JP2627591B2 - 積層フイルム及びその製造方法 - Google Patents

積層フイルム及びその製造方法

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JP2627591B2 JP3337194A JP33719491A JP2627591B2 JP 2627591 B2 JP2627591 B2 JP 2627591B2 JP 3337194 A JP3337194 A JP 3337194A JP 33719491 A JP33719491 A JP 33719491A JP 2627591 B2 JP2627591 B2 JP 2627591B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブロッキングにより接
着された積層フイルム及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料の包装袋等に用いられる包
装材料としては、複数のフイルム層を積層した積層フイ
ルムが用いられており、この複数のフイルム層を積層す
るには、接着剤層を介したり、エクストルージョンラミ
ネート法で直接塗布して行っていた。しかし、このよう
な接着剤やエクストルージョンラミネート法を用いる積
層フイルムは、積層工程が多く高価になるだけでなく、
カーリングが大きく、また接着強度が大きくなりすぎ各
層が完全に一体化して硬くなり、引裂き強度が小さくな
るものであった。
【0003】そこで、本発明者は、接着剤やエクストル
ージョンラミネート法によらず、ブロッキングによりあ
る程度柔軟な状態で接着する積層フイルムを提案した
(特開昭64−22544号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開昭64−22
544号公報の積層フイルムは、引き裂き強度、ゲルボテ
スト強度、衝撃穴あけ強度等が大きく、しかもカーリン
グが発生しないという極めて好ましいものであった。し
かし、ブロッキングによる接着が不安定で、気温の低い
時期に切断端部から剥離する場合があったり、また、他
のフレキシブルシートを積層しようとする際のラミネー
ト工程や製袋工程で、ブロッキングによる擬似接着が剥
がれ、皺、筋、膨れ等の故障が発生する場合があり、特
に、気温の低い冬期や冷房の強い場合に問題があった。
【0005】本発明でブロッキングにより接着するとい
うのは、接着剤層を用いずに直接インフレーションフイ
ルムの内表面同士を接着することである。
【0006】本発明は、上記問題点を解決し、通常の状
況化で製造された時は常に剥離することのない適当な強
度のブロッキングにより接着された積層フイルムを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので、請求項1ないし2による本
発明の積層フイルムはインフレーションフイルムの内表
面をブロッキングにより接着した積層フイルムにおい
て、切断端部が熱溶融接着されていることを特徴として
構成されている。
【0008】また、請求項3による本発明の積層フイル
ムの製造方法は、インフレーションフイルム成形法で成
形した円筒状フイルムを加圧ロールで平面状に押圧して
ブロッキングにより接着し、その後、溶融切断法で切断
することを特徴として構成されている。
【0009】また、請求項4による本発明の積層フイル
ムの製造方法は、インフレーションフイルム成形法で成
形した円筒状フイルムを、表面を加熱した後、加圧ロー
ルで平面状に押圧してブロッキングにより接着すること
を特徴として構成されている。
【0010】ブロッキングにより接着された積層フイル
ムの切断端部を熱溶融接着する方法は、レーザー光線切
断法、超音波切断法、Flame(火炎)切断法、放電切断
法、加熱回転刃切断法、加熱カミソリ刃切断法等があ
る。これらの中で、設備が安価でかつ幅変更が容易であ
るので、加熱カミソリ刃切断法が好ましく、また、その
温度は、好ましくは内層のビガット軟化点(ASTM D-152
5)前後の温度が好ましく、50℃以上融点以下が好まし
く、70〜150℃が特に好ましく、80〜120℃が最も好まし
い。
【0011】ブロッキング接着の好ましい代表例をあげ
ると、ニップロール(加圧ロール)による加圧接着(加
圧接着形状の代表例をあげると、全面平面状加圧、点状
加圧、複数のタテ筋状加圧、格子状加圧、複数のヨコ筋
状加圧、その他各種エンボス形状加圧等)、加熱金属ロ
ールと耐熱ゴムロール又はコットンロール等の弾性ロー
ル間に挟み、前記加圧接着と同様各種の接着形状になる
ように加熱・加圧状態で通過させて行う。然し、本発明
は上記代表例に限定されるものではない。
【0012】金属ロールには、各種のエンボス凹凸形状
加工を施したものを使用してもよい。エンボスの形状と
しては、例えば東京ベアロンKK発行の“ベアロンシボ”
に210種以上提示されている。また、全面略均一に平面
状に接着しても、点状、線状、格子目状、布目状等、非
平面状に押圧して、部分的に接着力に強弱を付けて接着
してもよい。
【0013】加圧ロールによるブロッキング接着の前に
円筒状フイルムを加熱することが好ましく、その加熱方
法としては、インフレーションフイルム内側表面加熱方
法としては、マンドレル加熱方法、インフレーションフ
イルムの外側表面加熱方法としては、リング状遠赤外線
ヒーター加熱方法、熱風加熱方法、リング状複数ニクロ
ム熱加熱方法、リング状ヒーターバー加熱方法等によ
る。リング状の加熱装置を用いる加熱方法がインフレー
ションの外表面加熱方法として好ましいが、市販の直線
状の加熱装置を複数用いてもよいことはいうまでもな
い。
【0014】また、加熱温度は、インフレーションフイ
ルムの内表面の軟化温度前後にすることがフイルム外表
面の外観を悪化させずに適当な強度のブロッキングによ
る接着が得られるので好ましい。従ってフイルム成形速
度、フイルム厚さ、フイルムの樹脂組成等により決定さ
れるものである。例えば、L-LDPE樹脂からなる内表面の
場合は、内表面温度が40℃以上、好ましくは50〜140
℃、特に好ましくは60〜120℃になるように加熱する。
【0015】インフレーションフイルムは、単層でも多
層共押出しフイルムであってもよい。単層のインフレー
ションフイルムの場合は、フイルムの内表面と外表面の
温度に差をつける必要がある。その方法としては、例え
ばリングダイで温度差をつけたり、フイルムの外表面の
みを空冷して温度差をつけたりする。
【0016】二層以上の多層共押出しインフレーション
フイルムに用いられる樹脂は、ブロッキングされる内層
とブロッキングされない外層では異なることが好まし
く、内層に用いられる樹脂としては、低軟化点で且つ物
理強度の優れたエチレン共重合体樹脂、プロピレン共重
合体樹脂、粘着付与剤及びポリオレフィン変性樹脂が好
ましい。内層に好ましいエチレン共重合体樹脂を以下に
示す。
【0017】エチレン共重合体樹脂の代表例を以下に示
す。 (1) エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂 (2) エチレン−プロピレン共重合体樹脂 (3) エチレン−1−ブテン共重合体樹脂 (4) エチレン−ブタジエン共重合体樹脂 (5) エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂 (6) エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂 (7) エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂 (8) エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂(以後、
EEA樹脂と表示) (9) エチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂 (10)エチレン−アクリル酸共重合体樹脂 (11)アイオノマー樹脂(エチレンと不飽和酸との共重合
物を亜鉛などの金属で架橋した樹脂) (12)エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(L-LDPE樹
脂) (13)エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体樹
【0018】エチレン共重合体樹脂中では、フイルム成
形性及びヒートシール適性が良く、破袋強度、衝撃穴あ
け強度及び引裂き強度が大きいので、L-LDPE樹脂とEE
A樹脂が好ましい。
【0019】また、必要特性に適合させるために、他の
熱可塑性樹脂、各種エラストマー、各種ゴム、各種添加
剤、改質剤とブレンドして用いることも好ましい。
【0020】エチレン共重合体樹脂の中で特に好ましい
のはエチレン・αオレフィン共重合体樹脂で、一般には
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(以後、略号のL-LDPE樹
脂と表示する)と呼ばれる樹脂である。
【0021】L-LDPE(Liner Low Denaity Polyetyiene)
樹脂は第3のポリエチレン樹脂と称され、中低圧法、高
圧法両ポリエチレン樹脂の利点を併せもつ省エネルギ
ー、省資源という時代の要請に合致する低コスト、高強
度の樹脂である。この樹脂は低圧法又は高圧改良法でエ
チレンと炭素数が3〜13個、好ましくは4〜10個のα−
オレフィンを共重合させたコポリマーで線状の直鎖に短
分岐をもった構造のポリエチレン系樹脂である。物理強
度やコストの点で好ましいα−オレフィンとしてはブテ
ン-1、オクテン-1、ヘキセン-1、4-メチルペンテン-1、
ヘプテン-1などが使用される。
【0022】密度は一般に低中密度ポリエチレン樹脂程
度とされているが、市販品では0.87〜0.95g/cm3の範囲
内にあるものが多い。メルトインデックスは0.1〜50g/1
0分の範囲内にあるものが多い。
【0023】L-LDPE樹脂の重合プロセスとしては中・低
圧装置を用いる気相法、液相法と高圧改良法装置を用い
るイオン重合法等がある。
【0024】これらのL-LDPE樹脂の中で物理強度とヒー
トシール強度とフイルム成形性の点から特に好ましいの
は、メルトインデックス(以後、MIと表示)が0.8〜1
0g/10分(ASTM D-1238の190℃測定値)、密度が0.870〜
0.940g/cm3(ASTM D-1505の23℃測定値)、そしてα−オ
レフィンの炭素数6〜8個の液相法プロセスと気相法プ
ロセスで得られたものである。
【0025】L-LDPE樹脂の具体例を以下に示す。 エチレン・ブテン-1共重合体樹脂 GレジンとNUC−FLX(UCC社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) マーレックス (フィリップス社) スタミレックス (DSM社) エクセレンVL (住友化学) ネオゼックス (三井石油化学) 三菱ポリエチ−LL (三菱油化) 日石リニレックス (日本石油化学) NUCポリエチレン−LL(日本ユニカー) 出光ポリエチレンL (出光石油化学) エチレン・ヘキセン-1共重合体樹脂 TUFLIN (UCC社) TUFTHENE (日本ユニカー) エチレン・4メチルペンテン-1共重合体樹脂 ウルトゼックス (三井石油化学) エチレン・オクテン-1共重合体樹脂 スタミレックス (DSM社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) MORETEC (出光石油化学)
【0026】特に好ましい代表的な例を商品名であげる
と、ポリエチレンにα−オレフィン側鎖として炭素数6
個の4-メチルペンテン-1を導入した三井石油化学(株)の
ウルトゼックス及びα−オレフィン側鎖として炭素数8
