JPH09138661A - 表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 警告時以外は、即ち必要な時以外は所定の警
告表示が、例えぼんやりであっても運転者から視認でき
ないようにして、意匠上高級感があり、かつ、安全運転
等に寄与できるような文字板を備えた表示装置を提供す
ること。 【解決手段】 警告表示４を形成しようとする部分の基
材６の表面に暗色半透明層１０を形成し、基材６の表面
でこの暗色半透明層１０の周囲の表面部分に、基材６の
内部側から照射される光を吸収し、この暗色半透明層１
０の周囲の表面部分により基材６の内部側に反射される
光の光量を減少させる黒色不透明層１１を直接形成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は表示装置に係り、特
に自動車用メータ等に好適な表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、自動車のインストルメントパ
ネルには、自動車の速度を表示する速度計や、エンジン
の回転数を表示する回転計等、種々の計器が配設された
表示装置としてのメータが配設されている。

【０００３】図４乃至図６は従来の自動車用メータの回
転計部分を示したもので、図示しないメータケースの前
面側に配設される文字板１には、図４に正面図で示すよ
うに、その表面に所定の目盛り、文字２等が形成されて
おり、また、上記文字板１の後面側には、図示しない計
器ユニットが固着されており、さらに、上記文字板１の
前面側には、上記計器ユニットで駆動される指針３が配
設されている。

【０００４】また、上記メータケースの後面側には、照
明用の電球（図示せず）が配設されており、夜間時等
に、この電球の光を上記文字板１の後面側から照射して
その光が文字板１を透過することで、上記目盛り、文字
２等が視認できるようになっている。

【０００５】さらに、上記文字板１の表面には、各種警
告等を表示する文字、図形の警告表示４等が形成されて
おり、この警告表示４部分に対応した文字板１の裏面側
には、図５に図４のＢ−Ｂ線断面図で示すように、警告
状態となった時に点灯し、上記警告表示４部分を透過す
る光により所定の警告表示４を運転者に視認させるため
の警告表示用電球５が配設されている。

【０００６】このようなメータにおいて、上記文字板１
は、図６に要部横断面図で示したように、合成樹脂等の
透明性の基材６の表面に、目盛りや文字２等の地色とし
ての白色等の明るい色の半透明層７を印刷形成すると共
に、上記基材６の裏面に、上記警告表示４を形成しよう
とする部分に赤色等の警告表示色層８を印刷形成するよ
うになっている。

【０００７】また、この白色半透明層７及び警告表示色
層８を印刷した基材６の表面に、目盛り、文字２及び警
告表示４等の部分以外の部分に、黒色等の暗い色の不透
明層９を印刷形成するようになっており、これにより、
上記文字板１の表面に目盛り、文字２及び警告表示４等
をシンボル抜きとして形成するようになっている。そし
て、夜間時等に、上記照明用電球の光により上記目盛
り、文字２等が視認できると共に、警告時に、上記警告
表示用電球５の点灯により上記警告表示４が所定の警告
色で視認できるようになっている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】従って、従来の車両用
計器では、せっかく前面カバーに反射防止膜を形成して
も、これに照射される光を全波長領域に亘って完全に反
射防止することは事実上不可能で、一部の波長領域につ
いては運転者側に光が反射されてしまうというのが実状
であった。

【０００９】しかし、上記従来の表示装置においては、
基材６が透明板として構成されているので、昼間時等周
囲が明るい場合には、警告状態でないにもかかわらず、
即ち上記警告表示用電球５が点灯していないにもかかわ
らず上記警告表示４が視認できてしまうという問題があ
り、また、夜間照明時にも、上記基材６内を通る光によ
り警告状態でないにもかかわらず上記警告表示４がぼん
やりと光って視認できてしまうという問題を有してい
る。そして、実際には警告状態でないのに上記した不必
要警告表示４が視認されることで、運転者に意匠上煩雑
な感じを与えてしまい、また、運転者が運転に集中でき
なくなるという問題を有している。

