JPH0865912A - 二次電池の充電装置 - Google Patents

二次電池の充電装置

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Publication number
JPH0865912A
JPH0865912A JP19157294A JP19157294A JPH0865912A JP H0865912 A JPH0865912 A JP H0865912A JP 19157294 A JP19157294 A JP 19157294A JP 19157294 A JP19157294 A JP 19157294A JP H0865912 A JPH0865912 A JP H0865912A
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JP
Japan
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temperature
battery
charging
charge
differential value
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JP19157294A
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English (en)
Inventor
Koki Morohoshi
光喜 諸星
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】満充電を誤判定することによる充電不足がな
く、満充電状態の電池を急速充電することによる過充電
のおそれもない二次電池の充電装置を提供する。 【構成】サーミスタとA/D変換器41および電池温度
計算部43を介して求められた二次電池の単位時間当た
りの温度上昇量である温度微分値を温度微分計算部46
により計算すると共に、その温度微分値の単位時間当た
りの変化量である温度二階微分値を温度二階微分計算部
55により求め、温度微分値が設定値に達したことを温
度微分値判定部54が判定した時点での温度二階微分値
の正負を零を含めて温度二階微分値判定部56により判
定し、その判定結果に基づき充電制御部50により温度
微分値が設定値に達して時点で二階温度微分値が正のと
きは急速充電を終了させ、二階温度微分値が零または負
のときは急速充電を継続する制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二次電池の充電装置に係
り、特にニッケルカドミウム二次電池や、ニッケル水素
二次電池などのアルカリ二次電池の急速充電に適した充
電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】二次電池を短時間で充電するための急速
充電器においては、電池が満充電となったことを判定し
て急速充電を終了する。満充電の判定方式は種々考えら
れているが、その一つとして温度微分検出方式がある。
これは電池の温度微分、つまり単位時間当たりの温度上
昇量が充電末期には急激に増加することを利用し、この
温度微分が設定値、例えば1℃/分に達したことをもっ
て満充電と判定する方式である。
【0003】ところで、この温度微分検出方式の急速充
電器においては、急速充電開始時点から一定時間(例え
ば5分間)は温度微分検出による満充電の判定を行わな
いのが普通である。これは、例えばスキー場のような寒
冷地において、屋外(例えば0℃)で使用していた電池
を室内(例えば25℃)に持ち込んで急速充電を行う場
合、最初は電池温度と周囲温度との温度差が大きいため
に、充電開始直後でも例えば1分間当たりの温度上昇量
が1℃を越えてしまい、満充電でないにもかかわらず満
充電と判定してしまうことがあるからである。このよう
な場合、電池は当然のことながら充電不足となる。
【0004】また、この温度微分検出方式では充電器の
発熱により電池パックがあおり熱で電池温度が上昇した
場合も同様の問題が起こる可能性がある。すなわち、急
速充電開始直後に充電器の発熱が多くなり、電池パック
がそのあおり熱の影響を受けて、1分間当たりの電池の
温度上昇量が1℃を越えてしまうために、満充電でない
にもかかわらず満充電と判定してしまう場合があり、こ
のような場合はやはり充電不足となる。
【0005】さらに、過放電された電池を急速充電する
場合にも、充電初期に比較的急激な温度上昇があるた
め、同様に充電不足となってしまう場合がある。そこ
