JPH08336684A - ミシン - Google Patents

ミシン

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JPH08336684A
JPH08336684A JP14855895A JP14855895A JPH08336684A JP H08336684 A JPH08336684 A JP H08336684A JP 14855895 A JP14855895 A JP 14855895A JP 14855895 A JP14855895 A JP 14855895A JP H08336684 A JPH08336684 A JP H08336684A
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knife
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動爪を休止させる際のミシンの使い勝手を
向上する。 【構成】 移動爪18は下メスホルダ4に前後方向にス
ライド可能に取り付けられ、下メスホルダ4は操作ダイ
ヤル10によって左右に移動されるように配置されてい
る。操作ダイヤル10の切換レバー17が押し下げられ
ると、下メスホルダ4が移動爪18と一体的に水平に左
右に移動して、かがり幅が調節される。かがり幅調節範
囲を越えて切換レバー17が押し下げられると、移動爪
18がカム面10aによって手前方向に移動され、下メ
ス6と移動爪18とが衝突して、移動爪18が弾性変形
を伴って下メス6の左側に休止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、布をメスによって切断
し、縫い針と移動爪とによって縫製可能なミシンに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりそのようなミシンでは、縫い
針、ルーパ、移動爪が協働して布送り方向(前後方向)
に直交する方向(左右方向)に渡るかがり縫い目を、布
送り方向に伸びる布の切断部に形成する。そのかがり縫
い目の左右方向の幅(かがり幅)は、縫い針の針落ち点
(針通過経路)近傍に固定された固定爪と移動爪の左右
方向で針落ち点に遠い方の端部(右端部)との間の距離
に対応している。
【0003】その針落ち点より布送り上流側(ミシン前
面側)には、縫製に先立ち布を切断するメスが左右方向
に移動可能に配置され、そのメスと針落ち点との左右方
向の距離がかがり幅にほぼ対応する。即ち、移動爪とメ
スとは前後方向に一直線上に並ぶ。更に、そのようなミ
シンでは、移動爪を休止させると、巻き縫いという布端
部を湾曲させた縫い方が可能である。その巻き縫い時の
かがり幅は最低値(最短)である。
【0004】上述したようなミシンで、かがり縫いから
巻き縫いに縫い方を切換える機構としては、下記の公報
に記載された種々の切換機構が知られている。
【0005】実開昭59−125380号公報には、縫
製機構の右側方に設けられた装置によって移動爪を右水
平方向に移動させる切換機構(第1の切換機構)が記載
されている。実開昭59−67169号公報には、移動
爪を斜め下方に下降する切換機構が記載されている(第
2の切換機構)。これら第1、2の切換機構では、移動
爪がルーパーの運動経路を通って休止位置に移動するの
で、ルーパーを特定位置に位置させた後に、移動爪が移
動されていた。
【0006】実公平3−49651号公報には、移動爪
を前後水平方向に移動可能に支持し、メスを移動爪の移
動経路の右脇(最長かがり幅以上)まで移動させた後、
メスよりも布送り方向の上流側へ水平に移動爪を移動さ
せる切換機構が記載されている(第3の切換機構)。
【0007】特公昭57−43274号公報には、移動
爪を前後水平方向に移動可能に支持し、布送り方向の上
流側へ水平に移動爪を移動させる切換機構が記載されて
いる(第4の切換機構)。この第4の切換機構では、移
動爪を前後方向に移動させるスペースが必要であるた
め、メスをそのスペース分、布送り方向上流側に針落ち
点より遠ざけて配置している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1、
2の切換機構では、ルーパーを特定位置に位置させる手
