JP2607460Y2 - ボールスクリュー型油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

ボールスクリュー型油圧パワーステアリング装置

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JP2607460Y2
JP2607460Y2 JP1993036855U JP3685593U JP2607460Y2 JP 2607460 Y2 JP2607460 Y2 JP 2607460Y2 JP 1993036855 U JP1993036855 U JP 1993036855U JP 3685593 U JP3685593 U JP 3685593U JP 2607460 Y2 JP2607460 Y2 JP 2607460Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、操舵限界近傍において
操舵補助を解除することのできるボールスクリュー型油
圧パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9に示すボールスクリュー型油圧パワ
ーステアリング装置101は、操舵により回転する入力
軸102と、この入力軸102にトーションバー103
を介し連結されるボールスクリューシャフト104と、
このボールスクリューシャフト104に噛み合うボール
ナット105と、このボールナット105と一体のピス
トン106と、このピストン106により仕切られる一
対の油室107、108を構成するシリンダ109と、
そのボールナット105の外周に形成されたラック11
0に噛み合うセクターギヤ111に一体化された出力軸
112と、その入力軸102とボールスクリューシャフ
ト104の操舵抵抗に基づく相対回転に応じポンプ11
3から油室107、108の一方に操舵補助力発生用の
圧油を供給すると共に油室107、108の他方をタン
ク115に連通する油圧制御バルブ116とを備える。
【0003】その入力軸102は、シリンダ109に嵌
合されたベアリング130とボールスクリューシャフト
104の内周孔104aに挿入されたブッシュ131と
により支持されている。そのブッシュ131の配置部は
油路132を介し前記制御バルブ116からタンク11
5への油還流路に連通する。そのトーションバー103
は、ボールスクリューシャフト104の内周孔104a
に挿入されている。その出力軸112にピットマンアー
ムが取り付けられ、そのピットマンアームにリンクロッ
ドを介して操舵用車輪が連結される。
【0004】上記のようなボールスクリュー型油圧パワ
ーステアリング装置101にあっては、操舵角度を一定
範囲に制限するため、ピットマンアームと操舵用車輪と
を連結するリンクロッドの動きを、車体側部材に取り付
けたストッパーにより操舵限界において阻止している。
しかし、そのリンクロッドがストッパーに当接する際に
操舵補助力が作用していると、リンクロッドが曲がって
しまったり、ストッパーが損傷したり、衝撃や衝突音が
生じるという問題がある。そこで、そのピストン106
が一方の移動端近傍に達すると両油室107、108を
連通する油通路120と、他方の移動端近傍に達すると
両油室107、108を連通する油通路121とを設
け、操舵限界において操舵補助を解除することが提案さ
れている(実開平4‐35070号公報参照)。
【0005】その一方の油通路120は、トーションバ
ー103の外周とボールスクリューシャフト104の内
周との間の空間122と、この空間を移動端近傍のピス
トン106により仕切られる一方の油室107と他方の
油室108に連通するようボールスクリューシャフト1
04に形成される油路とから構成されている。その他方
の油通路121は、トーションバー103の外周とボー
ルスクリューシャフト104の内周に形成された周溝1
25との間の空間と、この空間を移動端近傍のピストン
106により仕切られる一方の油室107と他方の油室
108に連通するようボールスクリューシャフト104
に形成される油路とから構成されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上記構成では、一方の
油室107に圧油が供給された場合、その圧油は油通路
120を構成するトーションバー103の外周とボール
スクリューシャフト104の内周との間の空間122に
至り、この空間122からブッシュ131の配置部に至
る。そのブッシュ131は一般に内面に樹脂を含浸した
巻ブッシュであり、ボールスクリューシャフト104に
圧入した後は機械加工を行わないため圧入後の内径精度
が低く、入力軸102およびボールスクリューシャフト
104との間には比較的大きな隙間があり、例えば50
μm程度の隙間が生じる。そうすると、そのブッシュ1
31の配置部は油路132を介しタンク115に連通す
