JPH09220863A - 熱転写受像シート - Google Patents

熱転写受像シート

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JPH09220863A
JPH09220863A JP5255696A JP5255696A JPH09220863A JP H09220863 A JPH09220863 A JP H09220863A JP 5255696 A JP5255696 A JP 5255696A JP 5255696 A JP5255696 A JP 5255696A JP H09220863 A JPH09220863 A JP H09220863A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成時に熱転写受像シートが熱転写シー
トと熱融着せずに、また、熱転写受像シートの耐擦傷性
を保有し、優れた離型性能を有し、かつ染料染着性の高
い画像を形成することができる熱転写受像シートを提供
する。 【解決手段】 基材シートの少なくとも一方の面に一種
類以上の熱可塑性樹脂を含有してなる受容層を設けた熱
転写受像シートにおいて、該受容層を形成するための受
容層塗工液に一般式(1)で表されるシリコーン化合物
が離型剤として一種類以上含有されていて、該受容層塗
工液を塗布し、加熱乾燥することにより、該受容層が形
成されていることを特徴とする熱転写受像シート。 一般式(1):Rn −Si −(NCO)4-n 但し、n
は0、1、2または3の整数を表し、Rはアルキル基、
アリール基、ビニル基のいずれかである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱転写記録用受
像シートに関し、特に昇華転写記録に使用される画像形
成時に熱転写受像シートが熱転写シートと熱融着せず
に、優れた離型性能を有し、かつ染料染着性の高い画像
が形成され、また、給紙時等の熱転写受像シート同志が
擦り合わされるような場合や、プリンター内で受容層面
が擦られる場合にも、受容層面に傷付きがない熱転写受
像シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写記録方法が知られて
いるが、それらの中でも、近年、昇華性の染料を含有す
る熱転写層をポリエステルフィルム等の支持体上に形成
した熱転写シートを、サーマルヘッドやレーザー等の加
熱媒体によって加熱することにより、熱転写受像シート
上に画像を形成する昇華転写記録方式が注目され、種々
の分野において、情報記録手段として利用されている。
このような昇華転写記録方式によれば、極めて短時間で
フルカラー画像を形成することができ、中間色の再現性
や階調性に優れた、フルカラー写真画像にも匹敵する高
品質な画像を得ることができる。
【0003】また、この方式によれば、染料が受容層樹
脂に染着することで画像が形成されることから、非常に
鮮明でかつ透明性に優れた画像を得ることができるとい
う利点があり、オーバーヘッドプロジェクター(以下O
HPと略す)等の投影装置に用いる透過型原稿の作成に
盛んに用いられている。このような用途に使用される場
合には、OHP用熱転写受像シートとしては、従来、1
00μm前後の厚さのポリエチレンテレフタレート(以
下PETと略す)等の透明なシート状基材の一方の面に
受容層、他方の面に裏面層が設けられている。
【0004】受像面には、熱転写シートから移行してく
る昇華性の染料を受容し、形成された画像を保持するた
めに、熱可塑性樹脂、例えば、飽和ポリエステル樹脂、
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート系
樹脂等からなる受容層と、必要に応じて、中間層が設け
られている。中間層の機能として、例えば、PETのよ
うな剛性の高い基材シートを用いるときにクッション性
を付与する層や、帯電防止性を付与する層を設ける場合
がある。裏面には、カール防止やスリップ性向上のため
に、アクリル樹脂等のバインダーに、アクリル樹脂やフ
ッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂等からなる有機フィラー
や、シリカ等の無機フィラーを添加した組成物をコーテ
ィングしてなる裏面層が必要に応じて設けられている。
【0005】いわゆる、スタンダードタイプの熱転写受
像シートといわれる場合は、その受像シートを透過光で
はなく反射光で鑑賞したりして、使用するものであり、
この場合でも、基材シートに不透明な、例えば、白色の
PET、発泡PET、その他プラスチックシート、天然
紙、合成紙、またはこれらを貼り合わせたもの等が使用
される他は、およそ上記と同様の構成をしている。ま
た、基材シートの一方の面に受容層を設け、基材シート
の他方の面に粘着剤などを用いた接着剤層と剥離紙を順
