JPH086566Y2 - 重量物運搬用キャスター - Google Patents

重量物運搬用キャスター

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JPH086566Y2
JPH086566Y2 JP1991077855U JP7785591U JPH086566Y2 JP H086566 Y2 JPH086566 Y2 JP H086566Y2 JP 1991077855 U JP1991077855 U JP 1991077855U JP 7785591 U JP7785591 U JP 7785591U JP H086566 Y2 JPH086566 Y2 JP H086566Y2
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caster
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caster base
stopper pin
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、重量物その他の運搬
に際し、運搬時における運搬方向の容易な転換と、運搬
走行面における凹凸の影響を受けることなく円滑な運搬
とを図れるようにした重量物運搬用キャスターに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、各種重量物の運搬には、台部
下面に走行用車輪が付設された台車を使用し、その台部
上に各種の重量物を載置した状態で台車と共に移動させ
るものとしている。台部下面に付設の走行用車輪は、走
行方向を自在にさせるため、水平方向での回動が自在に
なって、台部下面に固着されている回動ベースに車輪を
支承して成り、運搬方向に対応合致させながら移動させ
る。
【0003】このときの運搬方向の変更設定に際し、車
輪が回動ベースに方向性を自在とさせて支承してあるこ
とを利用し、例えば台部下面の前後左右の四隅に装着し
た走行用車輪のうち、前部のもののみを運搬方向に沿う
ように強制的に方向転換させて運搬移動している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、例えば大型
変圧器、大型工作機械、冷暖房装置等の重量物の搬出
入、据え付けを行なう各種工場、工事現場において、こ
れらの重量物を所定場所に移動するに際し、運搬方向を
転換するとき、その重量ゆえに方向転換が困難なときが
ある。
【0005】すなわち、台部下面に付設の走行用車輪
は、その方向転換に際し、走行面上でそのまま所定方向
に車輪を強制的に滑らせるようにしたり、持ち上げたり
しなければならないからであり、このときの滑り作業等
には、重量物の重量が直接に付与され、走行面に接触す
る車輪面を滑らせることが非常に困難なものとなるから
である。また、方向転換に際し、所定方向に向けられ、
設定された車輪が固定的に維持されずにがたつきが生
じ、方向性が十分に確保されないために、方向転換が円
滑確実に行なわれないことがあった。
【0006】また、重量物の運搬に際して台車を走行移
動させる走行面は、その走行面に凹凸があったり、段差
があったり等すると走行車輪がスムーズに走行回転せ
ず、これらの位置で停止することがある。これは、回動
ベースが水平方向での回転が自在ではあっても、俯仰角
度が任意に調整されるようには設定されておらず、剛性
構造であることで、走行面の起伏に追随しないからであ
り、特に、僅かな段差や凹凸であってもこれらを乗り越
えられずに、停止してしまうからである。
【0007】すなわち、例えば窪み等の凹面状部に車輪
が嵌まり込むと、その車輪に運搬物等の荷重が集中し、
そこからの脱出を著しく困難にし、また、例えば床面上
に突出している配線部材等に車輪が引っ掛かると、それ
の乗り越えができず、運搬方向前方への移動を全く不能
にしてしまうものであった。こうした場合、その停止し
た車輪部分を持ち上げる等してそこからの脱出を試みる
としても、相当に重量がある運搬物と共に持ち上げなけ
ればならないから、相当に困難であるばかりでなく、台
車全体を傾斜させるときには運搬物が台部上で滑る等し
て危険な場合もあった。
【0008】そこで、この考案は、叙上のような従来存
した諸事情に鑑み案出されたもので、例えば運搬途中に
おける運搬方向の方向転換を簡単、円滑に行なわせるば
