JPH09240297A - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents

作業車の走行伝動構造

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JPH09240297A
JPH09240297A JP8048797A JP4879796A JPH09240297A JP H09240297 A JPH09240297 A JP H09240297A JP 8048797 A JP8048797 A JP 8048797A JP 4879796 A JP4879796 A JP 4879796A JP H09240297 A JPH09240297 A JP H09240297A
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transmission
shift
speed position
auxiliary
main
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Masao Takagi
高木  政夫
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業車の走行伝動構造において、現在の変速
位置(主変速装置)から少しだけ異なる伝動比に変速操
作し、再び元の変速位置に戻すと言う変速操作が容易に
行えるようにする。 【解決手段】 複数段に変速操作可能な主変速装置A,
Bと、前後進切換装置C1とを直列に配置して、高速位
置及び低速位置を備えた副変速装置C2を、前後進切換
装置C1の前進側の下手に配置し、副変速装置C2にお
ける高速位置と低速位置との間の伝動比の差を、主変速
装置A,Bにおける各変速位置の間での伝動比の差より
も小に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不整地を走行しなが
ら作業を行う作業車において、走行系の伝動構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】作業車の一例である農用トラクタにおい
ては、複数段に変速操作可能な主変速装置と前後進切換
装置とを直列に配置したものが多くある。これにより、
前後進切換装置の前進側において、主変速装置の変速段
数に亘り変速操作が行えるのであり、前後進切換装置の
後進側において、主変速装置の変速段数に亘り変速操作
が行える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】農用トラクタ等のよう
に不整地を走行して作業を行う作業車では、主変速装置
をある変速位置に変速操作しての走行中において、作業
地の状態の変化等により機体に掛かる負荷が変化した場
合、現在の変速位置(主変速装置)から少しだけ異なる
伝動比の変速位置に変速操作し、機体に掛かる負荷が元
の状態に戻ると、再び元の変速位置に戻したいと言う要
望がある。本発明は作業車の走行伝動構造において、現
在の変速位置(主変速装置)から少しだけ異なる伝動比
に変速操作し、再び元の変速位置に戻すと言う変速操作
が容易に行えるように構成することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〔I〕請求項1の特徴によると、前後進切換装置を前進
側に切換操作し、主変速装置をある変速位置に変速操作
しての前進中において、作業地の状態の変化等により機
体に掛かる負荷が変化した場合、副変速装置を高速位置
から低速位置(又は低速位置から高速位置)に変速操作
すれば良く、機体に掛かる負荷が元の状態に戻ると、副
変速装置を元の高速位置(又は低速位置)に変速操作す
ればよい。この場合、副変速装置における高速位置と低
速位置との間の伝動比の差を、主変速装置における各変
速位置の間での伝動比の差よりも小に設定しているの
で、前述のように副変速装置を高速位置から低速位置
(又は低速位置から高速位置)に変速操作すれば、現在
の変速位置から少しだけ異なる伝動比の変速位置に変速
操作すると言うことが容易に行える。
【0005】前後進切換装置の下手側(前進側及び後進
側の両方の下手)に単純に、前述の副変速装置を配置す
