JPH09222737A - ポジ型感光性平版印刷版 - Google Patents

ポジ型感光性平版印刷版

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JPH09222737A
JPH09222737A JP5387696A JP5387696A JPH09222737A JP H09222737 A JPH09222737 A JP H09222737A JP 5387696 A JP5387696 A JP 5387696A JP 5387696 A JP5387696 A JP 5387696A JP H09222737 A JPH09222737 A JP H09222737A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐刷力および現像ラチチュードがともに優れ
るポジ型感光性平版印刷版を提供する。 【解決手段】 支持体上に、アルカリ可溶性ノボラック
樹脂およびポジ型に作用する感光性化合物を含有する層
(A)を有し、さらに、アルカリ性水溶液に対する溶解
性に応じ、水不溶かつアルカリ性水溶液可溶な、好まし
くはアクリル系またはウレタン系高分子化合物を含有す
る層を、層(A)より溶解しやすいときは層(A)の下
層の層(B)として、また層(A)より溶解しにくいと
きは層(A)の上層の層(C)として設けた感光性平版
印刷版とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポジ型感光性平版
印刷版に関するものであり、詳しくは水不溶でかつアル
カリ性水溶液可溶な高分子化合物とアルカリ可溶性ノボ
ラック樹脂とを用いた感光層を有するポジ型感光性平版
印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来公知のポジ型感光性平版印刷版は、
バインダーとしてノボラック型フェノール/クレゾール
樹脂を用いていた。この平版印刷版はノボラック樹脂の
性質上被膜がもろく耐摩耗性が劣るため、耐刷力が十分
でない。さらに、耐薬品性が乏しくプレートクリーナー
を頻繁に使用する印刷条件下や、UVインキを使用した
場合、耐刷力が極めて不足する。
【0003】これらを解決するために、バインダーとし
て種々の高分子化合物の添加が検討されている。例え
ば、特公昭52−28401号、特開平1−29124
4号、特開平2−866号等の各公報に記載の高分子化
合物が提案されている。
【0004】しかしながら、上記のバインダーはポジ型
に作用する感光性化合物との相互作用が不十分なため、
現像時の時間および温度の変動や、現像液の濃度の変動
に対する許容性(いわゆる現像ラチチュード)が狭い。
したがって、これらのバインダーを添加すると耐刷力お
よび耐薬品性は向上するものの現像ラチチュードが劣化
するという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐刷
力および現像ラチチュードがともに優れるポジ型感光性
平版印刷版を提供することであり、特に、プレートクリ
ーナーを頻繁に使用する印刷条件下や、UVインキを使
用した場合にも十分な耐刷力を有し、現像ラチチュード
にも優れるポジ型感光性平版印刷版を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成するため鋭意検討を重ねた結果、上層の方が下層より
アルカリ性水溶液に対し溶解しにくいポジ型感光性平版
印刷版を見出し、本発明に至った。すなわち、本発明
は、下記(1)、(2)の事項により特定される。 (1)支持体上に、アルカリ可溶性ノボラック樹脂およ
びポジ型に作用する感光性化合物を含有する層(A)を
有し、層(A)と支持体との間に、アルカリ性水溶液可
溶な高分子化合物を含有しかつ層(A)よりアルカリ性
水溶液に対し溶解しやすい層(B)を設けたポジ型感光
性平版印刷版。 (2)支持体上に、アルカリ可溶性ノボラック樹脂およ
びポジ型に作用する感光性化合物を含有する層(A)を
有し、層(A)上に、アルカリ性水溶液可溶な高分子化
合物を含有しかつ層(A)よりアルカリ性水溶液に対し
溶解しにくい層(C)を設けたポジ型感光性平版印刷
版。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明のポジ型感光性平版印刷版
は、感光層として、支持体上に、アルカリ可溶性ノボラ
ック樹脂およびポジ型に作用する感光性化合物を含有す
る層(A)を有し、さらに水不溶かつアルカリ性水溶液
可溶な高分子化合物を含有する層を有する。この場合上
記高分子化合物を含有する層と層(A)とのアルカリ性
水溶液に対する溶解度を比較して層(A)より上記高分
子化合物を含有する層の溶解度が大であるとき、層
(A)の下層として層(A)と支持体との間に上記高分
子化合物を含有する層(B)を設け、一方層(A)より
アルカリ性水溶液に対する溶解度が小である場合は層
(A)の上層として層(A)上に上記高分子化合物を含
有する層(C)を設ける。
【0008】このように、感光層をアルカリ可溶性ノボ
ラック樹脂およびポジ型に作用する感光性化合物を主体
とする層(A)と、水不溶かつアルカリ性水溶液可溶な
高分子化合物を主体とする層(B)または(C)とに分
離することで、広い現像ラチチュードと高い耐刷力およ
び耐薬品性とをそれぞれ効果的に発現し、耐刷力、耐薬
品性および現像ラチチュードに優れるポジ型感光性平版
印刷版が得られる。
【0009】これに対し、層(B)または(C)を設け
ることなく層(A)の組成の感光層を設ける構成とする
と耐刷力および耐薬品性が著しく低下し、一方層(A)
を設けることなく層(B)または(C)中にポジ型に作
用する感光性化合物を含有させた感光層を設ける構成と
すると現像ラチチュードが不十分となる。また層(A)
と層(B)または(C)とを分離することなく、両層の
成分を混合した組成の一層構成の感光層を設ける構成と
すると両層を分離したものに比べ耐刷力、耐薬品性およ
び現像ラチチュードが劣ったものとなる。
【0010】本発明において、層のアルカリ性水溶液に
対する溶解の難易は、層(A)に相当する層と高分子化
合物を含有する層(B)、(C)に相当する層とを各々
ポリエチレンテレフタレート(PET)支持体上に平版
印刷版における層と同じ塗布量で塗布したサンプルを作
成し、これらのサンプルを3号ケイ酸ソーダの2.5重
量%水溶液(25℃)中に浸漬し、サンプルの塗膜の溶
解終了に要する時間を求めて評価し、その時間が2倍以
上異なる場合を有意の差があるとする。したがって、本
発明における層(A)と(B)または(C)とはこのよ
うな溶解度の差を満足するものである。
【0011】このように、アルカリ性水溶液に対する溶
解度に応じ、層(A)と層(B)または(C)との積層
順を決定し、溶解度の低い層を上層とすることで、優れ
た現像ラチチュードが得られる。これに対し、積層順を
反対にすると、現像ラチチュードは著しく劣化する。ま
た、溶解度の差が小さくなると、現像ラチチュードを向
上する効果は低下する。
【0012】本発明において、層(A)と層(B)また
は(C)とを積層する場合、層(A)と層(B)との接
触界面ないし接触界面近傍(層(A)と層(B)または
(C)との合計厚さの5%以内程度の厚さに相当する部
分)では両層成分が混合していてもかまわない。
【0013】本発明のポジ型感光性平版印刷版における
アルカリ可溶性ノボラック樹脂およびポジ型に作用する
感光性化合物を主体とする層(A)と、水不溶かつアル
カリ性水溶液可溶な高分子化合物を主体とする層(B)
または(C)との比率は、任意であるが、重量比で5:
95〜95:5の範囲、特に10:90〜90:10の
範囲が好ましい。
【0014】層(A)と層(B)または(C)との比率
を上記範囲とすることで、耐刷力、耐薬品性および現像
ラチチュードが優れたものとなる。これに対し、層
(A)の比率が小さくなると現像ラチチュードが不十分
となり、層(B)また(C)の比率が小さくなると耐刷
力、耐薬品性が不十分となる。
【0015】本発明のポジ型感光性平版印刷版における
感光層の厚さは用途等によって異なるが、通常、塗布量
(固形分)で表示して一般的には0.5〜5.0g/m2
ある。そして各層の厚さは、上記比率に応じて決定する
ことができる。
【0016】以下では、本発明の好ましい態様である感
光層を層(A)と層(B)または(C)との二層構成と
する場合について主に述べる。
【0017】本発明において層(A)に主として使用さ
れるアルカリ可溶性ノボラック樹脂としては、例えば、
フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホル
ムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹
脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、
フェノール/クレゾール(m−、p−、m−/p−の混
合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂等のア
ルカリ可溶性のノボラック樹脂を挙げることができる。
これらのアルカリ可溶性のノボラック樹脂は、重量平均
分子量が500〜20000、数平均分子量が200〜
10000のものが用いられる。さらに、米国特許第4
123279号明細書に記載されているように、t−ブ
チルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノ
ールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素原子数3〜8
のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルム
アルデヒドとの縮合物を併用してもよい。
【0018】本発明において層(A)に主として使用さ
れるポジ型に作用する感光性化合物としては、具体的に
はo−ナフトキノンアジド化合物がある。
【0019】本発明に使用されるo−ナフトキノンアジ
ド化合物としては、特公昭43−28403号公報に記
載されている1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸ク
ロライドとピロガロールアセトン樹脂とのエステルであ
るものが好ましい。その他の好適なオルトキノンジアジ
ド化合物としては、米国特許第3046120号および
同第3188210号明細書中に記載されている1,2
−ジアゾナフトキノンスルホン酸クロライドとフェノー
ル−ホルムアルデヒド樹脂とのエステルがある。その他
の有用なo−ナフトキノンアジド化合物としては、数多
くの特許に報告され、知られている。たとえば、特開昭
47−5303号、同48−63802号、同48−6
3803号、同48−96575号、同49−3870
1号、同48−13354号、同37−18015号、
同41−11222号、同45−9610号、同49−
17481号、米国特許第2797213号、同345
4400号、同第3544323号、同第357391
7号、同第3674495号、同第3785825号、
英国特許第1227602号、同第1251345号、
同第1267005号、同第1329888号、同第1
330932号、ドイツ特許第854890号などの各