【００１０】本発明は上記した点に鑑みてなされたもの
で、警告時以外は、即ち必要な時以外は所定の警告表示
が、例えぼんやりであっても運転者から視認できないよ
うにして、意匠上高級感があり、かつ、安全運転等に寄
与できるような文字板を備えた表示装置を提供すること
を目的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項１に記載した本発明の表示装置は、透光性の基材
の裏面上に警告表示色としての警告色印刷層を形成する
と共に、上記基材の表面上に、上記警告色印刷層に対向
して位置し暗色半透明層からなる防眩用マスク印刷層
と、この防眩用マスク印刷層の周囲に位置し光を反射さ
せる白色半透明層とを有する第１層を形成し、上記警告
色印刷層を露出させ警告表示を形成する警告表示用スリ
ットと、上記白色半透明層を露出させ目盛り、文字を形
成する目盛り表示用スリットとを有し、上記第１層側か
ら照射される光を遮蔽する第２層を、上記第１層上に重
ねて形成してなる文字板を設け、この文字板の裏面側に
照明用電球を配設し、この電球からの光により、上記警
告表示と上記目盛り、文字との透過照明を行う表示装置
において、上記第１層で上記防眩用マスク印刷層と白色
半透明層との境界の第１層箇所に、この第１層箇所に上
記基材の内部側から照射される光を吸収し上記第１層箇
所により上記基材の内部側に反射される光の光量を減少
させる黒色印刷層を設け、上記黒色印刷層を、上記第２
層で上記警告表示用スリットと上記目盛り表示用スリッ
トとを除く第２層部分により覆われる第１層部分に配置
したことを特徴とする。

【００１２】また、請求項２に記載した本発明の表示装
置は、上記基材の裏面上で上記警告色印刷層の周囲の基
材裏面箇所に、上記基材の内部側から照射される光を吸
収し上記基材裏面箇所により上記基材の内部側に反射さ
れる光の光量を減少させる第２の黒色印刷層を設けるも
のとした。

【００１３】請求項１に記載した本発明の表示装置によ
れば、警告表示用スリットと目盛り表示用スリットとを
除く第２層部分により覆われる第１層部分に配置された
黒色印刷層が、基材の表面と白色半透明層との界面での
反射や、基材の裏面での反射により基材内を導光されて
黒色印刷層に照射される光を吸収し、この黒色印刷層に
より基材の内部側に反射される光の光量を減少させるの
で、黒色印刷層により基材の内部側に反射されてこの黒
色印刷層よりも警告色印刷層側に向かう光の光量が減
る。

【００１４】従って、基材の内部を通って上記警告表示
部分に向かい、ひいては、この警告表示部分を照明する
光の光量が減少し、この光量の減少により、警告状態で
なければ、即ち警告表示のための電球が点灯していなけ
れば、上記警告表示が視認されることがなくなるもので
あり、これにより、必要な時以外は所定の警告表示が視
認できないようにして、意匠上煩雑な感じを与えること
のない高級感のある文字板を得ることが可能となる。

【００１５】また、請求項２に記載した本発明の表示装
置によれば、基材の裏面で警告色印刷層の周囲の基材裏
面箇所に設けられた第２の黒色印刷層が、基材の表面と
白色半透明層との界面での反射や、基材の裏面での反射
により基材内を導光されて第２の黒色印刷層に照射され
る光を吸収し、この第２の黒色印刷層により基材の内部
側に反射される光の光量を減少させるので、黒色印刷層
により基材の表面から内部側に反射されてこの黒色印刷
層よりも警告色印刷層側に向かう光の光量が減るのと共
に、第２の黒色印刷層により基材の裏面から内部側に反
射されてこの第２の黒色印刷層よりも警告色印刷層側に
向かう光の光量が減る。

【００１６】従って、基材の内部を通って上記警告表示
部分に向かい、ひいては、この警告表示部分を照明する
光の光量が、黒色印刷層の存在による基材の表面から内
部側に反射される光についてだけでなく、第２の黒色印
刷層の存在によって、基材の裏面から内部側に反射され
る光についても減少し、よって、必要な時以外は所定の
警告表示が視認できない状態をより一層顕著化させるこ
とが可能となる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図１乃
至図３を参照して説明し、従来と同一部分には同一符号
を付す。

【００１８】図１（ａ），（ｂ）は自動車用メータに使
用される本発明の第１実施形態に係る文字板の要部正面
図及び同Ａ−Ａ線断面図であり、図１（ｂ）に示すよう
に、文字板１を構成する合成樹脂等の透明性の基材６の
裏面には、図１（ａ）に示す所定の警告表示４を形成し
ようとする部分に、赤色等の警告表示色層８（警告色印
刷層に相当）が印刷形成されている。