に設けた、いわゆる、シールタイプの熱転写受像シート
も様々な用途で使用されている。このシールタイプは、
熱転写により受容層に画像形成し、剥離紙を剥がして任
意の物に貼付して使用されるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱転写受像シー
トは、受容層中に各種離型剤を内添したり、受容層の上
に別途離型層を設けたりしている。各種離型剤は、シリ
コーン、シリコーン樹脂といったシリコーン化合物が用
いられ、特に変性シリコーンを硬化させるものを使用し
て、熱転写シートとの剥離性能をもたせている。しか
し、これらのシリコーンは、種類によって、輸送時に熱
転写受像シートの受容層面と裏面とが擦られたり、プリ
ンター内で受容層面が擦られて、受容層面に傷が付き、
その傷の部分で熱転写シートと熱融着し、染料層が層ご
と転写されたり、受容層が基材シートから剥離する、い
わゆる異常転写が生じるという問題があった。このこと
は、熱転写受像シートの耐擦傷性に欠けるということで
ある。
【0007】また、アミノ変性シリコーンとエポキシ変
性シリコーンによる硬化タイプも知られているが、硬化
させる際の時間が長くかかるという問題がある。上記の
ようなシリコーン化合物を使用して充分な剥離性能を出
すためには、受容層中に多量に添加したり、離型層の厚
さを厚くすることが行われるが、これらの場合には、染
料染着性が低下し、形成された画像の濃度が低下すると
いう問題がある。熱転写受像シートの耐擦傷性を向上さ
せるには、水酸基変性シリコーン、またはカルボキシル
変性シリコーン、またはアミノ変性シリコーンオイルな
どの活性水素を有するシリコーンオイルをイソシアネー
ト化合物や、有機金属化合物などの硬化剤と反応、硬化
させて剥離性能を出すことが行われている。
【0008】しかし、これらの反応には高温で長時間の
焼付けが必要であったり、乾燥後に長期のエージングが
必要とされたりして、反応に時間がかかり、生産性が損
なわれるという問題がある。また、低温で短時間の焼付
けを行うと、その後にエージングをしても性能が充分に
発揮されないこともある。さらに、剥離性能が発揮され
る程度まで硬化剤や触媒の添加量を増やすと、塗工液の
寿命が非常に短くなり、塗工前にゲル化したり、塗工液
の作業適性が悪くなるという問題がある。したがって、
本発明は上記のような問題を解決し、画像形成時に熱転
写受像シートが熱転写シートと熱融着せずに、また、熱
転写受像シートの耐擦傷性を保有し、優れた離型性能を
有し、かつ染料染着性の高い画像を形成することができ
る熱転写受像シートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基材シートの少なくとも一方の面に一種
類以上の熱可塑性樹脂を含有してなる受容層を設けた熱
転写受像シートにおいて、該受容層を形成するための受
容層塗工液に一般式(1)で表されるシリコーン化合物
が離型剤として一種類以上含有されていて、該受容層塗
工液を塗布し、加熱乾燥することにより、該受容層が形
成されていることを特徴としている。 一般式(1):Rn −Si −(NCO)4-n 但し、n
は0、1、2または3の整数を表し、Rはアルキル基、
アリール基、ビニル基のいずれかである。また、前記受
容層塗工液が一般式(2)で表される活性水素を有する
変成シリコーンを一種類以上含有することを特徴として
いる。さらに、前記熱可塑性樹脂の少なくとも一種が活
性水素を有することを特徴としている。
【0010】
【作用】本発明は、基材シートの少なくとも一方の面に
一種類以上の熱可塑性樹脂を含有してなる受容層を設け
た熱転写受像シートにおいて、該受容層を形成するため
の受容層塗工液に一般式(1)すなわち、Rn −Si
(NCO)4-n (但し、nは0、1、2または3の整数
を表し、Rはアルキル基、アリール基、ビニル基のいず
れかである。)で表されるシリコーン化合物が離型剤と
して一種類以上含有されていて、該受容層塗工液を塗布
し、加熱乾燥することにより、該受容層が形成されてい
るため、イソシアネート化合物である離型剤が、反応性
基を有する熱可塑性樹脂と反応硬化して、画像形成時に
熱転写受像シートが熱転写シートと熱融着せずに、ま
た、熱転写受像シートの耐擦傷性を保有し、優れた離型
性能を有し、かつ染料染着性の高い画像を形成する効果
を発揮する。
【0011】また、前記受容層塗工液が一般式(2)で
表される活性水素を有する変成シリコーンを一種類以上
含有することを特徴とすることで、イソシアネート化合
物である一般式(1)の離型剤が、一般式(2)とも反
応硬化して、さらに優れた効果を発揮する。また、前記
熱可塑性樹脂の少なくとも一種が活性水素を有すること
を特徴とすることで、イソシアネート化合物である一般
式(1)の離型剤が、活性水素を有する熱可塑性樹脂と
