JPH0857084A - ゴルフボール - Google Patents
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Abstract
ルを提供する。 【構成】 コアとカバーとを有するゴルフボールにおい
て、上記カバーを熱可塑性エラストマー100重量部に
対してゴム粉を5〜40重量部配合した熱可塑性材料で
形成するか、またはカバーを外層カバーと内層カバーの
2層構造にし、外層カバーを厚みが1〜3mmでゴム粉
を含まない熱可塑性材料で形成し、内層カバーを熱可塑
性エラストマー100重量部に対してゴム粉を5〜40
重量部配合した熱可塑性材料で形成する。
Description
ものであり、さらに詳しくは、打球感がソフトで、高反
撥弾性のゴルフボールに関するものである。
フボールとソリッドゴルフボールに分類される。前者の
糸巻きゴルフボールとは、液体をゴム袋に封入したリキ
ッドセンターまたはゴム組成物の架橋成形体からなるソ
リッドセンターに糸ゴムを延伸状態で巻き付けて糸巻き
コアを形成し、その糸巻きコアにカバーを被覆したもの
である。そして、後者のソリッドゴルフボールには、1
層または2層構造の硬質のゴム組成物の架橋成形体から
なるソリッドコアにカバーを被覆したツーピースソリッ
ドゴルフボールまたはスリーピースソリッドゴルフボー
ルなどの多層構造のソリッドゴルフボールと、一体成形
されたゴム組成物の架橋成形体で構成されるワンピース
ソリッドゴルフボールとがある。
ーピースソリッドゴルフボールやスリーピースソリッド
ゴルフボールは、特に飛距離が優れていることから、近
年はラウンド用ゴルフボールの主流を占めるようになっ
てきた。
ルやスリーピースソリッドゴルフボールは、打球時のボ
ール初速が速く、糸巻きゴルフボールに比べて、スピン
のかかりが少なく、落下角度が小さいので、ラン(ころ
がり)が多く、飛距離が出ることから、上記のように近
年ではラウンド用ゴルフボールの主流を占めるようにな
ってきた。しかしながら、これらのソリッドゴルフボー
ルは、打球時(インパクト時)に硬い感触を与え、打球
感が悪いという欠点があった。
ス」と呼ばれる新型のツーピースソリッドゴルフボール
が提案されている。このソフトツーピースソリッドゴル
フボールは、打球時の硬い感触をやわらげるべく、ボー
ルをソフト化したことから、その名前が付けられたもの
であり、そのソフト化手段としては、カバーを従来の高
反撥高剛性アイオノマーカバーから低剛性カバーに変更
してソフト化する方法や、高剛性カバーはそのままにし
て、コアをソフト化する方法が採用されている。
ト化したものでは、打球時にソフトな感触が得られると
共に、ボールとクラブフェース面とのすべりが少なくな
ってスピンがかかりやすくなるものの、反撥弾性が低下
して、ボール初速が遅くなり、飛距離が低下するという
欠点があった。
ままにして、コアをソフト化する場合も、打球時にソフ
トな感触が得られるようになるものの、そのコアのソフ
ト化により、反撥弾性が低下して、ボール初速が低下す
るという欠点があった。さらに、コアを2層構造にして
ソフト化したものも提案されているが、この場合も同様
に反撥弾性が低下して、ボール初速が遅くなるという欠
点があった。
ツーピースソリッドゴルフボール」の出現により、打球
時の硬い感触を改善することができるようになったが、
それに伴い反撥弾性が低下して、ボール初速が遅くなる
という問題が発生した。
で、かつ高反撥弾性で高初速のゴルフボールを提供する
ことを目的とする。
塑性エラストマー100重量部に対してゴム粉を5〜4
0重量部配合した熱可塑性材料で形成することによっ
て、上記目的を達成したものである。
1,4−ポリブタジエンにメタクリル酸、アクリル酸、
メタクリル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛などの不飽和カルボ
