JPH0834923A - 黒色感光性樹脂組成物及びブラックマトリクスの製造法 - Google Patents

黒色感光性樹脂組成物及びブラックマトリクスの製造法

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JPH0834923A
JPH0834923A JP16950794A JP16950794A JPH0834923A JP H0834923 A JPH0834923 A JP H0834923A JP 16950794 A JP16950794 A JP 16950794A JP 16950794 A JP16950794 A JP 16950794A JP H0834923 A JPH0834923 A JP H0834923A
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black
pigment
dye
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polymer
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JP16950794A
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Munehiro Hatai
宗宏 畠井
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 感光性ポリマー、可染性ポリマー、分散剤、
着色顔料および黒色の染料を含有することを特徴とする
黒色感光性樹脂組成物。 【効果】 第一に遮光剤として黒色染料を併用するた
め、顔料のみを使用した場合と比較して基板に対する塗
布性が向上し、その結果膜厚分布のない塗膜が得られ、
第二に黒色染料を用いるため、顔料のみの場合と比較し
て、同じ遮光性でも膜圧の薄い塗膜が得られ、液晶モジ
ュールに組み込むときに有利となり、第三に紫外線照射
量を低減させることができるため、照射時間及び電気消
費量を節約することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー液晶表示装置の
カラーフィルタを形成するためのブラックマトリクスお
よびそれを作製するために用いる感光性着色樹脂組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラー液晶表示装置における
ブラックマトリクスとしては、アルミニウム、クロム等
の金属蒸着膜が用いられてきた。しかしながら、この金
属蒸着膜はピンホールが生じやすく、また当該ブラック
マトリクス部と他のフィルター部とで段差が生じるとい
う問題もあった。
【0003】そこで、かかる問題を解決すべく有機膜に
よりブラックマトリクスを形成する方法が提案された。
例えば、特開平4-63870 号には、カーボンブラックおよ
び異なる複数の着色顔料の組み合わせからなる顔料を分
散したレジストが開示されている。このレジストにおい
ては、通常の着色カラーレジストと同様に、透明基板上
にスピンコーター等の方法によりレジスト塗膜が形成さ
れ、次いでフォトリソグラフィー法によりパターンが形
成される。
【0004】しかしながら、上記発明では着色剤として
顔料を用いるため、遮光性を向上させるためには顔料濃
度を高めなくてはならず、そのため塗布性が悪化し、塗
膜を形成した際に膜厚分布が生じやすくなる。また、上
記発明においては、フォトリソグラフィー法によりパタ
ーンが形成されるが、ブラックマトリクスが遮光性であ
るため、塗膜中の光反応部位における光量が少なくな
り、架橋効率が低下する。光架橋に必要な光量が得られ
ないと、当該パターンは現像時に溶解してしまい、剥が
れてしまう。また光架橋効率が低くなれば、カラーフィ
ルタのパターンを形成するために必要な露光量が大きく
なり、すなわち相当の露光時間を要することとなる。こ
のことは、ブラックマトリクスの遮光性が高くなればな
るほど、つまり透過率が低くなればなるほど顕著にな
り、このようなブラックカラーレジストは着色カラーレ
ジストの3〜10倍の露光量を必要とする。逆に透過率を
上げれば、確かに光架橋効率は向上するが、遮光性は低
下し、遮光性カラーレジストの目的であるコントラスト
の向上を悪化させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、遮光
性を変化させず、塗膜中の顔料濃度を低くし、塗膜の塗
布性および顔料の分散性を向上させることのできる黒色
感光性樹脂組成物、および遮光性を低下させることな
く、低露光量でブラックマトリクスを形成することので
きる方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者等は、着色顔料だけでなく黒色染料を
併用することにより、遮光性を変化させることなく、塗
膜中の顔料濃度を低く保ち、塗膜の塗布性および顔料の
分散性を向上させることができることを見出し、またそ
れらを用いてブラックマトリクスを製造する場合、最初
に着色顔料等を塗布・形成して露光し、次いで黒色染料
