JPH0867617A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH0867617A
JPH0867617A JP6207288A JP20728894A JPH0867617A JP H0867617 A JPH0867617 A JP H0867617A JP 6207288 A JP6207288 A JP 6207288A JP 20728894 A JP20728894 A JP 20728894A JP H0867617 A JPH0867617 A JP H0867617A
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collagenase
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skin
cosmetic
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JP6207288A
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Inventor
Tsuneo Nanba
恒雄 難波
Shigetoshi Kadota
重利 門田
Kenji Shimomura
健次 下村
Koichi Iida
浩一 飯田
Yukihisa Yamabe
幸久 山辺
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Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 美白作用が高く、ヒアルロニダーゼの活性を
阻害し、コラゲナーゼ活性阻害作用が強く、且つ肌荒れ
などに有効な化粧料を提供する。 【構成】 テルミナリア・ホーリダ(学名:Terminalia
horrida)の溶媒抽出物を含む化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、美白作用が高く、ヒア
ルロニダーゼの活性を阻害し、コラゲナーゼ活性阻害作
用が強く、且つ肌荒れなどに有効な化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】テルミナリア・ホーリダ(学名:Termin
alia horrida)は、シクンシ科モモタマナ属の植物で、
エジプトで生薬として用いられている。
【0003】一方、コラーゲンは膠原質とも呼ばれ、動
物細胞の結合組織を構成する蛋白で生体内に広く分布す
る。多細胞動物には必ず存在すると考えられており、現
在まで少なくとも11種類の分子が発見されており、こ
れらは互いに遺伝子が異なるものである。
【0004】コラーゲンは、骨格構成の主成分である
が、血小板凝集作用を持ち、血栓形成にも関与する。ま
た、肝硬変や動脈硬化にもコラーゲンが関与することが
示唆されている。
【0005】コラゲナーゼとは、動物組織細胞および炎
症細胞、腫瘍細胞などが産生する、I型、II型、III型
コラーゲンを分解する酵素をいう。コラーゲン分解の阻
害蛋白の解明も進んでおり、英国セルテック(Celltec
h)社は、メタロプロテアーゼの阻害蛋白(TIMP)
の遺伝子をヒト組織から単離し、クローン化に成功し
た。メタロプロテアーゼは、コラーゲンを分解する酵素
(コラゲナーゼの1種)で、TIMPはこの酵素の活性
を阻害する。このTIMPは、関節炎やガン、皮膚病変
に有効な治療薬になると期待されている。
【0006】また、コラゲナーゼ阻害剤とは、前記の如
きコラゲナーゼの活性を阻害する物質をいう。病態時の
組織破壊、修復過程では、コラゲナーゼ活性の異状亢進
がみられる。これらの病態には、慢性関節リュウマチ、
歯周炎、角膜潰瘍、先天性表皮水泡症などがある。従っ
て、コラゲナーゼ阻害剤は、コラゲナーゼ活性を阻害す
ることにより、これら病態の悪化を防止、あるいは治癒
させると考えられる。
【0007】コラゲナーゼ阻害剤に関する従来技術とし
て、特開平1−222782号公報には、コラゲナーゼ
阻害剤溶液をレッド色素結合担体またはブルー色素結合
担体に接触させ溶出させることを特徴とするコラゲナー
ゼ阻害剤の精製法が提案されている。これはあくまでコ
ラゲナーゼ阻害剤の精製法である。
【0008】また、特開平3−44331号公報には、
