JP2937208B2 - カラーフィルターおよびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルターおよびその製造方法

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JP2937208B2 JP9104091A JP9104091A JP2937208B2 JP 2937208 B2 JP2937208 B2 JP 2937208B2 JP 9104091 A JP9104091 A JP 9104091A JP 9104091 A JP9104091 A JP 9104091A JP 2937208 B2 JP2937208 B2 JP 2937208B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー液晶表示装置の
液晶セル内に設けることにより、好適なカラーフィルタ
ーとすることができ、更に詳しくはTN(ツイステッド
・ネマチック)型液晶表示、GH(ゲスト・ホスト)型
液晶表示およびFLC(強誘電性液晶)表示装置に適す
る色分解用カラーフィルターおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、カラーフィルターは、染色可能な
有機天然物(ゼラチン、カゼイン等)を精製して、低分
子(1万〜5万)に分解したものを用いている。この有
機物は水に可溶であるため、水溶液をコーティング、パ
ターニング、染色およびベーキングを各着色ごとにくり
返してカラーフィルターを作成していた。しかしながら
被染色体が、天然物であるため耐熱性に弱いことと、染
料を用いるため耐光性にも弱いと言う難点があった。ま
た一方、耐熱性、耐光性を向上させるために、顔料の使
用について、種々検討されているが、顔料の分散性に問
題があり、均一性が良く透明度の高い、実用的なカラー
フィルターを作成することは難しかった。また耐熱性に
ついては、カラーフィルター上に液晶を動作させるため
の透明電極の蒸着と、液晶を配向させるためのポリイミ
ド系樹脂のコーティングおよび焼成が行われ、これに耐
える材料が必要である。
【0003】また一方、耐光性は野外及び車載用に使用
する場合に直接太陽光を受ける可能性があり、高い耐光
性が望まれていた。
【0004】上記したような従来技術の問題点を踏ま
え、耐熱性、耐光性に優れたカラーフィルターであっ
て、色素の分散性や光透過性も良好なカラーフィルター
を提供するべく、特願昭63-299245号公報には、アクリ
ル系樹脂、有機色素、分散剤および溶剤を主成分とする
着色組成物を用いて製造されるカラーフィルターが提案
されている。しかしながら、該カラーフィルターの構成
では、パターンを定着して一定の耐性を得るには、ポス
トベークで高温処理を必要とするため、作業性、生産コ
ストの点で問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の課
題に鑑みなされたもので、その目的は、ポストベークを
従来よりも低温で処理することの可能なカラーフィルタ
ーおよびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のカラーフィルターは、基板上に、アクリル
系樹脂、有機色素、分散剤、熱架橋剤および溶剤を主成
分とする光硬化性の着色組成物を用い、任意の色数で所
望のパターン形状に各色別に着色層を設けてなることを
特徴とする。また、熱架橋剤としてメラミン樹脂もしく
はエポキシ樹脂を用いることは、本発明の特に好ましい
態様である。
【0007】このようなカラーフィルターの製造方法
は、基板上に、アクリル系樹脂、有機色素、分散剤、熱
架橋剤および溶剤を主成分とする光硬化性の着色組成物
をコーティングし、部分露光・現像プロセスにより所望
のパターン状に各色毎に繰返し施し、加熱焼成して着色
層としてなることを特徴とする。
【0008】以下、本発明を更に詳述する。
【0009】図3はカラーフィルターを使用した液晶表
示装置の一例を示す。光源1として螢光燈等を発した白
色光は、偏光板2、透明基板3を通して、画素電極4と
配向膜5を通り、液晶6に進み、さらに配向膜8、透明
電極9を通りカラーフィルター10で三原色に分解され
る。さらに透明基板11を通り偏光板12を通り視感により
色として認識される。この様な表示素子において、液晶
6は、配向膜5および8と封止材7に、接して封入さ
れ、画素電極4と透明電極11の間に印加された電気信号
によりその配向の方向を変える。この時、偏光板2と12
の作用により光シャッターとして作用し、カラーフィル
ターを通った光は情報化される。カラーフィルター10の
各色の大きさは、画素電極4と同一であり、大型ディス
プレイの場合は数ミリメートル角、ハンデー型ディスプ
レイの場合は数十ミクロンないし数百ミクロンメートル
角であり、カラーフィルター10は、微細加工の可能な素