個のオクテン-1を導入した出光石油化学(株)のMORETEC
とDSM社のスタミレックスとダウケミカル社のダウレ
ックスがある(以上、4社品共液相法プロセスで得られ
たL-LDPE樹脂である。)。低圧法の気相法プロセスで得ら
れた好ましい代表的な例を商品名であげると、α−オレ
フィン側鎖として炭素数6個のヘキセン-1を導入した日
本ユニカー(株)のTUFLIN及びUCC社のTUFTHENE等があ
る。
【0027】また、最近発売された密度が0.910g/cm3
満の超低密度直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、例えばU
CC社のNUC−FLXや住友化学(株)のエクセレンV
Lも好ましい(以上、2社品共α−オレフィンが炭素数
4個のブテン-1を使用)。
【0028】前記EEA樹脂は、その代表的製造メーカ
ーとしてユニオン・カーバイド社(アメリカ)、日本ユ
ニカー(株)、三菱油化(株)、住友化学(株)、三井ポリケ
ミカル(株)等がある。具体例として日本ユニカー(株)で
現在市販しているEEA樹脂の代表的銘柄名とそのコモ
ノマー含有量、メルトインデックス、及び密度を示す
(コモノマー含有量 NUC試験法で6%以上のも
の)。
【0029】
【表1】
【0030】また、低重合度ポリオレフィン樹脂である
故、平均分子量が300〜7000のポリオレフィン樹脂やロ
ジン樹脂、テルペンフェノール樹脂、石油樹脂、クマロ
ンインデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂等
の粘着付与剤を含む熱可塑性樹脂、特に粘着付与剤や低
重合度ポリオレフィン樹脂を含む各種ポリオレフィン樹
脂がブロッキング接着を確実に確保するために好まし
い。これらの樹脂の1種以上を合計50重量%以上含むこ
とが好ましい。特に、外層より5℃以上ビカット軟化点
の低いエチレン・αオレフィン共重合体樹脂及び/又は
エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂を50重量%以上含む
ポリオレフィン系樹脂が安定したブロッキング接着と物
理強度の優れた積層フイルムが得られるので好ましい。
【0031】外層に用いられる樹脂としては、内層より
ビカット軟化点が5℃以上高く、かつ、インフレーショ
ンフイルム成形性と物理強度とヒートシール適性の優れ
た樹脂が好ましく、例えば、密度が0.920g/cm2以上のエ
チレン・αオレフィン共重合体樹脂、密度が0.920g/cm3
以上のホモポリエチレン樹脂、ホモポリプロピレン樹
脂、プロピレン・αオレフィン共重合体樹脂、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミ
ド樹脂(他の樹脂との共重合体樹脂も含む)、ポリエス
テル樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂の
単独樹脂又は上記樹脂の1種以上の合計が50重量%以上
のブレンド樹脂である。特に、密度が0.920g/cm3以上の
ホモポリエチレン樹脂又はエチレン・αオレフィン共重
合体樹脂とポリアミド樹脂とポリエステル樹脂が好まし
い。
【0032】ヒートシール適性の観点からすると、好ま
しくは炭素数が2〜6のαオレフィン共重合体樹脂、特
に好ましくはエチレン・αオレフィン共重合体樹脂、最
も好ましくはエチレンと炭素数4〜10のαオレフィンと
の共重合体樹脂であり、これらの樹脂の含有量は、経時
ヒートシール強度確保の点から好ましくは3重量%以
上、特に好ましくは10重量%以上、最も好ましくは15重
量%以上である。エチレン・αオレフィン共重合体樹脂
を15重量%含む樹脂組成を用いた外層のインフレーショ
ンフイルムとすることにより、経時ヒートシール強度確
保、ホットタック性、物理強度の優れた包装袋を提供す
ることができる。
【0033】インフレーションフイルムに、カーボンブ
ラック、金属粉末(ペーストも含む)、炭素繊維、導電
性ポリマー、金属繊維、帯電防止剤及び滑剤等を帯電防
止性向上の目的で添加することができ好ましい。
【0034】遮光性物質として最も好ましいカーボンブ
ラックの原料による分類例をあげるとガスブラック、フ
ァーネスブラック、チャンネルブラック、アントラセン
ブラック、アセチレンブラック、ケッチェンカーボンブ
ラック、サーマルブラック、ランプブラック、油煙、松
煙、アニマルブラック、ベジタブルブラック等がある。
本発明では遮光性、コスト、物性向上の目的ではファー
ネスカーボンブラックが好ましく、高価であるが帯電防
止効果を有する遮光性物質としてはアセチレンカーボン
ブラック、変性副生カーボンブラックであるケッチェン
カーボンブラックが好ましい。必要により前者と後者を
必要特性に従ってミックスすることも好ましい。遮光性
物質をポリエチレン系ポリマーに配合する形態はドライ
カラー、リキットカラー、ペーストカラー、マスターバ
ッチペレット、コンパウンドカラーペレット、顆粒状カ
ラーペレット等のように種々あるが、マスターバッチペ
レットを使用するマスターバッチ法がコスト、作業場の
汚染防止等の点で好ましい。公知文献の特公昭40-26196
号では有機溶媒に溶解した重合体の溶液中にカーボンブ
ラックを分散せしめて、重合体−カーボンブラックのマ
スターバッチをつくる方法を、特公昭43-10362号にはカ
ーボンブラックをポリエチレンに分散してマスターバッ
チをつくる方法を述べている。本発明者も着色マスター
バッチ用樹脂組成物を特開昭63−186740号公報に提案し
ている。
【0035】本発明の積層フイルムを感光材料用包装袋
として使用する上でカブリの発生がなく、感光材料の感
光度の増減の発生が少なく、遮光能力が大きく、L-LDPE
樹脂フィルムに添加した場合でもカーボンブラックの固
り(ブツ)の発生やフィッシュアイ等フィルム中にピン
ホールを発生させる異物を発生しにくい点で、カーボン
ブラックの中でも特にpHが6.0〜9.0、平均粒子径が10〜
120mμ、揮発成分が2.0%以下、シアン化合物と硫黄成
分が1.0%以下、好ましくは0.5%以下、特に好ましくは
0.1%以下、吸油量が50ml/100g以上のファーネスカー
ボンブラックが好ましい。チャンネルカーボンブラック
は、高価な上に写真感光材料にカブリを発生させるもの
(特に、硫黄成分)が多く好ましくない。どうしても使
用する必要がある場合でも写真性に及ぼす影響を調査し
て種類、添加量を選択すべきである。
【0036】また、特に酸化・還元物質により品質が劣
化される感光材料用包装材料に用いることができる好ま
しいカーボンブラックの実際の製品としては、例えば三
菱化成製のカーボンブラック#20(B)、#30(B)、#33
(B)、#40(B)、#44(B)、#45(B)、#50、#55、#10
0、#600、#2200(B)、#2400(B)、MA8、MA11、M
A100等が挙げられる。
【0037】海外の製品としては、例えばキャボット社
のBlack Pearls 2、46、70、71、74、80、81、607等、R
egal 300、330、400、660、991、SRF-S等、Vulcan 3、
6等、Sterling 10、SO、V、S、FT−FF、MT−FF等
が挙げられる。
【0038】さらに、アシュランドケミカル社のUnited
R、BB、15、102、3001、3004、3006、3007、3008、300
9、3011、3012、XC−3016、XC−3017、3020等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。遮光性物質
として好ましいカーボンブラック以外の代表例をあげる
と、金属粉末としては鉄粉、ステンレス粉、銅粉、鉛
粉、アルミニウム粉等である。
【0039】炭素繊維としては、カーボン繊維、炭化ケ
イ素繊維等がある。導電性を向上させ、物理特性を向上
させる効果があるが高価である。
【0040】金属繊維としては、黄銅繊維、ステンレス
繊維等がある。導電性を向上させるが比重が大きくな
り、高価である。
【0041】いずれにしても、感光材料用包装材料に用
いる場合(特に、感光材料側に用いる場合)は、硫黄と
シアン化合物の合計量が1.0%以下、好ましくは0.5%以
下、特に好ましくは0.1%以下の遮光性物質を選択する
ことが感光材料の写真性(カブリ、感度、諧調、カラー
バランス等)を悪化させないために好ましい。
【0042】本発明に用いられる帯電防止剤の代表例を
以下に記載する。 I.ノニオン系(=非イオン系) (1) アルキルアミン誘導体:T-B103 (松本油脂)、T-B1
04(松本油脂) アルキルアミド型 ポリオキシエチレンアルキルアミン:アーモスタット31
0(ライオン油脂) 3級アミン(ラウリルアミン):アーモスタット400(ラ
イオン油脂) N,N-bis(2-hydroxyethyl cocoamine):アーモスタット
410(ライオン油脂) 3級アミン:ANTISTATIC 273C、273、273E(FineOrg. Ch
em) N-hydroxyhexadecyl-di-ethanol-amine:Belg. P. 654,
049 N-hydroxyoctadecyl-di-ethanol-amine:(National Dis
t.) (2) 脂肪酸アマイド誘導体:TB-115(松本油脂)、エレ
ガンP100(日本油脂)、エリークSM-2(吉村油化学) シュウ酸-N,N'-ジステアリルアミドブチルエステル:ヘ
キスト ポリオキシエチレンアルキルアミド (3) エーテル型 ポリオキシエチレンアルキルエーテル RO(CH2CH2O)nH ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 特殊非イオン型:レジスタット104, PE100, 116〜118
(第一工業製薬)、レジスタットPE132, 139(第一工業
製薬)、エレガンE115, ケミスタット1005(日本油
脂)、エリークBM-1(吉村油化学)、エレクトロストリ
ッパ−TS, TS2,3,5,EA,EA2, 3(花王石鹸) (4) 多価アルコールエステル型 グリセリン脂肪酸エステル:モノグリ((日本樟脳)、TB
-123(松本油脂)、レジスタット113(第一工業製薬) ソルビタン脂肪酸エステル 特殊エステル:エリークBS-1(吉村油化学) 1-ヒドロキシエチル-2-ドデシルグリオキサゾリン:ブ
リティシュ・セロファン
【0043】II.アニオン系 (1) スルホン酸類 アルキルスルホネート RSO3Na アルキルベンゼンスルホネート アルキルサルフェート ROSO3Na (2) リン酸エステル型 アルキルホスフェート
【0044】III.カチオン系 (1) アミド型カチオン:レジスタットPE300, 401, 402,
406, 411(第一工業製薬) (2) 四級アンモニウム塩 第4級アンモニウムクロライド 第4級アンモニウムサルフェート 第4級アンモニウムナイトレート カチミンCSM-9(吉村油化学)、CATANAC 609(アメリカン
・シアナミド)、デノン 314C(丸菱油化)、アーモス
タット 300(ライオン油脂)、100V(アーマー)、エ
レクトロストリッパ−ES(花王石鹸)、ケミスタット20
09A(日本油脂) Stearamido propyl-dimethyl-β-hydroxyethyl ammoniu
m nitrate:CATANAC・SN(アメリカン・ジアナミド)
【0045】IV.両性イオン系 (1) アルキルペタイン型: (2) イミダゾリン型:レオスタット53, 532(ライオン油
脂)、AMS 53(ライオン油脂)、AMS 303, 313(ラ
イオン油脂) アルキルイミダゾリン型 (3) 金属塩:AMS 576(ライオン油脂) レオスタット826, 923(ライオン油脂) (RNR'CH2CH2CH2NCH2COO)2Mg R≧C, R'=Hまたは(CH
