JPH084261A - 木質系防音床材およびその製造方法 - Google Patents

木質系防音床材およびその製造方法

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JPH084261A
JPH084261A JP13737094A JP13737094A JPH084261A JP H084261 A JPH084261 A JP H084261A JP 13737094 A JP13737094 A JP 13737094A JP 13737094 A JP13737094 A JP 13737094A JP H084261 A JPH084261 A JP H084261A
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JP13737094A
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Shiro Kawaguchi
士郎 川口
Mitsuo Nishimura
光雄 西村
Takayuki Nishigaki
隆幸 西垣
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリートスラブ表面等に直接敷設するこ
とのできる防音性能に優れた木質系防音床材およびその
製造方法を得る。 【構成】 木質系基材2と裏面緩衝材4とを積層一体化
してなる木質系防音床材10において、裏面緩衝材4は
連続発泡型の軟質または半硬質合成樹脂発泡シートを熱
プレスによる圧縮で厚みを薄くすると同時に一面あるい
は両面に多数の凸部5、6を形成してなりかつその裏面
に合成樹脂ゾルコーティングによる遮水層7が形成され
ている。 【効果】 合成樹脂ゾルをコーティングすることによ
り、裏面緩衝材4の成形時に遮水層7を容易に同時一体
成形することができ、コンクリートスラブへの敷設後に
水分の吸収による遮音性の低下を確実に阻止することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木質系防音床材およびそ
の製造方法に関し、コンクリートスラブ表面等に直接敷
設することのできる、防音性能に優れた木質系防音床材
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートスラブ上に直接あるいはコ
ンクリートスラブに敷設した捨て張り合板に対して木質
系床材を敷設することはいわゆるフローリング施工とし
て従来から行われている。木質系床材の構造も防音性あ
るいは歩行感の向上等の観点から多くのものが提案され
かつ使用されている。
【0003】例えば、図4に示すように、木質化粧板4
1と軟質シート42と木質系基板43とを積層一体化さ
せた木質系基材の裏面にゴムシート45のような裏面緩
衝材を貼着して形成した木質床材において、該基板43
に切溝44を設けるとともに、ゴムシート45には表裏
面には凹凸、すなわち、下方に突出する凸部46部分に
対応して表面側が凹んだ凹部47をまた裏面の凹部48
に対応して表面側が突出した突出部49を形成したもの
が提案されている(特開昭63−241264号公報参
照)。
【0004】また、図5に示すように、木質材51の裏
面に、防振シート52と有孔木質板53とを積層して木
質系基材を構成し、さらにその裏面にポリオレフィン系
発泡体、ゴム系発泡体などからなる平坦な緩衝材54を
裏面緩衝材として貼着したもの(実開平1−10144
号公報参照)、図6に示すように、木質材61の裏面に
防振シート62と有孔木質板63とを積層して木質系基
材を構成し、さらにその裏面に、発泡率が高く柔らかい
内部が中空の凸部65および発泡率が低くより固い硬度
を持つ凸部66とを裏面に持つゴム発泡体製緩衝材64
を裏面緩衝材として貼着したものも提案されている(実
開平5−5988号公報参照)。
【0005】上記のような構成の各木質系防音床材は階
上から階下への音の伝播を低減し有効なものであるが、
特開昭63−241264号公報に示されるように基板