材から構成されなければならない。
【0010】次に本発明のカラーフィルターの構成につ
いて説明する。
【0011】図3に示す様に透明基板11としては、ガラ
ス基板、透明樹脂板、透明樹脂フィルム等が適用でき
る。カラーフィルター10は、通常該透明基板11上に位置
し、更に該カラーフィルター10上に透明電極9が設けら
れるのが一般的である。しかし場合によっては、透明基
板11上に透明電極を設け、その上にカラーフィルターが
位置することもある。
【0012】カラーフィルター10は図3で示したよう
に、例えば赤色フィルター層R、緑色フィルター層G、
青色フィルター層Bからなる。また場合によっては、黒
色もしくは、不透明の遮光層または、無着色層がR、
G、Bの間に介在して設けられることもある。赤色フィ
ルター層Rはアクリル系樹脂、赤色顔料、分散剤および
熱架橋剤等を主成分として構成される。以下同様に緑色
フィルター層G、青色フィルター層Bもアクリル系樹脂
・顔料・分散剤および熱架橋剤等を主成分として構成さ
れる。アクリル系樹脂の役割は、透明基板11上に各色顔
料を固定せしめ、又必要に応じて任意の形状でパターン
化を可能ならしめ、更に、カラーフィルター10上に、透
明電極9を形成する場合の基材となる。各色の顔料は、
白色光を分解する役割を担うため、透明性、耐光性・耐
熱性が優れていなければならない。該顔料の一次粒子径
は、0.3μm以下、好ましくは、0.1μm以下であって可視
光の波長に対して十分小さくする。さらに言えば透明性
の優れた顔料として有機顔料が望ましい。分散剤として
は、顔料の凝集を防ぎ、アクリル系樹脂中に該顔料を均
一に分散させるために添加される。従って該分散剤も又
耐熱性を有し、カラーフィルター10の諸特性を阻害して
はならない。この目的に合致する分散剤として、顔料ま
たは染料の有機色素誘導体が極めて有効である。分散剤
としては、勿論、該顔料の誘導体に限定する必要はな
く、陽イオン活性剤、陰イオン活性剤、非イオン活性剤
等も適用できる。アクリル系樹脂1に対する顔料の重量
比は、通常0.25ないし3の範囲が好ましい。顔料の比率
を下げるとフィルターとしての特性は向上するが、所定
の光学濃度を得るためには、膜厚を大きくする必要があ
り、微細加工が困難になる。顔料の比率を上げると、顔
料の分散性および塗布性が著しく劣化する。顔料に対す
る分散剤の重量比は0.01ないし0.2が好ましいが、かな
らずしもこの値に限定する必要はない。上記配合による
カラーフィルターの膜厚は0.75μmないし3.0μmであっ
た。この様にして作成されたカラーフィルターの代表的
分光特性を図4に示した。
【0013】本発明に好ましく使用される熱架橋剤とし
ては、例えばメラミン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ
る。
【0014】メラミン樹脂としては、アルキル化メラミ
ン樹脂(メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂
など)、混合エーテル化メラミン樹脂等があり、高縮合
タイプであっても低縮合タイプであってもよい。これら
のメラミン樹脂は、三和ケミカル(株)、住友化学工業
(株)等から市販品がある。
【0015】エポキシ樹脂としては、例えば、グリセロ
ール・ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパ
ン・ポリグリシジルエーテル、レゾルシン・ジグリシジ
ルエーテル、ネオペンチルグリコール・ジグリシジルエ
ーテル、1.6−ヘキサンジオール・ジグリシジルエー
テル、エチレングリコール(ポリエチレングリコール)
・ジグリシジルエーテル等があり、これらのエポキシ樹
脂は、ナガセ化成(株)、日本化薬(株)等から市販品
がある。
【0016】熱架橋剤の添加量は、アクリルモノマー量
に対して5〜70重量%の範囲が好ましく、特に10〜40重
量%の範囲が好ましい。
【0017】本発明に用いることのできるアクリル系樹
脂を構成するためのアクリルモノマーとしては、
【0018】
【化1】 (R1は水素原子またはメチル基を表し、R2はアルキ
ル、分枝アルキル、あるいは、フェニル、シクロヘキシ
ル、テトラヒドロフルフリル等の各基を表す。)がある
が、本発明に主に使用される樹脂のモノマーの具体的な
例としては次のものが挙げられる。
【0019】
【化2】
【0020】本発明では、これらのものに限定されるも
のでないことは言うまでもなく、これらの中から必要に
より選ばれる数種類のモノマーより合成される樹脂であ
る。また、樹脂を合成する時に少量添加することにより
樹脂の特性を変えることのできるモノマーとして、ジメ
チルアミノエチルメタクリレート、ベンジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビ
ニルアセテート、N−ビニルピロリトロン、テトラヒド
ロフルフリルメタクリレート等がある。
