JPH088354B2 - ヘテロ接合型電界効果トランジスタ - Google Patents

ヘテロ接合型電界効果トランジスタ

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JPH088354B2
JPH088354B2 JP1077565A JP7756589A JPH088354B2 JP H088354 B2 JPH088354 B2 JP H088354B2 JP 1077565 A JP1077565 A JP 1077565A JP 7756589 A JP7756589 A JP 7756589A JP H088354 B2 JPH088354 B2 JP H088354B2
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lattice
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薫 井上
クリストフ アルマン ジーン
年伸 松野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ヘテロ接合構造を用いた電界効果型トラン
ジスタの改良に関するものである。
従来の技術 ノンドープのGaAs層上にN型AlGaAs層を形成したヘテ
ロ接合構造では、ヘテロ接合界面のGaAs側に高易動度の
2次元電子ガスが形成され、これを利用して高電子移動
度トランジスタ(HEMT)と呼ばれるヘテロ接合型電界効
果トランジスタが発明された。このHEMTの特性を向上さ
せるために材料面・構造面から多くの研究がなされてい
る。材料面ではGaAsのかわりにInPに格子整合したIn
0.53Ga0.47Asを用い、AlGaAsのかわりにInAlAsを用いた
ものが、AlGaAs/GaAs系HEMTよりも高い電子移動度,高
い電子飽和速度,高い2次元電子ガス濃度を示し、高速
デバイスとして有望視されている。しかしながら、InP
基板上に形成したInGaAs/InAlAs系HEMTではInGaAsやInA
lAsの各層の格子定数がInAs組成より異なるため、InP基
板に格子整合するようにInAsの組成を正確に制御しなけ
ればならないという大きな制約があった。この制約を緩
和することと、InAs組成を高めることにより電子移動度
を向上し、素子特性をさらに向上させる目的で、InGaAs
/InAlAs系HEMTにおいてチャンネル層となるInGaAs層のI
nAs組成を0.6程度にまで高め、InGaAs層の層厚を格子欠
陥が導入されない範囲に薄く形成する手法が近年用いら
れるようになっている。このようなInGaAs歪層を用いた
InGaAs/InAlAs系HEMTの層構造の断面図を第3図に示
す。
第3図において、1は半絶縁性InP基板、2はInPと格
子整合した層厚が2000〜5000ÅのノンドープIn0.52Al
0.48Asバッファー層、3はInPと格子整合したノンドー
プIn0.53Ga0.47As層、4はノンドープでxが0.53以上の
InxGa1-x As歪層(xが0.53でほぼ格子整合となる)、
5はノンドープIn0.52Al0.48Asスペーサ層、6はN型In
0.52Al0.48As層、7はノンドープIn0.52Al0.48As層であ
る。しかしながらこの構造でも、InxGa1-xAs歪層4以外
の2,5,6,7の各層は、InP基板に格子整合するようなInAs
組成が選ばれており、結晶成長上、格子整合の問題が大
きな制約となって残っている。
発明が解決しようとする課題 以上のように従来構造のInGaAs/InAlAs系HEMTでは、
チャンネル層を除いて結晶成長の各層をInP基板と格子
整合させる必要があり、結晶成長時においてInAs組成を
正確に制御しなければならないという大きな制約があっ
た。結晶成長の膜厚を薄くすれば、この制約はある程度
緩和されるが、通常バッファー層2などは、InP基板か
らの不純物混入など、基板からの悪影響を抑制する目的
で200nm以上に形成されるので、結晶成長層を極端に薄
くすることは非現実的である。
本発明は、従来構造のInGaAs/InAlAs系HEMTのヘテロ
構造における上記の格子整合の制約を大幅に低減した新