ン酸またはその金属塩、酸化亜鉛および過酸化物を配合
し、混練り、架橋(加硫)したものを粉砕して、平均粒
子径0.1〜1mmにしたゴム粉が好ましい。ただし、
後述するように、高反撥弾性のゴム粉であれば、上記例
示のものに限られることはない。
ラストマーに配合することによって、反撥弾性を高めて
ボール初速を向上させることができる理由は、現在のと
ころ必ずしも明確でなく今後の研究によって解明されて
いくものと考えられるが、現時点では、熱可塑性エラス
トマー中に高反撥弾性のゴム粉が均一に分散することに
よって、ソフトな感触と耐久性を確保しながら、高反撥
弾性が得られるようになることによるものと考えられ
る。
硫)済みで、粉砕前のもの〕としては、JIS−C型硬
度計で硬度が40〜95のもの、特に硬度65〜85の
ものが好ましい。硬度が40より低い場合は、カバーが
軟らかくなりすぎ、硬度が95より高くなると、ゴム粉
が脆くなり、カバーの耐久性が低下する。
多官能モノマーや不飽和カルボン酸またはその金属塩、
酸化亜鉛、過酸化物などを配合したゴム組成物を架橋
(加硫)した架橋ゴムを平均粒子径0.1〜1mmに粉
砕したものが好ましい。ゴム粉の平均粒子径が1mmよ
り大きくなると分散性に問題が生じ、ゴム粉の平均粒子
径が0.1mmより小さいものを得ようとすると、冷凍
粉砕などが必要になり、生産性が悪く、コスト高を招く
ことになる。
エンが適しているが、このシス−1,4−ポリブタジエ
ンにイソプレンゴム、天然ゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、ニトリルブタジエンゴムなど、他のゴムを少量ブレ
ンドしたものであってもよい。すなわち、ゴムとしては
シス−1,4−ポリブタジエンが含まれてさえおればよ
く、シス−1,4−ポリブタジエンの特性が損なわれな
いかぎり、シス−1,4−ポリブタジエンに他のゴムを
ブレンドしたものであってもよい。
ばメタクリル酸亜鉛、メタクリル酸カルシウム、アクリ
ル酸亜鉛などが好ましく、また多官能モノマーとして
は、たとえばフェニレンビスマレイミドやトリメチロー
ルプロパントリメタクリレートなどが好ましい。
0℃、好ましくは150〜170℃で10〜60分間加
熱圧縮架橋することによって得られた架橋ゴムを粉砕す
ることによって得られる。
−1,4−ポリブタジエン100重量部に対して、メタ
クリル酸、アクリル酸、メタクリル酸亜鉛、アクリル酸
亜鉛などの不飽和カルボン酸またはその金属塩を該不飽
和カルボン酸の亜鉛塩として10〜50重量部、酸化亜
鉛を1〜50重量部、ジクミルパーオキサイド、1,1
−ビス(tーブチルパーオキシ)3.3.5−トリメチ
ルシクロヘキサンなどの過酸化物を0.3〜5重量部配
合したものが好ましい。また、それらに、老化防止剤や
色粉などを配合したものでもよい。さらに、高反撥弾性
のゴム粉が得られるものであれば、いわゆる廃ゴム(た
とえば、ワンピースソリッドゴルフボールやツーピース
ソリッドゴルフボールのコアの廃ゴム)を再利用しても
よいし、これらワンピースソリッドゴルフボールやツー
ピースソリッドゴルフボールのコアを成形する際に発生
するバリなどを利用して、それらを粉末化してゴム粉と
したものでもよい。
てカバーにするには、あらかじめ、ゴム粉をアイオノマ
ー樹脂などの熱可塑性エラストマーに二酸化チタンなど
の顔料と共に通常の方法で混合し、ベント式押出機など
で溶融混合し、ペレット化される。そのペレット化にあ
たっては、ベント式二軸押出機が最も好ましい。そし
て、カバーへの成形は、上記ゴム粉を含むペレットをた
とえば射出成形機で射出成形することによって行われ
る。
100重量部に対して5〜40重量部であり、特に7〜
35重量部が好ましい。ゴム粉の配合量が上記範囲より
少ない場合は、反撥弾性を高める効果が充分に発現せ
