JPH09124647A - チアゾリジン系殺菌剤 - Google Patents

チアゾリジン系殺菌剤

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JPH09124647A
JPH09124647A JP28141895A JP28141895A JPH09124647A JP H09124647 A JPH09124647 A JP H09124647A JP 28141895 A JP28141895 A JP 28141895A JP 28141895 A JP28141895 A JP 28141895A JP H09124647 A JPH09124647 A JP H09124647A
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JP
Japan
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compound
formula
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thiazolidine
thione
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Application number
JP28141895A
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English (en)
Inventor
Junro Kishi
淳郎 貴志
Michihiko Nakaya
道彦 中屋
Shunichi Inami
俊一 稲見
Hiromi Matsuno
裕泉 松野
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チアゾリジン系化合物、該化合物を有効成分
として含有する新規殺菌剤を提供する。 【解決手段】 式(1) (式中Xは少なくともN、O、S原子より選ばれる1つ
以上の複素原子を含む5員環または6員環の複素環を表
し、Rは炭素数1から4のアルキル基を表す)で表され
る新規チアゾリジン系化合物および該化合物を有効成分
として含有する殺菌剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規チアゾリジン系
化合物、該化合物を有効成分として含有する新規殺菌剤
に関するものである。
【0002】更に詳しくは、本発明は式(1)(化3)
【0003】
【化3】 (式中、Xは少なくともN、O、S原子より選ばれる1
つ以上の複素原子を含む5員環または6員環の複素環を
表し、Rは炭素数1から4のアルキル基を表す)で表さ
れるチアゾリジン系化合物および該化合物を有効成分と
して含有する殺菌剤に関するものである。
【0004】本発明化合物である式(1)で表される新
規チアゾリジン系化合物は農業分野において農薬(特
に、殺菌剤)として有用である。
【0005】
【従来の技術】式(1)で表わされる本発明化合物は新
規な化合物であり、殺菌活性についてはなんら報告がな
い。したがって、従来の技術には本出願のような構造を
有する化合物および殺菌剤としての用途の記載は見あた
らなかった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】従って本発明は新規
な骨格を有し、優れた殺菌活性を示す、新規チアゾリジ
ン系化合物及び該化合物を有効成分として含有する殺菌
剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者らは
前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、式(1)で表
される新規チアゾリジン系化合物が優れた殺菌活性を有
することを見出し、本発明を完成させた。
【0008】すなわち、本発明は式(1)(化4)
【0009】
【化4】 (式中、Xは少なくともN、O、S原子より選ばれる1
つ以上の複素原子を含む5員環または6員環の複素環を
表し、Rは炭素数が1から4のアルキル基を表す)で表
わされるチアゾリジン系化合物及び該化合物を有効成分
として含有する殺菌剤である。
【0010】
【発明の実施の形態】式(1)のXに関して複素環の典
型的な例としては、置換されてもよいピリジン環、置換
されてもよいピリミジン環、置換されてもよいトリアジ
ン環、置換されてもよいチアゾール環、置換されてもよ
いイソチアゾール環、置換されてもよいピラゾール環、
置換されてもよいオキサゾール環、置換されてもよいイ
ソオキサゾール環、置換されてもよいフラン環、置換さ
れてもよいチオフェン環、置換されてもよいテトラヒド
ロフラン環、置換されてもよいテトラヒドロチオフェン
環等が挙げられ、好ましくは、ハロゲン原子置換ピリジ
ン、チオフェン、フラン、アルキル基置換イソチアゾー
ルが挙げられる。
【0011】式(1)のRに関してC1〜C4(炭素数1
〜4)の低級アルキル基の典型的な例としては、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチ
ル基等が挙げられ、好ましくはi−プロピル基が挙げら
れる。
【0012】式(1)の化合物は次に記載の反応式1
(化5)の方法を用いて製造することができる。
【0013】
【化5】 すなわち、式(3)で表されるチアゾリジンチオン系化
合物と式(2)で表される酸ハロゲン化物を塩基の存在
下、各種溶媒中で反応させて容易に製造することができ
る。塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、4−
(ジメチルアミノ)ピリジン、DBU、ジアザビシクロ
ウンデセン等の有機塩基類、炭酸カリウム、炭酸ナトリ
ウム等の炭酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等のアルカリ金属水酸化物、金属ナトリウム、水素化ナ
トリウム等を使用することができる。溶媒としては水を
はじめ、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、石油ベ
ンジン等の脂肪族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−2−