公報や各明細書中に記載されているものを挙げることが
できる。
【0020】本発明において特に好ましいo−ナフトキ
ノンジアジド化合物は、分子量1000以下のポリヒド
ロキシ化合物と1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸
クロリとの反応により得られる化合物である。このよう
な化合物の具体例は、特開昭51−139402号、同
58−150948号、同58−203434号、同5
9−165053号、同60−21445号、同60−
134235号、同60−163043号、同61−1
8744号、同62−10645号、同62−1064
6号、同62−153950号、同62−178562
号、特開平1−76047号、同2−213847号、
米国特許第3102809号、同3126281号、同
第3130047号、同第3148983号、同第31
84310号、同第3188210号、同463640
6号などの各公報や各明細書中に記載されているものを
挙げることができる。
【0021】これらのo−ナフトキノンジアジド化合物
を合成する際は、ポリヒドロキシ化合物のヒドロキシル
基に対して1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸クロ
リドを0.2〜1.2当量反応させることが好ましく、
さらに0.3〜1.0当量反応させることが好ましい。
【0022】また得られるo−ナフトキノンジアジド化
合物は、1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステ
ル基の位置および導入量の種々異なるものの混合物とな
るが、ヒドロキシル基がすべて1,2−ジアゾナフトキ
ノンスルホン酸エステルで転換された化合物がこの混合
物中に占める割合(完全にエステル化された化合物の含
有量)は5モル%以上であることが好ましく、さらに好
ましくは20〜99モル%である。
【0023】またo−ナフトキノンジアジド化合物を用
いずにポジ型に作用する感光性化合物としては、例えば
特公昭56−2696号の明細書等に記載されているオ
ルトニトロカルビノールエステル基を有するポリマー化
合物も本発明に使用することができる。
【0024】さらに光分解により酸を発生する化合物
と、酸により解離する−C−O−C基または−C−O−
Si基を有する化合物との組み合わせ系も本発明に使用
することができる。
【0025】例えば光分解により酸を発生する化合物と
アセタールまたはO,N−アセタール化合物との組み合
わせ(特開昭48−89003号)、オルトエステルま
たはアミドアセタール化合物との組み合わせ(特開昭5
1−120714号)、主鎖にアセタールまたはケター
ル基を有するポリマーとの組み合わせ(特開昭53−1
33429号)、エノールエーテル化合物との組み合わ
せ(特開昭55−12995号)、N−アシルイミノ炭
素化合物との組み合わせ(特開昭55−126236
号)、主鎖にオルトエステル基を有するポリマーとの組
み合わせ(特開昭56−17345号)、シリルエステ
ル化合物との組み合わせ(特開昭60−10247号)
およびシリルエーテル化合物との組み合わせ(特開昭6
0−37549号、特開昭60−121446号)など
が挙げられる。
【0026】上記の化合物ないし組み合わせ系は1種の
みを用いても2種以上を併用してもよい。
【0027】本発明において層(B)または(C)に主
として使用される水不溶でかつアルカリ性水溶液可溶な
高分子化合物は、層(A)との関係を満足する組成の層
となりうるものであれば特に制限はなく、層(A)に使
用されるアルカリ可溶性ノボラック樹脂等に応じ、層
(B)の場合は層(A)よりアルカリ性水溶液に対し溶
解しやすい組成となるように、また層(C)の場合は層
(A)よりアルカリ水溶液に対し溶解しにくい組成とな
るように、好ましくはアクリル系またはウレタン系の高
分子化合物から選択することが好ましい。
【0028】アクリル系の高分子化合物としては、下記
(1)〜(4)に該当するモノマーのうち少なくとも一
つから誘導される構造単位を有する共重合体であること
が好ましい。
【0029】(1)芳香族水酸基を有するアクリルアミ
ド類、メタクリルアミド類、アクリル酸エステル類およ
びメタクリル酸エステル類ならびにヒドロキシスチレン
類、例えば、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリル
アミドまたはN−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリ
ルアミド、o−,m−,p−ヒドロキシフェニルアクリ
レートまたはメタクリレート、o−,m−,p−ヒドロ
キシスチレン等が挙げられる。
【0030】(2)アクリル酸、メタクリル酸、無水マ
レイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸。
【0031】(3)1分子中に、窒素原子上に少なくと
も一つの水素原子が結合したスルホンアミド基と、重合
可能な不飽和結合をそれぞれ一つ以上有する低分子化合
物、好ましくはアクリロイル基、アリル基またはビニロ
キシ基と、置換あるいはモノ置換アミノスルホニル基ま
たは置換スルホニルイミノ基とを有する低分子化合物、
例えば、下記式(I)〜(V)で示される化合物。
【0032】
【化1】
【0033】式中、X1 、X2 はそれぞれ−O−または
−NR7 −を表わす。R1 、R4 はそれぞれ水素原子ま
たは−CH3 を表わす。R2 、R5 、R9 、R12、R16
はそれぞれ置換基を有していてもよい炭素原子数1〜1
2のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン
基、アラルキレン基を表わす。R3 、R7 、R13は水素
原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜12の
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキ
ル基を表わす。また、R6 、R17は置換基を有していて
もよい炭素原子数1〜12のアルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基を表わす。R8
10、R14はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子または−
CH3 を表わす。R11、R15はそれぞれ単結合または置
換基を有していてもよい炭素原子数1〜12のアルキレ
ン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレ
ン基を表わす。Y1 、Y2 はそれぞれ単結合または−C
O−を表わす。
【0034】具体例としては、m−アミノスルホニルフ
ェニルメタクリレート、N−(p−アミノスルホニルフ
ェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニ
ルフェニル)アクリルアミド等が挙げられる。
【0035】(4)1分子中に、下記式(VI)で示さ
れる活性イミノ基と重合可能な不飽和結合をそれぞれ一
つ以上有する低分子化合物、例えばN−(p−トルエン
スルホニル)メタクリルイミド、N−(p−トルエンス
ルホニル)アクリルイミド等が挙げられる。
【0036】
【化2】
【0037】上記(1)〜(4)に該当するモノマー
は、単独で用いてもよく、二種以上組み合わせて用いて
もよいが、さらに重合可能な上記(1)〜(4)以外の
モノマーと組み合わせた共重合体であることが好まし
い。この場合、上記(1)〜(4)のモノマーから誘導
される構造単位を10モル%以上、好ましくは20モル
%以上、さらに好ましくは25モル%以上有することが
好ましい。このような、上記(1)〜(4)のモノマー
と組み合わせて用いられるモノマーは、例えば、下記
(5)〜(15)に挙げられる。
【0038】(5)脂肪族水酸基を有するアクリル酸エ
ステル類、およびメタクリル酸エステル類、例えば、2
−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート。
【0039】(6)アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、
アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、
グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルア
クリレート等の(置換)アルキルアクリレート。
【0040】(7)メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリ
ル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、グリジジ
ルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリ
レート等の(置換)アルキルメタクリレート。
【0041】(8)アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリ
ルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロ
ヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリ
ルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフ
ェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアク
リルアミド等のアクリルアミドもしくはメタクリル酸ア
ミド類。
【0042】(9)エチルビニルエーテル、2−クロロ
エチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、
オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等の
ビニルエーテル類。
【0043】(10)ビニルアセテート、ビニルクロロ
アセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビ
ニルエステル類。
【0044】(11)スチレン、α−メチルスチレン、
メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン
類。
【0045】(12)メチルビニルケトン、エチルビニ
ルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケト
ン等のビニルケトン類。
【0046】(13)エチレン、プロピレン、イソブチ
レン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
【0047】(14)N−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のN含有ビニル化合物。
【0048】(15)マレイミド、N−アクリロイルア
クリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プ
ロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾ
イル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
【0049】さらに、これらのモノマーと共重合しうる
モノマーを共重合させてもよい。これらの高分子化合物
は、重量平均分子量が2000以上、数平均分子量が1
000以上のものが好ましく用いられる。さらに好まし
くは、重量平均分子量が5000〜300000、数平
均分子量が2000〜250000であり、分散度(重
量平均分子量/数平均分子量)が1.1〜10のもので
ある。これらの高分子化合物は1種のみを用いても2種
以上を併用してもよい。
【0050】本発明において層(B)または(C)に主
として使用される水不溶でかつアルカリ性水溶液可溶な
高分子化合物としてのウレタン系高分子化合物は水不溶
でかつアルカリ性水溶液可溶であれば特に制限はなく、
層(B)、層(C)の別に応じ適宜選択して使用され
る。このようなウレタン系高分子化合物は、例えば、特
開昭63−124047号、特開昭63−287946
号、特開平2−866号、特開平2−156241号の
各公報に記載のウレタン系高分子化合物が挙げられる。
これらの高分子化合物は1種のみを用いても2種以上を
併用してもよい。
【0051】本発明では層(B)または(C)の主成分
として上記のアクリル系高分子化合物とウレタン系高分
子化合物とを併用してもよい。
【0052】一方、本発明において、層(A)の主成分
は、アルカリ可溶性ノボラック樹脂およびポジ型に作用
する感光性化合物であるが、層(A)におけるアルカリ
可溶性ノボラック樹脂の含有量は層(A)の全組成物の
30〜90重量%、さらには40〜85重量%であるこ
とが好ましく、ポジ型に作用する感光性化合物の含有量
は層(A)の全組成物の10〜70重量%、さらには1
5〜60重量%であることが好ましい。この場合、層
(A)は、層(B)または(C)の主成分である水不溶
かつアルカリ性水溶液可溶な高分子化合物を含有しても
よい。その際、水不溶かつアルカリ性水溶液可溶な高分
子化合物は、アルカリ可溶性ノボラック樹脂に対し、4
0重量%以下であることが好ましい。
【0053】層(B)または(C)の主成分は水不溶か
つアルカリ性水溶液可溶な、好ましくはアクリル系また
はウレタン系高分子化合物であるが、層(B)または
(C)は、層(A)の主成分であるアルカリ可溶性ノボ
ラック樹脂を少量含有してもよい。その際、アルカリ可
溶性ノボラック樹脂は、水不溶かつアルカリ性水溶液可
溶な高分子化合物に対し、50重量%以下であることが
好ましい。さらに、層(B)または(C)には層(A)
の主成分であるポジ型に作用する感光性化合物を含有し
てもよい。その際、ポジ型に作用する感光性化合物の含
有量は、層(B)または(C)における全組成物中の0
〜50重量%、好ましくは、0〜40重量%である。
【0054】本発明において、層(A)と層(B)との
組合せとして感光層を設ける場合には、層(A)の組成
に応じた塗布用の感光液、層(B)の組成に応じた塗布
用の感光液を各々用いて、積層順に応じ、支持体上に層
(B)を塗布・乾燥して設けた後、さらに層(A)を塗
布・乾燥して設けることができる。一方、層(A)と層
(C)との組合せとする場合には、層(A)の組成に応
じた塗布用の感光液、層(C)の組成に応じた塗布用の
感光液を各々用いて、積層順に応じ、支持体上に層
(A)を塗布・乾燥して設けた後、さらに層(C)を塗
布・乾燥して設けることができる。
【0055】感光層を層(A)、層(B)あるいは層
(A)、(C)の二層に分けて塗布すると、一般的には
両者が混合しあい明確に二層にはならない。前記したよ
うな両層の接触界面ないしその近傍での成分混合は許容
するものとし、各層を明確に分離して塗膜にするために
は、次のような方法が考えられる。具体的には、 i)アルカリ可溶性ノボラック樹脂と水不溶かつアルカ
リ性水溶液可溶な高分子化合物との溶剤溶解性の差を利
用する方法と、 ii)二層目を塗布後に極めて速く溶剤を乾燥させる方法
が挙げられる。
【0056】以下に、それらについてさらに詳しく説明
するが、二層に分けて塗布する方法をこれに限定するも
のではない。
【0057】i)のアルカリ可溶性ノボラック樹脂と水
不溶かつアルカリ性水溶液可溶な高分子化合物との溶剤
溶解性の差を利用する方法は、後から塗布により第二層
を設層する際に、最初に塗布設層する第一の層の主成分
が不溶な溶剤系を用いるものである。これにより、二層
塗布を行っても、各層を明確に分離して塗膜にすること
が可能になる。より具体的には、支持体上に第一層とし
て層(B)を設層し、第二層として層(A)を設層する
ような場合、後述の塗布溶剤のなかから、第二層である
層(A)の主成分のアルカリ可溶性ノボラック樹脂およ
びポジ型に作用する感光性化合物を溶解する溶剤、例え
ばメチルエチルケトンや1−メトキシ−2−プロパノ−
ル等を選択し、さらにこの溶剤に不溶な層(B)(第1
層)用の水不溶かつアルカリ性水溶液可溶な高分子化合
物を選択して塗布設層を行えばよく、まず層(B)用の
上記高分子化合物を溶解する溶剤系を用いて層(B)を
塗布・乾燥して第一層とし、その後、第二層として、ア
ルカリ可溶性ノボラック樹脂およびポジ型に作用する感
光性化合物を主体とする層(A)をメチルエチルケトン
や1−メトキシ−2−プロパノ−ル等、層(B)用の高
分子化合物を溶解しない溶剤を用いて塗布することによ
り二層化が可能になる。第一層として層(A)、第二層
として層(C)を設層する場合も同様である。
【0058】一方、ii)の二層目を塗布後に極めて速く
溶剤を乾燥させる方法は、ウェブの走行方向に対してほ
ぼ直角に設置したスリットノズルより高圧エアーを吹き
つけることや、蒸気等の加熱媒体を内部に供給されたロ
ール(加熱ロール)よりウェブの下面から伝導熱として
熱エネルギーを与えること、あるいはそれらを組み合わ
せることにより達成できる。
【0059】ii)の方法において、第一層[層(B)ま
たは層(A)]を塗布乾燥して設層した後、第二層[層
(A)または層(C)]を設層する際に用いられる連続
塗布乾燥を実施する装置の一構成例を図1に示す。図1
の装置は、例えば支持体として粗面化されたアルミニウ
ムウェブを用い、この支持体上に予め第一層を塗設した
第一層塗設物に対し、第二層を設層するものである。
【0060】図1の装置は、第一層塗設物1に対し第二
層用感光液を塗布する塗布ヘッド2と、熱風による乾燥
および高圧エアーを吹き付け高速乾燥を行う第1乾燥ゾ
ーン3と、熱風による乾燥を行う第2乾燥ゾーン4とを
有する。第1乾燥ゾーン3には熱風を送るための給気口
5と高速乾燥を行うための高圧風発生装置9、熱交換器
10、圧力計11、高圧風吹出しノズル12および風量
調節ダンパー18、19と、熱風を系外に排出するため
の排気口6とが設置されている。また第2乾燥ゾーン4
には熱風を送るための給気口7と熱風を系外に排出する
ための排気口8とが設置されている。さらにこの装置の
適宜の位置にはアルミニウムウェブ1を搬送するための
ガイドロール13〜17が設置されている。
【0061】このような装置では、5〜150m/min で
連続走行する第一層塗設物1は塗布ヘッド2により第二
層用感光液が5〜40ml/m2 の割合で塗布され、その後
第1乾燥ゾーン3へ案内され通常温度50〜150℃の
熱風が給気口5から送り出され、第一層塗布物1に対し
て乾燥が進行する。蒸発した溶剤ガスは熱風に同伴し排
気口6より系外に出される。この第1乾燥ゾーン3内入
口付近で熱風による乾燥を受けた段階では、通常、第二
層塗膜は未乾燥状態である。
【0062】この未乾燥状態の第二層塗膜は、その搬送
位置に第一層塗設物1の進行方向とほぼ直角に設置され
た高速吹き出しノズル12から吹き出した高速風により
極めて急速に乾燥される。
【0063】高速風吹き出しノズル12へはコンプレッ
サーあるいは高圧ブロアーからなる高圧風発生装置9に
より生成した高圧エアーを熱交換器10により50℃〜
200℃に加熱し風量調節ダンパー18、19により所
望の風量に調節した後、供給する。これにより所望の温
度および風速のスリット状の高圧エアーを未乾燥状態の
第二層塗膜に激しく衝突させることにより極めて短時間
に急速に溶剤を蒸発させ第二層を形成させることができ
る。通常高圧風のノズル12内圧力は300mmAq(H2
O)〜3kg/cm2であり、好ましくは1000mmAq〜1kg
/cm2である。高圧風吹き出しノズル12の吹き出し風の
風速は20m/s 〜300m/s 程度である。また高速風吹
き出しノズル12のスリット間隔は0.1mm〜5mm程度
であるが、0.3mm〜1mmの範囲が望ましい。さらに高
圧風の第一層塗布物1への吹き付け角度は0°〜90°
まであるが、10°〜60°が好適である。なお、ノズ
ルの本数は図示例では2本としているが、乾燥負荷に応
じ1〜8本程度とすることができる。
【0064】このようにして第1乾燥ゾーン3で高速乾
燥され、第二層用の塗膜が形成される。その後、第二層
が形成された第一層塗布物1は第2乾燥ゾーン4に案内
され、給気口7からの100℃〜150℃の熱風により
加熱される。これにより、膜内に微量に残留する残留溶
剤量が30〜200mg/m2 の範囲に制御される。また、
溶剤ガスは排気口8から系外に排出される。
【0065】そして、これらの乾燥操作により所望の二
層化塗布を達成することができる。
【0066】また、本発明では、前記ii)の方法を実施
するものとして、上記のような高速風による乾燥を行う
かわりに加熱ロールによる乾燥を行ってもよく、この場
合の装置としては、例えば図1において高圧風発生装置
9、熱交換器10、圧力計11、高圧風吹出しノズル1
2および風量調節ダンパー18、19を設置しないもの
とし、ガイドロール14を加熱ロールとした構成のもの
などが挙げられる。このような場合は、蒸気等の加熱媒
体をロール内部に供給することによりロールの表面温度
を80〜200℃に加熱することができる。このような
加熱ロール表面と第一層塗布物1のアルミニウムウェブ
との接触により第一層塗布物1のアルミニウムウェブ側
の下面からの伝導熱によって熱エネルギーを与えること
ができ乾燥が可能になる。
【0067】さらには、高速風による乾燥と加熱ロール
による乾燥とを併用することでも前記ii)の方法を実施
することができる。この場合の装置としては、例えば図
1においてガイドロール14を上記と同じ加熱ロールと
した構成のものを用いればよく、より急激に溶剤を蒸発
させることができる。
【0068】なお、図1などのような上記例では、第1
乾燥ゾーン3で熱風乾燥を行ってから熱風乾燥と高圧風
による乾燥や加熱ロールによる乾燥とを併せて行うよう
にしているが、最初の熱風乾燥を省き、塗布後直ちに高
圧風による乾燥を行うものとしてもかまわない。
【0069】本発明では図1のような塗布乾燥装置を用
い、連続的に塗布乾燥することが効率的で好ましい。ま
た、第一層の塗布・乾燥も第二層用と同様の装置を第二
層の塗布・乾燥用の装置の上流に設けて行い、さらに支
持体の粗面化も第一層の塗布・乾燥用の装置の塗布ヘッ
ドの上流に粗面化手段を設けるなどして行い、支持体を
連続走向させて連続的に行うことが生産性を向上させる
上で好ましい。
【0070】本発明において、層(A)、層(B)およ
び層(C)は、感光層の層構成に応じ、前記したとお