によって染色することにより、遮光性を低下させること
なく、低露光量でブラックマトリクスを形成することが
できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、感光性ポリマー、可
染性ポリマー、分散剤、着色顔料および黒色の染料を含
有することを特徴とする黒色感光性樹脂組成物である。
また、本発明は、感光性ポリマー、可染性ポリマー、分
散剤及び着色顔料を含有する感光性樹脂組成物を透明基
板上に塗布し、所望のパターンのマスクを介し、露光、
現像し、得られたパターンを黒色の染料により着色する
ことを特徴とするブラックマトリクスの製造法である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】〔A〕黒色感光性樹脂組成物 本発明の黒色感光性樹脂組成物は、感光性ポリマー、可
染性ポリマー、分散剤、着色顔料および黒色の染料を含
有する。以下、各成分について詳述する。
【0010】(1) 感光性ポリマー 本発明における感光性ポリマーとしては、バインダー樹
脂と光架橋剤とを組み合わせてなるものを使用すること
ができる。バインダー樹脂としては、例えば、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリル酸、メ
タクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、ポリアクリルアミド等が挙げられ
る。
【0011】光架橋剤としては、ジアゾ化合物、アジド
化合物等が好ましく用いられる。本発明におけるジアゾ
化合物とは、1分子中に1個、好ましくは2個以上のジ
アゾ塩を有する化合物をいい、好ましくは芳香族系ジア
ゾ化合物が用いられる。芳香族系ジアゾ化合物の具体例
としては、p−ジアゾジフェニルアミン、2,5−ジメ
トキシ−4−p−トリルメルカプトンベンゼンジアゾニ
ウムまたは2,5−ジメトキシ−4−モルホリノベンゼ
ンジアゾニウムとホルムアルデヒドとの縮合物等が挙げ
られる。
【0012】本発明におけるアジド化合物とは、1分子
中に1個好ましくは2個以上のアジド塩を有する化合物
をいう。当該アジド化合物は通常スルホン酸またはスル
ホン酸塩の形で用いられる。このようなアジド化合物と
しては、4,4−ジアジドスツルベン−2,2’−ジス
ルホン酸ナトリウム、2,6−ビス(4−アジドベンザ
ール)アセトン2−スルホン酸、2,6−ビス(4−ア
ジドベンザール)アセトン2,2’−ジスルホン酸、
2,6ビス(4−アジドベンザール)シクロヘキサンノ
ン−2−2’−ジスルホン酸、2,6ビス(4−アジド
ベンザール)メチルシクロヘキサンノン−2,2’−ジ
スルホン酸等が挙げられる。
【0013】ジアゾ化合物またはアジド化合物の添加量
は、架橋効率からは多い方が好ましいが、多すぎると顔
料の分散性を低下させてしまう。従って、バインダー樹
脂(固形分)に対して1〜30重量%添加するのが好まし
い。これら光架橋剤は反応性に富むため、実際に使用す
る直前にバインダー樹脂に添加するのが好ましい。黒色
感光性樹脂組成物100 重量部中における感光性ポリマー
の含有量としては、2〜25重量部が好ましい。2重量部
未満では光に対する感度が低く、25重量部を超えると粘
度が上昇し、基板に対する塗布性が低下する。
【0014】(2) 可染性ポリマー 本発明における可染性ポリマーとは、適当な染料(具体
的には後述する)を添加した場合に、当該ポリマーが有
する特定の官能基に染料分子が吸着し、当該染料分子の
光学的な吸収により呈色するポリマーをいう。このよう
な可染性ポリマーとしては、例えば、カゼイン、グル
ー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド等のホモポリマー又はコポリマーが挙
げられる。特に上記の中でもバインダー樹脂の性質をも
兼ねたポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
ポリアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレー
トおよび2−ヒドロキシエチルメタクリレートが好適で
ある。黒色感光性樹脂組成物100 重量部中における可染
性ポリマーの含有量としては、5〜20重量部が好まし
い。5重量部未満では本発明の効果が得られにくく、20
重量部を超えると基板に対する塗布性が低下する。
【0015】(3) 分散剤 分散剤としては、イオン性界面活性剤、ノニオン性界面
活性剤、各種ポリマー等が挙げられ、イオン性界面活性
剤には、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤
および両性界面活性剤がある。
【0016】カチオン性界面活性剤としては、例えば、
脂肪族アミン、第4アンモニウム塩類、アルキルピリジ
ウム塩類等が挙げられ、アニオン性界面活性剤として
は、例えば、脂肪酸塩類、硫酸エステル類、スルホン酸
塩類、燐酸エステル類等が挙げられ、両性界面活性剤と
しては、例えば、アミノ酸塩類等が挙げられる。ノニオ