ず、またゴム粉の配合量が上記範囲より多くなると、脆
くなり、ボールの耐久性が低下する。
とえば、アイオノマー樹脂、ポリエステル樹脂、ポリア
ミド樹脂、酢酸ビニル樹脂、低密度ポリエチレンや、そ
れらのエラストマーのブレンド物が好ましい。
すなわちカバー用組成物は、上記熱可塑性エラストマー
やゴム粉以外にも、二酸化チタン、硫酸バリウムなどの
顔料や、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などを必
要に応じて適宜配合したものでもよい。
成形や、ハーフシェル成形を経る圧縮成形など、従来同
様の成形手段が採用できる。そして、カバーの厚みとし
ては0.5〜5mm、特に1〜4mmが好ましい。
2層構造にし、外層カバーは厚みが1〜3mm、好まし
くは1.3〜2.6mmで、ゴム粉を含まない熱可塑性
材料で形成し、内層カバーは厚みが1〜3mm、好まし
くは1.3〜2.6mmで、ゴム粉を熱可塑性エラスト
マー100重量部に対して5〜40重量部配合した熱可
塑性材料で形成することが好ましい。
合、外層カバーにゴム粉を含ませないのは、外層カバー
にゴム粉を含有させていると、ボールの金型パーティン
グラインを研磨したときに、エラストマー層とゴム粉と
の硬度差により研磨面が平滑になりにくいので、それを
避けるためである。そして、外層カバーの厚みを1〜3
mmにするのは、外層カバーの厚みが1mmより薄い場
合は、成形が困難で、生産性が低く、またカバーとして
の役割を果たすには薄すぎるからであり、外層カバーの
厚みが3mmより厚くなると、エラストマー層が最表面
に厚く被覆することになり、そのため、打撃時のフィー
リングが硬くなって好ましくないからである。
合量を熱可塑性エラストマー100重量部に対して5〜
40重量部にするのは、ゴム粉の配合量が上記範囲より
少ない場合は、反撥弾性を向上させる効果が少なく、ま
たゴム粉の配合量が上記範囲より多くなると、分散性が
悪くなり、耐久性が低下するためである。このゴム粉の
好ましい配合量は熱可塑性エラストマー100重量部に
対して7〜35重量部である。
としては、曲げ剛性率400〜6000kg/cm2 の
熱可塑性エラストマー、たとえばアイオノマー樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアミド樹脂、酢酸ビニル樹脂、低
密度ポリエチレン、またはそれらのエラストマーのブレ
ンド物が好ましい。
ーとしては、上記外層カバー用の熱可塑性エラストマー
と同様のエラストマーで、曲げ剛性率が400〜600
0kg/cm2 のものが好ましい。
ス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム組成物の
架橋成形体からなるものであることが好ましく、より具
体的には、たとえば、シス−1,4−ポリブタジエン1
00重量部に対して不飽和カルボン酸またはその金属
塩、特にメタクリル酸亜鉛および/またはアクリル酸亜
鉛を10〜50重量部、酸化亜鉛を1〜50重量部およ
び過酸化物を0.3〜5重量部配合したゴム組成物の架
橋成形体からなるものであることが好ましい。また、上
記コア用のゴム組成物は、必要に応じ、老化防止剤など
を添加したものや、他のゴムをブレンドしたものであっ
てもよい。
ポリブタジエンを主材とするゴム組成物の架橋成形体か
らなる一層構造のソリッドコアだけでなく、たとえば、
上記シス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム組
成物の架橋成形体からなるセンターに糸ゴムを延伸状態
で巻き付けて形成した糸巻きコアや、あるいは上記シス
−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム組成物の架
橋成形体からなる内部コアの周囲にさらにシス−1,4
−ポリブタジエンを主材とするゴム組成物の架橋成形体
