JPH08507930A - ヒトインターロイキン−10のアゴニストおよびアンタゴニスト - Google Patents

ヒトインターロイキン−10のアゴニストおよびアンタゴニスト

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JPH08507930A JP7505238A JP50523895A JPH08507930A JP H08507930 A JPH08507930 A JP H08507930A JP 7505238 A JP7505238 A JP 7505238A JP 50523895 A JP50523895 A JP 50523895A JP H08507930 A JPH08507930 A JP H08507930A
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Abstract

(57)【要約】 本発明によれば成熟ヒトIL−10の末端の修飾に基づくヒトIL−10のアゴニストおよびアンタゴニストが提供される。ヒトIL−10の生物学的活性を供給または阻害するための組成物および方法も提供される。それらの組成物は不適切なTh応答を特色とする疾患の治療に有用である。アゴニストおよびアンタゴニストをコードする核酸、それらの核酸を含む組換えベクターおよび形質転換宿主細胞、ならびに形質転換宿主細胞を用いてアゴニストおよびアンタゴニストを製造する方法も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒトインターロイキン−10のアゴニストおよびアンタゴニスト 発明の背景 本発明は、ヒトインターロイキン−10のアゴニストおよびアンタゴニスト、 ならびに組成物、ならびにそれらを製造および使用するための方法に関するもの である。これらのアゴニストおよびアンタゴニストは、成熟ヒトインターロイキ ン−10のカルボキシルおよび/またはアミノ末端にアミノ酸置換または欠失を 導入することにより製造される。 インターロイキン−10(IL−10)は多数の作用または効果を仲介しうる サイトカインである。IL−10はマウスおよびヒト双方の細胞から単離されて おり、種々の群または副分類のCD4+Tヘルパー(Th)細胞の免疫応答の制 御に関与する。これらのTh細胞はそれらのサイトカイン産生プロフィールによ り種々の副分類に分けられる。これらの副分類のうち2つはTh1およびTh2 細胞と呼ばれる。 Th1 T細胞クローンはインターロイキン−2(IL−2)およびガンマイ ンターフェロン(IFN−γ)を産生し、これに対しTh2細胞クローンはIL −10、インターロイキン−4(IL−4)およびインターロイキン−5(IL −5)を、一般に抗原またはマイトジェンレクチンによる活性化後に分泌する。 両群のTh細胞クローンとも、腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、インターロイ キン−3(IL−3)、および顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM− CSF)などのサイトカインをも産生する。第3カテゴリーのTh細胞(Th0 )はIL−2、IFN−γ、IL−4、IL−5、TNF−α、IL−3および GM−CSFを同時に産生する。 Th1およびTh2細胞の異なるサイトカイン産生パターンは、一部は種々の 病原体に対する応答におけるそれらの役割を反映している。たとえばTh1細胞 は、多様な細胞内病原体に対する効果的な細胞仲介応答に関与する。それらは遅 延型過敏反応にも関与する。Th2細胞は、体液性応答に付随し、これらは抗体 産生を特色とする。大部分の状況で免疫系はその特定の抗原または病原体を排除 するのに最も有効なTh応答を発現するが、常にそうであるとは限らない。 たとえばリーシュマニア症はTh1応答欠陥を特色とする。この欠陥はインビ トロアッセイ法、たとえばクレリチ(Clerici)ら[J.Clin.In vest.84:1892(1989)]が記載したアッセイ法により証明する ことができる。そのようなインビトロアッセイ法の1つを用いて、Th1応答欠 陥は内因性IL−10レベルに起因することが示された。インビトロアッセイに おいてIL−10に対する中和抗体を添加することによりTh1機能を回復しう るからである。 リーシュマニア症および他の疾患は内因性IL−10の不適切な作用に起因す るTh1応答欠陥を特色とするので、それらの疾患を治療するためのアゴニスト およびアンタゴニストが要望されている。 発明の概要 本発明は、ヒトIL−10の生物学的活性を供給または阻害するための組成物 および方法を提供することによりこの要望を満たす。 より詳細には、本発明は157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換する か、または約12個のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個 以上のアミノ酸残基を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10を含 む、ヒトIL−10のアンタゴニストを提供する。 それらのうち3態様のアミノ酸配列を配列表中に配列番号:1、2および3に より定める。 さらに本発明は、157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換するか、ま たは約12個のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個以上の アミノ酸残基を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10を含む、ヒ トIL−10のアンタゴニストをコードする核酸を提供する。それらの核酸を含 む組換えベクター、およびそれらの組換えベクターを含む宿主細胞も本発明によ り提供される。 さらにまた本発明は、157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換するか 、または約12個のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個以 上のアミノ酸残基を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10を含む 、 ヒトIL−10のアンタゴニストを製造する方法であって、前記宿主細胞のいず れかを、アンタゴニストをコードする核酸が発現される条件下で培養することを 含む方法を提供する。 さらにまた本発明は、IL−10の生物学的活性を阻害する方法であって、I L−10に対する受容体を保有する細胞を、157位のリシン残基を酸性アミノ 酸残基で置換するか、または約12個のカルボキシル末端残基を含む領域におい て1個または2個以上のアミノ酸残基を欠失させることにより修飾された成熟ヒ トIL−10を含む、ヒトIL−10のアンタゴニストの有効量と接触させるこ とを含む方法を提供する。 