JP2022188378A - 作業車両 - Google Patents

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真佑 阿部
Shinsuke Abe
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Abstract

【課題】前後進多板クラッチ接続時のショック発生を防止できる作業車両を提供することを目的とする【解決手段】前進油圧多板クラッチC1と後進油圧多板クラッチC2を配置し、ポンプ46sから供給される圧油を受けて前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2への出力油路64a,64bに切り替える前後進切替バルブ50aを備え、前後進切替バルブ50aを含む前後進クラッチ制御バルブ50への供給油路60を分岐して、第一絞り62を介在した分岐油路63を接続し、分岐油路63から更に分岐して前記出力油路64a,64bに通じる補充油路65a,65bを設けた。また、前記補充油路65a,65bへの分岐部にさらに分岐して圧油一部をタンクに戻す油路66を備え、戻し油路66には第二絞り67を介在してなる。【選択図】図7

Description

本発明は、農業用トラクタ等の作業車両に関し、特に前進と後進を切り替える油圧式の前後進クラッチを備えた作業車両に関する。
従来の車両の動力伝達系統内に備えられ、前進と後進を切り替える油圧式の前後進クラッチを備え前後進を切り替える油路の切替バルブと圧力を制御する比例ソレノイドバルブを備えた作業車両が公知である(特許文献1)。
特開2007-285313号公報
上記技術においては、停車時などで前後進クラッチを中立にする場合、作動油の圧を抜けば、内部のばねの弾性力により中立に戻る仕組みとなっているが、停車時間が長くなると前後進クラッチ内部及びバルブ-クラッチ間油路内の油が抜けきってしまうことがあった。そうすると発進時のクラッチ接続までの時間が長くなり、予め定められたクラッチ接続時の圧力上昇のタイミングがずれてショックが発生することがあった。
本発明では、クラッチ接続時のショック発生を防止できる作業車両を提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
請求項1に記載の発明は、前進油圧多板クラッチC1と後進油圧多板クラッチC2を配置し、ポンプ46sから供給される圧油を受けて前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2への出力油路64a,64bに切り替える前後進切替バルブ50aを備え、前後進切替バルブ50aを含む前後進クラッチ制御バルブ50への供給油路60を分岐して、第一絞り62を介在した分岐油路63を接続し、分岐油路63から更に分岐して前記出力油路64a,64bに通じる補充油路65a,65bを設けた。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記補充油路65a,65bへの分岐部にさらに分岐して圧油一部をタンクに戻す油路66を備え、戻し油路66には第二絞り67を介在してなる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記補充油路65a,65bのそれぞれにはシャトルバルブ68a,68bを介在し、前後進切替バルブ50aの出力ポートには前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2への圧油の一部をシャトルバルブ68a又は68bへ供給しうるパイロット油路69a,69bを設けてなる。
請求項1又は請求項2に記載の発明によると、補充油路65a,65bを構成するものであるから、前後進切替バルブ50a出力側から前進多板クラッチC1及び後進多板クラッチC2への供給油路64a,64b等に圧油が補填できるため、車両の停止時においても油抜けを防止する。
請求項3に記載の発明によると、請求項2に記載の効果に加え、前後進切替バルブ50aの出力ポートから圧油が供給される前進時又は後進時への切換と同時にシャトルバルブ68a,68bは切り換わり、前記タンクに戻す油路66を遮断することができ、不測の圧抜けを防止できる。
