JPH0912441A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH0912441A
JPH0912441A JP7161008A JP16100895A JPH0912441A JP H0912441 A JPH0912441 A JP H0912441A JP 7161008 A JP7161008 A JP 7161008A JP 16100895 A JP16100895 A JP 16100895A JP H0912441 A JPH0912441 A JP H0912441A
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skin
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健次 下村
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啓二 高木
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ジァトバ(JATOBA)、ジェキティバ
(JEQUITIBA)、プサ(PUCA)、ベロニカ
(VERONICA)、カスカ‐ドーチェ(CASCA
‐DOCE)の植物体よりなる群より選んだ少なくとも
1種の溶媒抽出物を含む化粧料。 【効果】 美白作用が高く、ヒアルロニダーゼの活性を
阻害して、皮膚の潤滑、柔軟化に寄与し、肌荒れや老化
を防ぐ効果が大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は美白作用が高く、ヒアル
ロニダーゼの活性を阻害し、且つ肌荒れなどに有効な化
粧品に関する。
【0002】
【従来の技術】化粧料の原料として使用できる美白作用
のある物質としては種々の物質が知られているが、合成
品は、長期間人間の肌に適用した場合の安全性の保証が
なく、使用が制限されつつある。一方、天然物では美白
作用が弱いものが多い。
【0003】しかし人の肌に対する安全性の面から天然
物で、多年人が食したりして、安全性の面で保証されて
おり、しかも美白作用が強く更に皮膚に対する潤滑性や
柔軟性保持や、老化防止などの他の効果も合わせてもつ
物質が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、皮膚
に適用して安全であると共に、美白作用が大きく、且つ
ヒアルロニダーゼの活性を阻害し、更に肌荒れなどに有
効な成分を含んだ化粧料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために、すでに多年にわたって食用に供さ
れ、人体に対する安全性が確認されている植物をスクリ
ーニングして調べ、化粧品として利用価値のあるものを
検討した。その結果、ジァトバ(JATOBA)、ジェ
キティバ(JEQUITIBA)、プサ(PUCA)、
ベロニカ(VERONICA)、カスカ‐ドーチェ(C
ASCA‐DOCE)が非常に化粧品原料として、或い
は医薬部外品として有効性を有することを見出して、本
発明を完成した。確認された効果として美白作用、ヒア
ルロニダーゼの活性阻害、活性酸素抑制、抗酸化性、プ
ラスミン活性阻害性、コラゲナーゼ活性阻害性が確認さ
れた。
【0006】すなわち本発明は、ジァトバ(JATOB
A)(学名Hymenaea coubaril)、ジ
ェキティバ(JEQUITIBA)(学名Carini
ana brasiliensis又はCourata
ri legalis又はPyxidaria mac
rocarpa)、プサ(PUCA)(学名Cissu
s antiparaliticus)、ベロニカ(V
ERONICA)(学名Veronica offic
