JPH092307A - 油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

油圧パワーステアリング装置

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JPH092307A
JPH092307A JP17413895A JP17413895A JPH092307A JP H092307 A JPH092307 A JP H092307A JP 17413895 A JP17413895 A JP 17413895A JP 17413895 A JP17413895 A JP 17413895A JP H092307 A JPH092307 A JP H092307A
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output shaft
input shaft
shaft
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Tetsuya Murakami
哲也 村上
Osamu Sano
修 佐野
Hideyuki Yamane
英之 山根
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】操舵により回転する入力軸2にトーションバー
3を介し連結される出力軸4と同行回転する筒状の第1
バルブ部材24に、その入力軸2と同行回転する第2バ
ルブ部材25が相対回転可能に挿入される。その第1バ
ルブ部材側凹部の軸方向に沿う縁と第2バルブ部材側凹
部の軸方向に沿う縁との間が、両バルブ部材24、25
の相対回転により開度が変化する絞り部とされる。その
絞り部の開度変化により操舵補助力発生用油圧アクチュ
エータ18に作用する油圧が制御される。その第1バル
ブ部材24の軸方向一端側の内周に出力軸4が同軸心に
圧入され、その入力軸2は第1バルブ部材24の内周に
同軸中心に相対回転可能に支持され、その第1バルブ部
材24の内周の凹部の軸方向一端側は出力軸4により閉
鎖されている。 【効果】部品点数を削減し、その凹部を鍛造成形する場
合に工程を簡単化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータリー式油圧制御
弁を備えた油圧パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図15に示す従来のラックピニオン式油
圧パワーステアリング装置101は、操舵用ハンドルH
に連結される入力軸102と、この入力軸102にトー
ションバー103を介し連結される出力軸104とを備
える。そのトーションバー1003は、入力軸102の
内周孔102aに挿入され、一端はセレーション106
を介して出力軸104に連結され、他端は入力軸102
とトーションバー103とに圧入されるピン105を介
し入力軸102に連結されている。その出力軸104に
ピニオン107が形成され、このピニオン107に噛み
合うラック108が操舵用車輪(図示省略)に連結され
る。その入力軸102の外周は軸受109および軸受1
11を介しバルブハウジング110aに支持されてい
る。その出力軸104は軸受112、113を介しラッ
クハウジング110bに支持されている。その入力軸2
の操舵による回転がトーションバー103を介しピニオ
ン107に伝達されてラック8が車両幅方向に移動し、
このラック108の移動により車輪が操舵される。
【0003】操舵補助力を付与する油圧アクチュエータ
として油圧シリンダ118が設けられている。その油圧
シリンダ118は、ラックハウジング110bにより構
成されるシリンダチューブと、ラック108に一体に形
成されたピストン120とを備え、そのピストン120
により仕切られる一対の油室121、122が形成され
ている。各油室121、122にロータリー式油圧制御
弁123が接続されている。その制御弁123は、筒状
の第1バルブ部材124を備えている。その第1バルブ
部材124はピン126を介して出力軸104に連結さ
れることで出力軸104と同行回転する。その第1バル
ブ部材124に第2バルブ部材125が相対回転可能に
挿入されている。その第2バルブ部材125は入力軸1
02の外周に一体的に成形されることで入力軸102と
同行回転する。その第1バルブ部材124は、筒状の本
体部124aと、この本体部124aの内周両端に圧入
された一対の環状部124b、124cとを有する。
