JPH0833620B2 - 写真感光材料用包装材料 - Google Patents

写真感光材料用包装材料

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JPH0833620B2
JPH0833620B2 JP62120089A JP12008987A JPH0833620B2 JP H0833620 B2 JPH0833620 B2 JP H0833620B2 JP 62120089 A JP62120089 A JP 62120089A JP 12008987 A JP12008987 A JP 12008987A JP H0833620 B2 JPH0833620 B2 JP H0833620B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、写真感光材料に適した包装材料に関するも
のである。
〔従来の技術〕
写真感光材料用包装材料は種々のタイプのものが広く
実用化されており、その使途に従って様々の性能が要求
されている。
光に曝するとその品質価値を失う写真感光材料用包装
材料としては光を完全に遮断する包装材料が使用され
る。この場合、要求される特性としては包装材料スリッ
ト適性、ガスバリヤ性、遮光性、防湿性、剛性、物理強
度、(破断強度、引裂強度、衝撃穴あけ強度、ゲルボテ
スト強度、摩擦強度等)ヒートシール適性(ヒートシー
ル強度、カットシール性、ホットタック性、夾雑物シー
ル性等)、帯電防止性、平面性、すべり特性などが挙げ
られる。
このような包装材料として、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(以後L−LDPEと表示)樹脂にカーボンブラックを添
加したフィルムが物理強度及びヒートシール性が優れて
いることから、各種密度のL−LDPE樹脂層を有する包装
材料を本発明者は提案した(特開昭61-189936号公報、
特開昭62-18547号公報等)。
また、前記諸性質の単一のフィルム材料で兼ねそなえ
ることは困難であり、従来、複数層からなる包装材料が
用いられていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、L−LDPE樹脂層を有する積層フィルムは、層
間剥離強度が充分でない場合もあり、また、折りぐせが
付きにくく、カーリングが大きく、表裏性判別性も良く
なかった。
本発明は、L−LDPE樹脂フィルムの物理強度及びヒー
トシール性の優れた特性を保持しつつ、前記層間剥離強
度等の問題点を解決する写真感光材料用包装材料を提供
することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するためになされたもの
で、メルトインデックスが0.1〜5g/10分で密度が0.941g
/cm3以上のコロナ放電処理された高密度ポリエチレン系
樹脂フィルム層と直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂フィ
ルム層とを有する多層共押出しフィルム層の高密度ポリ
エチレン系樹脂フィルム層表面にコロナ放電処理を施
し、エチレンと炭素数が4〜8個のα−オレフィンとの
共重合体樹脂である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を20
重量%以上含む接着層を介して縦のヤング率が60kg/mm2
以上のフレキシブルシート層を積層してなり、いずれか
の層に遮光物質を含んでおり、光を完全に遮断すること
を特徴として写真感光材料用包装材料が構成されてい
る。
フレキシブルシート層としては、各種分子配向熱可塑
性樹脂フィルム(縦、横及び斜め1軸分子配向及び2軸
分子配向熱可塑性樹脂フィルムも含む)例えば各種ポリ
エチレン樹脂、エチレン共重合体樹脂、ポリプロピレン
樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、
ポリエステル樹脂などの公知の熱可塑性樹脂フィルム、
及びそれらの変性樹脂のフィルムがある。また、金属薄
膜加工フィルム(代表的なものはアルミニウム真空蒸着
フィルム)、金属薄膜加工紙、セルローズアセテート樹
脂フィルム、セロファン、ポリビニルアルコール樹脂フ
ィルム、各種の紙、各種の金属箔(代表例としてアルミ
ニウム箔)、不織布、ワリ布、穴アキフィルム等の公知
のフレキシブルシート層等がある。
特に、厚さ6〜50μmの2軸延伸熱可塑性樹脂フィル
ム又はアルミニウム真空蒸着二軸延伸熱可塑性樹脂フィ
ルムが好ましい。
また、このフレキシブルシート層は縦のヤング率が60
kg/mm2以上である。
ヤング率が60kg/mm2未満では、多層共押出しフィルム
と積層する時に張力が加わることによって伸び、張力が
解除されると収縮して接着強度が低下し層間剥離、カー
リングやしわが発生する。
高密度ポリエチレン(以後HDPEと表示)系樹脂フィル
ム層はメルトインデックスが0.1〜0.5g/10分で密度が0.