【0021】溶剤としては、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、シクロヘキサノン、キシレン等が良く、ま
たこれらの溶剤の混合物でも良いが、特に溶解性の点か
らシクロヘキサノン、メチルセロソルブが望ましい。
【0022】本発明に係わる色素は、染料や顔料を用い
ることができるが、耐熱性・耐光性の面から顔料が望ま
しい。耐熱性のある顔料としては、硫酸バリウム、亜鉛
筆、硫酸鉛、酸化チタン、黄色鉛、ベンガラ、群青、紺
青、酸化クロム、カーボンブラフクなどの無機顔料、ベ
ンチジンイエローG、ベンチジンイエローGR、リソー
ルファーストオレンジ3GL、バルカンファーストオレ
ンジGG、ピグメントスカーレット3B、チオインジゴ
マルーン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリ
ーン、インダンスレンブルー、グリーンゴールド、マカ
ライトグリーンレーキなどである。具体的に以下にカラ
ーインデックス(C.I.)ナンバーで示す。
【0023】C.I.黄色顔料 20、24、86、
93、109、110、117、125、137、138、147、148、153、1
54、166、168 C.I.オレンヂ顔料 36、43、51、55、59、61 C.I.赤色顔料 9、97、122、123、149、1
68、177、180、192、215、216、又は217、220、223、22
4、226、227、228、240 C.I.バイオレット顔料 19、23、29、30、37、40、
50 C.I.青色顔料 15、15:6、22、60、64 C.I.緑色顔料 7、36 C.I.ブラウン顔料 23、25、26 C.I.黒色顔料 7
【0024】本発明に係わる分散剤は有機色素の誘導体
であり、母体となる有機色素としてはアゾ系、フタロシ
アニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ペリレ
ン系、ペリノン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、
イソインドリノン系、キノフタロン系、トリフェニルメ
タン系、金属錯塩系などである。これらの有機色素に置
換基を有し、色素の分散に有効な誘導体が用いられる。
置換基としては、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸
基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、あるいは下
記一般式で示されるいずれかの置換基である。これらの
置換基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する誘
導体が用いられる。
【0025】
【化3】 (X:酸素またはイオウ原子、A:アリール基)
【0026】
【化4】 (X:アルキレン基、R1,R2:水素原子またはアルキ
ル基、あるいはR1とR2とで少なくとも窒素原子を含む
複素環)
【0027】
【化5】 (R1:水素原子,アルキル基またはアリール基、R2
アルキル基またはアリール基あるいはR1とR2とで少な
くとも窒素原子を含む複素環)
【0028】
【化6】 (R1:水素原子またはアルキル基、A:アルキレン
基、R2:アルキル基、アルコキシアルキル基またはシ
クロアルキル基、R3:水素原子、シクロアルキル基あ
るいはR2とR3とで少なくとも窒素原子を含む複素環)
【0029】なお、色素と、分散剤の母体有機色素と
は、通常色相の関係から同一のものが組合せられるが、
必ずしも一致している必要はない。
【0030】本発明の組成物において、組成割合は、特
に限定はないが、通常アクリル系樹脂が組成物に対し10
〜50重量%程度であり、色素の割合はアクリル系樹脂の
種類や色素の種類によって異なるが、アクリル系樹脂に
対し、1〜30重量%程度であり、また、分散剤は色素の
種類などによって異なるが、色素に対し0.1〜30重量%
程度である。さらに色素の含有率の高いカラーコンセン
トレイトとしても、本発明の着色組成物を使用すること
もできる。なお、必要に応じて添加剤を配合することも
できる。
【0031】本発明に基づき組成物などを作るには、ア
クリル系樹脂、溶剤、色素、分散剤、熱架橋剤をロール
ミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、その他
の分散、混合装置によって分散、混合する。またアクリ
ル系樹脂、色素、分散剤、熱架橋剤をロールミルなどで
予め分散させ、次に溶剤あるいはアクリル系樹脂および
溶剤のワニスで希釈することにより作ることもできる。
また、色素および分散剤を混合し、次にワニス等と混
合、分散させることもできる。なお、混合、分散の順序
はこれだけに限るものではなく、適宜行うことができ
る。
【0032】また、本発明の着色組成物に光硬化の性質