ン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル
類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレ
ンソルビタンアルキルエステル類等が挙げられる。
【0017】また、ポリマーからなる分散剤としては、
アルキド樹脂、エポキシ、エポキシエステル、ビニール
樹脂、ブチラール樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、水溶性樹脂等があ
る。これら分散剤は、それぞれ混合して使用することも
できるし、単独で分散させた後、別の種類のものを添加
して使用することも可能である。化学的安定性のために
は、はじめに低分子量の界面活性剤により顔料を分散さ
せ、後にポリマー分散剤を添加するのが好ましい。
【0018】黒色感光性樹脂組成物100 重量部中におけ
る分散剤の含有量としては、0.5 〜40重量部が好まし
い。0.5 重量部未満では顔料の分散性が悪く、40重量部
を超えると基板に対する塗布性が低下する。
【0019】(4) 着色顔料 着色顔料としては、主に有機顔料が使用されるが、無機
顔料を使用しても差し支えなく、両者を使用することも
できる。有機顔料としては、アゾレーキ系、不溶性アゾ
系、縮合アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、
ジオキサジン系、イソインドリノン系、アントラキノン
系、ペリノン系、チオインジコ系、ペリレン系等があ
る。無機顔料としては、カーボンブラック、酸化チタ
ン、ミロリブルー、コバルト紫、マンガン紫、群青、紺
青、コバルトブルー、セルリアンブルー、ビリジアン等
がある。なお、カーボンブラックは、それ自身のみで遮
光性が高く、感光組成物の露光に長時間を要するため、
使用しないのが好ましい。この場合、後述する黒色染料
を多く使用することにより、遮光性を維持することがで
きる。
【0020】以上の着色顔料はそれぞれ単独で又は混合
して使用することができる。また、上記着色顔料を使用
して黒色を出すために、それぞれの色の補色関係にある
顔料と組み合わせ、擬似黒色化して使用するのが好まし
い。補色関係の例としては、赤と青緑、紫と緑、黄と青
等がある。黒色感光性樹脂組成物100 重量部中における
顔料の含有量としては、30重量部以下が好ましい。30重
量部を超えると分散安定性が悪化する。また、顔料と上
記分散剤との比率は、1:0.2 〜1:10が好ましい。本
発明の感光性樹脂組成物は、着色顔料の他に染料を有す
るため、当該着色顔料の添加量を少なく抑えることがで
き、顔料の分散性を向上させることができる。
【0021】(5) 染料 本発明において使用する染料は、感光性樹脂組成物を露
光・現像して得たパターンに塗布した際に、前述した可
染性ポリマーに吸着して黒色を呈するものである。この
ような黒色染料としては、例えば、直接染料であるダイ
レクトファーストブラックD、酸性染料であるアシッド
ファーストブラックVLG、1:1型金属錯塩染料であ
るアシッドブラックWA、クロム染料であるクロムブラ
ックP2B及びクロムブラックT、反応染料であるリア
クティブブラックB等が挙げられる。
【0022】可染性ポリマーとの好ましい組み合わせと
しては、カゼイン又はグルーとダイレクトファーストブ
ラックDとの組み合わせ、ポリビニルアルコール又は2
−ヒドロキシエチルメタクリレートとアシッドファース
トブラックVLG又はアシッドブラックWAとの組み合
わせ、ポリアクリルアミドとクロムブラックP2B又は
クロムブラックTとの組み合わせ、及びポリビニルアル
コールとリアクティブブラックBとの組み合わせが挙げ
られる。
【0023】黒色感光性樹脂組成物中における黒色染料
の含有量は、塗膜が所望の遮光性を有するように、すな
わち着色顔料の添加量に応じて適宜調整すればよく、1
〜20重量%程度が好ましく、特に3〜10重量%程度が好
ましい。
【0024】〔B〕ブラックマトリクスの製造法 本発明のブラックマトリクスの製造法を以下説明する。
【0025】(1) 感光性樹脂組成物の作製 前述した感光性ポリマー、可染性ポリマー、分散剤及び
着色顔料を所定の重量比で溶媒に分散させる。溶媒とし
ては、水や、アルコール、ベンゼン、トルエン、シクロ
ヘキサン、メチルエチルケトン、アセトン、エチルセル
ソルブ等の有機溶媒等を使用することができる。当該分
散は、3本ロールミル、ボールミル、サンドミル、ホモ
ジナイザー、超音波分散機等の顔料分散機等を使用して
常法によって行えばよい。着色組成物(着色顔料あるい
は着色顔料を分散した分散液)は、単色で使用してもよ
いが、良好な色特性を発揮させるために、複数の着色組
成物で調色してもよい。
【0026】(2) 感光性樹脂組成物の塗布・パターンの
形成 以上のようにして得られた感光性樹脂組成物を、スピン
コーター、ロールコーター等の塗工機によりガラス等の
透明基板上に塗布し、塗膜を形成する。このとき、塗膜
は後に染色することを考慮して、目的とする透過率より
も高い透過率となるような厚さで形成する。具体的に