反応硬化して、優れた効果を発揮する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て説明する。 (基材シート)基材シートは、受容層を保持するという
役割を有するとともに、画像形成時に加えられる熱に耐
え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが望
ましい。このような基材シートの材料は特に限定され
ず、例えば、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカー
ボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイ
ミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン・酢
酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ア
クリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエー
テルサルフォン、テトラフルオロエチレン・パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、
テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエ
チレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種
プラスチックフィルムまたはシートが使用でき、特に限
定されない。また、OHP用途にはこれらの中から透明
なシートを選択して用いることができる。
【0013】スタンダードタイプでは、先にあげたもの
やこれらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜し
た白色フィルム、あるいは発泡させた発泡シート、他に
コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、合成紙
(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アー
ト紙、コート紙、キャストコート紙、合成樹脂又はエマ
ルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂
内添紙、セルロース繊維紙等を用いることができる。ま
た、上記の基材シートの任意の組合わせによる積層体も
使用できる。代表的な例とて、セルロース繊維紙と合成
紙、セルロース繊維紙とプラスチックフィルムとの積層
体があげられる。
【0014】また、上記の基材シートの表面及び又は裏
面に易接着処理した基材シートも使用できる。本発明に
おいては、上記の基材シートの中から、もしくは上記の
基材シートに帯電防止処理を行って、温度20℃、相対
湿度50%の環境下で1.0×1012Ω/□以下の表面
電気抵抗率を有する基材シートを用いることが好まし
い。このような基材シートを用いることで、熱転写受像
シートの製造時に静電気によるトラブルの発生を未然に
防止できるほかに、本発明における好ましい実施態様と
して後述するが、熱転写受像シートの受像面、裏面に塗
布する帯電防止剤の効果を高めることができる。これら
の基材シートの厚みは、通常3〜300μm程度であ
り、本発明においては、機械的適性等を考慮し、75〜
175μmの基材シートを用いるのが好ましい。また、
基材シートとその上に設ける層との密着性が乏しい場合
には、その表面に易接着処理やコロナ放電処理を施すの
が好ましい。
【0015】(受容層)本発明の受容層は、基材シート
の少なくとも一方の面に一種類以上の熱可塑性樹脂を含
有している受容層で、熱転写シートから移行してくる昇
華性染料を受容し、形成された熱転写画像を維持するた
めのものである。受容層に使用される熱可塑性樹脂とし
ては、例えば、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデンな
どのハロゲン化ポリマー,ポリ酢酸ビニル,エチレン酢
酸ビニル共重合体,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,
ポリアクリルエステル,ポリスチレン,ポリスチレンア
クリルなどのビニル系樹脂、ポリビニルホルマール,ポ
リビニルブチラール,ポリビニルアセタールなどのアセ
タール系樹脂、飽和,不飽和の各種ポリエステル系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロースアセテートな
どのセルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、尿素樹
脂,メラミン樹脂,ベンゾグアナミン樹脂などのポリア
ミド系樹脂、などがあげられる。これらの樹脂は、単独
で使用したり、相溶する範囲内で任意にブレンドして、
用いることができる。このように他の樹脂を混合して用