さらにまた本発明は、1−11個のアミノ末端アミノ酸残基の欠失により修飾 された成熟ヒトIL−10を含む、ヒトIL−10のアゴニストを提供する。 それらのアゴニストをコードする核酸、それらの核酸を含む組換えベクターお よび形質転換された宿主細胞、アゴニストの製造方法、ならびに1種類または2 種類以上のIL−10アゴニストまたはアンタゴニストおよび薬剤学的に許容し うるキャリヤーを含む薬剤組成物も本発明により提供される。 発明の説明 本明細書に引用された参考文献はすべてそれらの全体が参考として本明細書に 含まれるものとする。 本発明のアンタゴニストは、内因性IL−10に起因するTh1応答欠陥を特 色とするリーシュマニア症などの疾患を治療するのに有用である。それらはIL −10仲介による免疫抑制またはIL−10の過剰産生に関連する疾患、たとえ ばB細胞リンパ腫の治療にも有用であろう。さらにこれらのアンタゴニストはエ フェクター機能と切り離された強い受容体結合性を示すので、IL−10の作用 メカニズムの解明および合理的な薬物設計に有用である。アンタゴニストを固体 支持体に固定化した状態で、トランスメンブラン領域を欠失した可溶性形態のI L−10受容体のアフィニティ精製に使用しうる。 エプスタイン・バールウイルス(EBV)ウイルス性IL−10蛋白質(BC RFIまたはvIL−10)もIL−10の生物学的活性を保有し、恐らくIL −10受容体に結合するであろう。EBVによるvIL−10活性の発現は、そ れが感染し、複製し、および/または宿主内で自身を維持することに関してウイ ルスに何らかの生存上の利点を与えるのであろう。vIL−10がT細胞および NK細胞の双方によるINF−γ産生をダウンレギュレーションする効力は、そ のB細胞生存性増強効果と共に、vIL−10が抗ウイルス免疫性を抑制するこ とができ、一方では同時にEBVがヒトB細胞をトランスフォーメーションする 効力を増強することを示唆する。 従って本発明のIL−10アンタゴニストは、EBVおよび恐らく他のウイル スに対する抗ウイルス免疫性を効果的に追加するのにも有用であろう。IL−1 0アンタゴニストの用途の可能性に関する詳細については、たとえばハワード( Howard)ら,J.Clin.Immunol.12:239(1992) を参照されたい。 本発明の突然変異IL−10アンタゴニストの代表的な3態様を、後記の実施 例に示す。1態様においては、成熟ヒトIL−10の配列の157位のリシン残 基がグルタミン酸残基で置換されている(配列番号:1)。他の態様においては 、ヒトIL−10のカルボキシル末端から3個(配列番号:2)または4個(配 列番号:3)のアミノ酸残基が欠失している。これらのアンタゴニストを以下に おいて、それぞれK157E、C△3およびC△4アンタゴニストと呼ぶ。 本明細書において用いる用語“成熟ヒトIL−10”は、リーダー配列を欠如 した蛋白質であって、(a)配列番号:4により定められる配列に実質的に等し いアミノ酸配列をもち、かつ(b)天然IL−10と共通な生物学的活性をもつ 蛋白質であると定義される。これには実質的に生物学的活性を損なわない1また は2以上の保存的アミノ酸置換基を含む天然対立遺伝子変異体または他の変異体 が含まれる[グランサム(Grantham),Science 185:86 2(1974)]。このような保存的置換基には、同義アミノ酸群、たとえば米 国特許第5,017,691号明細書(リーら)に記載されるものが含まれる。 以上の態様は現時点で好ましいが、ヒトIL−10のカルボキシル末端の他の 修飾により他のアンタゴニストを製造しうることは理解されるであろう。たとえ ば157位のリシン残基をグルタミン酸残基の代わりにアスパラギン酸残基で置 換することによって有効なアンタゴニストを製造することが可能であろう。従っ て本明細書において用いる用語“酸性アミノ酸残基”はアスパラギン酸およびグ ルタミン酸残基を共に包含するものと定義される。 より多いか、またはより少ない欠失を行うこともできる。約12個のカルボキ シル末端残基を含む、1個または2個以上のアミノ酸残基を欠失させることがで きる。好ましくは約8個の末端残基、より好ましくは3または4個の末端残基を 欠失させることができる。 意外にも、成熟ヒトIL−10のアミノ末端から最高11個のアミノ酸残基を 欠失させうることも見出された。これらのトランケートした変異体はIL−10 自身と比較して異なる薬物動力学的特性をもつ可能性があるが、これらは後記の MC/9マスト細胞剌激アッセイ法により測定して成熟ヒトIL−10の生物学 的活性を保有する。従ってそれらはIL−10自身による治療に感受性であるい ずれの適応症の治療にも有用である。それらは本発明のアンタゴニストにつき先 に述べた幾つかの目的、たとえばアフィニティ精製にも有用である。 それらはヒトIL−10の生物学的活性を保有するが、短縮されたアミノ酸配 列をもつので、これらの変異体を本明細書において“ヒトIL−10のアゴニス ト”とも呼ぶ。 しかし12位のシステイン残基は生物学的活性にとって必須であると考えられ る。事実、このシステイン残基を含めた最初の12個の残基の欠失は、生物学的 活性をもたない変異体を生成した。従ってアミノ末端における欠失は最初の11 個の残基のうち1個または2個以上の欠失に限定される。 このようなアミノ末端欠失を前記のカルボキシル末端修飾と組み合わせて、後 記の特性をもつ、ただし恐らくは異なる薬物動力学的特性をもつアンタゴニスト を製造することもできる。これらのアンタゴニストも本発明の一部である。 IL−10アゴニストおよびアンタゴニストをコードする核酸も本発明の一部 である。もちろん遺伝子コードの縮重のため、それぞれのアゴニストおよびアン タゴニストをコードしうる多数の異なる核酸があることは、当業者は周知である 。使用する個々のコドンは、構築の簡便さ、および原核細胞系または真核細胞系 における最適発現を得るように選ぶことができる。 好ましくはアゴニストおよびアンタゴニストをコードする核酸は、ポリメラー ゼ連鎖反応(PCR)[サイキ(Saiki)ら,Science 239:4 87(1988)]を利用して、ドーエルティー(Daugherty)ら[N ucleic Acids Res.19:2471(1991)]に例示され るようにヒトIL−10をコードするcDNAを修飾することにより調製される 。このようなcDNAは当技術分野で周知であり、たとえば国際特許出願公開第 91/00349号明細書に記載される標準法により調製することができる。ヒ トIL−10をコードする配列を含むクローンも、アメリカン・タイプ・カルチ ャー・コレクション(ATCC)、メリーランド州ロックビルに寄託番号681 91および68192で寄託されている。 