れば、前進中及び後進中の両方において、前述と同様に
現在の変速位置から少しだけ異なる伝動比の変速位置に
変速操作すると言うことが行える。しかしながら、前後
進切換装置の下手側(前進側及び後進側の両方の下手)
に単純に副変速装置を配置すれば、前後進切換装置の前
端から副変速装置の後端までの長さが、前後進切換装置
の長さと副変速装置の長さとの単純な和となって、全体
的に長いものになってしまう。
【0006】これに対し請求項1の特徴では、前後進切
換装置の前進側の下手に前述の副変速装置が配置されて
おり、後進側の下手には副変速装置は配置されていな
い。これにより、前後進切換装置の後進側の伝動系と副
変速装置とが並列的に配置される状態となり、副変速装
置の前部を前後進切換装置の後部に入り込ませることが
できるので、この副変速装置の前部が入り込んだ分だ
け、前後進切換装置の前端から副変速装置の後端までの
長さを短いものにすることができる。農用トラクタ等の
作業車では実際には前進しながらの作業がほとんどであ
り、後進しながらの作業はほとんど無いと言ってよい。
これにより、請求項1の特徴のように前後進切換装置の
前進側の下手に前述の副変速装置を配置し、後進側の下
手には副変速装置を配置しなくても、作業面での支障は
ない。
【0007】〔II〕請求項2の特徴によると、副変速
装置を前進高速位置(又は前進低速位置)に変速操作
し、主変速装置をある変速位置に変速操作しての前進中
において、作業地の状態の変化等により機体に掛かる負
荷が変化した場合、副変速装置を前進高速位置から前進
低速位置(又は前進低速位置から前進高速位置)に変速
操作すれば良く、機体に掛かる負荷が元の状態に戻る
と、副変速装置を元の前進高速位置(又は前進低速位
置)に変速操作すればよい。この場合、副変速装置にお
ける前進高速位置と前進低速位置との間の伝動比の差
を、主変速装置における各変速位置の間での伝動比の差
よりも小に設定しているので、前述のように副変速装置
を前進高速位置から前進低速位置(又は前進低速位置か
ら前進高速位置)に変速操作すれば、現在の変速位置か
ら少しだけ異なる伝動比の変速位置に変速操作すると言
うことが容易に行える。
【0008】前後進切換装置の下手側(前進側及び後進
側の両方の下手)に単純に、高速位置及び低速位置を備
えた副変速装置を配置すれば、前進中及び後進中の両方
において、前述と同様に現在の変速位置から少しだけ異
なる伝動比の変速位置に変速操作すると言うことが行え
る。しかしながら、前後進切換装置の下手側(前進側及
び後進側の両方の下手)に単純に前述のような副変速装
置を配置すれば、前後進切換装置の前端から副変速装置
の後端までの長さが、前後進切換装置の長さと副変速装
置の長さとの単純な和となって、全体的に長いものにな
ってしまう。
【0009】これに対し請求項2の特徴では、前進高速
位置、前進低速位置及び後進位置を備えて副変速装置を
構成しているので、副変速装置において後進位置の伝動
系と前進高速位置及び前進低速位置の伝動系とが並列的
に配置される状態となり、前述のような前後進切換装置
の前端から副変速装置の後端に相当するまでの長さ(請
求項2の特徴の副変速装置の長さ)を、短いものにする
ことができる。農用トラクタ等の作業車では実際には前
進しながらの作業がほとんどであり、後進しながらの作
業はほとんど無いと言ってよい。これにより、請求項2
の特徴のように後進側の伝動系に、後進高速位置及び後
進低速位置を配置しなくても作業面での支障はない。
【0010】〔III〕請求項3の特徴によると、請求
項1又は2の場合と同様に前項〔I〕又は〔II〕に記
載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような
「作用」を備えている。請求項3の特徴によると、操縦
者が第1人為変速具を操作すればアクチュエータにより
主変速装置の変速操作が行われ、操縦者が第2人為変速
具を操作すればアクチュエータにより副変速装置の変速
操作が行われる。これにより、第1及び第2人為変速具
により主及び副変速装置を直接に変速操作する構成に比
べて、主及び副変速装置の変速操作が楽に行える。
【0011】〔IV〕請求項4の特徴によると、請求項
3の場合と同様に前項〔III〕に記載の「作用」を備