【００１９】また、上記基材６の表面には、上記警告表
示色層８と対応する部分に、警告表示色層８よりその印
刷範囲がやや狭いスモーククリア印刷等の暗色半透明層
１０（防眩用マスク印刷層に相当）が印刷形成されてお
り、さらに、上記基材６の表面でこの暗色半透明層１０
の周囲の基材６表面箇所には、外枠部として黒色等の光
吸収層１１（黒色印刷層に相当）が直接印刷形成されて
いる。

【００２０】また、基材６の表面でこの暗色半透明層１
０及び黒色光吸収層１１の周囲の基材６表面部分には、
目盛りや文字２等の地色としての白色等の明るい色の半
透明層７（以下、白色半透明層と称する）が印刷形成さ
れていて、この白色半透明層７は、黒色光吸収層１１上
を覆うように延在している。なお、本実施形態では、上
記暗色半透明層１０、黒色光吸収層１１、及び、白色半
透明層７により、請求項に記載の第１層が構成されてい
る。

【００２１】さらに、この白色半透明層７及び暗色半透
明層１０上には、黒色等の暗い色の不透明層９（第２層
に相当）が印刷形成されており、この不透明層９で上記
目盛り、文字２が形成される不透明層９箇所には、この
目盛り、文字２に対応した形状の目盛り表示用スリット
９ａが形成され、不透明層９で上記警告表示４が形成さ
れる不透明層９箇所には、この警告表示４に対応した形
状の警告表示用スリット９ｂが形成されている。これに
より、上記文字板１の表面には、目盛り、文字２及び警
告表示４等がシンボル抜きとして形成されるようになっ
ている。

【００２２】本実施形態においては、夜間時等に、図示
しない照明用電球から光を照射してその光が裏面側から
基材６に入射し、この入射光が基材６の表面と白色半透
明層７との界面での反射や、基材６の裏面での反射によ
り基材６内を導光されつつ、目盛り表示用スリット９ａ
が形成された白色半透明層７箇所に達してこれを透過
し、目盛り表示用スリット９ａを通って不透明層９の外
部に出射すること、即ち、文字板１の全体を透過するこ
とで、上記目盛り、文字２等が視認できるようになって
いる。

【００２３】また、本実施形態においては、警告時に、
図示しない警告表示用電球の点灯によりその光が警告表
示色層８、基材６、及び、暗色半透明層１０を透過し、
さらに、警告表示用スリット９ｂを通って不透明層９の
外部に出射すること、即ち、文字板１の全体を透過する
ことで、警告表示４が所定の警告色で視認できるように
なっている。

【００２４】従って、本実施形態においては、警告表示
４を形成しようとする部分の基材６の表面に暗色半透明
層１０を形成したので、昼間時等周囲が明るい場合にお
いて、警告状態でなければ、即ち警告表示用電球が点灯
していなければ、上記暗色半透明層１０を透過する際の
光の減衰により、上記警告表示４が運転者に視認される
ことがなくなる。

【００２５】また、上記基材６の表面で上記暗色半透明
層１０の周囲の表面部分に黒色光吸収層１１を直接形成
したので、夜間に上記不図示の照明用電球を点灯して上
記目盛り、文字２等を照明している時に、図１（ｂ）中
に実線で示すように、上記基材６の表面の白色半透明層
７で反射しつつ、この基材６の内部を導光される上記照
明光が黒色光吸収層１１に照射された際に、黒色光吸収
層１１が、この照明光を吸収して、図１（ｂ）中破線で
示すように、黒色光吸収層１１と基材６との界面で反射
されて基材６の内部側に向かう反射光の光量を減少させ
る。

【００２６】従って、黒色光吸収層１１で反射されて基
材６の内部側、即ち、黒色光吸収層１１の内側の警告表
示４部分に向かい、ひいては、この警告表示４部分を照
明する上記照明光として働く光の光量を減少させること
ができ、これにより、夜間照明時に警告状態でないにも
かかわらず上記警告表示４がぼんやり光って視認される
ようなことがなくなるものである。