かりでなく、転換後の方向性を固定的に維持でき、ま
た、車輪台座が走行面の凹凸、起伏等に対応して自在に
俯仰調整され、走行面形状に沿った俯仰角度で転動する
ことで、円滑に走行運搬させ、相当に重量がある運搬物
であっても、これを簡単、容易に、かつ安全に運搬でき
るようにした重量物運搬用キャスターを提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、この考案にあっては、運搬物Pを直接あるいは間
接に載置させるキャスターベース1下面に、車輪7が支
承されている車輪支持体5をジョイント体10及びこの
ジョイント体10に組み込まれた軸受手段15を介して
水平方向に転回自在に連結して成るキャスターにおい
て、車輪支持体5は、ストッパー手段30を介してキャ
スターベース1に対して相対的な転回位置にて保持停止
できるようにする。
【0010】このストッパー手段30は、キャスターベ
ース1下方に上下方向に沿って配置固定したスライド筒
32内に、上方への突出傾向に弾撥付勢されたストッパ
ーピン31を上下にスライド自在に挿入し、このストッ
パーピン31に連結した操作片34をスライド筒32外
側に突設する一方、ストッパーピン31上端が係合する
係合溝35をキャスターベース1下面に適等間隔毎に配
列形成する。
【0011】また、このストッパー手段30におけるス
トッパーピン31上端を傾斜面に形成し、その傾斜面方
向を操作片34の操作によって転回変更できるようにす
る。
【0012】一方、車輪支持体5は、球面自在継手手段
16を介してキャスターベース1に対して俯仰自在にす
る。
【0013】この球面自在継手手段16は、キャスター
ベース1下面に形成した収納凹所3の開口縁に当接装着
する連結フランジ11の下部に、車輪支持体5の上部面
に形成した軸穴4内に挿入される下部軸13を突設した
ジョイント体10を形成し、このジョイント体10の下
部軸13下部面に形成した突状球体面17を、車輪支持
体5の軸穴4底部面に形成した凹状球体面18に周接さ
せ、連結フランジ11底面と車輪支持体5上面とに所定
の間隙を設定してある。
【0014】
【作用】この考案に係る重量物運搬用キャスターにあっ
て、運搬物Pの運搬に際する運搬方向は、キャスターベ
ース1に対して水平方向の転回を自在にさせる軸受手段
15、及び運搬物P、キャスターベース1に対する転回
位置を設定し、これを保持するストッパー手段30によ
って調整変更する。
【0015】ストッパー手段30は、転回を必要とする
走行面部位において、その運搬方向に対応させてキャス
ターベース1に対して転回させた車輪支持体5を、その
転回位置で固定的に保持する。保持された車輪支持体5
は、これに支承させてある車輪7を変更された運搬方向
に対応させ、運搬物Pを所定方向に転動させて方向転換
を行なわせる。
【0016】このときのストッパー手段30のストッパ
ーピン31は、キャスターベース1下面の周縁の係合溝
35に係合し、キャスターベース1に対する車輪支持体
5の相対的な位置を保持し、また、その係合を解除し
て、フリー状態とすることで、車輪7の転動方向を特定
しないものとして任意な運搬方向への運搬物Pの運搬を
可能にする。
【0017】また、傾斜面に形成されたストッパーピン
31の上端は、操作片34の回転操作によって、その傾
斜面方向をキャスターベース1に対する車輪支持体5の
方向転換に際しての車輪支持体5の水平状の連続的な転
回を可能にさせ、あるいはその逆方向では係合させる。
【0018】キャスターベース1と車輪支持体5とを連
結するジョイント体10は、突状球体面17と凹状球体
面18とから成る球対偶で周接する球面自在継手手段1
6によって、キャスターベース1に対して車輪支持体5
を自在な俯仰角度で傾斜させる。このときに傾斜する俯
仰角度の範囲は、連結フランジ11底面と車輪支持体5
上面との所定の間隙幅員によって設定される。
【0019】そのため、運搬走行面に起伏、凹凸等があ
ると、その起伏面に沿って車輪支持体5が俯仰自在に傾
くものとなり、起伏面に追随した転動面を形成して車輪
7を回転させ、台車自体を円滑に走行させる。
【0020】また、キャスターベース1に対して水平方
向の転回を自在にさせる軸受手段15は、運搬方向に自
在に追随し、球面自在継手手段16における車輪支持体
5の俯仰自在性と相俟ち、運搬走行面で自由な方向性を