ピロリジノン等の非プロトン性極性溶媒、エチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、1,2− ジメトキシエ
タン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニ
トリル、プロピオニトリル等のニトリル類、アセトン、
ジイソプロピルケトン等のケトン類等を用いることがで
きる。反応温度及び反応時間は広範囲に変化させること
もできるが、一般的には、反応温度は−20〜200
℃、好ましくは0〜150 ℃、反応時間は30秒〜5
0時間、好ましくは5分〜15時間である。反応式1で
式(2)で表される化合物は、公知のカルボン酸クロリ
ド合成法を用いることにより製造することができる。
【0014】反応式1で式(3)で表される化合物は以
下に記載の反応式2(化6)の方法により製造すること
ができる。
【0015】
【化6】 すなわち、式(4)で表される容易に入手可能なまたは
既知の合成法により合成可能な種々のアミノアルコール
類を既存の塩素化剤により塩素化したのち、塩基存在下
二硫化炭素と各種溶媒中で反応させることにより容易に
製造することができる。塩素化剤としてはオキシ塩化リ
ン、五塩化リン、塩化チオニル等が挙げられる。塩基と
しては、トリエチルアミン、ピリジン、4−(ジメチル
アミノ)ピリジン、DBU、ジアザビシクロウンデセン
等の有機塩基類、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の炭
酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカ
リ金属水酸化物、金属ナトリウム、水素化ナトリウム等
を使用することができる。溶媒としては水をはじめ、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、石油ベンジン等の
脂肪族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン、1−メチル−2−ピロリジノ
ン等の非プロトン性極性溶媒、エチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル、プロ
ピオニトリル等のニトリル類、アセトン、ジイソプロピ
ルケトン等のケトン類等を用いることができる。反応温
度及び反応時間は広範囲に変化させることもできるが、
一般的には、反応温度は−20〜200 ℃、好ましく
は0〜150 ℃、反応時間は30秒〜50時間、好ま
しくは5分〜15時間である。
【0016】式(1)で表される化合物は光学活性異性
体及びラセミ体が存在し、本発明はそのいずれも包含す
る。
【0017】本発明の式(1)で表わされる化合物を有
効成分として含有する殺菌剤は農園芸用殺菌剤として、
イネのいもち病、ごま葉枯病、紋枯病、ムギ類のうどん
こ病、赤かび病、さび病、雪腐病、眼紋病、裸黒穂病、
葉枯病、ふ枯病、カンキツの黒点病、そうか病、リンゴ
のうどんこ病、斑点落葉病、モニリア病、黒星病、ナシ
の黒星病、黒斑病、赤星病、うどんこ病、ブドウのうど
んこ病、黒とう病、べと病、晩腐病、ウリ類の炭そ病、
うどんこ病、つる枯病、べと病、トマトの輪紋病、葉か
び病、疫病、ナスの褐紋病、うどんこ病、ネギのさび
病、ダイズの紫斑病、黒点病、イチゴのうどんこ病、ジ
ャガイモの疫病、エンドウのうどんこ病、インゲンのさ
び病等に対して優れた防除効果を示す。
【0018】本発明の式(1)で表される化合物を農園
芸用殺菌剤として使用する場合は、処理する植物に対し
て原体をそのまま使用してもよいが、一般には不活性な
液体担体または固体担体と混合し、通常用いられる製剤
形態である粉剤、水和剤、フロワブル剤、乳剤、粒剤お
よびその他の一般に慣用される形態の製剤として使用さ
れる。更に製剤上必要ならば補助剤を添加することもで
きる。ここでいう担体とは、処理すべき部位への有効成
分の到達を助け、また有効成分化合物の貯蔵、輸送、取
扱いを容易にするために配合される合成または天然の無
機または有機物質を意味する。担体としては、通常農園
芸用薬剤に使用されるものであるならば固体または液体
のいずれでも使用でき、特定のものに限定されるもので
はない。例えば、固体担体としては、モンモリロナイ
ト、カオリナイト等の粘土類、珪藻土、白土、タルク、
バーミュキュライト、石膏、炭酸カルシウム、シリカゲ
ル、硫安等の無機物質、大豆粉、鋸屑、小麦粉等の植物
性有機物質および尿素等が挙げられる。液体担体として
は、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素
類、ケロシン、鉱油などのパラフィン系炭化水素類、ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、エチレングリコールな
どのアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシドおよび水等が挙げられる。
【0019】更に本発明化合物の効力を増強するため
に、製剤の剤型、適用場面等を考慮して目的に応じてそ
れぞれ単独に、または組み合わせて次の様な補助剤を使
用することもできる。補助剤としては、通常農園芸用薬
剤に使用される界面活性剤、結合剤(例えば、リグニン
スルホン酸、アルギン酸、ポリビニルアルコール、アラ
ビアゴム、CMCナトリウム等)、安定剤(例えば、酸
化防止用にフェノール系化合物、チオール系化合物また
は高級脂肪酸エステル等を用いたり、pH調整剤として
燐酸塩を用いたり、時に光安定剤も用いる)等を必要に
応じて単独または組み合わせて使用できる。更に場合に
よっては防菌防黴のために工業用殺菌剤、防菌防黴剤な
どを添加することもできる。補助剤について更に詳しく
述べる。乳化、分散、拡展、湿潤、結合、安定化等の目
的ではリグニンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレ
ンアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン
酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシア
ルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアル
キルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル
アミン、ポリオキシアルキレンアルキルアミド、ポリオ
キシアルキレンアルキルアミド、ポリオキシアルキレン
アルキルチオエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エ
ステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロッ
クポリマー等の非イオン性界面活性剤、ステアリン酸カ
ルシウム、ワックス等の滑剤、イソプロピルヒドロジエ
ンホスフェート等の安定剤、その他メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、カゼイン、アラビアゴム
等が挙げられる。しかし、これらの成分は以上のものに
限定されるものではない。
【0020】農園芸用殺菌剤を含む本発明の殺菌剤にお
いて式(1)で表される化合物の含有量は、製剤形態に
よっても異なるが、通常粉剤では0.05〜20重量
%、水和剤では0.1〜80重量%、粒剤では0.1〜
20重量%、乳剤では1〜50重量%、フロワブル製剤
では1〜50重量%、ドライフロワブル製剤では1〜8
0重量%であり、好ましくは、粉剤では0.5〜5重量
%、水和剤では5〜80重量%、粒剤では0.5〜8重
量%、乳剤では5〜20重量%、フロワブル製剤では5
〜30重量%、ドライフロワブル製剤では5〜50重量
%である。補助剤の含有量は0〜80重量%であり、担
体の含有量は、100重量%から有効成分化合物および
補助剤の含有量を差し引いた量である。
【0021】本発明組成物の施用方法としては種子消
毒、茎葉散布等が挙げられるが、通常当業者が利用する
どの様な施用方法にても十分な効力を発揮する。施用量
および施用濃度は対象作物、対象病害、病害の発生程
度、化合物の剤型、施用方法および各種環境条件等によ
って変動するが、散布する場合には有効成分量としてヘ
クタール当たり50〜1,000gが適当であり、望ま
しくはヘクタール当たり100〜500gである。また
水和剤、フロワブル剤または乳剤を水で希釈して散布す
る場合、その希釈倍率は200〜20,000倍が適当
であり、望ましくは1,000〜5,000倍である。
【0022】本発明の殺菌剤を農園芸用殺菌剤として使
用するに際しては他の殺菌剤、殺虫剤、除草剤および植
物成長調節剤等の農薬、土壌改良剤または肥効物質との
混合使用は勿論のこと、これらとの混合製剤も可能であ
る。殺菌剤としては例えば、イネいもち病防除剤である
トリシクラゾール、プロベナゾールおよびフェリムゾ
ン、イネ紋枯病防除剤であるフルトラニル、ペンシクロ
ンおよびジクロメジン、トリアジメホン、ヘキサコナゾ
ール、プロクロラズ、トリフルミゾール等のアゾール系
殺菌剤、メタラキシル、オキサディキシル等のアシルア
ラニン系殺菌剤、チオファネートメチル、ベノミル等の
ベンズイミダゾール系殺菌剤、マンゼブ等のジチオカー
バメート系殺菌剤およびテトラクロロイソフタロニトリ
ル、硫黄等が挙げられ、殺虫剤としては例えば、フェニ
トロチオン、ダイアジノン、ピリダフェンチオン、クロ
ルピリホス、マラソン、フェントエート、ジメトエー
ト、メチルチオメトン、プロチオホス、DDVP、アセ
フェート、サリチオン、EPN等のリン系殺虫剤、NA
C、MTMC、BPMC、ピリミカーブ、カルボスルフ
ァン、メソミル等のカーバメート系殺虫剤およびエトフ
ェンプロックス、ペルメトリン、フェンバレレート等の
ピレスロイド系殺虫剤が挙げられるが、これに限定され
るものではない。これらの化合物は原体のまま使用して
もよいが製剤化を行うとより効果的である。
【0023】
【実施例】次に、実施例により本発明化合物の製造例、
本発明の殺菌剤の製剤例、試験例を具体的に説明する
が、本発明はこれらのみに何等限定されるものではな
い。尚、以下の製剤例中に「部」とあるのは「重量部」
または「重量%」を意味する。
【0024】〔実施例 1〕 (S)−4−(2−プロ
ピル)−3−(2−チオフェンカルボニル)チアゾリジ
ン−2−チオン(化合物No.1)の製造 (S)−4−(2−プロピル)チアゾリジン−2−チオ
ン0.30gおよびトリエチルアミン0.21gのジク
ロロメタン5ml溶液に氷冷下にて2−チオフェンカル
ボニルクロリド0.31gのジクロロメタン5ml溶液
を加え、氷冷下にて30分、室温にて1時間攪拌した。
反応液に水30mlを加え、ジクロロメタン30mlで
3回抽出した。有機層を無水炭酸カリウムにて乾燥した
のち減圧濃縮して得られた油状物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(10:1ヘキサン/酢酸エチル)お
よび再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)により(S)−4
−(2−プロピル)−3−(2−チオフェンカルボニ
ル)チアゾリジン−2−チオン0.47gを黄色の結晶
として得た。以下に、上記方法によって得られた化合物
の物性値を示す。 化合物No.1 (S)−4−(2−プロピル)−3−(2−チオフェン
カルボニル)チアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.01(3H,d,J=6.6Hz),1.02(3H,d,J=
7.3Hz),2.35-2.47(1H,m),3.33-3.46(2H,m),4.83-4.91(1
H,m),7.12(1H,dd,J=3.7Hz,5.1Hz),7.72(1H,dd,J=1.5Hz,
5.1Hz),7.82(1H,dd,J=1.5Hz,3.7Hz). IR(neat,cmー1):3103,2959,2927,2872,1683,1512,1461,1
409,1366,1347,1318,1263,1212,1187,1161,1147,1120,1
070,1042,1027,995,970,961,890,856,814,805,763,732. MH+:272. 融点:100.6−101.5℃. [α]D 25=185°(C=1.04,CDCl3
