JPH0839951A - 熱転写シート - Google Patents

熱転写シート

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JPH0839951A
JPH0839951A JP6201373A JP20137394A JPH0839951A JP H0839951 A JPH0839951 A JP H0839951A JP 6201373 A JP6201373 A JP 6201373A JP 20137394 A JP20137394 A JP 20137394A JP H0839951 A JPH0839951 A JP H0839951A
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Japan
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thermal transfer
transfer sheet
layer
heat resistant
heat
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JP6201373A
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English (en)
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Tetsuya Abe
哲也 阿部
Takao Takazawa
隆男 高澤
Satoru Shinohara
悟 篠原
Tsutomu Negishi
努 根岸
Atsushi Sugihara
篤 杉原
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TOKUSHU SHIKIRIYOU KOGYO KK
Sony Corp
Original Assignee
TOKUSHU SHIKIRIYOU KOGYO KK
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇華型熱転写記録に使用する熱転写シートに
ついて、熱転写時のスティッキングを防止し、かつ熱転
写シートの保存時及び熱転写使用時に耐熱滑性層から不
用な成分がしみだすことを防止する。 【構成】 シート状基材2の一方の面にインク層3を有
し、他方の面に耐熱滑性層4を有する熱転写シート1に
おいて、耐熱滑性層4を、一分子中に2個以上の活性水
素を有するフッ素系化合物と多官能イソシアネートとを
含有する塗料の硬化物から形成する。耐熱滑性層を形成
する塗料には、さらに活性水素を有する変性シリコーン
オイル、無機充填剤あるいは有機充填剤を含有させるこ
とが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、昇華型熱転写記録及び
熱溶融型熱転写記録に好適な熱転写シートに関する。さ
らに詳しくは、本発明は、特定の樹脂で形成した耐熱滑
性層を設けることによりスティッキングを防止した熱転
写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、印画紙等の被転写体と、熱転
写シート(インクリボン)のインク層とを重ね合わせ、
それをサーマルヘッドやレーザ等の加熱手段を用いて画
像信号に応じて加熱し、熱転写シートのインク層から被
転写体に染料を転写させて画像を形成する熱転写記録方
法が広く行われている。
【0003】熱転写記録方法としては、熱転写シートの
インク層を熱可塑性樹脂等のバインダー樹脂と染料もし
くは顔料から形成し、そのインク層を熱溶融により被転
写体に転写させる熱溶融型熱転写記録方法と、インク層
に分散染料などの昇華性又は熱拡散性染料を用い、この
熱拡散性染料を被転写体に昇華又は熱拡散により移行さ
せる昇華型熱転写記録方法が知られており、中でも昇華
型熱転写記録方法は、加熱エネルギーに応じて画像に階
調性が得られ、銀塩カラー写真に匹敵する高品位のカラ
ー画像を得ることができるので、近年、ビデオカメラ、
テレビカメラ、コンピュータグラフィック等で得られる
画像をハードコピーする技術として注目されている。
【0004】図1は、このような熱転写記録に使用する
一般的な熱転写シート1の断面図である。同図に示した
ように、熱転写シート1は、シート状の基材2の一方の
面上にインク層3を有しており、また、その反対側の面
には耐熱滑性層4を有している。
【0005】この耐熱滑性層4は、熱転写時に熱転写シ
ートとサーマルヘッドとが融着し、熱転写シートの走行
不良を引き起こすというスティッキングを防止するため
に設けられている。即ち、当初熱転写シートの基材2と
しては、主にコンデンサーペーパー等の薄くて高密度の
紙類が使用されていた。しかし、基材2として紙類を使
用した場合には、その中に含まれている水分や樹脂分が
印字品質に悪影響を及ぼすという問題がある。また、紙