り、それぞれ層(A)塗布用感光液、層(B)塗布用感
光液および層(C)塗布用感光液を用いて形成される
が、このようにして形成される層(A)、層(B)およ
び層(C)の各感光性組成物には、さらに必要に応じて
種々の添加剤を加えることができる。
【0071】例えば、感度を向上させる目的で、環状酸
無水物類、フェノール類、有機酸類を併用することもで
きる。環状酸無水物としては米国特許第4115128
号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エ
ンドオキシ−Δ4 −テトラヒドロ無水フタル酸、テトラ
クロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレ
イン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、
無水ピロメリット酸などが使用できる。フェノール類と
しては、ビスフェノールA、p−ニトロフェノール、p
−エトキシフェノール、2,4,4’−トリヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフ
ェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン,4,4’,
4”−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4’,
3”,4”−テトラヒドロキシ−3,5,3’,5’−
テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。さ
らに、有機酸類としては、特開昭60−88942号、
特開平2−96755号の各公報などに記載されてい
る、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫黄類、
ホスホン酸類、リン酸エステル類およびカルボン酸類な
どがあり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、
エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン
酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4−ジ
メトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、1,4−
シクロヘキセン−2,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラ
ウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙
げられる。上記の環状酸無水物、フェノール類および有
機酸類の感光性組成物中に占める割合は、0.05〜1
5重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%
である。
【0072】また、本発明における感光性組成物中に
は、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開
昭62−251740号公報や特開平3−208514
号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特
開昭59−121044号公報、特開平4−13149
号公報に記載されているような両性界面活性剤を添加す
ることができる。非イオン界面活性剤の具体例として
は、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパル
ミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノ
グリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル等が挙げられる。両面活性剤の具体例としては、アル
キルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノ
エチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシ
エチル−N−ヒドロキシエチルイミダソリニウムベタイ
ンやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、
商品名アモーゲンK、第一工業(株)製)等が挙げられ
る。上記非イオン界面活性剤および両性界面活性剤の感
光性組成物中に占める割合は、0.05〜15重量%が
好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0073】本発明における感光性組成物中には、露光
後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤
としての染料や顔料を加えることができる。焼き出し剤
としては、露光によって酸を放出する化合物(光酸放出
剤)と塩を形成し得る有機染料の組合せを代表として挙
げることができる。具体的には、特開昭50−3620
9号、同53−8218号の各公報に記載されているo
−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニドと
塩形成性有機染料の組合せや、特開昭53−36223
号、同54−74728号、同60−3626号、同6
1−143748号、同61−151644号および同
63−58440号の各公報に記載されているトリハロ
メチル化合物と塩形成性有機染料の組合せを挙げること
ができる。このようなトリハロメチル化合物としては、
オキサゾール系化合物とトリアジン系化合物とがあり、
どちらも経時安定性に優れ、明瞭な焼き出し画像を与え
る。
【0074】画像の着色剤としては、前述の塩形成性有
機染料以外に他の染料を用いることができる。塩形成性
有機染料を含めて、好適な染料として油溶性染料と塩基
性染料を挙げることができる。具体的にはオイルイエロ
ー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#
312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オ
イルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラ
ックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント
化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリス
タルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレ
ット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダ
ミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン
(CI42000)、メチレンブルー(CI5201
5)などを挙げることができる。また、特開昭62−2
93247号公報に記載されている染料は特に好まし
い。これらの染料は、感光性組成物全固形分に対し、
0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜3重量%の
割合で感光性組成物中に添加することができる。
【0075】さらに本発明の感光性組成物中には必要に
応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えら
れる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコー
ル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、
リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオ
クチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル
酸またはメタアクリル酸のオリゴマーおよびポリマー等
が用いられる。
【0076】本発明において、層(A)、層(B)およ
び層(C)は、感光層の層構成に応じ、層(A)の成分
を溶解する溶剤、層(B)の成分を溶解する溶剤、層
(C)の成分を溶解する溶剤を用いて、各層組成に応じ
た各成分を溶解した感光液を使用して塗設される。な
お、溶剤の溶解度差を利用して二層化するときは、前述
のようにして溶剤種を選択すればよい。
【0077】本発明で使用する塗布溶剤としては、シク
ロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン系、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、1−メトキシ−2
−プロパノール等のアルコール系、エチレングリコール
モノメチルエーテル等のセロソルブ系、γ−ブチロラク
トン等のラクトン系、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン等のスルホキシド系、エチレンジクロライド等のハロ
ゲン系、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ
−2−プロピルアセテート等のアセテート系、ジメトキ
シエタン等のエーテル系、乳酸メチル、乳酸エチル等の
エステル系、N,N−ジメトキシアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド等のアミド系、N−メチルピロ
リドン等のピロリドン系、テトラメチルウレア等の尿素
系、トルエン等の芳香族系、などが挙げられる。
【0078】なかでも、メチルエチルケトン、1−メト
キシ−2−プロパノール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシ
ド等が好ましい。
【0079】これらの溶媒は単独で用いても混合して使
用してもよい。
【0080】感光液における溶剤中の上記成分(添加剤
を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%
である。特にii) の方法による場合第二層を塗布する際
の感光液は、より急速に乾燥させるため可能な限り高濃
度とすることが好ましく、10〜50重量%であること
が好ましい。また塗布、乾燥後に得られる支持体上の塗
布量(固形分)は、用途によって異なるが、前述のとお
り、感光性印刷版についていえば一般的に感光層全体で
0.5〜5.0g/m2が好ましい。
【0081】塗布する方法としては、種々の方法を用い
ることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗
布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エア
ーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げるこ
とができる。塗布量が少なくなるにつれて、見かけの感
度は大になるが、感光膜の被膜特性は低下する。
【0082】本発明における感光層中には、塗布性を良