941g/cm3以上の樹脂で形成されている。
メルトインデックスが0.1g/10分未満ではフィルム成
形性が悪く、タテ方向に大きく分子配向するために、タ
テ方向の引裂き強度が小さくなりすぎ実用困難になる。
メルトインデックスが5.0g/10分をこえるとフィルム
成形性はよいが物理強度が小さく実用的でない。密度が
0.941g/cm3未満では結晶化度が不足し、タテ方向の分子
配向が小さく本発明の効果が期待できない。
HDPE系樹脂フィルム層に使用する樹脂は、メルトイン
デックス及び密度が全体として前記値であれば、HDPE樹
脂のみで形成されていてもHDPE樹脂と他の樹脂を混練し
た樹脂であってもよい。この混練可能な樹脂としてはポ
リオレフィン系樹脂、例えば低密度ポリエチレン樹脂、
エチレン共重合体樹脂(EVE樹脂,EEA樹脂,L−LDPE樹脂,
EMA樹脂,EAA樹脂,プロピレン−エチレン共重合体樹脂
等)等が好ましい。特にエチレンとα−オレフィンの共
重合体樹脂であるL−LDPE樹脂が好ましい。
また、HDPE系樹脂フィルム層はコロナ放電処理がなさ
れている。このコロナ放電処理は接着性を向上させるた
めになされるもので、HDPE系樹脂フィルム層にコロナ放
電した場合はL−LDPE樹脂フィルム層等にコロナ放電し
た場合より格段に接着性が良くなるものである。
特にオゾンを含有する気体を吹き付けると接着強度が
さらに大きくなるので必要に応じて適用することが好ま
しい。又必要に応じては各種のアンカーコート層を塗布
してさらに接着強度あげることも好ましい。アンカーコ
ート層に用いるアンカーコート剤にはポリエチレンイミ
ン系、アルキルチタネート系、ポリオレフィン系、イソ
シアネート系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ
ブタジエン系等がある。
L−LDPE系樹脂フィルム層は、L−LDPE樹脂を含んで
形成されており、このL−LDPE樹脂は従来の高圧法プロ
セス(3000気圧,300℃)により製造される分岐状低密度
ポリエチレン樹脂(以後LDPEと表示)と比較して分子量
が分布が狭く、直鎖状である。そして省エネルギープロ
セス品なので安価で、ホットタック性や夾雑物シール性
が良好で、低温下及び経時でのヒートシール強度低下が
小さく耐寒性が良好である点で優れている。
そして、このL−LDPE樹脂は30重量%以上含まれてい
ることが好ましく、また、エチレンと炭素数4〜10個の
α−オレフィンよりなっている。L−LDPE樹脂が30重量
%未満ではホットタック性、夾雑物シール性、経時ヒー
トシール強度等が不足し、且つ物理強度も小さく、本発
明の効果が期待できない。α−オレフィンの炭素数が3
個以下では物理強度がやはり小さくやはりホットタック
性、夾雑物シール性、経時ヒートシール強度等が不足
し、本発明の効果が期待できない。α−オレフィンの炭
素数が11個以上になると樹脂の重合性に問題が起こり、
フィルム成形も困難になる。
L−LDPE樹脂としては、市販されている代表的かつ安
価なL−LDPE樹脂としては、エチレンと炭素数4個のブ
テン−1との共重合体樹脂でMIが0.1〜10g/10分、密度
が0.87〜0.935g/cm3のものがある。
代表的なものとしては米国のユニオンカーバイド社が
開発したユニポールプロセスと呼ばれる高活性触媒の存
在の下で低圧、気相反応により製造したエチレン共重合