【0004】その第1バルブ部材124の内周と第2バ
ルブ部材125の外周とに軸方向に沿う複数の凹部12
4′、125′が周方向に間隔をおいて形成されてい
る。その第1バルブ部材側凹部124′の軸方向に沿う
縁と第2バルブ部材側凹部125′の軸方向に沿う縁と
の間が、両バルブ部材124、125の相対回転により
開度が変化する絞り部とされ、各絞り部は、油圧シリン
ダ118の各油室121、122とポンプ137とタン
ク141とを接続する油路に配置される。両バルブ部材
124、125が操舵抵抗と操舵方向とに応じたトーシ
ョンバー103の捩れにより相対回転することで、各絞
り部の開度が変化し、油圧シリンダ118に作用する油
圧が制御され、操舵抵抗と操舵方向とに応じた操舵補助
力が付与される。
【0005】上記従来の油圧パワーステアリング装置1
01においては、第1バルブ部材124と出力軸104
とはピン126により同行回転可能に連結されている
が、第1バルブ部材124の径方向の移動は規制されて
いない。そのため、入力軸102が径方向に振れると、
入力軸102により第1バルブ部材124がバルブハウ
ジング110aに押し付けられ、作動不良が生じる。そ
のような作動不良が生じるのを防止するため、入力軸1
02の外周は軸受109を介してバルブハウジング11
0aの内周により支持され、軸受111を介して出力軸
104の内周により支持されている。
【0006】しかし、入力軸102の外周を支持するた
めの軸受109、111が必要なため、部品点数や組み
立て工数が増大するという問題がある。
【0007】そこで、第1バルブ部材の軸方向一端側の
内周に出力軸を圧入することで、その第1バルブ部材の
径方向の移動を規制し、その第1バルブ部材の内周によ
り入力軸を支持する構成が開示されている(米国特許4
489755号参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記米国特許公報に開
示された構成では、その第1バルブ部材は、その内周に
両端の閉鎖された凹部が形成された後に、出力軸と圧入
されている。しかし、その米国特許公報においては、そ
の第1バルブ部材の内周における凹部の形成手段は何ら
開示されていない。
【0009】従来、第1バルブ部材の内周に両端の閉鎖
された凹部を形成するには、上記図15に示すように、
まず、筒状の本体部124aに両端の開放された凹部を
ブローチ等による機械加工により成形し、しかる後に、
その本体部124aの内周両端に一対の環状部124
b、124cを圧入して凹部の両端側を閉鎖していた。
そのため、本体部124aと一対の環状部124b、1
24cの少なくとも3つ部品が必要で、部品点数が増加
するという問題があった。また、そのような環状部を不
要とするため、第1バルブ部材の内周に両端側の閉鎖さ
れた凹部を冷間鍛造により成形することも提案されてい
るが、凹部の両端側を閉鎖するには複雑な成形工程が必
要になる。
【0010】また、上記米国特許公報に開示された構成
では、入力軸と出力軸とはトーションバーを介して連結
されたものではないので、両者の抜け止め機構が必要
で、構成が複雑なものになる。
【0011】また、第1バルブ部材の軸方向一端側の内
周に出力軸を圧入した場合、従来と同様に入力軸と出力
軸とをトーションバーにより連結すると、作動不良が生
じることが判明した。
【0012】すなわち、上記図15に示す構成におい
て、出力軸104にセレーション106を介して圧入さ
れているトーションバー103の一端は円柱形状とされ
ている。そのため、トーションバー103の一端と入力
軸102とのセレーション106を介する連結位置およ
びトーションバー103の他端と入力軸102とのピン
105を介する連結位置において、そのトーションバー
103の軸心を径方向に変位させることができない。そ
うすると、トーションバー103は加工公差による曲が
りを有することから、そのトーションバー103の軸心
が出力軸102の軸心からずれてしまい、そのトーショ
ンバー103に連結される入力軸102の軸心も出力軸
104の軸心からずれることになる。従来、その入力軸
102は軸受109、111を介して支持されているの
で、入力軸102の軸心が出力軸4の軸心からずれてい
ても、入力軸102と第1バルブ部材124とを円滑に
相対回転させることができた。
【0013】しかし、入力軸102を第1バルブ部材1
24の内周により支持した場合、軸受109、111を
介して支持する場合に比べ、トーションバー103の曲