化するための界面活性剤、例えば特開昭62−1709
50号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤
を添加することができる。好ましい添加量は、全感光性
組成物の0.01〜1重量%、さらに好ましくは0.0
5〜0.5重量%である。
【0083】本発明に使用される支持体としては、寸度
的に安定な板状物であり、例えば、紙、プラスチック
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミ
ニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例え
ば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン
酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、
硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネ
ート、ポリビニルアセタール等)、上記ような金属がラ
ミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチッ
クフィルム等が含まれる。その中でも寸法安定性がよ
く、比較的安価であるアルミニウム板は特に好ましい。
好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板およびアル
ミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であ
り、さらにアルミニウムラミネートもしくは蒸着された
プラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金に含
まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネ
シウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンな
どがある。合金中の異元素の含有量は高々10重量%以
下である。本発明において特に好適なアルミニウムは、
純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは
精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有
するものでもよい。このように本発明に適用されるアル
ミニウム板は、この組成が特定されるものではなく、従
来より公知公用の素材のアルミニウム板を適宜に利用す
ることができる。本発明で用いられるアルミニウム板の
厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度である。
【0084】アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所
望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活
性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液などによる脱脂
処理が行われる。アルミニウム板の表面の粗面化処理
は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗
面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法
および化学的に表面を選択溶解させる方法により行われ
る。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨
法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用
いることができる。また、電気化学的な粗面化法として
は塩酸または硝酸電解液中で交流または直流により行う
方法がある。また、特開昭54−63902号に開示さ
れているように、両者を組み合わせた方法も利用するこ
とができる。このように粗面化されたアルミニウム板
は、必要に応じてアルカリエッチング処理および中和処
理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高め
るために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽
極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮
膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には
硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が
用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によ
って適宜決められる。
【0085】陽極酸化の処理条件は用いる電解質により
種々変わるので一概に特定し得ないが、一般的には電解
質の濃度が1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電
流密度5〜60A/dm2 、電圧1〜100V、電解時間1
0秒〜5分の範囲であれば適当である。陽極酸化皮膜の
量は1.0g/m2より少ないと耐刷性が不十分であった
り、平版印刷版の非画像部に傷が付き易くなって、印刷
時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷汚れ」が
生じ易くなる。陽極酸化処理を施された後、アルミニウ
ム表面は必要により親水化処理が施される。本発明に使
用される親水化処理としては、米国特許第271406
6号、同第3181461号、第3280734号およ
び第3902734号に開示されているようなアルカリ
金属シリケート(例えばケイ酸ナトリウム水溶液)法が
ある。この方法においては、支持体がケイ酸ナトリウム
水溶液で浸漬処理されるかまたは電解処理される。他に
特公昭36−22063号公報に開示されているフッ化
ジルコン酸カリウムおよび米国特許第3276868
号、同第4153461号、同第4689272号に開
示されているようなポリビニルホルホン酸で処理する方
法などが用いられる。
【0086】本発明のポジ型感光性平版印刷版は、支持
体上にポジ型の感光性組成物で形成された感光層を設け
たものであるが、必要に応じてその間に下塗層を、感光
性組成物層の上にマット層を設けることができる。下塗
層成分としは種々の有機化合物が用いられ、例えば、カ
ルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガ
ム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有す
るホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホ
ン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリ
セロホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレン
ジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有しても
よいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸
およびグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有し
てもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン
酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸
などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなど
のアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩な
どのヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩などから選ば
れるが、2種以上混合して用いてもよい。
【0087】この有機下塗層は次のような方法で設ける
ことができる。すなわち、水またはメタノール、エタノ
ール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれ
らの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をア
ルミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水また
はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの
有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物
を溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記化
合物を吸着させ、その後水などによって洗浄、乾燥して
有機下塗層を設ける方法である。前者の方法では、上記
の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度の溶液を
種々の方法で塗布できる。また後者の方法では、溶液の
濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜5
重量%であり、浸漬濃度は20〜90℃、好ましくは2
5〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ま
しくは2秒〜1分である。これに用いる溶液は、アンモ
ニア、トリエチルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性
物質や、塩酸、リン酸などの酸性物質によりpH1〜12
の範囲に修正することもできる。また、感光性平版印刷
版の調子再現性改良のために黄色染料を添加することも
できる。有機下塗層の被覆量は、2〜200mg/m2 が適
当であり、好ましくは5〜100mg/m2 である。上記の
被覆量が2mg/m2 よりも少ないと十分な耐刷性能が得ら
れない。また、200mg/m2 より大きくても同様であ
る。
【0088】また、本発明のポジ型感光性組成物で形成
された感光層の表面には、真空焼き枠を用いた密着露光
の際の真空引きの時間を短縮し、かつ焼きボケを防ぐた
め、マット層が設けられる。具体的には特開昭50−1
25805号、特公昭57−6582号、同61−28
986号の各公報に記載されているようなマット層を設
ける方法、特公昭62−62337号公報に記載されて
いるような固体粉末を熱融着させる方法などが挙げられ
る。本発明に用いられるマット層の平均径は100μm
以下が好ましく、より好ましい範囲としては2〜8μm
である。平均径が大きくなると、細線が付き難く、ハイ
ライトドットも点減りし、調子再現上好ましくない。平
均径が2μm 以下では真空密着性が不十分で焼きボケを
生じる。マット層の塗布量は5〜200mg/m2 が好まし