間があり面倒であった。また、第3の切換機構では、メ
スを越えて移動爪を移動させているので、移動爪の距離
が長く、かがり縫いから巻き縫いへの切換が煩わしかっ
た。更に、第4の切換機構では、針落ち点とメスとが離
れ、布がメスで切断された後、その離れた針落ち点まで
移送されて縫製されるので、その布の移送の間に布の向
きが変えられると、布の切断部と縫製位置とがずれてし
まうという問題点があった。
【0009】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、切断部と縫製位置とのずれを防
止した使い勝手の良いミシンを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1記載のミシンは、移動爪を休止させ
る場合、縫い針の通過経路から移動爪を離間させるよう
に、移動爪の布送り方向の移動に伴ってメスによって弾
性変形される弾性体を備えている。
【0011】また、請求項2記載のミシンは、移動爪と
一体に形成される弾性体を備えている。
【0012】更に、請求項3記載のミシンは、メスに摺
動して布を切断する協働メスと、移動爪を縫い針の通過
経路から離間させるために操作される操作部材と、操作
部材の操作に伴い、そのメスを布送り方向に交差する方
向に停止させた状態で、メスの協働メスとの摺動部とは
反対側の側方に移動爪を移動させる移動手段とを備えて
いる。
【0013】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1記載のミ
シンにおいては、移動爪が布送り方向に移動され休止さ
れる場合、移動爪の布送り方向の移動に伴うメスによる
弾性体の弾性変形によって、移動爪が縫い針の通過経路
から離間される。
【0014】また、請求項2記載のミシンにおいては、
移動爪と弾性体とが一体に形成される。
【0015】更に、請求項3記載のミシンにおいては、
協働メスはメスに摺動して布を切断する。操作部材は、
移動爪を縫い針の通過経路から離間させるために操作さ
れる。移動手段は、操作部材の操作に伴い、そのメスを
布送り方向に交差する方向に停止させた状態で、メスの
協働メスとの摺動部とは反対側の側方に移動爪を移動さ
せる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。尚、布送り方向を(ミシンの)「前
後方向」、ミシンの布送り方向に略直交する方向を(ミ
シン前面から見た)「左右方向」、布送り方向に布を送
り込む側(ミシン前面側)を「手前側」、ミシン後方側
を「奥側」とそれぞれ称す。
【0017】上下動する縫い針Nは、布を載置するベッ
ド部(図略)の上方に配置され、ベッド部の内部には左
右方向に往復揺動するルーパー(図略)が備えられてい
る。ベッド部の上面には、縫い針Nを通過させる切り欠
き部が形成された針板1が配置されている。
【0018】縫い針Nの通過経路である針落ち点1aの
近傍の針板1には、固定爪2が固着されている。この固
定爪2は、略針状の形状をした細幅の部材であり、その
固定爪2の先端部が、奥側に向かって切り欠き部の空中
に張り出している。針板1の裏面(下面)には、下方及
び奥側に開放した案内溝3が前後方向に伸び、切り欠き
部と連通して形成されている。案内溝3の奥側の開口部
には、図4に示すように、平らな傾斜面3aが奥側から
手前側に下降するように形成されている。
【0019】また、下メスホルダ4の左側面には支軸4
aが左方向に立設され、支軸4aはミシン基枠Wに左右
方向に移動可能に支持されている。下メスホルダ4の凹
部4dは、支軸4aに平行な案内軸5に摺動可能に係合
する。案内軸5は止めねじTによってミシン基枠Wに固
定されている。下メスホルダ4の上端部には、水平面4
iが形成されている。下メスホルダ4の右側面には、下
メス6がねじ7により固定されている。下メス6の右側
面には、上下動する上メスUが摺動可能に接触し、下メ
ス6と協働して布を縫製に先立ち切断するように配置さ
れている。
【0020】また、下メスホルダ4の支軸4aの左先端
の止め輪9とミシン基枠Wとの間には、圧縮ばね8が挿
通されその両方を押圧し、下メスホルダ4は、左方向に
移動するように付勢されている。支軸4aには、かがり
幅や縫い方を設定するための操作ダイヤル10が回転可