体樹脂がある。
気相法以外の製造方法としては液相法、イオン重合に
よる高圧改造法がある。
具体的商品名とその製造方法を示すと 気相法…Gレジン(ユニポール)(UCC),NCUポリエチ
レン−LL(日本ユニカー)等 液相法…出光ポリエチレンL(出光石油化学),日石リ
ニレックス(日本石油化学),スクレアー(デュポンカ
ナダ社)等 高圧法(イオン重合)…ロトレックス(CDF chimie)が
ある。
また、物理強度が大きい、市販の代表的な他の好まし
いL−LDPE樹脂としては、メルトインデックスが0.5〜1
0g/10分で密度が0.870〜0.939g/cm3であってエチレンに
α−オレフィンとして炭素数が6個の4−メチルペンテ
ン−1若しくはヘキセン−1又は炭素数が8個のオクテ
ン−1を共重合させたものがある。α−オレフィンとし
ての炭素数が6個の4−メチルペンテン−1とエチレン
を共重合させたL−LDPE樹脂としては、三井石油化学製
溶液法のウルトゼックス等があり、またα−オレフィン
としてヘキセン−1とエチレンを共重合させたL−LDPE
樹脂としては、ユニオンカーバイド社製気相法のTUFLIN
等がある。炭素数が8個のα−オレフィンであるオクテ
ン−1とエチレンを共重合させたL−LDPE樹脂として
は、DSM−スタミカーボン社製液相法のスタミレックス
とダウケミカル社製液相法のダウレックス等がある。
前記HDPE系樹脂フィルム層とL−LDPE系樹脂フィルム
層を共押出しで多層共押出しフィルム層を形成するに
は、特別なフィルム成形機を用いる必要はなく安価な従
来の多層共押出しインフレーションフィルム成形機でよ
い。
また、前記以外に多層共押出しフィルム層に混練可能
な樹脂としては下記の樹脂等がある。
(1) エチレン・ブテン1共重合体樹脂 (2) プロピレン・ブテン1共重合体樹脂 (3) エチレン・プロピレン・ブテン1三元共重合体
樹脂 (4) ポリブテン−1樹脂 (5) ポリスチレン樹脂 (6) ポリメチル・メタクリレート樹脂 (7) スチレン・アクリロニトリル共重合体樹脂 (8) ABS樹脂 (9) ポリプロピレン樹脂 (10) 結晶性プロピレン−α−オレフィン共重合体樹
脂 (11) 変性ポリプロピレン樹脂 (12) 変性ポリエチレン樹脂 (13) ポリプロピレン・無水マレイン酸グラフト共重
合体樹脂 (14) 塩素化ポリオレフィン樹脂(主として塩素化ポ
リエチレン樹脂) (15) エチレン系アイオノマー樹脂 (エチレンと不飽和酸との共重合体を金属で架橋した樹
脂) (16) ポリ4−メチルペンテン−1樹脂 (17) 塩化ビニル・プロピレン共重合体樹脂 (18) エチレン・ビニルアルコール樹脂 (19) 架橋ポリエチレン樹脂(電子線照射架橋,化学
的架橋等) (20) ポリイソブチレン樹脂 (21) エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂 (22) 1,2−ポリブタジエン樹脂 (23) 分岐状低密度ホモポリエチレン樹脂 (24) エチレン共重合体樹脂等 前記フレキシブルシート層と多層共押出しフィルム層
のHDPE系樹脂フィルム層を接着層で接着する。HDPE系樹
脂フィルム層を接着面とすることにより、コロナ放電処
理効果が向上し層間剥離強度が大きくなる。この接着層
に用いられる接着剤としては、各種ポリエチレン(LDP
E,L−LDPE,MDPE,HDPE)樹脂、各種ポリプロピレン樹
