JPH0898423A - 二次電池の充電装置 - Google Patents

二次電池の充電装置

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JPH0898423A
JPH0898423A JP6223660A JP22366094A JPH0898423A JP H0898423 A JPH0898423 A JP H0898423A JP 6223660 A JP6223660 A JP 6223660A JP 22366094 A JP22366094 A JP 22366094A JP H0898423 A JPH0898423 A JP H0898423A
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JP
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battery
temperature
voltage
charging
value
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JP6223660A
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English (en)
Inventor
Toshinori Ishigaki
俊典 石垣
Yukio Aizawa
幸雄 相沢
Teruo Oda
輝夫 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】満充電の誤判定による充電不足がなく、満充電
状態の電池を急速充電することによる過充電のおそれも
ない二次電池の充電装置を提供する。 【構成】サーミスタとA/D変換器41および電池温度
計算部43を介して求められた二次電池の単位時間当た
りの温度上昇量を温度微分計算部46により計算すると
共に、その温度微分値が設定値に達したことを温度微分
値判定部54が判定することにより充電制御部50によ
って急速充電を終了させる温度微分検出方式の充電装置
において、充電制御部50は温度微分値が設定値に達し
た時点で電池電圧検出部44により検出された電池電圧
が所定値に達しているか否かを判定し、電池電圧が所定
値に達していれば急速充電を終了させ、電池電圧が所定
値に達しない場合は急速充電を続行させる制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二次電池の充電装置に係
り、特にニッケルカドミウム二次電池や、ニッケル水素
二次電池などのアルカリ二次電池の急速充電に適した充
電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二次電池を短時間で充電するための急速
充電器においては、電池が満充電となったことを判定し
て急速充電を終了する。満充電の判定方式は種々考えら
れているが、その一つとして温度微分検出方式がある。
これは電池の温度微分、つまり単位時間当たりの温度上
昇量が充電末期には急激に増加することを利用し、この
温度微分が所定値、例えば1℃/分に達したことをもっ
て満充電と判定する方式である。
【0003】ところで、この温度微分検出方式の急速充
電器においては、急速充電開始時点から一定時間(例え
ば5分間)は温度微分検出による満充電の判定を行わな
いのが普通である。これは、例えばスキー場のような寒
冷地において、屋外(例えば0℃)で使用していた電池
を室内(例えば25℃)に持ち込んで急速充電を行う場
合、最初は電池温度と周囲温度との温度差が大きいため
に、充電開始直後でも例えば1分間当たりの温度上昇量
が1℃を越えてしまい、満充電でないにもかかわらず満
充電と判定してしまうことがあるからである。このよう
な場合、電池は当然のことながら充電不足となる。
【0004】そこで、周囲温度による電池の温度上昇が
落ち着く時間として例えば5分間という時間を設定し、
この間は温度微分検出による満充電の判定を行わず、5
分間経過してから温度微分検出を行う方法が考えられて
いる。このようにすれば、充電による温度上昇を確実に
捕らえることができ、満充電を正しく判定することが可
能となる。
【0005】しかし、この方式では電池を低温の屋外か
ら室内に持ち込んで充電する場合には満充電を誤判定す
ることがないが、既に充電が完了している満充電状態の
電池を再充電してしまった場合には、充電開始後は5分
間といった時間は満充電の判定を行わないことから、満