に切溝を設ける構成のものはコンクリートスラブ表面の
凹凸に追従性がある利点を有するものの、防音性の観点
からはなお改善すべき余地を残している。実開平1−1
0144号公報に示されるように基材の裏面に平坦な緩
衝材を貼着したものは、構造が簡単である利点はあるが
緩衝材が基材およびコンクリートスラブ面に接する面積
が広いことから振動伝達率の低減に限度がある不都合を
有している。前記した実開平5−5988号公報に示さ
れるものは、その不都合を解消すべく裏面に貼着する緩
衝材を形状および発泡倍率の異なる異なった形状の凸部
を持つゴム発泡体製緩衝材としたものであるが、この場
合には該ゴム発泡体製緩衝材を製造することが困難であ
ることが否めなかった。また、これらはいずれも木質材
間にシートを介しているために価格が高くなる欠点があ
った。
【0006】本発明者らは、上記のような従来用いられ
ている木質系防音床材の持つ不都合を解消することを目
的として多くの実験と研究を行い、図7に示すように、
表面化粧板1と木質系基材2と裏面緩衝材4とを積層一
体化してなる木質系防音床材10であって、木質系基材
2はその裏面に切溝3が形成されており、また、裏面緩
衝材4は連続発泡型の軟質または半硬質合成樹脂シート
を熱プレスによる圧縮で厚みを薄くすると同時に表裏両
面に多数の凸部5、6を形成してなる木質系防音床材を
開発し、すでに提案している(特願平5−328017
号)。
【0007】上記の提案による木質系防音床材において
は、用いられる裏面緩衝材の素材が連続発泡型の軟質ま
たは半硬質合成樹脂発泡シートを熱プレスによる圧縮で
厚みを薄くすると同時に一面あるいは両面に多数の凸部
を形成してなるものであることから、表裏面に成形され
る凸部は輪郭形状がはっきりとしかつ高さの高いものを
得ることができ、遮音性や防音性が良好になり、さら
に、全体として凸部である低密度層部分とそれ以外の高
密度層部分とを持つことにより、上方から下方への振動
の伝播を低減させることに加え、繰り返し短期荷重ある
いは長期荷重のいずれに対しても高い抵抗を示し、長期
に亘り遮音性能、防音性能の低下を引き起こさないとい
う、利点を有する。また、木質系基材に切溝を形成した
ことにより、コンクリートスラブ表面の凹凸に対してよ
く追従し、浮き上がり等が生じるのが防止される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
木質系防音床材についてさらに実験と研究を継続する過
程において、裏面緩衝材として連続発泡型の軟質または
半硬質合成樹脂発泡シートを用いていることから、コン
クリートスラブ上に敷設した際に、コンクリートスラブ
中に含まれる湿気が裏面緩衝材中を通って木質系基材に
達することがあり、そのために木質系基材と裏面緩衝材
とを接着している接着剤に悪影響を与え接着剥離が生じ
たり、木質系基材を膨潤させて床表面に凹凸を生じさせ
る場合があることを知った。
【0009】それを回避するために、施工に際してコン
クリートスラブ上に合成樹脂フィルムをあらかじめ敷設
しておき、その上に木質系防音床材を配置すること、あ
るいは木質系防音床材の裏面に接着剤により合成樹脂フ
ィルムを貼着したものを用意して、それをコンクリート
スラブ上に配置することなどを行ったが、いずれも、木
質系防音床材の製造工程とは別個に合成樹脂フィルムの
敷設あるいは貼着作業を必要とし、作業効率の面で十分
なものではなかった。
【0010】そこで、裏面緩衝材の成形時に、素材であ
る連続発泡型の軟質または半硬質合成樹脂発泡シートの
一面に合成樹脂フィルムを積層しておき、それを熱盤プ
レスに挿入して、合成樹脂発泡シートの熱盤プレスによ
る熱圧時に合成樹脂フィルムを合成樹脂発泡シート側に
融着させ、特に作業工程を増やすことなく、一面に合成
樹脂フィルムを融着した裏面緩衝材を成形することを試
みた。この方法は作業効率の面では格別の問題は生じな
いが、融着後に裏面緩衝材を熱盤プレスから離型する際
に、合成樹脂フィルムが破れてしまう場合があった。そ
のために、製品の歩留りが低くなり製造コストに影響が
あることを知った。
【0011】本発明は、裏面緩衝材として連続発泡型の