inalis)、カスカ‐ドーチェ(CASCA‐DO
CE)(学名Pradosia lactescens
又はLucuma glyciphloea又はChr
ysophyllum buranhem)の植物体よ
りなる群より選んだ少なくとも1種の溶媒抽出物を含む
化粧料である。ジァトバの植物体としては実、樹皮、ジ
ェキティバの植物体としては樹皮、プサの植物体として
は実、ベロニカ、カスカ‐ドーチェの植物体としては樹
皮が特に効果が大きかった。
【0007】ジァトバ、ジェキティバ、プサ、ベロニ
カ、カスカ‐ドーチェの利用方法としては、水或いは親
水性有機溶媒例えばエタノール、メタノール、アセトン
等で抽出する。しかしながら化粧品原料の抽出であるか
ら、水或いはエタノール或いはこれらの混合溶媒での抽
出が好ましいのは当然である。また、場合によっては、
グリセリン、1,3ブチレングリコール、プロピレング
リコール等の多価アルコール又は多価アルコールと水と
の混液も抽出に利用できる。またさらに凍結乾燥して粉
体として利用することも利用方法によっては有効であ
る。
【0008】この物質を他の化粧品原料例えばスクワラ
ン、ホホバ油等の液状油、ミツロウ、セチルアルコール
等の固体油、各種の活性剤、グリセリン、1,3ブチレ
ングリコール等の保湿剤や各種薬剤等を添加してさまざ
まな剤形の化粧料を調製することができる。例えばロー
ション、クリーム、乳液、パック等で目的に応じて利用
形態を考えればよい。
【0009】本発明の抽出物としての効果は、前記した
如く、第1に肌の美白作用である。第2にヒアルロニダ
ーゼの活性抑制作用である。ヒアルロニダーゼは、生体
中に広く分布し、皮膚にも存在する酵素で、その名の通
りヒアルロン酸を分解する。ヒアルロン酸はβ‐D‐N
‐アセチルグルコサミンとβ‐D‐グルクロン酸が交互
に結合した直鎖状の高分子多糖で、コンドロイチン硫酸
などとともに哺乳動物の結合組織に広く存在するグリコ
サミノグルカンの一種である。結合組織内でのヒアルロ
ン酸の機能として、細胞間隙に水を保持し、また組織内
にジェリー状のマトリックスを形成して細胞を保持した
り、皮膚の潤滑性と柔軟性を保ち、外力(機械的障害)
および細菌感染を防止していると考えられている。皮膚
のヒアルロン酸は齢をとるにつれて減少し、その結果小
ジワやかさつきなどの老化をもたらすといわれている。
従って、これを分解するヒアルロニダーゼの活性を抑制
することは、製剤に使用されているヒアルロン酸の安定
性や、皮膚に塗布した後の製剤のヒアルロン酸及び皮膚
に存在していたヒアルロン酸の安定に寄与すると考えら
れる。
【0010】第3に活性酸素抑制作用である。空気中に
は酸素があり、これがないと生物(嫌気性のものを除
く)は存在しえない。しかし酸素は紫外線や酵素等の影
響を受けて活性酸素になる。活性酸素は脂肪酸を酸化し
過酸化物を生成させる。生体の生体膜のリン脂質も酸化
させ、障害を与える。その上、生成した過酸化物と活性
酸素はDNAに損傷を与え、老化を促進するといわれて
いる。この活性酸素は、チロシンからメラニンを作る機
構にも影響を与え皮膚の黒化にも関与している。この活
性酸素を抑制することは皮膚にとって重要な、言い換え
れば化粧料に求められる重要な要素である。本発明のジ
ャトバ等の植物体の溶媒抽出物はこの活性酸素抑制作
用、抗酸化性も有している。
【0011】
【実施例】以下に実際の利用方法である実施例を記載す
るが、本発明はこの実施例によって何ら限定されるもの
ではない。本発明で使用したジァトバ(JATOB
A)、ジェキティバ(JEQUITIBA)、プサ(P
UCA)、ベロニカ(VERONICA)、カスカ‐ド
ーチェ(CASCA‐DOCE)の植物体の溶媒抽出物
の製造例を次に示す。
【0012】(製造例1)ジャトバJATOBAの実
(乾燥品)を10gにエタノール300mlを加えて時々