脂、等のポリオレフィン系熱可塑性樹脂熱溶融接着剤、
エチレン−プロピレン共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重
合体樹脂等のエチレン共重合体樹脂、エチレン−アクリ
ル酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂等の熱可塑性樹脂
熱溶融型接着剤その他熱溶融型ゴム系接着剤があり、溶
液状接着剤としてはウェットラミネート用接着剤があ
り、エマルジョン型又はラテックス型の接着剤である。
エマルジョン型接着剤の代表例としてはポリ酢酸ビニ
ル、酢酸ビニル−エチレン共重合物、酢酸ビニルとアク
リル酸エステル共重合物、酢酸ビニルとマレイン酸エス
テル共重合物、アクリル共重合物、エチレン−アクリル
酸共重合物等のエマルジョンがある。ラテックス型接着
剤の代表例としては天然ゴム、スチレンブタジエンゴム
(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ク
ロロプレンゴム(CR)等のゴムラテックスがある。又ド
ライラミネート用接着剤としてはイソシアネート系接着
剤、ウレタン系接着剤等がある。その他パラフィンワッ
クス、マイクロクリスタリンワックス、エチレン−酢酸
ビニル共重合体樹脂、エチレン−エチルアクリレート共
重合体樹脂等をブレンドしたホットメルトラミネート型
接着剤、感圧型接着剤、感熱型接着剤等公知の接着剤を
用いることができる。エクストルージョン用ポリオレフ
ィン系接着剤はより具体的にいえば各種ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂、及びエチ
レン共重合体(EVE,EEA等)樹脂の他、L−LDPE樹脂の
如く、エチレンに一部他のモノマー(α−オレフィン)
を共重合させたもの、Dupont社のサーリン、三井ポリケ
ミカル社のハイラミン等のアイオノマー樹脂(イオン性
共重合体)や三井石油化学(株)のアドマー(接着性ポ
リマー)等がある。その他紫外線硬化型接着剤等も最近
使われはじめた。
特にLDPE樹脂とL−LDPE樹脂が安価でラミネート適性
に優れているので好ましい。又前記記載樹脂を2種以上
ブレンドして各樹脂の欠点をカバーした混合樹脂は特に
好ましい。
熱可塑性樹脂を用いたエクストルージョンラミネート
法による接着層の厚さは、通例6μm〜50μm、好まし
くは10μm〜20μmとなるが、コスト、接着強度、ラミ
ネート速度、積層体の全厚さ等に基づいて定められてい
るので、この数値には特に限定されない。
本発明の写真感光材料用包装材料の各層には、各種の
添加剤を必要に応じて必要量添加することができる。
添加剤の代表例を以下に記載するがこれに限定される
ものではなく公知のあらゆる物の中から選択できる。
また、フィルム成形性、滑性、及び加工適性向上のた
めには、各層に滑剤を添加することが好ましい。
代表的滑剤とその製造メーカー名を以下に記載する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1) シリコーン系滑剤;各種グレードのジメチルポ
リシロキサン(信越シリコーン,東レシリコーン) (2) オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップCP.