本発明における実施形態に係るトラクタの概略図である。 図1のB矢視図(機体後部を視た図)である。 本発明における実施形態に係るトラクタの変速装置の伝動機構を示す線図である。 本発明における実施形態に係るトラクタの油圧回路図である。 (A)は本発明における実施形態に係るトラクタの時間-電流関係グラフ、(B)は本発明における実施形態に係るトラクタの時間-圧力関係グラフである。 本発明における実施形態に係るトラクタの前後進切替機構の制御ブロック図である。 (A)(B)は本発明における実施形態に係るトラクタの異なる前後進クラッチ制御バルブの油圧回路図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1,図2に示す本実施形態の作業車両は、動力によって自走しながら圃場等で作業を行う農用トラクタである。農用トラクタ1は、前輪2、後輪3、動力源としてのエンジン4と、変速装置(トランスミッション)5を備える。後輪3には機体前部のボンネット6内に搭載されるエンジン4で発生した回転動力を、変速装置(トランスミッション)5で適宜減速して伝達可能になっており、また、この変速装置5はエンジン4で発生した回転動力を必要に応じて前輪2にも伝達可能になっている。すなわち、変速装置5は、二輪駆動と四輪駆動との切り替えが可能になっている。このうち、前輪2は操舵輪として設けられる。
また、トラクタ1は、機体後部に、ロータリ等の作業機(図示省略)を装着可能な連結装置7が配設されている。連結装置7は、中央上部のトップリンク7aと下部左右のロアリンク7b,7bからなる3点リンクとされ、左右のリフトアームを油圧で回動することで、リフトロッドを介してロアリンク7b等を介して作業機を昇降させる構成である。
トラクタ1は、機体上の操縦席8の周りはキャビン9で覆われている。キャビン9の内部において、操縦席8前側のダッシュボード10からステアリングハンドル11が立設されると共に、操縦席8の周りにクラッチペダル、ブレーキペダル、アクセルペダル等の各種操作ペダルや前後進レバー、変速レバー等の各種操作レバーが配置されている。
図3は、ミッションケース12内の伝動機構13を示す線図である。前記変速装置(トランスミッション)5は、ミッションケース12とこのミッションケース12内に配置されエンジン4から後輪3等へ回転動力を伝達する上記伝動機構13を含んで構成される。伝動機構13は、エンジン4からの回転動力を前輪2、後輪3、及び、機体に装着した作業機に伝達し駆動するものである。
具体的には、伝動機構13は、エンジン4が発生させた回転動力を入力軸14、前後進切替機構15、Hi-Lo変速機構16、主変速機構17、副変速機構18を順に介して後輪3に伝達する構成である。また、伝動機構13は、エンジン4が発生させた回転動力を副変速機構18から2WD/4WD切替機構19を介して前輪2に伝達することができる。さらに、伝動機構13は、エンジン4が発生させた回転動力を入力軸14、PTO駆動機構20を順に介して作業機に伝達することができる。
前後進切替機構15は、エンジン4から伝達された回転動力を、前進方向回転又は後進方向回転に切り替え可能なものである。前後進切替機構15は、前進側ギヤ段15a、後進側ギヤ段15b、逆転カウンタギヤ(逆転ギヤ)15c、油圧多板クラッチ形態の前進油圧多板クラッチC1、後進油圧多板クラッチC2を含んで構成される。前・後進油圧多板クラッチC1、C2は、係合/解放状態を切り替えることで前後進切替機構15における動力の伝達経路を切り替え可能である。前後進切替機構15は、前・後進油圧多板クラッチC1、C2の係合/解放状態に応じて入力軸14に伝達された回転動力を、伝達経路を変えてカウンタ軸21に伝達する。
前後進切替機構15は、前進油圧多板クラッチC1が係合状態、後進油圧多板クラッチC2が解放状態である場合に、入力軸14に伝達された回転動力を、前進側ギヤ段15a、前進油圧多板クラッチC1を介して前進方向回転でカウンタ軸21に伝達する構成であり、また、前進油圧多板クラッチC1が解放状態、後進油圧多板クラッチC2が係合状態である場合に、入力軸14に伝達された回転動力を後進側ギヤ段15b、逆転ギヤ15c、後進油圧多板クラッチC2を介して後進方向回転で、カウンタ軸21に伝達する構成である。これにより、前後進切替機構15は、トラクタ1の前後進を切り替えることができる。前後進切替機構15は、例えば、作業員によって前後進切替レバーが操作されることで油圧制御によって前進、後進、ニュートラルを切り替えることができる。なお、クラッチペダルを踏み込み操作することで前・後進油圧多板クラッチC1、C2を共に解放状態にできる。前後進切替機構15の前・後進多板クラッチC1,C2への圧油の給排制御を司る前後進クラッチ制御バルブの構成については後述する。