ることから、圧油が漏れてポンプ効率が低下するという
問題がある。また、その漏れを防ぐため入力軸102と
ボールスクリューシャフト104との間にオイルシール
を介在させると、装置全体が大型化してしまう。
【0007】また、操舵限界において操舵補助を解除す
るために形成された他方の油通路121の一部は、トー
ションバー103の外周とボールスクリューシャフト1
04の内周に形成された周溝125との間の空間により
構成されているので、ボールスクリューシャフト104
の内周に周溝125を形成するための機械加工が必要で
あった。しかし、ボールスクリューシャフト104のよ
うな小径の筒部材の内周にそのような周溝125を設け
るには、ボールスクリューシャフト104の内周だけで
なく周溝125も精度良く機械加工する必要があり、加
工コストが増大する。
【0008】本考案は、上記従来技術の問題を解決する
ことのできるボールスクリュー型油圧パワーステアリン
グ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案のボールスクリュ
ー型油圧パワーステアリング装置は、操舵により回転す
る入力軸にトーションバーを介し連結されるボールスク
リューシャフトと、このボールスクリューシャフトに噛
み合うボールナットと一体のピストンと、このピストン
により仕切られる一対の油室を構成するシリンダと、そ
の入力軸とボールスクリューシャフトの相対回転に応じ
ポンプから油室の一方に操舵補助力発生用の圧油を供給
すると共に油室の他方をタンクに連通する油圧制御バル
ブとを備え、その入力軸はボールスクリューシャフトの
内周孔に挿入されたブッシュを介し支持され、そのブッ
シュの配置部は前記制御バルブからタンクへの油還流路
に連通され、そのトーションバーはボールスクリューシ
ャフトの内周孔に挿入され、そのピストンが移動端近傍
に達すると両油室を連通する油通路が設けられ、その油
通路は、トーションバーの外周に形成された周溝とボー
ルスクリューシャフトの内周との間の空間と、この空間
を移動端近傍のピストンにより仕切られる一方の油室と
他方の油室とに連通するようボールスクリューシャフト
に形成される通路とから構成され、その空間と前記ブッ
シュ配置部との間におけるトーションバーの外周とボー
ルスクリューシャフトの内周との間の隙間寸法は、その
空間からブッシュ配置部への圧油の漏れを規制可能に設
定され、その周溝内に、そのピストンが移動端近傍に達
した時に両油室を連通する油通路を通過する圧油を絞る
ように凸部が形成されている。
【0010】
【作用】本件考案の構成によれば、ピストンが移動端近
傍に達すると両油室を連通する油通路の一部は、トーシ
ョンバーの外周に形成された周溝とボールスクリューシ
ャフトの内周との間の空間により構成されるので、ボー
ルスクリューシャフトの内周に周溝を形成するための機
械加工は不要になる。また、トーションバーの外周とボ
ールスクリューシャフトの内周とを機械加工すること
で、内面に樹脂を含浸した巻ブッシュに比べ、その径方
向の寸法精度を向上できる。よって、その油通路の一部
を構成する空間と入力軸を支持するブッシュの配置部と
の間におけるトーションバーの外周とボールスクリュー
シャフトの内周との間の隙間寸法を、操舵抵抗に応じた
トーションバーの捩れを阻害することがないように、且
つ、その空間からの圧油の漏れを規制可能に設定でき
る。これにより、そのブッシュの配置部がタンクに連通
されていても、圧油のタンク側への漏れを規制できる。
さらに、その周溝内に凸部を形成し、そのピストンが移
動端近傍に達した時に両油室を連通する油通路を通過す
る圧油を絞ることで、その圧油の急激な圧力変化を防止
し、その圧油の流速を低減し、大きな流動音が発生する
のを防止できる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の実施例を説明
する。
【0012】図1、図2に示すボールスクリュー型油圧
パワーステアリング装置1は、操舵用ハンドルに連結さ
れることで操舵により回転する入力軸18と、この入力
軸18にトーションバー17を介し連結されるボールス
クリューシャフト3と、このボールスクリューシャフト
3にボール4を介し噛み合うボールナット5aと、この
ボールナット5aと一体のピストン5と、このピストン
5により仕切られる一対の油室15、16を構成するシ
リンダ2aとを備える。
【0013】その入力軸18は、シリンダ2aの一端開
口を閉塞するバルブカバー11に挿入されたベアリング
40と、ボールスクリューシャフト3の内周孔3aに挿
入されたブッシュ41とにより回転可能に支持され、そ
のバルブカバー11との間にオイルシール44が介在さ
れている。そのボールスクリューシャフト3は、そのバ
ルブカバー11とシリンダ2aの他端開口を閉塞する蓋
部材12にベアリング13、14を介し回転可能に支持
されている。そのトーションバー17はボールスクリュ