(ライオン・アクゾ),ニュートロンE−18(日本精
化),アマイドO(日東化学),アルフローE−10(日
本油脂),ダイヤミッドO−200(日本化成),ダイヤ
ミッドG−200(日本化成)等 (3) エスカ酸アミド系滑剤;アルフローP−10(日
本油脂)等 (4) ステアリン酸アミン系滑剤;アルフローS−10
(日本油脂),ニュートロン2(日本精化),ダイヤミ
ッド200(日本化成)等 (5) ビス脂肪酸アミド系滑剤;ビスアマイド(日本
化成),ダイヤミッド200ビス(日本化成),アーモワ
ックスEBS(ライオン・アクゾ)等 (6) アルキルアミン系滑剤;エレクトロストリッパ
ーTS−2(花王石鹸)等がある。
写真感光材料に悪影響を与えないこれらの滑剤の添加
量は0.01〜1.0重量%であり、単独添加だけてなく、2
種類併用してもよい、本発明に好ましい脂肪酸アミド系
滑剤の炭素数は10〜50ヶ、特に好ましいのは15〜35ヶで
ある。
前記各層の内、少なくとも一層に遮光物質を添加して
遮光性を確保する。この遮光物質は各層に混練又は分散
可能であって、可視光線及び紫外線等を透過させないも
のをいう。本発明に使用可能な遮光物質としては、各種
カーボンブラック、グラファイト、酸化鉄、亜鉛華、酸
化チタン、クレー、アルミ粉末、アルミニウムペース
ト、炭酸カルシウム、マイカ、硫酸バリウム、タルク、
カドミウム系顔料、弁柄、コバルトブルー、銅フタロシ
アニン系顔料、モノアゾ又はポリアゾ系顔料、アニリン
ブラック等の有機系顔料や無機系顔料等が挙げられる。
これらの遮光物質の中では、品質、コスト、遮光能力
等の点で、光を吸収又は反射しやすい着色顔料特に黒色
顔料の各種カーボンブラック、シルバー顔料のアルミニ
ウム粉末及びアルミニウムペーストより低揮発物質を除
去したものが好ましい。
これらの遮光物質を各層に配合する方法としては従来
からよく行われているマスターバッチ着色法やコンパウ
ンド着色法等がある。上記遮光物質は使用樹脂、使用機
械、コスト等により使用形態として粉末状着色剤、ペー
スト状着色剤、潤性着色剤、マスターバッチ、染顔料、
カラードペレットがある。
そして、遮光性の確保、コスト及び物理強度が向上す
る点で、平均粒子径が200mμ以下のファーネスカーボン
ブラックが好ましく、高価であるが帯電防止効果を有す
る遮光物質としてはアセチレンカーボンブラック、ケッ
チェンカーボンブラック、グラファイト等が好ましい。
必要により2種以上の遮光物質を必要特性に従ってミッ
クスすることも好ましい。この場合でも平均粒子径が20
0mμ以下の遮光物質を0.5g/m2〜50g/m2積層フィルム中
に含むことが写真感光材料用包装材料として好ましい。
一方、これらのカーボンブラックの中ではpH(JIS K 62
21で測定)が5〜9、平均粒子径(電子顕微鏡法で測
定)が10〜120mμのものが好ましく、特にpH6〜9、平
均粒子径が50mμ以下のファーネスカーボンブラックが
好ましい。このようなpH及び平均粒子径のものを使用す
ることによって、カブリの発生が少なく、感光度の増減
の発生が少ない、遮光能力が大きい、L−LDPE樹脂フィ
ルム層に添加した場合でもカーボンブラックの塊(ブ
ツ)やフィシュアイ等によるピンホールが発生しにく
い、物理強度向上やヒートシール性向上等の数々の利点
を有する写真感光材料用包装材料を得ることができる。
遮光物質を多層共押出しフィルムやフレキシブルシー
ト層(二軸延伸熱可塑性樹脂フィルム等)や接着層等に
配合する形態は上記のように種々あるが、マスターバッ
チ法がコストダウン、作業場の汚染防止等の点で好まし
い。
カーボンブラックの次に遮光物質として好ましい金属
粉末について説明する。この金属粉末は、光反射性遮光
物質で銀色の商品価値の高い外観を与え、且つ防湿性、
遮光性、帯電防止性、太陽光下での防熱性、ガスバリヤ
性等多くの点ですぐれている。
金属粉末としてはアルミニウム粉末又はアルミニウム