をもたせるには、架橋法とする場合と、重合法による場
合の二種がある。
【0033】本発明の着色組成物を架橋法により光硬化
させる場合、加えられる光架橋剤としては、各種アジド
化合物が使用できる。例えば1.3−ビス(4′−アジ
ドベンザル)−2−プロパン、1.3−ビス(4′−ア
ジドベンザル)−2−プロパン−2′−スルホン酸、
4.4′−ジアジドスチルベン−2,2′−ジスルホン
酸等があるが、溶解性の面から4.4−ジアジドスチル
ベン−2,2′−ジスルホン酸が望ましい。また重合法
により光硬化させる場合、加えられるモノマー及び光重
合開始剤として種々用いることができる。モノマーとし
ては2官能、3官能モノマーがあり、2官能モノマーと
して、1.6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチ
レングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、ビス(アクリロキシエトキシ)ビスフェノール
A,3−メチルペンタンジオールジアクリレート等があ
り、3官能モノマーとして、トリメチルロールプロパト
ンアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート等
があり、これらのモノマーは、昭和高分子(株)、東亜
合成(株)、セラニーズケミカル(株)等の市販品があ
る。また光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベン
ゾフェノンベンジルジメチルケタール、ベンゾイルパー
オキサイド、2−クロロチオキサンソン等があり、大東
化学工業所(株)、新日曹化工(株)、チバガイギー、
大阪有機化学工業(株)等から市販品がある。又基板と
組成物との接着性と向上させるために市販の各種プライ
マーを組成物に添加するか、または、あらかじめ基板上
にコートして乾燥させた後組成物をコートしても良い。
【0034】本発明のカラーフィルターの製造方法は、
アクリル系樹脂に顔料及び分散剤を添加して、三本
ロール等の攪拌機で十分混練し各色着色ワニスを作る工
程、 この組成物に光架橋剤又は光重合開始剤および
アクリルモノマー並びに熱架橋剤を加える工程、 該
着色ワニスを透明基板に塗布後パターン化、又はパター
ン状に塗布して加熱縮合し、アクリル系樹脂、顔料、分
散剤及び熱架橋剤から成る着色フィルター層を形成し、
必要に応じて更に上記工程を繰り返して2色以上の色相
の組合せになるカラーフィルターを形成する工程から成
る。
【0035】ここでアクリル系樹脂は顔料の分散媒であ
り、分散剤はアクリル系樹脂中に顔料を均一に分散させ
るための補助剤である。該顔料及び分散剤をアクリル系
樹脂に添加し三本ロール等で十分混練して各色着色ワニ
スを製造する。次に図1(a) 〜(c)に示すよう
に、透明基板14上に該着色ワニス例えば赤色ワニスをス
ピナー、ロールコーター等で塗布する。次に230℃以下
の温度で溶剤を除き該着色ワニスの乾燥皮膜即ち着色塗
布膜13を形成する((a)参照)。次に超高圧水銀燈等
を用いて、マスクを介して部分露光し、現像して着色層
15のレリーフパターンを形成する((b)参照)。この
操作をさらに2回繰り返して、R,G,Bを形成したの
が図1(c)である。また、図2は、各着色層15の間に
すきまを設けて、その間に黒の着色組成物を用い、全面
コート後バック露光して現像、焼成することによりなる
各着色層15の間に黒色ストライプまたは格子のパターン
状の遮光膜16を付けたものである。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。
【0037】アクリル樹脂(メタクリル酸20部、シクロ
ヘキシルアクリレート25部、メチルメタクリレート55部
をエチルセロソルブ300部に溶解し、窒素雰囲気下でア
ゾビスイソブチロニトリル0.75部を加えて70℃、5時間
反応より得られたアクリル樹脂)を樹脂濃度10%になる
様にエチルセロソルブで希釈した。この希釈樹脂90.1g
に対し顔料9.0g、分散剤0.9gを添加して3本ロールで十
分混練して、赤、緑、青色のワニスを作成した。以下、
顔料および分散剤を示す。
【0038】(赤色フィルター用) 顔料 リオトゲンレッドGD(東洋インキ製造(株)製C.
I.ピクセメントレッド168)6.75gとリオノーゲンオレ
ンジR(東洋インキ製造(株)製C.I.ピグメントオ
レンジ36)2.25gとの混合物 分散剤 下記構造式の化合物
【0039】
【化7】
【0040】(緑色フィルター用) 顔料 リオノールグリーン2YS(東洋インキ製造(株)製)
C.I.ピグメントグリーン3G 6.75gとリオノーゲン
イエロー3G(東洋インキ製造(株)製C.I.ピグメ
ントイエロー154)2.25gとの混合物 分散剤 下記の銅フタロシアニン(PC)誘導体
【0041】(青色フィルター用) 顔料 リオノールブルーES(東洋インキ製造(株)製C.