ーシャフト3の内周孔3aと入力軸18の内周孔18a
とに挿入され、一端はピン42を介し入力軸18に連結
され、他端はピン43を介しボールスクリューシャフト
3に連結されている。
【0014】そのボールナット5aの外周にラック6が
形成され、このラック6に噛み合うセクターギヤ7が出
力軸8に一体化されている。その出力軸8は、前記シリ
ンダ2aと一体化された出力軸カバー2bにベアリング
10を介し回転可能に支持され、その出力軸カバー2b
との間にオイルシール45が介在されている。その出力
軸8にピットマンアーム9がセレーションを介し嵌合さ
れ、そのピットマンアーム9にリンクロッドおよびナッ
クルアームを介し操舵用車輪が連結される。
【0015】これにより、操舵によって入力軸18が回
転すると、その回転がトーションバー17を介してボー
ルスクリューシャフト3に伝達され、このボールスクリ
ューシャフト3の回転によりボールナット5aがピスト
ン5と共に軸方向移動する。このボールナット5aの移
動がラック6とセクターギヤ7を介して出力軸8に伝達
されて出力軸8が回転する。この出力軸8の回転により
ピットマンアーム9が揺動し、このピットマンアーム9
の揺動がリンクロッドとナックルアームを介して操舵用
車輪に伝達されて車両の操舵がなされる。
【0016】そのピストン5の外周とシリンダ2aの内
周との間にOリング31が介在されている。そのピスト
ン5の内周とボールスクリューシャフト3の外周との間
のシールのため、ピストン5の内周にシール装置33が
設けられている。図7に示すように、そのシール装置3
3は筒状の第1部材34と筒状の第2部材35とを備え
ている。その第1部材34はピストン5の内周にOリン
グ36を介して挿入され、止め輪37により固定されて
いる。その第2部材35は第1部材34とピストン5の
段部5bとに挟まれて固定されている。その第1部材3
4と第2部材35とによりボールスクリューシャフト3
の外周に対向する周溝32が形成され、その周溝32に
金属製のシールリング38が嵌合されている。そのシー
ルリング38は周方向に連続するものでなく一か所で不
連続とされることで径方向に弾性変形可能とされ、ボー
ルスクリューシャフト3の外周面に押し付けられてい
る。また、その金属製のシールリング38と周溝32と
の間の隙間をシールするため、その周溝32にOリング
39が嵌合されている。
【0017】操舵方向と操舵抵抗に基づく入力軸18と
ボールスクリューシャフト3の相対回転に応じ、そのピ
ストン5により仕切られる油室15、16の一方にポン
プ62から操舵補助力発生用の圧油を供給すると共に油
室15、16の他方をタンク63に連通するロータリー
式油圧制御バルブ19が設けられている。その制御バル
ブ19は、図3、図4に示すように、バルブカバー11
に回転可能に挿入されている筒状の第1バルブ部材51
と、この第1バルブ部材51に相対回転可能に挿入され
ている第2バルブ部材52とを備えている。その第1バ
ルブ部材51はボールスクリューシャフト3に同行回転
するよう連結されている。その第2バルブ部材52は入
力軸18と一体的に成形され、入力軸18の外周部が第
2バルブ部材52とされ、これにより第2バルブ部材5
2は入力軸18と同行回転する。そのバルブカバー11
に、ポンプ62に接続されるポンプポート54と、タン
ク63に接続されるタンクポート56と、前記一方の油
室15にバルブカバー11に形成された油路を介し連通
する第1ポート57と、他方の油室16にバルブカバー
11とシリンダ2aとに形成された油路(図示省略)を
介し連通する第2ポート58とが設けられている。各ポ
ート54、56、57、58は、その第1バルブ部材5
1と第2バルブ部材52との間に形成された弁間流路4
7を介し互いに連通する。その弁間流路47の絞り度
は、操舵抵抗によるトーションバー17のねじれに基づ
く入力軸18とボールスクリューシャフト3との相対回
転により変化する。
【0018】すなわち、図4に示すように、第1バルブ
部材51の内周に複数の第1バルブ側凹部70が周方向
に関し互いに等間隔に形成され、第2バルブ部材52の
外周に複数の第2バルブ側凹部71が周方向に関し互い
に等間隔に形成されている。その第1バルブ側凹部70
は、前記第1ポート57に連通するものと第2ポート5
8に連通するものとが周方向に沿って交互に並列し、そ
の第2バルブ側凹部71は、前記ポンプポート54に連
通するものと入力軸18に形成された油路73を介し前
記タンクポート56に連通するものとが周方向に沿って
交互に並列する。その第1バルブ側凹部70の軸方向に
沿う縁と第2バルブ側凹部71の軸方向に沿う縁との周
方向間が絞り部A、B、C、Dとされている。図4は操
舵が行なわれていない状態を示し、ポンプポート54と
タンクポート56とが弁間流路47を介し連通し、ポン
プ62から制御バルブ19に流入する油はタンク63に
還流し、操舵補助力は発生しない。この状態から左右一