【0025】〔実施例 2〕 (S)−3−(2,6−
ジクロロピリジン−4−カルボニル)−4−(2−プロ
ピル)チアゾリジン−2−チオン(化合物No.2)の
製造 (S)−4−(2−プロピル)チアゾリジン−2−チオ
ン0.30gおよびトリエチルアミン0.23gのジク
ロロメタン5ml溶液に氷冷下にて2,6−ジクロロピ
リジン−4−カルボニルクロリド0.47gのジクロロ
メタン5ml溶液を加え、氷冷下にて30分、室温にて
3時間攪拌した。反応液に水30mlを加え、ジクロロ
メタン30mlにて3回抽出した。有機層を無水炭酸カ
リウムで乾燥したのち減圧濃縮して得られた油状物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(10:1ヘキサン
/酢酸エチル、次にジクロロメタン)および再結晶(ヘ
キサン)して(S)−3−(2,6−ジクロロピリジン
−4−カルボニル)−4−(2−プロピル)チアゾリジ
ン−2−チオン0.58gを黄色の結晶として得た。以
下に、上記方法によって得られた化合物の物性値を示
す。 化合物No.2 (S)−3−(2,6−ジクロロピリジン−4−カルボ
ニル)−4−(2−プロピル)チアゾリジン−2−チオ
1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.08(3H,d,J=6.6Hz),1.09(3H,d,J=
6.6Hz),2.48-2.60(1H,m),3.32(1H,dd,J=3.7Hz,11.0Hz),
3.65(1H,dd,J=7.3Hz,11.0Hz),4.94-5.00(1H,m),7.33(2
H,s). IR(neat,cmー1):3054,2995,2967,1706,1578,1540,1363,1
322,1283,1248,1222,1153,1134,723. MH+:336. 融点:163.0−163.9℃. [α]D 25=106°(C=1.03,CHCl3
【0026】〔実施例3〕式(1)のXに対応する酸は
ハロゲン化物を用いる以外は実施例1と同様にして反応
を行い、化合物No.3〜化合物No.20の化合物を
製造した。得られた化合物の物性値を以下に示す。
【0027】化合物No.3 3−(2−クロロピリジン−5−カルボニル)−4−メ
チルチアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.66(3H,d,J=7.3Hz),3.11(1H,dd,J=
3.7Hz,11.0Hz),3.77(1H,dd,J=6.6Hz,11.0Hz),5.06-5.18
(1H,m),7.37(1H,d,J=8.1Hz),7.88(1H,dd,J=2.2Hz,8.1H
z),8.62(1H,d,J=2.2Hz). IR(neat,cmー1):2931,2855,1691,1584,1459,1357,1308,1
220,1181,1160,1104,1066,1029,994,945,898,855,828,7
55,743,715.
【0028】化合物No.4 3−(3−ピリジンカルボニル)−4−メチルチアゾリ
ジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.66(3H,d,J=7.3Hz),3.11(1H,dd,J=
3.7Hz,11.0Hz),3.77(1H,dd,J=6.6Hz,11.0Hz),5.06-5.18
(1H,m),7.34(1H,dd,J=4.4Hz,8.1Hz),7.84-7.89(1H,m),
8.69(1H,dd,J=2.2Hz,4.4Hz),8.79(1H,d,J=2.2Hz). IR(neat,cmー1):2931,2855,1691,1584,1459,1357,1308,1
220,1181,1160,1104,1066,1029,994,945,898,855,828,7
55,743,715. 融点:178.5−178.8℃.
【0029】化合物No.5 (S)−3−(3−フランカルボニル)−4−(2−プ
ロピル)チアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):0.99(3H,d,J=6.6Hz),1.01(3H,d,J=
6.6Hz),2.38-2.50(1H,m),3.29-3.43(2H,m),4.83-4.91(1
H,m),6.72(1H,d,J=2.9Hz),7.41(1H,dd,J=1.5Hz,2.9Hz),
8.05(1H,d,J=1.5Hz). IR(neat,cmー1):3138,2967,2884,1693,1559,1509,1463,1
398,1372,1266,1196,1177,1162,1129,1033,989,873. MH+:256. 融点:93.4−94.0℃. [α]D 25=222°(C=1.03,CHCl3
【0030】化合物No.6 (S)−3−(2−クロロ−3−メトキシチオフェン−
4−カルボニル)−4−(2−プロピル)チアゾリジン
−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.05(3H,d,J=6.6Hz),1.08(3H,d,J=
7.3Hz),2.45-2.58(1H,m),3.22(1H,dd,J=3.7Hz,11.0Hz),
3.57(1H,dd,J=7.3Hz,11.0Hz),4.01(3H,s),4.87-4.93(1
H,m),7.36(1H,s). IR(neat,cmー1):3104,2964,2872,1680,1544,1468,1426,1
363,1290,1224,1190,1127,1093,1043,989,853,792,731,
704. MH+:336. 融点:127.8−128.3℃. [α]D 25=89.0°(C=1.02,CHCl3
【0031】化合物No.7 (S)−3−(2,3−ジクロロピリジン−5−カルボ
ニル)−4−(2−プロピル)チアゾリジン−2−チオ
1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.06(3H,d,J=6.6Hz),1.07(3H,d,J=
7.3Hz),2.49-2.61(1H,m),3.36(1H,dd,J=5.9Hz,11.0Hz),