カカオ豆の豆皮であるカカオハスクより抽出した抽出物
からなるコラゲナーゼ阻害剤が開示されている。天然物
より抽出した抽出物よりなるコラゲナーゼ阻害剤という
意味で、本願発明と一部共通しているところもあるが、
天然物自体が全く異なるものであるのは明らかである。
【0009】更に、特公表平2−502537号公報に
は、哺乳動物コラゲナーゼの合成阻止剤が開示されてい
る。これは哺乳動物体内でのコラゲナーゼの合成を阻止
しようというものでチオール含有ペプチドであり、合成
品である点で、本願発明とは異なるものである。
【0010】他方、化粧料の原料として使用できる美白
作用のある物質としては、種々の物質が知られている
が、合成品は、長期間人間の肌に適用した場合の安全性
の保証がなく、使用が制限されつつある。また、天然物
では美白作用が弱いものが多い。しかし、人の肌に対す
る安全性の面から天然物で、多年、人が食したりして、
安全性の面で保証されており、しかも美白作用が強く、
更に皮膚に対する他の効果も合わせもつ物質が望まれて
いた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、皮膚
に適用して安全であると共に、美白作用が大きく且つヒ
アルロニダーゼの活性を阻害し、コラゲナーゼ活性阻害
作用が強く、更に肌荒れなどに有効な成分を含んだ化粧
料を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために、すでに多年にわたって食用に供さ
れ、人体に対する安全性が確認されている植物をスクリ
ーニングして調べ、化粧料として利用価値のあるものを
検討した。その結果、テルミナリア・ホーリダ(学名:
Terminalia horrida)が化粧品原料として、或いは医薬
部外品として有効性があることを見い出して本発明を完
成するに至ったのである。すなわち、本発明の化粧料
は、テルミナリア・ホーリダ(学名:Terminalia horri
da)の溶媒抽出物を含むことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の化粧料として用いられるテルミナリア
・ホーリダ(学名:Terminaliahorrida)の溶媒抽出物
の確認された作用は、肌の美白作用、ヒアルロニダーゼ
の活性抑制作用、活性酸素抑制作用、抗酸化作用、抗プ
ラスミン作用、コラゲナーゼ活性阻害作用である。上記
ヒアルロニダーゼの活性抑制作用について更に詳しく説
明する。ヒアルロニダーゼは、生体中に広く分布し、皮
膚にも存在する酵素であり、その名のとおりヒアルロン
酸を分解する。ヒアルロン酸は、β−D−N−アセチル
グルコサミンとβ−D−グルクロン酸が交互に結合した
直鎖状の高分子多糖で、コンドロイチン硫酸などととも
に哺乳動物の結合組織に広く存在するグリコサミノグル
カンの一種である。結合組織内でのヒアルロン酸の作用
としては、細胞間隙に水分を保持し、また組織内にジェ
リー状のマトリックスを形成して細胞を保持したり、皮
膚の潤滑性と柔軟性を保ち、外力(機械的障害)および
細菌感染を防止していると考えられている。また、皮膚
のヒアルロン酸は齢をとるにつれて減少し、その結果小
ジワやかさつきなどの老化をもたらすといわれている。
従って、このヒアルロン酸を分解するヒアルロニダーゼ
の活性を抑制することは、製剤に使用されているヒアル
ロン酸の安定性や、皮膚に塗布した後の製剤のヒアルロ
ン酸及び皮膚に存在していたヒアルロン酸の安定に寄与
すると考えられる。
【0014】また、上記活性酸素抑制作用について更に
詳しく説明する。一般に、空気中に酸素がないと生物
(嫌気性のものを除く)は存在しえない。しかし、酸素
は紫外線や酵素等の影響を受けて活性酸素になる。この
活性酸素は、脂肪酸を酸化し過酸化物を生成させる。生
体の生体膜のリン脂質も酸化させ、障害を与える。その
上、生成した過酸化物と活性酸素はDNAに損傷を与
え、老化を促進するといわれている。この活性酸素は、
チロシンからメラニンを作る機構にも影響を与え皮膚の
黒化にも関与している。この活性酸素を抑制することは
皮膚にとって重要な、言い換えれば化粧料に求められる
重要な要素である。
【0015】更に、上記抗プラスミン作用について更に
詳しく説明する。通常、皮膚に紫外線(UVB)を最小
紅班量の2倍の量を照射すると紅班と浮腫とができる。
このUV炎症反応にヒスタミン、セロトニン、プロスタ
