JP2005005646A - 半導体装置 - Google Patents

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春喜 横山
Hiroki Sugiyama
弘樹 杉山
Yasuhiro Oda
康裕 小田
Takashi Kobayashi
隆 小林
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Abstract

【課題】バリア層の薄層化によってヘテロ接合型電界効果トランジスタの特性劣化が生じないショットキー接合形成層を形成した半導体装置を提供する。
【解決手段】化合物半導体InP基板1上にInAlAsバッファー層2、InGaAsチャネル層3、InAlAsスペーサ層4、SiをプレーナードープしたInPキャリア供給層5、InAlAsSbショットキー接合形成層6となる化合物半導体層を順次積層した構造を持ち、また、前記ショットキー接合形成層6上の所定部分にゲート電極9、ソース電極10およびドレイン電極11を形成したヘテロ接合型電界効果トランジスタであって、ショットキー接合形成層6がInP基板1側より、InAlAsSbとInPを積層した構造の半導体装置とする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超高速集積回路、ミリ波、マイクロ波集積回路等の能動素子として利用ができ、高周波数、高利得および低ノイズ等の優れた特性を有するヘテロ接合型電界効果トランジスタ等の半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平6−120258号公報
【特許文献2】
特開平9−55494号公報
【非特許文献1】
R.Palla,J.C.Harmand,S.Biblemont,and A.Clei”AlInAs/GaInAs HEMT with AlInP barrier layer”,Proc.8th Int.Conf.On Indium Phosphideand Related Materials,pp.678−680,April 1996.
【非特許文献2】
T.Enoki,H.Ito,K.Ikuta,and Y.Ishii,”0.1−μm InAlAs/InGaAs HEMTs with an InP−recess−etch stopper grown by MOCVD”,Proc.7th Int.Conf.On Indium Phosphide and Related Materials,pp.81−84,May 1995.
【非特許文献3】
A.Endo,Y.Yamasita,K.Shinohara,M.Higasiwaki,K.Hikosaka,T.Mimura,S.Hiyamizu,and T.Matsui,”Fabrication Technologyand Device Perfomance
of Sub−50−nm−Gate InP−Based
High Electoron Mobility Transistor”,Jpn.J.Appl.Phys.,Vol,41(2002)pp.1094−1098.
従来技術として、一般的に用いられている基板にInPを用いたヘテロ接合型電界効果トランジスタの層構成に関して、その一例(例えば特許文献1参照)を説明する。
図2に示すように、InPからなる基板21上に、アンドープのInAlAsからなるバッファー層22が形成され、その上にアンドープのInGaAsからなるチャネル層23が形成されている。また、チャネル層23上にはアンドープのInAlAsからなるスペーサ層24が形成され、スペーサ層24の上にはn型のキャリアが発生するようにSiを添加(バルクドープ)したInAlAsキャリア供給層25が形成され、その上にアンドープのInAlAs層26とアンドープのInP層27からなるショットキー接合形成層が形成されている。特に、符号27のInP層はゲート加工時にゲート電極を形成する層でエッチングを自動的に停止させる機能を持っており、リセスエッチストッパー層と呼ばれている。また、スペーサ層、キャリア供給層、ショットキー接合形成層を合わせた層はバリア層と呼ばれている。
図2に示す符号27のリセスエッチストッパー層の材料には、InPの他、InAlPが用いられることがある(例えば非特許文献1参照)。また、ショットキー接合形成層としてリセスエッチストッパー層を用いない、InAlAsのみの構造も従来技術では多く用いられている。しかし、このようなリセスエッチストッパー層を用いない構造を用いてICを作製する際には、ゲート加工時のエッチング量を均一、かつ、高精度で制御する高度なプロセス技術が必要となる。 一方で、ショットキー接合形成層へのInPリセスエッチストッパー層の導入は、加エプロセスの再現性を良好にし、かつ、しきい値電圧(Vth)や伝達コンダクタンス(gm)の均一性を向上する特徴がある(例えば非特許文献3参照)。