ペーストより低揮発物質を除去した物質を熱可塑性樹脂
に混練したものが特に好ましい。
ここにアルミニウムペーストとは、ボールミル法、ス
タンプミル法、又はアトマイズ法等公知の方法でアルミ
ニウム粉末を作るときに、ミネラルスピリットと少量の
ステアリン酸又はオレイン酸等の高級脂肪酸の存在のも
とにペースト状に作ったものである。本発明ではこのア
ルミニウムペーストとポリオレフィン熱可塑性樹脂(各
種ポリプロピレン樹脂,各種ポリエチレン樹脂,EVE樹
脂,EEA樹脂,EAA樹脂等)を加熱混練し、低揮発物質(主
として悪臭が強いミネラルスピリット)を真空ポンプ等
で除去したものをアルミニウムペーストコンパウンド樹
脂、アルミニウムペーストマスターバッチ樹脂として使
用する。
特にアルミニウムペーストマスターバッチ樹脂として
使用するのが写真感光材料への悪影響や悪臭をなくすた
め、さらに多層共押出しフィルム層中のミネラルスピリ
ット含有率を0.1重量%以下にするためにも好ましい。
例えばアルミニウムペースト含有率40重量%のマスター
バッチ樹脂中のミネラルスピリット含有率が1.0重量%
であっても、これを多層共押出しフィルム層中でのアル
ミニウムペースト濃度を2重量%にしようとすると、ア
ルミニウムペーストマスターバッチ1重量部に対してナ
チュラル樹脂19重量部を混練することになり、多層共押
出しフィルム層中にはフィルム成形中にミネラルスピリ
ットがガスとして除去される分もあるのでミネラルスピ
リット含有量は0.05重量%以下になる。その結果、写真
感光材料への悪影響もなくなり、悪臭も低減される。
またアルミニウム粉末とは、溶融アルミニウムをアト
マイズ法、粒化法、回転円盤滴下法、蒸発法等により粉
末状にしたものの外、アルミニウム箔をボールミル法や
スタンプミル法等で粉砕してフレーク状にしたものを含
む。アルミニウム粉末単体では不安定なのでアルミニウ
ム粉末表面を不活性にする各種の公知の処理が施され
る。
本発明の写真感光材料用包装材料は、写真感光材料に
用いる。特に、わずかなガスや光や温度により品質が破
壊されるハロゲン化銀写真感光材料、熱現像カラー印画
紙、ジアゾ写真感光材料、感光性樹脂、自己現像型写真
感光材料、拡散転写型写真感光材料等の写真感光材料に
最適である。
本発明の写真感光材料用包装材料を例えば上記の写真
感光材料に適用する場合、1重平袋、2重平袋、自立
袋、1重ガゼット袋、2重ガゼット袋、防湿箱の内貼
り、明室装填遮光箱の内貼り、リーダー紙等公知のあら
ゆる形態に使用可能である。
製袋の方法は使用する積層フィルムの性質に応じて、
ヒートシール、溶断シール、インパルスシール、超音波
シール、高周波シールなど、従来公知のプラスチックフ
ィルムのシール法による。なお、また適宜の接着剤、粘
着剤などを使用して製袋することも可能である。
〔作用〕
本発明の写真感光材料用包装材料では、HDPE系樹脂フ
ィルム層により、コロナ放電処理効果を向上させて層間
剥離強度を大きくし、また、ヤング率が大きくなるので
カーリングの発生を防止している。L−LDPE系樹脂フィ
ルム層はHDPE樹脂フィルム層に欠けているホットタック
性、夾雑物シール性、低温ヒートシール性、ヒートシー
ル強度、経時ヒートシール強度を確保しかつ、ヒートシ
ール許容温度範囲を拡大している。また、カーボンブラ
ック混練許容量を拡大できるようにし遮光性、引裂き強
度、衝撃穴あけ強度等を改善しHDPE樹脂フィルム層の欠
点をカバーしている。エチレンと炭素数が4〜8個のα
−オレフィンとの共重合体樹脂である直鎖状低密度ポリ
エチレン樹脂を20重量%以上含む接着層により安価でラ
ミネート適性に優れたものにしている。
〔実施例〕 本発明の写真感光材料用包装材料の実施例を第1図か
ら第5図に基づいて説明する。本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