あるいは周知の部位特異的突然変異誘発法を用いてDNAを修飾することがで きる。たとえばギルマン(Gillman)ら,Gene 8:81(1979 );ロバーツ(Roberts)ら,Nature 328:731(1987 )、またはイニス(Innis)(編),1990.PCR Protocol s:A Guide to Methods and Application s,アカデミック・プレス、ニューヨーク州ニューヨークを参照されたい。 本発明の核酸は、たとえばマッツーシ(Matteucci)ら[J.Am. Chem.Soc.103:3185(1981)]のホスホルアミダイト固体 支持体法、ヨー(Yoo)ら[J.Biol.Chem.764:17078( 1989)]の方法、または他の周知の方法により化学的に合成することもでき る。 前記の核酸を含む組換えベクターも本発明の一部であり、それらのベクターで 形質転換された宿主細胞、ならびにアゴニストおよびアンタゴニストを製造する 方法も同様である。 アゴニストおよびアンタゴニストのうちいずれかをコードするDNAを多数の 既知の発現ベクターのうちいずれかに挿入するのは、DNAおよびベクター双方 の末端が適合性の制限部位を含む場合には容易に行われる。これが行えない場合 、制限エンドヌクレアーゼ開裂により形成された一本鎖DNAオーバーハングを 消化することによりDNAおよび/またはベクターの末端を修飾して平滑末端に するか、あるいは一本鎖末端を適宜なDNAポリメラーゼでフィルインして同様 な 結果を得ることが必要であろう。 あるいはヌクレオチド配列(リンカー)を末端にリゲートすることにより、目 的とする任意の部位を形成することができる。それらのリンカーは、目的とする 制限部位を定める特異的オリゴヌクレオチド配列を含むことができる。開裂した ベクターおよびDNAフラグメントを、必要な場合には、ホモポリマーテイル付 加またはPCRにより修飾することもできる。 本発明のアンタゴニストはヒトIL−10自身のものに類似するヒトIL−1 0受容体結合アフィニティを特色とするが、本質的に生物学的活性をもたない。 好ましくはそれらは、標準的アッセイ法においてヒトIL−10の生物学的活性 の約10%未満、より好ましくは約1%未満をもつであろう。 アンタゴニストは、典型的には、IL−10受容体を保有する細胞においてI L−10の生物学的活性の少なくとも約25%の阻害を生じる。好ましくは阻害 度は少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約75%であろう。実際の 阻害度は測定された個々の生物学的活性に応じて異なる可能性がある。 アゴニストおよびアンタゴニストは適切な方法により、たとえば全固相合成法 、部分固相合成法、フラグメント縮合法、または古典的な溶液合成法により化学 的に合成することもできる。化学的に合成されるポリペプチドは、たとえばメリ フィールド(Merrifield)[J.Am.Chem.Soc.85:2 149(1963);Science 232:341(1986)]およびア サートン(Atherton)ら(Solid Phase Peptide Synthesis:A Practical Approach,1989, IRLプレス,オクスフォード)の記載に従って固相ペプチド合成法により製造 することが好ましい。 アゴニストおよびアンタゴニストは、いかなる方法で製造されたとしても、た とえばHPLC、ゲル濾過、イオン交換および分配クロマトグラフィー、向流分 配および/または他の周知の方法で精製することができる。 1種類または2種類以上のIL−10アゴニストもしくはアンタゴニストまた はその薬剤学的に許容しうる塩、および生理学的に許容しうるキャリヤーを混合 することにより、薬剤組成物を調製することができる。 有用な薬剤学的キャリヤーは、本発明の組成物を患者に送達するのに適した任 意の適合性無毒性物質であってよい。無菌の水、アルコール、脂肪、ろう、およ び不活性固体がキャリヤーに含まれる。薬剤学的に許容しうるアジュバント(緩 衝剤、分散助剤)を薬剤組成物に含有させてもよい。一般にそれらの薬物の非経 口投与に有用な組成物は周知である;たとえばRemington’s Pha rmaceutical Science,18版(メルク・パブリシング・カ ンパニー、ペンシルベニア州イーストン、1990)。たとえば無菌形態の1回 量包装が好ましい場合が多い。 アゴニストおよびアンタゴニストの投与は、非経口的に腹腔内、静脈内、皮下 もしくは筋肉内への注射もしくは注入により、または他の許容しうる全身的方法 により行うことが好ましい。あるいはアンタゴニストは移植または注入可能なド ラッグデリバリーシステムにより投与しうる[たとえばウルカルト(Urquh art)ら,Ann.Rev.Pharmacol.Toxicol.24:1 99(1984);レビス(Lewis)編,Controlled Rele ase of Pesticides and Pharmaceutical s,1981,プレナム・プレス、ニューヨーク州ニューヨーク;米国特許第3 ,773,919および3,270,960号明細書を参照されたい]。アンタ ゴニストを胃腸プロテアーゼから保護する周知の配合物を用いて経口投与を行う こともできる。 アゴニストおよびアンタゴニストを標準的な遺伝子療法により送達することも でき、これには組織への直接核酸注射、組換えウイルスベクターまたはリポソー ムの使用、およびトランスフェクションした細胞の移植が含まれる。たとえばロ ーゼンバーグ(Rosenberg),J.Clin.Oncol.10:18 0(1992)を参照されたい。 アゴニストおよびアンタゴニストは単独で、またはTh応答欠陥を特色とする 状態の治療に一般に用いられる他の薬剤1種類または2種類以上と組み合わせて 投与することができる。たとえばインターロイキン−12(IL−12)または ガンマインターフェロン(IFN−γ)をアンタゴニストと組み合わせ投与する ことができる。インシュリン依存性糖尿病の治療または予防のためにIL−10 の代わりにアゴニストを使用する場合、インシュリン、サイクロスポリン、プレ ドニソンまたはアザチオプリンをアゴニストと組み合わせ投与することができる (出願中の米国特許出願第07/955,523号明細書、1992年10月1 日出願を参照されたい)。 他の薬剤1種類または2種類以上とのこのような組み合わせ投与は、アゴニス トまたはアンタゴニストの併用(同時)または逐次(前または後)投与のいずれ であってもよい。投与された薬剤はすべて療法効果をもつのに十分なレベルで患 者内に存在しなければならない。典型的には、第1薬剤のほぼ半減期以内に第2 薬剤を投与する場合、それら2薬剤は組み合わせ投与されたとみなされる。 個々の状況に適切なアゴニストまたはアンタゴニストの投与量の決定は、当業 者が容易になしうるものである。