するようになってい
る。
【0039】次に、上記のように構成した有軌道台車M
の電気的構成について図4に従って説明する。まず、地
上制御盤5について説明する。
【0040】地上制御盤5には、前記電源装置6に接続
された電源回路17が設けられている。この電源回路1
7は給電トロリー線L1に接続されている。又、地上制
御盤5には、地上側コントローラ7が設けられ、地上側
コントローラ7は通信トロリー線L2に接続されてい
る。更に、地上側コントローラ7には前記表示装置8が
接続され、通信トロリー線L2を介して通信される有軌
道台車Mからのデータに基づいて当該有軌道台車Mの走
行状態をモニタするようになっている。
【0041】又、地上側コントローラ7は、有軌道台車
Mに荷の搬送を行わせるための搬送指示データを通信ト
ロリー線L2に出力するようになっている。搬送指示デ
ータは、搬送作業を行わせる有軌道台車(車両)Mを示
す車両データ、有軌道台車Mが荷を受け取る搬送元のス
テーションを示す搬送元データ及び有軌道台車Mが荷を
受け渡す搬送先のステーションを示す搬送先データ等か
らなる。
【0042】続いて、有軌道台車M側の電気的構成につ
いて説明する。有軌道台車Mに設けられたインバータ1
8は図示しない集電子を介して給電トロリー線L1に電
気的に接続され、地上制御盤5からの各相の電源が給電
されるようになっている。更に、インバータ18には、
走行モータ19及び移載モータ20が接続され、当該イ
ンバータ18は地上制御盤5からの電源を制御して両モ
ータ19,20を駆動する。
【0043】又、前記R相及びS相には、走行モータ1
9に制動をかける電磁ブレーキBが接続されている。こ
の電磁ブレーキBに電源を供給する配線にはコントロー
ラ16からの指令に基づいて開閉されるスイッチBsが
設けられている。このスイッチBsが閉じている時に
は、電磁ブレーキBは開放された状態であって、走行モ
ータ19に制動をかけない状態となっている。又、スイ
ッチBsが開かれると、電磁ブレーキBは走行モータ1
9の車軸に対して制動をかけ、走行モータ19の回転を
強制的に停止させ、有軌道台車Mを停止させる。
【0044】又、有軌道台車Mに設けられたコントロー
ラ16は図示しない集電子及び通信トロリー線L2を介
して地上側コントローラ7と通信可能に設けられてい
る。コントローラ16はインバータ18と接続され、走
行モータ19及び移載モータ20の駆動を制御するよう
になっている。又、コントローラ16にはメモリ21が
設けられている。
【0045】更に、コントローラ16には、ドグ検出セ
ンサ14a,14b、磁気検出センサ15及びエンコー
ダ13が接続されている。ドグ検出センサ14aはドグ
9aを検出し、ステーション検出信号をコントローラ1
6に出力する。ドグ検出センサ14bはドグ9bを検出
し、カーブ検出信号をコントローラ16に出力する。磁
気検出センサ15は磁気テープ9の磁気を検出し、磁気
検出信号を出力する。エンコーダ13は計測輪12の回
転角度を検出し、所定の回転角度毎にパルス信号をコン
トローラ16に出力する。
【0046】コントローラ16はドグ検出センサ14a
からの検出信号に基づいて各ステーションST1〜ST
4の位置を判別するようになっている。コントローラ1
6はドグ検出センサ14bからの検出信号に基づいてカ
ーブ区間を判別するようになっている。
【0047】コントローラ16はエンコーダ13からの
パルス信号に基づいて有軌道台車Mの走行位置を判断す
る。この場合、コントローラ16はホームポジションH
Pを基準として、エンコーダ13からのパルス数を順次
カウントし、そのカウントしたパルス数(以下、「走行
パルス数」という。)Pに基づいて有軌道台車Mの走行
量を判断する。
【0048】コントローラ16は、荷の搬送を行う搬送
走行に先立って、有軌道台車Mに予め学習走行を行わせ
るようになっている。この学習走行は、例えば有軌道台
車Mが軌道Vを1周することにより行われる。この学習
走行時において、コントローラ16はエンコーダ13か
らの走行パルス数Pを順次カウントし、第1〜第4ステ
ーションST1〜ST4の第1〜第4ステーション基準
パルス数P1〜P4を演算し、メモリ21に記憶させる
ようになっている。第1ステーション基準パルス数(以
下、「第1基準パルス数」という。)P1とは、ホーム
ポジションHPから第1ステーションST1までの走行
パルス数である。第2ステーション基準パルス数(以