軟質または半硬質合成樹脂発泡シートを貼着した木質系
防音床材の持つ上記のような不都合を解消することを目
的としており、特に、該裏面緩衝材の裏面に確実かつ容
易に遮水層を形成し、それによりコンクリートスラブか
らの湿気の吸収に伴う不都合を有効に回避できるように
した木質系防音床材およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、基本的に、木質系基材と裏面緩衝材とを
積層一体化してなる木質系防音床材において、裏面緩衝
材は連続発泡型の軟質または半硬質合成樹脂発泡シート
を熱プレスによる圧縮で厚みを薄くすると同時に一面あ
るいは両面に多数の凸部を形成してなりかつその裏面に
合成樹脂ゾルコーティングによる遮水層が形成されてい
ることを特徴とする木質系防音床材を開示する。
【0013】本発明はまた、木質系基材と裏面緩衝材と
を積層してなる木質系防音床材の製造方法であって、連
続発泡型の軟質または半硬質合成樹脂発泡シートの裏面
に合成樹脂ゾルコーティングを施し、それを熱プレスに
より圧縮することにより、厚みを薄くすると同時に一面
あるいは両面に多数の凸部と一面に遮水層とを形成した
裏面緩衝材を成形し、該裏面緩衝材を木質系基材に積層
することを特徴とする木質系防音床材の製造方法をも開
示する。
【0014】本発明において、裏面緩衝材の素材として
の連続発泡型の軟質または半硬質合成樹脂発泡シートの
材料とコーティングする合成樹脂ゾル材料とが同じ材料
であることは高い融着性を得ることがき特に好ましい態
様ではあるが、異なる材料の組み合わせであっても所期
の目的は十分に達成可能である。
【0015】
【作 用】本発明による木質系防音床材は、裏面緩衝材
として連続発泡型の軟質または半硬質合成樹脂シートを
熱プレスによる圧縮で厚みを薄くすると同時に一面ある
いは両面に多数の凸部を形成したものを用いていること
から、遮音性や防音性が良好であり、長期荷重に対して
高い抵抗を示し、長期に亘り遮音性能、防音性能の低下
を引き起こさない。
【0016】また、該木質系基材に切溝を形成する場合
には、コンクリートスラブ表面の凹凸に対してよく追従
し、浮き上がり等が生じるのを防止できる。さらに、裏
面緩衝材の裏面に合成樹脂ゾルコーティングを施すだけ
で、裏面緩衝材の成形時にその裏面に遮水層を同時一体
成形することが可能となり、さらに、成形された遮水層
により、敷設後にコンクリートスラブ面の水分が木質系
防音床材の木質系基材に達することはなく、また、コン
クリートスラブ面に接着剤を介して接着する際に、その
接着剤が裏面緩衝材の凹部に入って遮音性能を低下させ
たり、裏面緩衝材に接着剤がしみ込み硬化することによ
って遮音性能を低下させることもない。
【0017】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説
明する。図1は本発明による木質系防音床材の一実施例
を示している。図において、1は表面化粧板であり、そ
の裏面に木質系基材2が積層され、さらにその裏面に裏
面緩衝材4が積層されて、一体化されることにより木質
系防音床材10が構成される。
【0018】表面化粧板1は、化粧単板や化粧単板に薄
手の合板を積層したもののように従来知られた木質系防
音床材に用いられるものを任意に用い得る。また、特に
図示しないが、長手方向あるいは横手方向に凹溝を設け
たものであってもよい。その厚さは0.3mm〜3.0
mm程度のものが通常用いられる。木質系基材2は、合
板、MDF(中質繊維板)、パーティクルボードなどで
あってよく、この実施例のものにあっては1枚ものの合
板が用いられている。その厚さは6.0mm〜9.0m
m程度のものが通常用いられる。この実施例において、
木質系基板2はその裏面から表面側に向けて、所定間隔
で、貫通しない多数の切溝3が設けられる。この切溝3
は木質系基材2の剛性を低下させることを主目的で設け
られるものであり、その長手方向、横手方向、あるいは
その双方向に設けられてよい。また、その間隔は10m
m〜30mm程度であってよく、幅は1.0mm〜3.