【００２７】これにより、運転者に意匠上煩雑な感じを
与えることがなくなり、意匠上高級感のある文字板１を
得ることができる。また、必要な時に、即ち、警告時に
のみ確実に警告表示４を視認できるようになるので、運
転者は、必要な表示情報のみを視認することができ、運
転に集中することで安全運転を遂行することができる。

【００２８】図２は自動車用メータに使用される本発明
の第２実施形態に係る文字板の要部横断面図であり、基
材６の裏面には、所定の警告表示４を形成しようとする
部分に、赤色等の警告表示色層８が印刷形成されてい
る。また、上記基材６の表面には、上記警告表示色層８
と対応する部分に、警告表示色層８よりその印刷範囲が
やや広いスモーククリア印刷等の暗色半透明層１０が印
刷形成されており、さらに、上記基材６の表面でこの暗
色半透明層１０の周囲の基材６表面箇所には、外枠部と
して黒色等の不透明層１１が直接印刷形成されている。

【００２９】また、基材６の表面でこの暗色半透明層１
０及び黒色光吸収層１１の周囲の基材６表面部分には白
色半透明層７が印刷形成されており、この白色半透明層
７及び暗色半透明層１０上に、目盛り表示用スリット９
ａと警告表示用スリット９ｂとを有する不透明層９が印
刷形成されていて、これにより、上記文字板１の表面に
は、目盛り、文字２及び警告表示４等がシンボル抜きと
して形成されるようになっている。なお、本実施形態に
おいても、第１実施形態と同様に、上記暗色半透明層１
０、黒色光吸収層１１、及び、白色半透明層７により、
請求項に記載の第１層が構成されている。

【００３０】従って、本実施形態においても、上記暗色
半透明層１０の周囲の基材６表面に直接形成した黒色光
吸収層１１により、基材６の内部を通って警告表示４部
分に向かい、ひいては、この警告表示４部分を照明する
照明光として働く光の光量が減少するので、必要な時以
外は上記警告表示４が運転者に視認されることがなくな
るものである。

【００３１】また、上記した第１実施形態と比較して、
暗色半透明層１０の外枠部としての黒色光吸収層１１に
重ねて白色半透明層７を印刷することなく、白色半透明
層７を基材６の表面で黒色光吸収層１１の周囲の基材６
表面部分に形成するに止め、白色半透明層７と黒色光吸
収層１１との全体、及び、暗色半透明層１０の黒色光吸
収層１１寄り周縁部分に跨って黒色不透明層９を印刷す
るようにしたので、文字板１の表面に、重ね印刷による
段差が形成されることを防ぐことができ、意匠上好まし
い文字板１を得ることができる。

【００３２】図３は自動車用メータに使用される本発明
の第３実施形態に係る文字板の要部横断面図であり、基
材６の裏面には、所定の警告表示４を形成しようとする
部分に、赤色等の警告表示色層８が印刷形成されてお
り、また、基材６の裏面で警告表示色層８の周囲の基材
６裏面箇所には、警告表示色層８の外枠部として黒色等
の第２の光吸収層１３（第２の黒色印刷層に相当）が印
刷形成されている。また、上記基材６の表面には、上記
警告表示色層８と対応する部分に、警告表示色層８より
その印刷範囲がやや広いスモーククリア印刷等の暗色半
透明層１０が印刷形成されており、さらに、上記基材６
の表面でこの暗色半透明層１０の周囲の基材６表面箇所
には、外枠部として黒色等の不透明層１１が直接印刷形
成されている。

【００３３】また、基材６の表面でこの暗色半透明層１
０及び黒色光吸収層１１の周囲の基材６表面部分には白
色半透明層７が印刷形成されており、この白色半透明層
７及び暗色半透明層１０上に、目盛り表示用スリット９
ａと警告表示用スリット９ｂとを有する不透明層９が印
刷形成されていて、これにより、上記文字板１の表面に
は、目盛り、文字２及び警告表示４等がシンボル抜きと
して形成されるようになっている。なお、本実施形態に
おいても、第１実施形態及び第２実施形態と同様に、上
記暗色半透明層１０、黒色光吸収層１１、及び、白色半
透明層７により、請求項に記載の第１層が構成されてい
る。