Hi-Lo変速機構16は、エンジン4から伝達された回転動力を、高速段又は低速段で変速可能なもので、Hi(高速)側ギヤ段16a、Lo(低速)側ギヤ段16b、油圧多板クラッチ(Hi(高速)側クラッチ)C3、油圧多板クラッチ(Lo(低速)側クラッチ)C4を含んで構成される。油圧多板クラッチC3、C4の係合/解放状態に応じて、カウンタ軸21に伝達された回転動力を、伝達経路を変えて変速軸22に伝達する構成であり、油圧多板クラッチC3が係合状態、油圧多板クラッチC4が解放状態である場合に、カウンタ軸21に伝達された回転動力を、油圧多板クラッチC3、Hi側ギヤ段16aを介して変速して変速軸22に伝達する。また、油圧多板クラッチC3が解放状態、油圧多板クラッチC4が係合状態である場合に、カウンタ軸21に伝達された回転動力を、油圧多板クラッチC4、Lo側ギヤ段16bを介して変速して変速軸22に伝達する。
主変速機構17は、シンクロメッシュ式の変速機構であり、ここでは、エンジン4から前後進切替機構15、及び、Hi-Lo変速機構16を介して伝達される回転動力を変速可能である。主変速機構17は、複数の変速段として第1速ギヤ段17a、第2速ギヤ段17b、第3速ギヤ段17c、第4速ギヤ段17d、第5速ギヤ段17e、第6速ギヤ段17fを含んで構成される。主変速機構17は、第1速ギヤ段17a~第6速ギヤ段17fの変速軸22との結合状態に応じて、変速軸22に伝達された回転動力を、第1速ギヤ段17a~第6速ギヤ段17fのいずれかを介して変速して変速軸23に伝達する。これにより、主変速機構17は、エンジン4からの回転動力を第1速ギヤ段17a~第6速ギヤ段17fのいずれかの変速比で変速して後段に伝達することができる。主変速機構17は、例えば、作業員によって主変速操作レバーが操作されることで複数の変速段のうちの1つを選択し切り替えることができる。
副変速機構18は、第1副変速機24、第2副変速機25等を含んで構成され、変速軸23に伝達された回転動力を、第1副変速機24、第2副変速機25等を介して変速して変速軸26に伝達する。第1副変速機24は、エンジン4から伝達され主変速機構17等で変速された回転動力を高速段又は低速段で変速して駆動輪である後輪3側に伝達可能である。第1ギヤ24a、第2ギヤ24b、第3ギヤ24c、第4ギヤ24d、シフタ24e、クラッチ爪24ac,24dcを含んで構成され、シフタ24eがクラッチ爪26aとクラッチ爪24acが同時係合すると第1ギヤ2aから変速軸26に動力が伝わり、クラッチ爪26aとクラッチ爪24dcが同時係合すると第4ギヤ24dから変速軸26に動力が伝わる構成である。第2副変速機25は、エンジン4から伝達され主変速機構17等で変速された回転動力を第1副変速機24よりもさらに低速の超低速段で変速して駆動輪である後輪3側に伝達可能である。なお、第2副変速機25は、第1ギヤ25a、第2ギヤ25b、第3ギヤ25c、第4ギヤ25d、シフタ25eを含んで構成され、シフタ24eがクラッチ爪26aとクラッチ爪24acが同時係合すると第1ギヤ2aから変速軸26に動力が伝わり、クラッチ爪26aとクラッチ爪24dcが同時係合すると第4ギヤ24dから変速軸26に動力が伝わる構成である。したがって、副変速機構18は、変速軸23に伝達された回転動力を、第1副変速機24と第2副変速機25とを組み合わせることで、高速と低速と超低速の3段のうちのいずれかで変速して変速軸26に伝達することができる。
そして、変速装置5の伝動機構13は、変速軸26に伝達された回転動力を、後輪デフ27、後車軸28、減速用の遊星歯車減速機構29等を介して後輪3に伝達する。この結果、トラクタ1は、後輪3がエンジン4からの回転動力により駆動輪として回転駆動する。