下、「第2基準パルス数」という。)P2とは、ホーム
ポジションHPから第2ステーションST2までの走行
パルス数である。第3ステーション基準パルス数P3
(以下、「第3基準パルス数」という。)とは、ホーム
ポジションHPから第3ステーションST3までの走行
パルス数である。第4ステーション基準パルス数(以
下、「第4基準パルス数」という。)とは、ホームポジ
ションHPから第4ステーションST4までの走行パル
ス数である。これら第1〜第4基準パルス数P1〜P4
は基準走行量である。又、学習走行時において、コント
ローラ16は、エンコーダ13からの検出信号に基づい
て有軌道台車Mが軌道Vを1周するために要したパルス
数、即ち、基準1周分パルス数をメモリ21に記憶させ
る。
【0049】コントローラ16は、有軌道台車Mに前記
学習走行を行わせた後、荷を搬送する搬送作業走行を有
軌道台車Mに行わせる。コントローラ16は、地上側コ
ントローラ7からの搬送指示データに基づいて荷の搬送
作業を行うようになっている。即ち、コントローラ16
は、搬送指示データの搬送元データの示すステーション
から搬送先データの示すステーションへ荷の搬送作業を
行うようになっている。この場合、有軌道台車Mは搬送
元のステーションに停止して荷を受け取り、搬送先のス
テーションに停止して荷を受け渡す。この搬送元及び搬
送先ステーションでの有軌道台車Mの停止は、ドグ検出
センサ14aからの検出信号に基づいてコントローラ1
6が搬送元又は搬送先のステーションを判別した時、停
止信号をインバータ18及びスイッチBsに出力するこ
とによって行われる。停止信号がインバータ18及びス
イッチBsに出力されると、インバータ18はその停止
信号に基づいて走行モータ19への電源の供給を中止す
るとともに、スイッチBsは開いた状態となって、電磁
ブレーキBが作動し、有軌道台車Mを停止(通常停止)
させる。尚、本実施の形態では、一搬送指示データに基
づいて一搬送作業が行われる。
【0050】コントローラ16は、前記搬送指示データ
が出力されると、搬送元データ、搬送先データ及び前記
メモリ21に記憶された第1〜第4基準パルス数P1〜
P4に従って搬送元のステーションと搬送先のステーシ
ョンとの間の距離を示す基準ステーション間走行量とし
ての基準ステーション間パルス数Pxを演算する。
【0051】コントローラ16は、前記搬送指示データ
に基づく搬送作業時において、エンコーダ13からの走
行パルス信号Pに基づいて搬送元のステーションから搬
送先のステーションまでの走行パルス数Pをカウントす
る。即ち、コントローラ16は、搬送元のステーション
と搬送先のステーションとの間の検出ステーション間走
行量としての検出ステーション間パルス数Qxをカウン
トするようになっている。
【0052】コントローラ16は、各搬送作業走行毎
に、基準ステーション間パルス数Px及び検出ステーシ
ョン間パルス数Qxを演算し、これら基準ステーション
間パルス数Px及び検出ステーション間パルス数Qxに
基づいて仮補正係数αを演算するようになっている。こ
の場合、コントローラ16は次式(1)に従って、検出
ステーション間パルス数Qxを基準ステーション間パル
ス数Pxにて除することにより、仮補正係数αを演算す
るようになっている。
【0053】α=Qx/Px …(1) コントローラ16は、仮補正係数αが次式(2)に示す
所定の範囲K1内の値であるか否かを判断し、仮補正係
数αがその範囲K1内にない時には、コントローラ16
は異常信号を出力して、有軌道台車Mを非常停止させ
る。
【0054】Z1≦α≦Z2 …(2) 尚、本実施の形態では、Z1は「0.9」に、Z2は
「1.1」に設定されている。
【0055】コントローラ16は、過去に各搬送作業走
行毎に演算した仮補正係数αの内、前記所定の範囲K1
内の数値である各仮補正係数αの所定回数N回分の平均
値を演算し、その平均値を補正係数βとして演算するよ
うになっている。即ち、コントローラ16は次式(3)
に従って補正係数βを演算するようになっている。
【0056】 β=(α1+α2+…+αN)/N …(3) 尚、式(3)のαに付した数字(1〜N)は、過去に行
った搬送作業走行時に演算した仮補正係数αを便宜的に
区別するための添え字である。又、本実施の形態では、
所定回数Nを100回として演算している。
【0057】コントローラ16は、補正係数βが次式