充電であるにもかかわらず5分間+1分間=6分間にわ
たり再充電が行われるため、過充電になる可能性があ
る。また、温度微分検出が1℃/分でなく例えば4℃/
4分の場合には、温度微分非検出時間の5分間+温度微
分検出の単位時間の4分間の9分後に急速充電を停止す
ることになるため、9分間にわたり過充電が行われるこ
とになり、電池温度は例えば25℃以上も上昇し、電池
の劣化が進行してまう。
【0006】また、上記のようなケース以外の温度微分
値による満充電の誤判定の可能性として、充電器の発熱
により電池パックに熱のあおりで温度上昇を招く場合が
挙げられる。すなわち、充電開始直後より充電器の発熱
が多くなると、あおり熱により例えば1分間当たりの温
度上昇量が1℃を越えてしまい、満充電でないにもかか
わらず満充電を判定してしまう場合であり、このような
場合もやはり充電不足となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
温度微分検出方式による急速充電器では、電池を周囲温
度の低い環境から高い環境に持ち込んで急速充電を行う
場合や、充電器の発熱によるあおり熱による電池の温度
上昇があった場合、充電開始直後に満充電を誤検出して
しまうことがあるため充電不足となることがあり、この
問題を避けるために充電開始後一定時間は温度微分検出
による満充電の判定を行わないようにすると、既に充電
が完了している電池を再充電した場合には過充電が生
じ、電池を劣化させるという問題があった。
【0008】本発明は、このような従来の温度微分検出
方式による急速充電器の問題点を解消するためになされ
たもので、満充電を誤判定することによる充電不足がな
く、また満充電状態の電池を急速充電することによる過
充電のおそれもない二次電池の充電装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る二次電池の
充電装置は、二次電池の温度を検出する温度検出手段
と、この温度検出手段により検出された温度の単位時間
当たりの温度上昇量である温度微分値を求める温度微分
検出手段と、前記二次電池の電圧を検出する電圧検出手
段と、前記温度微分検出手段により求められた温度微分
値が設定値に達した時点で前記電圧検出手段により検出
された電圧が所定値以上のとき前記急速充電を終了させ
る充電制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】より具体的には、二次電池の電圧を検出す
る手段を有し、温度微分値が設定値に達した時点で電池
電圧を読み取り、もし電池電圧VB が所定値VBC、例え
ば満充電に近い充電中の電池電圧に相当する値より大き
いときは、満充電とみなして急速充電を終了させ、また
電池電圧がVBC以下のときは未だ満充電でないと判断し
て、急速充電を継続するようにする。
【0011】ここで、電池電圧が急速充電中に温度特性
を持つ場合は、現時点の電池温度からVBCまたは検出さ
れた電池電圧を温度補正することが望ましい。
【0012】
【作用】このように本発明では、充電装置に二次電池が
セットされて急速充電が開始され、満充電になったか否
かの判定のために電池の温度微分値を算出し、これが設
定値に達したとき電池電圧VB を読み取り、予め比較の
ために準備した設定値VBCよりVB 以上の場合は満充電
とみなして、急速充電を終了させる。逆に、VBCがVB
に満たないときは満充電に達していないと判断し、温度
微分値が設定値に達してもそれを無視して急速充電を今
まで通り継続する。急速充電中は常時、温度微分値を算
出しており、これが再度設定値に達し、かつVBC≦VB
となった時点で急速充電を終了させるようにする。
【0013】すなわち、本発明では、電池の温度微分値
が設定値に達しても、満充電でない電池は電池電圧が低
く、満充電の電池は電池電圧が高いことに着目して、温
度微分値と電池電圧の両方を考慮して満充電の判定を正
確に行うようにしたものである。
【0014】また、VBCまたはVB を温度補正すること
により、温度変化の影響を受けずに満充電に近い電池電
圧VB を把握することができるため、より正確に満充電
の検出が可能となる。
【0015】このようにして、本発明によると満充電状
態でない電池を満充電と誤判定することがなくなり、充
電不足が防止される。また、満充電状態の電池をセット
して急速充電を行った場合、短時間(例えば2分間)で
電池温度の急上昇により温度微分値が設定値に到達する
が、その時点での電池電圧VB は満充電であるが故にV