【0003】
さらに、InPリセスエッチストッパー層27上には、ショットキー接合により形成されたゲート電極29が配置されている。また、ゲート電極29より所定の間隔を開けて、ソース電極30とドレイン電極31がSiを不純物として添加したバルクドープのn−InGaAsからなるコンタクト層28を介してオーミック接合により形成されている。
このヘテロ接合型電界効果トランジスタにおいては、キャリア供給層25から供給された電子により、チャネル層23内のスペーサ層24側界面付近に二次元電子ガスが形成される。そして、ソース電極30下の領域とドレイン電極31下の領域との間で、その二次元電子ガスの流れを、ゲート電極29に印加する電圧により制御することで装置を動作させている。キャリアである電子は、二次元電子となりアンドープ(低不純物)のチャネル層中を移動するので、不純物による散乱が抑制され、高速で移動することが可能になる。キャリア供給層にはバルクドープのn−InAlAsの他、n−InAlPが用いられることがある(例えば特許文献2参照)。以上のように、従来技術のショットキー接合形成層には、InP/InAlAs、InAlP/InAlAsの積層構造やInAlAsが用いられてきた。
ヘテロ接合型電界効果トランジスタ等で用いられる化含物半導体結晶の積層構造の形成(成長)には、一般的に、有機金属気相成長法(MOVPE)や分子線エピタキシャル成長法(MBE)が用いられる。InP基板上に、ヘテロ接合型電界効果トランジスタを成長する場合、構成材料の一部に、InAlAsのようなAlを含む材料が用いられることが多いが、Alは非常に活性なため不純物を取り込み易く、一般的に高品質結晶を得るためには高温成長(500℃以上)が必要となる。
ヘテロ接合型電界効果トランジスタの動作速度を向上するためには、ゲート長を短くして電子の走行距離を短くする方法が有効であるが、ゲート長を短くした場合にはショートチャネル効果によってトランジスタ特性が劣化する。また、このショートチャネル効果を抑制し、トランジスタを高速動作させるためには、バリア層とチャネル層を合わせた層の厚さを薄くすることが有効であると報告されている(例えぱ非特許文献3参照)。しかし、チャネル層は二次元電子ガスを蓄積するために、ある程度(10nm程度)の膜厚を維持する必要がある。このため、実際にはバリア層の薄層化が高速化におけるキー技術となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、ヘテロ接合型電界効果トランジスタの動作速度を向上するには、バリア層の厚さを薄くすることが必要である。つまり、図2に示した構造の場合、符号24のスペーサ層、25のキャリア供給層、26と27からなるショットキー接合形成層の薄層化が必要となる。
しかしながら、ヘテロ接合型電界効果トランジスタの層構造を成長する温度は前記のように高温であるため、キャリア供給層にバルクドープされた不純物(通常Si)は、実際には熱拡散によりキャリア供給層を挟む上下の層へ広がっている。よって、例えぱ、図2に示した従来の構造で、符号24のスペーサ層を除去したり、また、極端に薄くした場合には、バルクドープされたSiがチャネル層まで到達し、チャネル層の不純物散乱が増大することで二次元電子ガスの電子移動度が低下する。よって、スペーサ層はある程度の膜厚(1〜3nm程度)が必用である。さらに、キャリア供給層へのドーピング方法としては前記のようにパルクドープの他、成長を一旦停止して成長面に二次元的に不純物をドーピングするプレーナードープを用いることができる。バルクドープの場合、ドーピングが行われているキャリア供給層の膜厚は、通常数nm〜数十nmであるが、プレーナードープを用いた場合には、ドーピング領域の厚さを極限の原子層まで薄層化することが可能になる。
【0005】
しかし、さらなるバリア層の薄層化を考えた場合には、ショットキー接合形成層を如何に薄層化するかが重要となる。図2に示したショットキー接合形成層を形成するInPリセスエッチストッパー層27は、十分なストッパー性能を達成するに通常5nm程度の膜厚が必要であり、これより薄層化した場合には、ストッパー性能が劣化し、期待したような均一なトランジスタ特性を得ることが困難となる。また、InPの厚さは十分な膜厚を維持した状態で、符号26のInAlAs層のみを薄層化することも考えられる。しかし、InPの障壁高さがInAlAsと比較して小さいために、InP/InAlAs構造でInAlAsを薄くした場合には、実効的なショットキー障壁高さが減少し、ゲートリークが増大する等、トランジスタ素子特性が劣化する問題が発生した。