えており、これに加えて以下のような「作用」を備えて
いる。請求項4の特徴によると、操縦者は変速レバーを
手で持って操作することにより主変速装置の変速操作が
行えるのであり、変速レバーを持っている手で操作スイ
ッチを操作することにより、副変速装置の変速操作が行
える。
【0012】〔V〕請求項5の特徴によると、請求項1
〜4のうちのいずれか一つの場合と同様に前項〔I〕〜
〔IV〕のうちのいずれか一つに記載の「作用」を備え
ており、これに加えて以下のような「作用」を備えてい
る。請求項5の特徴によると、高速位置(前進高速位
置)であるか低速位置(前進低速位置)であるかと言う
ような、副変速装置の変速状態を操縦者が目視確認する
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(1)図1は作業車の一例である農用トラクタの伝動系
を示しており、エンジン1からの動力が主クラッチ2、
第1主変速装置A(主変速装置に相当)、多板式の走行
変速用の油圧クラッチ3、第1副変速装置C(副変速装
置に相当)、第2主変速装置B(主変速装置に相当)、
第2副変速装置D及び後輪デフ機構4aを介して後輪4
に伝達され、後輪デフ機構4aの直前から分岐した動力
が、伝動軸5及び前輪デフ機構6aを介して前輪6に伝
達される。エンジン1からの動力が、PTO変速装置7
を介してPTO軸8に伝達される。
【0014】第1主変速装置Aは、2組のシフト部材
9,10を備えたシンクロメッシュ型式のギヤ変速型式
で4段に変速可能に構成されて、第2主変速装置Bも1
組のシフト部材30を備えたシンクロメッシュ型式のギ
ヤ変速型式で2段に変速可能に構成されており、第1及
び第2主変速装置A,Bにより8段に変速可能である。
第1主変速装置Aのシフト部材9,10は、第1及び第
2油圧シリンダ11,12(アクチュエータに相当)に
よってスライド操作され、第2主変速装置Bのシフト部
材30は、第3油圧シリンダ13(アクチュエータに相
当)によってスライド操作される。第2副変速装置Dは
1組のシフト部材31を備えたギヤ変速型式で2段に変
速可能に構成されており、シフト部材31を副変速レバ
ー43により直接にスライド操作する。
【0015】(2)次に第1副変速装置Cについて説明
する。図2及び図1に示すように、第1副変速装置Cは
シフト部材47を備えたシンクロメッシュ型式の前後進
切換部C1(前後進切換装置に相当)と、シフト部材4
8を備えたシンクロメッシュ型式で2段に変速可能な変
速部C2(副変速装置に相当)とで構成されている。
【0016】前後進切換部C1は、油圧クラッチ3から
の伝動軸44に、後進ギヤ45及び前進円筒軸46が相
対回転自在に外嵌されて構成されており、伝動軸44に
備えられたシフト部材47を、紙面右方にスライド操作
して後進ギヤ45に咬合させると(後進位置に相当)、
伝動軸44の動力が後進ギヤ45から中間ギヤ55を介
して、変速部C2を通らずに逆転状態で、第2主変速装
置Bへの伝動軸49に伝達される。逆に、シフト部材4
7を紙面左方にスライド操作して前進円筒軸46に咬合
させると、伝動軸44の動力が正転状態で前進円筒軸4
6に伝達されるのであり、シフト部材47は前後進レバ
ー16により直接にスライド操作する。
【0017】図2及び図1に示すように変速部C2は、
前進円筒軸46に高速ギヤ50が相対回転自在に外嵌さ
れ、伝動軸44に低速ギヤ51が相対回転自在に外嵌さ
れて構成されている。前進円筒軸46に備えられたシフ
ト部材48を、紙面右方にスライド操作して高速ギヤ5
0に咬合させると(高速位置及び前進高速位置に相
当)、前進円筒軸46の動力が正転の高速状態で伝動軸
49に伝達される。逆に、シフト部材48を紙面左方に
スライド操作して低速ギヤ51に咬合させると(低速位
置及び前進低速位置に相当)、前進円筒軸46の動力が
正転の低速状態で伝動軸49に伝達されるのであり、シ
フト部材48は第4油圧シリンダ14(アクチュエータ
に相当)によってスライド操作される。この場合、変速
部C2における高速ギヤ50と低速ギヤ51との間の伝
動比の差が、後述する第1及び第2主変速装置A,B
(変速レバー33)の各変速位置の間での伝動比の差よ
りも小に設定されている。
【0018】次に、変速部C2の第4油圧シリンダ14