0mm程度、深さは木質系基材2の厚さの60〜70%
程度であることが好ましい。なお、この切溝3は省略可
能である。
【0019】また、木質系基材2は、木質系防音床材1
0全体にわたって1枚物であってもよく、複数の小割り
のものを寄せ集めて所定の大きさに集積したものであっ
てもよい。裏面緩衝材4は、素材として連続発泡型の軟
質または半硬質合成樹脂発泡シートを用い、その一面に
同一材料あるいは異種材料の合成樹脂ゾルをコーティン
グしたものから成形される。樹脂種としては、ポリウレ
タン、塩化ビニル、ポリビニルアセテートなどを用いる
ことができ、特にポリウレタンは好ましい。
【0020】成形に際しては、例えば所要の厚みを持つ
ポリウレタンの発泡シートの一面にウレタンゾルをコー
ティングしたものを用意し、それを多数のエンボスを持
つ熱盤プレスにより熱圧縮するか、あるいは発泡シート
をパンチングプレートで挟持した状態で平板状の熱盤プ
レスにより厚み方向に熱圧縮することなどにより容易に
成形することができる。成形と同時に、ウレタンゾルを
コーティングした面にウレタンゾルによる遮水層7が形
成され、また、表裏両面に多数の凸部5、6が成形され
る。なお、凸部の形状は特に制限はなく、円形、菱形、
三角形、四角形など任意である。
【0021】連続発泡型の軟質または半硬質合成樹脂シ
ートの熱盤プレスでの圧縮量、形成される凸部5、6の
大きさや数などは、製品としての木質系防音床材の使用
環境に応じて適宜定め得るが、本発明者らの実験によれ
ば、ポリウレタンの発泡シートの場合において、比重
0.025〜0.05、厚さ6mm〜9mm程度のポリ
ウレタンの発泡シートを、全体として4mm〜6mm程
度にまで圧縮すると共に、その表裏面に高さ1mm〜3
mm程度、平均直径8mm〜10mm程度の凸部を、4
000〜8000個/m2 程度の割合で設ければ、緩衝
効果と共に遮音効果も十分に奏することができた。
【0022】合成樹脂ゾルのコーティングは、前記合成
樹脂シートを熱圧成形して裏面緩衝材を成形したときに
その裏面側に所要の遮水層が形成されるだけの量をコー
ティングすることが必要であるが、その量は合成樹脂シ
ートの樹脂種や比重あるいは気泡径により変化する。上
記したポリウレタンの発泡シートでの熱圧成形の場合に
は、厚みが1mm程度のコーティングが適当であった。
それより少ないと亀裂が生じ、それより多いと遮音性能
の低下となる。
【0023】上記のようにして成形した裏面緩衝材を酢
酸ビニルやEVAのようなビニル系接着剤を用いて木質
系基材の裏面に貼着して木質系防音床材10は完成す
る。この木質系防音床材10は、裏面緩衝材4として連
続発泡型の軟質または半硬質合成樹脂シートを熱プレス
による圧縮で厚みを薄くすると同時に両面に多数の凸部
5、6を形成したものを用いていることから、遮音性や
防音性が良好であり、長期荷重に対して高い抵抗を示
し、長期に亘り遮音性能、防音性能の低下を引き起こさ
ない。また、木質系基材2に切溝3を形成したことか
ら、コンクリートスラブ表面の凹凸に対してよく追従
し、浮き上がり等が生じることが防止できるとともに、
防音性も向上する。
【0024】さらに、裏面緩衝材4の裏面に合成樹脂ゾ
ルコーティングによる遮水層7が形成されることによ
り、敷設後にコンクリートスラブ面の水分が木質系防音
床材10の木質系基材2に達することはなく、また、コ
ンクリートスラブ面に接着剤を介して接着する際に、そ
の接着剤が裏面緩衝材4の凹部に入って遮音性能を低下
させたり、裏面緩衝材4に接着剤がしみ込み硬化するこ
とによって遮音性能を低下させることもない。
【0025】なお、8は不織布層であり、木質系基材2
と裏面緩衝材4との間に介在させることにより両者の接
着強度を高くして、材料間剥離が生じるのを阻止してい
る。なお、木質系基材2と裏面緩衝材4とを接着剤のみ
により強固に接着できる場合にはこの不織布層8は不要
であり、省略される。図2は本発明による木質系防音床
材の他の実施例を示している。この例においては、発泡
シート4の一面に合成樹脂ゾルをコーティングしたもの
を用意し、それを一面側にのみパンチングプレートを配
置した平板状の熱盤プレスを用いて、かつ合成樹脂ゾル