グランジンE2、Fキニンなどがケミカル・メディエ
ーターとして関与すると報告されている。また、UV照
射後にウサギ皮膚組織中のプラスミン活性が亢進するこ
と、プラスミン活性が皮膚の腫張の程度とよく平行して
変動すること、及び抗プラスミン剤であるトラネキサム
酸の投与により皮膚の腫張が激しく抑制されることなど
が知られている。従って、抗プラスミン剤もUV炎症反
応における重要なケミカル・メディエーターの一つであ
り、このプラスミンを抑制することは皮膚にとって重要
な、言い換えれば化粧料に求められる重要な要素であ
る。
【0016】更にまた、上記コラゲナーゼ活性阻害作用
について説明すれば、上述の如く、病態時の組織破壊、
修復過程では、コラゲナーゼ活性の異状亢進がみられる
ので、このコラゲナーゼの活性を阻害することは皮膚に
とって重要な、言い換えれば化粧料に求められる重要な
要素である。
【0017】以下に、本発明の内容を詳しく説明する。
本発明において、テルミナリア・ホーリダ(学名:Term
inalia horrida)の利用方法としては、水或いは親水性
有機溶媒、例えば、エタノール、メタノール、アセトン
等で抽出する。しかしながら、化粧品原料の抽出である
から、水、或いはエタノール又はこれらの混合溶媒での
抽出が好ましいのは当然である。また、場合によって
は、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピ
レングリコール等の多価アルコール又は多価アルコール
と水の混液も抽出に利用できる。さらにまた、凍結乾燥
して粉体として利用することも利用方法によっては有効
である。
【0018】本発明の化粧料は、この溶媒抽出物を他の
化粧品原料、例えば、スクワラン、ホホバ油等の液状
油、ミツロウ、セチルアルコール等の固体油、各種の活
性剤、グリセリン、1,3ーブチレングリコール等の保
湿剤や各種薬剤等を配合して様々な剤形の化粧料を調製
することができる。例えば、ローション、クリーム、乳
液、パック等で目的に応じて種々の利用形態の化粧料な
どに調製することができる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明で使用するテルミナリア・ホ
ーリダ(学名:Terminalia horrida)の抽出物の製造
例、実際の利用方法である実施例を記載するが、本発明
はこれらの製造例及び実施例によって何ら限定されるも
のではない。
【0020】〔製造例1〕テルミナリア・ホーリダの果
実(乾燥品)10gにエタノール300mlを加えて時々
撹拌しつつ5日間放置した。これを濾過後、エバポレー
トした後、凍結乾燥した。
【0021】〔製造例2〕テルミナリア・ホーリダの果
実(乾燥品)10gに50%エタノール300mlを加え
て時々撹拌しつつ5日間放置した。これを濾過後、エバ
ポレートした後、凍結乾燥した。
【0022】〔製造例3〕テルミナリア・ホーリダの果
実(乾燥品)10gに精製水300mlを加えて3時間加
熱した。これを放冷した後、濾過後凍結乾燥した。
【0023】〔実施例1(ローションの調製)〕下記の
諸成分を混合して、常法によりローションを調製した。 (重量%) オリーブ油 0.5 製造例1のテルミナリア・ホーリダのエタノール抽出物 0.5 ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0 ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 2.0 エタノール 10.0 1.0%ヒアルロン酸ナトリウム水溶液 5.0 精製水 80.0
【0024】〔実施例2(クリームの調製)〕下記諸成
分からなるAとBとをそれぞれ70℃まで加温し、次い
で、BにAを撹拌しつつ徐々に加えた後、ゆっくりと撹
拌しつつ30℃まで冷却してクリームを調製した。 (重量%) A スクワラン 20.0 オリーブ油 2.0 ミンク油 1.0 ホホバ油 5.0 ミツロウ 5.0 セトステアリルアルコール 2.0 グリセリンモノステアレート 1.0 ソルビタンモノステアレート 2.0 製造例2のテルミナリア・ホーリダの50%エタノール抽出物 1.0 B 精製水 47.9 ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0 ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 1.0 グリセリン 5.0 1.0%ヒアルロン酸ナトリウム水溶液 5.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.1