【0006】
一方、InAlAsと障壁高さがほぼ同じInAlPを用いたInAlP/InAlAs構造では、InAlPの厚さを維持した状態でInAlAsの膜厚を薄くしてもショットキー障壁高さがInP/InAlAsほど減少しない。しかし、InAlPリセスエッチストッパーは歪系(InPに格子不整合)であり、また、活性なAlを含む層がプロセス表面に出るため、InPリセスエッチストッパー層と比較して再現性良く安定な特性が得られ難く、信頼性上の問題があった。
【0007】
本発明は上記従来技術における問題点を解決するために提案されたものであって、その目的とするところは、バリア層の薄層化によってヘテロ接合型電界効果トランジスタの特性劣化が生じないショットキー接合形成層を形成した半導体装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的を達成するために、本発明は特許請求の範囲に記載の構成とするものである。すなわち、
請求項1に記載のように、化合物半導体基板上にバッファー層、チャネル層、スペーサ層、キャリア供給層、ショットキー接合形成層となる化合物半導体層を順次積層した構造を持ち、また、前記ショットキー接合形成層上の所定部分にゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を形成するヘテロ接合型電界効果トランジスタであって、前記ショットキー接合形成層が基板側より、InAlAsSbとInPを積層した構造を有する半導体装置とするものである。
【0009】
また、請求項2に記載のように、請求項1において、前記化合物半導体基板にInPを用いる半導体装置とするものである。
【0010】
また、請求項3に記載のように、請求項1において、前記チャネル層がGaAs、InAsの混晶であるInGaAsからなる半導体装置とするものである。また、請求項4に記載のように、請求項1において、前記スペーサ層がInAlAs、InAlAsSbまたはInAlPである半導体装置とするものである。
【0011】
また、請求項5に記載のように、請求項1において、前記キャリア供給層がn型不純物をプレーナードープしたInP、InAlP、InAlAsSbまたはInAlAsである半導体装置とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
〈実施の形態1〉
ここで、本発明の優れた特性を有するヘテロ接合型電界効果トランジスタの基本的な層構成について説明する。
本発明は、超高速集積回路を構成する能動素子であるヘテロ接合型電界効果トランジスタに関するものであって、ショットキー接合層を基板側から順にInAlAsSb層とInP層で構成していることが本発明のポイントである。InP層を含むことにより、リセスエッチストッパー機能を保持したまま、InAlAsSb層を含むことによりゲートリーク電流を1桁以上低減させることができるため、製造歩留まり良く、高性能のトランジスタ特性を実現し得るという効果を奏するものである。
【0013】
従来、リセスエッチストッパー性能を有するショットキー接合形成層にはInP/InAlAsやInAlP/InAlAsの積層構造が用いられてきた。また、前記のように良好なトランジスタ性が得られるInPリセスエッチストッパー層を用いたInP/InAlAsショットキー接合形成層では、バリア層の薄層化のためにInAlAsの膜厚を減少させた時、ゲートリークが増大し、トランジスタ特性劣化が発生した。
【0014】
InP/InAlAsの積層構造においてInAlAsの薄層化によって起きるゲートリークの増加は前記のように実効的なショットキー障壁高さが減少することにより起きていると考えられる。つまり、図2(従来構成)に示すInAlAsショットキー接合形成層26に、より障壁高さが大きな材料を用いれぱ、問題となっていたゲートリークが低減できる可能性がある。また、InPに格子整合するInAlAsのAl組成は0.48である。障壁高さを大きくする方法として、このAlの組成を大きくすることが考えられる。しかし、Al組成を大きくした場合、格子定数がInPと不整合となるため、歪によってテバイス特性が劣化することが懸念される。一方、Al組成を大きくしたInAlAsにSbを添加することで、格子を再びInPに格子整合させることが可能である。つまり、InP/InAlAsSbの積層構造を採用すれば、InPに格子整合し、かつ、薄層化によってもゲートリークが少ないショットキー接合形成層を形成することが可能と考えられる。
【0015】