能及び左右方向摺動可能に取り付けられている。操作ダ
イヤル10は、下メスホルダ4を支持する支軸4aに共
通して支持されており、部品の低減化が図られている。
その操作ダイヤル10は、その円周部より右方向に突出
したツマミ部10bによってミシン前面から回転操作可
能に構成されている。
【0021】その操作ダイヤル10の右側面には、端面
カム10aが一体的に形成されている。この端面カム1
0aは、連続的な変化量(操作ダイヤル10の左右方向
の肉厚に相当)を有している。この端面カム10aは、
操作ダイヤル10の回転中心(支軸4a)を中心とする
円状に配置されている。この操作ダイヤル10は、下メ
スホルダ4の左側に配置されているので、下メスホルダ
4の左側面に一体的に形成された突起部4bが端面カム
10aに圧縮ばね8の作用により圧接されている。その
端面カム部10aの変化量によって、下メスホルダ4は
左右方向に移動して、作業者の所望のかがり幅を得るこ
とができる。
【0022】操作ダイヤル10の左側面に対向するミシ
ン基枠Wには、調節ねじ11が操作ダイヤル10の左側
面に当接するように螺合されている。調節ねじ11は下
メスホルダ4に固定された下メス6が針落ち点1aに対
して適正な布切断幅を決めるためのもので、調節後、ナ
ット12により固定される。ナット12とミシン基枠W
の間には、操作ダイヤル10の停止角度を決めるための
板ばね13が取り付けられている。この板ばね13は、
操作ダイヤル10の小径外周面及びその小径外周面に形
成された位置決め溝10cと係合する。この板ばね13
が位置決め溝10cに係合する際には、かがり幅は最長
かがり幅(7mm)に設定される。併せて、板ばね13
が操作ダイヤル10の小径外周面を圧接することによ
り、操作ダイヤル10に対して制動作用を及ぼしてい
る。
【0023】更に、下メスホルダ4の左側面の下方に
は、上下方向に伸びる切換レバー17の下端が、カラー
14、座金15、締めねじ16により揺動可能に取り付
けられ、切換レバー17の中央部には、左方向に伸びる
ピン17aが立設し、操作ダイヤル10の右側面に形成
された溝カム10dに摺動可能に係合している。切換レ
バー17の上端17bは、移動爪18の貫通穴18aに
挿通され、移動爪18は前後方向に摺動可能に下メスホ
ルダ4の上部4cに取り付けられている。カム溝10d
は、操作ダイヤル10の回転軸を中心とした半径方向に
偏心するカムであり、端面カム10aよりも操作ダイヤ
ル10の回転軸よりに配置されている。
【0024】固定爪2との間に糸を渡される舌部18b
は水平面をなし、舌部18bの手前側には前後方向に直
交する垂直面が下方に向かって形成されている。そし
て、垂直面の下端には、水平面な三角形状のテーパー部
18fが連続して形成され、左から右に張り出す右端部
を有している。そのテーパー部18fの右端部とは反対
側の左端部には、左右方向に直交する垂直面な基部18
gがテーパー部18fに連続して形成されている。この
基部18gの手前側には、前後方向に伸びる長穴18e
が貫通して形成されている。その長穴18eには、下メ
スホルダ4の左側面から突出するガイドピン4gに摺動
可能に係合している。
【0025】この基部18gの手前側上端には、右方向
に延びる水平面が連続するように形成され、その水平面
には、腕部18cが基部18gに面するように垂直に形
成されている。この腕部18cの奥側先端は、基部18
gに対して接近するように曲げられており、下メスホル
ダ4の上部4cを基部18gと協働して狭持する。上部
4cを狭持する移動爪18は、その上部4cに対して摺
動可能である。
【0026】また、基部18gの手前側下端には、水平
面が連続して形成され、その水平面には貫通穴18aが
形成されている。その水平面の奥側には、更に、前後方
向に直交する上方に延びる垂直面が形成され、その垂直
面から前後方向に伸びる押上腕部18dが下方に曲げら
れている。この移動爪18が上部4cに取り付けられた
際、押上腕部18dが水平面4iに当接し、その舌部1
8bを上方に押し上げるように構成されている。
【0027】移動爪18は全体的に弾性板材で構成され
ているが、その舌部18bや基部18gは、縫製に際し
て掛けられるかがり縫い目の糸によっては弾性変形され
ず、無負荷時の形状を保っている。この舌部18bは、