(4)に示す所定の範囲K2内の値であるか否かを判断
し、補正係数βがその範囲K2内にない時には、コント
ローラ16は異常信号を出力して、有軌道台車Mを非常
停止させる。
【0058】Z3≦β≦Z4 …(4) 尚、本実施の形態では、Z3は「0.95」に、Z4は
「1.05」に設定されている。通常、各Z1〜Z4の
値は次式(5)に示すように設定される。
【0059】Z1≦Z3≦Z4≦Z2 …(5) コントローラ16は、演算した補正係数βに基づいて前
記第1〜第4基準パルス数P1〜P4を補正するように
なっている。即ち、コントローラ16は、第1〜第4基
準パルス数P1〜P4に補正係数βを乗ずることにより
当該基準パルス数P1〜P4を補正した第1〜第4補正
基準パルス数R1〜R4を演算するようになっている。
例えば第1補正基準パルス数R1は次式(6)に従って
演算される。
【0060】R1=β・P1 …(6) コントローラ16はこれら第1〜第4補正基準パルス数
R1〜R4に基づいて有軌道台車Mを制御するようにな
っている。
【0061】尚、前記コントローラ16からの異常信号
は、例えばインバータ18及び電磁ブレーキBsに電源
を供給するために設けられた図示しない電源装置に出力
され、電源装置はその異常信号に基づいてインバータ1
8及び電磁ブレーキBsに供給する電源を遮断する。す
ると、走行モータ19の回転が中止され、電磁ブレーキ
Bが作動して、有軌道台車Mは非常停止する。
【0062】次に、上記のように構成した無人搬送車の
制御装置の作用及び効果について説明する。コントロー
ラ16は、有軌道台車Mに荷の搬送作業を行わせる前
に、予め学習走行を行わせる。この学習走行時におい
て、コントローラ16は、エンコーダ16からの検出信
号に基づいて各ステーションST1〜ST4の基準パル
ス数P1〜P4及び基準1周分パルス数をカウントし、
メモリ21に記憶させる。
【0063】学習走行が完了すると、コントローラ16
は搬送指示データに従って有軌道台車Mに荷の搬送作業
を行わせる。即ち、コントローラ16は、搬送元データ
の示す搬送元であるステーションから、搬送先データの
示す搬送先であるステーションへ有軌道台車Mを走行さ
せて荷の搬送作業を行わせる。
【0064】以下に、例えば搬送元のステーションとし
て第1ステーションST1から搬送先ステーションとし
て第3ステーションST3へ荷を搬送する場合について
説明する。
【0065】コントローラ16は、まず、第1基準パル
ス数P1と第3基準パルスス数P3とに基づいて第1ス
テーションST1から第3ステーションST3までの基
準となる走行距離、即ち、基準ステーション間パルス数
Px13を演算する。
【0066】又、コントローラ16は、その搬送作業を
行う走行(搬送作業走行)時において、エンコーダ13
からの検出信号に基づいて第1ステーションST1から
第3ステーションST3までの実際に検出した走行距
離、即ち、検出ステーション間パルス数Qx13を演算す
る。
【0067】次に、コントローラ16は、前記式(1)
に従って検出ステーション間パルス数Qx13を基準ステ
ーション間パルス数Px13にて除すことにより仮補正係
数αを演算する。
【0068】コントローラ13は、演算した仮補正係数
αの値が前記式(2)に示す所定の範囲K1内にあるか
否かを判断し、演算した仮補正係数αの値がその範囲K
1内に無い時には、異常信号を出力し、有軌道台車Mを
非常停止させる。
【0069】一方、演算した仮補正係数αの値が所定の
範囲K1内にある時には、コントローラ16は、前記式
(3)に従って過去に各搬送作業走行毎に演算した仮補
正係数αの内、前記所定の範囲K1内の数値である仮補
正係数αの所定回数N回分の平均値を補正係数βとして
演算する。
【0070】コントローラ13は、式(3)に基づいて
演算した補正係数βの値が前記式(4)に示す所定の範
囲K2内にあるか否かを判断し、その範囲K2内に無い
時には、異常信号を出力して有軌道台車Mを非常停止さ
せる。
【0071】一方、補正係数βの値が前記所定の範囲K
2内にある時には、コントローラ13は、その演算した
補正係数βを適宜に基準パルス数P1〜P4に乗じて、
基準パルス数P1〜P4を補正する。そして、コントロ
ーラ16は、その補正した基準パルス数P1〜P4(補
正基準パルス数R1〜R4)に基づいて有軌道台車Mの
走行を制御する。
【0072】本実施の形態によれば、以下(イ)〜