第1図から第4図は、写真感光材料用包装材料の層構
成を示す部分断面図である。
第1図の包装材料は、フレキシブルシート層1に、遮
光物質を含むHDPE系樹脂フィルム層2aと遮光物質を含む
L−LDPE系樹脂フィルム層3aから成る多層共押出しフィ
ルム層4aが、接着層5を介してL−LDPE系樹脂フィルム
層3aが内側になるように積層された積層フィルムであ
る。
第2図の包装材料は、フレキシブルシート層1として
アルミニウム真空蒸着膜層6を形成した二軸延伸ポリエ
ステルフィルム層7で構成されたアルミニウム真空蒸着
二軸延伸ポリエステルフィルム層で構成されている他
は、第一図の包装材料と同一である。
第3図の包装材料は、フレキシブルシート層1と多層
共押出しフィルム層4aの間に金属箔8を設けた他は、第
1図の包装材料と同一である。
第4図の包装材料は、中間フィルム層9を共押出しし
た3層共押出しフィルムで多層共押出しフィルム層4aが
形成された他は、第2図の包装材料と同一である。
第5図の包装材料は第2図に示した本発明包装材料フ
レキシブルシート層1中の二軸延伸ポリエステルフィル
ム層7の外側に、接着層5を介して、遮光物質を含むHD
PE系樹脂フィルム層2aと、遮光物質を含むL−LDPE系樹
脂フィルム層3aとからなる多層共押出しフィルム層4a
を、HDPE系樹脂フィルム層2aが外側となる如く積層した
ものである。
コロナ放電処理条件としては、アルミ製の放電電極
と、シリコンゴムでカバーした金属ロール表面との約0.
5mmの間隔に電圧110V、電流7.5A、処理電力825Wのコロ
ナ放電処理を施し、80m/分の速度で接着層5を介してフ
レキシブルシート層1と積層した。
本発明品I 本発明品Iは第2図の層構成に相当する。
フレキシブルシート層1はヤング率が470kg/mm2のア
ルミニウム真空蒸着二軸延伸ポリエステルフィルムであ
り、二軸延伸ポリエステルフィルム層7は厚さ12μm
で、アルミニウム真空蒸着膜層6は厚さ400Åである。H
DPE系樹脂フィルム層2aは、MIが0.4g/10分、密度が0.94
6g/m3のHDPE樹脂92.5重量%と、平均粒子径21mμのファ
ーネスカーボンブラック3重量%とMIが2.4g/10分、密
度が0.923g/m3のLDPE樹脂4.5重量%からなり、厚さ40μ
mである。L−LDPE系樹脂フィルム層3aは、MIが2.1g/1
0分、密度が0.920g/cm3のエチレンと4メチルペンテン
−1共重合体樹脂であるL−LDPE系樹脂97重量%と、平
均粒子径21mμのファーネスカーボンブラック3重量%
とからなり、厚さ40μmである。これらにより二層共押
出しフィルム層4aを作成し(総厚さ80μm)HDPE系樹脂
フィルム層2a側に接着層5を介してフレキシブルシート
層1を積層した(接着層5はエチレンとブテン−1の共
重合体樹脂であるL−LDPE樹脂70重量%とLDPE樹脂30重
量%とからなり、厚さ13μmである)。
本発明品II 本発明品IIは、HDPE系樹脂フィルム2aをMIが1.1g/10
分、密度が0.954g/cm3のHDPE樹脂70%と、エチレンと4
−メチルペンテン−1の共重合体樹脂でありMIが2.1g/1
0分で密度が0.920g/cm3のL−LDPE樹脂22.5重量%と、M
Iが2.4g/10分で密度が0.923g/cm3のLDPE樹脂4.5重量%
と、平均粒子径21mμのファーネスカーボンブラック3
重量%とからなり、厚さ40μmとした他は、本発明品I
と同一である。
従来品I 本発明品Iの多層共押出しフィルム層4aの代わりに、
MIが2.4g/10分で密度が0.923g/cm3のLDPE樹脂97重量%
と、平均粒子径21mμのファーネスカーボンブラック3
重量%とからなり、厚さ80μmのLDPE系樹脂フィルムを
用いた他は、本発明品Iと同一である。
従来品II 本発明品Iの多層共押出しフィルム層4aの代わりに、