【００３４】従って、本実施形態においては、上記暗色
半透明層１０の周囲の基材６表面に直接形成した黒色光
吸収層１１に加えて、上記警告表示色層８の周囲の基材
６裏面に直接形成した第２の黒色光吸収層１３により、
基材６の内部を通って警告表示４部分に向かい、ひいて
は、この警告表示４部分を照明する照明光として働く光
の光量が、黒色光吸収層１１単独の場合よりも一段と減
少するので、必要な時以外は上記警告表示４が運転者に
視認されることが、確実になくなるものである。

【００３５】以上のように、上述した各実施形態では、
共通して、基材６の表面で暗色半透明層１０の周囲の基
材６表面箇所に黒色光吸収層１１を、その上の、目盛り
表示用スリット９ａと警告表示用スリット９ｂ以外の部
分において基材６側からの光を遮光する不透明層９に覆
われるように配置して形成したことを特徴としている。

【００３６】即ち、不透明層９により文字板１の外方に
対する遮光が既に確保されている基材６の表面部分であ
る、暗色半透明層１０の周囲の基材６表面箇所に配置し
て形成した黒色光吸収層１１は、上記の各実施例でそれ
ぞれ説明したように、基材６の内部側から照射される光
を吸収し、この黒色光吸収層１１と基材６との界面で反
射されて基材６の内部側、即ち、黒色光吸収層１１の内
側の警告表示４部分に向かい、ひいては、この警告表示
４部分を照明する上記照明光として働く光の光量を減少
させる。従って、目盛り、文字２の夜間照明時に、警告
状態でないにもかかわらず警告表示４がぼんやり光って
視認される状態の発生を確実に防止することができる。

【００３７】なお、上記各実施形態では、表示装置とし
て自動車用メータについて説明したが、これに限定され
るものではなく、種々の計器の表示装置にも本発明を適
用することができるものである。また、文字板１の表面
に目盛り、文字２及び警告表示４等を形成する手段とし
て、目盛り、文字２及び警告表示４等以外の部分に黒色
不透明層９を印刷する所謂シンボル抜き印刷を用いてい
るが、この代わりに、目盛り、文字２及び警告表示４等
の部分にのみ黒色不透明層９を印刷するようにしてもよ
い。

【００３８】

【発明の効果】以上説明したように請求項１に記載した
本発明の表示装置によれば、透光性の基材の裏面上に警
告表示色としての警告色印刷層を形成すると共に、上記
基材の表面上に、上記警告色印刷層に対向して位置し暗
色半透明層からなる防眩用マスク印刷層と、この防眩用
マスク印刷層の周囲に位置し光を反射させる白色半透明
層とを有する第１層を形成し、上記警告色印刷層を露出
させ警告表示を形成する警告表示用スリットと、上記白
色半透明層を露出させ目盛り、文字を形成する目盛り表
示用スリットとを有し、上記第１層側から照射される光
を遮蔽する第２層を、上記第１層上に重ねて形成してな
る文字板を設け、この文字板の裏面側に照明用電球を配
設し、この電球からの光により、上記警告表示と上記目
盛り、文字との透過照明を行う表示装置において、上記
第１層で上記防眩用マスク印刷層と白色半透明層との境
界の第１層箇所に、この第１層箇所に上記基材の内部側
から照射される光を吸収し上記第１層箇所により上記基
材の内部側に反射される光の光量を減少させる黒色印刷
層を設け、上記黒色印刷層を、上記第２層で上記警告表
示用スリットと上記目盛り表示用スリットとを除く第２
層部分により覆われる第１層部分に配置する構成とし
た。

【００３９】このため、警告表示用スリットと目盛り表
示用スリットとを除く第２層部分により覆われる第１層
部分に配置された黒色印刷層が、基材の表面と白色半透
明層との界面での反射や、基材の裏面での反射により基
材内を導光されて黒色印刷層に照射される光を吸収し、
この黒色印刷層により基材の内部側に反射される光の光
量を減少させるので、黒色印刷層により基材の内部側に
反射されてこの黒色印刷層よりも警告色印刷層側に向か
う光の光量が減る。

【００４０】従って、基材の内部を通って上記警告表示
部分に向かい、ひいては、この警告表示部分を照明する
光の光量が減少し、この光量の減少により、警告状態で
なければ、即ち警告表示のための電球が点灯していなけ
れば、上記警告表示が視認されることがなくなるもので
あり、これにより、必要な時以外は所定の警告表示が視
認できないようにして、意匠上煩雑な感じを与えること
のない高級感のある文字板を得ることができる。