かがり縫い時には、固定爪2と同一水平面上で平行に位
置し、そこに位置する舌部18bの奥側先端が空中に張
り出すための必要最小限の切り欠き部が針板1には形成
されている。
【0028】下メスホルダ4の手前側面には、支軸4a
を中心とする円弧状の円弧部4hが形成され、操作ダイ
ヤル10のツマミ部10bに対向している。その円弧部
4hの上端部及び下端部には手前方向に突出した突出部
4e、4fが形成され、ツマミ部10bの回転範囲を規
制している。
【0029】次に、上述した構成のミシンの操作方法に
ついて説明する。
【0030】最も上にツマミ部10bが位置していると
き(t0 )、移動爪18の舌部18bは針落ち点1a及
び固定爪2に左右方向で最も接近し、かがり幅及び切断
幅が最短(5mm)である。この状態で、作業者がツマ
ミ部10bを最上位置から下方に押し下げると、操作ダ
イヤル10が反時計回りに回転する。そして、端面カム
部10aの右方向への突出量(変化量)が徐々に増加
し、下メスホルダ4が右方向に水平に移動する。続い
て、板ばね13が位置決め溝10cに係合する位置(係
合位置)まで、ツマミ部10bが押し下げられると、舌
部18bは針落ち点1a及び固定爪2と左右方向で最も
離間し、かがり幅及び切断幅が最長(7mm)となる
(t1 )。上述したかがり幅が最短乃至最長に変化する
際には、舌部18bは水平に左右方向に端面カム部10
aによって移動される。このように、板ばね13と位置
決め溝10cとの係合により回転抵抗が急に増加するの
で、かがり幅を設定するための操作範囲の限界(最長か
がり幅)が現在設定されていることを、作業者はそのツ
マミ部10bを操作する感触により知ることができる。
【0031】そして、板ばね13が位置決め溝10cに
係合する状態から、ツマミ部10bが更に押し下げられ
ると、板ばね13が位置決め溝10からはみ出て、切換
レバー17が反時計回りに溝カム10dによって揺動さ
れる。よって、舌部18bが、図6(a)に示す位置か
ら手前方向に移動され、図6(b)に示すように、溝カ
ム10dの変化量が短くなり(カム面が操作ダイヤル1
0の回転軸に寄って形成され)、舌部18bは針板1の
下方に傾斜面3aに沿って下降し始める。次に、舌部1
8bのテーパー部18fが下メス6の奥側の面に衝突し
(t2 )、舌部18bの付け根部分となる基部18gが
下メス6によって左側に弾性変形され、舌部18bがテ
ーパー部18fの右端部に沿う下メス6によって右から
左に移動される。このとき、端面カム部10aの右方向
への突出量(変化量)が再び減少し始め(t3 )、つい
には、下メスホルダ4が最も左方向に移動する(t4
)。こうして、図5及び図6(c)に示すように、針
落ち点1a及び固定爪2から手前方向及び左方向に離間
した舌部18bは、縫製に寄与しない休止状態になる。
このように、かがり縫いから巻き縫いへの縫い方の切換
が行われたとき、切断幅は、最短(5mm)になる。
【0032】このツマミ部10bは、最上位置から板ば
ね13による係合部との係合位置を通過して最下位置ま
で、一気に下方に回転操作可能である。また、ツマミ部
10bを最下位置から係合位置まで上方に回転操作すれ
ば、巻き縫いからかがり縫いに縫い方が切り換わる。更
に、ツマミ部10bは、最下位置から係合位置を通過し
て最上位置まで、一気に上方に回転操作可能である。こ
のように、移動爪18の前後相互方向の移動と移動爪1
8の左右方向の移動とが下方の回転操作によって行える
ので、移動爪18の前後相互方向の移動と移動爪18の
左右方向の移動との操作とが連続して行え、ミシンの操
作性が向上している。上述した実施例では、下メス6及
び移動爪18の操作部材が共通化されているので部品点
数が少なくてすむ。更に、ミシン表面に突出した操作部
材が低減されミシンの美観が低下が防止されている。
【0033】上述した実施例においては、前後方向の移
動に伴う弾性体である移動爪18の下メス6による弾性
変形によって、移動爪18が縫い針Nの通過経路から離
間されので、ルーパーを特定位置に停止させる手間や移
動爪の移動距離が低減され、ミシンの使い勝手が向上し
ている。更に、その弾性体である移動爪18が下メス6
によって弾性変形されるので、縫い針Nの通過経路と下
メス6とを前後方向に接近して配置して、切断された布