からなる外部コアを形成した2層構造のソリッドコアな
どであってもよい。
ボールの構造を説明する。図1は本発明のゴルフボール
の一例を模式的に示す断面図であり、この図1に示すゴ
ルフボールは、コア1とそれを被覆するカバー2からな
るツーピースソリッドゴルフボールである。上記コア1
はエラストマー製であって、カバー2は熱可塑性エラス
トマー100重量部に対してゴム粉を5〜40重量部配
合した熱可塑性材料で形成されている。そして、3はカ
バー2に設けられたディンプルである。
的に示す断面図であり、図中、1は前記同様にコアであ
り、2は上記コア1を被覆するカバーで、3はディンプ
ルである。ただし、この図2に示すゴルフボールにおい
ては、カバー2は内層カバー2aと外層カバー2bとの
2層で構成されていて、内層カバー2a、外層カバー2
bとも熱可塑性材料で形成されるが、外層カバー2bは
厚みが1〜3mmであってゴム粉を含まない熱可塑性材
料で形成され、内層カバー2aは熱可塑性エラストマー
100重量部に対してゴム粉を5〜40重量部配合した
熱可塑性材料で形成されている。
しては、前記のようにシス−1,4−ポリブタジエンを
主材とするゴム組成物の架橋成形体からなるものが好ま
しい。図1および図2に示すゴルフボールにおいては、
コア1は上記シス−1,4−ポリブタジエンを主材とす
るゴム組成物の架橋成形体からなる一層構造のソリッド
コアであるが、その一層構造のソリッドコアに代えて、
たとえば、上記シス−1,4−ポリブタジエンを主材と
するゴム組成物の架橋成形体からなるセンターに糸ゴム
を延伸状態で巻き付けて形成した糸巻きコアや、あるい
は上記シス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム
組成物の架橋成形体からなる内部コアの周囲にさらにシ
ス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム組成物の
架橋成形体からなる外部コアを形成した2層構造のソリ
ッドコアなどであってもよい。
は所望とする特性が得られるように、適した個数、態様
でゴルフボールのカバー2に設けられるものであり、ま
た、これらのゴルフボールには、必要に応じ、ボール表
面にペイントやマーキングが施される。
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。
組成物および外層カバー用組成物を調製した。表1中の
各成分の配合量は重量部によるものであり、これは以後
の配合組成を示す表4、表5、表8などにおいても同様
である。なお、実施例において使用するゴム粉について
は表1の後で詳しく説明する。
イシス−1,4−ポリブタジエン ※2:吉富製薬(株)製、ヨシノックス425(商品
名) ※3:商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製、ナ
トリウムイオン中和タイプのエチレン−メタクリル酸系
のアイオノマー、MI(メルトインデックス)=2.
8、曲げ剛性率=3770kg/cm2 ※4:商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製、亜
鉛イオン中和タイプのエチレン−メタクリル酸系のアイ
オノマー、MI=0.7、曲げ剛性率=3360kg/
cm2 ※5:商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製、ナ
トリウムイオン中和タイプのエチレン−メタクリル酸系
のアイオノマー、MI=0.9、曲げ剛性率=3870
kg/cm2
使用したゴム粉は、表2に示す配合組成のゴム組成物を
165℃で20分間プレス架橋(加硫)して、厚さ3m
mの架橋(加硫)ゴムシートを作製し、それを粉砕機で
1〜3mmの粒子径になるよう荒粉砕し、ついで、遠心