く、さらに好ましくは20〜150mg/m2 である。塗布
量がこの範囲より大きいと摩擦の原因となり、これより
も小さいと真空密着性が不十分となる。
【0089】上記のようにして作製されたポジ型感光性
平版印刷版は、通常、像露光、現像処理を施される。像
露光に用いられる活性光線の光源としては、例えば、水
銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカ
ルランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線として
は、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがあ
る。またg線、i線、Deep−UV光、高密度エネル
ギービーム(レーザービーム)も使用される。レーザー
ビームとしてはヘリウム・ネオンレーザー、アルゴンレ
ーザー、クリプトンレーザー、ヘリウム・カドミウムレ
ーザー、KrFエキシマレーザー等が挙げられる。
【0090】本発明のポジ型感光性平版印刷版の現像液
および補充液としては従来より知られているアルカリ水
溶液が使用できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸
カリウム、第3リン酸ナトリウム、第3リン酸カリウ
ム、第3リン酸アンモニウム、第2リン酸ナトリウム、
第2リン酸カリウム、第2リン酸アンモニウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウ
ム、ほう酸ナトリウム、ほう酸カリウム、ほう酸アンモ
ニウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸
化カリウムおよび水酸化リチウムなどの無機アルカリ塩
が挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジ
イソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブ
チルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、エ
チレンイミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も用いら
れる。これらのアルカリ剤は単独もしくは2種以上を組
み合わせて用いられる。これらのアルカリ剤の中で特に
好ましい現像液は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム
等のケイ酸塩水溶液である。その理由はケイ酸塩の成分
である酸化ケイ素SiO2 とアルカリ金属酸化物M2 O
の比率と濃度によって現像性の調節が可能となるためで
あり、例えば、特開昭54−62004号公報、特公昭
57−7427号公報に記載されているようなアルカリ
金属ケイ酸塩が有効に用いられる。
【0091】さらに自動現像機を用いて現像する場合に
は、現像液よりもアルカリ強度の高い水溶液(補充液)
を現像液に加えることによって、長時間現像タンク中の
現像液を交換することなく、多量のPS版を処理できる
ことが知られている。本発明においてもこの補充方式が
好ましく適用される。本発明に使用される現像液および
補充液には現像性の促進や抑制、現像カスの分散および
印刷版画像部の親インキ性を高める目的で必要に応じて
種々の界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界
面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン
系および両性界面活性剤があげられる。さらに本発明に
使用される現像液および補充液には必要に応じて、ハイ
ドロキノン、レゾルシン、亜硫酸、亜硫酸水素酸などの
無機酸のナトリウム塩、カリウム塩等の還元剤、さらに
有機カルボン酸、消泡剤、硬水軟化剤を加えることがで
きる。上記現像液および補充液を用いて現像処理された
印刷版は水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、ア
ラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂化液で後処理され
る。本発明の印刷版の後処理にはこれらの処理を種々組
み合わせて用いることができる。
【0092】近年、製版・印刷業界では製版作業の合理
化および標準化のため、印刷版用の自動現像機が広く用
いられている。この自動現像機は、一般に現像部と後処
理部からなり、印刷版を搬送する装置と各処理液槽およ
びスプレー装置からなり、露光済みの印刷版を水平に搬
送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液をスプレーノ
ズルから吹き付けて現像処理するものである。また、最
近は処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイドロール
などによって印刷版を浸漬搬送させて処理する方法も知
られている。このような自動処理においては、各処理液
に処理量や稼働時間等に応じて補充液を補充しながら処
理することができる。また、実質的に未使用の処理液で
処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。本発
明の感光性平版印刷版を画像露光し、現像し、水洗およ
びまたはリンスおよび/またはガム引きして得られた平
版印刷版に不必要な画像部(例えば原画フィルムのフィ
ルムエッジ跡など)がある場合には、その不必要な画像
部の消去が行われる。このような消去は、例えば特公平
2−13293号公報に記載されているような消去液を
不必要画像部に塗布し、そのまま所定の時間放置したの
ちに水洗することにより行う方法が好ましいが、特開平
59−174842号公報に記載されているようなオプ
ティカルファイバーで導かれた活性光線を不必要画像部
に照射したのち現像する方法も利用できる。
【0093】以上のようにして得られた平版印刷版は所
望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供す
ることができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版と
したい場合にはバーニング処理が施される。平版印刷版
をバーニングする場合には、バーニング前に特公昭61
−2518号、同55−28062号、特開昭62−3
1859号、同61−159655号の各公報に記載さ
れているような整面液で処理することが好ましい。その
方法としては、整面液を浸みこませたスポンジや脱脂綿
にて、平版印刷版上に塗布するか、整面液を満たしたバ
ット中に印刷版を浸漬して塗布する方法や、自動コータ
ーによる塗布などが適用される。また、塗布した後でス
キージ、あるいは、スキージローラーで、その塗布量を
均一にすることは、より好ましい結果を与える。整面液
の塗布量は一般に0.03〜0.8g/m2(乾燥重量)が
適当である。整面液が塗布された平版印刷版は必要であ
れば乾燥された後、バーニングプロセッサー(例えば富
士写真フイルム(株)より販売されているバーニングプ
ロセッサー:BP−1300)などで高温に加熱され
る。この場合の加熱温度および時間は、画像を形成して
いる成分の種類にもよるが、180〜300℃の範囲で
1〜20分の範囲が好ましい。バーニング処理された平
版印刷版は、必要に応じて適宜、水洗、ガム引きなどの
従来より行われている処理を施すことができるが水溶性
高分子化合物等を含有する整面液が使用された場合には
ガム引きなどのいわゆる不感脂化処理を省略することが
できる。このような処理によって得られた平版印刷版は
オフセット印刷機等にかけられ、多数枚の印刷に用いら
れる。
【0094】
【実施例】以下、本発明を比較例とともに示す実施例に
よって具体的に説明する。 実施例1 厚み0.3mmのアルミニウム板(材質1050)をトリ
クロロエチレン洗浄して脱脂した後、ナイロンブラシと
400メッシュのパミス−水懸濁液を用いこの表面を砂
目立てし、よく水で洗浄した。この板を45℃の25%
水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを
行い水洗後、さらに20%硝酸に20秒間浸漬して水洗
した。この時の砂目立て表面のエッチング量は約3g/m2
であった。次にこの板を7%硫酸電解液として電流密度
15A/dm2 で3g/m2の直流陽極酸化被膜を設けた後、水
洗乾燥した。次にこのアルミニウム板に下記下塗り液を
塗布し、80℃で30秒間乾燥した。乾燥後の被覆量は
10mg/m2 であった。
【0095】 (下塗り液) β−アラニン 0.1g フェニルホスホン酸 0.05g メタノール 40g 純水 60g
【0096】さらにこのアルミニウム板に下記感光液B
1を塗布し、100℃で2分間乾燥した。乾燥後の塗布
量は、1.3g/m2であった。
【0097】 (感光液B1) N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド/アクリロニトリル /メタクリル酸メチル共重合体 (モル比45/30/25、重量平均分子量75000 ) 1.6g ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−ト リヒドロキシベンゾフェノンとのエステル化物 (エステル化率90%) 0.25g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド 0.005g テトラヒドロ無水フタル酸 0.03g 4−(p−N,N−ジエトキシカルボニルアミノフェニル)−2,6−ビス( トリクロロメチル)−s−トリアジン 0.01g 4−(p−ヒドロキシベンゾイルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロ ロメチル)−s−トリアジン 0.01g ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを1−ナフタレンスルホン酸アニオ ンにした染料 0.015g γ−ブチルラクトン 8g メチルエチルケトン 10g 1−メトキシ−2−プロパノ−ル 7g
【0098】さらに感光液B1を塗布したアルミニウム
板に下記感光液A1を塗布し、100℃で2分間乾燥し
て、ポジ型感光性平版印刷版1 を得た。乾燥後の合計塗
布量は、2.0g/m2であった。
【0099】 (感光液A1) m,p−クレゾールノボラック(m,p比=6/4、重量平均分子量3500 、未反応クレゾール0.5重量%含有) 0.7g ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−ト リヒドロキシベンゾフェノンとのエステル化物 (エステル化率90%) 0.6g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド 0.005g 下記式(VII) の化合物 0.05g テトラヒドロ無水フタル酸 0.02g 4−(p−N,N−ジエトキシカルボニルアミノフェニル)−2,6−ビス( トリクロロメチル)−s−トリアジン 0.01g 4−(p−ヒドロキシベンゾイルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロ ロメチル)−s−トリアジン 0.01g ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを1−ナフタレンスルホン酸アニオ ンにした染料 0.015g メガファックF−177 (大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.05g メチルエチルケトン 30g