撹拌しつつ5日間放置した。これを濾過後、エバポレー
トした後、凍結乾燥した。
【0013】(製造例2)ジャトバJATOBAの実
(乾燥品)を10gに50%エタノール水溶液300ml
を加えて時々撹拌しつつ5日間放置した。これを濾過後
エバポレートした後、凍結乾燥した。
【0014】(製造例3)ジャトバJATOBAの実
(乾燥品)を10gに精製水300mlを加えて3時間加
熱する。これを放冷した後濾過後凍結乾燥した。
【0015】(製造例4)ジャトバJATOBAの樹皮
(乾燥品)を10gにエタノール300mlを加えて時々
撹拌しつつ5日間放置した。これを濾過後、エバポレー
トした後、凍結乾燥した。
【0016】(製造例5)ジャトバJATOBAの樹皮
(乾燥品)を10gに50%エタノール水溶液300ml
を加えて時々撹拌しつつ5日間放置した。これを濾過後
エバポレートした後、凍結乾燥した。
【0017】(製造例6)ジャトバJATOBAの樹皮
(乾燥品)を10gに精製水300mlを加えて3時間加
熱する。これを放冷した後濾過後凍結乾燥した。
【0018】(製造例7)ジェキティバJEQUITI
BAの樹皮(乾燥品)を10gにエタノール300mlを
加えて時々撹拌しつつ5日間放置した。これを濾過後、
エバポレートした後、凍結乾燥した。
【0019】(製造例8)ジェキティバJEQUITI
BAの樹皮(乾燥品)を10gに50%エタノール水溶
液300mlを加えて時々撹拌しつつ5日間放置した。こ
れを濾過後エバポレートした後、凍結乾燥した。
【0020】(製造例9)ジェキティバJEQUITI
BAの樹皮(乾燥品)を10gに精製水300mlを加え
て3時間加熱する。これを放冷した後濾過後凍結乾燥し
た。
【0021】(製造例10)プサPUCAの実(乾燥
品)を10gにエタノール300mlを加えて時々撹拌し
つつ5日間放置した。これを濾過後、エバポレートした
後、凍結乾燥した。
【0022】(製造例11)プサPUCAの実(乾燥
品)を10gに50%エタノール水溶液300mlを加え
て時々撹拌しつつ5日間放置した。これを濾過後エバポ
レートした後、凍結乾燥した。
【0023】(製造例12)プサPUCAの実(乾燥
品)を10gに精製水300mlを加えて3時間加熱す
る。これを放冷した後濾過後凍結乾燥した。
【0024】(製造例13)ベロニカVERONICA
の樹皮(乾燥品)を10gにエタノール300mlを加え
て時々撹拌しつつ5日間放置した。これを濾過後、エバ
ポレートした後、凍結乾燥した。
【0025】(製造例14)ベロニカVERONICA
の樹皮(乾燥品)を10gに50%エタノール水溶液3
00mlを加えて時々撹拌しつつ5日間放置した。これを
濾過後エバポレートした後、凍結乾燥した。
【0026】(製造例15)ベロニカVERONICA
の樹皮(乾燥品)を10gに精製水300mlを加えて3
時間加熱する。これを放冷した後濾過後凍結乾燥した。
【0027】(製造例16)カスカ‐ドーチェCASC
A‐DOCEの樹皮(乾燥品)を10gにエタノール3
00mlを加えて時々撹拌しつつ5日間放置した。これを
濾過後、エバポレートした後、凍結乾燥した。
【0028】(製造例17)カスカ‐ドーチェCASC
A‐DOCEの樹皮(乾燥品)を10gに50%エタノ
ール水溶液300mlを加えて時々撹拌しつつ5日間放置
した。これを濾過後エバポレートした後、凍結乾燥し
た。
【0029】(製造例18)カスカ‐ドーチェCASC
A‐DOCEの樹皮(乾燥品)を10gに精製水300
mlを加えて3時間加熱する。これを放冷した後濾過後凍
結乾燥した。