2)mCOO-:ライオン油脂 R=C38炭化水素、A=酸素またはイミノ基、M=有
機アミン又は金属 (4) アルキルアラニン型:
【0046】V.導電性樹脂 ポリビニルベンジル型カチオン ポリアクリル酸型カチオン
【0047】VI.その他:レジスタット204, 205(第一
工業製薬)、エレガン2E, 100E(日本油脂)、ケミ
スタット1002, 1003, 2010(日本油脂)、エリーク51
(吉村油化学)、ALROMINE RV-100(ガイギー)
【0048】以上の帯電防止剤の中で写真性及び人身に
与える悪影響が小さいので、非イオン(ノニオン)系帯
電防止剤が特に好ましい。
【0049】帯電防止剤について具体的に説明する。熱
可塑性樹脂中に混合して用いる内部用帯電防止剤として
は非イオン系、アニオン系、両性イオン系のいずれを用
いても良い。
【0050】具体的には、非イオン系としては、高級ア
ルコールのエチレンオキサイド付加体、アルキルフェノ
ールのエチレンオキサイド付加体、エステル類(たとえ
ば高級脂肪酸と多価アルコールのエステル、高級脂肪酸
のポリエチレン−グリコールエステル等)、ポリエーテ
ル類、アミド類(たとえば高級脂肪酸アミド、ジアルキ
ルアミド、高級脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加
体等)が効果的である。
【0051】アニオン系としては、アルキルアリルホス
ホン酸、アジピン酸、グルタミン酸、アルキルスルホン
酸塩類、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンア
ルキルホスフェート、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩、および
ソジウムジアルキルスルホサクシネートが効果的であ
る。
【0052】カチオン系については、アミン類(たとえ
ばアルキルアミンのリン酸塩、シッフ塩基、アミドアミ
ン、ポリエチレンイミン、アミドアミンと金属塩の複合
体、アミノ酸のアルキルエステル等)、イミダゾリン
類、アミンエチレンオキサイド付加体、第4級アンモニ
ウム塩などが良い。
【0053】両イオン性系については、N-アシルザルコ
シネート、アミノカルボン酸誘導体類、アラニン型金属
塩、イミダゾリン型金属塩、カルボン酸型金属塩、ジカ
ルボン酸型金属塩、ジアミン型金属塩、酸化エチレン基
を有する金属塩等が良い。
【0054】上記の範疇に入らない物質として、無機電
解質、金属粉末、金属酸化物、カオリン、ケイ酸塩、炭
素粉末、炭素繊維も本発明の効果がある。また、グラフ
ト重合およびポリマーブレンド等も効果的である。
【0055】次に外部用帯電防止剤として用いられる代
表例をあげると、非イオン系では多価アルコール類(た
とえばグリセリン、ソルビット、ポリエチレングリコー
ル、ポリエチレンオキサイド等)、多価アルコールエス
テル類、高級アルコールエチレン−オキサイド付加体
類、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加体類、
脂肪酸エチレンオキサイド付加体類、アミド類、アミド
酸化エチレン付加体類、アミン酸化エチレン付加体類等
があり、また両イオン性系ではカルボン酸類(たとえば
アルキルアラニン等)、スルホン酸類等が効果的であ
る。
【0056】アニオン系では、カルボン酸塩、硫酸誘導
体(例えばアルキルスルホン酸塩等)、リン酸誘導体
(たとえばホスホン酸、リン酸エステル等)ポリエステ
ル誘導体が良い。
【0057】カチオン系では、アミン類(たとえばアル
キルアミン、アミドアミン、エステルアミン等)、ビニ
ル窒素誘導体、第4級アンモニウム塩(たとえばアミド
基を含むアンモニウム塩、エチレンオキサイドを含むア
ンモニウム塩等)、アクリル酸エステル誘導体、アクリ
ル酸アミド誘導体、ビニルエーテル誘導体等がある。
【0058】本発明のポリオレフィン樹脂フイルム層に
添加される市販の代表的滑剤名と製造メーカー名を以下
に記載する。
【0059】(1) シリコーン系オイル滑剤;各種グレー
ドのジメチルポリシロキサン及びその変性物(信越シリ
コーン、東レシリコーン)及びポリメチルフェニルシロ
キサン、オレフィン変性シリコン、ポリエチレングリコ
ールやポリプロピレングリコールで変性したポリエーテ
ル変性シリコン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコ
ン、エポキシ変性シリコン、アミノ変性シリコン、アル
コール変性シリコン等変性されたシロキサン結合を含有
したシリコン系オイルである。該シリコン系オイル中、
特にオレフィン変性シリコン、ポリエーテル変性シリコ
ン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコン等が優れて
いる。該シリコン系オイルは加熱状態でのフイルムの摩
擦係数を改良し、自動包装機による熱板シール中に生じ
る摺動抵抗を低下させ、皺の発生を防止することによ
り、美しい外観と高度な密封性と被包装体にたるみない
密着性とを有する性能を保持したフイルムを得る基礎を
つくることが出来る。又、摺動による光沢の低下を防止
して、美しいシール部を得ることが出来る。シリコン系
オイルを併用した場合の本発明では摺動ヒートシールを
する場合、高温摩擦係数を1.4以下にすることが出来
る。
【0060】常温における粘度は50〜100,000センチス
トークスの範囲が好ましく、更に好ましくは5,000〜30,
000センチストークスの高粘度のものがよい。添加量は
種類、使用目的により異なるが0.01〜2.5重量%であ
る。好ましくは0.03〜1.0重量%、特に好ましくは0.05
〜0.5重量%である。
【0061】シリコン系オイル添加の効果は、本発明用
途としては次のように多くある。 繊維状充添材、非繊維状遮光性物質、顔料と併用する
だけでこれらの表面を被覆して分散性を向上させる。 樹脂の流動性を向上し、スクリューのモーター負荷を
小さくし、メルトフラクチャー発生を防止する。 ブリードアウトして白粉状になる脂肪酸アミドを添加
しなくても滑性を十分確保できる。 加熱状態でのフイルムの摩擦係数を小さくし、自動製
袋適性を向上し、ヒートシール時のシワ発生や摺動によ
る光沢の低下を防止し、美しいシール部を得ることがで
きる。 遮光性物質と併用すると遮光能力を向上でき、物性を
低下させる遮光性物質の添加量を減量して物性を向上さ
せても遮光性を確保できる。 (2) 脂肪酸アミド系滑剤; (2-1) 飽和脂肪酸アミド系滑剤 ベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッドKN(日本化
成)等 ステアリン酸アミド系滑剤;アーマイドHT(ライオ
ン油脂)、アルフローS−10(日本油脂)、脂肪酸アマ
イドS(花王)、ダイヤミッド200(日本化成)、ダイヤ
ミッドAP−1(日本化成)、アマイドS・アマイドT
(日東化学)、ニュートロン−2(日本精化)等 (2-2) 不飽和脂肪酸アミド系滑剤 エルカ酸アミド系滑剤;アルフローP−10(日本油
脂)、ニュートロン−S(日本精化)、LUBROL(I・C
・I)、ダイヤミッドL−200(日本化成)等 オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップCP(ライ
オン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニュート
ロンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化学)、ダ
イヤミッドO−200・ダイヤミッドG−200(日本化
成)、アルフローE−10(日本油脂)、脂肪酸アマイド
O(花王)等 (2-3) ビス脂肪酸アミド系滑剤 メチレンビスベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッド
NKビス(日本化成)等 メチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;ダイヤミッ
ド200ビス(日本化成)、アーモワックス(ライオン・
アクゾ)、ビスアマイド(日東化学)等 メチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;ルブロンO
(日本化成)等 エチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アーモスリ
ップEBS(ライオン・アクゾ)等 ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アマ
イド65(川研ファインケミカル)等 ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;アマイ
ド60(川研ファインケミカル)等 (2-4) モノアルキロールアミド系滑剤 N-(2-ヒドロキシエチル)ラウリン酸アミド系滑剤;
トーホールN130(東邦化学)等 N-(2-ヒドロキシエチル)ステアリン酸アミド系滑
剤;アミゾール(川研ファインケミカル)等 N-(2-ヒドロキシメチル)ステアリン酸アミド系滑
剤;メチロールアマイド(日東化学)等 (3) 非イオン界面活性剤系滑剤;エレクトロストリッパ
-TS-2、エレクトロストリッパ-TS-3(花王石鹸)等 (4) 炭化水素系滑剤;流動パラフィン、天然パラフィ
ン、マイクロワックス、合成パラフィン、ポリエチレン
ワックス、ポリプロピレンワックス、塩素化炭化水素、
フルオロカルボン (5) 脂肪酸系滑剤;高級脂肪酸(C12以上が好まし
い)、オキシ脂肪酸 (6) エステル系滑剤;脂肪酸の低級アルコールエステ
ル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグ
リコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコールエステル (7) アルコール系滑剤;多価アルコール、ポリグリコー
ル、ポリグリセロール (8) 金属石けん;ラウリン酸、ステアリン酸、リシノー
ル酸、ナフテン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸とLi、
Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Al、Sn、Pb等の金
属との化合物。例えば、ステアリン酸カルシウム、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カドミニウム、オレイン酸
カルシウム、オレイン酸マグネシウム等
【0062】以上のような滑剤は0.01〜5.0重量%添加
するのが好ましく、滑性効果が大きく、ブリード・アウ
トしやすい脂肪酸アミド系滑剤の場合は0.01〜1.0重量
%に減量し、必要最少量にすることが好ましい。
【0063】本発明の積層フイルムは、各種感光材料、
食品、医薬品、染料、樹脂、濃産物、魚粉、肥料、セメ
ント、爆薬等の各種包装袋、製品カバーフイルム、農薬
用マルチフイルム、防水フイルム、防湿フイルム、防光
フイルム、防寒フイルム、防熱フイルム等の包装材料等
に用いることができる。
【0064】一方、廃棄物として埋立て処理する場合を
考えると、現在、研究が進められている、又は一部市場
に導入されているような分解性プラスチックを利用すれ
ばよい。例えば、生分解性を有するポリマーとしてIC
I社の「BIOPOL」、UCC社の「ポリカプロラクトン等
を利用するとか、あるいは生分解を受けやすい天然、あ
るいは合成高分子を添加剤として配合することによって
間接的に崩壊させるポリマー、又はデンプン配合熱可塑
性樹脂、例えば各種エチレン共重合体樹脂、各種ポリエ
チレン樹脂等を利用することもできる。