BCより大きいため、直ちに急速充電が例えば2分間で終
了するため、過充電量を極力少なく抑えることができ
る。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0017】図1は、本発明に係る実施例を示す二次電
池の充電装置の回路構成図である。図1において、電池
パック1はアルカリ二次電池などの二次電池(以下、単
に電池という)2と、この電池2の近傍に配置された温
度測定用のサーミスタ3を筐体内に設けたものである。
図1は、この電池パック1が充電装置4にセットされた
状態を示している。なお、電池パック1が組み込まれた
携帯電話機その他の機器を充電装置4にセットするよう
にしてもよい。
【0018】充電装置4は、次のように構成されてい
る。充電装置4には商用交流電源5(例えば100V)
からの電力が入力され、ノイズ除去のためのフィルタ6
を介して整流平滑回路7により直流化された後、トラン
ス8の一次側に与えられる。トランス8の一次側には、
パワーMOSトランジスタからなるスイッチングトラン
ジスタ9が抵抗10を介して接続されている。スイッチ
ングトランジスタ9は、PWM(パルス幅変調)回路1
1の出力によってスイッチングされる。これによりトラ
ンス8の一次側にパルス電流が流れ、トランス8の二次
側にエネルギーが伝達される。トランス8の二次側に生
じた出力は、整流平滑回路12により直流化された後、
急速充電用トランジスタ13、またはトリクル充電用ト
ランジスタ14と抵抗15の直列回路を通り、さらに逆
流防止用ダイオード16を介して、電池2に充電電流と
して供給される。なお、整流平滑回路12の出力はフォ
トカプラ17の発光素子18にも供給され、フォトカプ
ラ17の受光素子19の出力はPWM回路11に入力さ
れる。
【0019】マイクロコントローラ20は、マイクロコ
ンピュータであり、急速充電用トランジスタ13、トリ
クル充電用トランジスタ14、フォトカプラ17および
LED31の制御を行うものである。このマイクロコン
トローラ20には、抵抗21とサーミスタ3との接続点
の電圧(以下、サーミスタ電圧という)Vtと、抵抗2
2,23により電池2の電圧VB を分圧した電圧(以
下、電池電圧分圧値という)Vbが入力されている。
【0020】抵抗24〜29および演算増幅器30は、
充電電流を一定にする制御を行うために設けられてい
る。演算増幅器30の反転入力端子には、充電路に直列
に挿入されて充電電流を検出する抵抗24の端子電圧が
抵抗27を介して入力され、非反転入力端子には+5V
の電源電圧を抵抗25,26により分圧した電圧(基準
電圧)が抵抗28を介して入力される。演算増幅器30
の反転入力端子と出力端子との間には抵抗29が接続さ
れ、抵抗27と抵抗29により演算増幅器30の利得が
決定される。演算増幅器30の出力端子は、フォトカプ
ラ17の発光素子18の整流平滑回路12の出力端子に
接続された側と反対側に接続されている。このような構
成により、演算増幅器30の反転入力端子と非反転入力
端子の電位が等しくなるようにフィードバック制御が施
される。
【0021】例えば、電池2の充電電流が大きく、電流
検出用抵抗24の端子電圧が大きいときは、演算増幅器
30の非反転入力端子より反転入力端子の方が高電位と
なるため、演算増幅器30の出力電圧は低くなり、発光
素子18に流れる電流が増大する。この結果、PWM回
路11の出力パルス幅、つまりスイッチングトランジス
タ9のオン時間幅が短くなり、トランス8の二次側に伝
達されるエネルギーが減少して、充電電流が小さくな
る。
【0022】逆に、電池2の充電電流が小さいときは、
演算増幅器30の非反転入力端子より反転入力端子の方
が低電位となるため演算増幅器30の出力電圧は高くな
り、発光素子18に流れる電流が減少するため、PWM
回路11の出力パルス幅、つまりスイッチングトランジ
スタ9のオン時間幅が長くなり、トランス8の二次側に
伝達されるエネルギーが増加することにより、充電電流
は大きくなる。
【0023】このようにして、充電電流に応じた抵抗2
4の端子電圧と抵抗25,26により得られた基準電圧
とが等しくなるようにフィードバック制御が行われ、充
電電流が定電流制御される。
【0024】マイクロコントローラ20は、マイクロコ
ンピュータを用いたソフトウェア処理によって制御を行
うものである。図2に、マイクロコントローラ20の機
能ブロック図を示す。
【0025】図2において、サーミスタ電圧Vtおよび
電池電圧分圧値VbはA/D変換器41,42によりそ