は、目的とする透過率の1.5 〜5倍となるような膜厚
(Lambert-Beerの法則から計算可)が好ましい。本発明
の感光性樹脂組成物では、着色顔料の濃度を低く抑える
ことができるため、粘度が小さく、塗布性が良好であ
る。
【0027】次に、このように形成した感光性樹脂塗膜
に、所定のパターンを有するマスクを介して紫外線を照
射する。当該露光量は、200 〜2000mJ/cm2程度である。
なお、感光性樹脂組成物における着色顔料として、カー
ボンブラックを使用しなかった場合、当該露光量は400
mJ/cm2程度であり、カーボンブラックを使用した場合と
比較して非常に短時間で済む。
【0028】このようにマスクを介して露光した感光性
樹脂を現像すると、露光した部位のみにパターンが形成
され、マスクによって覆われていた部分は流される。現
像液としては、希酢酸水溶液、リンゴ酸水溶液等の水系
の現像液や、炭酸ソーダ水溶液、炭酸カリウム水溶液等
のアルカリ現像液等通常使用されるものを用いればよ
い。
【0029】(3) 染色 上記のようにして得られた塗膜パターンを、黒色染料に
より染色する。染色は常法によって行えばよく、通常は
基板ごと染料に浸漬すればよい。浸漬時間は、塗膜が所
望の遮光性を有するように調整すればよく、具体的には
3〜20分が好ましく、特に5〜10分が好ましい。
【0030】染料として酸性染料を用いる場合、染色効
率を考慮してpHの調整及び温度の調整を適宜行うのが好
ましい。pHは、形成された塗膜の物性が変化しない程度
の3〜5が好ましく、特に4前後が好ましい。また、温
度は、20〜50℃が好ましく、特に25〜35℃が好ましい。
pHの調整に使用することのできる酸としては、酢酸、ク
エン酸、リンゴ酸、酒石酸等があり、塩としては、硫酸
アンモニウム、スルホン酸アンモニウム、硝酸アンモニ
ウム等がある。
【0031】以上のようにして得られたブラックマトリ
クスは、着色顔料及び染料により、十分な遮光性を有す
る。
【0032】
【作用】本発明の感光性樹脂組成物を用いることによ
り、塗膜中における顔料濃度を低く抑えることができ、
遮光性を低下させることなく、塗膜の塗布性を向上させ
ることができる。また、本発明のブラックマトリクスの
製造法によれば、露光後に塗膜を染料により染色し、所
望の遮光性を得ることができるため、露光時における塗
膜の透過率を高く(遮光性を低く)維持することがで
き、露光に要する紫外線照射量を減らすことができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何等限定す
るものではない。
【0034】(実施例1)本実施例では、以下のように
して感光性樹脂組成物の塗布性を調べた。黒色染料とし
て酸性染料PC−Black205D(日本化薬(株)
製)、青及び紫の顔料としてFastogen Blue TGR (大日
本インキ(株)製)及びFastogen Super Violet RVS (大
日本インキ(株)製)をそれぞれ選び、以下の配合比でサ
ンドミルにより、2500rpm で2時間分散を行った。この
とき、メディアとしては2mmφのガラスビーズを用い
た。 PC−Black205D 5重量% Fastogen Blue TGR 6重量% Fastogen Super Violet RVS 4重量% ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 5重量% 水 80重量% 次いで、上記着色樹脂組成物100 重量部に、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレートの10%水溶液45重量部を加
え、さらにp−ジアゾジフェニルアミン1重量部を添加
した。
【0035】このようにして得られた黒色樹脂組成物の
遮光性及び塗布性の評価を行った。遮光性は、透過率を
測定することによって行った。最大透過率は、膜厚0.8
μmで、可視光(700 nm)において1.5 %であった。ま
た、塗布性を表す代表的な数値として降伏値が用いられ
るが、この降伏値は、粘度のずり速度を変化させて、ず
り速度0にずり応力が外挿された値であり、この値が大
きい程、チキソトロピー性が高く塗布性が悪いため、膜
厚分布を生じやすい。
【0036】降伏値は、E型粘度計(TOKIMEC (株)製)
を用いて粘度を測定し、Cassonプロットにより求めた。
その結果、降伏値は10mPaであった。
【0037】(比較例1)黒色染料の代わりにカーボン
ブラック(MA 100,三菱化成(株)製)を同量使用する以
外、実施例1と同様にして黒色樹脂組成物を作製した。
得られた組成物について実施例1と同様にして最大透過
率及び降伏値を求めたところ、それぞれ1.5 %及び100
mPaであった。このように降伏値が大きいと、塗布性
が悪く、基板に塗布した際に膜厚分布が生じる。
【0038】実施例1及び比較例1の結果から明らかな
ように、染料及び顔料を用いて作製した黒色樹脂組成物
は、同様の遮光性を有するように顔料のみを用いて作製
した黒色樹脂組成物と比較して、降伏値が非常に低く、
塗布性に優れている。
【0039】(実施例2)3種類の有機顔料(黒:カー