ミル式粉砕機にて、平均粒子径が0.6mmの微粉末に
なるように粉砕したものである。使用したJSR BR
01〔商品名、日本合成ゴム(株)製、ハイシス−1,
4−ポリブタジエン〕や老化防止剤は表1の場合と同じ
であり、上記架橋ゴムシートのJIS−C型硬度計で測
定した硬度は約76であった。
キサーにて混練し、150℃で40分間加熱圧縮成形し
てコアを作製した。このコア上に上記表1に記載の配合
組成の内層カバー用組成物を射出成形してコアを内層カ
バーで被覆し、さらに、その上に表1に記載の配合組成
の外層カバー用組成物を射出成形して、外径42.7m
mのゴルフボールを作製した。
ルフボールについて、そのコアの直径、重量、JIS−
C型硬度計による表面硬度、上記コアに内層カバーを被
覆した後の直径、重量、外層カバーの厚み、ボール物性
〔ボール重量、ボール硬度(圧縮変形量)、ボール外
径、ボール初速、耐久性〕を測定した結果ならびに打球
感を評価した結果を表3に示す。なお、圧縮変形量、ボ
ール初速、耐久性の測定方法や打球感の評価方法は次に
示す通りである。
終荷重130kgをかけた時までの変形量を測定する。
ットを使用し、ボールをウッド1番クラブによりヘッド
スピード45m/sで繰り返し打撃し、割れが発生する
までの打撃回数を測定し、それを比較例1を100とし
たときの指数で示す。
ロボットを用い、ボールをウッド1番クラブによりヘッ
ドスピード45m/sで打撃し、打ち出されたボールの
初速を測定する。
ウッド1番クラブで実打して評価する。評価基準は次の
通りである。評価結果を表中に表示する際も同様の記号
で表示するが、その場合は評価にあたった10人のうち
8人以上が同じ評価を下したことを示している。また、
表中には×〜△とか△〜○なども表示しているが、それ
は×と△の間、△と○との間の評価であることを示す。
いフィーリングで、かつはじきが良い。 △ : やや硬く、手ごたえが大きい。 × : 硬く、悪い。
外層カバーの曲げ剛性率を測定したところ、内層カバー
の曲げ剛性率は実施例1が3400kg/cm2 で、実
施例2が3350kg/cm2 であり、外層カバーの曲
げ剛性率はいずれも3540kg/cm2 であった。
例1〜2に比べて、ボール初速が大きく、高反撥弾性で
あることを示していた。すなわち、実施例1と比較例1
を対比すると、これら実施例1と比較例1は、表1に示
すように、コアはほぼ同様の組成で、外層カバーの材質
が同じであるが、実施例1では内層カバーにゴム粉を配
合しており、そのゴム粉の配合によって、ボール初速が
向上していた。また、実施例1は打球感もソフトに保た
れており、かつ耐久性の低下もなかった。
ぼ同様の組成で、外層カバーの材質が同じであるが、実
施例2は内層カバーにゴム粉を配合しており、そのゴム
粉の配合によって、ボール初速が向上していた。また、
実施例2は打球感もソフトに保たれており、かつ耐久性
の低下もなかった。
配合組成のコア用ゴム組成物、内層カバー用組成物およ
び外層カバー用組成物を調製し、前記実施例1などと同
様にして、外径42.8mmのゴルフボールを作製し
た。そして、比較例5としては、市販の「ソフトツーピ
ース」タイプのツーピースソリッドゴルフボールを用
い、実施例3〜4との物性比較に供した。
化防止剤、ハイミラン1706(商品名)、ゴム粉、ハ
イミラン1605(商品名)などは、表1の場合と同様
のものである。
(株)製、亜鉛イオン中和タイプのエチレン−メタクリ
ル酸系のアイオノマー、MI=14、曲げ剛性率=15
30kg/cm2 ※7:三井デュポンポリケミカル(株)製の酢酸ビニル
樹脂、商品名:Evaflex P−2805 ※8:三井デュポンポリケミカル(株)製のハイミラン
1605(商品名)に水酸化マグネシウムを加えて押出
機中で反応させ、ハイミラン1605(商品名)にさら
にマグネシウムイオンを中和度15%で付加したもの