れぞれディジタル値に変換された後、電池温度計算部4
3および電池電圧検出部44にそれぞれ入力され、電池
温度TB および電池電圧VBが求められる。電池温度計
算部43の出力は、電池温度判定部45と温度微分計算
部46および充電制御部5に入力される。
【0026】電池温度判定部45は、電池電圧がどのよ
うな温度範囲にあるかを判定するものである。温度微分
計算部46は、電池の温度微分、つまり単位時間当たり
の温度上昇量を求めるものである。この場合に必要な単
位時間情報は、タイマ値伝達ライン55を介して温度微
分計算部46に伝達される。
【0027】温度微分計算部46の出力は温度微分値判
定部54に入力される。温度微分値判定部54は、温度
微分計算部46により求められた温度微分値を設定値、
例えば1.0(℃/分)と比較して大小を判定する。
【0028】一方、電池電圧検出部44の出力は、電池
状態判定部47と充電制御部50に入力される。電池状
態判定部47は、電池電圧から電池2が正常かどうかを
判定するものである。A/D変換器41の出力は、電池
パックセット検出部48にも入力される。電池パックセ
ット検出部48は、電池パック1が充電装置4にセット
されているかどうかを検出するものである。
【0029】温度補正用ROM56は、後述するように
電池電圧と比較する所定値あるいは電池電圧そのものを
温度補正する際に使用されるものであり、電池温度と電
池電圧および温度補正値の関係をテーブルとして記述し
たものである。
【0030】A/D変換器41、電池温度計算部43、
電池温度判定部45、電池状態判定部47、電池パック
セット検出部48、温度微分値判定部54および温度補
正用ROM56の出力は充電制御部50に入力され、充
電制御部50はこれらの出力に基づいて、急速充電用ト
ランジスタ13への急速充電制御信号51、トリクル充
電用トランジスタ14へのトリクル充電制御信号52、
および充電スタート信号53を発生する。充電スタート
信号53は、図1における抵抗28の一端に供給され
る。
【0031】さらに、充電制御部50は急速充電開始時
点からの経過時間を計測するタイマ49の出力(タイマ
値)に基づいて、タイマ値伝達ライン55を介して温度
微分計算部46に単位時間情報を与える。また、タイマ
49は急速充電時間のタイマおよびトリクル充電時間の
タイマとしても用いられ、充電制御部50は急速充電時
間およびトリクル充電時間が予め定めた時間に達したか
どうかをタイマ49によって監視する。
【0032】ここで、充電制御部50による充電制御で
本発明において特徴的なことは、温度微分値判定部54
により温度微分計算部46で得られた温度微分値が設定
値、例えば1.0(℃/分)に達したと判定され、かつ
電池電圧検出部44で検出された電池電圧が所定値VBC
以上のときには電池1が満充電と見なして急速充電を終
了し、温度微分値が設定値に達したと判定されても、電
池電圧が所定値に達していない場合は急速充電を続行す
ることである。
【0033】次に、図3〜図4に示すフローチャートを
参照して本実施例の充電装置の動作を説明する。
【0034】まず、サーミスタ電圧VtがA/D変換器
41を介して読み込まれる(ステップ101)。電池パ
ック1が充電装置4にセットされると、サーミスタ電圧
Vtはそれまでの+5Vからサーミスタ3と抵抗21と
の分圧によって低下する。ここで、サーミスタ電圧Vt
が所定値(例えば、4.8V)以下になると、電池パッ
クセット検出部48によって電池パック1が充電装置4
にセットされたことが検出される(ステップ102)。
【0035】ステップ102において電池パック1のセ
ットが検出されると、電池温度計算部43によりサーミ
スタ電圧Vtが温度データに変換されて電池温度TB が
計算され(ステップ103)、次いで電池温度判定部4
5により電池温度TB が0℃以上、かつ40℃以下の範
囲にあるかどうかが判定される(ステップ104)。電
池温度TB が0℃≦TB ≦40℃の範囲に入ると、引き
続いて充電制御部50から出力されるトリクル充電制御
信号52が“L”レベルとなることにより、トリクル充
電用トランジスタ14がオンとなって、トリクル充電が
行われる(ステップ105)。この後、電池電圧分圧値
VbがA/D変換器42を介して読み込まれ(ステップ
106)、電池電圧検出部44により電池電圧VB が求
められ、さらに電池状態判定部47によって電池電圧V
B から電池2が正常かどうかが判定される(ステップ1
07)。具体的には、単セル当りの電池電圧VB が1.