【0065】また、光分解性のポリマーを利用すること
も可能である。例えば、ポリエチレン重合時に主鎖に光
増感基としてカルボニル基を導入したエチレンと一酸化
炭素との共重合によるECOコポリマーを利用すると
か、あるいは添加剤として遷移金属塩、酸化促進剤、光
増感材等をベースポリマーに加え、光分解性を付与した
ものを利用することができる。
【0066】感光材料の代表例を以下に示す。 (a) ハロゲン化銀写真感光材料(レントゲン写真フィル
ム、印刷用フィルム(リスフィルム)、白黒及びカラー
印画紙、カラーフィルム、印刷用マスター紙、DTR感
光材料、電算写植フィルム及びペーパー、マイクロフィ
ルム、映画用フィルム、自己現像型写真感光材料、直接
ポジ型フィルム及びペーパー等) (b) ジアゾニウム写真感光材料(4-モルフォリノベンゼ
ンジアゾニウムマイクロフィルム、マイクロフィルム、
複写用フィルム、印刷用版材等) (c) アジド、ジアジド系写真感光材料(パラアジドベン
ゾエード、4,4'ジアジドスチルベン等を含む感光材料、
例えば複写用フィルム、印刷用版材等) (d) キノンジアジド系写真感光材料(オルソーキノンジ
アジド、オルソーナフトキノンジアジド系化合物、例え
ばベンゾキノン(1,2)-ジアジド-(2)-4-スルフォン酸フ
ェニルエーテル等を含む感光材料、例えば印刷用版材、
複写用フィルム、密着用フィルム等) (e) フォトポリマー(ビニル系モノマー等を含む感光材
料、印刷用版材、密着用フィルム等) (f) ポリビニル桂皮酸エステル系(例えば印刷用フィル
ム、IC用レジスト等) なお、各種の光や酸素や亜硫酸ガス等により変質、劣化
する感光物質、例えば食品(バター、ピーナッツ、マー
ガリン、スナック製品、ツマミ、菓子、お茶、ノリ
等)、医療品(胃腸薬、カゼ薬等の粉末状、顆粒状の袋
入薬品)、ABS樹脂、染料、顔料、写真現像薬品、写
真定着薬品、トナー等の包装にも適用することができ
る。
【0067】本発明の積層フイルムを用いて写真感光材
料用包装材料に適用する包装形態としては、一重平袋、
二重平袋、自立袋、一重ガゼット袋、二重ガゼット袋、
スタンデングパウチ、手堤袋などの包装袋のほか、積層
フィルム、防湿箱の内貼り、明室装填遮光マガジンの内
貼り、マガジンレス明室装填用遮光部材、リーダー紙等
がある。製袋する方法は熱板接着法、インパルス接着
法、溶断接着法、超音波接着法、高周波接着法など、従
来公知のプラスチックフイルムの接着法による。なお、
接着剤、粘着剤を用いる接着法、感圧・感熱接着剤を用
いる接着法で製袋することも可能である。
【0068】また、請求項5による本発明の積層フイル
ムは、内層と外層とからなるインフレーションフイルム
の内層の内表面をブロッキングにより接着した積層フイ
ルムにおいて、内層に、外層の熱可塑性樹脂よりショア
硬度(ASTMD-2240)の低い熱可塑性樹脂が含まれている
ことを特徴として構成されている。
【0069】さらに、請求項6による本発明の積層フイ
ルムは、内層と外層とからなるインフレーションフイル
ムの内層の内表面をブロッキングにより接着した積層フ
イルムにおいて、内層に酸変性ポリオレフィン樹脂が含
まれていることを特徴として構成されている。
【0070】内層に含まれるショア硬度の低い熱可塑性
樹脂のショア硬度は、ブロッキングによる接着の確保と
柔軟性、ゲルボテスト強度確保の点から60D以下が好ま
しく、特に10〜50Dの範囲が好ましい。そして、外層に
含まれる熱可塑性樹脂のショア硬度より、2D以上、特
に5D以上低いことが好ましい。
【0071】以上のような熱可塑性樹脂としては、酸変
性ポリオレフィン樹脂、L-LDPE樹脂、EEA樹脂、EV
A樹脂等のポリオレフィン共重合体樹脂が好ましい。
【0072】酸変性ポリオレフィン樹脂は、ポリオレフ
ィン樹脂と不飽和カルボン酸類とをグラフト変性した変
性樹脂で、例えば、グラフト変性ポリエチレン樹脂、グ
ラフト変性、エチレン・アクリル酸エチル共重合体樹
脂、グラフト変性エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、
グラフト変性ポリプロピレン樹脂およびポリブテン-1、
ポリ-4-メチルペンテン-1等のα−オレフィンやエチレ
ン・αオレフィン共重合体樹脂を不飽和カルボン酸等で
グラフト変性した樹脂等がある。好ましくは、アクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸
をポリオレフィン樹脂にグラフトしたグラフト変性ポリ
オレフィン樹脂である。
【0073】不飽和カルボン酸類のグラフト率は、0.01
〜10%であることが好ましい。不飽和カルボン酸類は、
その誘導体も含めて総称するもので、代表例をあげる
と、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、メサコン酸、
アンゲリカ酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロト
ン酸、ナジック酸(エンドシス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘ
プト-5-エン-2,3-ジカルボン酸)、無水マレイン酸、無
水シトラコン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、
メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アク
リル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、マレイン
酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、
フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステ
ル、イタコン酸ジエチルエステル、アクリル酸アミド、
メタクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸
ジアミド、マレイン酸-N-モノエチルアミド、マレイン
酸-N,N-ジエチルアミド、マレイン酸-N-モノブチルアミ
ド、マレイン酸-N,N-ジブチルアミド、フマル酸モノア
ミド、フマル酸ジアミド、フマル酸-N-モノエチルアミ
ド、フマル酸-N,N-ジエチルアミド、フマル酸-N-モノブ
チルアミド、フマル酸-N,N-ジエチルアミド、フマル酸-
N-モノブチルアミド、フマル酸-N,N-ジブチルアミド、
マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチ
ル、マタクリル酸カリウム、アクリル酸ナトリウム、ア
クリル酸亜鉛、アクリル酸マグネシウム、アクリル酸カ
ルシウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウ
ム、メタクリル酸カリウム、N-ブチルマレイミド、N-フ
ェニルマレイミド、塩化マレニル、グリシジルマレエー
ト、マレイン酸ジプロピル、アコニチン酸無水物、ソル
ビン酸等をあげることができ、相互の混合使用も可能で
ある。これらの中でアクリル酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、ナジック酸が好ましく、特に無水マレイン酸が
好ましい。
【0074】酸変性ポリオレフィン樹脂における不飽和
カルボン酸類をグラフト変性させる方法は、特に限定さ
れない。例えば、溶融状態で反応させる特公昭43−2742
1号公報等に開示の方法や、溶液状態で反応させる特公
昭44−15422号公報等に開示の方法や、スラリー状態で
反応させる特公昭43−18144号公報等に開示の方法や、
気相状態で反応させる特公昭50−77493号公報等に開示
の方法等がある。これらの方法の中で押出機を用いる溶
融混練法が操作が簡便でかつ安価な方法なので好まし
い。
【0075】不飽和カルボン酸類の使用量は、接着強度
確保のためポリオレフィン樹脂ベースポリマー(各種ポ
リエチレン樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、各種ポリオ
レフィン共重合体樹脂、ポリブテン-1樹脂、ポリ-4-メ
チルペンテン-1樹脂等のα−オレフィン樹脂等)100重
量部に対して0.01〜20重量部が好ましく、特に0.2〜5
重量部が好ましい。
【0076】ポリオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸類
との反応を促進するために過酸化物等を用いることがで
きる。
【0077】有機過酸化物としては、例えばベンゾイル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビス
イソブチロニトリル、ジクミルパーオキサイド、α,α'
ビス(t-ブチルパーオキシジイプロピル)ベンゼン、2,
5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、
2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシ
ン、ジ-t-ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオ
キサイド、t-ブチル-ハイドロパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシラウレート、t-
ブチルパーオキシベンゾエート、1,3ビス(t-ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、キュメンハイドロパ
ーオキサイド、ジ-t-ブチル-ジパーオキシフタレート、
t-ブチルパーオキシマレイン酸、イソプロピルパーカー
ボネート等がある。無機過酸化物としては、例えばアゾ
ビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、過硫酸アンモ
ニウム等がある。
【0078】これらは1種または2種以上の組合せで使
用してもよい。特に好ましいのは、分解温度が170℃〜2
00℃の間にあるジ-t-ブチルパーオキサイド、ジ−クミ
ルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5ジ(t-ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5ジ(t-ブチルパー
オキシ)ヘキシン、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシイソ
プロピル)ベンゼンである。
【0079】これらの過酸化物の添加量は特に制限され
ないが、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して0.005〜
5重量部が好ましく、特に0.01〜1重量部が好ましい。
【0080】市販の酸変性ポリオレフィン樹脂の代表例
を以下に示す。 日本石油化学KK “Nポリマー” 三井石油化学工業KK“ADMER” 昭和電工KK “ER RESIN” 三菱化成工業KK “ノバテック−AP” 三菱油化KK “MODIC” 日本ユニカーKK “NUC−ACE”
【0081】前記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエ
チレン樹脂、エチレン共重合体樹脂、ポリプロピレン樹
脂、プロピレン共重合体樹脂、塩化ビニル樹脂等があ
る。特に、ヒートシール適性、破袋強度、衝撃穴あけ強
度が向上するので、エチレン共重合体樹脂が好ましい。
【0082】以上のような酸変性ポリオレフィン樹脂が
内層に含まれているが、この含有率は、5〜80重量%が
好ましく、特に10〜60重量%が好ましい。含有率が5重