ボンブラック(MA 100,三菱化成(株)製)、青:フタロ
シアニンブルー(Fastogen Blue TGR ,大日本インキ
(株)製)、紫:ジオキサジンヴァイオレット(Fastogen
Super Violet RVS ,大日本インキ(株)製))を、ノニ
オン系界面活性剤ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテルを用いて、以下の配合比でそれぞれ水中に分散
させた。 有機顔料 20重量% ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 5重量% 水 75重量% 得られた顔料分散液に、2−ヒドロキシエチルメタアク
リレート(HEMA)の10%水溶液、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル及び水を、以下の組成比と
なるように加えた。 顔料分散液 8重量% ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 2重量% HEMA 8重量% 水 82重量% 得られた各着色ペーストを、黒:青:紫が1:3:1の
比率(重量比)となるように混合した。この着色組成物
に感光性を付与するために、p−ジアゾジフェニルアミ
ンを10重量%(HEMAに対して)添加した。
【0040】上記感光性レジストを、スピンコーターに
よって無アルカリガラス基板に塗布した。このとき、膜
厚は0.8 μmであり、可視光(700 nm)における最大透
過率が、4.0 %であった。また、膜厚分布はなく、良好
な塗膜を形成することができた。得られた塗膜に対し、
50℃で3分間プリベークを行い、その後解像度がわかる
ような微細なテストパターンを介し、高圧水銀灯によっ
て300 mJ/cm2 で露光した(1分間)。露光後、1%
林檎酸水溶液によって現像を行った。
【0041】得られたパターンは、微細な10μm線にお
いても現像によって流れずに、良好に形成された。次
に、上記黒色画素を以下の条件で染色した。 染料 PC−Black205D(日本化薬(株)製) 1.0 %水溶液 pH 4.0(50%酢酸水溶液にて調整) 液温 60℃ 浸漬 10分 染色後の塗膜の最大透過率は、700 nmにおいて0.5 %で
あった。
【0042】(比較例2)実施例2において作製したブ
ラックマトリクスと、同じ遮光性を有するブラックマト
リクスを、染色を行わずに作製した。すなわち、700 nm
における最大透過率が0.5 %となるように、実施例2と
同様の黒色感光性樹脂組成物の膜厚を形成し(1.5 μ
m)、当該塗膜に対し同様にプリベーク及び露光(300
mJ/cm2 )し、その後現像した。
【0043】得られたパターンは、露光不足のために流
れてしまい、架橋反応不足であることがわかった。そこ
で、テストパターンの10μm線が流されずに形成される
ところまで露光量を上げていったところ、そのような露
光量は1500mJ/cm2 であることがわかった。以上の結
果から明らかなように、染料及び顔料を用いて作製した
ブラックマトリクスは、少ない紫外線照射量でも良好に
形成することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明により、以下のような効果が得ら
れる。 遮光剤として黒色染料を併用するため、顔料のみを使
用した場合と比較して基板に対する塗布性が向上し、そ
の結果膜厚分布のない塗膜が得られる。 黒色染料を用いるため、顔料のみの場合と比較して、
同じ遮光性でも膜圧の薄い塗膜が得られ、液晶モジュー
ルに組み込むときに有利となる。 ブラックマトリクスを作製するのに、紫外線照射量を
低減させることができるため、照射時間及び電気消費量
を節約することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/004 505 N19-21 7/008 N10-14 7/033 N10-14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性ポリマー、可染性ポリマー、分散
    剤、着色顔料および黒色の染料を含有することを特徴と
    する黒色感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 感光性ポリマー、可染性ポリマー、分散
    剤及び着色顔料を含有する感光性樹脂組成物を透明基板
    上に塗布し、所望のパターンのマスクを介して露光、現
    像し、得られたパターンを黒色の染料により着色するこ
    とを特徴とするブラックマトリクスの製造法。
JP16950794A 1994-07-21 1994-07-21 黒色感光性樹脂組成物及びブラックマトリクスの製造法 Pending JPH0834923A (ja)

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Cited By (15)

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