がりにより入力軸102の軸心が出力軸104の軸心か
らずれると、入力軸102と第1バルブ部材124との
相対回転を阻止する摩擦抵抗が大きくなる。そのため、
操舵補助力発生用油圧シリンダ118に作用する油圧の
制御に支障をきたし、作動不良が発生する。
【0014】本発明は、上記課題を解決することのでき
る油圧パワーステアリング装置を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、操舵により回
転する入力軸と、その入力軸にトーションバーを介し連
結される出力軸と、その出力軸と同行回転する筒状の第
1バルブ部材とを備え、その入力軸と同行回転する第2
バルブ部材とを備え、その第2バルブ部材は第1バルブ
部材に相対回転可能に挿入され、その第1バルブ部材の
内周と第2バルブ部材の外周とに軸方向に沿う複数の凹
部が周方向に間隔をおいて形成され、その第1バルブ部
材側凹部の軸方向に沿う縁と第2バルブ部材側凹部の軸
方向に沿う縁との間が両バルブ部材の相対回転により開
度が変化する絞り部とされ、その絞り部の開度変化によ
り操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作用する油圧
が制御される油圧パワーステアリング装置用制御弁にお
いて、その第1バルブ部材の軸方向一端側の内周に出力
軸が同軸心に圧入され、その入力軸は第1バルブ部材の
内周により同軸中心に相対回転可能に支持され、その第
1バルブ部材の内周の凹部の軸方向一端側は出力軸によ
り閉鎖されていることを特徴とする。
【0016】そのトーションバーの一端と出力軸との連
結位置およびトーションバーの他端と入力軸との連結位
置の少なくとも一方の位置において、そのトーションバ
ーと入力軸との連結前にトーションバーの軸心の径方向
変位が許容されるように、トーションバーの一端は出力
軸に連結されているのが好ましい。
【0017】
【発明の作用および効果】本発明の構成によれば、第1
バルブ部材の軸方向一端側の内周に出力軸を圧入し、入
力軸を第1バルブ部材の内周により支持することで、入
力軸を支持するための軸受を不要として部品点数を削減
できる。この際、その第1バルブ部材の内周の凹部の軸
方向一端側を出力軸により閉鎖することで、その凹部を
ブローチ等を用いて機械加工する場合に、その凹部の軸
方向一端側を閉鎖する部品を不要として部品点数を削減
でき、また、その凹部を鍛造成形する場合に、その凹部
の軸方向両端側を閉鎖する必要がないので成形工程を簡
単化できる。
【0018】そのトーションバーの一端と出力軸との連
結位置およびトーションバーの他端と入力軸との連結位
置の少なくとも一方の位置において、トーションバーと
入力軸との連結前に、トーションバーの軸心をトーショ
ンバーの曲がりに応じて径方向に変位させることで、ト
ーションバーの軸心を出力軸の軸心に向かい変位させる
ことができる。これにより、そのトーションバーに連結
される入力軸の軸心の出力軸の軸心からのずれを低減で
き、入力軸を第1バルブ部材の内周により支持した場合
でも、入力軸と第1バルブ部材との間の摩擦抵抗が大き
くなることはなく、作動不良を防止できる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0020】図1に示すラックピニオン式油圧パワース
テアリング装置1は、操舵用ハンドル(図示省略)に連
結される入力軸2と、この入力軸2にトーションバー3
を介し連結される出力軸4とを備える。そのトーション
バー3は、入力軸2の内周孔2aに挿入され、一端はセ
レーション6を介して出力軸4に連結され、他端は入力
軸2とトーションバー3とに圧入されるピン5を介して
入力軸2に連結されている。その出力軸4にヘリカルピ
ニオン7が形成され、このピニオン7に噛み合うヘリカ
ルラック8が操舵用車輪(図示省略)に連結される。そ
の出力軸4は軸受12、13を介しハウジング10に支
持されている。その入力軸2の操舵による回転がトーシ
ョンバー3を介しピニオン7に伝達されてラック8が車
両幅方向に移動し、このラック8の移動により車輪が操
舵される。
【0021】操舵補助力を付与する油圧アクチュエータ
として油圧シリンダ18が設けられている。その油圧シ
リンダ18は、ハウジング10により構成されるシリン
ダチューブと、ラック8に一体に形成されたピストン2
0とを備え、そのピストン20により仕切られる一対の
油室21、22が形成されている。各油室21、22に
ロータリー式油圧制御弁23が接続されている。