の切断部と縫い針Nの通過経路とのずれを防止すること
ができる。また、上述した実施例においては、移動爪1
8が弾性体で一体に形成され、移動爪18が下メス6に
よって縫い針Nの通過経路から離間されるので、移動爪
18を休止させる構成が簡単になる。
【0034】上述した実施例によれば、移動爪18の左
右方向の移動によりかがり幅を設定可能で、手前側の布
送り逆方向に移動されてかがり爪を休止し(縫い方切り
換え)、その操作はいずれも同一の操作手段によって行
われる。従って、移動爪18の休止に際して、前後方向
に移動爪18を移動しているので、ルーパーを特定位置
に位置させる手間が解消されている。
【0035】上述した実施例では、その移動爪18は縫
い針Nやルーパーによって糸を掛けられるように、前後
方向に伸びて針落ち点近傍に配置され、移動爪18の先
端が空中に張り出し、移動爪18の先端から糸がミシン
奥側に抜けるように構成されている。従って、実開昭5
9−125380号公報に記載されたように、移動爪を
筒状のかがり縫い目の側面を横切るように移動するため
に、かがり縫い目の糸を移動爪から除去した後でないと
移動爪が移動できず、かがり縫いから巻き縫いへの連続
した切り換えに際して、必ず移動爪からかがり縫い目の
糸を除去する手間がかかるミシンに比べ、上述した実施
例では、移動爪18を筒状のかがり縫い目の軸方向(前
後方向)の移動させているので、移動爪18の移動に伴
ってかがり縫い目の糸が自然に移動爪18から抜け、か
がり縫いから巻き縫いへの連続した切換ができる。
【0036】上述した実施例では、かがり縫いと巻き縫
いとの縫い方の切り換えに際して、移動爪18を下メス
6に衝突させている。従って、実公平3−49651号
公報に記載されたように、移動爪を前後水平方向に移動
可能に支持し、メスを移動爪の移動経路の右脇(最長か
がり幅以上)まで移動させた後、メスよりも手前側へ水
平に移動爪を移動させるミシンに比べ、上述した実施例
によれば、移動爪18の移動量が短いので、ミシンの操
作性が良い。
【0037】また、実公平3−49651号公報に記載
されたように、その巻き縫い時には下メスを固定爪に最
も接近の位置(最短かがり幅)させるために、下メスを
右脇に一旦移動させる操作と、下メスを最も左側までに
移動させる操作とが必要であるミシンに比べ、上述した
実施例においては、かがり幅の設定操作と縫い方の切換
操作とが連続した回転操作で可能なので、切換時の使い
勝手が良い。
【0038】実公平3−49651号公報に記載された
ように、移動爪の前後方向の移動経路を確保するため
に、針板の右端部(下メスの布送り方向上流側)を前後
方向に切り取っており、布端部の落ち込みの恐れがある
ミシンに比べ、上述した実施例によれば、移動爪18が
下メス6に衝突して下メス6の左側方の針板1の下方に
降下するので、移動爪18の移動経路のために針板1を
大幅に切り取る必要が無く、布端部の落ち込みが防止さ
れている。
【0039】また、上述した実施例では、移動爪18を
左右方向に移動させかがり幅を設定する、即ち、移動爪
18の前後方向位置は一定である。従って、移動爪を前
後方向に移動させてかがり幅を設定するミシンでは、移
動爪の先端がその移動爪の前後方向位置に関わらず空中
に張り出すように、針板が移動爪の前後方向の移動範囲
よりも大きく切り取られている。そのため、そのような
ミシンでは、空縫いした糸が移動爪から抜けた後に針板
下方に落ち込む恐れが増している。従って、移動爪を前
後方向に移動させがかがり幅を設定するミシンより、上
述した実施例のミシンでは空縫いの糸の抜け方向の針板
1の切り取りが少なりので、布空縫いの糸の落ち込みの
恐れを低減している。更に、前後方向の切り取りが少な
くても、かがり幅の設定範囲は、針板1の前後方向の切
り取り部分の制約を受けず広い範囲で得られる。
【0040】上述した実施例では、かがり縫い時に位置
する移動爪18の前後方向の位置と布の切断位置とが接
近している。従って、特公昭57−43274号公報に
記載されたように、移動爪を前後水平方向に移動可能に
支持し、布送り方向の上流側へ水平に移動爪を移動さ
せ、移動爪を前後方向に移動させるスペースが必要であ
るため、メスをそのスペース分、布送り方向上流側に針
落ち点より遠ざけて配置しているミシンに比べて、上述