2WD/4WD切替機構19は、伝達軸19a、Hi(高速)側ギヤ段19b、Lo(低速)側ギヤ段19c、油圧多板クラッチ(Lo(低速)側クラッチ)C6、油圧多板クラッチ(Hi(高速)側クラッチ)C7、伝達軸19dを含んで構成される。油圧多板クラッチC6が係合状態、油圧多板クラッチC7が解放状態である場合に、伝達軸19aに伝達された回転動力を、Lo側ギヤ段19c、油圧多板クラッチC6を介して変速して伝達軸19dに伝達する構成であり、前輪と後輪がほぼ等速の状態に駆動される。油圧多板クラッチC7が係合状態、油圧多板クラッチC6が解放状態である場合に、Hi側ギヤ段19bを介して伝達軸19dに伝達する構成であり、前輪が後輪よりも速い前輪増速で駆動できる。なお、伝達軸19dに伝達された回転動力を、前輪デフ34、前車軸35、縦軸36、遊星歯車減速機構37等を介して前輪2に伝達する4輪駆動構成である。
また、2WD/4WD切替機構19は、2WD/4WD切替機構19は、油圧多板クラッチC6、C7が共に解放状態となることで、伝達軸19aに伝達された回転動力の伝達軸19d側への動力伝達が遮断される。この結果、トラクタ1は、二輪駆動で走行することができる。なお、伝達軸19aは、変速軸26からの回転動力が、ギヤ30、ギヤ31、伝達軸32、カップリング33等を介して伝達(入力)される。第1ギヤとしてのHi側ギヤ段19bは、伝達軸19aが挿入され、当該伝達軸19aに対して相対回転可能に組み付けられる。
PTO駆動機構20は、エンジン4から伝達される回転動力を変速して機体後部のPTO軸40から作業機(図示省略)に出力することで、エンジン4からの動力によって作業機を駆動するものである。PTO駆動機構20は、PTOクラッチ機構38、PTO変速機構39、PTO軸40等を含んで構成される。
PTOクラッチ機構38は、PTO軸40側への動力の伝達と遮断とを切り替えるものである。PTOクラッチ機構38は、ギヤ38a、油圧多板クラッチC5、伝達軸38bを含んで構成される。ギヤ38aは、入力軸14と一体回転可能に結合されたギヤ41と噛み合っている。油圧多板クラッチC5は、係合/解放状態が切り替わることで、ギヤ38aと伝達軸38bとの間の動力の伝達状態を切り替え、油圧多板クラッチC5が係合状態となることでPTO軸40側へ動力を伝達するPTO駆動状態となり、入力軸14からギヤ41を介してギヤ38aに伝達された回転動力を、伝達軸38bに伝達する。油圧多板クラッチC5が解放状態となることでPTO非駆動状態(ニュートラル状態)となる。
なお、このトラクタ1は、ギヤ38aと噛み合うギヤ46a、当該ギヤ46aと噛み合うギヤ46b等を介してギヤポンプ(油圧ポンプ)46が設けられている。ギヤポンプ46は、伝動機構13等の油圧系統に油圧を付与するものである。
PTO変速機構39は、PTO軸40側に動力を伝達する際に変速を行うものである。PTO変速機構39は、Hi(高速)側ギヤ段39a、Lo(低速)側ギヤ段39b、伝達軸39c、シフタ39dを含んで構成される。PTO変速機構39は、シフタ39dの位置に応じて、伝達軸38bに伝達された回転動力を、Hi側ギヤ段39a、あるいは、Lo側ギヤ段39bを介して変速して、伝達軸39cに伝達する。
PTO軸40は、自在継ぎ手軸(図示せず)を介して作業機側入力軸(図示せず)に結合され、エンジン4からの回転動力を作業機に伝達するものである。PTO軸40は、伝達軸39cが機体中心から偏った位置にあるため、第1ギヤ43、第2ギヤ44等を介して伝動可能に機体左右中心に配置される。
図4の油圧回路図に示すように、前記油圧ポンプ46はメインポンプ46mとサブポンプ46sを備え、メインポンプ46mによる圧油は、一旦外部油圧制御バルブ47に入り、この外部油圧制御バルブ47にアンロード状態に迂回する油路47aを形成し、この油路を介して作業機昇降制御バルブ69に圧油が供給され、作業機昇降シリンダ機構LCに圧油を給排する構成としている。
一方前記サブポンプ46sの圧油は、パワステアリング制御バルブ48、PTOクラッチ制御バルブ49及び前後進クラッチ制御バルブ50に供給されるよう構成されている。
前後進切替機構15の前後進多板クラッチC1,C2への圧油の給排制御を司る前後進クラッチ制御バルブ50について詳述する。サブポンプ46sから供給される圧油を受けて、前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2への供給油路に切り替える3位置切替の前後進切替バルブ50aを有する。この前後進切替バルブ50aには前進ソレノイド50af及び後進ソレノイド50arを備え、前進ソレノイド50afの励磁によって前進多板クラッチC1側へ圧油供給し、後進ソレノイド50arの励磁によって後進多板クラッチC2側へ圧油供給できる。該前後進切替バルブ50aの上手側には、2位置切替して圧油を前後進切替バルブ50aに供給可能な状態と供給遮断の状態に切り替えるクラッチペダルバルブ50bと、可変リリーフバルブ50cと、この可変リリーフバルブ50cのリリーフ圧調整用の比例圧力制御バルブ50dとを備えている。