一般に、治療は最適量より少ない投与量で開始 する。その後、その状況での最適効果が達成されるまで投与量を少量ずつ増加す る。所望により全1日量を分割して1日のうちに少量ずつ投与するのが好都合で ある。 有効量は1または2以上の臨床パラメーターの明らかな改善、および/または Thの既知の機能(それらのうち幾つか、たとえばIL−2の産生は前述)のう ち1または2以上における統計的に有意に改善された応答を生じる用量である。 この応答は患者から採取した血液を用いてインビトロで、たとえばクレリチ(C lerici)ら(前掲)の記載に従って測定することができる。このようなイ ンビトロアッセイを療法開始の前に実施して、改善した応答を比較しうる参照ベ ースラインを得ることができる。 アゴニストおよびアンタゴニストならびにその薬剤学的に許容しうる塩を個々 の患者に投与する実際の量および回数は、患者の年齢、状態および体格、ならび に治療する症状の程度を考慮して、担当医の判断に従って調節されるであろう。 実施例 本発明を以下の実施例により説明する。別に明記しない限り固体混合物中の固 体、液体中の液体、および液体中の固体はそれぞれw/w、v/vおよびw/v 基準である。 試薬および一般法 制限エンドヌクレアーゼはベーリンガー・マンハイム(インディアナ州インデ ィアナポリス)から入手され、一方DNAリゲーションキットはタカラ・バイオ ケムInc.(カリフォルニア州バークレー)から購入された。Taqポリメラ ーゼおよびPfuポリメラーゼはストラタジーン(カリフォルニア州ラジョラ) から入手された。組換えヒトIL−10(hIL−10)は、標準法によりチャ イニーズハムスター卵巣細胞(CHO)において、本質的にツジモト(Tsuj imoto)ら[J.Biochem.106:23(1989)]の記載に従 って製造された。組織培養培地、ウシ胎児血清およびグルタミンはギブコ−BR L(メリーランド州ゲイタースバーグ)から購入された。オリゴヌクレオチドプ ライマーは標準法により、アプライド・バイオシステムズ380A、380Bま たは394 DNA合成装置(カリフォルニア州フォスター・シティー)を用い て合成された。 標準的な組換えDNA法は、本質的にサムブルック(Sambrook)ら, Molecular Cloning:A Laboratory Manua l,第2版,1989,コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレ ス,ニューヨーク州プレインビューの記載に従って実施された。トランスフェクション 過渡的発現を下記により実施した。COS細胞(ATCC CRL 1651 )を、10%ウシ胎児血清、6mMグルタミンおよびペニシリン/ストレプトマ イシンを補充したダルベッコのの改良イーグル培地(DMEM)で維持した。ト ランスフェクションはバイオラド、ジーン・パルサー(GENE PULSER 、登録商標)(カリフォルニア州リッチモンド)を用いるエレクトロポレーショ ンにより実施された。 トリプシン−EDTA処理により細胞を培養皿から脱着し、新鮮な培養培地に 懸濁した。容量250μl中、約5×106の細胞を5μgのプラスミドDNA と混合し、次いで電圧およびキャパシタンスをそれぞれ0.2Vおよび960m FDに設定してエレクトロポレーションした。 エレクトロポレーション後に細胞を10cmの培養皿に移し、37℃で5%C O2において6時間、10mlの血清含有DMEM中で培養した。細胞が皿に付 着したのち、培地を吸引により除去し、無血清培地と交換した。72時間後に調 整培地を分析用に採集した。 アンタゴニストの調製 野生型ヒトIL−10 cDNAおよび発現ベクターの再構築 発現および操作を容易にするために、PCRによりpCDSRα−系hIL− 10ベクターを鋳型として用いて、hIL−10 cDNAのコード領域を形成 した[ビエイラ(Vieira)ら,Proc.Natl.Acad.Sci. USA 88:1172(1991);配列はジーンバンクに受託番号No.M 57627で寄託された]。ただし他の既知のcDNA源も使用しうる。 コザク脊椎動物共通翻訳イニシエーター[Kozak,Nucleic Ac ids Res.20:8125(1987)]をB1789CCと表示される 5′プライマー(配列番号:5)に導入した。PstI部位およびEcoRI部 位をそれぞれ5′プライマーB1789CCおよびA1715CCと表示される 3′プライマー(配列番号:6)に付加した。 上記プライマーを用いて、hIL−10 cDNAを50μl容量の反応混合 物中において50μlパラフィン油を積層して、0.5mlのエッペンドルフ試 験管内でPCR処理した。反応混合物は典型的には下記を含有していた:26. 5μlのH2O,5μlのTaq(Thermus aquaticus)DN Aポリメラーゼ緩衝液[反応中の最終濃度:10mMトリス−HCl,pH8. 8,50mM KCl,1.5mM MgCl2,0.001%(w/v)ゼラ チン],200μM dNTP,60ngの鋳型DNA,各10pmolの5′ プライマーB1789CCおよび3′プライマーA1715CC,ならびに0. 5μlのTaqポリメラーゼ(2単位)。 反応をPHC−1サーモサイクラー(テクネ、ニュージャージー州プリンスト ン)により実施した;30サイクル:変性のために95℃で2分;アニーリング のために42℃で2分;および合成のために70℃で1分。30回目のサイクル が終了した時点で、反応混合物を延長のために72℃でさらに9分間インキュベ ートした。 PCR混合物を、0.5μg/ml臭化エチジウムを含有する1.2%アガロ ース トリス−アセテートゲル中で電気泳動した。予想サイズのDNAフラグメ ントをゲルから切り取り、ジーンクリーン(GENECLEAN、登録商標)キ ット(カリフォルニア州ラホヤ)により精製した。ゲルから回収したのち生成物 DNAをPstIおよびEcoRIで消化し、ゲル電気泳動により単離し、ジー ンクリーン処理し、PstI/EcoRI制限フラグメントとして発現ベクター pDSRG(ATCC 68233)中へクローニングし、次いで発現ベクター pSV.Sport(ギブコ−BRL、メリーランド州ゲイタースバーグ)中へ 移した。 このhIL−10含有ベクターを大腸菌(E.coli)DH5α株(ギブコ −BRL)中で増殖させ、DNAの配列をDNA配列決定により確認した。この pSV.Sport系hIL−10をCOSトランスフェクションおよび突然変 異hIL−10ベクターの構築に用いた。 再合成されたhIL−10 cDNAはユニークBglII部位およびユニー クBstEII部位を保有し、それらは両方とも野生型cDNA中に存在してい た。これら2つの内部制限部位(それらの相対位置を模式的に下記に示す)をの ちにカセット式置換による突然変異hIL−10 cDNAの形成に使用した。 