(チ)に示す効果を有する。 (イ)各ステーションST1〜ST4の基準パルス数P
1〜P4を搬送作業毎に自動で補正できるので、有軌道
台車Mの走行を正確に制御でき、当該有軌道台車Mを目
的のステーションST1〜ST4に停止させることがで
きる。従って、荷の搬送作業を正確且つ確実に行うこと
ができる。この場合、例えば計測輪12が有軌道台車M
の搬送作業走行に従って摩耗したり、温度変化等でその
径が伸縮しても、搬送作業毎に基準パルス数P1〜P4
が補正されるので、正確且つ確実に有軌道台車Mにて荷
の搬送作業を行わせることができる。
【0073】(ロ)コントローラ16は、搬送作業毎に
補正係数βを演算し、その補正係数βを乗ずることによ
り、容易に前記基準パルス数P1〜P4を補正できる。
この場合、基準パルス数P1〜P4は変更されず、補正
係数β側が変更されることによって、基準パルス数P1
〜P4が補正される。従って、有軌道台車Mの走行に応
じて、精度良く基準パルス数P1〜P4の補正を行うこ
とができ、より正確に有軌道台車Mは荷の搬送作業を行
うことができる。例えば基準走行パルス数P1〜P4を
保存することにより、補正後のパルス数(補正基準パル
ス数R1〜R4)が際限無くズレていくことを防止でき
る。
【0074】(ハ)補正係数βは、荷の搬送作業毎に演
算される仮補正係数αを、過去所定回数N回分の平均値
を取ることにより求められる。従って、過去に行われた
搬送作業時の有軌道台車Mの走行状態に応じて補正係数
βを設定できるので、より精度良く基準パルス数P1〜
P4の補正を行うことができる。例えばこの平均化によ
って、走行時における突発的な変化に影響され難い。
【0075】(ニ)メモリ21には、ホームポジション
HPから各ステーションST1〜ST4までの基準とな
る走行量である第1〜第4基準パルス数P1〜P4が記
憶されている。この場合、これら基準パルス数P1〜P
4に基づいて基準ステーション間パルス数Px等の有軌
道台車Mの走行に必要な各種データを容易に演算するこ
とができる。例えばこれら基準パルス数P1〜P4に基
づいて、搬送元ステーションと搬送先ステーションとの
間の走行パルス数Pである基準ステーション間パルス数
Pxを容易に演算することができる。即ち、これら基準
パルス数P1〜P4をメモリ21に記憶させることによ
って、効率良く且つ容易に有軌道台車Mの走行に必要な
各種データを演算できる。
【0076】(ホ)この搬送システム1では、荷の搬送
を行う搬送作業走行に先立って行われる有軌道台車Mの
学習走行によって、前記第1〜第4基準パルス数P1〜
P4を容易にメモリ21に記憶させることができる。更
に、この学習走行時に前記基準パルス数P1〜P4を記
憶させることから、これから搬送作業を行う有軌道台車
Mの状態に基づく基準パルス数P1〜P4を記憶させる
ことができる。従って、より正確に有軌道台車Mによる
荷の搬送作業を行わせることができる。
【0077】(ヘ)上記実施の形態において、搬送作業
毎に演算した仮補正係数αの値が範囲K1内に無い時に
は、有軌道台車Mを非常停止させる。通常、仮補正係数
αの値が範囲K1外となる場合は、各ステーションST
1〜ST4等を特定するドグ9aの位置がずれた場合や
当該ドグ9aを検出するドグセンサ14a等に異常が発
生した場合である。従って、これらドグ9a及びドグセ
ンサ14a等に異常が発生した場合には有軌道台車Mを
非常停止させて、容易且つ確実に荷の搬送作業を中止さ
せることができる。
【0078】(ト)上記(ヘ)の効果同様、仮補正係数
αに基づいて演算した補正係数βの値が範囲K2内に無
い時には、有軌道台車Mを非常停止させる。通常、補正
係数βの値が範囲K2外となるのは、上記ドグ9a及び
ドグセンサ14a等の異常時である。従って、これら異
常時には有軌道台車Mを非常停止させて、容易且つ確実
に荷の搬送作業を中止させることができる。
【0079】(チ)前記範囲K1外である仮補正係数α
を除外して、補正係数βが演算されるので、より正確に
補正係数βを演算することができる。尚、本発明は上記
実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸
脱しない範囲で、適宜に変更して実施することもでき
る。
【0080】(1)上記実施の形態において、有軌道台
車Mを通常停止させる時の制御に応用してもよい。この
場合、有軌道台車Mの停止は、前記したようにコントロ