0V≦VB ≦1.7Vの範囲内のとき電池2は正常と判
定される。ここで、電池2が正常でなければ処理は終了
し、急速充電は行われない。
【0036】電池2が正常の場合は、タイマ49がスタ
ートされ(ステップ108)、充電開始時点からの経過
時間が計測されると共に、このタイマ49のタイマ値
(充電開始時点からの経過時間)がタイマ値伝達ライン
55を介して温度微分計算部46に入力され、単位時間
(例えば1分)当たりの温度上昇量つまり温度微分値が
計算される(ステップ109)。そして、充電制御部5
0から出力される急速充電制御信号51が“L”レベル
となることにより、急速充電用トランジスタ13がオン
になると共に、充電スタート信号53が“L”レベルと
なることによって急速充電が行われる(ステップ11
0)。この間、LED31がマイクロコントローラ20
により制御されて点灯し、急速充電が行われていること
を示す。また、この急速充電中、充電電流は前述したフ
ィードバック制御によって一定に保たれる。
【0037】次に、ステップ111、112ではステッ
プ106、107と同様に単セル当たりの電池電圧VB
が1.0V≦VB ≦1.7Vの範囲にあるかどうかチェ
ックし、さらにステップ113、114では急速充電中
の電池温度をチェックする。そして、電池電圧VB およ
び電池温度のいずれが異常の場合でもステップ117に
移行し、安全性確保のため急速充電を停止する。
【0038】さらに、この急速充電の間、温度微分値判
定部54においてステップ109で計算された温度微分
値が1.0℃/分以上であれば満充電と仮判断してステ
ップ116へ、そうでければ満充電でないと判断し、ス
テップ109へ戻る(ステップ115)。ステップ15
において満充電と仮判断されたときは、さらに現在の電
池電圧VB を読んでVB が所定値VBC以上か否かをチェ
ックし、VB ≧VBCならステップ117へ移行し、そう
でない時はステップ109へ戻る(ステップ116)。
【0039】ここで、ステップ116の処理の意味を図
5により説明する。図5は、急速充電電流としてI=
1.0Cアンペアを流したときの電池電圧VB および電
池温度TB の時間変化を示している。充電開始時点から
50分以降は、トリクル充電を行っている。図5の40
1,402は図4のステップ115において温度微分値
が所定値である1.0℃/分以上となった時点を示す。
【0040】ここで、401の時点での電池電圧は約
1.2Vであり、所定値VBC(ここではVBC=1.45
V)より低いため、図4のステップ16の判定結果はN
Oとなってステップ109へ戻り、急速充電は継続され
る。すなわち、例えば戸外に置かれて冷えていた電池パ
ックを高温の室内に持ち込んで急速充電を開始したため
に電池温度が急上昇したときや、充電器の発熱によるあ
おり熱で電池の温度が急上昇したときのように、温度微
分値が設定値に達して満充電と判定されても、電池温度
が所定値VBCに達していないときは、その満充電判定は
誤りと見なし、急速充電を継続する。このようにするこ
とにより、満充電の誤判定による未充電(充電容量の不
足)の問題を解決することができる。
【0041】次に、図5において急速充電が進み、50
分後の時点402では温度微分値が設定値1.0℃/分
以上となるが、この時の電池電圧VB は約1.5Vであ
り、所定値VBCより高いため、ステップ115、116
を経て満充電と判定され、急速充電を終了する。なお、
アルカリ二次電池の特性として、満充電になると図5に
示されるように電池電圧VB が上昇する特性があるた
め、満充電状態でのVBに近い電圧を所定値VBCとす
る。
【0042】このようにステップ116でYESのとき
は、真の満充電であるため、ステップ117で急速充電
を停止する。この場合、図1のマイクロコントローラ2
0は急速充電制御信号51を“H”レベルとし、急速充
電用トランジスタ13をオフする。同時に充電スタート
信号53を“H”レベルとし、急速充電電流を定電流制
御するためのPWM回路11へのフィードバックをスト
ップする。