について説明する。図3に示すように、第4油圧シリン
ダ14の紙面左側の油室に作動油を給排操作する電磁操
作弁22が備えられ、第4油圧シリンダ14の紙面右側
の油室に、後述する油路17から分岐した油路27が接
続されて、作動油が常時供給されている。電磁操作弁2
2は作動油の入力ポート、作動油の出力ポート及び作動
油のドレンポートを備えた3ポート式で、作動油を供給
する供給位置及び作動油を排出する排出位置の2位置に
操作自在に構成されており、バネで供給位置側に付勢さ
れている。
【0019】以上の構造により電磁操作弁22を供給位
置に操作すると、ピストン14aの受圧面積の違いによ
り、ピストン14aが図3に示すように紙面右方に移動
するのであり、この状態が変速部C2のシフト部材48
が高速ギヤ50に咬合する状態である。次に電磁操作弁
22を排油位置に操作すると、油路27から供給される
作動油によりピストン14aが紙面左方に移動するので
あり、この状態が変速部C2のシフト部材48が低速ギ
ヤ51に咬合する状態である。
【0020】(3)次に、第1主変速装置Aの第1及び
第2油圧シリンダ11,12について説明する。図3に
示すように、大径のシリンダ部と小径のシリンダ部とを
形成して、大径ピストン23及び小径ピストン24をス
ライド自在に内装し、大径ピストン23の開孔に小径ピ
ストン24にスライド自在に挿入して、第1及び第2油
圧シリンダ11,12が構成されている。
【0021】小径ピストン24の紙面右側に作動油を給
排操作する電磁操作弁25、及び大径ピストン23の紙
面左側に作動油を給排操作する電磁操作弁26が備えら
れている。電磁操作弁25,26は作動油の入力ポー
ト、作動油の出力ポート及び作動油のドレンポートを備
えた3ポート式で、第1及び第2油圧シリンダ11,1
2に作動油を供給する供給位置、及び作動油を排出する
排出位置の2位置に操作自在に構成されており、バネで
供給位置側に付勢されている。
【0022】以上の構成により両方の電磁操作弁25,
26を供給位置に操作しておくと、図3の第2油圧シリ
ンダ12に示すように、大径ピストン23の受圧面積の
方が小径ピストン24の受圧面積よりも大きい点によ
り、大径及び小径ピストン23,24が互いに押し合い
ながら、大径及び小径ピストン23,24が紙面右方に
移動しようとするのであり、大径及び小径のシリンダ部
の段部に大径ピストン23が当たり、この位置で大径及
び小径ピストン23,24が保持される。この状態が図
1に示すシフト部材9,10の中立停止位置である。
【0023】次に、電磁操作弁26を供給位置に残した
状態で電磁操作弁25を排油位置に操作すると、図3の
第1油圧シリンダ11に示すように、大径ピストン23
を残して小径ピストン24が紙面右方に移動する。この
状態が、図1に示すシフト部材9,10が紙面右方にス
ライド操作されて、伝動ギヤに咬合する状態である。逆
に電磁操作弁25を供給位置に残した状態で電磁操作弁
26を排油位置に操作すると、大径及び小径ピストン2
3,24が一体で紙面左方に移動する。この状態が図1
に示すシフト部材9,10が紙面左方にスライド操作さ
れて、伝動ギヤに咬合する状態である。
【0024】次に、第2主変速装置Bの第3油圧シリン
ダ13について説明する。図3に示すように第4油圧シ
リンダ14と同様に、第3油圧シリンダ13の紙面右側
の油室に作動油を給排操作する電磁操作弁29が備えら
れ、第3油圧シリンダ13の紙面左側の油室に、後述す
る油路17から分岐した油路28が接続されて、作動油
が常時供給されている。電磁操作弁29は作動油の入力
ポート、作動油の出力ポート及び作動油のドレンポート
を備えた3ポート式で、作動油を供給する供給位置及び
作動油を排出する排出位置の2位置に操作自在に構成さ
れており、バネで供給位置側に付勢されている。
【0025】以上の構造により電磁操作弁29を供給位
置に操作すると、ピストン13aの受圧面積の違いによ
り、ピストン13aが図3に示すように紙面左方に移動
するのであり、この状態が第2主変速装置Bの低速状態
である。次に、電磁操作弁29を排油位置に操作する
と、油路28から供給される作動油によりピストン13
aが紙面右方に移動するのであり、この状態が第2主変
速装置Bの高速状態である。
【0026】(4)次に、第1,2,3,4油圧シリン