【0022】その制御弁23は、筒状の第1バルブ部材
24を備えている。この第1バルブ部材24はハウジン
グ10にシール部材29を介して回転可能に挿入されて
いる。その第1バルブ部材24の軸方向一端側の内周
に、出力軸4の一端の周壁部4aが同軸心に圧入されて
いる。これにより、第1バルブ部材24と出力軸4とは
同行回転する。その第1バルブ部材24の内周により上
記入力軸2が同軸中心に相対回転可能に支持されてい
る。その入力軸2の外周は第2バルブ部材25とされ、
これにより、その第2バルブ部材25は第1バルブ部材
24に相対回転可能に挿入され、入力軸2と同行回転す
る。なお、その第1バルブ部材24の上下において、ハ
ウジング10と入出力軸2、4との間にオイルシール4
6、47が設けられている。
【0023】図2に示すように、第1バルブ部材24の
内周と第2バルブ部材25の外周とに、軸方向に沿う複
数の凹部が周方向等間隔に形成されている。その第1バ
ルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する3つ
の右操舵用凹部Rと、互いに周方向等間隔に位置する3
つの左操舵用凹部Lとで構成される。その第2バルブ部
材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する3つの圧油
供給用凹部Pと、互いに周方向等間隔に位置する3つの
圧油排出用凹部Tとで構成される。各右操舵用凹部Rと
各左操舵用凹部Lとは周方向に交互に配置され、各圧油
供給用凹部Pと各圧油排出用凹部Tとは周方向に交互に
配置される。
【0024】図1、図2に示すように、各右操舵用凹部
Rは、第1バルブ部材24に形成された流路31とハウ
ジング10に形成された右操舵用ポート32とを介し、
油圧シリンダ18の一方の油室21に通じる。各左操舵
用凹部Lは、第1バルブ部材24に形成された流路33
とハウジング10に形成された左操舵用ポート34とを
介し、油圧シリンダ18の他方の油室22に通じる。各
圧油供給用凹部Pは、第1バルブ部材24に形成された
流路35とハウジング10に形成された入口ポート36
とを介し、ポンプ37に通じる。各圧油排出用凹部T
は、第2バルブ部材25の外周に形成された延長凹部3
8とハウジング10に形成された出口ポート40とを介
し、タンク41に通じる。これにより、そのポンプ3
7、タンク41、及び油圧シリンダ18の各油室21、
22は、第1バルブ部材24と第2バルブ部材25の内
外周間の弁間流路を介し相通じる。
【0025】図2に示すように、その弁間流路におい
て、第1バルブ部材側凹部の軸方向に沿う縁と第2バル
ブ部材側凹部の軸方向に沿う縁との間は、両バルブ部材
24、25の相対回転により開度が変化する絞り部A、
B、C、Dとされる。下記のように、両バルブ部材2
4、25が、操舵抵抗と操舵方向とに応じたトーション
バー3の捩れにより相対回転することで、各絞り部A、
B、C、Dの開度が変化し、油圧シリンダ18に作用す
る油圧が制御され、操舵抵抗と操舵方向とに応じた操舵
補助力が付与される。
【0026】図2は、操舵していない状態での両バルブ
部材24、25の相対位置を示し、この状態においては
各圧油供給用凹部Pと各圧油排出用凹部Tとが全ての絞
り部A、B、C、Dを介し連通するため、ポンプ37か
ら供給される圧油は直接タンク41へ還流し操舵補助力
は発生しない。その操舵補助力が発生しない状態から右
方へ操舵すると、車輪が路面から受ける操舵抵抗に応じ
トーションバー3は捩じれ、両バルブ部材24、25が
相対回転する。その結果、各右操舵用凹部Rと各圧油供
給用凹部Pとの間の絞り部Aの開度および各左操舵用凹
部Lと各圧油排出用凹部Tとの間の絞り部Bの開度が大
きくなり、各右操舵用凹部Rと各圧油排出用凹部Tとの
間の絞り部Cの開度および各左操舵用凹部Lと各圧油供
給用凹部Pとの間の絞り部Dの開度が小さくなる。これ
により、ポンプ37から油圧シリンダ18の一方の油室
21へ圧油が供給され、油圧シリンダ18の他方の油室
22よりタンク41へ圧油が還流され、車両の右方への
操舵補助力が操舵抵抗に応じラック8に作用する。ま
た、操舵補助力が発生しない状態から左方へ操舵する
と、各絞り部A、B、C、Dの開度は右方へ操舵した場
合と逆に変化するので、車両の左方への操舵補助力が操
舵抵抗に応じラック8に作用する。
【0027】図3にも示すように、上記第1バルブ部材
24は、筒状の本体部24aと、この本体部24aの他
端側の内周に圧入された環状部24bとを有する。その