確保させる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照してこの考案の一実施例を
説明するに、図において示される符号Cは例えば各種の
運搬物Pを載置してこれを運搬走行すべく、運搬物Pの
下面、例えばその四隅等に配装されるこの考案キャスタ
ーであり(図4参照)、図示を省略したが、運搬物Pを
載置するベース状の台盤下面に配装されることもある。
【0022】すなわち、この考案キャスターCは、運搬
物Pを直接に、あるいは台盤を介して間接に載置支持す
るよう、これらの下面に配装される円盤状のキャスター
ベース1と、車輪7が回転自在に支承されていて、キャ
スターベース1下面にジョイント体10を介して水平方
向で転回自在に連結してある車輪支持体5と、キャスタ
ーベース1に対して水平方向で転回された車輪支持体5
を停止させ、固定的に支持するストッパー手段30とを
備えている。
【0023】そしてまた、車輪支持体5は、キャスター
ベース1に対して俯仰自在にしてあり、そのため、ジョ
イント体10には、キャスターベース1に対して車輪支
持体5を俯仰自在に連結する球面自在継手手段16を形
成し、運搬物P等の走行方向及び運搬走行面の起伏に追
随するように構成してある。
【0024】キャスターベース1は、平面でほぼ円盤状
を呈し、表面に形成された凹凸模様等によって運搬物P
等を載置したときのそれらの滑りを防止するよう、安全
性が考慮されている。また、このキャスターベース1に
は、そのほぼ中心位置に連結支持孔2が開穿されてお
り、この連結支持孔2内に、例えば運搬物P下面に突出
されている連結突部Jを挿入することで、運搬走行時に
おけるこの考案キャスターCと運搬物Pとの一体性が得
られるようにしてある(図2参照)。もとより、この連
結支持孔2は、後述する車輪支持体5にも連通するよう
その上面にも開穿しておき、運搬物P、キャスターベー
ス1、車輪支持体5等の全体の一体性が図れるようにす
ることは、極めて望ましい。
【0025】また、このキャスターベース1底部のほぼ
中央には、窪み状の収納凹所3が設けられていて、この
収納凹所3内に装着された軸受手段15を介して車輪支
持体5を転回自在に支持連結する。
【0026】車輪支持体5は、図示のように、後述する
ジョイント体10の下部軸13を挿入する軸穴4を上部
面に有するブロック状の車輪支持体5本体下部に傾斜し
た連結アーム部6を一体状に連設形成し、車輪7を支承
する車軸8を連結アーム6下部に貫挿したものであり、
図示例にあっての車輪7は、車輪支持体5本体前後左右
に計4個にして配列してあり、運搬する運搬物Pの荷重
に十分に耐え得るように考慮してある。
【0027】また、車軸8に回転自在に支承された車輪
7は、その両側にクッション材9が配装されており、運
搬物P等の荷重が付与された状態で、車輪7を含む車輪
支持体5全体の方向が転換されるときに生じる車軸8、
車輪7に掛かる荷重負担を軽減し、円滑な方向転換を図
れるようにしてある。図示にあってのクッション材9
は、コイルスプリング状に形成されているが、これをウ
レタン樹脂製のスペーサー(筒状体)に変更することも
可能であり、また、緩衝性ある他の素材、構造のもので
代用することができる。
【0028】この車輪支持体5には、連結アーム部6の
前方に、この考案キャスターC自体を牽引連結するため
の牽引連結部20が一体状に連設されており、図に示す
ように、例えば前方が開放されている平面でほぼコ字形
を呈する本体部分前部の左右の牽引アーム21相互間
に、ロープ、フックその他が連繋される牽引シャフト2
2を架装して成るものである。また、この牽引連結部2
0は、例えば断面でほぼ十文字状の連結体23を介して
車輪支持体5前方に車輪支持体5と共に一体状に形成さ
れており、この車輪支持体5に設けられる後述のストッ
パー手段30におけるキャスターベース1周縁との係
合、離脱を行なえるようにしてある。
【0029】そして、この車輪支持体5を、キャスター
ベース1に対して水平方向での転回を可能にさせ、ま
た、俯仰方向での角度を自在に調整可能なものとさせる
ため、前記ジョイント体10には、軸受手段15、球面
自在継手手段16を組み込み構成してある。
【0030】しかして、ジョイント体10は、キャスタ
ーベース1の前記収納凹所3における開口縁内側面の段
部内に当接装着する連結フランジ11の上部に、収納凹
所3内に挿入される上部軸12を、同じく連結フランジ
11の下部に、車輪支持体5の上部面に形成した軸穴4