方へ操舵することによって生じる操舵抵抗により入力軸
18とボールスクリューシャフト3と共に両バルブ部材
51、52が相対回転すると、ポンプポート54と第1
ポート57との間の絞り部Aの開度が大きくなり、第1
ポート57とタンクポート56との間の絞り部Bの開度
が小さくなり、ポンプポート54と第2ポート58との
間の絞り部Cの開度が小さくなり、第2ポート58とタ
ンクポート56との間の絞り部Dの開度が大きくなる。
これによって、一方の油室15に操舵方向と操舵抵抗に
応じた圧力の圧油が供給され、また、他方の油室16か
らタンク63に油が還流し、車両の左右一方への操舵補
助力がピストン5を介し作用する。また、左右他方へ操
舵すると両バルブ部材51、52が左右一方へ操舵した
場合と逆方向に相対回転するので、各絞り部A、B、
C、Dの開度も左右一方へ操舵した場合と逆になり、車
両の左右他方への操舵補助力がピストン5を介し作用す
る。
【0019】その第2バルブ側凹部71はタンクポート
56に、入力軸18に形成された油路73、入力軸18
の内周孔18a内および入力軸18に形成された油路7
5を介し連通する。その入力軸18の内周孔18a内
は、入力軸18に形成された油路77を介し前記ブッシ
ュ41の配置部に連通し、これにより、そのブッシュ4
1の配置部は制御バルブ19からタンク63への油還流
路に連通する。
【0020】前記ピストン5が移動端近傍に達すると両
油室15、16を連通する油通路25、26が設けられ
ている。すなわち、図5に示すようにピストン5が図中
右方の移動端近傍に達した場合に両油室15、16を連
通する油通路25は、トーションバー17の外周に形成
される周溝17aとボールスクリューシャフト3の内周
との間の空間80aと、この空間80aと他方の油室1
6とを連通する第1通路25bと、その空間80aと一
方の油室15とを連通する第2通路25cとで構成され
ている。また、図6に示すようにピストン5が図中左方
の移動端近傍に達した場合に両油室15、16を連通す
る油通路26は、トーションバー17の外周に形成され
る周溝17bとボールスクリューシャフト3の内周との
間の空間80bと、この空間80bと一方の油室15と
を連通する第1通路26bと、その空間80bと他方の
油室16とを連通する第2通路26cとで構成されてい
る。各第1通路25b、26bと第2通路25c、26
cはそれぞれ周方向等間隔に4か所形成されている。こ
れにより、ピストン5が移動端近傍に達し、ピストン5
の内周のシールリング38が、油通路25、26の高圧
油導入側である第1通路25b、26bを通過すると、
両油室15、16が油通路25、26を介し連通するの
で操舵補助は解除される。その両油室15、16を連通
する油通路25、26は、ボールナット5aの内周に周
溝を形成することなく設けられるので、ボールスクリュ
ーシャフト3の内周に周溝を形成するための機械加工は
不要になる。
【0021】そのトーションバー17の外周に形成され
る周溝17a、17bとボールスクリューシャフト3の
内周との間の空間80a、80bから、入力軸18とボ
ールスクリューシャフト3との間のブッシュ41の配置
部に圧油が漏れることがないように、その空間80a、
80bとブッシュ41との間(図1においてL1、L2
で示す間)におけるトーションバー17の外周とボール
スクリューシャフト3の内周との間の隙間寸法は、操舵
抵抗に応じたトーションバー17の捩れを阻害すること
がないように、且つ、その空間80a、80bからの圧
油の漏れを規制可能に設定され、例えば10μm程度の
隙間とされる。そのため、そのトーションバー17の外
周とボールスクリューシャフト3の内周とは機械加工さ
れ、その径方向の寸法精度が高くされている。これによ
り、そのブッシュ41の配置部がタンク63に連通され
ていても、圧油のタンク41側への漏れを規制できる。
【0022】また、上記実施例においては、ピストン5
が図中左方の移動端に達した場合は、そのピストン5の
端面5′がシリンダ2aの端面2a′に当接することで
操舵限界が規定され、ピストン5が図中右方の移動端に
達した場合は、そのピストン5と一体のボールナット5
aの端面5a′がバルブカバー11の端面11′に当接
することで操舵限界が規定される。このようにシリンダ
2aやバルブカバー11を操舵限界を規定するストッパ
ーとしても、操舵限界においては操舵補助は解除されて
いるので、ステアリング装置1が破損することはない。
これにより、従来のようなピットマンアームと操舵用車
輪とを連結するリンクロッド等の動きを操舵限界におい
て阻止するストッパーが不要とされている。
【0023】また、上記実施例においては、トーション
バー17の外周に形成される周溝17a、17bとボー
ルスクリューシャフト3の内周との間の空間80a、8
0b内において、トーションバー17の外周にリング状
の凸部81が形成されている。これにより、図7におい