【0030】 (実施例1)ローション オリーブ油 0.5 製造例1のエタノール抽出物 0.5 ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0 ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 2.0 エタノール 10.0 1.0%ヒアルロン酸ナトリウム水溶液 5.0 精製水 80.0
【0031】 (実施例2)クリーム A スクワラン 20.0 オリーブ油 2.0 ミンク油 1.0 ホホバ油 5.0 ミツロウ 5.0 セトステアリルアルコール 2.0 グリセリンモノステアレート 1.0 ソルビタンモノステアレート 2.0 製造例2の50%エタノール抽出物 1.0 B 精製水 47.9 ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0 ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 1.0 グリセリン 5.0 1.0%ヒアルロン酸ナトリウム水溶液 5.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 AとBをそれぞれ計量し、70℃まで加温し、BにAを
撹拌しつつ徐々に加えたのち、ゆっくり撹拌しつつ30
℃まで冷却した。
【0032】(実施例3)実施例3は実施例1の製造例
1の抽出物を製造例3の抽出物に変え作成したローショ
ン。
【0033】(実施例4)実施例4は実施例2の製造例
2の抽出物を製造例4の抽出物に変え作成したクリー
ム。
【0034】(実施例5)実施例5は実施例1の製造例
1の抽出物を製造例5の抽出物に変え作成したローショ
ン。
【0035】(実施例6)実施例6は実施例2の製造例
2の抽出物を製造例6の抽出物に変え作成したクリー
ム。
【0036】(実施例7)実施例7は実施例1の製造例
1の抽出物を製造例7の抽出物に変え作成したローショ
ン。
【0037】(実施例8)実施例8は実施例2の製造例
2の抽出物を製造例8の抽出物に変え作成したクリー
ム。
【0038】(実施例9)実施例9は実施例1の製造例
1の抽出物を製造例9の抽出物に変え作成したローショ
ン。
【0039】(実施例10)実施例10は実施例2の製
造例2の抽出物を製造例10の抽出物に変え作成したク
リーム。
【0040】(実施例11)実施例11は実施例1の製
造例1の抽出物を製造例11の抽出物に変え作成したロ
ーション。
【0041】(実施例12)実施例12は実施例2の製
造例2の抽出物を製造例12の抽出物に変え作成したク
リーム。
【0042】(実施例13)実施例13は実施例1の製
造例1の抽出物を製造例13の抽出物に変え作成したロ
ーション。
【0043】(実施例14)実施例14は実施例2の製
造例2の抽出物を製造例14の抽出物に変え作成したク
リーム。
【0044】(実施例15)実施例15は実施例1の製
造例1の抽出物を製造例15の抽出物に変え作成したロ
ーション。
【0045】(実施例16)実施例16は実施例2の製
造例2の抽出物を製造例16の抽出物に変え作成したク
リーム。
【0046】(実施例17)実施例17は実施例1の製
造例1の抽出物を製造例17の抽出物に変え作成したロ
ーション。
【0047】(実施例18)実施例18は実施例2の製
造例2の抽出物を製造例18の抽出物に変え作成したク
リーム。
【0048】(チロシナーゼ活性阻害試験) (試験方法)リン酸緩衝液(PH6.8、30mM)0.
9ml、1.66mMチロシン(Tyrosine)溶液
1.0ml、前記製造例(凍結乾燥品)の0.1wt/v%
水溶液(溶解しにくい場合はエタノールを加えて溶解し
たのち精製水を加えて、エバポレートし、エタノールを
除去したのち、0.1wt/v%になるよう調製した)
1.0mlをスクリューバイアルにとり、37℃恒温水槽
中で5分以上加温した。チロシナーゼ溶液(Sigma
社製、マッシュルーム由来、914ユニット/ml)0.