内に挿入される下部軸13を夫々突設したものである。
このジョイント体10は、図1に示すように、後述する
軸受手段15を収納凹所3内に収納した状態で、連結フ
ランジ11下面から当接支持させるドーナツ状の固定盤
14をキャスターベース1下面の収納凹所3の開口部外
周囲にネジ止めする等してキャスターベース1に連結さ
れるものである。
【0031】軸受手段15は、図1、図2に示すよう
に、上部軸12外周面と収納凹所3内周面との間隙内に
収納されるスラストベアリング構造のもので、上部軸1
2上端面と収納凹所3上底面との間に設定された間隙と
共に、収納凹所3内で上部軸12、すなわちジョイント
体10を水平方向で自由に転回可能となるようにしてあ
る。なお、上部軸12上端面と収納凹所3上底面との間
に設定される間隙は、収納凹所3の開口縁内側面に形成
した段部内に連結フランジ11の外周縁部を当接装着す
るときに形成される。
【0032】また、球面自在継手手段16は、図1に示
すように、下部軸13下部面に形成した突状球体面17
と、車輪支持体5の軸穴4底部面に形成した凹状球体面
18とから成り、ジョイント体10底面と車輪支持体5
上面との間隙と共に、球体面17,18夫々がしっくり
と当接することで車輪支持体5自体がジョイント体10
に対して傾斜自在となる球対偶を形成し、キャスターベ
ース1に対して俯仰角度が自在に調整される。なお、こ
の球面自在継手手段16は、突状球体面17を車輪支持
体5に、凹状球体面18をジョイント体10に夫々形成
することも可能である。
【0033】なお、突状球体面17は、下部軸13上部
における径に比しやや大きい径を有するほぼ球体の外周
曲面として形成されており、また、下部軸13上部にお
ける軸部面に車輪支持体5外部から捩じ込まれて圧止さ
れる止めネジ19によって車輪支持体5とジョイント体
10とを一体化し、抜脱を阻止するようにしてある。
【0034】なお、球体面17,18夫々の周接面の円
滑な滑りを図るためのグリースの如き潤滑剤を注入する
注入口が、軸穴4に連通するように、車輪支持体5外部
から開穿させてある。
【0035】また、ストッパー手段30は、図1、図3
に示すように、弾撥的に進退自在なストッパーピン31
をキャスターベース1下面に係合自在にしたもので、図
示にあってのストッパーピン31は、キャスターベース
1周縁位置に対応するようになっている牽引連結部20
における平面コ字形の牽引アーム21奥部内に配置され
ている。
【0036】すなわち、牽引アーム21奥部に上下方向
に沿って付設したスライド筒32内に、上方への突出傾
向に弾撥付勢されたストッパーピン31を上下にスライ
ド自在に挿入し、このストッパーピン31に連結した操
作片34をスライド筒32外側に突設する一方、ストッ
パーピン31上端が係合する係合溝35をキャスターベ
ース1下面の周縁に適等間隔毎に配列形成したものであ
る。
【0037】ストッパーピン31は、その上端を傾斜面
に形成し(図1参照)、車輪支持体5自体の水平方向で
の転回に伴ない、操作片34等によるストッパーピン3
1自体の方向転換によって、傾斜面が係合溝端縁に摺接
することでストッパーピン31自体を下方へ強制的に回
避させるようにするのであり、こうすることで、車輪支
持体5自体の転回動作を円滑に行なわせることができ
る。
【0038】なお、このストッパーピン31は、スライ
ド筒32内に縮装したコイルスプリングの如き弾性材3
3によって、上端傾斜面をスライド筒32上方に常時突
出させており、また、操作片34の操作によってストッ
パーピン31自体を下方位置に待避させ、更には、必要
があれば、図示を省略した係合手段を介して、下方位置
でこれを保持させることで、キャスターベース1と車輪
支持体5との相対的な転回を常時可能にさせる。
【0039】操作片34は、スライド筒32下端から外
出するストッパーピン31下端に連繋された側面から見
てクランク状を呈し、上部水平部分を押圧して係合を解
除し、また、これによってストッパーピン31自体を転
回させてその上端傾斜面の方向を選定できるようにして
ある(図3参照)。
【0040】係合溝35は、キャスターベース1下面の
周縁に、例えば30度間隔で配列されており(図3参
照)、断面でほぼコ字形を呈する。
【0041】次に、これが使用の一例を説明するに、図
4に示すように、例えば大型で重量がある各種の運搬物
P下面の四隅に、運搬物P下面に突出されている連結突