第1バルブ部材24の内周の軸方向に沿う上記凹部R、
Lを形成するため、先ず、筒状の本体部24aの内周を
ブローチ等により機械加工することで、軸方向両端側の
開放された凹部を成形し、次に、その本体部24aに環
状部24bを圧入することで、その凹部の軸方向他端側
を閉鎖し、しかる後に、その本体部24aの一端側の内
周に出力軸4を圧入することで、その凹部の軸方向一端
側を閉鎖している。
【0028】これにより、第1バルブ部材24の軸方向
一端側の内周に出力軸4を圧入し、入力軸2を第1バル
ブ部材24の内周により支持することで、入力軸2を支
持するための軸受を不要として部品点数を削減できる。
この際、その第1バルブ部材24の内周の凹部R、Lの
軸方向一端側を出力軸4により閉鎖することで、その凹
部R、Lをブローチ等を用いて機械加工した場合に、そ
の凹部R、Lの軸方向一端側を閉鎖する部品が不要にな
り部品点数を削減できる。
【0029】また、上記出力軸4にセレーション6を介
して圧入されているトーションバー3の一端は球形状部
3aとされ、他端は円柱状部3a′とされている。その
出力軸4にトーションバー3の一端の球形状部3aを圧
入するに先立ち、第1バルブ部材24の軸方向一端側の
内周に出力軸4を圧入し、第1バルブ部材24の軸心と
出力軸4の軸心とを一致させる。しかる後に、トーショ
ンバー3の一端の球形状部3aを出力軸4に圧入してい
く。この圧入は、トーションバー3の他端の円柱状部3
a′の軸心が出力軸4の軸心に一致するように、その円
柱状部3a′の外周を図外組み立て治具により案内しつ
つ行う。その案内により、トーションバー3に曲がりが
ある場合は、その曲がりに応じてトーションバー3の軸
心は出力軸4の軸心と一致する方向に変位され、トーシ
ョンバー3の一端は球形状部3aであることから、その
変位を許容した状態で出力軸4に圧入される。しかる後
に、入力軸2の内周孔2aにトーションバー3を挿入す
ると共に、入力軸2を第1バルブ部材24の内周に挿入
し、入力軸2とトーションバー3とをピン5により連結
する。
【0030】図3における一点鎖線は、そのトーション
バー3の軸心3oの変位を許容しなかった場合と許容し
た場合の位置を例示する。
【0031】これにより、そのトーションバー3に連結
される入力軸2の軸心の出力軸4の軸心からの径方向の
ずれを低減でき、入力軸2を第1バルブ部材24の内周
により支持した場合でも、入力軸2と第1バルブ部材2
4との間の摩擦抵抗が大きくなることはなく、作動不良
を防止できる。
【0032】なお、図1に示すように、トーションバー
3の他端の円柱状部3a′と入力軸2との間にはシール
部材49が介在される。
【0033】図4に示すように、上記出力軸4の端部側
を支持する軸受13の外輪にハウジング10にねじ込ま
れた筒状のキャップ51が当接することで、その軸受1
3のハウジング10からの抜け止めがなされている。ま
た、その出力軸4の端部に形成された周溝4dに嵌まり
込む弾性材製のC形止め輪52の一端面が、その軸受1
3の内輪に当接することで、その軸受13の出力軸4か
らの抜け止めがなされている。その止め輪52の他端面
は、内周側において内方に向かうに従い止め輪52の肉
厚が小さくなるようテーパ面52aとされ、その止め輪
52のテーパ面52aと対向する周溝4dの側面は、そ
のテーパ面52aに平行なテーパ面4d′とされ、両テ
ーパ面52a、4d′は互いに接する。これにより、ピ
ニオン7とラック8とがヘリカルであることから路面反
力に基づき作用する軸方向力により、出力軸4が軸方向
に変位しても、そのテーパ面52aを介し作用する軸方
向力により止め輪52の径が弾性的に変化し、常に止め
輪52を軸受13の内輪と周溝4dのテーパ面4d′と
に当接させた状態とすることができる。これにより、そ
の軸受13に対する出力軸4の軸方向のガタをなくすこ
とができ、また、止め輪52を容易に周溝4dに嵌まり
込ませることができる。その止め輪52の外径は上記キ
ャップ51の内径よりも僅かに小さくされている。これ
により、過大な軸方向力により止め輪52の径が大きく
なって周溝4dから外れるのをキャップ51により規制
できる。
【0034】図5は本発明の第1変形例を示す。上記実
施例との相違は、第1バルブ部材24の内周に軸方向一
端側の開放された凹部を鍛造成形し、その凹部の軸方向
一端側を出力軸4により閉鎖することで、左右操舵用凹
部R、Lを形成した点にある。他は上記実施例と同様で
同一部分は同一符号で示す。この変形例によれば、第1