いる場合、特にOHP用途など透明性を必要とする場合
は、相溶性の良い樹脂を選択し用いる必要がある。
【0016】また、上記の熱可塑性樹脂の中でも、活性
水素を有する熱可塑性樹脂が好ましい。活性水素は、各
熱可塑性樹脂の安定性を考慮し、熱可塑性樹脂の末端に
存在することが好ましい。また、ビニル系樹脂を使用す
る場合には、ビニルアルコールの含有量は、30重量%
以下が好ましい。熱可塑性樹脂中の活性水素の含有率が
高すぎると、樹脂自体が離型剤である一般式(1)のイ
ソシアネート化合物により、反応硬化しすぎてしまい、
染着濃度を低下させる原因となったり、離型剤が受容層
表面にブリードアウトせず、受容層の内部で硬化、固着
してしまい、受容層に充分な剥離性能が発揮されないこ
とがある。
【0017】本発明では、受容層を形成するための受容
層塗工液に一般式(1)で表されるシリコーン化合物が
離型剤として一種類以上含有されている。一般式(1)
は、Rn −Si −(NCO)4-n 、但し、nは0、1、
2または3の整数を表し、Rはアルキル基、アリール
基、ビニル基のいずれかであり、シリルイソシアネート
化合物である。この離型剤である一般式(1)で表され
るモノマーを受容層塗工液に添加し、熱により乾燥硬化
させることにより、下記のような効果が得られる。 1.モノマーであるため、受容層を構成する熱可塑性樹
脂との相溶性がよい。 2.モノマーであるため、塗布した際に受容層表面にブ
リードアウトしやすく少量の添加量で熱転写シートとの
高い離型性が得られる。 3.反応速度が速く、比較的低温で反応するため、エー
ジングの必要もなく、生産性が高く、また、受容層樹脂
に活性水素を有するものを用いた場合には、さらに以下
のような効果が得られる。 4.受容層表面でモノマーと活性水素を有する受容層樹
脂との結合ができるため、熱転写受像シートの耐擦傷性
が向上し、給排紙などの搬送時に受容層が削り取られ、
異常転写が発生するというような問題がなくなる。
【0018】また、本発明では受容層塗工液が下記一般
式(2)で表される活性水素を有する変成シリコーンを
一種類以上含有することが好ましい。ここで、活性水素
を有する変成シリコーンとしては、水酸基変性シリコー
ン、カルボキシル変性シリコーン、アミノ変性シリコー
ンで、反応性の面から水酸基変性シリコーンが好ましく
用いられる。
【0019】一般式(2)
【化2】 ここでR2 は、水酸基変性シリコーンの場合は−C
3 、−(CH2 m OH、カルボキシル変性シリコー
ンの場合は−CH3 、−(CH2 n COOH、アミノ
変性シリコーンの場合は−CH3 、−C3 6 NH
2 を、任意に使用することができる。また、上記の変性
シリコーンのメチル基の部分は、エチル基、フェニル
基、3,3,3−トリフロロプロピル基でもよい。(日
刊工業新聞社発行のシリコーンハンドブックより)
【0020】本発明では、受容層塗工液に離型剤として
一般式(1)で表されるシリコーン化合物と、必要に応
じて一般式(2)で表される活性水素を有する変成シリ
コーンを添加するが、また、従来用いられている離型剤
を併用してもよく、離型剤を複数種類使用してもトータ
ルで、添加量は受容層樹脂に対し0.5〜10重量%が
好ましい。受容層にはその他にも、必要に応じて各種の
添加剤を加えることができる。受容層の白色度を向上さ
せ転写画像の鮮明度を更に高める目的で、酸化チタン、
酸化亜鉛、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、微粉末
シリカ等の顔料や充填剤を添加することができる。但
し、OHP用途などの透明性を必要とする場合には、顔
料や添加剤の添加量は、必要な透明性を失わない程度と
する。また、受容層には可塑剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤など公知の添
加剤を必要に応じて加えることができる。
【0021】上記にあげた樹脂と、上記であげた離型剤
と必要に応じて添加剤等を任意に添加し、溶剤、希釈剤
等で、十分に混練して、受容層塗工液を製造し、これ
を、上記にあげた基材シートの上に、例えば、グラビア
印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバー
スロールコーティング法等の形成手段により、塗布し、
乾燥して、受容層を構成する。後述する中間層、裏面
層、易接着層及び帯電防止層の塗工も、上記の受容層の
形成手段と同様の方法で行われる。また、基材シートの
一方の面に受容層を設け、基材シートの他方の面に粘着
剤などを用いた接着剤層と剥離紙を順に設けた、シール
タイプの熱転写受像シートについても、本発明を適用す
ることができる。その接着剤層の形成手段も上記受容層
の形成手段と同様の方法で行われる。また、帯電防止性
を付与させるために、下記に示す帯電防止剤を受容層塗
工液に、練り込むこともできる。 帯電防止剤;脂肪酸エステル、硫酸エステル、リン酸エ