ーラ16が停止信号をインバータ18及びスイッチBs
に出力することにより行われる。コントローラ16のメ
モリ21には、予め学習走行時に計測した停止信号が出
力された時点から有軌道台車Mが停止するまでの間に、
コントローラ16がエンコーダ13からの検出信号に基
づいてカウントした基準停止パルス数Ptが記憶されて
いる。この基準停止パルス数は、基準走行量及び基準停
止走行量である。
【0081】コントローラ16は、各搬送作業走行時の
通常停止毎に、停止信号が出力された時点から有軌道台
車Mが停止するまでの間に、エンコーダ13から出力さ
れるパルス数、即ち、検出停止走行量としての検出停止
パルス数Qtをカウントする。この場合、コントローラ
16は次式(7)に従って、基準停止パルス数Pt及び
検出停止パルス数Qtに基づいて仮補正係数αを演算す
る。
【0082】α=Qt/Pt …(7) この仮補正係数αから基準停止パルス数Ptを補正する
補正係数βを求める方法は、前記基準走行パルス数P1
〜P4を補正する補正係数βを求める方法と同一であ
る。
【0083】即ち、コントローラ16は、演算した仮補
正係数αが前記式(2)に示す範囲K1内にあれば、式
(3)に従って過去に各搬送作業走行毎に演算した仮補
正係数αの内、前記所定の範囲K1内の数値である仮補
正係数αの所定回数Nの平均値を演算し、その平均値を
補正係数βとする。
【0084】又、仮補正係数αが前記式(2)に示す所
定の範囲K1内にない時には、コントローラ16は異常
信号を出力して、有軌道台車Mを非常停止させる。コン
トローラ16は、演算した補正係数βが次式(4)に示
す所定の範囲K2内の値であるか否かを判断し、その範
囲K2内にあれば、補正係数βと基準停止パルス数Pt
とを乗じて基準停止パルス数Ptを補正する。又、補正
係数βがその範囲K2内にない時には、コントローラ1
6は異常信号を出力して、有軌道台車Mを非常停止させ
る。
【0085】このように、補正された基準停止パルス数
Ptに基づいてコントローラ16は、有軌道台車Mの通
常停止を制御する。例えば所定のステーションに有軌道
台車Mを通常停止させる場合、コントローラ16は、前
記ステーションの停止位置を示すパルス数である補正基
準パルス数(又は基準パルス数)よりも補正停止パルス
数分だけ手前で、停止信号を出力することによって、よ
り正確に有軌道台車Mの停止を目的のステーションに停
止させることができる。この場合、仮補正係数αは、検
出停止パルス数Qtを基準停止パルス数Ptにて除する
ことによって、容易に演算することができる。
【0086】(2)上記実施の形態では、有軌道台車M
は閉ループの軌道に沿って走行したが、有端状のレー
ル、例えば1本レールを走行する有軌道台車Mに応用し
てもよい。
【0087】(3)上記実施の形態において、無人搬送
車として工場等の天井を走行する天井走行車に応用して
もよい。この天井走行車は、天井に吊下された走行レー
ルに沿って走行する。又、無人搬送車として床面に敷設
された電磁誘導線に沿って走行する搬送台車に応用して
もよい。
【0088】(4)上記実施の形態において、有軌道台
車Mが各ステーションST1〜ST4を通過する毎に、
仮補正係数αを演算し、補正係数βに基づいて基準走行
パルス数P1〜P4を演算するように構成してもよい。
【0089】この場合、コントローラ16は、有軌道台
車MがステーションST1〜ST4を通過する毎に、エ
ンコーダ13からの検出信号に基づいて現在通過したス
テーションと先に通過したステーションとの間の距離で
ある検出ステーション間パルス数Qxを演算する。
【0090】更に、コントローラ16は、基準走行パル
ス数P1〜P4に従って、前記通過したステーションに
対応する基準ステーション間パルス数Pxを演算する。
この場合、コントローラ16は、前記検出ステーション
間パルス数Qxを基準ステーション間パルス数Pxにて
除すことにより、仮補正係数αを演算する。
【0091】そして、コントローラ16は、搬送作業中
においてステーションを通過する毎に仮補正係数αを演
算し、その仮補正係数αに基づいて補正係数βを演算し
て、基準走行パルス数P1〜P4等の補正を行う。」 (5)上記別例(4)に関連して、カーブ区間4を示す
ドグ9b又は磁気テープ10を通過する毎に仮補正係数
αを演算してもよい。
【0092】又、通過するステーションST1〜ST4