をコーティングした面をパンチングプレートを配置した
熱盤面側として、熱圧縮することにより成形した裏面緩
衝材4を用いている点で、図1に示した木質系防音床材
10と相違している。この木質系防音床材10は、一方
の面のみに凸部6を形成したことにより、基材との接着
が簡単かつ強固になるという特有の効果を奏する。
【0026】図3は本発明による木質系防音床材のさら
に他の実施例を示している。この例においては、発泡シ
ート4の一面に合成樹脂ゾルをコーティングしたものを
用意し、それを一面側にのみパンチングプレートを配置
した平板状の熱盤プレスを用いて、合成樹脂ゾルをコー
ティングした面とは反対側の面をパンチングプレートを
配置した熱盤面側として、熱圧縮することにより成形し
た裏面緩衝材4を用いている点、および木質系基材2と
裏面緩衝材4とは凸部5の面において接着していてその
接着面には不織布層8が介在している点、において、図
2に示した木質系防音床材10と相違している。
【0027】この場合には、合成樹脂ゾルによる遮水層
7は裏面緩衝材4の平坦面側に形成されるので、一層安
定した遮水層7が形成される利点があり、また、木質系
基材2と裏面緩衝材4との接着面に不織布層8を介在さ
せたことにより、図1の実施例の場合と同様に両者の接
着強度は高くなり材料間剥離は生じない利点を有する。
なお、不織布層8が必須でないことも同様である。
【0028】実際に次のような木質系防音床材を作成し
た。すなわち、木質系基材10として、表面化粧材とし
て0.3mm厚のナラ突板を貼着した、厚さ9mmの5プ
ライ合板の75mm×900mmのもの4本を雁行タイ
プ状にホットメルトを使用して仕組んだものを用い、そ
の裏面に15mmピッチで深さ6mm、幅2mmの切溝
3を刻設した。
【0029】裏面緩衝材20として、比重0.032、
厚さ9mmのポリウレタン発泡シートの裏面にウレタン
ゾルをコーティングしたものを用意し、それをエンボス
を持つ熱盤プレスで熱圧して、裏面の全面にほぼ均一厚
さのウレタンゾルによる遮水層7を持ちかつ平均直径1
0mm、高さ2mmの凸部5、6を5000個/m2
割合で両面に形成したものを成形した。
【0030】そして、それらを変性エチレン酢ビ接着剤
を用いて積層一体化し、木質系防音床材10を作成し
た。この木質系防音床材10をコンクリートスラブ表面
に敷設したところ、木質系基材2の裏面に切溝3を形成
したことにより、木質系防音床材全体としての剛性が低
下しており、施工時にコンクリートスラブ表面の凹凸に
対してよく追従し、密着して敷設することができた。敷
設の後に、JIS A1418に規定する試験に従い、
表面化粧板の上に衝撃を与え、階下において軽量床衝撃
音を測定した。その結果は図8に示すように良好な遮音
性を示した。また、4kg/cm2 の荷重を48時間連
続して加えた後に、同様に軽量床衝撃音を測定したが、
衝撃音レベルに格別の違いは生じなかった。このこと
は、熱圧プレスにより圧縮された裏面緩衝材が長期荷重
に対して、十分な耐性を有しており、いわゆる「へた
り」が発生しないことから、物性値の変化が少なかった
ことによるものと推測される。
【0031】また、その状態で、7日間放置した後に木
質系防音床材を取り出して破断し、裏面緩衝材を観察し
たところ、コンクリートスラブ面に塗布した接着剤の存
在は見られなかった。
【0032】
【発明の効果】本発明による木質系防音床材は、裏面緩
衝材の裏面に合成樹脂ゾルコーティングを施すことによ
り、作業工程を増やすことなく、裏面緩衝材の裏面に遮
水層を同時一体成形することが可能となる。さらに、成
形された遮水層により、コンクリートスラブ上に施工し
た後、コンクリートスラブ面の水分が床材の木質系基材
に達することはなく、また、接着剤が裏面緩衝材の凹部
に入って遮音性能を低下させたり、裏面緩衝材に接着剤
がしみ込み硬化することによって遮音性能を低下させる
こともない。
【0033】さらに、裏面緩衝材として連続発泡型の軟
質または半硬質合成樹脂シートを熱プレスによる圧縮で
厚みを薄くすると同時に一面あるいは両面に多数の凸部
を形成したものを用いていることから、遮音性や防音性
が良好であり、長期荷重に対して高い抵抗を示し、長期