ステル、アミド類、4級アンモニウム塩、ベタイン類、
アミノ酸類、アクリル系樹脂、エチレンオキサイド付加
物など。帯電防止剤の添加量は、樹脂に対し、0.1〜
2.0重量%が好ましい。
【0022】本発明の熱転写受像シートでは、受容層の
塗工量は、乾燥時重量で0.5g/m2 〜4.0g/m
2 であることが好ましい。塗工量が乾燥時重量で0.5
g/m2 未満では、例えば、基材シート上に直接受容層
を設けた場合には、基材シートの剛性等の要因でサーマ
ルヘッドとの密着が不十分なためハイライト部の画像が
ざらついてしまうという問題がある。この問題は、クッ
ション性を付与する中間層を設けることで回避すること
ができるが、受容層の傷つきに対して弱くなる。また、
高エネルギーを印加したときの表面の荒れかたは、受容
層の塗工量が増加すると相対的に悪くなる傾向があり、
塗工量が、乾燥時重量で4.0g/m2を越えると、例
えば、OHP投影時の高濃度部でわずかに黒ずんでみえ
るようになる。以下本発明の塗工量(ないし塗布量)
は、特に断りのない限り、乾燥時重量で、固形分換算の
数値である。
【0023】(中間層)本発明においては、基材シート
と受容層の間に各種の樹脂からなる中間層を設けること
もできる。このような中間層に様々な役割を担わせるこ
とで熱転写受像シートに優れた機能を付加することがで
きる。例をあげると、クッション性を付与する樹脂とし
て、弾性変形や塑性変形の大きな樹脂、例えば、ポリオ
レフィン系樹脂、ビニル系共重合体樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリアミド系樹脂などを用いて、熱転写受像シ
ートの印字感度を向上させたり、画像のざらつきを防止
することができる。その他、ガラス転移温度が60℃以
上の樹脂や、硬化剤等により硬化させた樹脂を用いて中
間層を設けた場合には、熱転写受像シートを複数枚重ね
て保存したときにシート同士が密着してしまうのを防止
するなど、熱転写受像シートの保存性能を向上させるこ
とができる。
【0024】さらに、中間層として、帯電防止能を付与
させるために、上記にあげた樹脂に、帯電防止剤や帯電
防止能を有する樹脂を、溶剤に溶解又は分散させたもの
を塗工して、中間層を形成することができる。その帯電
防止剤は、例えば、脂肪酸エステル、硫酸エステル、リ
ン酸エステル、アミド類、4級アンモニウム塩、ベタイ
ン類、アミノ酸類、アクリル系樹脂、エチレンオキサイ
ド付加物等が、あげられる。また、その帯電防止能を有
する樹脂としては、例えばアクリル樹脂、ビニル系樹
脂、セルロース樹脂などの樹脂に4級アンモニウム塩
系、リン酸系、エトサルフェイト系、ビニルピロリドン
系、スルフォン酸系などの帯電防止効果を有する基を導
入または共重合した導電性樹脂が使用できる。特に、カ
チオン変成アクリル系樹脂が好ましい。これらの帯電防
止効果を有する基は、樹脂にペンダント状に導入されて
いるものが、樹脂中に高密度に導入することが可能であ
り好ましい。具体的には、日本純薬株式会社製のジュリ
マーシリーズ、第一工業製薬株式会社製のレオレックス
シリーズ、綜研化学株式会社製のエレコンドシリーズな
どが、あげられる。
【0025】(裏面層)基材シートの受容層を設けた面
と反対の面に、熱転写受像シートの搬送性の向上や、カ
ール防止などのために、裏面層を設けることができる。
このような機能をもつ裏面層として、アクリル系樹脂、
セルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニル
アセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ハ
ロゲン化ポリマー等の樹脂中に、添加剤として、アクリ
ル系フィラー、ポリアミド系フィラー、フッ素系フィラ
ー、ポリエチレンワックスなどの有機系フィラー、及び
二酸化珪素や金属酸化物などの無機フィラーを加えたも
のが使用できる。この裏面層として、上述の樹脂を硬化
剤により硬化したものを使用することがさらに好まし
い。硬化剤としては、一般的に公知のものが使用できる
が、中でもイソシアネート化合物が好ましい。裏面層樹
脂はイソシアネート化合物などと反応しウレタン結合を
形成して硬化・立体化することにより、耐熱保存性、耐
溶剤性が向上し、さらには、基材シートとの密着も良く
なる。硬化剤の添加量は、樹脂1反応基当量に対して、
1乃至2が好ましい。1未満であると、硬化終了するま
での時間が長くかかり、また、耐熱性、耐溶剤性が悪く
なる。また、2より大きいと、成膜後に経時変化が起こ
ったり、裏面層用塗工液の寿命が短いという不具合が生
じる。
【0026】さらに、上記裏面層中には、添加剤とし
て、有機フィラーまたは無機フィラーを添加しても良
い。これらのフィラーの働きで、プリンター内での熱転
写受像シートの搬送性が向上し、また、ブロッキングを