で、これらの原因による急速充電開始時の電池の温度上
昇が落ち着く時間として例えば5分間という時間を設定
し、この間は温度微分検出による満充電の判定を行わ
ず、5分間経過してから温度微分検出を行う方法が考え
られている。このようにすれば、充電による温度上昇を
確実に捕らえることができ、満充電を正しく判定するこ
とが可能となると考えられる。
【0006】しかし、この方式では電池を低温の屋外か
ら暖かい室内に持ち込んで充電する場合や、充電器自体
の発熱によるあおり熱の影響があった場合、あるいは過
放電状態の充電器を急速充電する場合などにおいて、急
速充電初期に満充電を誤判定することはなくなるが、既
に充電が完了している満充電状態の電池を再充電してし
まった場合には、充電開始後は5分間といった時間は満
充電の判定を行わないことから、満充電であるにもかか
わらず5分間+1分間=6分間にわたり再充電が行われ
るため、過充電になる可能性がある。
【0007】さらに、温度微分検出を1℃/分でなく例
えば4℃/4分で行う場合には、温度微分非検出時間の
5分間+温度微分検出の単位時間の4分間の9分後に急
速充電を停止することになるため、9分間にわたり過充
電が行われることになり、電池温度は例えば25℃以上
も上昇し、電池の劣化が進行してまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
温度微分検出方式による急速充電器では、(1) 電池を周
囲温度の低い環境から高い環境に持ち込んで急速充電を
行う場合や、(2) 充電器自体の発熱によるおあり熱の影
響があった場合、あるいは(3) 過放電状態の電池を急速
充電する場合など、充電開始直後に満充電を誤検出して
しまうことがあるために充電不足を起こすことがある。
一方、この問題を避けるために充電開始後一定時間は温
度微分検出による満充電の判定を行わないようにする
と、既に充電が完了している電池を再充電した場合には
過充電が生じ、電池を劣化させてしまうという問題があ
った。
【0009】本発明は、このような従来の温度微分検出
方式による急速充電器の問題点を解消するためになされ
たもので、満充電を誤判定することによる充電不足がな
く、また満充電状態の電池を急速充電することによる過
充電のおそれもない二次電池の充電装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するため、二次電池についての温度微分値と温度二階
微分値の両方を併用して満充電の判定を行い、それに基
づいて急速充電の制御を行うようにしたことを骨子とす
る。
【0011】すなわち、本発明は二次電池を急速充電す
る機能を備えた充電装置において、二次電池の温度を検
出する温度検出手段と、この温度検出手段により検出さ
れた温度の単位時間当たりの温度上昇量である温度微分
値を求める温度微分検出手段と、この温度微分検出手段
により求められた温度微分値の単位時間当たりの変化量
である温度二階微分値を求める温度二階微分検出手段
と、前記温度微分検出手段により求められた温度微分値
が設定値に達した時点での前記温度二階微分検出手段に
より求められた二階温度微分値が正のとき前記急速充電
を終了させ、該二階温度微分値が零または負のときは前
記急速充電を継続する制御を行う充電制御手段とを備え
たことを特徴とする。
【0012】
【作用】このように本発明では、二次電池の急速充電時
の満充電の判定のために、電池の温度微分値(dT/d
t)と温度二階微分値(d2 T/dt2 )を求め、温度
微分値が設定値に達した時点での温度二階微分値を調
べ、この温度二階微分値が正ならば満充電とみなし、急
速充電を終了させる。すなわち、 dT/dt→設定値 d2 T/dt2 >0 の条件が成立したとき、急速充電を停止させる。
【0013】一方、温度微分値が設定値に達した時点で
温度二階微分値が零または負の値のとき、つまり d2 T/dt2 ≦0 のときは、満充電に達していないと判断する。
【0014】すなわち、(1) 電池を周囲温度の低い環境
から高い環境に持ち込んで急速充電を行う場合や、(2)
充電器自体の発熱によるおあり熱の影響があった場合、
あるいは(3) 過放電状態の電池を急速充電する場合など
のように、急速充電開始直後に電池が急激な温度上昇を
示す場合は、満充電でないにもかかわらず温度微分値d
T/dtが設定値に達するが、その後の温度上昇は緩や
かになるため、温度二階微分値d2 T/dt2 は零また
は負の値を示す。このような場合は、dT/dt→設定
値の条件が成立してもそれを無視することによって、急