3.57(1H,dd,J=7.3Hz,11.0Hz),4.95-5.02(1H,m),7.99(1
H,d,J=2.2Hz),8.52(1H,d,J=2.2Hz). IR(neat,cmー1):3054,2981,2964,1698,1577,1424,1373,1
360,1314,1291,1247,1212,1185,1147,1130,1033,984,74
9, MH+:336. [α]D 25=108°(C=1.00,CHCl3
【0032】化合物No.8 (S)−3−(3−メチルイソチアゾール−5−カルボ
ニル)−4−(2−プロピル)チアゾリジン−2−チオ
1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.05(6H,d,J=6.6Hz),2.43-2.55(1H,
m),2.52(3H,s),3.34(1H,dd,J=7.3Hz,11.7Hz),3.50(1H,d
d,J=7.3Hz,11.7Hz),4.90(1H,dt,J=5.1Hz,7.3Hz),7.38(1
H,s). IR(neat,cmー1):2966,2930,2875,1685,1527,1465,1399,1
362,1265,1212,1182,1158,1112,1036,818,733. MH+:287. [α]D 25=86.2°(C=1.04,CHCl3
【0033】化合物No.9 3−(チオフェン−2−イルカルボニル)−4−メチル
チアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.57(3H,d,J=5.9Hz),3.22(1H,dd,J=
11.0Hz,7.3Hz),3.61(1H,dd,J=11.0Hz,7.3Hz),4.92(1H,
q,J=7.3Hz),7.11(1H,t,J=4.4Hz),7.70(1H,d,J=5.1Hz),
7.78(1H,d,J=3.7Hz). IR(neat,cmー1):1685,1515,1411,1350,1276,1219,1175,1
139,1094,1050,771,728.
【0034】化合物No.10 3−(フラン−2−イルカルボニル)−4−メチルチア
ゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.61(3H,d,J=7.3Hz),3.14(1H,dd,J=
11.0Hz,5.9Hz),3.68(1H,dd,J=11.0Hz,7.3Hz),4.94(1H,
q,J=7.3Hz),6.55(1H,dd,J=3.7Hz,1.5Hz),7.26(1H,d,J=
3.7Hz),7.15(1H,d,J=1.5Hz). IR(neat,cmー1):1784,1690,1567,1464,1391,1314,1228,1
193,1146,1028,999,884,785.
【0035】化合物No.11 3−(1,3−ジメチルピラゾール−4−イルカルボニ
ル)−4−メチルチアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.54(3H,d,J=5.9Hz),1.63(1H,br-
s),2.45(3H,s),3.12(1H,dd,J=11.0Hz,7.3Hz),3.56(1H,d
d,J=11.0Hz,7.3Hz),3.76(3H,s),4.91(1H,q,J=7.3Hz),7.
79(1H,s). IR(neat,cmー1):1690,1543,1482,1367,1299,1266,1220,1
142,1095,978. 融点:118.6〜121.2℃.
【0036】化合物No.12 3−(2,4−ジメチルチアゾール−5−イルカルボニ
ル)−4−メチルチアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.43(3H,d,J=7.3Hz),2.61(3H,s),2.
69(3H,s),3.21(1H,dd,J=11.0Hz,7.3Hz),3.60(1H,dd,J=1
1.0Hz,7.3Hz),4.94(1H,q,J=7.3Hz). IR(neat,cmー1):1672,1503,1445,1374,1318,1274,1220,1
178,1146,1095,1009,892,781.
【0037】化合物No.13 3−(5−クロロチオフェン−2−イルカルボニル)−
4−メチルチアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.55(3H,d,J=7.3Hz),3.20(1H,dd,J=
11.0Hz,8.1Hz),3.60(1H,dd,J=11.0Hz,7.3Hz),4.84-4.92
(1H,m),6.94(1H,d,J=4.4Hz),7.58(1H,d,J=4.4Hz). IR(neat,cmー1):1684,1416,1327,1279,1218,1175,1095,1
011,772.
【0038】化合物No.14 3−(5−メチルチオフェン−2−イルカルボニル)−
4−メチルチアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.54(3H,d,J=7.3Hz),3.21(1H,dd,J=
11.0Hz,8.1Hz),3.58(1H,dd,J=11.0Hz,7.3Hz),4.84-4.89
(1H,m),6.81(1H,d,J=3.7Hz),7.64(1H,d,J=3.7Hz). IR(neat,cmー1):1684,1449,1373,1282,1124,1177,1140,1
093,1054,1030,984,810,772,724.
【0039】化合物No.15 3−(テトラヒドロフラン−2−イルカルボニル)−4
−メチルチアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.63(3H,d,J=6.6Hz),1.86-1.97(3H,
m),2.35-2.47(1H,m),2.84(1H,dd,J=11.0Hz,1.5Hz),3.67
-3.70(1H,m),3.95-4.14(2H,m),5.25-5.36(1H,m),6.22-
6.27(1H,m). IR(neat,cmー1):1701,1489,1351,1322,1264,1192,1169,1
067,1007.