ルフボールについて、そのコアの直径、重量、JIS−
C型硬度計による表面硬度、上記コアに内層カバーを被
覆した後の直径、重量、外層カバーの厚み、ボール物性
〔ボール重量、ボール硬度(圧縮変形量)、ボール外
径、ボール初速、耐久性〕を測定した結果ならびに打球
感を評価した結果を表5に示す。また、表5には比較例
5(市販の「ソフトツーピース」タイプのツーピースソ
リッドゴルフボール)のボール物性や打球感も併せて示
す。
〜4の内層カバーと外層カバーの曲げ剛性率を測定した
ところ、内層カバーの曲げ剛性率は実施例3が1750
kg/cm2 、実施例4が1770kg/cm2 で、比
較例3〜4が1800kg/cm2 であり、外層カバー
の曲げ剛性率はいずれも3700kg/cm2 であっ
た。
例3〜4に比べて、ボール初速が大きく、高反撥弾性で
あることを示していた。すなわち、実施例3と比較例3
を比較すると、これら実施例3と比較例3は、表4に示
すように、コアはまったく同一で、外層カバーの材質も
同じであるが、実施例3は内層カバーにゴム粉を配合し
ており、そのゴム粉の配合によって、ボール初速が向上
していた。また、実施例3は打球感もソフトに保たれて
おり、かつ耐久性の低下もなかった。
ーのみが異なっているだけであるが、実施例4はゴム粉
の配合によってボール初速が向上し、かつ打球感もソフ
トに保たれ、耐久性の低下もなかった。
のツーピースソリッドゴルフボールである比較例5(表
5中には市販品で表示)は、打球感はソフトであるもの
の(ただし、実施例のものよりやや硬い)、ボール初速
が実施例3〜4に比べて低く、また耐久性は非常に悪か
った。
組成物を調製し、前記実施例1などと同様にコアを作製
し、そのコア上にカバー用組成物を射出成形してコアを
カバーで被覆し、外径42.7mmのゴルフボールを作
製した。使用したJSR BR01(商品名)、老化防
止剤、ゴム粉、Mg1605などは表1や表4の場合と
同様のものである。
ルフボールについて、そのコアの直径、重量、JIS−
C型硬度計による表面硬度、ボール物性〔ボール重量、
ボール硬度(圧縮変形量)、ボール外径、ボール初速、
耐久性〕を測定した結果ならびに打球感を評価した結果
を表7に示す。
例6〜7に比べて、ボール初速が大きく、高反撥弾性で
あることを示していた。すなわち、実施例5と比較例6
を対比すると、これら実施例5と比較例6は、表6に示
すように、コアはまったく同一であるが、実施例5はカ
バーにゴム粉を配合しており、そのゴム粉の配合によっ
て、ボール初速が向上していた。また、実施例5は打球
感もソフトに保たれており、かつ耐久性の低下もなかっ
た。
みが異なっているだけであるが、実施例6はゴム粉の配
合によってボール初速が向上し、かつ打球感もソフトに
保たれ、耐久性の低下もなかった。
ル物性を示す比較例5(市販の「ソフトツーピース」タ
イプのツーピースソリッドゴルフボール)に比べて、ボ
ール初速が大きく、かつ耐久性もはるかに優れていた。
の架橋成形体からなる直径31mmのセンターに糸ゴム
を延伸状態で巻き付けて糸巻きコアを形成し、その糸巻
きコアを表8に記載の内層カバー用組成物をあらかじめ
半球殻状に成形した一対のハーフシェルで包み、加熱加
圧成形して被覆し、さらに表8に記載の外層カバー用組
成物を上記内層カバー上に射出成形して、外径42.8
mmのゴルフボールを作製した。
成物の調製にあたって使用したハイミラン1605(商
品名)、ハイミラン1706(商品名)、ゴム粉などは
表1の場合と同様のものである。
(株)製、亜鉛イオン中和イオンタイプのエチレン−メ
タクリル酸系のアイオノマー、MI=1.0、曲げ剛性
率=900kg/cm2
たセンターは、シス−1,4−ポリブタジエン〔日本合
成ゴム(株)製JSR BR01(商品名)〕100重
量部に対しイオウ10重量部、酸化亜鉛5重量部、ステ
アリン酸2部、加硫促進剤(テトラメチルチウラム・ジ