1mlを加え、37℃恒温水槽中で保温し、10分後に4
75nmで吸光度を測定した。対照として、上記試料液の
かわりに純水を加え同様に測定した。この試験では試料
の終濃度は0.033%となる。 (計算式) チロシナーゼ活性阻害率(%)={B−(A−P)}/
B×100 但し A:試料検体の吸光度 B:対照の吸光度 P:試料検体の着色による吸光度(3倍希釈)
【0049】
【表1】
【0050】(ヒアルロニダーゼ活性抑制試験) (試験方法)0.4%ヒアルロン酸ナトリウム0.1M
(pH6.0)リン酸緩衝溶液を6mlはかりとり、37
℃の恒温水槽で5分間放置後、前記製造例(凍結乾燥
品)の0.1wt/v%水溶液(溶解しにくい場合はエタ
ノールを加えて溶解したのち精製水を加えて、エバポレ
ートし、エタノールを除去したのち、0.1wt/v%に
なるよう調製した)1.0mlを加え撹拌し0.01%ヒ
アルロニダーゼ(シグマ社製牛睾丸製、タイプI−S)
0.1M(pH6.0)リン酸緩衝溶液を1ml加えて直
ちに撹拌し、6mlを37℃の恒温水槽に入れたオストワ
ルド粘度計に入れた。これを1分後、5分後、10分
後、20分後、40分後に粘度を測定した。対照とし
て、上記試料液のかわりに純水を加え同様に測定した。
この試験では試料の終濃度は0.0125%となる。1
分後の粘度を100として、結果を指数で表2〜10に
示す。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
【0057】
【表8】
【0058】
【表9】
【0059】
【表10】
【0060】(活性酸素抑制試験)活性酸素を抑制する
効果を測定する方法は各種あるが、今回以下の方法を利
用した。 pH 7.8 50mM リン酸カリウム緩衝液(1.3mM DETAPAC含有) 133 ml 40 unit/ml カタラーゼの上記のリン酸カリウム緩衝液 5 ml 2 mM ニトロフ゛ルーテトラソ゛リウム の上記のリン酸カリウム緩衝液 5 ml 1.8 mM キサンチンの上記のリン酸カリウム緩衝液 17 ml 160 ml 上の試薬の混合物を2.4ml、検体を0.3ml加えて、
キサンチンオキシナーゼ(予め検体を水とし、実験する
とき、吸光度が1分当たり0.02前後上昇するように
上記のリン酸カリウム緩衝液で調整しておく)液を0.
1ml加えて直ちに吸光度(560nm)を測定する。(測
定は2分位し、直線性を確認する) 計算式 阻害率=((A−B)/A)×100 A:検体を水としたときの1分当たりの吸光度の変化 B:検体の1分当たりの吸光度の変化 濃度段階を数段階行い、50%活性酸素生成阻害濃度を
探した。検体の作成方法は前記製造例(凍結乾燥品)を
適当な濃度の水溶液(溶解しにくい場合はエタノールを
加えて溶解したのち精製水を加えて、エバポレートし、
エタノールを除去したのち適当な濃度%になるように調
製した)とした。製造例2〜18の抽出物の凍結乾燥物
についての結果を表11に示す。
【0061】
【表11】
【0062】抗酸化試験 以下の試験液をネジキャップ付50ml試験管に作成し
た。 検体 5mg 2%リノール酸エタノール溶液 10ml 0.1M,pH7.0リン酸緩衝液 10ml 精製水
5ml これを50℃の恒温槽に遮光して放置する。これを恒温
槽に入れる前、4日後、7日後、10日後に以下の測定
をした。試験液0.125ml、75%エタノール12.
125ml、30%チオシアン酸アンモニウム0.125
mlを加えて撹拌し3分間放置後、0.02N塩化第一鉄
3.5%HCl水溶液0.125mlを加えて撹拌し3分
間放置後波長500nmで吸光度を測定した。セル長10
mm、対照セルは試験液を水に置き換えたもの。その結果
を表12に示した。
【0063】
【表12】
【0064】プラスミンは血中に存在する蛋白分解酵素
の1つである。血中にある前駆体のプラスミノーゲンが
プラスミノーゲンアクチベータという酵素によって切断
されてプラスミンになる。プラスミンの重要な生理作用
は血栓溶解である。血栓の成分であるフィブリンに対し
て、血中のプラスミノーゲンアクチベータは親和性があ
り、フィブリン塊中(血栓)のプラスミノーゲンに作用
してプラスミンへと活性化する。その結果フィブリン塊
中にできたプラスミンが塊の内部から血栓を溶解する。
【0065】このプラスミンは血液凝固過程で形成され