【0040】化合物No.16 3−(テトラヒドロフラン−3−イルカルボニル)−4
−メチルチアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.50-1.53(3H,m),2.07-2.30(2H,m),
2.79-2.84(1H,m),3.60-3.68(1H,m),3.80-4.16(4H,m),4.
67-4.89(1H,m),5.24-5.35(1H,m). IR(neat,cmー1):1698,1352,1323,1261,1163,1068,1026,9
20.
【0041】化合物No.17 3−(2,3−ジクロロピリジン−5−イルカルボニ
ル)−4−メチルチアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.65(3H,d,J=5.9Hz),3.12(1H,dd,J=
11.0Hz,3.7Hz),3.79(1H,dd,J=11.0Hz,7.3Hz),5.09-5.17
(1H,m),7.97(1H,d,J=2.2Hz),8.49(1H,d,J=2.2Hz). IR(neat,cmー1):1685,1575,1421,1372,1317,1249,1211,1
155,1046,1003,905,750.
【0042】化合物No.18 3−(チオフェン−3−イルカルボニル)−4−エチル
チアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.00-1.05(3H,m),1.87-2.12(2H,m),
3.23-3.30(2H,m),3.56-3.63(2H,m),4.78-4.88(2H,m),7.
26-7.29(1H,m),7.39(1H,d,J=4.4Hz),8.02(1H,d,J=2.2H
z). IR(neat,cmー1):3109,3062,1671,1517,1413,1342,1288,1
236,1200,1145,1026,829,741,728. 融点:130.0〜130.8℃.
【0043】化合物No.19 3−(フラン−3−イルカルボニル)−4−エチルチア
ゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):0.99-1.04(3H,m),1.85-2.10(2H,m),
3.20-3.26(1H,m),3.54-3.60(1H,m),4.75-4.85(1H,m),6.
69(1H,d,J=2.2Hz),7.40(1H,d,J=1.5Hz),8.02(1H,br-s). IR(neat,cmー1):1671,1564,1506,1387,1367,1342,1323,1
269,1225,1170,1029,1009,901,875,843,791,777,764,74
4. 融点:116.3〜118.6℃.
【0044】化合物No.20 3−(チオフェン−3−イルカルボニル)−4−(2−
プロピル)チアゾリジン−2−チオン1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.00(3H,d,J=5,1Hz),1.02(3H,d,J=
5.1Hz),2.41-2.51(1H,m),3.36-3.41(2H,m),4.86-4.94(1
H,m),7.26-7.30(1H,m),7.43(1H,d,J=5.1Hz),8.07(1H,d,
J=2.9Hz). IR(neat,cmー1):1690,1508,1410,1366,1245,1212,1159,1
122,1028,989,831,731. 融点:98.1〜99.3℃.
【0045】〔参考例 1〕 (S)−4−(2−プロ
ピル)チアゾリジン−2−チオン(中間体)の製造およ
びその物性値 L−バリノール10.5gのクロロホルム100ml溶
液にオキシ塩化リン17.8gを加え、4時間加熱還流
した。反応液を室温まで放冷したのち減圧濃縮し、得ら
れた油状物を酢酸エチルで洗浄した。洗浄液を捨てて得
られた油状物にジメチルスルホキシド100mlおよび
二硫化炭素11.7gを加え、さらに氷冷下にて50%
水酸化カリウム水溶液40gを加えた。反応液を氷冷下
にて30分、室温にて1時間攪拌したのち、60℃にて
3時間攪拌した。反応液を室温まで放冷し、これに酢酸
エチル1lを加え、水300mlにて3回洗浄した。有
機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥したのち減圧濃縮
して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(3:1 ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、さ
らに再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)して(S)−4−
(2−プロピル)チアゾリジン−2−チオン5.45g
を淡黄色の結晶として得た。1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.01(3H,d,J=6.6Hz),1.04(3H,d,J=
6.6Hz),1.89-2.07(1H,m),3.33(1H,dd,J=8.1Hz,11.0Hz),
3.52(1H,dd,J=8.1Hz,11.0Hz),4.01-4.10(1H,m).7.90(1
H,br-s). MH+:162. 融点:71.6−71.9℃. [α]D 25=−36.4°(C=1.00,CHCl3