量%未満であると、ブロッキングによる接着を常に内層
の内表面の全面に発生させることが困難になるだけでな
く、遮光性物質の分散性向上効果が発揮されにくくな
る。さらに、外層にポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂を用いた
場合は、外層と内層の境界で層間剥離を発生し、実用化
困難である。含有率が80重量%を越えると、ブロッキン
グによる接着を全面に発生させることが出来、遮光性物
質の分散性向上効果を大きくすることはできるが、写真
感光材料に悪影響を及ぼすだけでなく金型の洗浄性が悪
化し、高価になり実用化困難である。
【0083】内層に含まれる酸変性ポリオレフィン樹脂
以外の樹脂としては、各種熱可塑性樹脂、各種エラスト
マー、粘着付与樹脂等、酸変性ポリオレフィン樹脂とブ
レンド可能な各種樹脂があるが、安価でフイルム成形性
の優れた各種エチレン共重合体樹脂、各種プロピレン共
重合体樹脂、ホモポリエチレン樹脂、ホモポリプロピレ
ン樹脂等のポリオレフィン樹脂が好ましい。特にL-LDPE
樹脂、EEA樹脂、EVA樹脂、LDPE樹脂が好ましい。
これらの樹脂の中でもショア硬度の低く、ビカット軟化
点の低いものが特に好ましい。
【0084】請求項7による本発明の積層フイルムは、
外層が内層よりビカット軟化点(ASTM D-1525)が高く、
かつヒートシール性を有している。
【0085】外層に用いられる樹脂としては、各種熱可
塑性樹脂、各種エラストマー等があるが、ブロッキング
防止性、耐摩耗性、ショア硬度、ビカット軟化点が内層
より高い樹脂を選択する必要がある。また、ヒートシー
ルされる用途、例えば袋に用いられる積層フイルムでは
ヒートシール性を有することが必要であり、写真感光材
料用に用いられている場合は、写真性能に悪影響を与え
ない樹脂を選択する必要がある。ヒートシール性を要求
される場合は、内層に用いられる樹脂よりショア硬度及
びビカット軟化点が高い各種ポリオレフィン樹脂、ヒー
トシール性を有するポリエステル樹脂が好ましく、ヒー
トシール性を要求されない場合は、各種ポリアミド樹
脂、各種ポリエステル樹脂、高分子量ポリエチレン樹
脂、高分子量ポリプロピレン樹脂が好ましい。
【0086】以上のような外層に用いられる樹脂のショ
ア硬度は、内層に用いられる樹脂のショア硬度より2D
以上、好ましくは5D以上高いものである。ショア硬度
で示すと50D以上、好ましくは60D以上、特に好ましく
は70D以上である。いずれにしても内層のショア硬度と
の差で2D以上高い樹脂である。
【0087】さらにまた、請求項7による本発明の積層
フイルムは、外層が内層よりビカット軟化点が高く、か
つ、ヒートシール性を有していることを特徴として構成
されている。
【0088】外層のビカット軟化点は、内層のビカット
軟化点と同等以上であることが製袋する時のヒートシー
ル適性(外観、外層の溶融によるピンホールや破れの発
生防止、強度低下防止等)の点から好ましく、特に5℃
以上内層のビカット軟化点より高いことが好ましい。優
れた外観やヒートシール部分の物理強度低下を防止し、
製袋速度を向上させるために、内層のビカット軟化点よ
り10℃以上高いことが好ましい。
【0089】請求項8による本発明の積層フイルムは、
表面にヤング率(ASTM D-882)が50kg/mm2以上で、かつ
耐熱性(融点が100℃以上又は融点がない紙、セロハ
ン、布等のフレキシブルシートを本発明では耐熱性があ
るという)のフレキシブルシート内表面をブロッキング
により接着した切断端部が熱溶融接着された積層フイル
ムと接着剤層を介し、又は介さずに積層した積層フイル
ムである。
【0090】表面に積層されるフレキシブルシートとし
ては、熱可塑性樹脂フイルム、例えば各種ポリエチレン
樹脂、エチレン共重合体樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂など
の公知のフイルム、これらの変性樹脂フイルム及びこれ
らの一軸又は二軸延伸フイルムがある。また、セルロー
スアセテートフイルム、セロファン、再生セルロースフ
イルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂フイ
ルム(エバール樹脂フイルム)、紙、合成紙、不織布等
でもよい。
【0091】特に好ましいフレキシブルシートは、耐熱
性で融けない(融点がない)感光物質に影響を与えない
坪量が20〜400g/m2の各種の紙(未晒クラフト紙、半晒
クラフト紙、晒クラフト紙、高収率パルプ紙、中性紙、
ヒネリ原紙、クルパック紙、デュオストレス紙、白板
紙、写真用原紙、純白ロール紙、コート紙、故紙、再生
紙、模造紙、グラシン紙)である。
【0092】これらの紙は各種の印刷を施されたり、各
種の表面加工(顔料層の塗工、樹脂層の塗工、金属蒸着
等)、各種の色に着色されていてもよい。遮光性を持た
せるために、各種の遮光性物質を添加したり、表面にコ
ートした紙であってもよく、必要により各種の型付けを
施されていてもよい。
【0093】また、他の好ましい耐熱性のフレキシブル
シートとして、二軸延伸熱可塑性樹脂フイルムとセロフ
ァンがある。用途によっては、一軸延伸熱可塑性樹脂フ
イルムも好ましい。
【0094】二軸延伸熱可塑性樹脂フイルムは、同時二
軸延伸あるいは逐次二軸延伸のような公知の二軸延伸方
法で、タテ方向(MD方向)及びヨコ方向(CD方向)
に各々1.5〜20倍、好ましくは3〜15倍延伸したフイル
ムである。このフイルムに用いられる熱可塑性樹脂とし
ては、各種ポリエステル樹脂、各種ポリアミド(ナイロ
ン)樹脂、各種ポリエチレン樹脂、各種ポリスチレン樹
脂、各種ポリプロピレン樹脂、各種ポリオレフィン共重
合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹
脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合ケン化物樹脂、ポリアクリルニト
リル樹脂、ビニロン樹脂等及びこれらの樹脂と他の樹脂
の共重合体樹脂(2元共重合体樹脂だけでなく、3元あ
るいはそれ以上の共重合体樹脂を含む。共重合体模式は
ランダム共重合、ブロック共重合のいずれでもよい。)、
上記樹脂と他の樹脂の混合樹脂等である。一軸延伸熱可
塑性樹脂フイルムに用いられる樹脂も上記の樹脂であ
る。
【0095】また、上記各種ポリエステル樹脂は、テレ
フタル酸ジメチル及びエチレングリコール、テレフタル
酸ジメチル及び1,4-シキロヘキサンジメタノール、テレ
フタル酸ジメチル及びイソフタル酸ジメチル等から合成
される樹脂がある。各種ポリアミド樹脂にはナイロン
6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン6
−66共重合体樹脂等がある。
【0096】そして、これらの樹脂をTダイフイルム成
形機又はインフレーションフイルム成形機で二軸延伸し
てフイルム状に形成する。
【0097】上記一軸又は二軸延伸熱可塑性樹脂フイル
ムとセロファンの表面に金属蒸着や塩化ビニリデン樹脂
層の塗工等を施してもよく、各種の印刷を施したり、各
種の色に着色してもよい。滑性向上や印刷適性向上等の
目的で表面に各種の型付けを施してもよい。
【0098】この二軸延伸熱可塑性樹脂フイルムは、包
装材料の薄層化とコストダウン、柔軟性及び物理強度確
保のため、厚さは5〜70μmが好ましく、7〜50μmが
特に好ましく、10〜35μmが最も好ましい。厚さが5μ
m未満ではラミネート工程でシワや切断が発生しやす
く、70μmを越えると剛性が大きすぎ製袋適性が悪化
し、且つゲルボテスト強度や取り扱い性が悪くなる上に
高価になる。
【0099】フレキシシブルシートは、ヤング率(ASTM
D-882)が高いものが好ましく、50kg/mm2以上、好まし
くは80kg/mm2以上、特に好ましくは100kg/mm2である。
【0100】また、フレキシブルシートは、耐熱性があ
ることが好ましく、この耐熱性は、製袋適性向上、外観
向上等の点から、ヒートシールされる外層より50℃以
上、特に10℃以上耐熱性を有することが好ましい。
【0101】請求項8の表面に積層されるヤング率(AS
TM D-882)が50kg/mm2以上、好ましくは80kg/mm2以上、
特に好ましくは100kg/mm2以上で耐熱性のフレキシブル
シートの代表例を以下に示す。
【0102】 フレキシブルシート名 ヤング率(kg/mm2) 融点(℃) 二軸延伸高密度ポリエチレンフイルム 80〜90 137 未延伸ポリプロピレンフイルム 60〜90 140 二軸延伸ポリプロピレンフイルム 150〜350 175 塩化ビニリデンコート 二軸延伸ポリプロピレンフイルム 170〜260 175 二軸延伸ポリアミドフイルム 130〜280 225 二軸延伸ポリエステルフイルム 190〜400 260 セロハン 140〜210 150(炭化) 塩化ビニリデンコートセロハン 160〜320 150(炭化) エチレン・ビニルアルコール 190〜350 180 共重合体フイルム 二軸延伸ポリスチレンフイルム 280〜390 160 ポリカーボネートフイルム 230〜240 220 セルロースアセテートフイルム 50〜280 260以上 クラフト紙 350以上 260以上
【0103】フレキシブルシートは、外層に接着剤層を
介しまたは介さずに積層されている。フレキシブルシー
トを積層する接着剤層は、通常、一般に用いられている
湿式ラミネート法、乾式ラミネート法、ホットメルトラ
ミネート法、エクストルージョンラミネート法、共押出
しエクストルージョンラミネート法等により形成された
接着剤層を用いることができるが、写真感光材料に悪影
響を与えやすい揮発物質が少ない各種熱可塑性樹脂、特
にポリオレフィン系熱可塑性樹脂(例えば、低密度ホモ
ポリエチレン樹脂、L-LDPE樹脂、EEA樹脂、EAA樹
脂、EVA樹脂、酸変性ポリオレフィン樹脂、プロピレ
ン共重合体樹脂の1種または1種以上を50%以上含む樹
脂)を用いたエクストルージョンラミネート接着剤層が
好ましい。
【0104】接着剤層は、厚さが1〜50μmで、好まし
くは2〜30μm、特に好ましくは3〜10μmである。厚
さが1μm未満であると、膜切れが発生して耐熱性支持
体への接着力を確保できない。厚さが50μmを越える
と、高価になるだけでなくネックインが大きくなる。
【0105】請求項9による本発明の積層フイルムの表
面には、ヒートシール層を積層することができる。この
ヒートシール層は、外層よりビカット軟化点(ASTM D-15
25)が低いことが好ましく、特に5℃以上低いことが好
ましく、10℃以上低いことが最も好ましい。
【0106】ヒートシール層に用いられる樹脂として
は、ヒートシール性を有する各種熱可塑性樹脂がある
が、各種ポリオレフィン樹脂が好ましく、特に低密度ホ
モポリエチレン樹脂と各種エチレン共重合体樹脂が好ま
しい。特に好ましいエチレン共重合体樹脂の代表例を以
下に示す。 (1) エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂 (2) エチレン−プロピレン共重合体樹脂 (3) エチレン−1−ブテン共重合体樹脂 (4) エチレン−ブタジエン共重合体樹脂 (5) エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂 (6) エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂 (7) エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂 (8) エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂(以後、