防ぐなど熱転写受像シートの保存性も向上する。有機フ
ィラーとして、アクリル系フィラー、ポリアミド系フィ
ラー、フッ素系フィラー、ポリエチレンワックスなどが
あげられる。この中では、特にポリアミド系フィラーが
好ましい。また、無機フィラーとして、二酸化珪素や金
属酸化物などがあげられる。ポリアミド系フィラーとし
ては、分子量が10万乃至90万で、球状であり、平均
粒子径が0.01乃至30μmが好ましく、特に分子量
が10万乃至50万で、平均粒子径が0.01乃至10
μmがより好ましい。また、ポリアミド系フィラーの種
類では、ナイロン6やナイロン66と比較して、ナイロ
ン12フィラーが耐水性に優れ、吸水による特性変化が
ないためより好ましい。
【0027】ポリアミド系フィラーは、高融点で熱的に
も安定であり、耐油性、耐薬品性なども良く、染料によ
って染着されにくい。また、分子量が10万乃至90万
であると磨耗することもほとんどなく、自己潤滑性があ
り、摩擦係数も低く、擦れる相手を傷つけにくい。ま
た、好ましい平均粒子径は、反射画像用熱転写受像シー
トの場合、0.1乃至30μmであり、透過画像用熱転
写受像シート(OHP用シート)の場合、0.01乃至
1μmである。粒子径が小さすぎると、フィラーが裏面
層中に隠れてしまい、十分な滑り性の機能が発現され難
くなる傾向がみられ、また、粒子径が大きすぎると、裏
面層からの突出が大きくなり、結果的に摩擦係数を高め
たり、フィラーの欠落を生じる傾向があるので、好まし
くない。裏面層の樹脂に対するフィラーの配合比率は、
0.01重量%乃至200重量%の範囲が好ましい。反
射画像用熱転写受像シートの場合は、1重量%乃至10
0重量%がより好ましく、透過画像用熱転写受像シート
の場合は、0.05重量%乃至2重量%がより好まし
い。フィラーの配合比率が0.01重量%未満の場合に
は、滑り性が不十分であり、プリンターの給紙時などで
紙詰まりなどの支障をきたす傾向が生じる。また、20
0重量%を越える場合には、滑りすぎて印字画像に色ず
れなどが生じやすくなるため、好ましくない。
【0028】(易接着層)基材シートの表面および/ま
たは裏面に、アクリル酸エステル樹脂やポリウレタン樹
脂やポリエステル樹脂などの接着性樹脂からなる易接着
層を塗布して設けてもよい。また、上記に記載した塗布
層を設けずに、基材シートの表面および/または裏面
に、コロナ放電処理をして、基材シートとその上に設け
る層との接着性を高めることができる。
【0029】(帯電防止層)基材シートの表面および/
または裏面に、もしくは、熱転写受像シートの受像面も
しくは裏面もしくはその両面の最表面に帯電防止層を設
けてもよい。帯電防止層は、帯電防止剤である、脂肪酸
エステル、硫酸エステル、リン酸エステル、アミド類、
4級アンモニウム塩、ベタイン類、アミノ酸類、アクリ
ル系樹脂、エチレンオキサイド付加物等を溶剤に溶解又
は分散させたものを塗工して、形成することができる。
その塗工量は、0.001g/m2 乃至0.1g/m2
であることが好ましい。このように最表面に帯電防止層
を設けた熱転写受像シートは、印画前に優れた帯電防止
性を有するため、ダブルフィード等の給紙不良を防止す
ることができる。また、ほこり等を寄せつけることによ
る印画抜け等のトラブルを防止することができる。
【0030】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示し、本発明を
詳述する。熱転写受像シートの作成に備え、以下の離型
剤を用意する。 (離型剤1)メチルシリルトリイソシアネート(一般式
(1)のn=1、R1 =CH3 、(株)マツモト交商;
オルガチックスSIC−434(有効成分10%)) (離型剤2)水酸基変性シリコーン(化学式2のR2
両末端が−CH3 、測鎖が、−(CH2 2 OH、メチ
ル基のフェニル基置換率22mol%、OH当量が約
0.25mol/100g、分子量が約2000) (離型剤3)アミノ変性シリコーン(化学式2のR2
両末端が−CH3 、測鎖が−(C36 NH2 、メチル
基のフェニル基置換率22mol%、アミノ当量が約
0.25mol/100g、分子量が約2000) (離型剤4)エポキシ変性シリコーン(化学式2の
2 :両末端が−CH3 、測鎖が、−(C3 6 OCH
2 CHCH2 、メチル基のフェニル基置換率22mol
%、エポキシ当量が約0.25mol/100g、分子
量が約2000) (離型剤5)付加重合型シリコーン(化学式3のビニル
変性シリコーンと化学式4のハイドロジェン変性シリコ
ーン、メチル基のフェニル基置換率が各30mol%、
分子量が各7000、ビニル基変性シリコーンの反応基
量が約15mol%、ハイドロジェン変性シリコーンの
3 は両末端が−CH3 、測鎖が、−H、反応基量が約
30mol%、ビニル変性シリコーン1重量部に対し、
ハイドロジェン変性シリコーン2重量部の混合比のもの
を合わせて離型剤5とする。)