類は、その厚みを8μmよりも薄くすることができない
ので、高速印字の要請に応じられないという問題もあ
る。そこで、基材2としてはポリエチレンテレフタレー
ト等のプラスチック類が使用されるようになっている。
しかし、熱転写シートにプラスチック製の基材を設けた
場合、べた打ちや高速印字を行う際にサーマルヘッド温
度が非常に高くなったときには、基材を構成しているプ
ラスチックフィルムが溶融あるいは軟化し、プリンター
内での熱転写シートの走行性が低下したり、さらには熱
転写シートがサーマルヘッドに融着するという問題が生
じた。そのため、このような熱転写シートの溶融、軟化
を防止し、プリンター内での走行性を改善するために、
耐熱滑性層4が設けられるようになっている。
【0006】従来、耐熱滑性層4としては、高軟化点の
樹脂層が使用されており、さらに高軟化点の樹脂層上に
滑剤を塗布したものも使用されている。ここで、高軟化
点の樹脂層としては、酢酸セルロース、エポキシ樹脂等
が使用されており、また滑剤としては、シリコーンオイ
ル、ワックス、脂肪酸アミド等が使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱転写
シートの耐熱性の向上や滑性の向上のために、単に高軟
化点の樹脂や滑剤を塗布しても、これらが経時的に変化
し、所期の耐熱性や活性を得ることができない。そのた
め、熱転写シートの走行性の低下やスティッキングの防
止を十分に図ることができず、印字ムラや濃度ムラなど
が生じ、画像品位が低下するという問題が生じていた。
【0008】これに対しては、耐熱活性層4を形成する
樹脂として特定の耐熱性樹脂を使用することが提案され
ており、またその耐熱性樹脂中に滑剤を内添させること
が提案されている。例えば、耐熱活性層の形成に、アク
リルポリオール樹脂とイソシアネート化合物との反応生
成物、あるいはその系にリン酸エステルを添加したもの
を用いること(特開昭62−227787号公報)、ポ
リビニルブチラールとイソシアネートの反応生成物、あ
るいはその系にリン酸エステルのアルカリ金属塩、アル
カリ土類金属塩を添加したものを用いること(特開昭6
2−259889号公報)等が提案されている。これら
の方法のうち、リン酸エステルを添加する方法は、耐熱
滑性層に滑性を付与する点ではある程度の効果を達成し
ているが、リン酸エステルは耐熱滑性層中に単に添加さ
れているだけなので、熱転写時にリン酸エステルが耐熱
滑性層からしみだしてサーマルヘッドを腐食させたり、
また熱転写シートの保存中にリン酸エステルがインク層
に移行し、染着濃度や色調等を変化させ、画像品位を低
下させるという問題も生じていた。
【0009】本発明は以上のような従来技術の課題を解
決しようとするものであり、熱転写シートの走行性を確
保し、サーマルヘッドとのスティッキングを防止するこ
とを目的とし、同時に熱転写シートの耐熱滑性層の成分
がインク層に移行して画像品位に悪影響を及ぼしたり、
サーマルヘッドを腐食させないように、熱転写シートの
耐熱活性層の経時的安定性を改善することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、熱転写シー
トの耐熱滑性層を、活性水素を有するフッ素系化合物と
多官能イソシアネートとを含有する塗料の硬化物から形
成することにより上述の目的が達成できることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
【0011】即ち、本発明は、シート状基材の一方の面
にインク層を有し、他方の面に耐熱滑性層を有する熱転
写シートにおいて、耐熱滑性層が、一分子中に2個以上
の活性水素を有するフッ素系化合物と多官能イソシアネ
ートとを含有する塗料の硬化物からなることを特徴とす
る熱転写シートを提供する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明の熱転写シートも、図1に示した熱
転写シートと同様に、基本的な層構成としては、シート
状基材2とインク層3と耐熱滑性層4とを有する。そし
て本発明においては、耐熱滑性層4が、一分子中に2個
以上の活性水素を有するフッ素系化合物と多官能イソシ
アネートとを含有する塗料の硬化物から形成されている
ことを特徴としている。
【0014】ここで、一分子中に2個以上の活性水素を
有するフッ素系化合物としては、例えば、テトラフルオ
ロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオ
ロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、パ
ーフルオロアルコキシエチレン、パーフルオロアクリル
酸等のフッ素系モノマーと、ヒドロキシエチルビニルエ
ーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアク
リレート等の水酸基含有モノマーとの共重合により得ら