部Jを連結支持孔2内に挿入する等して直接に(図1、
図2参照)、また、運搬物Pを載置している台盤下面に
配することで間接的に、この考案キャスターCが装着セ
ットされるものであり、運搬物Pの運搬に際し、牽引連
結部20を介して牽引することで車輪7の転動によって
走行移動させる。そして、運搬方向は、キャスターベー
ス1に対して水平方向の転回を自在にさせる軸受手段1
5、及び運搬物P、キャスターベース1に対する転回位
置を設定し、これを保持するストッパー手段30によっ
て調整変更でき、必要があれば、ストッパー手段30に
よる係合がフリーになるようにして、キャスターベース
1に対する車輪支持体5の相対的な転回位置を自由にさ
せて行なう。
【0042】このとき、例えば運搬物P下面の四隅に装
着セットされる場合に、運搬方向の前部では転回を可能
にし、後部では転回を阻止するようにして使用すること
ができ、方向転換に対する追随性を考慮するとよい。
【0043】そして、転回を必要とする走行面部位にお
いて、その運搬方向に対応させて、キャスターベース1
に対して車輪支持体5を転回し、その転回位置でストッ
パー手段30におけるストッパーピン31を係合溝35
内に係合させることで、キャスターベース1に対する車
輪支持体5の相対的な位置を固定的に保持する。固定的
に保持された車輪支持体5は、これに支承させてある車
輪7を転換された運搬方向に対応させ、所定方向に転動
させて方向転換を行なわせる。
【0044】このような運搬時に、運搬走行面に起伏が
あると、その起伏に沿って車輪支持体5が俯仰自在に傾
むくものとなり、起伏面に追随して車輪7を回転させる
から、運搬物P自体を円滑に運搬させることができる
(図1参照)。すなわち、運搬物P下面に連繋したキャ
スターベース1に対して車輪支持体5が、これら1,5
を連結するジョイント体10における球対偶で周接する
突状球体面17と凹状球体面18とから成る球面自在継
手手段16によって、自在な俯仰角度で傾斜し、運搬走
行面にある起伏面の傾斜に沿って車輪支持体5が傾斜す
ることで起伏面を乗り越えるからである。
【0045】したがって、例えば運搬走行面における窪
み等の凹面状部に車輪7が嵌まり込み、その車輪7に荷
重が集中しても、その凹面状部の傾斜に追随して車輪支
持体5が傾斜することで、車輪7が円滑に回転して脱出
でき、また、床面上に突出している配線部材等に車輪7
が引っ掛かることがあっても、同様に車輪7が円滑に回
転してこれを乗り越えるのであり、しかも、運搬物Pの
水平状態がほぼ維持されることとも相俟ち、運搬物Pの
走行を円滑にしている。
【0046】
【考案の効果】この考案は以上のように構成されてお
り、これがため、キャスターベース1に対する車輪支持
体5の相対的な転回位置を調整後でストッパー手段30
によって保持でき、運搬途中における運搬方向の方向転
換を簡単、円滑に行なわせるばかりでなく、転換後の方
向性を固定的に維持できるものである。
【0047】すなわち、ストッパー手段30は、キャス
ターベース1下方に配置固定したスライド筒32内に挿
入した上方ヘの突出傾向に弾撥付勢されたストッパーピ
ン31上端が係合する係合溝35をキャスターベース1
下面に適等間隔毎に配列形成してあるから、運搬方向に
対応させて方向転換させるべく、キャスターベース1に
対しての車輪支持体5の相対的な転回位置を保持停止で
き、その保持停止によって、所定の運搬方向への転換を
可能にするのである。しかも、この保持停止は、ストッ
パーピン31に連結した操作片34による係合あるいは
それの解除操作によって選択でき、例えば運搬物Pの四
隅に使用装着する場合に、運搬方向の後部では方向を固
定的に維持させ、前部のそれを自由な方向転換を可能に
するようにすることで、種々に変更される運搬方向に対
しての対処を可能にする。
【0048】更に、上端を傾斜面に形成したストッパー
ピン31自体を、ストッパーピン31に連結した操作片
34によって転回させることができるから、キャスター
ベース1に対する車輪支持体5の転回方向に傾斜面を相
対するように位置決めすることで、転換後の係合保持を
自動的に行なわせることができる。
【0049】また、キャスターベース1に対して車輪支
持体5が走行面の凹凸、起伏等に対応して自在に俯仰調
整され、走行面形状に沿った俯仰角度で車輪7が転動す
ることで、円滑に走行されるのであり、相当に重量があ
る運搬物Pであっても、これを簡単、容易に、かつ安全