速充電を継続して行う。そして急速充電の間、温度微分
値と温度二階微分値の検出および判定を常時行い、先の
dT/dt→設定値、かつd2 T/dt2 >0の条件が
成立したら、その時点で急速充電を停止させる。
【0015】このような充電制御を行うことによって、
上述した(1) 〜(3) の原因により満充電でない二次電池
を満充電と誤判定するようなことがなくなり、充電不足
が防止される。
【0016】また、満充電状態の電池について急速充電
を開始した場合、電池温度の急上昇により短時間で温度
微分値が設定値に達し、かつ温度二階微分値が正の値と
なるため、直ちに急速充電が終了し、過充電量を極力少
なくすることができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明に係る実施例を示す二次電池の充
電装置の回路構成図である。図1において、電池パック
1はアルカリ二次電池などの二次電池(以下、単に電池
という)2と、この電池2の近傍に配置された温度測定
用のサーミスタ3を筐体内に設けたものである。図1
は、この電池パック1が充電装置4にセットされた状態
を示している。なお、電池パック1が組み込まれた携帯
電話機その他の機器を充電装置4にセットするようにし
てもよい。
【0018】充電装置4は、次のように構成されてい
る。充電装置4には商用交流電源5(例えば100V)
からの電力が入力され、ノイズ除去のためのフィルタ6
を介して整流平滑回路7により直流化された後、トラン
ス8の一次側に与えられる。トランス8の一次側には、
パワーMOSトランジスタからなるスイッチングトラン
ジスタ9が抵抗10を介して接続されている。スイッチ
ングトランジスタ9は、PWM(パルス幅変調)回路1
1の出力によってスイッチングされる。これによりトラ
ンス8の一次側にパルス電流が流れ、トランス8の二次
側にエネルギーが伝達される。トランス8の二次側に生
じた出力は、整流平滑回路12により直流化された後、
急速充電用トランジスタ13、またはトリクル充電用ト
ランジスタ14と抵抗15の直列回路を通り、さらに逆
流防止用ダイオード16を介して、電池2に充電電流と
して供給される。なお、整流平滑回路12の出力はフォ
トカプラ17の発光素子18にも供給され、フォトカプ
ラ17の受光素子19の出力はPWM回路11に入力さ
れる。
【0019】マイクロコントローラ20は、マイクロコ
ンピュータを主体として構成され、急速充電用トランジ
スタ13、トリクル充電用トランジスタ14、フォトカ
プラ17およびLED31の制御を行うものである。こ
のマイクロコントローラ20には、抵抗21とサーミス
タ3との接続点の電圧(以下、サーミスタ電圧という)
Vtと、抵抗22,23により電池2の電圧VB を分圧
した電圧(以下、電池電圧分圧値という)Vbが入力さ
れている。
【0020】抵抗24〜29および演算増幅器30は、
充電電流を一定にする制御を行うために設けられてい
る。演算増幅器30の反転入力端子には、充電路に直列
に挿入されて充電電流を検出する抵抗24の端子電圧が
抵抗27を介して入力され、非反転入力端子には+5V
の電源電圧を抵抗25,26により分圧した電圧(基準
電圧)が抵抗28を介して入力される。演算増幅器30
の反転入力端子と出力端子との間には抵抗29が接続さ
れ、抵抗27と抵抗29により演算増幅器30の利得が
決定される。演算増幅器30の出力端子は、フォトカプ
ラ17の発光素子18の整流平滑回路12の出力端子に
接続された側と反対側に接続されている。このような構
成により、演算増幅器30の反転入力端子と非反転入力
端子の電位が等しくなるようにフィードバック制御が施
される。
【0021】例えば、電池2の充電電流が大きく、電流
検出用抵抗24の端子電圧が大きいときは、演算増幅器
30の非反転入力端子より反転入力端子の方が高電位と
なるため、演算増幅器30の出力電圧は低くなり、発光
素子18に流れる電流が増大する。この結果、PWM回
路11の出力パルス幅、つまりスイッチングトランジス
タ9のオン時間幅が短くなり、トランス8の二次側に伝
達されるエネルギーが減少して、充電電流が小さくな
る。
【0022】逆に、電池2の充電電流が小さいときは、
演算増幅器30の非反転入力端子より反転入力端子の方
が低電位となるため演算増幅器30の出力電圧は高くな
り、発光素子18に流れる電流が減少するため、PWM
回路11の出力パルス幅、つまりスイッチングトランジ
スタ9のオン時間幅が長くなり、トランス8の二次側に
伝達されるエネルギーが増加することにより、充電電流
は大きくなる。