【0031】(実施例1)基材シートとして、厚さ10
0μmのPETフィルム(東レ株式会社製ルミラー)の
透明基材を用い、その一方の面に下記組成の受容層塗工
液1をワイヤーバーにより乾燥時4.0g/m2 になる
ように、塗布及び乾燥(雰囲気温度130℃で時間30
秒)させて、本発明の熱転写受像シートを得た。受容層塗工液1 ポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製バイロン200) 100重量部 離型剤1 50重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量混合比1/1) 400重量部
【0032】(実施例2)受容層塗工液を下記組成の受
容層塗工液2に変え、その他は実施例1と同様にして本
発明の熱転写受像シートを得た。受容層塗工液2 ブチラール樹脂(電気化学工業株式会社製#3000K) 100重量部 離型剤1 50重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量混合比1/1) 400重量部
【0033】(実施例3)受容層塗工液を下記組成の受
容層塗工液3に変え、その他は実施例1と同様にして本
発明の熱転写受像シートを得た。受容層塗工液3 塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアクリレート共重合体樹脂100重量部 (重合度が850、塩化ビニルが90重量%、酢酸ビニルが3重量%、ヒドロ キシアクリレートが7重量%) 離型剤1 50重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量混合比1/1) 400重量部
【0034】(実施例4)受容層塗工液を下記組成の受
容層塗工液4に変え、その他は実施例1と同様にして本
発明の熱転写受像シートを得た。受容層塗工液4 ポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製バイロン200) 100重量部 離型剤1 40重量部 離型剤2 1重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量混合比1/1) 400重量部
【0035】(実施例5)受容層塗工液を下記組成の受
容層塗工液5に変え、その他は実施例1と同様にして本
発明の熱転写受像シートを得た。受容層塗工液5 ポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製バイロン200) 100重量部 離型剤1 30重量部 離型剤3 2重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量混合比1/1) 400重量部
【0036】(比較例1)受容層塗工液を下記組成の受
容層塗工液6に変え、その他は実施例1と同様にして比
較例1の熱転写受像シートを得た。受容層塗工液6 ポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製バイロン200) 100重量部 離型剤2 5重量部 イソシアネート化合物(武田薬品工業株式会社製 8重量部 タケネートA−14) 錫触媒(東京化成工業株式会社製ジラウリン酸ジn−ブチル錫)0.2重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量混合比1/1) 400重量部
【0037】(比較例2)受容層塗工液を下記組成の受
容層塗工液7に変え、その他は実施例1と同様にして比
較例2の熱転写受像シートを得た。受容層塗工液7 ポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製バイロン200) 100重量部 離型剤3 3重量部 離型剤4 3重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量混合比1/1) 400重量部
【0038】(比較例3)受容層塗工液を下記組成の受
容層塗工液8に変え、その他は実施例1と同様にして比
較例3の熱転写受像シートを得た。受容層塗工液8 ポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製バイロン200) 100重量部 離型剤5 3重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量混合比1/1) 400重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量混合比1/1) 400重量部
【0039】上記記載の本発明の実施例及び比較例の熱
転写受像シートと、市販の昇華用熱転写シートを、それ
ぞれの受容層と染料層を重ね合わせ、熱転写シートの裏
面からサーマルヘッドで加熱する。各実施例及び比較例
について、染料層バインダーの受容層面への取られ(階