に運搬することができる。
【0050】しかも、キャスターベース1と車輪支持体
5とを連結するジョイント体10は、このジョイント体
10の下部軸13下部面の突状球体面17を、車輪支持
体5の上部面に形成した軸穴4底部面に形成した凹状球
体面18に周接させる球対偶を形成している球面自在継
手手段16を設けたから、車輪支持体5自体はキャスタ
ーベース1に対して自由な傾斜角度で俯仰するのであ
り、しかも、その俯仰範囲は、連結フランジ11底面と
車輪支持体5上面とに設定された所定の間隙幅員に対応
するからである。
【0051】更に、同じくジョイント体10には、キャ
スターベース1に対して水平方向の転回を自在にさせる
軸受手段15を組み込んであるから、台車自体の運搬方
向に自在に追随する方向転換を容易にし、球面自在継手
手段16における車輪支持体5の俯仰自在性と相俟ち、
相当に重量がある運搬物Pであっても、これを運搬走行
面で自由な方向に円滑に運搬できるものである。
【0052】以上説明したように、この考案によれば、
例えば大型変圧器、大型工作機械、冷暖房装置等の重量
物の搬出入、据え付けに、また、その他の各種工場、工
事現場における各種の運搬物の運搬に使用するに極めて
好適であり、特に、運搬途中における運搬方向の方向転
換を簡単、円滑に行なわせるばかりでなく、転換後の方
向性を固定的に維持でき、また、運搬走行面に起伏、凹
凸等があってもこれを自在に乗り越え、円滑に運搬で
き、また、構成簡単で安価に提供できる等の実用上優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部切欠側面図である。
【図2】一部切欠正面図である。
【図3】一部切欠平面図である。
【図4】運搬使用状態の斜視図である。
【符号の説明】
C キャスター J 連結突部 P 運搬物 1 キャスターベース 2 連結支持孔 3 収納凹所 4 軸穴 5 車輪支持体 6 連結アーム部 7 車輪 8 車軸 9 クッション材 10 ジョイント体 11 連結フランジ 12 上部軸 13 下部軸 14 固定盤 15 軸受手段 16 球面自在継手手段 17 突状球体面 18 凹状球体面 19 止めネジ 20 牽引連結部 21 牽引アーム 22 牽引シャフト 23 連結体 30 ストッパー手段 31 ストッパーピン 32 スライド筒 33 弾性材 34 操作片 35 係合溝

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運搬物を直接あるいは間接に載置させる
    キャスターベース下面に、車輪が支承されている車輪支
    持体をジョイント体及びこのジョイント体に組み込まれ
    た軸受手段を介して水平方向に転回自在に連結して成る
    キャスターにおいて、キャスターベース下面に形成した
    収納凹所の開口縁に当接装着する連結フランジの下部
    に、車輪支持体の上部面に形成した軸穴内に挿入される
    下部軸を突設したジョイント体を形成し、このジョイン
    ト体の下部軸下部面に形成した突状球体面を、車輪支持
    体の軸穴底部面に形成した凹状球体面に周接させ、連結
    フランジ底面と車輪支持体上面とに所定の間隙を設定し
    てある球面自在継手手段を形成し、また、キャスターベ
    ースに対して車輪支持体を相対的な転回位置にて保持停
    止するストッパー手段を設け、このストッパー手段は、
    キャスターベース下方に上下方向に沿って配置固定した
    スライド筒内に、上方への突出傾向に弾撥付勢されたス
    トッパーピンを上下にスライド自在に挿入し、このスト
    ッパーピンに連結した操作片をスライド筒外側に突設す
    る一方、ストッパーピン上端が係合する係合溝をキャス
    ターベース下面に適等間隔毎に配列形成すると共に、ス
    トッパーピン上端を傾斜面に形成し、その傾斜面方向を
    操作片の操作によって転回変更できるようにしてあるこ
    とを特徴とする重量物運搬用キャスター。
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JPH0784172B2 (ja) * 1987-02-23 1995-09-13 株式会社日立製作所 連節車両

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