【0023】このようにして、充電電流に応じた抵抗2
4の端子電圧と抵抗25,26により得られた基準電圧
とが等しくなるようにフィードバック制御が行われ、充
電電流が定電流制御される。
【0024】マイクロコントローラ20は、マイクロコ
ンピュータを用いたソフトウェア処理によって制御を行
うものである。図2に、マイクロコントローラ20の機
能ブロック図を示す。
【0025】図2において、サーミスタ電圧Vtおよび
電池電圧分圧値VbはA/D変換器41,42によりそ
れぞれディジタル値に変換された後、電池温度計算部4
3および電池電圧検出部44にそれぞれ入力され、電池
温度TB および電池電圧VBが求められる。電池温度計
算部43の出力は、電池温度判定部45と温度微分計算
部46に入力される。電池温度判定部45は、電池電圧
がどのような温度範囲にあるかを判定するものである。
温度微分計算部46は、電池の温度微分、つまり単位時
間当たりの温度上昇量を求めるものである。
【0026】温度微分計算部46の出力は、温度微分値
判定部54に入力される。温度微分値判定部54は、温
度微分計算部46により求められた温度微分値を設定値
(基準温度微分値)、例えば1.0℃/分と比較して大
小を判定する。
【0027】温度微分計算部46の出力は、温度二階微
分計算部55にも入力される。温度二階微分計算部55
は、温度微分計算部46で求められた温度微分値の単位
時間当たりの変化量、つまり温度二階微分値を求めるも
のである。
【0028】温度二階微分計算部55の出力は、温度二
階微分値判定部56に入力される。温度二階微分値判定
部56は、温度二階微分計算部55により求められた温
度二階微分値の正負を零を含めて判定するものである。
【0029】一方、電池電圧検出部44の出力は、電池
状態判定部47に入力される。電池状態判定部47は、
電池電圧から電池2が正常かどうかを判定するものであ
る。A/D変換器41の出力は、電池パックセット検出
部48にも入力される。電池パックセット検出部48
は、電池パック1が充電装置4にセットされているかど
うかを検出するものである。
【0030】A/D変換器41、電池温度判定部45、
電池状態判定部47、電池パックセット検出部48、温
度微分値判定部54および温度二階微分値判定部56の
出力は充電制御部50に入力され、充電制御部50はこ
れらの出力に基づいて急速充電用トランジスタ13への
急速充電制御信号51、トリクル充電用トランジスタ1
4へのトリクル充電制御信号52、および充電スタート
信号53を発生する。充電スタート信号53は、図1に
おける抵抗28の一端に供給される。
【0031】さらに、充電制御部50は急速充電開始時
点からの経過時間を計測するタイマ49の出力(タイマ
値)に基づいて、温度微分計算部46と温度二階微分計
算部55に温度微分や温度二階微分を求める際の単位時
間情報57(この例では、例えば1分という情報)を供
給する。また、タイマ49は充電制御部50からの指示
により急速充電時間のタイマー、トリクル充電時間のタ
イマーとしても時間のカウントを行う。
【0032】次に、図3乃至図4に示すフローチャート
を参照して本実施例の動作を説明する。まず、サーミス
タ電圧VtがA/D変換器41を介して読み込まれる
(ステップ101)。電池パック1が充電装置4にセッ
トされると、サーミスタ電圧Vtはそれまでの+5Vか
らサーミスタ3と抵抗21との分圧によって低下する。
ここで、サーミスタ電圧Vtが所定値(例えば、4.8
V)以下になると、電池パックセット検出部48によっ
て電池パック1が充電装置4にセットされたことが検出
される(ステップ102)。
【0033】ステップ102において電池パック1のセ
ットが検出されると、電池温度計算部43によりサーミ
スタ電圧Vtが温度データに変換されて電池温度TB が
計算され(ステップ103)、次いで電池温度判定部4
5により電池温度TB が0℃以上、かつ40℃以下の範
囲にあるかどうかが判定される(ステップ104)。電
池温度TB が0℃≦TB ≦40℃の範囲に入ると、引き
続いて充電制御部50から出力されるトリクル充電制御
信号52が“L”レベルとなることにより、トリクル充
電用トランジスタ14がオンとなって、トリクル充電が
行われる(ステップ105)。この後、電池電圧分圧値
VbがA/D変換器42を介して読み込まれ(ステップ
106)、電池電圧検出部44により電池電圧VB が求
められ、さらに電池状態判定部47によって電池電圧V
B から電池2が正常かどうかが判定される(ステップ1
07)。具体的には、単セル当りの電池電圧VB が1.