【0043】次のステップ118においては、マイクロ
コントローラ20はトリクル充電タイマ(例えば10時
間)をスタートさせ、トリクル充電制御信号52を
“L”レベルとし、トリクル充電用トランジスタ14を
オン状態にさせる。10時間後にトリクル充電タイマは
タイムアウトとなり、充電は終了となる。なお、図1で
は省略しているが、急速充電スタート信号が“H”レベ
ルとなったとき、整流平滑12の出力電圧が定電圧とな
るようにPWM回路11が機能するものとする。この整
流平滑回路12の定電圧出力は、トリクル充電エネルギ
ーおよびマイクロコントローラ20からLED31への
供給エネルギーとして使用される。
【0044】図6は、充電時の周囲温度と電池電圧との
関係を示している。すなわち、横軸に充電量、縦軸に電
池電圧VB をとり、これらの関係を周囲温度をパラメー
タとして示したものである。同図より、電池温度が高い
ときは急速充電時の電池電圧が低めの特性となる。逆
に、電池温度が低いときは急速充電時の電池電圧が高め
になる。前述の説明では、図4のステップ116と図5
における電池電圧の所定値VBCをいずれも一定値として
きたが、図6に示すように電池電圧が温度依存性を持つ
ことから、より正確に満充電を判定するためには、この
電池電圧判定のための所定値VBCを温度補正することが
望ましい。その温度補正の一実施例を以下に示す。
【0045】今、アルカリ二次電池の充電電圧の温度特
性が図6に示す特性であるとする。すなわち、VB1,V
B2,VB3はそれぞれ電池温度が0℃,20℃,45℃の
とき急速充電を開始した場合に温度微分値が1℃/分と
なる点をそれぞれA,B,Cとする。また、A,B,C
の近辺、つまり満充電になる近辺での電池温度はそれぞ
れ15℃,35℃,60℃とする。満充電近辺のA,
B,Cの電圧より少し下がった電圧をそれぞれVBC1 =
1.5V,VBC2=1.45V,VBC3 =1.4Vとす
る。
【0046】図7は、この関係を表としてまとめたもの
である。すなわち、1℃当たりの電池電圧の変化量は、
15℃〜35℃の温度範囲では2.5mV/℃、35℃
〜60℃の温度範囲では2.0mV/℃であり、これら
を温度範囲に応じて1℃当たりのVBCの温度補正値とす
ればよい。
【0047】図8は、VBCの温度補正の具体的な手順の
一例を示したものであり、図4のステップ116の処理
を図8の処理に置き換えることになる。図8において
は、図4のステップ115でYESと判定されたとき、
まず現在の電池温度TB を読み取り(ステップ20
1)、次いで電池電圧VB を読み取る(ステップ20
2)。図6および図7に示した例では、35℃以上か否
かでVBCの温度補正値が異なるため、ステップ202の
後、ステップ203で電池温度が35℃以上か否かを判
定する。
【0048】ここで、ステップ203でYES、つまり
電池温度が35℃以上と判定されたときはステップ20
4へ進み、n=TB −35℃を計算するとともに、VBC
の温度補正値を求める。今、例えば電池温度がTB =4
0℃とすると、n=40℃−35℃=5℃であり、また
40℃の場合のVBCの1℃当たりの温度補正値は、図7
より2.0mV/℃であるから、温度補正後のVBCはV
BC=1.45V−n(0.002)V=1.45V−5
(0.002)V=1.44Vとなる。そして、次のス
テップ206で電池電圧VB ≧VBC=1.44Vの判定
を行う。
【0049】一方、ステップ203でNO、つまり電池
温度TB が35℃未満と判定されたときはステップ20
5に進み、ステップ204と同様にn=TB −35℃を
計算するとともに、VBCの温度補正値を求める。今、例
えばTB =25℃とすると、n=35℃−25℃=10
℃であり、また25℃の場合のVBCの1℃当たりの温度
補正値は図7より2.5mV/℃であるから、温度補正
後のVBCはVBC=1.45V+n(0.0025)V=
1.45V+10(0.0025)V=1.475Vと
なる。この場合は、ステップ206でVB ≧VBC=1.
475Vの判定を行うことになる。