【００４１】また、請求項２に記載した本発明の表示装
置によれば、上記基材の裏面上で上記警告色印刷層の周
囲の基材裏面箇所に、上記基材の内部側から照射される
光を吸収し上記基材裏面箇所により上記基材の内部側に
反射される光の光量を減少させる第２の黒色印刷層を設
ける構成とした。

【００４２】このため、基材の裏面で警告色印刷層の周
囲の基材裏面箇所に設けられた第２の黒色印刷層が、基
材の表面と白色半透明層との界面での反射や、基材の裏
面での反射により基材内を導光されて第２の黒色印刷層
に照射される光を吸収し、この第２の黒色印刷層により
基材の内部側に反射される光の光量を減少させるので、
黒色印刷層により基材の表面から内部側に反射されてこ
の黒色印刷層よりも警告色印刷層側に向かう光の光量が
減るのと共に、第２の黒色印刷層により基材の裏面から
内部側に反射されてこの第２の黒色印刷層よりも警告色
印刷層側に向かう光の光量が減る。

【００４３】従って、基材の内部を通って上記警告表示
部分に向かい、ひいては、この警告表示部分を照明する
光の光量が、黒色印刷層の存在による基材の表面から内
部側に反射される光についてだけでなく、第２の黒色印
刷層の存在によって、基材の裏面から内部側に反射され
る光についても減少し、よって、必要な時以外は所定の
警告表示が視認できない状態をより一層顕著化させるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１（ａ）は本発明の第１実施形態に係る文字
板の要部正面図、図１（ｂ）は図１（ａ）のＡ−Ａ線断
面図である。

【図２】本発明の第２実施形態に係る文字板の要部横断
面図である。

【図３】本発明の第３実施形態に係る文字板の要部横断
面図である。

【図４】従来の自動車用メータの回転計部分の正面図で
ある。

【図５】図４のＢ−Ｂ線断面図である。

【図６】図４に示す自動車用メータの回転計部分の車両
用計器の要部横断面図である。

【符号の説明】

６ 基材 ７ 白色半透明層（第１層） ８ 警告表示色層（警告色印刷層） ９ 不透明層（第２層） ９ａ 目盛り表示用スリット ９ｂ 警告表示用スリット １０ 暗色半透明層（防眩用マスク印刷層、第１層） １１ 黒色光吸収層（黒色印刷層、第１層） １３ 第２の黒色光吸収層（第２の黒色印刷層）

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６０Ｑ 3/04 Ｂ６０Ｑ 3/04 Ｚ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 透光性の基材の裏面上に警告表示色とし
   ての警告色印刷層を形成すると共に、上記基材の表面上
   に、上記警告色印刷層に対向して位置し暗色半透明層か
   らなる防眩用マスク印刷層と、この防眩用マスク印刷層
   の周囲に位置し光を反射させる白色半透明層とを有する
   第１層を形成し、上記警告色印刷層を露出させ警告表示
   を形成する警告表示用スリットと、上記白色半透明層を
   露出させ目盛り、文字を形成する目盛り表示用スリット
   とを有し、上記第１層側から照射される光を遮蔽する第
   ２層を、上記第１層上に重ねて形成してなる文字板を設
   け、この文字板の裏面側に照明用電球を配設し、この電
   球からの光により、上記警告表示と上記目盛り、文字と
   の透過照明を行う表示装置において、 上記第１層で上記防眩用マスク印刷層と白色半透明層と
   の境界の第１層箇所に、この第１層箇所に上記基材の内
   部側から照射される光を吸収し上記第１層箇所により上
   記基材の内部側に反射される光の光量を減少させる黒色
   印刷層を設け、 上記黒色印刷層を、上記第２層で上記警告表示用スリッ
   トと上記目盛り表示用スリットとを除く第２層部分によ
   り覆われる第１層部分に配置した、 ことを特徴とする表示装置。
2. 【請求項２】 上記基材の裏面上で上記警告色印刷層の
   周囲の基材裏面箇所に、上記基材の内部側から照射され
   る光を吸収し上記基材裏面箇所により上記基材の内部側
   に反射される光の光量を減少させる第２の黒色印刷層を
   設けた請求項１記載の表示装置。