油圧ポンプ46と前後進切替バルブ50aを結ぶ油路に分岐油路を設けて前記可変リリーフバルブ50cが介装される。該可変リリーフバルブ50cのスプールは、バネとパイロットポートの油圧にて付勢され、このバネ圧とパイロット圧との合算圧によって入口側の油圧を制御する。いま、パイロットポートのパイロット圧が低いときは、該可変リリーフバルブ50cのスプールが開き易くなり、油が多量にタンクへ戻るので、該可変リリーフバルブ50cの入口側の油圧、即ち前記前後進切替バルブ50aへ流れる油圧の圧力が低圧となる。一方、パイロットポートのパイロット圧が高くなるのに伴い、該可変リリーフバルブ50cのスプールが開き難くなり、該可変リリーフバルブ50cの入口側の油圧即ち前記前後進切替バルブ50aへ流れる油圧の圧力が高圧となる。このように、該可変リリーフバルブ50cのパイロット圧を増減することにより、前後進切替バルブ50aへの供給圧を制御できる。なお、前記可変リリーフバルブ50cのパイロット圧を制御するために、ソレノイド式比例圧力制御バルブ50dが設けられている。該比例圧力制御バルブ50dは、コントローラからの信号によって比例ソレノイド50dsへの制御電流Isを増減することにより、該比例圧力制御バルブ50dから出力される圧力が変化し、前記パイロット圧pを制御する構成である。 そして、この制御電流Isが時間経過とともに除々に上昇する関係グラフを予め設定しておくものである。
詳述すると、前記前後進切替バルブ50aの切替作動信号を受け、前進指令又は後進指令の信号を受けると、比例ソレノイド50dsには、制御電流Isとしてクラッチミート状態まで最大電流Imaxが流れ、一旦低下したのち、除々に当該制御電流Isの値が上昇し、再び最大電流Imaxに達するべく設定する(図5(A))。このような制御電流Isの変化は、前記パイロット圧を高低変化させるとともに、前後進切替バルブ50aひいては前進油圧多板クラッチC1又は後進油圧多板クラッチC2への油圧の圧力が制御される(同図(B))。
ところで、前記前後進切替バルブ50aの前進側又は後進側への切替作動は、図6のブロック図に示すように、ステアリングハンドル11の近傍に配設した前後進切替レバー51による。該前後進切替レバー51を、前進F-中立N-後進Rの各操作位置に切り替えることによって、前後進切替バルブ50aを図示の中立Nから前進F側又は後進R側に切替える。すなわち前後進切替レバー51における上記操作位置に対応する前進スイッチ51f、後進スイッチ51r、及び中立スイッチ51nを配設し、各スイッチ51f,51r,51nのオン作動に基づいて前後進切替バルブ50aの前進ソレノイド50af又は後進ソレノイド50arを励磁する構成である。
また、前後進クラッチ制御バルブ50の前後進切替バルブ50aの前進側及び後進側を共に切りに作動するクラッチペダル53を有し、この切替前記クラッチペダル53に、2つのクラッチセンサ、すなわちリミットセンサ52a及びポテンショメータ52bを備え、リミットセンサ52aONでかつポテンショメータ52b所定角以下を検出することにより、クラッチペダル53踏込みによるクラッチ切と判定すると、前記クラッチペダルバルブ50bを切り替えて前後進切替バルブ50aへの圧油供給を遮断してクラッチC1、C2のいずれにも作動油を供給しないクラッチ切状態とする。ポテンショメータ52bの検出がクラッチペダルのクラッチ入状態を検出するとクラッチペダルバルブ50bは圧油供給状態となるととともに、ポテンショメータ52bの検出値に基づいて前記比例ソレノイド50dsへの制御電流Isを制御し得て、ペダル踏込みに応じたクラッチC1又はC2の接続制御が行われる。
次いで、図7に基づき、前記前後進クラッチ制御バルブ50の異なる例について説明する。図10における前後進クラッチ制御バルブ50Aは、可変リリーフバルブ50cを無くし比例圧力制御バルブ50eを前後進切替バルブ50aの入力ポートに直接接続して圧力変更制御する構成としている(図7(A))。なお、図7においては前記前後進クラッチ制御バルブ50と共通の部材については同一符号を付してある。