カルボキシル末端修飾 hIL−10のC−末端突然変異アンタゴニストを形成するために、野生型h IL−10 cDNAのBstEII/EcoRI領域に対応する突然変異cD NAフラグメントをPCRにより合成し、前記pSV.Sport hIL−1 0 DNA中の対応する領域の置換に用いた。 ヒトIL−10の、K157E、C△3およびC△4突然変異アンタゴニスト を、これらの突然変異が3′末端プライマーに予め導入された、前記の再合成h IL−10 cDNAの配列に対して相補的なオリゴヌクレオチドプライマーを 用いるPCRにより製造した。 配列番号:7により定められるアミノ酸配列をもつB3351CCと表示され る5′プライマーを用いて、3種類の突然変異アンタゴニストを製造した。この 5′プライマーの配列は、野生型hIL−10 cDNAのユニークBstEI I制限部位を包含するヒトIL−10 cDNA内部配列に対して相補的であっ た。アンタゴニストを形成するために用いた3′プライマーは、hIL−10を コードするcDNAの3′末端配列に対して相補的な配列をもっていた。これら のプライマーは下記のものであり、それらの配列を定める配列番号を付記する: 上記プライマーを用いて、ヒトIL−10 cDNAを50μl容量の反応混 合物中において50μlパラフィン油を積層して、0.5mlのエッペンドルフ 試験管内でPCR処理した。反応混合物は典型的には下記を含有していた:26 .5μlのH2O,5μlのpfu DNAポリメラーゼ緩衝液[反応中の最終 濃度:20mMトリス−HCl,pH8.2,10mM KCl,2mM Mg Cl2,6mM(NH42SO4,0.1%トリトンX−100,および10μg /mlの無ヌクレアーゼ−ウシ血清アルブミン(BSA)],200μM dN TP,40ngの鋳型DNA,各10pmolの5′プライマーB3351CC および3′プライマーのうちの1つ,ならびに0.5μlのpfuポリメラーゼ (2.5単位)。 反応をPHC−1サーモサイクラー(テクネ、ニュージャージー州プリンスト ン)で実施した;22サイクル:変性のために94℃で2分;アニーリングのた めに50℃で2分;および合成のために72℃で2分。22回目のサイクルが終 了した時点で、反応混合物を延長のために72℃でさらに7.5分間インキュベ ートした。 PCR混合物を、フェノール−CHCl3抽出およびエタノール沈殿により処 理し、次いで順次BstEIIおよびEcoRIで消化した。この制限消化生成 物を、0.5μg/ml臭化エチジウムを含有する1%アガロース/トリス−ア セテートゲル中で電気泳動した。予想サイズのDNAフラグメントをゲルから切 り取り、フェノール−CHCl3抽出およびエタノール沈殿により回収した。 ゲルから回収したのち、hIL−10突然変異体のBstEII/EcoRI 制限フラグメントを用いて、pSV.Sportベクター中の野生型hIL−1 0 cDNAの対応する領域を置換した。pSV.Sport系hIL−10突 然変異cDNAを大腸菌DH5α株中で増殖させ、DNA配列決定により確認し た。同じ発現ベクターを前記に従ってCOS細胞のトランスフェクションに用い た。アミノ末端修飾 ヒトIL−10のN末端変異体を形成するために、野生型hIL−10 cD NAのPstI/BglII領域に対応する修飾cDNAフラグメントを、プラ イマー対を用いてDNA鋳型なしにPCRにより合成した。得られたフラグメン トを用いて、pSV.Sportベクター中の野生型hIL−10 cDNAの 対応する領域を置換した。こうして、野生型hIL−10のN末端から7個(変 異体N△7)、10個(変異体N△10)、11個(変異体N△11)、または 12個(変異体N△12)の残基を欠失した変異体が形成された。それぞれの変 異体を形成するために用いたプライマー対は下記のものであり、それらの配列を 定める配列番号を付記する: 上記プライマー対のそれぞれのプライマー10pmolを用いて、C末端突然 変異アンタゴニストの合成につき先に記載したと同様にPCRを実施した。PC R混合物を、フェノール−CHCl3抽出およびエタノール沈殿により処理し、 順次BglIIおよびPstIで消化した。この制限消化生成物を前記に従って アガロースゲル中で電気泳動し、予想サイズのDNAフラグメントをゲルから切 り取り、フェノール−CHCl3抽出およびエタノール沈殿により回収した。 ゲルから回収したのち、hIL−10変異体のPstI/BglII制限フラ グメントを用いて、pSV.Sportベクター中の野生型hIL−10 cD NAの対応する領域を、PstI/BglII消化によるその領域の切除および 置換フラグメントのリゲーションにより置換した。pSV.Sport系hIL −10突然変異cDNAを前記に従って増殖させ、確認し、使用した。 得られたN△7、N△10、N△11およびN△12変異体は、それぞれ配列 番号:4の残基8−160、11−160、12−160、および13−160 で定められるアミノ酸配列をもっていた。N末端修飾を含むヒトIL−10アンタゴニスト アミノ末端およびカルボキシル末端の両方に修飾を含むアンタゴニストは、前 記方法を組み合わせることによって容易に調製しうる。たとえばN△7/K15 7Eアンタゴニストは、下記により形成しうる:前記の5′プライマーB335 1CCおよび3′プライマーC3481CCを用いてPCRを実施することによ り、K157EアンタゴニストをコードするcDNAを含むpSV.Sport を製造する。前記に従って5′プライマーC3352CCおよび3′プライマー C3355CCを用いてN△7変異体フラグメントを調製し、単離したのち、変 異体のPstI/BglII制限フラグメントを用いてpSV.Sportベク ター中のK157E突然変異DNAの対応する領域を、PstI/BglII消 化による切除および置換フラグメントのリゲーションにより置換する。 代謝標識 COS細胞を前記に従って、ヒトIL−10をコードするcDNA挿入配列; アンタゴニストK157E、C△3もしくはC△4;またはアゴニスト変異体N △7、N△10、N△11およびN△12を保有する発現ベクターpSV.Sp ortでトランスフェクションした。次いで細胞を10cmの培養皿内で血清含 有培養培地中において48−72時間インキュベートした。このインキュベーシ ョン後に培養皿をリン酸緩衝食塩水(PBS)で2回洗浄し、37℃で5%CO2 中において30分間、透析FBSおよびグルタミンを補充した8ml/皿の無 メチオニン−DMEM培地と共にインキュベートした。各皿の培地を吸引により 除去し、250−300μCiの32S−メチオニン(デュポンNEN、マサチュ セッツ州ボストン;比放射能43.3mCi/ml)を含有する無メチオニン− 培地500μlと交換した。 細胞を37℃で5%CO2中において5時間インキュベートしたのち、10μ lの1.5mg/ml L−メチオニン原液を皿に添加し、30分間のチェイス を行った。