した実施例では、切断された布が搬送中に向きを変えら
れ、布端と針落ち点とがずれて、縫い目がずれてしまう
ことが防止されている。
【0041】上述した実施例においては、移動爪18を
針板1の下方で下メス6の左側に休止させているが、針
板1の下方で下メス6の前に休止させるように構成して
も、移動爪18がかがり縫い幅の設定時は左右方向に移
動すると共に、縫い方を切り換える際には前後方向に移
動されるので、かがり幅の針板1による制限や、縫い方
を切り換える際に移動爪18から糸を除去する手間が解
消される。ところで、上述した実施例では、そのような
問題点の解消に加え、下メス6の左側に休止させてお
り、針落ち点とメス6との距離を短くできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の請求項1記載のミシンにおいては、布送り方向の
移動に伴う弾性体のメスによる弾性変形によって、移動
爪が縫い針の通過経路から離間されので、ルーパーを特
定位置に停止させる手間や移動爪の移動距離が低減さ
れ、ミシンの使い勝手が向上している。更に、その弾性
体がメスによって弾性変形されるので、縫い針の通過経
路とメスとを接近して配置して、切断された布の切断部
と縫い針の通過経路とのずれを防止することができる。
【0043】また、請求項2記載のミシンにおいては、
移動爪と弾性体とが一体に形成され、移動爪がメスによ
って縫い針の経路から離間されるので、移動爪を休止さ
せる構成が簡単になる。
【0044】更に、請求項3記載のミシンにおいては、
移動爪が布送り方向に移動するので、ルーパーを特定位
置に停止させる手間や移動爪の移動距離が低減され、ミ
シンの使い勝手が向上している。更に、移動爪がメスの
側方に移動するので、縫い針の通過経路とメスとを接近
して配置して、切断された布の切断部と縫い針の通過経
路とのずれを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のミシンの移動爪移動機構の分解
図である。
【図2】上記ミシンが最短かがり縫い時の平面図であ
る。
【図3】上記ミシンが最短かがり縫い時の正面図であ
る。
【図4】上記ミシンが最短かがり縫い時の右側面図であ
る。
【図5】上記ミシンが巻き縫い時の右側面図である。
【図6】上記ミシンでの最長のかがり縫いから巻き縫い
に移行する際の平面図である。
【図7】上記ミシンでのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 針板 2 固定爪 4 下メスホルダ 8 移動爪 10 操作ダイヤル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布を切断するメスと共に布送り方向に対
    して交差する方向に移動され、縫い針と協働する移動爪
    を有するミシンにおいて、 前記移動爪を休止させる場合、前記縫い針の通過経路か
    ら前記移動爪を離間させるように、前記移動爪の布送り
    方向の移動に伴って前記メスによって弾性変形される弾
    性体を備えることを特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】 前記弾性体を前記移動爪と一体に形成す
    ることを特徴とする請求項1記載のミシン。
  3. 【請求項3】 縫い針の布送り上流側に配置されたメス
    と共に布送り方向に対して交差する方向に移動され、前
    記縫い針と協働する移動爪を有するミシンにおいて、 前記メスに摺動して布を切断する協働メスと、 前記移動爪を前記縫い針の通過経路から離間させるため
    に操作される操作部材と、 前記操作部材の操作に伴い、前記メスを前記布送り方向
    に交差する方向に停止させた状態で、前記メスの前記協
    働メスとの摺動部とは反対側の側方に前記移動爪を移動
    させる移動手段とを備えること特徴とするミシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109137283A (zh) * 2018-11-07 2019-01-04 浙江星菲尔科技有限公司 一种服装生产用裁剪装置

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