【0046】〔製剤例1〕 粒剤 本発明化合物5部、ベントナイト22部、タルク70
部、ソルポール5060(界面活性剤:東邦化学
(株))3部及び少量の消泡剤を均一に混練し、バスケ
ット造粒機にて造粒した後乾燥させて粒剤100部を得
た。
【0047】〔製剤例2〕 粒剤 本発明化合物5部、ベントナイト60部、タルク31
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1部、ポリオキ
シエチレンアルキルアリルエーテル1部、およびリグニ
ンスルホン酸ソーダ2部を混合した後、適量の水を加え
て均一に混練し、バスケット造粒機にて造粒した後乾燥
させて粒剤100部を得た。
【0048】〔製剤例3〕 粒剤 本発明化合物5部、ベントナイト35部、タルク57
部、リグニンスルホン酸ソーダ2部、およびドデシルベ
ンゼンスルホン酸ソーダ1部を混合した後、適量の水を
加えて均一に混練し、バスケット造粒機にて造粒した後
乾燥させて粒剤100部を得た。
【0049】〔製剤例4〕 粒剤 本発明化合物5部、ベントナイト60部、クレー32
部、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ2.5部、およ
びポリビニルアルコール0.5部を混合した後、適量の
水を加えて均一に混練し、バスケット造粒機にて造粒し
た後乾燥させて粒剤100部を得た。
【0050】〔製剤例5〕 粒剤 本発明化合物3部、クレー93.7部、ジアルキルスル
ホサクシネート0.2部、アルキル硫酸エステルソーダ
0.1部、およびポリカルボン酸ソーダ3.0部を均一
に混練し、バスケット造粒機にて造粒した後乾燥させて
粒剤を得た。
【0051】〔製剤例6〕 粒剤 本発明化合物3部、クレー93.5部、ジアルキルスル
ホサクシネート0.5部、およびカルボキシメチルセル
ロース3部を混合した後、適量の水を加えて混練し、造
粒機を用いて通常の方法で造粒乾燥し、粒剤100部を
得た。
【0052】〔製剤例7〕 水和剤 本発明化合物70部、炭酸カルシウム40部、ソルポー
ル5039(アニオン性界面活性剤とホワイトカーボン
の混合物:東邦化学株商品名)5部、ホワイトカーボン
5部を均一に混合粉砕して水和剤とした。
【0053】〔製剤例8〕 水和剤 本発明化合物20部、カオリナイト25部、ソルポール
5039(アニオン性界面活性剤とホワイトカーボンの
混合物:東邦化学株商品名)3部、ホワイトカーボン2
部を均一に混合粉砕して水和剤とした。
【0054】〔製剤例9〕 水和剤 本発明化合物50部、炭酸カルシウム40部、ソルポー
ル5039(アニオン性界面活性剤とホワイトカーボン
の混合物:東邦化学(株)商品名)5部、及びホワイト
カーボン5部を均一に混合粉砕して水和剤とした。
【0055】〔製剤例10〕 水和剤 本発明化合物70部、カオリナイト25部、ソルポール
5039(アニオン性界面活性剤とホワイトカーボンの
混合物:東邦化学(株)商品名)3部、及びホワイトカ
ーボン2部を均一に混合粉砕して水和剤とした。
【0056】〔製剤例11〕 水和剤 本発明化合物40部、ソルポール3353(非イオン性
界面活性剤:東邦化学(株)商品名)5部、ザンサンガ
ムの1%水溶液5部、水40部、エチレングリコール1
0部のうち有効成分以外の成分を均一に溶解し、次いで
本発明化合物を加え、良く撹拌した後、サンドミルにて
湿式粉砕し、水和剤を得た。
【0057】〔製剤例12〕 乳剤 本発明化合物20部、キシレン55部、N,N−ジメチ
ルホルムアミド20部、ソルポール2680(界面活性
剤)5部を均一に混合して乳剤とした。
【0058】〔製剤例13〕 フロアブル剤 本発明化合物40部、ソルポール3353(非イオン性
界面活性剤:東邦化学(株)商品名)5部、ザンサンガ
ムの1%水溶液5部、水40部、エチレングリコール1
0部のうち有効成分以外の成分を均一に溶解し、ついで
本発明化合物を加え、よく撹拌した後、サンドミルにて
湿式粉砕し、フロアブル剤を得た。
【0059】〔製剤例14〕 粉剤 本発明化合物10部、クレー90部を均一に混和し、粉
剤を得た。
【0060】〔製剤例15〕 粉剤 本発明化合物5部、クレー40部、タルク54部、ステ
アリン酸カルシウム1部を粉砕、混合し粉剤を得た。
【0061】次に本発明の式(1)で表される化合物が
優れた殺菌活性を有することを明確にするために以下の
試験例により具体的に説明する。但し、本発明の効果は
これらのみに限定されるものではない。
【0062】〔試験例1〕 イネいもち病防除効果試験 直径5cmのポットで生育させた3葉期のイネ(品種:ツ
キミモチ)に製剤例12に準じて調製した乳剤を50、
10ppmに希釈し、スプレーガンを用いて3ポット当
たり50ml散布した。風乾後、イネいもち病菌(Pyric
ularia oryzae)の胞子懸濁液(2×105個/ml)を噴霧接種
し、ポットを温度25℃、湿度95%以上の接種箱内に
7日間置き、その後に形成された病斑数を測定し、下記
の式に従い防除価を算出した。 防除価= (1− 処理区病斑数/無処理病斑数)× 1
00 結果を第1表(表1)に示す。
【0063】
【表1】 対照化合物(1):IBP(商品名:キタジンP、化学名:
O,Oシ゛イソフ゜ロヒ゜ル-S-ヘ゛ンシ゛ルチオホスフェート)
【0064】〔試験例2〕 キュウリうどんこ病防除効
果試験 直径7.5cmのポットで生育させた1.5葉期のキュウリ(品
種:相模半白)に製剤例12に準じて調整した乳剤を2
50、50ppmに希釈し、スプレーガンを用いて3ポ