標識された調整培地を採集し、10−20%ゲル中で非還元性条件下 にドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動[SDS PAGE ;レムリ(Laemmli),Nature 227:680(1970)]し 、ゲルを乾燥させ、標準法およびコダックXARフィルムを用いてオートラジオ グラフィー処理した。 オートラジオグラフィーによりヒトIL−10;アンタゴニストK157E、 C△3およびC△4;ならびにアゴニストN△7およびN△10についての明瞭 な標識バンドが見られ、これらはすべて見掛け分子量約16−18キロダルトン で移動した。同等なトランスフェクションおよび細胞培養条件下で3種類すべて のヒトIL−10カルボキシル末端突然変異アンタゴニストが若干低いレベルで 発現した(IL−10のものより約2−4倍低い)。アミノ末端アゴニスト変異 体N△7の発現はIL−10のものに匹敵し、一方N△10変異体はIL−10 のレベルより約4倍低いレベルで発現した。変異体N△11およびN△12の発 現はこの方法で検出するには低すぎた。 ELISA分析 突然変異アンタゴニストおよびヒトIL−10のレベルをCOS細胞調整培地 においてさらに定量するために、酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELIS A)を本質的にアブラムス(Abrams)ら[Immunol.Rev.12 7:5(1992)]の記載に従って実施した。ヒトIL−10上の異なるエピ トープに対する2種類のモノクローナル抗体(9D7および12G8と表示され る)を標準法により調製し、それぞれ捕獲剤および検出剤として用いた。系列希 釈した調整培地を、精製した組換えヒトIL−10を基準として用いるこのアッ セイにおいて試験した。このアッセイの検出限界は約1ng/mlであり、典型 的には100−300ng/mlの範囲のIL−10レベルが72時間のインキ ュベーション後の培養培地中に測定された。 これにより、IL−10とアンタゴニストの相対レベルは代謝標識法により得 られた結果と良好に相関することが認められ、このことは使用したモノクローナ ル抗体により認識されたエピトープは突然変異領域には存在しないことを示唆し た。典型的なアッセイにおいて、ヒトIL−10、K157E、C△3、C△4 、N△7、N△10、N△11およびN△12につき測定された発現レベルはそ れぞれ133、80、63、48、139、28、23および6.5ng/ml であった。 バイオアッセイ ヒトIL−10および代表的IL−10突然変異アンタゴニストを、マウスマ スト細胞およびヒト末梢単核細胞(PBMC)を用いて活性につき試験した。 マスト細胞刺激アッセイ法は本質的にオガラ(O’Gara)ら[Int.I mmunol.2:821(1990)]およびトンプソン−スナイプス(Th ompson−Snipes)ら[J.Exp.Med.173:507(19 91)]の記載に従って実施された。要約すると、ウェル当たり5×103のM C/9細胞(ATCC CRL 8306)を、96ウェルミクロタイタープレ ート中で100μlのアッセイ培地[10%ウシ胎児血清(FBS),50μM β−メルカプトエタノール,2mMグルタミンおよびペニシリン/ストレプト マイシンを含むRPMI−1640]中において種々の量のヒトIL−10また はいずれかのIL−10アンタゴニストで48時間処理した。次いで25μlの 5mg/ml MTT[3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2, 5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド](シグマ、ミズーリ州セントルイス) を各ウェルに添加し、プレートを3−5時間インキュベートした。次いで10m M HClを含む10%SDSを用いて細胞を溶解し、570nmにおける吸光 度を測定した。 ヒトIL−10ならびに変異体N△7、N△10およびN△11はこのアッセ イにおいて活性であったが、変異体N△12については活性が見られなかった。 カルボキシル末端突然変異アンタゴニストは、最高375ng/ml(強い活性 を生じたIL−10の量の約100倍)において試験した場合ですら活性ではな かった。 リポ多糖類(LPS)により誘発されたサイトカイン合成のIL−10アンタ ゴニストによる阻害を測定するために、ヒト末梢単核細胞(PBMC)を健康な ドナーから採取し、フィコール(FICOLL、登録商標)密度勾配遠心分離に より単離した[ボユム(Boyum),Scand.J.Clin.Lab.I nvest.Suppl:77(1966)]。PBMCのアリコートを96ウ ェルミクロタイタープレートのウェル(105細胞/ウェル;5%FBS)、ペ ニシリン/ストレプトマイシン、非必須アミノ酸、ピルビン酸ナトリウムおよび 2mMグルタミンを含有するRPMI−1640培地 200μl中)に移した 。 ヒトIL−10を一定の100pM濃度で、幾つかのウェルに100倍過剰モ ル(10nM)のIL−10アンタゴニスト(ELISAにより測定)と共に、 またはアンタゴニストなしで添加した。その直後にLPS(シグマ)を各ウェル に最終濃度80ng/mlとなるように添加した。それぞれIL−10発現ベク ターまたはプラスミドpSV.SportでトランスフェクションしたCOS細 胞により調整した培地を用いて、陽性および陰性のIL−10対照を平行してイ ンキュベートした。後者の対照調整培地をすべての試料に対する希釈剤として用 いた。測定はすべて二重に実施され、異なる細胞バッチを用いる追跡アッセイに より確認された。 プレートを37℃で5%CO2の加湿雰囲気中において24時間インキュベー トしたのち、上澄液を採取し、後の分析のために−20℃に貯蔵した。採取した 試料においてIL−6、IL−1αおよびTNFαのレベルを、ELISAキッ ト(RアンドDシステムズ、ミネソタ州ミネアポリス)により製造業者の指示に 従って測定した。 表1に示すように、すべてのアンタゴニストがこのアッセイにおいてサイトカ イン合成に対するIL−10の阻害活性を逆転させることが認められた。 種々の量のIL−10突然変異アンタゴニストをIL−10の不在下で用いた 同様なアッセイは、いずれのアンタゴニストもサイトカイン合成阻害活性をもた ないことを示した。いずれのアンタゴニストについても最高100pMの濃度で 阻害活性が検出されなかった。 T細胞活性に対するIL−10の作用を調べるために、混合リンパ球応答(M LR)アッセイを実施した。ヒトPBMCを前記に従って単離した。細胞を50 mg/mlのマイトマイシンC(シグマ、ミズーリ州セントルイス)で37℃に おいて20分間処理することにより、刺激PBMCを調製した。 