調印画)や、印字物の耐擦傷性、剥離性の評価を行う。
【0040】具体的な評価方法は下記の通りである。 (階調印画の評価方法)線密度が300dpiのサーマ
ルヘッドを搭載した256階調制御が可能なプリンター
を使用し、イエロー、マゼンタ、シアンの各色、および
イエロー、マゼンタ、シアンの3色重ねのブラックで、
階調値が0〜255まで均一に分割された16ステップ
パターンを作成した。印字条件は、印字速度が10ms
ec/line、最大印加エネルギーが16ステップ目
で0.65mj/dotである。評価の判断基準は以下
の通りである。 ○:異常転写なし。 ×:染料層バインダーが受容層面に取られている。
【0041】(耐擦傷性の評価方法)各実施例および比
較例の熱転写受像シートをそれぞれ複数枚準備し、熱転
写受像シートカセットにセットし、1枚ずつ自動給紙し
て、中間調の黒ベタを印画する。但し、印字条件は上記
の階調印画条件の階調値が127階調目に相当する。熱
転写受像シートカセットに複数枚重ねて置かれた熱転写
受像シートは、ピックアップロールにより1枚ずつ給紙
される。例えば、熱転写受像シートが受容層面を下向き
でセットされていたとすると、ピックアップロールで押
さえつけられた熱転写受像シートの受容層面側とその下
にある熱転写受像シートの裏面側とが擦られ、ピックア
ップロールがあたるところに傷がつくことがある。この
傷ついたところは、時として離型性が充分でなく、異常
転写をおこすことがある。そこで、このような傷つきを
目視にて観察し判断した。尚、重ねられた熱転写受像シ
ートのうち一番上と一番下におかれた熱転写受像シート
は、評価の対象から外した。判断基準を以下に示す。 ○:目視では傷つきはほとんどみとめられない。 △:目視で傷つきがみとめられるが、異常転写はしてい
ない。 ×:目視で傷つきがみとめられ、傷ついたところで異常
転写がみとめられる。
【0042】(剥離性の評価方法)各実施例および比較
例の熱転写受像シートと市販の昇華用熱転写シートを、
それぞれの受容層と染料層を重ね合わせ、高濃度、黒ベ
タを印画する。但し、印字条件は上記の階調印画条件の
階調値が255階調目に相当する。目視にて、熱転写受
像シートと昇華用熱転写シートとの剥離性を評価する。
判断基準を以下に示す。 ○:異常転写なし。 ×:異常転写して、3色印画ができない。(受容層が熱
転写シートに取られる異常転写、または、染料層バイン
ダーが受容層面に取られる異常転写である。)
【0043】(評価結果)評価結果を下記の表1に示
す。 (以下余白)
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、以上説明したように、
優れた離型性能を有し、画像形成時に熱転写受像シート
が熱転写シートと熱融着することなく、かつ、高濃度の
画像を形成することができる。また、プリンターの給紙
時など、熱転写受像シート同志が、擦り合わされるよう
な場合や、プリンター内で受容層面が擦られた場合にも
受容層が傷つくことがなく、従来の熱転写受像シートで
発生した傷つきによる異常転写などのトラブルが回避で
き、信頼性の高い熱転写受像シートを提供することが可
能となった。さらに、低温乾燥にて熱転写受像シートを
形成できるので、基材シートへの熱ダメージが少ないた
めに、基材シートの熱収縮やぼこつき感がなく、乾燥時
間が短いため、生産性の良い熱転写受像シートを提供す
ることができる。
【化3】
【化4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 仁 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの少なくとも一方の面に一種
    類以上の熱可塑性樹脂を含有してなる受容層を設けた熱
    転写受像シートにおいて、該受容層を形成するための受
    容層塗工液に一般式(1)で表されるシリコーン化合物
    が離型剤として一種類以上含有されていて、該受容層塗
    工液を塗布し、加熱乾燥することにより、該受容層が形
    成されていることを特徴とする熱転写受像シート。 一般式(1):Rn −Si −(NCO)4-n 但し、n
    は0、1、2または3の整数を表し、Rはアルキル基、
    アリール基、ビニル基のいずれかである。
  2. 【請求項2】 前記受容層塗工液が一般式(2)で表さ
    れる活性水素を有する変成シリコーンを一種類以上含有
    することを特徴とする上記の請求項1に記載する熱転写
    受像シート。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂の少なくとも一種が活
    性水素を有することを特徴とする上記の請求項1に記載
    する熱転写受像シート。
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