0V≦VB ≦1.7Vの範囲内のとき電池2は正常と判
定される。ここで、電池2が正常でなければ処理は終了
し、急速充電は行われない。
【0034】ステップ107において電池2が正常と判
定された場合は、タイマ49がスタートされ(ステップ
108)、充電開始時点からの経過時間が計測されると
ともに、このタイマ49のタイマ値(充電開始時点から
の経過時間)の情報57が温度微分計算部46に入力さ
れ、単位時間当たりの温度上昇量すなわち温度微分値が
温度微分計算部46により求められ、かつ温度二階微分
計算部55で温度二階微分値が求められる(ステップ1
09)。そして、充電制御部50から出力される急速充
電制御信号51が“L”レベルとなることにより、急速
充電用トランジスタ13がオンになると共に、充電スタ
ート信号53が“L”レベルとなることによって、急速
充電が行われる(ステップ110)。この間、LED3
1がマイクロコントローラ20により制御されて点灯
し、急速充電が行われていることを示す。また、この急
速充電中、充電電流は前述したフィードバック制御によ
って一定に保たれる。
【0035】この急速充電の間、温度微分計算部46は
電池温度TB の温度微分値、つまり単位時間(例えば1
分間)当たりの温度上昇量を常に計算しており(ステッ
プ109)、この温度微分値が温度微分値判定部54に
おいて設定値、例えば1.0℃/分以上かどうかを判定
し(ステップ111)、1.0℃/分以上であればステ
ップ112に移行し、そうでなければステップ109へ
戻る。
【0036】ステップ112では、ステップ109で計
算された温度二階微分値が>0かどうか、つまりその正
負を零を含めて判定する。ここで、もし温度二階微分値
>0(正)であれば、電池2が満充電と判定してステッ
プ113へ移行し、そうでないとき、つまり温度二階微
分値≦0(零または負)のときはステップ109へ戻
る。
【0037】ステップ112により電池2が満充電と判
定されると、急速充電制御信号51が“H”レベルとさ
れることにより、急速充電は終了する(ステップ11
3)。このとき、同時に充電スタート信号53が共に
“H”レベルとされ、急速充電電流を一定化するための
PWM回路11へのフィードバックが停止される。な
お、図1では省略しているが、急速充電スタート信号5
3が“H”レベルとなったとき、整流平滑回路12の出
力電圧は定電圧となるようにPWM回路11が働くもの
とする。この整流平滑回路12の定電圧の出力は、トリ
クル充電電流、マイクロコントローラ20およびLED
31へのエネルギー源として使用される。
【0038】ここで、本発明の特徴的な処理である図4
におけるステップ112の処理の意味を図5により説明
する。図5は、急速充電電流としてI=1.0Cアンペ
アを0〜50分間流したときの電池電圧VB 、電池温度
TB 、温度微分値dT/dtおよび温度二階微分値d2
T/d2 tの時間変化を示している。なお、50分以降
はトリクル充電を行っている。
【0039】図5において、領域401,402は図4
のステップ111において温度微分値が1.0℃/分以
上と判定されている領域を示している。ここで、領域4
01での温度二階微分値404は負の値であるため、ス
テップ112での判定結果はNOとなり、ステップ10
9へ戻る。すなわち、急速充電は継続される。
【0040】ここで、領域401において(1) 充電装置
の発熱によるあおり熱のために電池温度TB が急上昇し
たとき、(2) 電池2が屋外で冷えている状態から高温の
室内に持ち込んで急速充電を開始することにより電池温
度TB が急上昇したとき、あるいは(3) 過放電状態の電
池を急速充電したことにより電池温度TB が急上昇した
ときなど、温度微分値が設定値(1.0℃/分)以上と
なっても、温度二階微分値が負であるため、満充電と誤
判定されることはなく急速充電が継続され、充電不足と
なることはない。
【0041】そして、急速充電が進み、急速充電開始時
点から50分後に温度微分値が領域402に示すように
1.0℃/分以上となったとき、温度二階微分値406
は正の値を示すので、満充電と判定されることにより、
急速充電は停止される(ステップ113)。
【0042】こうして急速充電が停止されると、マイク
ロコントローラ20はタイマ49をスタートさせてトリ
クル充電タイマー値(例えば10時間)をカウントする
期間中、トリクル充電制御信号52を“L”レベルと