EEA樹脂と表示) (9) エチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂 (10)エチレン−アクリル酸共重合体樹脂 (11)アイオノマー樹脂(エチレンと不飽和酸との共重合
物を亜鉛などの金属で架橋した樹脂) (12)エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(L-LDPE樹
脂) (13)エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体樹
脂 エチレン共重合体樹脂中では、フイルム成形性及びヒー
トシール適性が良く、破袋強度、衝撃穴あけ強度及び引
裂き強度が大きいので、L-LDPE樹脂とEEA樹脂が好ま
しい。
【0107】また、必要特性に適合させるために、他の
熱可塑性樹脂、各種エラストマー、各種ゴム、各種添加
剤、改質剤とブレンドして用いることも好ましい。
【0108】エチレン共重合体樹脂の中で特に好ましい
のはエチレン・αオレフィン共重合体樹脂で、一般には
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(以後、略号のL-LDPE樹
脂と表示する)と呼ばれる樹脂である。
【0109】L-LDPE(Liner Low Denaity Polyetyiene)
樹脂は第3のポリエチレン樹脂と称され、中低圧法、高
圧法両ポリエチレン樹脂の利点を併せもつ省エネルギ
ー、省資源という時代の要請に合致する低コスト、高強
度の樹脂である。この樹脂は低圧法又は高圧改良法でエ
チレンと炭素数が3〜13個、好ましくは4〜10個のα−
オレフィンを共重合させたコポリマーで線状の直鎖に短
分岐をもった構造のポリエチレン系樹脂である。物理強
度やコストの点で好ましいα−オレフィンとしてはブテ
ン-1、オクテン-1、ヘキセン-1、4-メチルペンテン-1、
ヘプテン-1などが使用される。
【0110】密度は一般に低中密度ポリエチレン樹脂程
度とされているが、市販品では0.87〜0.95g/cm3の範囲
内にあるものが多い。メルトインデックスは0.1〜50g/1
0分の範囲内にあるものが多い。
【0111】L-LDPE樹脂の重合プロセスとしては中・低
圧装置を用いる気相法、液相法と高圧改良法装置を用い
るイオン重合法等がある。
【0112】これらのL-LDPE樹脂の中で物理強度とヒー
トシール強度とフイルム成形性の点から特に好ましいの
は、メルトインデックス(以後、MIと表示)が0.8〜1
0g/10分(ASTM D-1238の190℃測定値)、密度が0.870〜
0.940g/cm3(ASTM D-1505の23℃測定値)、そしてα−オ
レフィンの炭素数6〜8個の液相法プロセスと気相法プ
ロセスで得られたものである。
【0113】L-LDPE樹脂の具体例を以下に示す。 エチレン・ブテン-1共重合体樹脂 GレジンとNUC−FLX(UCC社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) マーレックス (フィリップス社) スタミレックス (DSM社) エクセレンVL (住友化学) ネオゼックス (三井石油化学) 三菱ポリエチ−LL (三菱油化) 日石リニレックス (日本石油化学) NUCポリエチレン−LL(日本ユニカー) 出光ポリエチレンL (出光石油化学) エチレン・ヘキセン-1共重合体樹脂 TUFLIN (UCC社) TUFTHENE (日本ユニカー) エチレン・4メチルペンテン-1共重合体樹脂 ウルトゼックス (三井石油化学) エチレン・オクテン-1共重合体樹脂 スタミレックス (DSM社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) MORETEC (出光石油化学)
【0114】特に好ましい代表的な例を商品名であげる
と、ポリエチレンにα−オレフィン側鎖として炭素数6
個の4-メチルペンテン-1を導入した三井石油化学(株)の
ウルトゼックス及びα−オレフィン側鎖として炭素数8
個のオクテン-1を導入した出光石油化学(株)のMORETEC
とDSM社のスタミレックスとダウケミカル社のダウレ
ックスがある(以上、4社品共液相法プロセスで得られ
たL-LDPE樹脂である。)。低圧法の気相法プロセスで得ら
れた好ましい代表的な例を商品名であげると、α−オレ
フィン側鎖として炭素数6個のヘキセン-1を導入した日
本ユニカー(株)のTUFLIN及びUCC社のTUFTHENE等があ
る。
【0115】また、最近発売された密度が0.910g/cm3
満の超低密度直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、例えばU
CC社のNUC−FLXや住友化学(株)のエクセレンV
Lも好ましい(以上、2社品共α−オレフィンが炭素数
4個のブテン-1を使用)。
【0116】前記EEA樹脂は、その代表的製造メーカ
ーとしてユニオン・カーバイド社(アメリカ)、日本ユ
ニカー(株)、三菱油化(株)、住友化学(株)、三井ポリケ
ミカル(株)等がある。具体例として日本ユニカー(株)で
現在市販しているEEA樹脂の代表的銘柄名とそのコモ
ノマー含有量、メルトインデックス、及び密度を示す
(コモノマー含有量 NUC試験法で6%以上のも
の)。
【0117】
【表2】
【0118】エチレン共重合体樹脂を5重量%以上、好
ましくは10重量%以上含ませることにより、経時のヒー
トシール強度低下を防止することが出来る。
【0119】請求項10による本発明の積層フイルムの製
造方法は、インフレーションフイルム成形法で成形した
円筒状フイルムを型付けした加圧ロールで、非平面状に
押圧して接着力に強弱を付けたブロッキングにより接着
した積層フイルムの切断端部を熱溶融接着することを特
徴として構成されている。
【0120】型付けとしては点状、複数のタテ筋状、格
子状、複数のヨコ筋状、布目状、その他各種形状(例え
ば、代表的なエンボス形状としては東京ベアロンKK発行
の“ベアロンシボ”に210種以上提示されている)のエ
ンボス加工を施した金属ロール(加熱しても室温であっ
てもよいが、加熱した方がブロッキング接着が安定する
ので好ましく、加熱温度は融点以下、軟化点前後が好ま
しい)と耐熱ゴムロール又はコットンロール等の弾性ロ
ールの間に挟み、加圧(必要により加熱)状態で通過さ
せて行う。
【0121】以上のような積層フイルムにおいて、ブロ
ッキング接着、加熱方法、加熱温度、カーボンブラック
等の添加物、用途等は、最初に説明した積層フイルムの
場合と同様である
【0122】
【作用】請求項1ないし2による本発明の積層フイルム
は、 インフレーションフイルムの内表面をブロッキン
グにより接着した積層フイルムにおいて、切断端部が熱
溶融されている積層フイルムにおいては、熱溶融接着部
が内層同士を強固に固着し、内層同士が剥がれるのを防
止している。
【0123】請求項3による本発明の積層フイルムの製
造方法では、インフレーションフイルム成形法で成形し
た円筒状フイルムを加圧ロールで平面状に押圧して、ブ
ロッキングにより接着し、その後、溶融切断法で切断す
ることにより、熱溶融接着部が強固に固着し、内層同士
が剥がれるのを防止している。
【0124】また、請求項4による本発明の積層フイル
ムの製造方法ではインフレーションフイルム成形法で成
形した円筒状フイルムを、表面を加熱した後、加圧ロー
ルで平面状に押圧してブロッキングにより接着する積層
フイルムの製造方法いおいて、加圧ロールで押圧する前
に加熱することにより、ブロッキング接着を向上させて
いる。
【0125】また、請求項5による本発明の積層フイル
ムは、内層と外層とからなるインフレーションフイルム
の内表面をブロッキングにより接着した積層フイルムに
おいて、内層に、外層の熱可塑性樹脂よりショア硬度の
低い熱可塑性樹脂が含まれているので、内層同士が強固
に接着している。
【0126】また、請求項6による本発明の積層フイル
ムは、内層と外層とからなるインフレーションフイルム
の内表面をブロッキングにより接着した積層フイルムに
おいて、内層に酸変性ポリオレフィン樹脂が含まれてい
るので、内層同士が強固に接着している。
【0127】また、請求項7による本発明の積層フイル
ムは、外層が内層よりビカット軟化点が高く、かつヒー
トシール性を有するようにすることにより、内層同士が
強固に接着するように加温・加圧してもピンホールの発
生がなく、外観を損なうことなく、製袋適性を向上して
いる。
【0128】また、請求項8による本発明の積層フイル
ムは、表面にヤング率が50kg/mm2以上で、かつ耐熱性の
フレキシブルシートを積層しているので、ヒートシール
適性を向上させヒートシール時のピンホールの発生を防
止し、耐摩耗性、耐衝撃強度を向上し、外観を美しく保
っている。また、内層同士の接着を強固にし、剥離しな
いようにしている。また、請求項9による本発明の積層
フイルムは、ヒートシールされる表面に、外層よりビカ
ット軟化点が低く、かつヒートシール可能なヒートシー
ル層を積層しているので低温度でヒートシール密封が可
能になり、ピンホールの発生や外観の悪化を防止してい
る。
【0129】また、請求項10による本発明の積層フイル
ムの製造方法においては、インフレーションフイルム成
形法で成形した円筒状フイルムを型付けした加圧ロール
で非平面状に押圧して接着力に強弱を付けたブロッキン
グにより接着することにより、内表面同士のブロッキン
グ接着を向上させている。
【0130】
【実施例】本発明の積層フイルムの実施例を図面に基づ
いて説明する。図1から図8は、本発明の切断端部が熱
溶融接着されている積層フイルムの層構成を示す部分断
面図である。
【0131】図1に示す積層フイルム8aは、内層1aから
なる単層インフレーションフイルムが折り返されてブロ
ッキング接着され、一方のみ切断されて二層に形成され
たもので、その切断端面の内層1aの重なる部位は熱溶融
接着部2が形成されて内層1a同士が確実に固着されてい
る。
【0132】図2に示す積層フイルム8aは、内層1aと外
層3aとからなる二層共押出しインフレーションフイルム
9aが折り返されてブロッキング接着され、一方のみ切断
されて四層に形成されたもので、内層1aの重なる部位は
同様に熱溶融接着部2が形成されている。
【0133】図3に示す積層フイルム8aは、内層1a、中
間層4及び外層3aとからなる三層共押出しインフレーシ
ョンフイルム10aが折り返されてブロッキング接着さ
れ、一方のみ切断されて六層に形成されたもので、内層
1aの重なる部位は同様に熱溶融接着部2が形成されてい
る。
【0134】図4に示す積層フイルム8aは、内層1aから
なる単層インフレーションフイルムが折り返されてブロ
ッキング接着され、両端が切断されて二層に形成された
もので、その両切断端面における内層1aの重なる部位は
熱溶融接着部2が形成されて内層1a同士が確実に固着さ
れている。
【0135】図5に示す積層フイルム8aは、内層1aと外
層3aとからなる二層共押出しインフレーションフイルム
9aが折り返されてブロッキング接着され、両端が切断さ
れて四層に形成されたもので、内層1aの重なる部位は同
様に熱溶融接着部2が形成されている。
【0136】図6に示す積層フイルム8aは、内層1a、中
間層4及び外層3aとからなる三層共押出しインフレーシ
ョンフイルム10aが折り返されてブロッキング接着さ
れ、両端が切断されて六層に形成されたもので、内層1a
の重なる部位は同様に熱溶融接着部2が形成されてい
る。
【0137】図7に示す積層フイルムは、図2に示す積
層フイルム8aに、接着剤層5を介してフレキシブルシー
ト6が積層されている。
【0138】図8に示す積層フイルムは、図3に示す積
層フイルム8aに、ヒートシール層7が直接積層されてい
る。
【0139】図9は、二層共押出しインフレーションフ
イルムの内層同士をブロッキングにより接着した状態を
示す断面図である。この図において、二層共押出しイン