ダ11,12,13,14、及び油圧クラッチ3に対す
る油圧回路について説明する。図3に示すように、ポン
プ15から油路17,18が並列的に分岐しており、油
路18に電磁比例型式の圧力制御弁21、及び操作弁3
5が直列に接続されており、操作弁35の下手側に油圧
クラッチ3が接続されている。操作弁35は油圧クラッ
チ3に作動油を供給してこれを伝動操作する供給位置3
5a、及び油圧クラッチ3から作動油を排出してこれを
伝動遮断操作する排油位置35bに操作自在なパイロッ
ト操作式であり、バネによって排油位置35b側に付勢
されている。油路17における絞り部19の下手側から
パイロット油路20が分岐しており、パイロット油路2
0が操作弁35に接続されている。
【0027】油路17における絞り部19から上手側
に、前述の電磁操作弁22,25,26,29が接続さ
れている。油路17における絞り部19から下手側に、
閉側に付勢された開閉弁36,37,38,39,40
が接続されている。第1,2,3,4油圧シリンダ11
〜14において、変速位置(1速位置、2速位置又は低
速位置等) に対応する位置に凹部がピストンロッドに形
成されており、変速位置と変速位置の間の中立部が凸状
に形成されている。変速位置と変速位置との間において
開閉弁36〜39を開操作する連係機構32が備えられ
ている。第1副変速装置Cの前後進切換部C1における
シフト部材47のスライド操作用のシフト軸にも、前述
と同様な凹部及び凸状の中立部が形成され、前進側と後
進側との間で開閉弁40を開操作する連係機構32が備
えられている。
【0028】操縦者が人為的に操作するもので、1速位
置〜8速位置の操作位置を備えた変速レバー33(第1
人為変速具に相当)が備えられて、変速レバー33の操
作位置を検出するポテンショメータ34の信号が制御装
置42に入力されており、変速レバー33の操作に基づ
いて制御装置42が電磁操作弁25,26,29を操作
する。変速レバー33の握り部にボタン型式の操作スイ
ッチ52(第2人為変速具に相当)が備えられており、
操作スイッチ52の操作に基づいて制御装置42が電磁
操作弁22を操作する。油路17における絞り部19の
下手側にパイロット油路20のパイロット圧を検出する
圧力センサー41が備えられており、圧力センサー41
の信号が制御装置42に入力されている。
【0029】(5)次に、変速レバー33による第1及
び第2主変速装置A,Bの変速操作について説明する。
図3に示す状態は変速レバー33を1速位置に操作して
いる状態であり、第1油圧シリンダ11が第1主変速装
置Aの1速位置、第2油圧シリンダ12が中立停止位
置、第3油圧シリンダ13が第2主変速装置Bの低速位
置、前後進レバー16が前進側に位置した前進1速状態
である。これによって、パイロット油路20のパイロッ
ト圧により、操作弁35が供給位置35aに操作され
て、油圧クラッチ3が伝動操作されている。
【0030】この前進1速状態において変速レバー33
を例えば2速位置に操作すると、第1油圧シリンダ11
の電磁操作弁25が排油位置から供給位置に操作され、
第1油圧シリンダ11の電磁操作弁26が供給位置から
排出位置に操作される。これにより、第1油圧シリンダ
11の大径及び小径ピストン23,24が、図3に示す
1速位置から紙面左方に移動し始めて、シフト部材9が
スライド操作され始める。
【0031】この第1油圧シリンダ11の大径及び小径
ピストン23,24の移動の間に、連係機構32によっ
て開閉弁36が開操作される(第2油圧シリンダ12が
中立停止位置にあるので、開閉弁37は既に開操作され
ている)。これによって、パイロット油路20のパイロ
ット圧が低下し、バネの付勢力により操作弁35が供給
位置35aから排油位置35bに操作されて、油圧クラ
ッチ3が伝動遮断操作される。
【0032】次に第1油圧シリンダ11によるシフト部
材9のスライド操作が終了して第1主変速装置Aが2速
位置に変速操作されると(以上、第1制御手段に相
当)、連係機構32によって開閉弁36が閉操作され
て、パイロット油路20のパイロット圧が再び上昇し、
操作弁35が排油位置35bから供給位置35aに操作
される。前述のようにパイロット油路20において、パ
イロット圧が低下し再び上昇したことが圧力センサー4