たフィブリン(繊維素)を溶解する作用を有する。この
プラスミンの作用に拮抗する因子がプラスミン・インヒ
ビターであり、出血をとめるトラネキサム酸やε‐アミ
ノカプロン酸が化学合成されたプラスミン・インヒビタ
ーとして知られており、出血防止剤として使用されてい
る。プラスミンは、自身の持つクリングル構造のリジン
結合部位(Lysine Binding Site:
LBS)で血栓に結合して、効率的にフィブリンを分解
する。この作用をトラネキサム酸やα‐アミノカプロン
酸がLBSに結合して立体障害を起こし、プラスミンの
フィブリン分解を阻害する。ヒトの血中にはα2プラス
ミン・インヒビターという天然のプラスミン・インヒビ
ターが存在し、生成されたプラスミンに働き、急速に失
活させ、その作用を抑えて、血液の流出を防いでいる。
α2プラスミン・インヒビターはLBSに結合すると共
に、プラスミン活性中心に対する阻害作用を持つ。この
天然のインヒビターと同様の機作を持つ化合物の研究開
発が活発に行われている。本発明の天然物より抽出した
物質も、このプラスミンの活性を阻止する作用をもって
いる。
【0066】(抗プラスミン試験) 試験方法 9cmシャーレにプラスミノーゲン除去フィブリノーゲン
タイプ2−0.6%水溶液4mlを入れ、pH7.4の
0.1Mリン酸緩衝液4mlを加えて撹拌し、トロンビン
(10単位/ml)0.1ml滴下し、ゆっくりと混和し、
30分放置した。トロンビンを加えることによってフィ
ブリノーゲンがフィブリンに変化し、ゲルを形成する。
検体0.1mlとプラスミン溶液(10単位/ml)0.1ml
混合した液を30μlをシャーレのゲル上に乗せた後、
37℃で2時間放置した。検体は0.2mg/ml水溶液を
用いた。そしてフィブリンゲルの溶解した面積を測定し
た。検体の替わりに33%ジメチルスルホキシド水溶液
を用いて同様な実験を行い、次のような式1でプラスミ
ン活性の阻害率を求めた。その結果を表13に示す。
【0067】
【数1】
【0068】陽性対照としてトラネキサム酸、εアミノ
カプロン酸を試験したところ、50%阻害濃度はトラネ
キサム酸が30mg/ml、εアミノカプロン酸40mg/ml
であった。
【0069】
【表13】
【0070】コラーゲンは動物の結合組織、すなわち皮
膚、血管、腱、骨、歯などの主要タンパク質であり、哺
乳動物の場合、全タンパク質の約30%がコラーゲンで
ある。コラーゲンは分子量30万、長さ3,000オン
グストローム、直径15オングストロームの棒状分子
で、分子量10万の3本のα鎖から成り、コラーゲン特
有のらせん構造を形成している。コラーゲン分解の阻害
蛋白の解明も進んでいる。コラーゲンを分解する酵素
(コラゲナーゼ)の活性を阻害する阻害蛋白としてメタ
ロプロテアーゼもヒト組織から単離されている。本発明
の天然物より抽出した物質も、このコラゲナーゼ活性阻
害作用を有している。
【0071】(コラゲナーゼ阻害試験) 試験方法 I型コラーゲナーゼ活性測定キッド YU−16001
コスモ・バイオを用いて実験した。すなわち、マイクロ
チューブに蛍光標識I型コラーゲン(50μg/50μ
l/tube)を入れ、以下の表のように試薬、検体を入れ
た。中和液とは0.1Mトリス−HCl、pH7.5
(含0.4M NaCl、0.01M CaCl2、N
aN3)緩衝液で、酵素反応停止剤とはo‐フェナント
ロン(含エタノール)溶液である。また、コラーゲナー
ゼ溶液とは、コラーゲナーゼ(アマノ製1000unit/
mg)の1unit/ml 2倍希釈の中和液溶液である。
【0072】
【表14】
【0073】表14に示した手順で、検体、検体ブラン
ク、ブランク1、ブランク2の値を求め、次の式2によ
って、コラーゲナーゼ活性阻害率を計算した。その結果
を表15に示す。
【0074】
【数2】
【0075】
【表15】
【0076】(B−16メラノーマ細胞試験)製造例2
の検体を所定の濃度になるように、EaglesMEM
培地に加え、除菌フィルターでろ過後、牛胎児血清が1
0%になるように加え、pHを7.6±0.1になるよう
に炭酸水素ナトリウムで調整し、シャーレに6ml分注
し、B−16メラノーマ細胞浮遊液(1×106cell/m
l)を0.05ml加え、 5%CO2、95%airの条件
下で37℃で3日間培養した。さらに、培地交換(上記