MIが2.1g/10分で密度が0.920g/cm3のエチレンと4メチ
ルペンテン−1共重合体樹脂であるL−LDPE樹脂97重量
%と、平均粒子径21mμのファーネスカーボンブラック
3重量%とからなり、厚さ80μmのL−LDPE径樹脂フィ
ルム層を用いた他は、本発明品Iと同一である。
比較品I コロナ放電処理を施さなかった以外は、本発明品Iと
同一である。
比較品II 本発明品Iの多層共押出しフィルム層4aを表裏反対に
して積層、即ち、L−LDPE系樹脂フィルム層3aをコロナ
放電処理する接着層5側にし、HDPE系樹脂フィルム層2a
を内側のヒートシール側にした他は、本発明品Iと同一
である。
実験結果を第1表に示す。
評価は下記による。
◎…非常に優れている ○…優れている ●…可(実用限度内) ▲…問題あり改良必要 ×…実用不可 A 折りぐせ 多層共押出しインフレーションフィルム成形法で作成
した樹脂フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し対角線
上で3角形に折り曲げた直後のもどり角度より判定 B カーリング 巾80cm、長さ1mの包装材料を垂直にたらした時に発生
するカーリングの状態より判定(加工機械適性から判
断) C セーフライト下での表裏判別性 写真感光材料に光カブリを発生させない安全灯(セー
フライト)の下(ここでは赤灯)で積層フィルムの表裏
が判別できるか又は判別しやすいかの程度により判定 D 層間剥離強度 接着層部分で層間剥離させたときの接着跡の面積によ
り評価 E ヤング率:ASTM D−882に準ずる。
F しわ及び筋 積層時のテンションによりしわ及び筋が発生しにくさ
を判定 G 引裂き強度:JIS P 8116に準ずる。
H ヒートシール性 ヒートシール強度、ホットタック性、夾雑物シール
性、経時ヒートシール強度、ヒートシール可能許容温度
幅等のトータルヒートシール適性から判断。
〔発明の効果〕
本発明は以上のように構成したので、層間剥離強度が
大きく、カーリングが小さく、かつ折りぐせが良いとと
もに、引裂き強度等の物理強度が大きく、かつヒートシ
ール性等も充分に確保できる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第5図は本発明による写真感光材料用包装材
料の実施例の層構成を示す部分断面図。 1,1a……フレキシブルシート層 2,2a……HDPE系樹脂フィルム層 3,3a……L−LDPE系樹脂フィルム層 4,4a……多層共押出しフィルム層 5,5a……接着層 a……遮光物質を含むことを示す
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 3/00 560 Q 565 F A W

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メルトインデックスが0.1〜5g/10分で密度
    が0.941g/cm3以上の高密度ポリエチレン系樹脂フィルム
    層と直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂フィルム層とを有
    する多層共押出しフィルム層の高密度ポリエチレン系樹
    脂フィルム層表面にコロナ放電処理を施し、エチレンと
    炭素数が4〜8個のα−オレフィンとの共重合体樹脂で
    ある直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を20重量%以上含む
    接着層を介して縦のヤング率が60kg/mm2以上のフレキシ
    ブルシート層を積層してなり、いずれかの層に遮光物質
    を含んでおり、光を完全に遮断することを特徴とする写
    真感光材料用包装材料
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