それぞれ約1×105の応答PBMCと刺激細胞を96ウェルミクロタイター ディッシュの各ウェル内で、種々の量のヒトIL−10またはK157E、C△ 3もしくはC△4アンタゴニストのうちのいずれかと共に合計200μlで混合 した(三重試験で)。細胞を37℃で5%CO2において6日間インキュベート したのち、ウェル当たり1μCiのトリチウム化チミジン([3H]−TdR; 15.6Ci/mmol、NEN、マサチュセッツ州ボストン)で培養物を16 時間パルスした。細胞溶解物を96ウェル細胞ハーベスター(スカトロン・イン コーポレーテッド、バージニア州スターライン)によりフィルター上に採集し、 β−カウンター(ファルマシアLKBニュークリアー・インコーポレーテッド、 メリーランド州ゲイタースバーグ)で計数した。 アンタゴニストはMLRを1ng/mlの濃度で阻害し得ないことが認められ た。これに対しヒトIL−10はその濃度で82%のMLR阻害を生じた。 受容体結合アッセイ 精製ヒトIL−10(純度約99%)をエンザイモビーズ(ENZYMOBE AD、登録商標)法(バイオラド、カリフォルニア州リッチモンド)により、製 造業者の指示に従って放射性ヨウ素化した。ヒトIL−10受容体cDNAを発 現するトランスフェクションしたCOS細胞約4×105個を200×gで10 分間の遠心分離によりペレット化し、結合用緩衝液(PBS,10%ウシ胎児血 清,0.1%NaN3)で洗浄し、[125I]−ヒトIL−10(比放射能225 μCi/μg)を含有する結合用緩衝液200μlに150pMの濃度で、ヒト IL−10または本発明の突然変異アンタゴニストのいずれかをコードするcD NAを発現するCOS細胞からの系列希釈した調整培地と共に再懸濁した。 4℃で2時間のインキュベーション後に、細胞を同温度において200×gで 10分間遠心分離した。次いで上澄液を除去し、標識IL−10を含有しない結 合用緩衝液100μlに各細胞ペレットを再懸濁し、長いミクロ遠心管内で結合 用緩衝液中の10%グリセリン200μl上に積層し、4℃において200×g で10分間遠心分離し、液体窒素中で急速凍結した。次いで細胞ペレットを切り 取って計数用試験管に装入し、クリニガンマ(CLINIGAMMA、登録商標 ) 1272カウンター(ファルマシアLKB)で計数した。500−1000倍モ ル過剰の非標識ヒトIL−10の存在下で結合を実施することにより、非特異的 結合を測定した。 結果を表2に示す。表においてすべてのIL−10アンタゴニストが受容体結 合競合においてIL−10自身とほとんど同程度に有効であったことが分かる。 当業者に自明のとおり、本発明の精神および範囲から逸脱することなく本発明 の多数の修正および変更をなしうる。本明細書に記載した具体的態様は例示のた めに提示したにすぎず、本発明は請求の範囲によってのみ限定される。 配列表 配列番号:1 配列の長さ:160アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:peptide 配列: 配列番号:2 配列の長さ:157アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:peptide 配列: 配列番号:3 配列の長さ:156アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:peptide 配列: 配列番号:4 配列の長さ:160アミノ酸 配列の型:アミノ酸 卜ポロジー:直鎖状 配列の種類:peptide 配列: 配列番号:5 配列の長さ:60塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:6 配列の長さ:41塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:7 配列の長さ:85塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:8 配列の長さ:49塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:9 配列の長さ:40塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:10 配列の長さ:37塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:11 配列の長さ:91塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:12 配列の長さ:90塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:13 配列の長さ:82塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:14 配列の長さ:81塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:15 配列の長さ:82塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:16 配列の長さ:78塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:17 配列の長さ:81塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列: 配列番号:18 配列の長さ:75塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【手続補正書】 【提出日】1996年1月26日 【補正内容】 請求の範囲 1.157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換するか、または約12個 のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個以上のアミノ酸残基 を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10を含む、ヒトIL−10 のアンタゴニスト。 2.157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換するか、または約12個 のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個以上のアミノ酸残基 を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10を含むヒトIL−10の アンタゴニストをコードする核酸。 3.1−11個のアミノ末端アミノ酸残基の欠失により修飾された成熟ヒトI L−10を含む、ヒトIL−10のアゴニスト。 