バルブ部材24の内周に軸方向両端側の開放された凹部
を鍛造成形する場合に比べ、その成形工程を簡単化でき
る。
【0035】図6、図7は本発明の第2変形例を示す。
上記実施例との相違は、トーションバー3の一端が円柱
形状部3bとされ、その円柱形状部3bに焼結金属製等
のスリーブ62が嵌め合わされ、そのスリーブ62と円
柱形状部3bとにピン63が挿入され、そのスリーブ6
2が出力軸4にセレーション64を介し圧入され、その
スリーブ62と円柱形状部3bとの間にトーションバー
3の径方向の隙間δbが形成され、その円柱形状部3b
とピン63とにピン63の径方向の隙間δcが形成され
ている点にある。他は上記実施例と同様で同一部分は同
一符号で示す。この変形例によれば、その各隙間δb、
δcにより、トーションバー3の一端と出力軸4との連
結位置およびトーションバー3の他端と入力軸との連結
位置の両方の位置において、そのトーションバー3と入
力軸2との連結前に、トーションバー3の軸心3oの径
方向変位が許容される。また、トーションバー3を出力
軸4に直接連結するのでなく、スリーブ62を介して連
結することで、出力軸4にピン孔を形成する必要がな
く、そのピン孔が出力軸4の外周において開口すること
はないので、そのピン孔の開口と出力軸4を支持する軸
受12や上記オイルシール47との干渉防止の必要はな
く、構成部品のレイアウトが制限されることはない。
【0036】図8、図9の(1)、(2)、図10の
(1)、(2)、(3)、図11は本発明の第3変形例
を示す。上記実施例との相違は、まず、図9の(1)、
(2)に示すように、トーションバー3の一端部3c
は、他端部の外周4位置よりも径方向外方へ張り出す部
分を有することで断面形状が十字形とされている。図8
に示すように、その一端部3cに焼結金属製等のスリー
ブ72が挿入され、そのスリーブ72が出力軸4に圧入
されている。その圧入はセレーションを介して行っても
よい。そのスリーブ72の内周孔は、図10の(1)、
(2)、(3)に示すように、一端側がトーションバー
3の一端部の断面形状に対応する底面視十字形とされ、
他端側が上面視円形とされ、その底面視十字形部72a
と上面視円形部72bとの境界は段差72cとされてい
る。その段差72cに、そのトーションバー3の一端部
3cが係合することで、そのスリーブ72からトーショ
ンバー3が図8において上方に抜けるのが防止される。
図11に示すように、そのスリーブ72の内周孔の底面
視十字形部72aとトーションバー3の一端部3cとの
間に、トーションバー3の径方向の隙間δdが形成され
る。他は上記実施例と同様で同一部分は同一符号で示
す。この変形例によれば、その隙間δdにより、トーシ
ョンバー3の一端と出力軸4との連結位置およびトーシ
ョンバー3の他端と入力軸との連結位置の両方の位置に
おいて、そのトーションバー3と入力軸2との連結前
に、トーションバー3の軸心の径方向変位が許容され
る。また、トーションバー3を出力軸4に直接連結する
のでなく、スリーブ72を介して連結することで、出力
軸4にピン孔を形成する必要がなく、そのピン孔が出力
軸4の外周において開口することはないので、そのピン
孔の開口と出力軸4を支持する軸受12や上記オイルシ
ール47との干渉防止の必要はなく、構成部品のレイア
ウトが制限されることはない。
【0037】図12の(1)、(2)、図13の
(1)、(2)、(3)、図14は本発明の第4変形例
を示す。上記第3変形例との相違は、まず、図12の
(1)、(2)に示すようにトーションバー3の一端部
3dは、他端部の外周2位置よりも径方向外方へ張り出
す部分と外周2位置よりも径方向内方へ窪む部分とを有
し、側面視形状が半円形状とされている。そのトーショ
ンバー3の一端部3dに挿入されるスリーブ82の内周
孔は、図13の(1)、(2)、(3)に示すように、
一端側82aがトーションバー3の一端部3dと他端側
とが挿入可能な形状とされ、他端側82bが上面視円形
とされてトーションバー3の他端側のみが挿入可能な形
状とされ、その一端側82aと他端側82bとの境界は
段差82cとされている。その段差82cに、そのトー
ションバー3の一端部3dが係合することで、そのスリ
ーブ82からトーションバー3が抜けるのが防止され
る。図14に示すように、そのスリーブ82の内周孔の
一端側82aとトーションバー3の一端部3dとの間
に、トーションバー3の径方向の隙間δeが形成され
る。他は上記第3変形例と同様で同一部分は同一符号で
示す。
【0038】なお、本発明は上記実施例や変形例に限定