やカーブ区間4のドグ9a,9bや磁気テープ10では
仮補正係数αを演算しないが、位置の異常は判定するよ
うにしてもよい。
【0093】(6)上記実施の形態では、走行レール2
上を転動する計測輪12の回転をエンコーダ13にて検
出して、有軌道台車Mの走行量を演算したが、例えばエ
ンコーダ13が走行モータ19の回転を検出して、有軌
道台車Mの走行量を演算してもよい。
【0094】(7)上記実施の形態では、学習走行によ
って第1〜第4基準パルス数P1〜P4をメモリ21に
記憶させた。これを、例えば学習走行を行うことなく、
これら第1〜第4基準パルス数P1〜P4を例えば本搬
送システム1の設計値等に基づいて演算し、この演算し
た第1〜第4基準パルス数P1〜P4をメモリ21に記
憶させてもよい。
【0095】(8)上記実施の形態において、例えばホ
ームポジションHP及びステーションST1〜ST4以
外の場所にドグ9aを設け、前記ドグ9aに基づいて所
定の走行距離を検出する毎に仮補正係数α及び補正係数
βを演算して、所定の走行距離毎に基準走行量を補正す
るように構成してもよい。
【0096】上記実施の形態から把握できる請求項以外
の技術思想について、以下にその効果とともに記載す
る。 (1)請求項1記載の発明において、記憶手段に記憶さ
れる基準走行量は、学習走行によって求められる無人搬
送車の走行制御装置。この制御装置によれば、学習走行
によって容易に基準走行量を記憶させることができる。
【0097】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1記載の発明
によれば、基準走行量が所定の走行距離毎に補正される
ことから、正確に無人搬送車の走行を制御することがで
きる。
【0098】請求項2記載の発明によれば、補正係数に
基づいて基準走行量を容易に補正することができる。請
求項3記載の発明によれば、基準走行量に補正係数を乗
ずることにより、容易に基準走行量を補正できる。
【0099】請求項4記載の発明によれば、所定の搬送
作業毎に仮補正係数を演算し、過去に演算した仮補正係
数の所定回数分の平均値を演算することにより前記補正
係数が演算されるので、より正確に無人搬送車の走行を
制御できる。
【0100】請求項5記載の発明によれば、ステーショ
ン基準走行量が所定の搬送作業毎に補正されるので、正
確に無人搬送車の走行を制御できる。請求項6記載の発
明によれば、請求項5記載の効果に加え、検出ステーシ
ョン間走行量を基準ステーション間走行量にて除すこと
により容易に仮補正係数を演算でき、当該仮補正係数に
基づいて演算される補正係数によって容易に基準走行量
を補正できる。
【0101】請求項7記載の発明によれば、記憶手段に
記憶されたステーション基準停止量に基づいて基準ステ
ーション間走行量を容易に演算できる。請求項8記載の
発明によれば、基準走行量を搬送作業毎に補正すること
によって、無人搬送車の停止を正確に制御できる。
【0102】請求項9記載の発明によれば、請求項8記
載の効果に加え、検出停止走行量を基準停止走行量にて
除すことにより、容易に仮補正係数を演算でき、当該仮
補正係数に基づいて演算される補正係数によって容易に
基準走行量を補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 有軌道台車を使用した各種の部品等の荷を搬
送する搬送システムを示す概略構成図。
【図2】 有軌道台車を示す斜視図。
【図3】 走行レールに取り付けられたドグ及び磁気テ
ープ並びに有軌道台車に取り付けられたドグセンサ及び
磁気センサを示す断面図。
【図4】 本搬送システムの電気的構成を示す構成図。
【符号の説明】 1…搬送システム、12…走行輪としての計測輪、13
…検出手段としてのエンコーダ、16…走行制御手段及
び補正制御手段としてのコントローラ、21…記憶手段
としてのメモリ、V…軌道、M…無人搬送車としての有
軌道台車、ST1〜ST4…停止位置としての第1〜第
4ステーション、P1〜P4…基準走行量としての第1
〜第4基準パルス数、Px…基準ステーション間走行量
としての基準ステーション間パルス数、Qx…検出ステ
ーション間走行量としての検出ステーション間パルス
数、Pt…基準走行量及び基準停止走行量としての基準
停止パルス数、Qt…検出停止走行量として検出停止パ
ルス数、α…仮補正係数、β…補正係数、N…所定回