1によって検出されると、制御装置42により圧力制御
弁21が操作されて、油圧クラッチ3に供給される作動
油の圧力が、変速レバー33の操作位置等に基づいて漸
次的に上昇操作されたり、急速に上昇操作されたりし
て、油圧クラッチ3が伝動操作される。
【0033】以上の変速操作と同様に、変速レバー33
を2速位置と3速位置とに亘り操作すれば、第1及び第
2油圧シリンダ11,12によって第1主変速装置Aが
変速操作され、変速レバー33を3速位置と4速位置と
に亘り操作すれば、第2油圧シリンダ12によって第1
主変速装置Aが変速操作される。変速レバー33を4速
位置と5速位置とに亘り操作すれば、第1,2,3油圧
シリンダ11,12,13によって第1及び第2主変速
装置A,Bが変速操作され、変速レバー33を5速位置
と6速位置とに亘り操作すれば、第1油圧シリンダ11
によって第1主変速装置Aが変速操作されるのであり、
変速レバー33を6速位置と7速位置とに亘り操作すれ
ば、第1及び第2油圧シリンダ11,12によって第1
主変速装置Aが変速操作され、変速レバー33を7速位
置と8速位置とに亘り操作すれば、第2油圧シリンダ1
2によって第1主変速装置Aが変速操作される。前後進
レバー16を前進側と後進側とに亘り操作すれば、連係
機構32により開閉弁40が開閉操作されて、前述と同
様に操作弁35により油圧クラッチ3が自動的に伝動遮
断及び伝動操作される。
【0034】(6)次に、操作スイッチ52による第1
副変速装置Cの変速部C2の変速操作について説明す
る。第1副変速装置Cの変速部C2において通常の状態
では、電磁操作弁22はバネの付勢力により供給位置に
操作されて、第4油圧シリンダ14のピストン14aが
図3の紙面右方に移動しており、変速部C2のシフト部
材48は高速ギヤ50に咬合している。
【0035】この状態において、図3に示す変速レバー
33の操作スイッチ52を一度押し操作すると、制御装
置42により電磁操作弁22が供給位置から排油位置に
操作される。これにより、油路27から供給される作動
油により第4油圧シリンダ14のピストン14aが紙面
左方に移動し始め、これに伴い連係機構32によって開
閉弁38が開操作され、操作弁35が排油位置35bに
操作されて油圧クラッチ3が伝動遮断操作される。次
に、第4油圧シリンダ14によりシフト部材48が低速
ギヤ51に咬合すると(以上、第2制御手段に相当)、
連係機構32によって開閉弁38が閉操作されて、操作
弁35が供給位置35aに操作され油圧クラッチ3が伝
動操作されて、表示ランプ53(表示手段に相当)が点
灯する。
【0036】この場合、変速部C2における高速ギヤ5
0と低速ギヤ51との間の伝動比の差が、第1及び第2
主変速装置A,B(変速レバー33)の各変速位置の間
での伝動比の差よりも小に設定されている。これによ
り、例えば変速レバー33を2速位置に操作している状
態において、前述のように操作スイッチ52を押し操作
して、変速部C2のシフト部材48を低速ギヤ51に咬
合させると、2速位置と1速位置との中間の伝動比での
伝動状態となる。
【0037】次に前述の状態において、変速レバー33
の操作スイッチ52をもう一度押し操作すると、制御装
置42により電磁操作弁22が排油位置から供給位置に
操作されて、変速部C2のシフト部材48が低速ギヤ5
1から高速ギヤ50に咬合するのであり、開閉弁38及
び操作弁35により油圧クラッチ3が自動的に伝動遮断
及び伝動操作されて、表示ランプ53が消灯する。
【0038】〔発明の実施の別形態〕第1副変速装置C
における前後進切換部C1において、シフト部材47が
後進ギヤ45に咬合すると点灯する表示ランプ(表示手
段に相当)(図示せず)を備えてもよい。
【0039】
【発明の効果】請求項1又は2の特徴のような副変速装
置を備えると、作業車において機体に掛かる負荷が変化
した場合、現在の変速位置(主変速装置)から少しだけ
異なる伝動比の変速位置に変速操作し、再び元の変速位
置に戻すと言う変速操作が容易に行えるようになって、
作業性を向上させることができた。この場合、後進時に
は前述のような変速操作はほとんど行われないと言う点
に着目して、請求項1又は2の特徴のように前進側にの
み前述のような変速機能を備えることによって、全体の