フレーションフイルム8aは内層1aと外層3aで形成され両
者は共押出しにより接着している。また、内層1a同士も
ブロッキングにより接着している。そして、図中矢印で
示す位置で加熱カミソリ刃によって切断し、図2及び図
5に示す積層フイルムを作成する。
【0140】図10から図16は、内層に、外層の熱可塑性
樹脂よりショア硬度の低い熱可塑性樹脂含まれており、
及び/又は内層に酸変性ポリオレフィン樹脂が含まれて
いる積層フイルムの例の層構成を示す部分断面図であ
る。
【0141】図10に示す積層フイルムは、遮光性物質を
含んだ内層11aと外層12とからなる二層共押出しインフ
レーションフイルム13aを、内層11a同士をブロッキン
グにより接着した積層フイルム14aである。
【0142】図11に示す積層フイルムは、遮光性物質を
含んだ内層11aと外層12aとからなる二層共押出しイン
フレーションフイルム13aを、内層11a同士をブロッキ
ングにより接着した積層フイルム14aである。
【0143】図12に示す積層フイルムは、図10の積層フ
イルム14aに、ヒートシール層15を直接積層した積層フ
イルムである。
【0144】図13に示す積層フイルムは、図10の積層フ
イルム14aに、接着剤層16を介して、金属蒸着層17を耐
熱性フレキシブルシート18に加工した金属蒸着フレキシ
ブルシート層19を積層した積層フイルムである。
【0145】図14に示す積層フイルムは、遮光性物質を
含んだ内層11aと、中間層20と、外層12とからなる三層
共押出しインフレーションフイルム21aを、内層11a同
士をブロッキッグにより接着した積層フイルム22aであ
る。
【0146】図15に示す積層フイルムは、図14に示す積
層フイルム22aに、遮光性物質を含む接着剤層16aを介
して、ヒートシール層19を積層した積層フイルムであ
る。
【0147】図16に示す積層フイルムは、図14に示す積
層フイルム22aに、接着剤層16を介して、耐熱性フレキ
シブルシート層18を積層した積層フイルムである。
【0148】図17から図21は、積層フイルムの強接着部
の形状を示す部分平面図である。図17に示す積層フイル
ムは、強接着部51が弱接着部52の中で散点状に形成され
ている。
【0149】図18に示す積層フイルムは、強接着部51が
弱接着部52の中で縦方向に筋状に形成されている。
【0150】図19に示す積層フイルムは、強接着部51が
弱接着部52の中で横方向に筋状に形成されている。
【0151】図20に示す積層フイルムは、強接着部51が
弱接着部52の中で格子状に形成されている。
【0152】図21に示す積層フイルムは、強接着部51が
弱接着部52の中で斜めに筋状に形成されている。
【0153】図22は、インフレーションフイルムの内表
面同士をブロッキング接着した多層構成の積層フイルム
を製造する装置の要部を示す模式図である。
【0154】この図において、符号34は、切断された中
央部の積層フイルムを反転させるための中央部反転ロー
ル、符号35は、切断された側部の積層フイルムを反転さ
せるための側部反転ロールで、中央部反転ロール34側に
は中央部巻取り軸36が、側部反転ロール35側には側部巻
取り軸37が設けられている。
【0155】また、加圧ロール(ニップロール)33と中
央部反転ロール34の間には、積層フイルムを切断するた
めの安全剃刀の刃からなる加熱切断刃38、38が設けら
れ、この加熱切断刃38には、加熱切断刃38を加熱するた
めの加熱手段39が設けられている。この加熱切断刃38の
近傍には、積層フイルムの静電気を除去するためのイオ
ン吹付け装置40が設けられている。
【0156】以上のような装置で積層フイルムを製造す
るには、例えば、まず加熱手段39で加圧ロール(ニップ
ロール)33を内層のビカット軟化点以上に加熱した状態
で弱ブロッキング接着されている積層フイルム基材41を
送り込む。すると、積層フイルム基材41は加圧ロール33
で加圧されて、内表面同士がブロッキング接着される。
この積層フイルム基材41は切断刃38へ送られ、3ロール
に切断されて中央部のロール状積層フイルム43と両側部
のロール状積層フイルム44、44とが作製されるが、この
加熱切断刃38は、加熱手段で積層フイルムの内層の軟化
点以上に加熱されているので、積層フイルムの切断部分
である切断面近傍には溶融接着状態となっている。
【0157】また、切断の前後においてイオン吹付け装
置40でイオンを吹き付けられているので、静電気が除去
されている。
【0158】このようにして作製された積層フイルム4
3、44、44は、その中央部の積層フイルム43は中央部反
転ロール34を介して中央部巻取り軸36に巻取芯を介して
巻き取られ、側部の積層フイルム44、44は側部反転ロー
ル35を介して側部巻取り軸37に巻取芯を介して巻き取ら
れている。
【0159】なお、加熱切断刃38の加熱温度は上述した
例が好ましいが、50℃以上かつ積層フイルムの融点以下
の範囲で設定することができる。
【0160】また、積層フイルム基材を切断する方法
は、上述した例に限られず以下に示す方法で行なうこと
もできる。 (1) 固定刃と加熱回転刃でフイルムを切断する(例え
ば、特開昭64−58492号公報) (2) 加熱回転刃物で切断する。 (3) レーザー光線をあてて溶融切断する。 (4) 火炎(スリット状)で溶融切断する。
【0161】安価でフイルムスリット適性、電気抵抗が
大きく発熱し易い等各種の必要特性に優れているので、
安全剃刀の刃が好ましい。また、刃物の熱により被切断
物の切り口が溶融するので切り粉の発生がなくなる。
【0162】静電気を除去する手段は、上述した例に限
らず、コロナ放電装置を用いたり、金属モール、導電性
フイルム、金属繊維、炭素繊維等の導電繊維を用いた編
物、織物、不織布等を積層フイルム表面に接触させて積
層フイルムに発生する静電気を逃すようにしてもよい。
【0163】図23は、内層1aと外層2から構成されてい
る2層共押出しインフレーションフイルム9a(Aの部
分)を加圧ロール(ニップロール)により内層1aの内表
面同士をブロッキング接着により4層構成に積層した積
層フイルム8a(Bの部分)を製造する装置である。
【0164】実施例1 MI(ASTM D-1238の190℃測定値)が1.2g/10分、密度(A
STM D-1505の23℃測定値)が0.950g、ビカット軟化点(A
STM D-1525)が123℃、ショア硬度(ASTM D-2240)が69
Dのホモポリエチレン樹脂15重量%、平均粒子径21mμ
のオイルファーネスカーボンブラック2重量%、モノグ
リセリンエステル0.2重量%、粘度1万センチストーク
スのジメチルポリシロキサン0.05重量%、5・8 Dimenthy
l-tocotrienol 0.1重量%含むMIが2.1g/10分、密度が
0.920g/cm2、ショア硬度が55D、ビカット軟化点が102
℃のエチレン・ヘキセン-1共重合体樹組成からなる厚さ
20μmの外層と、平均粒子径が21mμのオイルファーネ
スカーボンブラック3重量%、粘度1万センチストーク
スのジメチルポリシロキサン0.05重量%、5・8 Dimenthy
l-tocotrienol 0.05重量%、クマロン−インデン樹脂5
重量%含むMIが1.0g/10分、密度が0.89g/cm3、ショア
硬度が38D、ビカット軟化点が75℃のエチレン・ブテン
-1共重合体樹脂組成からなる厚さ30μmの内層の2層を
共押出しインフレーションフイルム成形機を用いてブロ
ー比1.4で円筒状チューブフイルムを作成し、ガイド板
の真下で遠赤外ランプにより外層を表面温度が40℃〜70
℃になるように加熱した後、加圧ロールの引取用スクイ
ズロール(ニップロール)により押しつぶすことにより
内層同志を接着後、電気抵抗により80℃に加熱したカミ
ソリにより溶融切断することにより、図9のように50cm
幅のシート状積層フイルムを3Roll作成した。
【0165】この積層フイルムは、製袋時も切断面の内
層同志がハクリすることもなく、接着強度も20g/15mm巾
と適度であり、引裂き強度はタテ、ヨコ共に1600g以上
であり、ゲルボテスト強度も300回以上であり、カーリ
ングもほとんどなく重量物包装用遮光袋として最適で、
エッジがシャープな映画用フイルム(35mm×3000ft巻)
用の遮光袋に実用化した。
【0166】また、従来のワリフの両側にタテ筋状の接
着層で70μmの遮光性LDPEフイルムを積層した積層フイ
ルムに比べ半分以下のコストになり、且つカーリングが
なく剛性があり、ジメチルポリシロキサンを外層に含む
ので加熱状態でのフイルムの摩擦係数も小さくでき、自
動製袋適性、ヒートシール適性(夾雑物シール性、ホッ
トタック性、ヒートシール強度、経時シール強度等)、
製品挿入適性が優れた包装材料であった。
【0167】さらに、ジメチルポリシロキサンとカーボ
ンブラックと5・8 Dimenthy-tocotrienolを併用すること
により、相剰効果により遮光能力、酸化防止能力が大巾
に向上することが判明した。さらに、滑剤としてジメチ
ルポリシロキサン(粘度1万センチストークス)を用い
ても写真性能に悪影響を与えずにカーボンブラックの分
散性が向上し、滑性を向上させ、脂肪酸アミドのように
ブリードアウトによる白粉発生なしに加熱状態での積層
フイルムの摩擦係数を低下でき、自動製袋時のヒートシ
ール中のシワや光沢低下の発生を防止できた。
【0168】実施例2 MIが1.1g/10分、密度が0.954g/cm3、ショア硬度が69
D、ビカット軟化点が126℃のホモポリエチレン樹脂10
重量%と、MIが2.1g/10分、密度が0.920g/cm3、ショ
ア硬度が56D、ビカット軟化点が100℃のエチレン・4
メチルペンテン-1共重合体樹脂87.65量%、粘度が1万
センチストークス0.05重量%、5・8 Dimenthyl-tocotrie
nol 0.1重量%、平均粒子径21mμのオイルファーネス
カーボンブラック2重量%、ノニオン系帯電防止剤(花
王石鹸製 商品名 エレクトロストリッパーTS−2)0.2重
量%からなるポリオレフィン樹脂組成物を用い、インフ
レーションフイルム成形機を用いてブロー比1.2で厚さ5
0μmの単層の円筒状チューブ状フイルムを作成し、ガ
イド板を通過後100℃に加熱した50メッシュの加圧マッ
トロール(引取用スクイズロール)により押しつぶすこ
とにより、内層同志を部分的に強接着させた厚さ97μm
の2層からなる積層フイルムである。
【0169】この積層フイルムは、製袋時も切断面の内
層同志がハクリすることもなく、引裂き強度が1600g以
上で測定不能であり、ゲルボテスト強度も300回以上で
あり、ヒートシール適性、製袋適性、製品挿入適性等は
実施例1と同様に優れていた。
【0170】比較例1 実施例2のポリオレフィン樹脂組成物から粘度が1万セ
ンチストークス0.05重量%、5・8 Dimenthyl-tocotrieno
l 0.1重量%を除去し、100℃に加熱した加圧マットロー
ルの代わりに、一般に用いられているフラットの引取用
スクイズロールにより押しつぶすことにより、平板状に
押しつぶしたフイルムを、常温のカミソリにより切断し
たものであるが内層同志が接着せず、積層フイルムとす
ることが出来なかった。また、遮光性も不十分で光カブ
リがわずかに発生した。
【0171】実施例3 層構成は図10に相当する。内層が、密度が0.92g/cm3
MIが2.5g/10分、ショア硬度が58D、ビカット軟化点
が98℃のエチレン・オクテン-1共重合体樹脂75.8重量
%、密度が0.94g/cm3、MIが2.4g/10分、ショアー硬度
(D) が35D、ビカット軟化点が59℃、融点が80℃のエチ
レン−酢酸ビニルタイプの酸変性ポリオレフィン樹脂20
重量%、平均粒子径が21mμ、pH7.7のオイルファネー
スカーボンブラック3重量%、ステアリン酸カルシウム
1.0重量%、フェノール系酸化防止剤0.1重量%、リン系