【0050】以上の処理を図3で説明すると、充電制御
部50が電池温度計算部43で求められた電池温度を読
み込み、ステップ203〜205の処理を実行し、温度
補正されたVBCを求める。この時点で温度微分値判定部
54では温度微分値が所定値(例えば1.0℃/分)以
上と判定されているので(ステップ115)、充電制御
部50は温度補正したVBCと電池電圧検出部44で検出
された現在の電池電圧VB とを比較し、図8のステップ
206の処理を実行することになる。
【0051】図8の処理は、マイクロコントローラ20
のソフトウェア処理で実現する場合の例であるが、図8
のステップ203〜205の処理を行わず、この部分を
予めマイクロコントローラ20内のROM、すなわち図
2の温度補正用ROM56に電池温度VB に対応したV
BCを例えば図77のテーブルの形式で記憶しておき、こ
れを参照して現在の電池温度から補間によりVBCを求め
ても良い。図7は3点の温度(15℃,35℃,60
℃)での温度補正値を示しているが、正確にするために
温度補正値をとる温度の数をさらに多くしても良い。
【0052】この場合の図2の処理を説明すると、充電
制御部50が電池電圧計算部46で求められた電池電圧
と電池温度計算部43で求められた電池温度を読み込
み、電池温度に対応した温度補正値の情報を温度補正用
ROM56より読み出して、温度補正されたVBCを計算
する。そして、このVBCと電池電圧検出部44で検出さ
れた現在の電池電圧VB とを比較し、ステップ206の
処理を実行することになる。
【0053】なお、VBCを温度補正することに代えて、
VBCについては35℃での電池電圧(一定)とし、現在
の電池電圧VB を現在の電池温度から電池温度が35℃
のときの電圧へと温度補正して、この補正後の電池電圧
VB とVBCとを比較しても構わない。
【0054】さらに、上記実施例では温度微分値が設定
値に達した時点で電池電圧が所定値以上のとき急速充電
を終了させる際の電池電圧を充電時の電圧としたが、そ
の電池電圧、すなわち温度微分値が設定値に達した時点
で所定値と比較する電池電圧は、充電時の電池電圧に限
らず、例えば開放電圧(充電電流を遮断したときの電池
電圧)、あるいは放電電圧(電池を放電させているとき
の電池電圧)であっても構わない。
【0055】また、図4においてステップ109で温度
微分値を計算し、ステップ115でYESならステップ
116で電池電圧≧VBCをチェックしたが、逆にステッ
プ116のチェックを最初に行い、YESのときステッ
プ109で温度微分値を計算し、ステップ115で満充
電か否かのチェックを行い、YESならステップ117
で急速充電を低資するという流れで処理を行ってもよ
い。
【0056】その他、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施することが可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば二
次電池の温度微分検出により満充電の判定を行って急速
充電を停止させる方式の充電装置において、温度微分値
が設定値に達した時点で電池電圧が所定値に達している
か否かを判定し、電池電圧が所定値に達していれば急速
充電を終了させ、電池電圧が所定値に達しない場合は急
速充電を続行させる制御を行うことにより、温度の低い
環境から室内に電池パックを持ち込んで急速充電を行う
場合や、充電器の発熱によるあおり熱による電池の温度
上昇があった場合などに、充電開始直後に満充電状態で
ない電池を満充電と誤判定することによる充電不足がな
く、しかも満充電状態の電池を誤って急速充電すること
による過充電を防止することができる、という効果が得
られる。
【0058】また、電池電圧の判定に用いる所定値また
は検出された電池電圧そのものを温度補正することによ
り、周囲温度の変化の影響を受けないより正確な満充電
の判定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る二次電池の充電装置の
回路構成図