規なヘテロ接合構造を提供するものである。
従来、InP基板上に結晶成長したInGaAs/InAlAsヘテロ
構造では、良好な電気的特性を得るためにInGaAsやInAl
Asの格子定数をInP基板と整合させる必要があると考え
られていた。また、結晶成長する膜の格子定数を基板の
格子定数からずらした場合には、格子定数のずれに対応
した臨界膜厚以下に成長膜厚を限定しなければ、良好な
電気特性の成長膜が得られないと考えられていた。
本発明者らは、InP基板上にInGaAs/InAlAs系HEMTのヘ
テロ構造を広いInAs組成比の領域で作製し、その電気的
特性を比較検討した結果、臨界膜厚以上の領域において
も良好な電気的特性が得られることを見出した。
課題を解決するための手段 本発明は、このような発見に基づくものであり、InP
基板よりも格子定数が大きいInGaAs,InAlAsを臨界膜厚
を越えた膜厚領域で積極的に用いるものである。この際
にチャンネル層となるInGaAs層とこの直下に設けたInAl
As層の格子定数はほぼ整合がとれた構造とすることが重
要であり、このような構造を用いることにより、InP基
板に格子整合された場合よりも、より高い電子移動度を
もつInGaAs/InAlAs系HEMT構造を得ることができる。
また、チャンネル層となるInGaAs層の格子定数が、そ
の直下に設けられたInGaAs層の格子定数よりも大きい場
合には、InGaAs層の層厚を両層の格子定数差から決定さ
れる臨界膜厚よりも薄くすることにより良好な電気特性
を得ることができることも実験より明らかになった。
本発明は以上のような実験結果に基づくものである。
作用 InP基板と格子定数が大きく異なるInGaAs/InAlAsヘテ
ロ構造が、何故良好な電気的特性を示すかは明確でな
い。InP基板よりも格子定数が小さいInGaAs/InAlAsヘテ
ロ構造では、電気的特性は著しく劣化することから、In
P基板より格子定数が大きいInGaAs/InAlAsヘテロ構造で
は、結晶中に依存する欠陥があまり電気伝導に悪影響を
及ぼさないものと考えられる。推測ではあるが、InP基
板よりも格子定数の大きいInGaAs/InAlAsヘテロ構造で
はInP基板とこのヘテロ構造の界面付近に欠陥が主とし
て閉じ込められ、表面側へは伸びていかなくなくものと
考えられる。
実施例によって、より詳細に説明するが、本発明によ
るInGaAs/InAlAsヘテロ構造のInAs組成および膜厚のと
り得る値の範囲はきわめて広範囲であり、本発明は従来
困難と考えられていたInGaAs/InAlAsヘテロ構造の結晶
成長を容易にし、この系の成長の量産化、低価格に大き
く寄与するものである。
実施例 本発明の第1の実施例を第1図に従って説明する。第
1図(a)は、InP基板1に分子線エピタキシー法を用
いて結晶成長したInGaAs/InAlAs系HEMT構造の断面構造
図を示すものである。半絶縁性InP基板1に、ノンドー
プのInyAl1-yAs層11をW1の膜厚に形成し、次に、InxGa
1-xAs層12をW2の膜厚に形成する。その上に、ノンドー
プのInyAl1-yAsスペーサ層13を例えば30Å形成し、その
上に、N形InyAl1-yAs層14を300Å形成した。InxGa1-x
As層12はInyAl1-yAs層11にほぼ格子整合させている。
つまりxyの状態とした。15はショットキー電極形成
用のキャップ層であり、薄膜のGaAsやAlGaAsなどを用い
る。この時、yをInP基板1に格子整合する0.52から0.7
2まで変化させると同時に、W1とW2の膜厚の和を種々変
化させてヘテロ構造の特性を調べた。第1図(b)はそ
の結果を示しているが、斜線の領域において、室温での
移動度が104cm2/V.Sを十分越える高い値を示した。第1
図(b)において破線は、InP基板との格子定数の差か
ら計算される臨界膜厚を示しているが、実際に実験から
得られる電気特性の良好な領域は、はるかに広い範囲で
あることがわかる。しかもy=0.72の時であっても、1
μm程度の膜厚までは104cm2/V.Sという高い移動度を示
しており、実用上この0.72の組成においても十分厚い膜
の形成が可能であることがわかる。
本実施例では、InxGa1-xAs層厚(W2)は典型的には0.