InAlAsSbはIn0.52Al0.48AsからAlAs0.46Sb0.54まで、さまざまな組成でInPに格子整合するこが知られている。InAlAsSbの障壁高さをInAlAsよりも大きくするためには最低でもAl組成は原子比率で0.48以上にする必要がある。また、InAlAsSbのAl組成を大きくした場合、活性なAlを増加させ過ぎることは逆にデバイス特性を劣化させる。特に、Al組成が0.8程度以上の場合は、プロセス中に酸化が進みデバイス特性が安定しない問題も発生する。よって、Al組成が0.5から0.8程度の範囲のInAlAsSbが実用上は適している。
【0016】
バリア層の薄層化のためには、前記のようにキヤリア供給層のドーピング方法としてプレーナードープを採用した方が良い。また、図2(従来構成)に示されるSiをバルクドープしたn−InAlAsキャリア供給層25のプレーナードープを行うキャリア供給層の材料にはショットキー接合形成層と同じInAlAsSbの他、InAlAs、InP、InAlP等を用いることができる。また、特にInPやInAlPは、InAlAs系の材料で問題となっているフッ素によるキャリア補償がないためデバイスの信頼性の向上が期待できる。
【0017】
また、スペーサ層に関しては、InAlAsSbの他、従来用いられてきたInAlAsやInAlPを用いることもできるが、InPはInGaAsとのバンド不連続性が小さいためスペーサ層には適していない。
【0018】
本発明では、ショットキー接合形成層にInP/InAlAsSbの積層構造を用いることにより、ショットキー接合形成層にリセスエッチストッパー層としての機能を持たせた状態で、バリア層の薄層化によるヘテロ接合型電界効果トランジスタ特性の劣化の問題を解決できるようにしたものである。
【0019】
〈実施の形態2〉
以下、本発明の実施の形態2について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における半導体装置の構成の一例を示す断面模式図である。図1において、InPからなる基板1上に、アンドープのInAlAsからなるバッファー層2を形成し、その上にアンドープInGaAsからなるチャネル層3が形成されている。
また、チャネル層3上に、アンドープのInAlAsからなるスペーサ層4を形成し、SiをプレーナードープしたInPキャリア供給層5を形成した後、さらに、アンドーブのInAlAsSbショットキー接合形成層6とアンドーブのInPリセスエッチストッパー層7からなるショットキー接合形成層を順次積層してバリア層が形成されている。本実施の形態では、符号6のInAlAsSbショットキー接合形成層の組成をIn0.4Al0.6As0.9Sb0.1とし、符号4、5、6、7からなる各層の膜厚をそれぞれ、3、2、5、5nmとした。さらに、バリア層の最上層のInPリセスエッチストッパー層7上に、ショットキー接合してゲート電極9が形成されている。また。ゲート電極9より所定の間隔を開けて、Siがバルクドープされたn−InGaAsからなるコンタクト層8を介し、ソース電極10とドレイン電極11がオーミック接合して形成されている。
【0020】
本発明の効果を明らかにするために、成長した直後のヘトロ接合型電界効果トランジスタ構造のエピウエハをクエン酸系エッチャントでエッチングした後、ホール効果測定によって、シートキャリア濃度と移動度の変化を測定した。その結果のシートキャリア濃度と移動度のエッチング時間変化を図3に示す。図3において、エッチング時間15秒程度まではシートキャリア濃度が減少し、それに伴い移動度が増加する傾向にあり、15秒以上のエッチングではシートキャリア濃度、移動度共に一定値となった。また、この時、値が一定となるシートキャリア濃度は約2×1012cm−2、移動度は約7300cm/Vsであった。シートキャリア濃度、および、移動度の値が15秒以上のエッチングで一定になることは、n−InGaAs層がエッチング除去された後、エッチングが自動的に停止していることを示している。また、150秒までのエッチングにおいても値が一定で変化しないことは期待したようなストッパー性能が本発明のInP/InAlAsSbをショットキー接合形成層に用いた実施の形態で達成できていることを示している。
【0021】
さらに、問題となっていたゲートリークについて評価するため、図2(従来構成)に示した符号30のオーミック電極と符号29のショットキー電極間での電流−電圧特性の測定を行った。この逆電圧特性を図4に示す。この時、ショットキー電極は40μm×40μmの大きさの電極を用いた。また、図中には比較のために、図1(本発明構成)の符号6の層であるInAlAsSbをInAlAsに変更した従来構成の結果も同時に示している。従来のInP/InAlAsショットキー接合形成層を用いた場合、電圧が−1Vにおける逆方向電流値は−7.7×10−4Aであった。一方、InP/InAlAsSbショットキー接合形成層を用いた場合の逆方向電流値は−7×10−5Aであった。この結果から従来技術と比較して本発明のInP/InAlAsSbショットキー接合形成層では逆方向電流が約一桁低減することが確認できた。