れるポリオールを使用する。またさらに、第3成分とし
て、各種アルキルビニルエーテル、メタクリル酸エステ
ル、アクリル酸エステル、ビニルエステル等を含有する
ものも使用することができる。このようなフッ素系化合
物は、市販されているものを使用することができ、例え
ば旭硝子(株)製のフロロトップ1010Wを使用する
ことができる。
【0015】一方、多官能イソシアネートとしては、分
子中に少なくとも2つ以上のイソシアネート基を有する
イソシアネート化合物であれば特に限定されず、例え
ば、トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニル
メタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4´−メチレン
ビス(シクロヘキシル)イソシアネート、メチルシクロ
ヘキサン−2,4(又は2,6)−ジイソシアネート、
1,3−ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、
イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート等を使用することができる。また、
ジイソシアネートとポリオールとを部分的に付加反応さ
せたポリイソシアネートのアダクト体(ポリイソシアネ
ートプレポリマー)、例えば、トリレンジイソシアネー
トとトリメチルプロパンとを反応させたアダクト体を使
用することができる。さらにまた、上述のイソシアネー
トのダイマー、トリマー、イソシアヌレート体等を使用
することができる。
【0016】本発明の熱転写シートの耐熱滑性層を形成
する塗料には、この他、活性水素を有するシリコーンオ
イルを含有させることが好ましい。これにより、耐熱滑
性層の滑性を向上させることができる。このような変性
シリコーンオイルとしては、例えば、片末端又は両末端
に水酸基又はアミノ基を導入したアルコール変性シリコ
ーンオイル又はアミノ変性シリコーンオイルを使用する
ことができる。
【0017】さらに、耐熱滑性層を形成する塗料には、
滑性をより向上させるために無機充填剤又は有機充填剤
を含有させることができる。無機充填剤としては、シリ
カ、炭酸カルシウム、クレー、タルク、ゼオライト、酸
化チタン、酸化亜鉛等を使用することができ、また窒化
ホウ素、二硫化モリブデン、カーボングラファイト等の
固体潤滑剤も使用することができる。有機充填剤として
は、フッ素系樹脂パウダー、ウレタン−シリコーン共重
合パウダー、シリコーンパウダー、ベンゾグアナミンパ
ウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダ
ー、アクリルパウダーなどを使用することができる。無
機充填剤と有機充填剤はいずれかを使用してもよいし、
双方を同時に使用してもよい。
【0018】また、硬化触媒として、例えば錫系触媒、
アミン系触媒等を含有させることができる。
【0019】以上のような各成分の配合割合としては、
フッ素系化合物の水酸基とイソシアネートの当量にもよ
るが、通常、耐熱滑性層を形成する塗料中フッ素系化合
物50〜95重量%、多官能イソシアネート5〜50重
量%とすることが好ましい。フッ素系化合物が多すぎる
と耐熱性が不足し、逆に少なすぎると滑性が低下する。
また、多官能イソシアネートが多すぎると滑性が低下
し、逆に少なすぎると耐熱性が不足する。必要に応じて
変性シリコーンオイル、無機充填剤、有機充填剤を含有
させる場合には、樹脂100重量部に対して変性シリコ
ーンオイル20重量%以下、無機充填剤50重量%以
下、有機充填剤50重量%以下とすることが好ましい。
【0020】耐熱滑性層の形成方法としては、以上のよ
うな各成分を予め混合して耐熱滑性層用塗料を調製し、
これをシート状基材にワイヤーバー等を用いて塗布する
か、又は印刷により塗布し、次いで加熱等により硬化さ
せればよい。
【0021】本発明の熱転写シートにおいて耐熱滑性層
4は、図1に示したように基材2上に直接形成すること
ができるが、この他図2に示したように、シート状基材
の上に予め他の耐熱性樹脂層5を形成しておき、その耐
熱性樹脂層5の上に上述の耐熱滑性層用塗料を塗布し、
耐熱滑性層4を形成してもよい。これにより、基材の耐
熱性を充分確保することができるので好ましい。この場
合、耐熱性樹脂層5は、従来の熱転写シートのフッ素系
化合物を含有しない耐熱層と同様に形成することができ
る。例えば、ポリビニルブチラールとイソシアネートと
の反応生成物、各種ポリオールとイソシアネートとの反
応生成物、酢酸セルロース、ニトロセルソース等から形
成することができる。この他、イソシアネート、メラミ
ン樹脂、エポキシ樹脂等により架橋された種々の高軟化
点樹脂を用いて形成することもできる。
【0022】本発明の熱転写シートは、耐熱滑性層を上
記のような塗料から形成する以外は従来の熱転写シート
と同様に構成することができる。