数。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定められた軌道に沿って走行する無
    人搬送車の走行量を検出する走行輪を備えた検出手段
    と、 前記検出手段にて検出され、前記軌道上で無人搬送車を
    停止させる停止位置を示す基準走行量を予め記憶した記
    憶手段と、 前記記憶手段に記憶された基準走行量に基づいて無人搬
    送車の走行を制御する走行制御手段とを備えた無人搬送
    車の走行制御装置において、 前記基準走行量を無人搬送車の所定の走行距離毎に自動
    で補正する補正制御手段とを備えた無人搬送車の走行制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記補正制御手段は、前記無人搬送車の
    所定の搬送作業毎に基づいて補正係数を演算し、その補
    正係数に基づいて前記基準走行量を補正する請求項1記
    載の無人搬送車の走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記補正制御手段は、前記補正係数を基
    準走行量に乗ずることにより前記基準走行量を補正する
    請求項2記載の無人搬送車の走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補正制御手段は、所定の搬送作業毎
    に仮補正係数を演算し、過去に演算した仮補正係数の所
    定回数分の平均値を演算することにより前記補正係数を
    演算する請求項3記載の無人搬送車の走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記停止位置は軌道に設けられた複数の
    荷受渡し用のステーションであって、前記記憶手段には
    基準走行量として各ステーションの位置を示すステーシ
    ョン基準走行量が記憶された請求項1〜4のいずれかに
    記載の無人搬送車の走行制御装置。
  6. 【請求項6】 前記停止位置は軌道に設けられた複数の
    荷受渡し用のステーションであって、前記記憶手段には
    基準走行量として各ステーションの位置を示すステーシ
    ョン基準走行量が記憶されるとともに、前記補正制御手
    段は前記搬送作業時に検出手段にて検出された荷の搬送
    元のステーションから搬送先のステーションまでの検出
    ステーション間走行量を、前記記憶手段に記憶されたス
    テーション基準走行量に基づいて求められる搬送元のス
    テーションから搬送先のステーションまでの基準ステー
    ション間走行量にて除すことにより仮補正係数を演算す
    る請求項4記載の無人搬送車の走行制御装置。
  7. 【請求項7】 前記記憶手段には、無人搬送車の走行原
    点である基準位置から各ステーションまでの距離がステ
    ーション基準停止量として記憶され、搬送元のステーシ
    ョン基準停止量から搬送先のステーション基準停止量を
    減じることにより、基準ステーション間走行量を演算す
    る請求項6記載の無人搬送車の走行制御装置。
  8. 【請求項8】 前記基準走行量は、走行制御手段が無人
    搬送車を停止させる停止信号を出力してから無人搬送車
    が停車するまでの距離であって、前記記憶手段には基準
    走行量として走行制御手段が停止信号を出力してから無
    人搬送車が停車するまでに検出手段が検出する無人搬送
    車の基準停止走行量を記憶した請求項1〜4のいずれか
    に記載の無人搬送車の走行制御装置。
  9. 【請求項9】 前記基準走行量は、走行制御手段が無人
    搬送車を停止させる停止信号を出力してから無人搬送車
    が停車するまでの距離であって、前記記憶手段には基準
    走行量として走行制御手段が停止信号を出力してから無
    人搬送車が停車するまでに検出手段が検出する無人搬送
    車の基準停止走行量が予め記憶されるとともに、 前記補正制御手段は、搬送作業時に停止信号を出力して
    から無人搬送車が停車するまでの検出手段にて検出され
    た検出停止走行量を、前記基準停止走行量にて除すこと
    によって仮補正係数を演算する請求項4記載の無人搬送
    車の走行制御装置。
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