4.1−11個のアミノ末端アミノ酸残基の欠失により修飾された成熟ヒトI L−10を含むヒトIL−10のアゴニストをコードする核酸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AU, BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,FI,G E,HU,JP,KG,KR,KZ,LK,LT,LV ,MD,MG,MN,NO,NZ,PL,RO,RU, SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換するか、または約12個 のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個以上のアミノ酸残基 を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10を含む、ヒトIL−10 のアンタゴニスト 2.アミノ末端から1−11個のアミノ酸残基が欠失した、請求項1に記載の アンタゴニスト。 3.配列番号:1、2または3により定められるアミノ酸配列を有する、請求 項1に記載のアンタゴニスト。 4.157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換するか、または約12個 のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個以上のアミノ酸残基 を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10を含むヒトIL−10の アンタゴニストをコードする核酸。 5.アミノ末端から1−11個のアミノ酸残基が欠失したアンタゴニストをコ ードする、請求項4に記載の核酸。 6.配列番号:1、2または3により定められるアミノ酸配列を有する、ヒト IL−10のアンタゴニストをコードする、請求項4に記載の核酸。 7.請求項4に記載の核酸を含む組換えベクターであって、該核酸の発現を指 示しうるベクター。 8.請求項7に記載の組換えベクターを含む宿主細胞。 9.157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換するか、または約12個 のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個以上のアミノ酸残基 を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10を含む、ヒトIL−10 のアンタゴニストを製造する方法であって、請求項8に記載の宿主細胞を該核酸 が発現される条件下で培養することを含む方法。 10.核酸がアミノ末端から1−11個のアミノ酸残基が欠失したアンタゴニ ストをコードする、請求項9に記載の方法。 11.核酸が配列番号:1、2または3により定められるアミノ酸配列を有す るアンタゴニストをコードする、請求項9に記載の方法。 12.ヒトIL−10の生物学的活性を阻害する方法であって、ヒトIL−1 0に対する受容体を保有する細胞を、157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基 で置換するか、または約12個のカルボキシル末端残基を含む領域において1個 または2個以上のアミノ酸残基を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL −10を含むヒトIL−10のアンタゴニストの有効量と接触させることを含む 方法。 13.アンタゴニストのアミノ末端から1−11個のアミノ酸残基が欠失した 、請求項12に記載の方法。 14.アンタゴニストが配列番号:1、2または3により定められるアミノ酸 配列を有する、請求項12に記載の方法。 15.1−11個のアミノ末端アミノ酸残基の欠失により修飾された成熟ヒト IL−10を含む、ヒトIL−10のアゴニスト。 16.7、10または11個のアミノ酸残基が欠失した、請求項15に記載の アンタゴニスト。 17.1−11個のアミノ末端アミノ酸残基の欠失により修飾された成熟ヒト IL−10を含むヒトIL−10のアゴニストをコードする核酸。 18.7、10または11個のアミノ酸残基が欠失したアゴニストをコードす る、請求項17に記載の核酸。 19.請求項17に記載の核酸を含む組換えベクターであって、該核酸の発現 を指示しうるベクター。 20.請求項19に記載の組換えベクターを含む宿主細胞。 21.1−11個のアミノ末端アミノ酸残基の欠失により修飾された成熟ヒト IL−10を含むヒトIL−10のアゴニストを製造する方法であって、請求項 20に記載の宿主細胞を該核酸が発現される条件下で培養することを含む方法。 22.核酸が、7、10または11個のアミノ酸残基が欠失したアゴニストを コードする、請求項21に記載の方法。 23.薬剤学的に許容しうるキャリヤー、および有効量の (a)1−11個のアミノ末端アミノ酸残基の欠失により修飾された成熟ヒトI L−10を含む、ヒトIL−10のアゴニスト、または (b)157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換するか、または約12個 のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個以上のアミノ酸残基 を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10 を含む、ヒトIL−10のアンタゴニストを含む薬剤組成物。 24.アンタゴニストのアミノ末端から1−11個のアミノ酸残基が欠失した 、請求項23に記載の薬剤組成物。 25.アンタゴニストが配列番号:1、2または3により定められるアミノ酸 配列を有する、請求項23に記載の薬剤組成物。 26.アゴニストにおいて7、10または11個のアミノ酸残基が欠失した、 請求項23に記載の薬剤組成物。 27.157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換するか、または約12 個のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個以上のアミノ酸残 基を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10を含む、ヒトIL−1 0のアンタゴニストを、IL−10の生物学的活性を阻害するために使用する用 途。 28.157位のリシン残基を酸性アミノ酸残基で置換するか、または約12 個のカルボキシル末端残基を含む領域において1個または2個以上のアミノ酸残 基を欠失させることにより修飾された成熟ヒトIL−10を含む、ヒトIL−1 0のアンタゴニストを、IL−10の生物学的活性を阻害する薬剤の製造に使用 する用途。
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