1μmを用いた。本実施例の特徴は、InP基板と格子整合
しないInGaAs/InAlAsヘテロ構造の全体の膜厚(基板1
上の層11〜15全体の膜厚)がInPとの格子定数差で決め
られる臨界膜厚を越えていることと、ヘテロ構造を構成
するInGaAs層とInAlAs層のそれぞれが互いに格子整合し
ていることである。
本発明の第2の実施例は、第1図(a)の断面構造に
おける半絶縁性InP基板1とノンドープInyAl1-yAs層11
の間に、InP基板1と格子整合させたノンドープn0.52A
l0.48Asバッファー層を挿入したものである。通常InP基
板は結晶品質が十分でなく、結晶成長した層に基板から
不要な不純物等が取り込まれる。これを除く意図からバ
ッファー層を導入することが望まれるが、本実施例では
膜厚が1000Å〜5000ÅのノンドープIn0.52Ga0.48As層を
InP基板1と層11の間に挿入した。その結果は第1図
(b)の斜線領域において、やはり良好なHEMT構造を得
られることを示した。従って、第1図(a)の半絶縁性
InP基板1とノンドープInyAl1-yAs層11の間に基板と格
子整合しバッファー層を導入しても何ら変化はないこと
がわかる。このバッファー層は臨界膜厚の範囲であれ
ば、InP基板よりも格子定数が多少大きくとも良いこと
は言うまでもない。
本発明の第3の実施例を第2図を用いて説明する。第
2図において21は層厚が3000Å程度のノンドープIn0.52
Al0.48Asバッファー層であり、第2の実施例で説明した
ように、特に本発明において必要なものではない。11は
InyAl1-yAs層でy>0.52かつ層厚がInP基板との格子定
数差で決まる臨界膜厚より大きいものとした。22はInyA
l1-yAs層11より格子定数が大きいInzGa1-zAs層で、InyA
l1-yAs層11との伝導帯不連続値をより大きくする目的
で、InAs組成を大きくしたものである。すなわちy<z
としている。このようなInzGa1-zAs層を用いた場合に
は、層22のInAs組成zによって電気的特性が大きく変化
し、InzGa1-zAs層厚をあまり大きくできないことが実験
より示された。この場合、yとzによって決定される臨
界膜厚よりも、InzGa1-zAs層を薄く形成する必要があ
る。
通常チャンネル層は150Å〜300Å程度の膜厚でよいの
で、zの値の上限としてyが0.65の時に0.8程度とな
る。
なお、第2図の断面構造のInyAl1-yAs層11とInzGa1-z
As層22の間に、InyAl1-yAs層11と格子整合したInxGa1-x
As層を挿入した構造としてもよいことは容易に類推でき
る。
発明の効果 本発明は、InP基板上にInPと格子不整合したInGaAs/I
nAlAsヘテロ接合構造を形成するものであり、ヘテロ構
造の層厚が格子欠陥が導入される臨界膜厚を越えた領域
であることを特徴とするが、本発明によってInP基板と
の格子整合という結晶成長上の制約が大幅に軽減される
ことになり、InGaAs/InAlAs系HEMT構造の結晶成長工程
の簡易化,量産化,低価格化に本発明は大きく寄与する
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の第1の実施例の電界効果型トラ
ンジスタの断面図、第1図(b)は同トランジスタにお
けるInAs組成と層厚の関係図、第2図は本発明の第2の
実施例の電界効果型トランジスタの断面図、第3図は従
来の電界効果型トランジスタの断面図である。 1……半絶縁性InP基板、1……ノンドープInyAl1-yAs
層、12……ノンドープInxGa1-xAs層、13……ノンドープ
InyAl1-yAsスペーサ層、14……N型InyAl1-yAs層、15…
…ショットキー電極形成用キャップ層、16……ゲート電
極、17……ソース電極、18……ドレイン電極、21……ノ
ンドープIn0.52Al0.48Asバッファー層、22……ノンドー
プInzGa1-zAs層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半絶縁性InP基板と、 前記基板上に、この基板よりも大きな格子定数を有する
    InyAl1-yAs層と、前記InyAl1-yAs層上に、この層と格子
    定数がほぼ等しいInxGa1-xAs層と、 前記InxGa1-xAs層上に、この層と格子定数がほぼ等しい
    InyAl1-yAs薄膜およびN形のInyAl1-yAs層とが順次形成
    されてなり、 前記InyAl1-yAs層層、前記InxGa1-xAs層、前記InyAl1-y
    As薄層およびN形のInyAl1-yAs層は、格子定数がほぼ等
    しく、かつ前記InP基板とは格子定数が異なり、 前記InP基板上に形成された全体の層厚が、前記InP基板
    との格子定数差より決定される臨界膜厚よりも厚く設定
    されているヘテロ接合構造を有してなるヘテロ接合型電
    界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】半絶縁性InP基板と、 前記基板上に、この基板よりも大きな格子定数を有し、
    前記InP基板との格子定数の差から決められる臨界膜厚
    よりも厚い膜厚を有するInyAl1-yAs層と、 前記InyAl1-yAs層よりも、格子定数が大きいInzGa1-zAs
    薄層と、 前記InzGa1-zAs薄層上に、この層よりも格子定数が小さ
    いInyAl1-yAs薄層およびN形のInyAl1-yAs層とが順次形
    成されてなるヘテロ接合構造を有してなるヘテロ接合型
    電界効果トランジスタ。
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JPH0322541A (ja) * 1989-06-20 1991-01-30 Sanyo Electric Co Ltd エピタキシャルウエハ
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