また、図7(B)は、前後進クラッチ制御バルブ50Aの改良構成を示す。前後進クラッチ制御バルブ50Aの供給油路、具体的には前後進クラッチ制御バルブ50(クラッチペダルバルブ50b)への供給油路60を分岐して、第一絞り62を介在した分岐油路63を接続し、この分岐油路63から更に分岐して、前後進切替バルブ50a出力側から前進多板クラッチC1及び後進多板クラッチC2への出力油路(供給油路)64a,64bに通じる補充油路65a,65bを接続し、圧油流量一部を常時前進多板クラッチC1及び後進多板クラッチC2に供給可能に構成している。そして補充油路65a,65bへの分岐部にさらに分岐して圧油一部をタンクに戻す油路66を備え、この戻し油路66には第二絞り67を介在している。
前記補充油路65a,65bのそれぞれにはシャトルバルブ68a,68bを介在し、前後進切替バルブ50aの出力ポートから前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2への出力油路64a,64bに圧油が供給される前進又は後進時には補充油路65a又は65bは遮断されるよう構成している。すなわち、前後進切替バルブ50aの出力ポートには前進多板クラッチC1又は後進多板クラッチC2への圧油の一部をシャトルバルブ68a又は68bへ供給しうるパイロット油路69a,69bを設けている。
図7(A)の構成の場合、停車時間が長くなると前進多板クラッチC1及び後進多板クラッチC2及びこれによって、停車時間が長くなって前進多板クラッチC1、後進多板クラッチC2、前後進切替バルブ50a出力側から前進多板クラッチC1及び後進多板クラッチC2への油路61a,61b等の圧油が抜け切るため、次の発進時クラッチ接続までの時間が徒に長くかかってしまう欠点があるが、同図(B)のように補充油路65a,65bを構成すると、前後進切替バルブ50a出力側から前進多板クラッチC1及び後進多板クラッチC2への供給油路64a,64b等に圧油が補填され上記欠点を解消できる。
また、補充用圧油の一部をタンクに戻す油路66に第二絞り67を介在することで、前進多板クラッチC1及び後進多板クラッチC2への作動圧力が生じない程度に抵抗をかけることができる。
さらに、シャトルバルブ68a,68bを介在し、パイロット油路69a,69bを構成することにより、前後進切替バルブ50aの出力ポートから圧油が供給される前進時又は後進時への切換と同時にシャトルバルブ68a,68bは切り換わり、前記タンクに戻す油路66を遮断することができる。
図7(B)の補充油路65a,65b構成やシャトルバルブ68a,68b構成等は、図4の油圧回路においても採用できる。
46s ポンプ
50 前後進クラッチ制御バルブ
50a 前後進切替バルブ
60 供給油路
62 第一絞り
63 分岐油路
64a 出力油路
64b 出力油路
65a 補充油路
65b 補充油路
66 戻し油路
67 第二絞り
68a シャトルバルブ
68b シャトルバルブ
69a パイロット油路
69b パイロット油路
C1 前進油圧多板クラッチ
C2 後進油圧多板クラッチ

Claims (3)

  1. 前進油圧多板クラッチ(C1)と後進油圧多板クラッチ(C2)を配置し、ポンプ(46s)から供給される圧油を受けて前進多板クラッチ(C1)又は後進多板クラッチ(C2)への出力油路(64a,64b)に切り替える前後進切替バルブ(50a)を備え、前後進切替バルブ(50a)を含む前後進クラッチ制御バルブ(50)への供給油路(60)を分岐して、第一絞り(62)を介在した分岐油路(63)を接続し、分岐油路(63)から更に分岐して前記出力油路(64a,64b)に通じる補充油路(65a,65b)を設けたことを特徴とする作業車両。
  2. 前記補充油路(65a,65b)への分岐部にさらに分岐して圧油一部をタンクに戻す油路(66)を備え、戻し油路(66)には第二絞り(67)を介在してなる請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記補充油路(65a,65b)のそれぞれにはシャトルバルブ(68a,68b)を介在し、前後進切替バルブ(50a)の出力ポートには前進多板クラッチ(C1)又は後進多板クラッチ(C2)への圧油の一部をシャトルバルブ(68a又は68b)へ供給しうるパイロット油路(69a,69b)を設けてなる請求項2に記載の作業車両。
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