I.ピグメントブルー15:6)7.2gとリオノーゲンバイ
オレットRL(東洋インキ製造(株)製C.I.ピグメ
ントバイオレット23)1.8gとの混合物 分散剤 下記の銅フタロシアニン誘導体
【0042】
【化8】
【0043】各着色樹脂100gに対し、トリメチルロール
プロパントリアクリレート(モノマー)4.0g、光重合開
始剤のベンジルジメチルケタール0.8g、表1に示す熱架
橋剤(添加量はモノマー量の30重量%)を加えて、良く
攪拌して、着色組成物とした。
【0044】まず、基板上に2−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシランをスピンコートして、良くスピ
ン乾燥させた。青色組成物をスピンコート(1100r.p.
m、40秒間)し乾燥させた。70℃で20分間プリベーク
後、ポリビニルアルコール5%溶液をコートして酸素遮
断膜とした。70℃、20分間乾燥後、画素サイズ30μm×1
00μmのマスクを用いて露光(1,500mJ/cm2)した。2.
5%炭酸ナトリウム溶液で現像後良く水洗した。基板に
顔料が付着しているので、柔らかいスポンジでこすり顔
料を除去した。さらに水洗後、スピン乾燥後230℃で1
時間ポストベークしてパターンを定着させた。緑、赤色
についても各組成物を用いて同様に定着させカラーフィ
ルターを完成した。
【0045】また、ポストベーク条件を、170℃1時
間、200℃1時間、および200℃3時間にそれぞれ変更す
る以外は上記と全く同様にしてカラーフィルターを作製
した。
【0046】更に、上記着色組成物中に熱架橋剤を添加
しないこと以外は上記と同様にしてカラーフィルターを
作製し、比較試料とした。
【0047】作製した各カラーフィルターについて、そ
のパターンの耐性を評価するため、5%水酸化ナトリウ
ム水溶液浸漬による外観評価を行なった。具体的には、
各カラーフィルターを5%水酸化ナトリウム水溶液に常
温で30分間浸漬し、水洗後、窒素ガスを吹き付けて乾燥
させ、処理後のパターンの外観を顕微鏡を用いて観察し
た。結果を表1に示す。なお、表中、○は外観の変化な
し、△は窒素ガス吹き付けで一部剥れあり(実用上は問
題なく使用可)、×は全体的に剥れ(使用不可)、であ
ることを示す。
【0048】
【表1】 * A メチル化メラミン樹脂 B メチル化メラミン樹脂 C グリセロール・ジグリシジルエーテル D ソルビトール・ポリグリシジルエーテル E エチレングリコール・ジグリシジルエーテル F ジエチレングリコール・ジグリシジルエーテル
【0049】表1の結果より明らかなように、熱架橋剤
を添加していない比較試料No.7では、230℃1時間の
処理が必要で、これより低い温度200℃で3時間処理し
ても樹脂の硬化が進まず必要な耐性が得られない。これ
に対し、熱架橋剤を添加した本発明の試料No.1〜6で
は、200℃1時間の処理でも必要な耐性が得られ、従来
よりも低温でのポストベーク処理が可能となった。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、着色組成物中に熱架橋剤を含有することにより、
パターンを定着して一定の耐性を得るためのポストベー
クを従来よりも低温で行なうことが可能となり、作業性
が向上し、生産コストの点でも有利になる等、実用上極
めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルターの一実施例を示し、
(a)〜(c)はその製造方法の一例を工程順に示す断
面図である。
【図2】本発明のカラーフィルターの別の実施例を示す
断面図である。
【図3】液晶表示装置の一例を示す断面図である。
【図4】本発明のカラーフィルターの分光スペクトルの
一例を示す図である。
【符号の説明】
10 カラーフィルター 13 着色塗布膜 14 透明基板 15 着色層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 5/20 101

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、アクリル系樹脂、有機色素、
    分散剤、熱架橋剤および溶剤を主成分とする光硬化性の
    着色組成物を用い、任意の色数で所望のパターン形状に
    各色別に着色層を設けてなることを特徴とするカラーフ
    ィルター。
  2. 【請求項2】 前記熱架橋剤がメラミン樹脂である請求
    項1記載のカラーフィルター。
  3. 【請求項3】 前記熱架橋剤がエポキシ樹脂である請求
    項1記載のカラーフィルター。
  4. 【請求項4】 基板上に、アクリル系樹脂、有機色素、
    分散剤、熱架橋剤および溶剤を主成分とする光硬化性の
    着色組成物をコーティングし、部分露光・現像プロセス
    により所望のパターン状に各色毎に繰返し施し、加熱焼
    成して着色層としてなることを特徴とするカラーフィル
    ターの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記熱架橋剤がメラミン樹脂である請求
    項4記載のカラーフィルターの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記熱架橋剤がエポキシ樹脂である請求
    項4記載のカラーフィルターの製造方法。
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