【0100】実施例2 実施例1の感光液A1において、ナフトキノン−1,2
−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−ト
リヒドロキシベンゾフェノンとのエステル化物をナフト
キノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと
ピロガロール−アセトン樹脂(重量平均分子量350
0)とのエステル化物(エステル化率50%)にかえた
以外、実施例1と全く同様にしてポジ型感光性平版印刷
版2を得た。
【0101】実施例3 実施例1の感光液B1において、N−(p−アミノスル
ホニルフェニル)メタクリルアミド/アクリロニトリル
/メタクリル酸メチル共重合体の添加量を1.45g と
し、m,p−クレゾールノボラック(m,p比=6/
4、重量平均分子量3500、未反応クレゾール0.5
重量%含有)を0.15g 添加し、感光液A1におい
て、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸
クロリドと2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン
とのエステル化物をナフトキノン−1,2−ジアジド−
5−スルホン酸クロリドとピロガロール−アセトン樹脂
(重量平均分子量3500)とのエステル化物(エステ
ル化率50%)にかえた以外、実施例1と全く同様にし
てポジ型感光性平版印刷版3を得た。
【0102】実施例4 実施例1の感光液B1において、N−(p−アミノスル
ホニルフェニル)メタクリルアミド/アクリロニトリル
/メタクリル酸メチル共重合体をp−(1,1−ジヒド
ロキシメチルエチルカルボニルアミノ)ベンゼンスルホ
ンアミド/4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト縮重合体(重量平均分子量32000 )にかえた以外、実
施例1と全く同様にしてポジ型感光性平版印刷版4を得
た。
【0103】実施例5 実施例1と同様に下塗りまで行ったアルミニウム板に下
記感光液A2を塗布し、100℃で2分間乾燥した。乾
燥後の塗布量は、1.3g/m2であった。
【0104】 (感光液A2) m,p−クレゾールノボラック(m,p比=6/4、重量平均分子量3500 、未反応クレゾール0.5重量%含有) 1.2g ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドとピロガロール− アセトン樹脂(重量平均分子量3500)とのエステル化物(エステル化率50 %) 0.40g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド 0.005g 下記式(VII) の化合物 0.05g テトラヒドロ無水フタル酸 0.02g 4−(p−N,N−ジエトキシカルボニルアミノフェニル)−2,6−ビス( トリクロロメチル)−s−トリアジン 0.01g 4−(p−ヒドロキシベンゾイルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロ ロメチル)−s−トリアジン 0.01g ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを1−ナフタレンスルホン酸アニオ ンにした染料 0.015g メチルエチルケトン 30g
【0105】さらに、感光液A2を塗布したアルミニウ
ム板に下記感光液C1を塗布・乾燥して、ポジ型感光性
平版印刷版5を得た。その際、乾燥は図1に示す乾燥ゾ
ーンで行い、塗布後直ちにスリットノズル12より30
00mmAqの高圧エアーの吹き付けと、ガイドロール14
を加熱ロールに変更して130℃の加熱を併せて行っ
た。乾燥後の合計塗布量は、2.0g/m2であった。
【0106】 (感光液C1) N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド/アクリロニトリル /メタクリル酸メチル共重合体 (モル比25/30/45、重量平均分子量75000 ) 0.8g m,p−クレゾールノボラック(m,p比=6/4、重量平均分子量3500 、未反応クレゾール0.5重量%含有) 0.2g ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−ト リヒドロキシベンゾフェノンとのエステル化物(エステル化率90%) 0.2g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド 0.005g テトラヒドロ無水フタル酸 0.03g 4−(p−N,N−ジエトキシカルボニルアミノフェニル)−2,6−ビス( トリクロロメチル)−s−トリアジン 0.01g 4−(p−ヒドロキシベンゾイルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロ ロメチル)−s−トリアジン 0.01g ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを1−ナフタレンスルホン酸アニオ ンにした染料 0.015g メガファックF−177 (大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.05g γ−ブチルラクトン 2g メチルエチルケトン 20g 1−メトキシ−2−プロパノ−ル 1g
【0107】実施例6 実施例5の感光液A2において、m,p−クレゾールノ
ボラックの添加量を1.05g とし、メタクリル酸/メ
タクリル酸メチル共重合体(モル比=25/75、重量
平均分子量65000 )を0.15g 添加したものとし、感
光液C1において、N−(p−アミノスルホニルフェニ
ル)メタクリルアミド/アクリロニトリル/メタクリル
酸メチル共重合体をメタクリル酸/メタクリル酸メチル
共重合体(モル比=12/88、重量平均分子量650
00)に、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スル
ホン酸クロリドと2,3,4−トリヒドロキシベンゾフ
ェノンとのエステル化物をナフトキノン−1,2−ジア
ジド−5−スルホン酸クロリドとピロガロール−アセト
ン樹脂(重量平均分子量3500)とのエステル化物
(エステル化率50%)にかえた以外、実施例1と全く
同様にしてポジ型感光性平版印刷版6を得た。
【0108】実施例7 実施例1と同様に下塗りまで行ったアルミニウム板に下
記感光液B2を塗布し、100℃で2分間乾燥した。乾
燥後の塗布量は、1.0g/m2であった。
【0109】 (感光液B2) N−(p−トルエンスルホニル)アクリルイミド/アクリロニトリル/アクリ ル酸メチル/アクリル酸ベンジル共重合体 (モル比35/30/25/10 、重量平均分子量50000 ) 1.1g フェノールノボラック(重量平均分子量9500、未反応クレゾール1.1重 量%含有) 0.20g ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−ト リヒドロキシベンゾフェノンとのエステル化物(エステル化率90%) 0.1g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド 0.005g テトラヒドロ無水フタル酸 0.03g 4−(p−N,N−ジエトキシカルボニルアミノフェニル)−2,6−ビス( トリクロロメチル)−s−トリアジン 0.01g 4−(p−ヒドロキシベンゾイルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロ ロメチル)−s−トリアジン 0.01g ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを1−ナフタレンスルホン酸アニオ ンにした染料 0.015g メチルエチルケトン 15g 1−メトキシ−2−プロパノ−ル 12g
【0110】さらに、感光液B2を塗布したアルミニウ
ム板に下記感光液A3を塗布・乾燥して、ポジ型感光性
平版印刷版7 を得た。乾燥は、図に示す乾燥ゾーンで行
い、塗布後直ちにスリットノズル12より3000mmAq
の高圧エアーを吹き付け、ガイドロール14を加熱ロー
ルに変更して120℃に加熱して乾燥した。乾燥後の合
計塗布量は、2.0g/m2であった。
【0111】 (感光液A3) フェノールノボラック(重量平均分子量9500、未反応クレゾール1.1重 量%含有) 0.80g ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドとピロガロール− アセトン樹脂(重量平均分子量3500)とのエステル化物(エステル化率50 %) 0.6g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド 0.005g 下記式(VII) の化合物 0.05g テトラヒドロ無水フタル酸 0.02g 4−(p−N,N−ジエトキシカルボニルアミノフェニル)−2,6−ビス( トリクロロメチル)−s−トリアジン 0.01g 4−(p−ヒドロキシベンゾイルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロ ロメチル)−s−トリアジン 0.01g ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを1−ナフタレンスルホン酸アニオ ンにした染料 0.015g メチルエチルケトン 30g メガファックF−177 (大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.05g
【0112】実施例8 実施例7の感光液B2において、N−(p−トルエンス
ルホニル)アクリルイミド/アクリロニトリル/アクリ
ル酸メチル/アクリル酸ベンジル共重合体をN−(p−
ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド/アクリロニト
リル/メタクリル酸メチル共重合体(モル比40/30/30、
重量平均分子量45000 )に、感光液A3において、フェ
ノールノボラックをm,p−クレゾールノボラック
(m,p比=6/4、重量平均分子量3500、未反応
クレゾール0.5重量%含有)にかえた以外、実施例7
と全く同様にしてポジ型感光性平版印刷版8を得た。
【0113】なお、実施例1〜8の平版印刷版1〜8
は、その二層構成の感光層において、各層の溶解度の関
係が、前述の条件で求めた場合、いずれも有意の差があ
るものであり、溶解の難易に応じて上下層として設層し
た。
【0114】比較例1 実施例1と同様に下塗りまで行ったアルミニウム板に下
記感光液A4を塗布し、100℃で2分間乾燥してポジ
型感光性平版印刷版9を得た。乾燥後の塗布量は、2.