【0023】例えば、シート状基材は、ポリエステルフ
ィルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィル
ム等の樹脂シートや、コンデンサペーパー、グラシン紙
等の紙類を使用することができる。
【0024】また、インク層としては、必要に応じて昇
華型熱転写記録用インク層あるいは熱溶融型熱転写記録
用インク層のいずれも設けることができるが、昇華型熱
転写記録用インク層を設けた場合には、従来、インク層
へ耐熱滑性層の成分が移行することにより生じていた画
像品位に及ぼす悪影響を解消することができるので好ま
しい。
【0025】昇華型熱転写記録用インク層を設ける場
合、このインク層は染料及びバインダー樹脂から形成す
ることができる。ここで染料としては、昇華性染料等の
種々の熱拡散性染料を使用することができる。また、バ
インダー樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール
(PVB)、酢酸セルロース、セルロースアセテートブ
チレート(CAB)、ポリメチルメタクリレート(PM
MA)、ポリスチレン(PS)等を使用することができ
る。
【0026】この他、インク層には、必要に応じて硬化
剤、触媒、剥離助剤(シリコーン樹脂等)等の種々の添
加剤を含有させることができる。
【0027】また、インク層は、単一色のみ形成しても
よく、複数色を面順次に形成してもよい。例えば、図3
(a)に示したように、イエローY、マゼンタM、シア
ンC、ブラックBの各色の領域を順次形成することがで
きる。
【0028】また、被転写体に形成した転写画像の定着
性や耐擦過性等を向上させるために、被転写体に形成し
た転写画像上にラミネート層を形成する場合があるが、
このようなラミネート層を熱転写シートを用いて形成で
きるようにするために、図3(b)に示したように、熱
転写シートのインク層と同一面レベルに熱転写性のラミ
ネート層pを形成してもよい。この場合、ラミネート層
は、アクリル系樹脂、セルロースエステル系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ビニル系樹脂等から形成することがで
きる。
【0029】さらに、染料受容層が形成されていない被
転写体に対しても良好に染料画像を形成できるように、
染料画像の転写に先立って、熱転写シートから被転写体
に染料受容層を転写する場合があるが、このような染料
受容層の転写のために、図3(c)に示したように、熱
転写シートのインク層と同一面レベルに熱転写性の染料
受容層qを形成してもよい。この場合、染料受容層は、
ポリエステル系樹脂、セルロースエステル系樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル等の染着性のよい
熱可塑性樹脂から形成することができる。
【0030】本発明の熱転写シートには、シート状基
材、インク層及び耐熱滑性層の他、さらに必要に応じ
て、これらの層間に各層の相互の接着性を向上させるた
めに、プライマー層を形成してもよい。このようなプラ
イマー層は、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リオールとジイソシアネートからなるプレポリマー等か
ら形成することができる。
【0031】本発明の熱転写シートは、常法にしたがっ
て製造することができる。例えば、シート状基材の片面
に上述の耐熱滑性層用塗料を塗布し、硬化させて耐熱滑
性層を形成し、次に、シート状基材の反対面にインク層
形成用塗料を塗布し、加熱乾燥させてインク層を形成す
ることにより得ることができる。
【0032】本発明の熱転写シートは従来の昇華型ある
いは熱溶融型熱転写記録装置で使用することができる。
【0033】
【作用】本発明の熱転写シートにおいては、耐熱滑性層
が、活性水素を有するフッ素系化合物と多官能性イソシ
アネートとを含有する塗料の硬化物から形成されるが、
この硬化物においては、耐熱性、耐候性に優れたフッ素
系化合物が多官能性イソシアネートと共重合することに
より耐熱滑性層中に固定されているので、本発明の耐熱
滑性層は経時的安定性に優れたものとなる。したがっ
て、熱転写シートの保管中に耐熱滑性層の成分が不用に
インク層に移行したり、熱転写時にしみだしてサーマル
ヘッドを腐食させることを防止でき、またプリンターで
の走行性を安定的に確保することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0035】実施例1〜8、比較例1〜2 表1〜3に示した耐熱滑性層成分を同表に示した溶剤で
固形分が10重量%となるように希釈して耐熱滑性層用
塗料を調製し、これをPETフィルム(厚6μm)の一
方の面上にグラビアコータを用いて塗布し、50℃で1
20時間硬化させ、乾燥厚1.0μmの耐熱滑性層を形
成した。次に、このPETフィルムの他方の面に、表4
に示した組成のインクを塗布し、乾燥させて乾燥厚1.