の検体が入った10%牛胎児血清含有EaglesME
M培地)を行い、3日間培養した(このとき、細胞増殖
を判定する)。細胞を剥離し、遠心分離して、細胞を集
め、肉眼で白色度の判定を行った。この結果を表16に
示す。 白色度 ブランクと同程度 ± わずかに白色化傾向 + 明らかに白色化傾向 ++ 強い白色化傾向 +++ 細胞増殖 ブランクの80%以上 A ブランクの60〜80% B ブランクの30〜60% C ブランクの30%以下 D
【0077】
【表16】
【0078】(使用テスト)女性4名づつの顔面を左右
に分け、一方を実施例、もう一方を比較例として毎日、
1回以上使用してもらって、3月後、アンケートした。
なお、比較例は実施例1,2より製造例の各種の抽出物
を水にかえたものである。(比較例1,2)なお、36
名を9班にわけ、表17の試料を使って実験した。判定
基準は以下の通りで、この評点の合計値をまとめたの
が、以下の表18である。 実施例の方が非常によい 3 実施例の方がかなりよい 2 実施例の方がややよい 1 差がない 0 比較例の方がややよい −1 比較例の方がかなりよい −2 比較例の方が非常によい −3
【0079】
【表17】
【0080】
【表18】
【0081】
【発明の効果】チロシナーゼ活性阻害試験で明らかなよ
うに、本発明の植物体の溶媒抽出物はチロシナーゼの活
性を阻害して美白作用が強く、ヒアルロニダーゼ活性抑
制効果が大きくて、ヒアルロン酸の分解を抑え、活性酸
素を抑制し、抗酸化作用が大きいので、肌荒れや老化を
防ぎ、抗プラスミン効果が大きいので出血を抑制し、コ
ラゲナーゼを阻害する効果によって、皮膚のコラーゲン
分解を抑制する効果が大きい。従って、使用テストで明
らかなように、これらを含む化粧料は美白作用に優れ、
皮膚の潤滑、柔軟作用が良好で、肌荒れや皮膚の老化を
防止する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジァトバ(JATOBA)(学名Hym
    enaea coubaril)、ジェキティバ(JE
    QUITIBA)(学名Carinianabrasi
    liensis又はCouratari legali
    s又はPyxidaria macrocarpa)、
    プサ(PUCA)(学名Cissus antipar
    aliticus)、ベロニカ(VERONICA)
    (学名Veronica officinalis)、
    カスカ‐ドーチェ(CASCA‐DOCE)(学名Pr
    adosia lactescens又はLucuma
    glyciphloea又はChrysophyllu
    m buranhem)の植物体よりなる群より選んだ
    少なくとも1種の溶媒抽出物を含む化粧料。
  2. 【請求項2】 ジァトバ(JATOBA)の実、樹皮、
    ジェキティバ(JEQUITIBA)の樹皮、プサ(P
    UCA)の実、ベロニカ(VERONICA)の樹皮、
    カスカ‐ドーチェ(CASCA‐DOCE)の樹皮より
    なる群より選んだ少なくとも1種の溶媒抽出物を含む化
    粧料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000051562A1 (en) * 1999-03-03 2000-09-08 Shiseido Company, Ltd. Matrix metalloprotease inhibitor and utilization thereof
JP2009227612A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Okinawa Pref Gov チロシナーゼ活性阻害剤およびこれを含有する美白化粧料
JP2014133708A (ja) * 2013-01-09 2014-07-24 Mikimoto Pharmaceut Co Ltd デンドライト伸長抑制剤
KR101506609B1 (ko) * 2014-06-25 2015-03-30 주식회사 내추럴솔루션 스피드웰 추출물을 유효성분으로 함유하는 항산화, 주름 및 염증 개선용 화장료 조성물

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