【図2】図1におけるマイクロコントローラの機能ブロ
ック図
【図3】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
トの一部を示す図
【図4】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
トの他の一部を示す図
【図5】同実施例の動作を説明するための急速充電時の
電池電圧と電池温度、電池電圧の設定値および充電電流
の時間変化を示す図
【図6】種々の電池温度条件での電池の電圧上昇特性を
示す図
【図7】電池温度と電池電圧設定値および温度補正値の
関係を示す図
【図8】同実施例における温度補正に係る処理のフロー
チャートを示す図
【符号の説明】
1…電池パック 2…二次電池 3…サーミスタ 4…充電装置 5…商用交流電源 6…フィルタ 7…整流平滑回路 8…トランス 9…スイッチングトランジスタ 11…パルス幅変調
回路 12…整流平滑回路 13…急速充電用
トランジスタ 14…トリクル充電用トランジスタ 16…逆流防止用
ダイオード 17…フォトカプラ 20…マイクロコ
ントローラ 30…演算増幅器 31…LED 41…A/D変換器 42…A/D変換
器 43…電池温度計算部 44…電池電圧検
出部 45…電池温度判定部 46…温度微分計
算部 47…電池状態判定部 48…電池パック
セット検出部 49…タイマ 50…充電制御部 51…急速充電制御信号 52…トリクル充
電制御信号 53…充電スタート信号 54…温度微分値
判定部 55…タイマ値伝達ライン 56…温度補正用
ROM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田 輝夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二次電池を急速充電する機能を備えた充電
    装置において、 前記二次電池の温度を検出する温度検出手段と、 この温度検出手段により検出された温度の単位時間当た
    りの温度上昇量である温度微分値を求める温度微分検出
    手段と、 前記二次電池の電圧を検出する電圧検出手段と、 前記温度微分検出手段により求められた温度微分値が設
    定値に達した時点で前記電圧検出手段により検出された
    電圧が所定値以上のとき前記急速充電を終了させる充電
    制御手段とを備えたことを特徴とする二次電池の充電装
    置。
  2. 【請求項2】前記充電制御手段は、前記電圧検出手段に
    より検出された電圧または前記所定値を温度検出手段に
    より検出された温度に応じて補正し、この補正後の電圧
    または所定値を用いて、前記温度微分検出手段により求
    められた温度微分値が設定値に達した時点で急速充電を
    終了させるか否かを判定することを有することを特徴と
    する請求項1に記載の二次電池の充電装置。
JP6223660A 1994-09-19 1994-09-19 二次電池の充電装置 Pending JPH0898423A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007068300A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Oki Electric Ind Co Ltd 二次電池および充電回路を有する装置
CN113960478A (zh) * 2021-11-04 2022-01-21 艾体威尔电子技术(北京)有限公司 一种物联网设备异步电量获取方法

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JP2007068300A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Oki Electric Ind Co Ltd 二次電池および充電回路を有する装置
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