0μmのインク層を形成し、実施例及び比較例の昇華型
熱転写記録用熱転写シートを作製した。
【0036】
【表1】 (重量部) 実施例 1 2 3 4 5 6 7 8 耐熱滑性層成分 含フッ素組成物(*1) 100 50 含フッ素組成物(*2) 100 50 含フッ素組成物(*3) 100 100 100 100 100 イソシアネート(*4) 7 7 7 7 イソシアネート(*5) 10 イソシアネート(*6) 10 10 10 炭酸カルシウム 20 二酸化ケイ素 10 10 フッ素系パウダー(*7) 30 シリコーンオイル(*8) 5 シリコーンオイル(*9) 3 シリコーンオイル(*10) 7 7 錫系触媒(*11) 3 3 3 3 3 3 3 3 溶媒 MEK MEK MEK MEK MEK MEK MEK MEK 注(*1)ハイコープF A−815M(固形分30%)、特殊色料工業(株)製 [組成]水酸基含有フッ素系樹脂(フロロトップ1010W、旭硝子製) 100 (PHR) SiO 25 アルコール変性シリコーンオイル 2.2 (*2)ハイコープF A−810G(固形分30%)、特殊色料工業(株)製 [組成]水酸基含有フッ素系樹脂(フロロトップ1010W、旭硝子製) 100 (PHR) アルコール変性シリコーンオイル 4 (*3)ハイコープF A−830G(固形分30%)、特殊色料工業(株)製 [組成]水酸基含有フッ素系樹脂(フロロトップ1010W、旭硝子製) 100% (*4)UAX615、特殊色料工業(株)製 (*5)コロネートL、日本ウレタン(株)製 (*6)タケネートD110N、武田薬品工業(株)製 (*7)フルオンルブリカント、旭硝子(株)製 (*8)両端アミノ変性シリコーンオイル、X−22−161AS、信越化学(株 )製 (*9)片末端水酸基変性シリコーンオイル、X−22−170B、信越化学(株 )製 (*10) 両端水酸基変性シリコーンオイル、SF8427、東レダウコーニング シリコーン(株)製 (*11) VA−38、特殊色料工業(株)製
【0037】
【表2】 注(*12) エスレックBX−1、積水化学工業(株)製 (*13) プライサーフA−208S、第一工業製薬(株)
製 (*14) ガファックRD720、東邦化学(株)製 (*15) ミクロエースL−1、日本タルク(株)製 (*16) アミン系触媒、デスモラピッドPP、住友バイエ
ルウレタン(株)製
【0038】
【表3】 注(*17) L−70、ダイセル化学(株)製 (*18) ポリエーテル変性シリコーンオイル、SF841
0、東レダウコーニングシリコーン(株)製
【0039】
【表4】インク組成 (重量部) マゼンタ染料(スミプラスレッドPB、住友化学(株)製) 5 ポリビニルブチラール(*12) 5 MEK 45 トルエン 45 実施例9 まず、ポリビニルブチレート(Bx55z、積水化学工
業(株)製)100重量部とイソシアネート(コロネー
トL、日本ウレタン(株)製)100重量部との混合物
をMEK:トルエン=1:1の溶媒で10重量%溶液に
希釈して耐熱性樹脂層用塗料を調製し、これを、基材と
するPETフィルム(厚6μm)の一方の面上に塗布
し、乾燥厚0.8μmの耐熱性樹脂層を形成した。次
に、形成した耐熱性樹脂層上に実施例3と同様の成分の
塗料を用いて乾燥厚0.1μmの耐熱滑性層を形成し、
PETフィルムの他方の面に実施例1と同様にインク層
を形成して熱転写シートを作製した。
【0040】(評価)得られた熱転写シートを小巻に
し、フルカラープリンター(UP−3000、ソニー
(株)製)にて印画紙(UP−3000用プリントメデ
ィアUPC3010、ソニー(株)製)に12階調ステ
ップ印画及びグレーベタ印画(O.D.=0.7)を行
い、走行性(スティッキングの発生の有無)を目視で調
べた。そして、次の走行性評価基準にしたがって評価し
た。
【0041】[走行性評価基準] ◎:スティッキングが発生せず、非常に良好 ○:良好 ×:スティッキングが発生し、不良。
【0042】また、得られた画像の画質を次の画質評価
基準にしたがって評価した。
【0043】[画質評価基準] ○:良好 △:濃度、色調がやや低下 ×:濃度、色調が大きく低下し不良。
【0044】さらに、小巻にした熱転写シートを40
℃、90%RHのオーブンで168時間エージングし、
その後の走行性と画質を上記と同様に評価した。以上の
結果を表5に示す。
【0045】
【表5】 表5から、実施例の熱転写シートはエージングの前後で
共に良好な走行性と画質を示すが、比較例の熱転写シー
トはエージング前には良好な走行性と画質を示していて
もエージング後には、それらが低下していることがわか
る。 実施例10 実施例1と同様にしてPETフィルム(厚4.8μm)