されない。例えば、第1バルブ部材の内周における凹部
の数、配列、種類等は上記実施例に限定されない。ま
た、上記実施例では本発明をラックピニオン式油圧パワ
ーステアリング装置に適用したが、それに限定されず、
例えば、ボールスクリュー式油圧パワーステアリング装
置にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置
の断面図
【図2】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置
の制御弁の断面図
【図3】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置
の要部の断面図
【図4】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置
の部分断面図
【図5】本発明の第1変形例の油圧パワーステアリング
装置の断面図
【図6】本発明の第2変形例の油圧パワーステアリング
装置の断面図
【図7】本発明の第2変形例の油圧パワーステアリング
装置の部分断面図
【図8】本発明の第3変形例の油圧パワーステアリング
装置の部分断面図
【図9】本発明の第3変形例の油圧パワーステアリング
装置のトーションバーの(1)は側面図、(2)は底面
【図10】本発明の第3変形例の油圧パワーステアリン
グ装置のスリーブの(1)は上面図、(2)は側面図、
(3)は底面図
【図11】本発明の第3変形例の油圧パワーステアリン
グ装置のトーションバーとスリーブの底面図
【図12】本発明の第4変形例の油圧パワーステアリン
グ装置のトーションバーの(1)は側面図、(2)は底
面図
【図13】本発明の第4変形例の油圧パワーステアリン
グ装置のスリーブの(1)は上面図、(2)は側面図、
(3)は底面図
【図14】本発明の第4変形例の油圧パワーステアリン
グ装置のトーションバーとスリーブの底面図
【図15】従来の油圧パワーステアリング装置の断面図
【符号の説明】
2 入力軸 4 出力軸 18 油圧シリンダ 24 第1バルブ部材 25 第2バルブ部材 R 右操舵用凹部 L 左操舵用凹部 P 圧油供給用凹部 T 圧油排出用凹部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵により回転する入力軸と、 その入力軸にトーションバーを介し連結される出力軸
    と、 その出力軸と同行回転する筒状の第1バルブ部材とを備
    え、 その入力軸と同行回転する第2バルブ部材とを備え、 その第2バルブ部材は第1バルブ部材に相対回転可能に
    挿入され、 その第1バルブ部材の内周と第2バルブ部材の外周とに
    軸方向に沿う複数の凹部が周方向に間隔をおいて形成さ
    れ、その第1バルブ部材側凹部の軸方向に沿う縁と第2
    バルブ部材側凹部の軸方向に沿う縁との間が両バルブ部
    材の相対回転により開度が変化する絞り部とされ、その
    絞り部の開度変化により操舵補助力発生用油圧アクチュ
    エータに作用する油圧が制御される油圧パワーステアリ
    ング装置用制御弁において、 その第1バルブ部材の軸方向一端側の内周に出力軸が同
    軸心に圧入され、その入力軸は第1バルブ部材の内周に
    より同軸中心に相対回転可能に支持され、その第1バル
    ブ部材の内周の凹部の軸方向一端側は出力軸により閉鎖
    されていることを特徴とする油圧パワーステアリング装
    置。
  2. 【請求項2】 そのトーションバーの一端と出力軸との
    連結位置およびトーションバーの他端と入力軸との連結
    位置の少なくとも一方の位置において、そのトーション
    バーと入力軸との連結前にトーションバーの軸心の径方
    向変位が許容されるように、トーションバーの一端は出
    力軸に連結されている請求項1に記載の油圧パワーステ
    アリング装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007326565A (ja) * 2006-05-27 2007-12-20 Zf Lenksysteme Gmbh 回転すべり弁
JP2009196388A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Nsk Ltd 電動チルト式ステアリング装置

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