【0025】〔実施例3(ローションの調製)〕実施例
1において製造例1の抽出物を製造例3の抽出物に変え
て作製した。
【0026】〔チロシナーゼ活性阻害〕 (試験方法)マックルバルン(Mcllvaln)緩衝液0.9m
l、1.66mMチロシン(Tyrosine)溶液1.0ml、前記各
製造例(凍結乾燥品)の0.1wt/v%水溶液(溶解しに
くい場合はエタノールを加えて溶解したのち精製水を加
えて、エバポレートし、エタノールを除去したのち、
0.1wt/v%になるように調製した)1.0mlをスクリュ
ーバイアルにとり、37℃恒温水槽中で5分以上加温し
た。チロシナーゼ溶液(Sigma社製、マッシュルーム由
来、914ユニット/ml)0.1mlを加え、37℃恒温水槽
中で保温し、10分後に475nmで吸光度を測定した。
対照として、上記試料液のかわりに純水を加え同様に測
定した。この試験では試料の終濃度は0.033%とな
る。 (計算式) チロシナーゼ活性阻害率(%)={B−(A−P)}/
B×100 ただし、A:試料検体の吸光度 B:対照の吸光度 P:試料検体の着色による吸光度(3倍希釈)
【0027】
【表1】
【0028】〔ヒアルロニダーゼ活性抑制試験〕 (試験方法)0.4%ヒアルロン酸ナトリウム0.1M
(pH6.0)リン酸緩衝溶液6gを計量し、37℃の
恒温水槽で5分間放置した後、前記各製造例(凍結乾燥
品)の0.1wt/v%水溶液(溶解しにくい場合はエタノ
ールを加えて溶解したのち精製水を加えて、エバポレー
トし、エタノール除去したのち、0.1wt/v%になるよ
うに調製した)1.0mlを加え撹拌し、0.01%ヒア
ルロニダーゼ(シグマ社製 牛睾丸製、タイプI−S)
0.1M(pH6.0)リン酸緩衝液を1ml加えて直
ちに撹拌し、6mlを37℃の恒温水槽に入れたオストワ
ルド粘度計に入れた。これを5分後、10分後、20分
後、40分後に粘度を測定した。また、対照として、上
記試料液の代わりに純水を加え同様にして測定した。こ
の試験では、試料の終濃度は、それぞれ検体の濃度の
0.0125%となる。1分後の粘度を100として、
それぞれの結果を指数で下記表2及び表3に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】〔活性酸素抑制試験〕活性酸素を抑制する
効果を測定する方法は各種あるが、今回以下の方法を利
用した。 pH 7.8 50mMリン酸カリウム緩衝液(1.3mM DETAPAC含有) 133ml 40 unit/ml カタラーゼの上記のリン酸カリウム緩衝液 5ml 2mM ニトロブルーテトラゾリウムの上記のリン酸カリウム緩衝液 5ml 1.8mM キサンチンの上記のリン酸カリウム緩衝液 17ml 160ml
【0032】上記の試薬の混合物を2.4ml、検体を0.3ml
加えてキサンチンオキシナーゼ(予め検体を水とし、実
験するとき、吸光度が1分当たり0.02前後上昇するよう
に上記のリン酸カリウム緩衝液で調整しておく)液を0.
1ml加えて直ちに吸光度(560nm)を測定する(測定は2
分位し、直線性を確認する)。 (計算式) 阻害率={(A−B)/A}×100 ただし、A:検体を水としたときの1分当たりの吸光度
の変化 B:検体の1分当たりの吸光度の変化 濃度段階を数段階行い、50%活性酸素生成阻害濃度を
探した。検体の作成方法は前記各製造例(凍結乾燥品)
を適当な濃度の水溶液を調製(溶解しにくい場合はエタ
ノールを加えて溶解したのち精製水を加えて、エバポレ
ートし、エタノールを除去したのち適当な濃度%となる
ように調製)した。その結果を下記表4に示す。
【0033】
【表4】
【0034】〔抗酸化試験〕下記のネジキャップ付50
ml試験管を作製した。 検体 5mg 2%リノール酸エタノール溶液 10ml 0.1M、pH7.0リン酸緩衝液 10ml 精製水 5ml このネジキャップ付50ml試験管を50℃の恒温槽に遮
光して放置した。これを恒温槽に入れる前と数日間隔で
下記の測定をした。試験液0.125ml、75%エタ
ノール12.125ml、30%チオシアン酸アンモニ
ウム0.125mlを加えて撹拌し3分間放置後、0.