し、トリクル充電用トランジスタ14をオン状態として
トリクル充電を行う(ステップ114)。そして、トリ
クル充電タイマー値がタイムアウトすると、全ての充電
動作が停止する。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば二
次電池の急速充電時の満充電の判定のために、電池の温
度微分値と温度二階微分値を求めて、温度微分値が設定
値に達した時点での温度二階微分値を調べ、温度二階微
分値が正ならば満充電とみなして急速充電を終了させ、
一方、温度微分値が設定値に達した時点で温度二階微分
値が零または負の値のときは満充電に達していないと判
断して急速充電を継続することにより、温度の低い環境
から室内に電池パックを持ち込んで急速充電を行う場
合、充電器自体の発熱によるあおり熱の影響があった場
合、あるいは過放電状態の充電器を急速充電する場合な
どにおいて、満充電状態でない電池を満充電と誤判定す
ることによる充電不足がなく、しかも満充電状態の電池
を誤って急速充電することによる過充電を防止すること
ができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る二次電池の充電装置の
回路構成図
【図2】図1におけるマイクロコントローラの機能ブロ
ック図
【図3】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
トの一部を示す図
【図4】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
トの他の一部を示す図
【図5】同実施例の動作を説明するための急速充電時の
電池電圧、電池温度、充電電流、温度微分値および温度
二階微分値の時間変化を示す図
【符号の説明】
1…電池パック 2…二次電池 3…サーミスタ 4…充電装置 5…商用交流電源 6…フィルタ 7…整流平滑回路 8…トランス 9…スイッチングトランジスタ 11…パルス幅変調
回路 12…整流平滑回路 13…急速充電用
トランジスタ 14…トリクル充電用トランジスタ 16…逆流防止用
ダイオード 17…フォトカプラ 20…マイクロコ
ントローラ 30…演算増幅器 32…放電用トラ
ンジスタ 41…A/D変換器 42…A/D変換
器 43…電池温度計算部 44…電池電圧検
出部 45…電池温度判定部 46…温度微分計
算部 47…電池状態判定部 48…電池パック
セット検出部 49…タイマ 50…充電制御部 51…急速充電制御信号 52…トリクル充
電制御信号 53…充電スタート信号 54…温度微分値
判定部 55…温度二階微分計算部 56…温度二階微
分値判定部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二次電池を急速充電する機能を備えた充電
    装置において、 前記二次電池の温度を検出する温度検出手段と、 この温度検出手段により検出された温度の単位時間当た
    りの温度上昇量である温度微分値を求める温度微分検出
    手段と、 この温度微分検出手段により求められた温度微分値の単
    位時間当たりの変化量である温度二階微分値を求める温
    度二階微分検出手段と、 前記温度微分検出手段により求められた温度微分値が設
    定値に達した時点でのの前記温度二階微分検出手段によ
    り求められた二階温度微分値が正のとき前記急速充電を
    終了させ、該二階温度微分値が零または負のときは前記
    急速充電を継続する制御を行う充電制御手段とを備えた
    ことを特徴とする二次電池の充電装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013257961A (ja) * 2012-06-11 2013-12-26 Toyota Central R&D Labs Inc 二次電池の冷却装置及び二次電池の冷却方法
EP3832840A1 (en) * 2019-12-03 2021-06-09 Beijing Xiaomi Mobile Software Co., Ltd. Charging method and device, terminal device and storage medium

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