0g/m2であった。
【0115】 (感光液A4) m,p−クレゾールノボラック(m,p比=6/4、重量平均分子量3500 、未反応クレゾール0.5重量%含有) 2.3g ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−ト リヒドロキシベンゾフェノンとのエステル化物(エステル化率90%) 0.85g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド 0.01g 下記式(VII) の化合物 0.05g テトラヒドロ無水フタル酸 0.05g 4−(p−N,N−ジエトキシカルボニルアミノフェニル)−2,6−ビス( トリクロロメチル)−s−トリアジン 0.02g 4−(p−ヒドロキシベンゾイルアミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロ ロメチル)−s−トリアジン 0.02g ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを1−ナフタレンスルホン酸アニオ ンにした染料 0.03g メチルエチルケトン 30g メガファックF−177 (大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.05g
【0116】比較例2 比較例1の感光液A4において、m,p−クレゾールノ
ボラックをN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタ
クリルアミド/アクリロニトリル/メタクリル酸メチル
共重合体(モル比45/30/25、重量平均分子量75000 )に
かえた以外、比較例1と全く同様にしてポジ型感光性平
版印刷版10を得た。
【0117】比較例3 比較例1の感光液A4において、m,p−クレゾールノ
ボラックを0.7g にし、N−(p−アミノスルホニル
フェニル)メタクリルアミド/アクリロニトリル/メタ
クリル酸メチル共重合体(モル比45/30/25、重量平均分
子量75000 )を1.6g 添加した以外、比較例1と全く
同様にしてポジ型感光性平版印刷版11を得た。
【0118】比較例4 実施例5の平版印刷版5において、感光層の積層順を上
下逆にしたものを以下のようにして作った。
【0119】実施例1と同様に下塗りまで行ったアルミ
ニウム板に、実施例5の感光液C1を塗布し、100℃
で2分間乾燥した。乾燥後の塗布量は0.7g/m2であっ
た。さらに実施例5の感光液A2を塗布・乾燥して、ポ
ジ型感光性平版印刷版12を得た。その際、感光液A2
の塗布後の乾燥は、実施例5と同様に図1に示す乾燥ゾ
ーンで行い、塗布後直ちにスリットノズル12より30
00mmAgの高圧エアーの吹き付けと、ガイドロール14
を加熱ロールに変更して130℃の加熱を併せて行っ
た。乾燥後の合計塗布量は2.0g/m2であった。
【0120】
【化3】
【0121】実施例1〜8および比較例1〜4のポジ型
感光性平版印刷版1〜12のそれぞれの感光層上に、線
画および網点画像のポジ透明原画を密着させ、30アン
ペアのカーボンアーク灯で70cmの距離から露光を行っ
た。露光された感光性平版印刷版1〜12のそれぞれ
を、DP−4(富士写真フイルム(株)製、現像液)の
8倍希釈水溶液で25℃において60秒間浸漬現像し
た。
【0122】得られた平版印刷版1〜11のそれぞれを
ハイデルベルグ社製KOR型印刷機で上質紙に印刷し
た。それぞれの最終印刷枚数を調べたところ表1に示す
とおりであった。
【0123】次に、DP−4を10倍に希釈し25℃に
おいて30秒間浸漬現像した。さらに、DP−4を6倍
に希釈し25℃において30秒間浸漬現像して、濃度差
0.15のグレースケールのベタ段数変化(6倍希釈時
のベタ段数−10倍希釈時のベタ段数)を調べ、現像ラ
チチュードの評価とした。結果を表1に示す。印刷枚数
は多い程耐刷性が良く、ベタ段数変化は小さい程現像ラ
チチュードが良好である。
【0124】
【表1】
【0125】表1からわかるように、感光層をアルカリ
可溶性ノボラック樹脂およびポジ型に作用する感光性化
合物を含有する層(A)と、水不溶かつアルカリ性水溶
液可溶なアクリル系またはウレタン系高分子化合物を含
有する層(B)または(C)とに分け、層(A)を基準
にしてこれよりアルカリ性水溶液に対する溶解度が高い
ときは層(A)の下層の層(B)とし、また溶解度が低
いときは層(A)の上層の層(C)とした感光性平版印
刷版は、耐刷力、現像ラチチュードともに優れている。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、特にプレートクリーナ
ーを頻繁に使用する印刷条件下やUVインキを使用した
場合にも耐刷力に優れ、現像ラチチュードにも優れたポ
ジ型感光性平版印刷版となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる連続塗布乾燥装置の一例を示す
概略構成図である。
【符号の説明】
1 第一層塗布物 2 塗布ヘッド 3 第1乾燥ゾーン 4 第2乾燥ゾーン 5 給気口 6 排気口 7 給気口 8 排気口 9 高圧風発生装置 10 熱交換器 11 圧力計 12 高圧風吹き出しノズル 13 ガイドロール 14 ガイドロール 15 ガイドロール 16 ガイドロール 17 ガイドロール 18 風量調節ダンパー 19 風量調節ダンパー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、アルカリ可溶性ノボラック
    樹脂およびポジ型に作用する感光性化合物を含有する層
    (A)を有し、層(A)と支持体との間に、アルカリ性
    水溶液可溶な高分子化合物を含有しかつ層(A)よりア
    ルカリ性水溶液に対し溶解しやすい層(B)を設けたポ
    ジ型感光性平版印刷版。
  2. 【請求項2】 支持体上に、アルカリ可溶性ノボラック
    樹脂およびポジ型に作用する感光性化合物を含有する層
    (A)を有し、層(A)上に、アルカリ性水溶液可溶な
    高分子化合物を含有しかつ層(A)よりアルカリ性水溶
    液に対し溶解しにくい層(C)を設けたポジ型感光性平
    版印刷版。
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