の一方の面上に耐熱滑性層を形成し、他面に以下の組成
のプライマー層形成用塗料を乾燥塗布厚が0.3μmと
なるようにグラビアコーティングで塗布し、プライマー
層を形成した。
【0046】 [プライマー層形成用塗料] ポリエステル樹脂(バイロン#200、東洋紡(株)製) 10重量部 MEK 45重量部 トルエン 45重量部 次に、このプライマー層の上に以下のインク組成のイン
ク層形成用組成物をホットメルトグラビアコーターで塗
布厚が3μmとなるように塗布し、熱溶融型熱転写記録
用熱転写シートを作製した。
【0047】 [インク層形成用組成物] パラフィンワックス(融点75℃、日本セイロウ(株)製) 40重量部 カルナバワックス(融点81℃、東洋ペトロライト(株)製)40重量部 エチレン−酢酸ビニル共重合体 15重量部 (MB−11、住友化学工業(株)製) 分散剤 5重量部 (評価)得られた熱転写シートで、サーマルラインヘッ
ドを有するプリンター(B−30、TEC(株)製)を
用い、ドット密度7.6dot/mm、印字速度50.
4mm/secでベタパターンを印字した。その結果、
スティッキングは発生せず、画質も良好であった。
【0048】
【発明の効果】本発明の熱転写シートによれば、熱転写
時のスティッキングを防止することができる。また、熱
転写シートの保存時あるいは熱転写使用時に耐熱滑性層
から不用な成分がしみだすことを防止できる。したがっ
て、耐熱滑性層の成分がインク層に悪影響を及ぼした
り、サーマルヘッドを腐食させることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な熱転写シートの断面図である。
【図2】熱転写シートの断面図である。
【図3】熱転写シートのインク層側の平面図である。
【符号の説明】
1 熱転写シート 2 シート状基材 3 インク層 4 耐熱滑性層 5 耐熱性樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/38 (72)発明者 篠原 悟 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 根岸 努 千葉県柏市十余二下大塚380−128 特殊色 料工業株式会社内 (72)発明者 杉原 篤 千葉県柏市十余二下大塚380−128 特殊色 料工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基材の一方の面にインク層を有
    し、他方の面に耐熱滑性層を有する熱転写シートにおい
    て、耐熱滑性層が、一分子中に2個以上の活性水素を有
    するフッ素系化合物と多官能イソシアネートとを含有す
    る塗料の硬化物からなることを特徴とする熱転写シー
    ト。
  2. 【請求項2】 耐熱滑性層を形成する塗料が、さらに活
    性水素を有する変性シリコーンオイルを含有する請求項
    1記載の熱転写シート。
  3. 【請求項3】 耐熱滑性層を形成する塗料が、さらに無
    機充填剤を含有する請求項1又は2記載の熱転写シー
    ト。
  4. 【請求項4】 耐熱滑性層を形成する塗料が、さらに有
    機充填剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の熱
    転写シート。
  5. 【請求項5】 耐熱滑性層が、シート状基材上に形成さ
    れた耐熱性樹脂層上に形成されている請求項1〜4のい
    ずれかに記載の熱転写シート。
JP6201373A 1994-08-02 1994-08-02 熱転写シート Pending JPH0839951A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014144548A (ja) * 2013-01-28 2014-08-14 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写シート
JP2016203433A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 大日本印刷株式会社 熱転写シート

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JP2014144548A (ja) * 2013-01-28 2014-08-14 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写シート
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