スルフィド)1.5重量部および硫酸バリウム70重量
部をバンバリミキサーで混練し、155℃で20分間架
橋成形したものである。そして、糸ゴムは基材ゴムが天
然ゴム/低シス合成ポリイソプレン〔シェルIR−30
9(商品名)、シェル化学社製〕=50/50(重量
比)からなる通常の糸ゴムである。
ルについて、その内層カバー被覆後の直径、重量、内層
カバーの厚み、外層カバーの厚み、ボール物性〔ボール
重量、ボール硬度(圧縮変形量)、ボール外径、ボール
初速、耐久性〕を測定した結果ならびに打球感を評価し
た結果を表9に示す。
に比べて、ボール初速が大きく、高反撥弾性であること
を示していた。すなわち、実施例7と比較例8を比較す
ると、これら実施例7と比較例8は、糸巻きコアはまっ
たく同一で、外層カバーの材質も同じであるが、実施例
7は内層カバーにゴム粉を配合しており、そのゴム粉の
配合によって、ボール初速が向上していた。また、実施
例7は打球感もソフトに保たれており、かつ耐久性の低
下もなかった。
ールは、打球感がソフトで、高反撥弾性である。
面図である。
面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 エラストマー製のコアと熱可塑性材料か
らなるカバーとを有するゴルフボールにおいて、上記カ
バーが、熱可塑性エラストマー100重量部に対してゴ
ム粉を5〜40重量部配合した熱可塑性材料で形成され
ていることを特徴とするゴルフボール。 - 【請求項2】 エラストマー製のコアと熱可塑性材料か
らなるカバーとを有するゴルフボールにおいて、上記カ
バーが外層カバーと内層カバーの2層からなり、外層カ
バーは厚みが1〜3mmであってゴム粉を含まない熱可
塑性材料で形成され、内層カバーは熱可塑性エラストマ
ー100重量部に対してゴム粉を5〜40重量部配合し
た熱可塑性材料で形成されていることを特徴とするゴル
フボール。 - 【請求項3】 ゴム粉が、シス−1,4−ポリブタジエ
ンに不飽和カルボン酸またはその金属塩、酸化亜鉛およ
び過酸化物を配合したゴム組成物の架橋体を平均粒子径
0.1〜1mmに粉砕したものであることを特徴とする
請求項1または2記載のゴルフボール。 - 【請求項4】 ゴム粉における不飽和カルボン酸または
その金属塩が、メタクリル酸、メタクリル酸亜鉛、アク
リル酸およびアクリル酸亜鉛よりなる群から選ばれる少
なくとも1種であって、その配合量がシス−1,4−ポ
リブタジエン100重量部に対し不飽和カルボン酸の亜
鉛塩として10〜50重量部であることを特徴とする請
求項3記載のゴルフボール。 - 【請求項5】 コアが、シス−1,4−ポリブタジエン
を主材とするゴム組成物の架橋成形体からなる一層構造
のソリッドコア、またはシス−1,4−ポリブタジエン
を主材とするゴム組成物の架橋成形体からなるセンター
に糸ゴムを延伸状態で巻き付けて形成した糸巻きコア、
またはシス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム
組成物の架橋成形体からなる内部コアの周囲にさらにシ
ス−1,4−ポリブタジエンを主材とするゴム組成物の
架橋成形体からなる外部コアを形成した2層構造のソリ
ッドコアであることを特徴とする請求項1、2、3また
は4記載のゴルフボール。 - 【請求項6】 シス−1,4−ポリブタジエンを主材と
するゴム組成物の架橋成形体が、シス−1,4−ポリブ
タジエン100重量部に対しメタクリル酸、メタクリル
酸亜鉛、アクリル酸およびアクリル酸亜鉛よりなる群か
ら選ばれる少なくとも1種をメタクリル酸またはアクリ
ル酸の亜鉛塩として10〜50重量部配合したゴム組成
物の架橋成形体であることを特徴とする請求項5記載の
ゴルフボール。
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