ット当たり50ml散布した。風乾後、EBI剤(エル
ゴステロール生合成阻害剤)耐性キュウリうどんこ病菌
(Sphaerotheca fuliginea)の胞子懸濁液(1×106個胞子/
ml)を噴霧接種し、ポットを温室内に置き接種7日後に
形成された病斑が接種葉に占める面積を次の指標に従っ
て調査した。 発病度 0: 発病なし 1: 病斑の面積が5%以下 2: 病斑の面積が5〜25% 3: 病斑の面積が25〜50% 4: 病斑の面積は50%以上 各処理区および無処理区の平均値を発病度とした。 防除価 = (1− 処理区の発病度/無処理の発病度)
×100 結果を第2表(表2)に示す。
【0065】
【表2】 対照化合物(2):トリアジメホン (商品名:バイレト
ン、化学名:1-(4-クロロフェノキシ)-3,3-シ゛メチル-1-(1,2,4-トリアソ゛
ール-1-イル)-2-フ゛タノン
【0066】〔試験例3〕 コムギ赤さび病防除試験 直径6cmのポットで生育させた1.5葉期のコムギ(品種:
農林64号)に製剤例12に準じて調整した乳剤を10
0、25ppmに希釈し、スプレーガンを用いて3ポッ
ト当たり50ml散布した。風乾後、コムギ赤さび病の
夏胞子(Puccinia recondita)を散布し、2日間過湿状態
に置いたあと、18℃の温室に移した。接種10日後コ
ムギ1葉目に赤さび病の、病斑が占める面積を以下の指
標に従って調査した。 発病度 0: 発病なし 1: 病斑の面積が5%以下 2: 病斑の面積が5〜25% 3: 病斑の面積が25〜50% 4: 病斑の面積は50%以上 各処理区および無処理区の平均値を発病度とした。 防除価 = (1− 処理区の発病度/無処理の発病度)
× 100 結果を第3表(表3)に示す。
【0067】
【表3】 対照化合物(2):トリアジメホン (商品名:バイレト
ン、化学名:1-(4-クロロフェノキシ)-3,3-シ゛メチル-1-(1,2,4-トリアソ゛
ール-1-イル)-2-フ゛タノン
【0068】〔試験例4〕 トマト疫病防除試験 直径7.5cmのポットで生育した4葉期のトマト(品種:
世界一)に製剤例12に準じて調整した乳剤を250、
50ppmに希釈しスプレーガンを用いて3ポット当た
り50ml散布した。風乾後、トマト疫病菌(Phytophth
ora infestans)の遊走子(1×105個/ml)を接種した。そ
の後、ポットを温度18℃、湿度100%の接種箱に5
日間置き、病斑が占める面積を以下の指標に従って調査
した。 発病度 0: 発病なし 1: 病斑の面積が5%以下 2: 病斑の面積が5〜25% 3: 病斑の面積が25〜50% 4: 病斑の面積は50%以上 各処理区および無処理区の平均値を発病度とした。 防除価 = (1− 処理区の発病度/無処理の発病度)
× 100 結果を第4表(表4)に示す。
【0069】
【表4】 対照化合物(3): マンゼブ(商品名:ジマンダイセン、
化学名:亜鉛イオン配位マンカ゛ニース゛エチレンヒ゛スシ゛チオカーハ゛メート)
【0070】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の式(1)で表わされる新規チアゾリジン系化合物は高
い殺菌力と広い殺菌スペクトラムを有する優れた化合物
である。そのため、本発明の式(1)で表わされる化合
物は、殺菌剤として植物、高等動物、環境等に対して害
を与えることなく、農業、園芸、畜産、林業、防疫、家
屋等の多様な場面において使用することができる。本発
明の式(1)で表わされる新規チアゾリジン化合物は本
発明に係わる製造法により容易に製造することが出来
る。また、本発明の式(1)で表わされるチアゾリジン
系化合物を含有する農薬は殺菌剤として優れた特性を具
備し有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 43/78 A01N 43/78 F (72)発明者 松野 裕泉 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)(化1) 【化1】 (式中、Xは少なくともN、O、S原子より選ばれる1
    つ以上の複素原子を含む5員環または6員環の複素環を
    表し、Rは炭素数1から4のアルキル基を表す)で表さ
    れるチアゾリジン系化合物。
  2. 【請求項2】 Xはハロゲン原子置換ピリジン、チオフ
    ェン、フラン、アルキル基置換イソチアゾールを表し、
    Rは炭素数1から4のアルキル基である請求項1記載の
    チアゾリジン系化合物。
  3. 【請求項3】 式(1)(化2) 【化2】 (式中、Xは少なくともN、O、S原子より選ばれる1
    つ以上の複素原子を含む5員環または6員環の複素環を
    表し、Rは炭素数1から4のアルキル基を表す)で表さ
    れるチアゾリジン系化合物を有効成分として含有するこ
    とを特徴とする殺菌剤。
  4. 【請求項4】 Xはハロゲン原子置換ピリジン、チオフ
    ェン、フラン、アルキル基置換イソチアゾールを表し、
    Rは炭素数1から4のアルキル基である請求項3記載の
    殺菌剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109265452A (zh) * 2018-08-21 2019-01-25 华南农业大学 一类取代苯基呋喃-2-巯基噻唑啉甲酮类化合物及其制备方法和应用

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