【0022】
さらに、成長したウエハのプロセスを行い、ゲート長0.1μmのHEMTを作製、その特性を三端子測定法によって評価した。この結果、従来構造ではオン電圧2V、オフ電圧5V、ゲート・ドレーン間耐圧4VであったHEMTの特性が、本発明構造では、オン電圧4V、オフ電圧10V、ゲート・ドレーン間耐圧9Vになり、HEMTの耐圧特性が顕著に改善されていることが確認された。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、薄層化によってヘテロ接合型電界効果トランジスタ特性の劣化の生じないショットキー接合形成層を有する半導体装置を実現することができる。
ヘテロ接合型電界効果トランジスタの動作速度を向上するためには、ショットキー接合形成層の厚さを薄くすることが有効であるが、ショットキー接合形成層を薄くした場合、実効的な障壁高さの減少ににより、ヘテロ接合型電界効果トランジスタに特性が劣化する問題があった。
本発明はリセスエッチストッパーとしての機能を持たせた状態で、十分な障壁高さを得ることができるInP/InAlAsSbの積層構造をショットキー接合形成層として採用することで、ショットキー接合形成層の薄層化に伴うトランジスタ特性の劣化の問題を解決できるようにした。
このことは、これまで良好な特性が得られなかった薄層化によっても設計通りのデバイス特性を得ることを可能にし、ヘテロ接合型電界効果トランジスタの更なる高速化を実現する上で大きな効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態で例示したヘテロ接合型電界効果トランジスタの断面構造を示す模式図。
【図2】従来のヘテロ接合型電界効果トランジスタの断面構造を示す模式図。
【図3】本発明の実施の形態で例示したエッチング時問を変化させた時のヘテロ接合電界効果トランジスタのシートキャリア濃度と移動度の変化を示すグラフ。
【図4】本発明の実施の形態で例示したオーミック電極とショットキー電極間の電流−電圧特性の測定結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1…InP基板
2…InAlAsバッファー層
3…InGaAsチャネル層
4…InAlAsスペーサ層
5…SiをプレーナードープしたInPキャリア供給層
6…InAlAsSbショットキー接合形成層
7…InPリセスエッチストッパー層
8…n−InGaAsコンタクト層
9…ゲート電極
10…ソース電極
11…ドレイン電極
21…InP基板
22…InAlAsバッファー層
23…InGaAsチャネル層
24…InAlAsスペーサ層
25…Siをバルクドープしたn−InAlAsキャリア供給層
26…InAlAsショットキー接合形成層
27…InPリセスエッチストッパー層
28…n−InGaAsコンタクト層
29…ゲート電極
30…ソース電極
31…ドレイン電極

Claims (5)

  1. 化合物半導体基板上にバッファー層、チャネル層、スペーサ層、キャリア供給層、ショットキー接合形成層となる化合物半導体層を順次積層した構造を有し、前記ショットキー接合形成層上の所定部分にゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を形成するヘテロ接合型電界効果トランジスタであって、前記ショットキー接合形成層が基板側より、InAlAsSbとInPを積層した構造であることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1において、前記化合物半導体基板にInPを用いることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1において、前記チャネル層がGaAs、InAsの混晶であるInGaAsからなることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1において、前記スペーサ層がInAlAs、InAlAsSbまたはInAlPであることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1において、前記キャリア供給層がn型不純物をプレーナードープしたInP、InAlP、InAlAsSbまたはInAlAsであることを特徴とする半導体装置。
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