に亘り遮音性能、防音性能の低下を引き起こさない。ま
た、該木質系基材に切溝を形成する場合には、コンクリ
ートスラブ表面の凹凸に対してよく追従し、浮き上がり
等が生じるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による木質系防音床材の一実施例を示す
断面図。
【図2】本発明による木質系防音床材の他の実施例を示
す断面図。
【図3】本発明による木質系防音床材のさらに他の実施
例を示す断面図。
【図4】従来知られた木質系防音床材の一例を示す断面
図。
【図5】従来知られた木質系防音床材の他の例を示す断
面図。
【図6】従来知られた木質系防音床材のさらに他の例を
示す断面図。
【図7】本発明による木質系防音床材の基礎となる木質
系防音床材を示す断面図。
【図8】本発明による木質系防音床材の一実施例につい
てのJIS A1418に規定する試験結果を示すグラ
フ。
【符号の説明】
10…木質系防音床材、1…表面化粧板、2…木質系基
材、3…切溝、4…裏面緩衝材、5…表面側凸部、6…
裏面側凸部、7…合成樹脂ゾルコーティングによる遮水

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質系基材と裏面緩衝材とを積層一体化
    してなる木質系防音床材において、裏面緩衝材は連続発
    泡型の軟質または半硬質合成樹脂発泡シートを熱プレス
    による圧縮で厚みを薄くすると同時に一面あるいは両面
    に多数の凸部を形成してなりかつその裏面に合成樹脂ゾ
    ルコーティングによる遮水層が形成されていることを特
    徴とする木質系防音床材。
  2. 【請求項2】 連続発泡型の軟質または半硬質合成樹脂
    発泡シートがウレタン発泡シートであり合成樹脂ゾルコ
    ーティングがウレタンゾルコーティングであることを特
    徴とする請求項1記載の木質系防音床材。
  3. 【請求項3】 木質系基材はその裏面に切溝が形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の木質系防音床
    材。
  4. 【請求項4】 木質系基材と裏面緩衝材とを積層してな
    る木質系防音床材の製造方法であって、連続発泡型の軟
    質または半硬質合成樹脂発泡シートの裏面に合成樹脂ゾ
    ルコーティングを施し、それを熱プレスにより圧縮する
    ことにより、厚みを薄くすると同時に一面あるいは両面
    に多数の凸部と一面に遮水層とを形成した裏面緩衝材を
    成形し、成形された裏面緩衝材を木質系基材に積層する
    ことを特徴とする木質系防音床材の製造方法。
JP13737094A 1994-06-20 1994-06-20 木質系防音床材およびその製造方法 Withdrawn JPH084261A (ja)

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ES2127102A1 (es) * 1996-02-26 1999-04-01 Eleta Jose Ramon Indurain Un suelo tipo parquet.
FR2807078A1 (fr) * 2000-03-29 2001-10-05 Envirosport Revetement de sol sportif, notamment pour courts de tennis et autres jeux de balles
US6680988B1 (en) 1999-08-13 2004-01-20 Oki Electric Industry Co., Ltd. Non-linear extraction circuit and clock extraction circuit
JP2013215312A (ja) * 2012-04-05 2013-10-24 Susumu Shoji 弾性マットおよびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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