02N塩化第一鉄3.5%HCL水溶液0.125ml
を加えて撹拌し3分間放置後、波長500nmで吸光度
を測定した。セル長10mm、対照セルは試験液を水に
置き換えたもの。その結果を下記表5及び表6に示す。
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】上記表5及び表6の結果から明らかなよう
に、現在抗酸化剤として使用されているビタミンEより
抗酸化作用が高いことが判った。
【0038】〔抗プラスミン試験〕 (試験方法)9cmシャーレにプラスミノーゲン除去フ
ィブリノーゲンタイプ2−0.6%水溶液4mlを入
れ、pH7.4の0.1Mリン酸緩衝液4mlを加えて
撹拌し、トロンビン(10単位/ml)0.1ml滴下
し、ゆっくと混和し、30分間放置した。トロンビンを
加えることによってフィブリノーゲンがフィブリンに変
化し、ゲルを形成した。検体0.1mlとプラスミン溶
液(10単位/ml)0.1ml混合した液を30μl
をシャーレのゲル上に乗せた後、37℃で2時間放置し
た。検体は、5mM33%ジメチルスルホキシド溶液を
用いた。次いで、フィブリノーゲンの溶解した面積を測
定した。また、検体の替わりに33%ジメチルスルホキ
シド水溶液を用いて同様な実験を行い、次のような式で
プラスミン活性の阻害率を求めた。
【0039】
【数1】
【0040】陽性対照としてトラネキサム酸、εーアミ
ノカプロン酸を試験したところ、50%阻害濃度はトラ
ネキサム酸30mg/ml、εーアミノカプロン酸40
mg/mlであった。その結果を表7に示す。
【0041】
【表7】
【0042】〔コラゲナーゼ阻害試験〕 (試験方法)I型コラゲナーゼ活性測定キッドYU−1
6001 コスモ・バイオを用いて実験した。すなわ
ち、マイクロチューブに蛍光標識I型コラーゲン(50μ
g/50μl/tube)を入れ、下記表8に示すように試薬、検
体等を入れた。ここで、下記表8中の中和液、酵素反応
停止剤、コラゲナーゼ溶液、TOTALブランクとは、
下記のとおりである。中和液とは、0.1Mトリス(オ
キシメチル)アミノメタン(略称トリス)−塩酸緩衝液
で、pH7.5であり、0.4M NaCl、0.01
M CaCl2、NaN3(アジ化ナトリウム)を含む。
酵素反応停止剤とは、O−フェナントロン(含エタノー
ル)溶液である。コラゲナーゼ溶液とは、コラゲナーゼ
(アマノ製1000unit/mg)の1unit/ml、2倍希釈の
中和液溶液である。TOTALブランクとは、コラゲナ
ーゼ溶液の濃度が高すぎた場合等について、試験のやり
方の正否のチェックのために行ったものである。
【0043】
【表8】
【0044】次いで、下記計算式により、コラゲナーゼ
活性阻害率を求めた。その結果を下記表9に示す。
【0045】
【数2】
【0046】
【表9】
【0047】(使用テスト)女性6名の顔面を左右に分
け、一方に、実施例のローションとクリームをセットに
して、他方には比較例のローションとクリームをセット
にして毎日、1回以上使用してもらって、3カ月後に、
美白、肌荒れ防止、肌のつや及び肌のはりについて評価
した。なお、比較例は実施例1、2より製造例1、2の
各種のテルミナリア・ホーリダの抽出物を水に代えたも
のである(比較例1、2)。なお、12名を2班にわ
け、下記表10に示される試料を使って試験した。
【0048】
【表10】
【0049】評価は、下記の評価基準により評価し、そ
の結果をまとめたのが下記の表11である。 (評価基準) 実施例の方が非常によい 3 実施例の方がかなりよい 2 実施例の方がややよい 1 差がない 0 比較例の方がややよい −1 比較例の方がかなりよい −2 比較例の方が非常によい −3
【0050】
【表11】
【0051】上記チロシナーゼの活性抑制試験結果(表
1)、ヒアルロニダーゼ活性抑制試験結果(表2、表
3)、活性酸素抑制試験結果(表4)、抗酸化試験結果
(表5、表6)、抗プラスミン試験結果(表7)、コラ
ゲナーゼの阻害試験結果(表9)、使用テスト(表1
1)から明らかなように、本発明のテルミナリア・ホー
リダの溶媒抽出物を含む化粧料は、チロシナーゼの活
性、ヒアルロニダーゼの活性及び活性酸素を抑制し、抗
プラスミン、コラゲナーゼの阻害が著しく高く、美白、
肌荒れ防止、肌のつや及び肌のはりに有効なことが判っ
た。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、美白作用が強いばかり
でなく、活性酸素抑制作用、抗酸化作用、ヒアルロニダ
ーゼ活性阻害作用、抗プラスミン作用、コラゲナーゼ活
性阻害作用が強く、且つ肌荒れなどに有効な化粧料が提
供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C12N 9/99 (72)発明者 下村 健次 三重県伊勢市船江3−16−32 (72)発明者 飯田 浩一 三重県伊勢市黒瀬町56−1 (72)発明者 山辺 幸久 三重県伊勢市河崎3−1−6

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テルミナリア・ホーリダ(Terminalia h
    orrida)の溶媒抽出物を含む化粧料。
JP6207288A 1994-08-31 1994-08-31 化粧料 Pending JPH0867617A (ja)

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