コンパクト化及び構造の簡素化の面で有利なものとな
る。
【0040】請求項3の特徴によると、請求項1又は2
の場合と同様に前述の請求項1又は2の「発明の効果」
を備えている。請求項3の特徴によると、アクチュエー
タにより主及び副変速装置の変速操作が楽に行えるの
で、操作性の良いものとなる。
【0041】請求項4の特徴によると、請求項3の場合
と同様に前述の請求項3の「発明の効果」を備えてい
る。請求項4の特徴によると、片方の手により主変速装
置用の変速レバー及び副変速装置用の操作スイッチの両
方を操作することができるので、さらに操作性の良いも
のとなる。
【0042】請求項5の特徴によると、請求項1〜4の
うちのいずれか一つの場合と同様に請求項1〜4のうち
のいずれか一つの「発明の効果」を備えている。請求項
5の特徴によると、高速位置(前進高速位置)であるか
低速位置(前進低速位置)であるかと言うような、副変
速装置の変速状態を操縦者が目視確認することができる
ので、操縦者の誤解を少なくすることができて、操縦者
の誤解に基づく誤操作を未然に防止することができた。
【0043】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行伝動系を示す概略図
【図2】第1副変速装置の縦断側面図
【図3】第1,2,3,4油圧シリンダに対する油圧回
路図
【符号の説明】
11,12,13,14 アクチュエータ 33 第1人為変速具、変速レバー 52 第2人為変速具、操作スイッ
チ 53 表示手段 A,B 主変速装置 C1 前後進切換装置 C,C2 副変速装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数段に変速操作可能な主変速装置
    (A),(B)と、前後進切換装置(C1)とを直列に
    配置して、高速位置及び低速位置を備えた副変速装置
    (C2)を、前記前後進切換装置(C1)の前進側の下
    手に配置すると共に、 前記副変速装置(C2)における高速位置と低速位置と
    の間の伝動比の差を、前記主変速装置(A),(B)に
    おける各変速位置の間での伝動比の差よりも小に設定し
    てある作業車の走行伝動構造。
  2. 【請求項2】 複数段に変速操作可能な主変速装置
    (A),(B)と、 前進高速位置、前進低速位置及び後進位置を備えた副変
    速装置(C)とを備えて、前記主変速装置(A),
    (B)と副変速装置(C)とを直列に配置すると共に、 前記副変速装置(C)における前進高速位置と前進低速
    位置との間の伝動比の差を、前記主変速装置(A),
    (B)における各変速位置の間での伝動比の差よりも小
    に設定してある作業車の走行伝動構造。
  3. 【請求項3】 前記主変速装置(A),(B)を変速操
    作するアクチュエータ(11),(12),(13)
    と、前記副変速装置(C),(C2)を変速操作するア
    クチュエータ(14)とを備え、人為的に操作される第
    1人為変速具(33)及び第2人為変速具(52)を備
    えて、 前記第1人為変速具(33)の操作に基づき前記アクチ
    ュエータ(11),(12),(13)を作動させて前
    記主変速装置(A),(B)を変速操作する第1制御手
    段と、前記第2人為変速具(52)の操作に基づき前記
    アクチュエータ(14)を作動させて前記副変速装置
    (C),(C2)を変速操作する第2制御手段とを備え
    てある請求項1又は2記載の作業車の走行伝動構造。
  4. 【請求項4】 前記第1人為変速具(33)を人為的に
    操作される変速レバー(33)に構成し、前記第2人為
    変速具(52)を人為的に操作される操作スイッチ(5
    2)に構成して、前記操作スイッチ(52)を前記変速
    レバー(33)に備えてある請求項3記載の作業車の走
    行伝動構造。
  5. 【請求項5】 前記副変速装置(C),(C2)の変速
    状態を表示する表示手段(53)を備えてある請求項1
    〜4のうちのいずれか一つに記載の作業車の走行伝動構
    造。
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