て矢印で示すように、ピストン5が移動端近傍に達して
両油室15、16が連通されると、圧油はボールスクリ
ューシャフト3に形成された通路25b、26b、25
c、26cだけでなく、その凸部81とボールスクリュ
ーシャフト3との間でも絞られる。これにより、両油室
15、16を連通する油通路25、26を圧油が通過す
る際の急激な圧力変化が防止され、その油通路25、2
6を通過する圧油の流速が低減されるので、大きな流動
音の発生が防止される。
【0024】なお、本考案は上記実施例に限定されるも
のでない。例えば、上記実施例のような凸部81と共
に、図8に示すように、第1通路25b、26bの入口
部に連通する凹部82をボールスクリューシャフト3の
外周に形成することで、移動端近傍に達したピストン5
の内周のシールリング38が第1通路25b、26bを
通過する際、その第1通路25b、26bが急激に開く
のを防止し、その油通路25、26を通過する圧油の流
速を低減して大きな流動音が発生するのを防止してもよ
い。
【0025】
【考案の効果】本考案のボールスクリュー型油圧パワー
ステアリング装置によれば、装置を大型化することなく
圧油の漏れを防止して操舵限界近傍において操舵補助を
解除することができ、さらに、加工コストを低減し、圧
油の流動音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例のパワーステアリング装置の平
断面図
【図2】本考案の実施例のパワーステアリング装置の縦
断面図
【図3】本考案の実施例のパワーステアリング装置の要
部の平断面図
【図4】本考案の実施例のパワーステアリング装置の油
圧制御バルブの断面図
【図5】本考案の実施例のパワーステアリング装置の作
用説明用断面図
【図6】本考案の実施例のパワーステアリング装置の作
用説明用断面図
【図7】本考案の実施例のパワーステアリング装置の要
部の拡大断面図
【図8】本考案の変形例のパワーステアリング装置にお
けるボールスクリューシャフトの(1)は部分断面図、
(2)は部分平面図
【図9】従来例のパワーステアリング装置の平断面図
【符号の説明】
2a シリンダ 3 ボールスクリューシャフト 5 ピストン 5a ボールナット 8 出力軸 15、16 油室 17 トーションバー 17a、17b 周溝 18 入力軸 19 制御バルブ 25、26 油通路 25b、25c、26b、26c 通路 41 ブッシュ 62 ポンプ 63 タンク 80a、80b 空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 中井 春治 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8 号光洋精工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−182569(JP,A) 実開 平5−3073(JP,U) 実開 昭62−130978(JP,U) 実開 昭60−191576(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵により回転する入力軸にトーション
    バーを介し連結されるボールスクリューシャフトと、こ
    のボールスクリューシャフトに噛み合うボールナットと
    一体のピストンと、このピストンにより仕切られる一対
    の油室を構成するシリンダと、その入力軸とボールスク
    リューシャフトの相対回転に応じポンプから油室の一方
    に操舵補助力発生用の圧油を供給すると共に油室の他方
    をタンクに連通する油圧制御バルブとを備え、その入力
    軸はボールスクリューシャフトの内周孔に挿入されたブ
    ッシュを介し支持され、そのブッシュの配置部は前記制
    御バルブからタンクへの油還流路に連通され、そのトー
    ションバーはボールスクリューシャフトの内周孔に挿入
    され、そのピストンが移動端近傍に達すると両油室を連
    通する油通路が設けられ、その油通路は、トーションバ
    ーの外周に形成された周溝とボールスクリューシャフト
    の内周との間の空間と、この空間を移動端近傍のピスト
    ンにより仕切られる一方の油室と他方の油室とに連通す
    るようボールスクリューシャフトに形成される通路とか
    ら構成され、その空間と前記ブッシュ配置部との間にお
    けるトーションバーの外周とボールスクリューシャフト
    の内周との間の隙間寸法は、その空間からブッシュ配置
    部への圧油の漏れを規制可能に設定され、その周溝内
    に、そのピストンが移動端近傍に達した時に両油室を連
    通する油通路を通過する圧油を絞るように凸部が形成さ
    ているボールスクリュー型油圧パワーステアリング装
    置。
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