酸化防止剤0.1重量%の樹脂組成からなり、厚さ25μ
m、ショア硬度が52D、ビカット軟化点が92℃である。
【0172】外層が、密度が0.92g/cm3、MIが2.1g/10
分、ショア硬度が57D、ビカット軟化点が100℃のエチ
レン・4メチルペンテン-1共重合体樹脂71.7重量%、密
度が0.96g/cm3、MIが6.5g/10分、ショア硬度が72D、
ビカット軟化点が126℃のホモポリエチレン樹脂10重量
%、密度が0.94g/cm3、MIが2.1g/10分、ショア硬度63
D、ビカット軟化点が118℃のエチレン・4メチルペン
テン-1共重合体樹脂15重量%、平均粒子径が21mμ、pH
が7.7のオイルファネースカーボンブラック3重量%、
帯電防止剤(花王製 商品名 エレクトロストリッパ−TS
−2)0.3重量%の樹脂組成からなり、厚さ25μm、シ
ョア硬度が62D、ビカット軟化点が116℃である。
【0173】上記内層と外層とから成る総厚さ50μmの
2層共押出しインフレーションフイルムの外層表面を空
気冷却し、フロストライン発生後1.5mの位置でリング
状の遠赤外ランプで60℃に再加熱した。そして、インフ
レーションフイルム成形機に必須のニップロール(加圧
ロール)により、接着剤層を用いずに内層同志をブロッ
キング接着により積層した、厚さ100μmの上下対称の
4層構成の積層フイルムである。
【0174】実施例4 層構成は、図11に相当する。内層は、樹脂組成が実施例
3の内層と同一で、厚さが40μmである。外層は、密度
が0.94g/cm3、MIが1.3g/10分、ショアー硬度(D)が56
D、ビカット軟化点が100℃、融点が120℃のL-LDPEタイ
プの酸変性ポリオレフィン樹脂20重量%、ナイロン66樹
脂(旭化成製 商品名 レオナ)80重量%の樹脂組成から
なり、厚さ10μm、ロックウェル硬度が119R(ASTM D-
785)、ビカット軟化点は198℃である。
【0175】上記内層と外層とから成る総厚さ50μmの
2層共押出しインフレーションフイルムの外層表面を空
気冷却し、内層を水冷(冷却水10℃)マンドレに接触さ
せ、バブルを安定させた後インフレーションフイルム成
形機に必須のニップロールにより内層同志をブロッキン
グ接着により積層した、上下対称の4層構成の積層フイ
ルムである。
【0176】実施例5 層構成は、図10に相当する。内層に、密度が0.94g/c
m3、MIが2.4g/10分、ショア硬度(D)が35D、ビカット
軟化点が59℃、融点が80℃のエチレン−酢酸ビニルタイ
プの酸変性ポリオレフィン樹脂30重量%の代わりに、密
度が0.91g/cm3、MIが6.2g/10分、ショア硬度(D)が46
D、ビカット軟化点が91℃、融点が112℃のL-LDPEタイ
プの酸変性ポリオレフィン樹脂30重量%の樹脂組成から
なり、厚さ25μm、ショア硬度が55D、ビカット軟化点
が96℃である他は、実施例3と同一である。
【0177】実施例6 層構成は、図10に相当する。内層に、密度が0.94g/c
m3、MIが2.4g/10分、ショア硬度(D)が35D、ビカット
軟化点が59℃のエチレン−酢酸ビニルタイプの酸変性ポ
リオレフィン樹脂30重量%の代わりに、密度が0.90g/cm
3、MIが1.1g/10分、ショア硬度(D)が50D、ビカット
軟化点が92℃、融点が110℃のLDPEタイプの酸変性ポリ
オレフィン樹脂30重量%の樹脂組成からなり、厚さ25μ
m、ショア硬度が56D、ビカット軟化点が97℃である他
は、実施例3と同一である。
【0178】実施例7 層構成は、図13に相当する。実施例3と同一のブロッキ
ング接着積層フイルムと、アルミニウムを厚さ400Åで
真空蒸着した厚さ10μm、ヤング率が218kg/mm2、融点
が260℃のアルミニウム真空蒸着二軸延伸ポリエステル
樹脂フイルムとを、樹脂温度300℃でエクストルージョ
ンラミネート法により設けた厚さ15μmでMIが9g/10
分、密度が0.93g/cm3、ショア硬度が53D、ビカット軟
化点が95℃、融点が120℃のL-LDPEタイプの酸変性ポリ
オレフィン樹脂15重量%とMIが7g/10分、密度が0.92
g/10分、ショア硬度が51D、ビカット軟化点が92℃の高
圧法分岐状ホモポリエチレン樹脂85重量%からなるポリ
オレフィン接着剤層で、アルミニウム真空蒸着層と外層
とが隣合うように接着した6層構成の積層フイルムであ
る。
【0179】実施例8 層構成は、図13に類似する。アルミニウム真空蒸着二軸
延伸ポリエステル樹脂フイルムの代わりに、厚さ1.5μ
mの塩化ビニリデン樹脂層を厚さ20μmの二軸延伸ポリ
プロピレン樹脂フイルムの両面に塗布した一般にKOP
フイルムと呼ばれるヤング率が210kg/mm2、融点が120℃
の二軸延伸フイルムを用いた他は、実施例7と同一であ
る。
【0180】実施例9 層構成は、図13に相当する。実施例7のヤング率が218k
g/mm2、融点が260℃のアルミニウム真空蒸着二軸延伸ポ
リエステル樹脂フイルムの代わりに、厚さ15μm、ヤン
グ率246kg/mm2、融点が220℃のアルミニウム真空蒸着二
軸延伸ナイロン樹脂フイルムを用いた他は実施例7と同
一である。
【0181】実施例10 層構成は、図12に相当する。実施例4と同一のブロッキ
ング接着積層フイルムに、MIが3.5g/10分、密度が0.9
3g/cm3、ショア硬度が53D、ビカット軟化点が98℃、融
点が120℃のL-LDPEタイプの酸変性ポリオレフィン樹脂1
0重量%、MIが7g/10分、密度が0.92g/cm 3、ショア硬
度が51D、ビカット軟化点が92℃の高圧法分岐状ホモポ
リエチレンタイプの酸変性ポリオレフィン樹脂57重量
%、MIが15g/10分、密度が0.92g/cm 3、ショア硬度が5
6D、ビカット軟化点が105℃のエチレン・ブテン-1共重
合体樹脂30重量%、平均粒子径が21mμ、pHが7.7のオ
イルファーネスカーボンブラック3重量%の樹脂組成か
らなる厚さ30μmの遮光性ヒートシール層を、樹脂温度
320℃でエクストルージョンラミネート法で積層した5
層構成の積層フイルムである。
【0182】比較例2 層構成は、図10に類似する。実施例3の内層を外層に、
そして外層を内層に配置した他は、樹脂組成、厚さ等す
べて同一のインフレーションフイルムをブロッキングに
より接着した積層フイオルムである。
【0183】比較例3 層構成は、図10に類似する。外層が実施例3の外層と同
一で、内層が密度が0.92g/mm3、MIが2.0g/10分、がシ
ョア硬度が57D、ビカット軟化点が108℃の市販のエチ
レン・オクテン-1共重合体樹脂(オランダDSM社 商
品名 スタミレックス)が96.9重量%、オレイン酸アミ
ド0.1重量%、平均粒子径が21mμ、pHが7.7のオイルフ
ァーネスカーボンブラック3重量%から成り、かつ、厚
さ25μmで、内層同士をブロキッングにより接着した総
厚さ100μmの2層から成る積層フイルムである。上記
実施例3〜10及び比較例2、3の特性を比較した結果を
表3に示す。
【0184】
【表3】
【0185】*1:図22両端が加熱カミソリでスリットさ
れたロール状積層フイルムで3方ヒートシール袋自動製
袋 *2:上記3方ヒートシール袋にシート状写真フイルム50
枚を板紙製のコの字状の当てボール紙に挟んで入れ袋を
密封後、身蓋嵌合化粧箱に入れ、この化粧箱を10箱段ボ
ールに入れたものをJIS Z-0322による振動試験後ピンホ
ールを目視検査
【0186】
【発明の効果】本発明は、ブロッキングにより接着され
た積層フイルムが切断端部から剥がれるのを防止でき、
ラミネート工程、製袋工程等で剥離、しわ、すじ、膨れ
等が発生することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図2】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図3】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図4】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図5】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図6】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図7】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図8】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図9】本発明の積層フイルムの製造方法を示す模式
図。
【図10】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図11】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図12】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図13】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図14】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図15】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図16】本発明の積層フイルムの部分断面図。
【図17】本発明の積層フイルムの強接着部の形状を示す
部分平面図。
【図18】本発明の積層フイルムの強接着部の形状を示す
部分平面図。
【図19】本発明の積層フイルムの強接着部の形状を示す
部分平面図。
【図20】本発明の積層フイルムの強接着部の形状を示す
部分平面図。
【図21】本発明の積層フイルムの強接着部の形状を示す
部分平面図。
【図22】本発明の積層フイルムの製造装置の要部の模式
図。
【図23】本発明の2層共押出しインフレーションフイル
ム成形機を用いてブロッキング接着により4層構成の積
層フイルムを製造する装置の要部の模式図。
【符号の説明】
1a…内層 2…熱溶融接着部 3a…外層 4…中間層 5…接着剤層 6…フレキシブルシート層 7…ヒートシール層 8a…積層フイルム 9a…二層共押出しインフレーションフイルム 10a…三層共押出しインフレーションフイルム 11a…内層 12、12a…外層 13a、21a…インフレーションフイルム 14a、22a…積層フイルム 15…シートシール層 16、16a…接着剤層 17…アルミニウム蒸着 18…耐熱性フレキシブシート 19…アルミニウム蒸着フレキシブルシート層 20…中間層 a…遮光性物質を含むことを示す。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インフレーションフイルムの内表面をブ
    ロッキングにより接着した積層フイルムにおいて、切断
    端部が熱溶融接着されていることを特徴とする積層フイ
    ルム
  2. 【請求項2】 インフレーションフイルムが、外層と、
    該外層より軟化点(ASTM D-1525)の低い内層とからなっ
    ている請求項1に記載の積層フイルム
  3. 【請求項3】 インフレーションフイルム成形法で成形
    した円筒状フイルムを加圧ロールで平面状に押圧してブ
    ロッキングにより接着し、その後溶融切断法で切断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層フイルムの製造
    方法
  4. 【請求項4】 インフレーションフイルム成形法で成形
    した円筒状フイルムを、表面を加熱した後、加圧ロール
    で平面状に押圧してブロッキングにより接着することを
    特徴とする積層フイルムの製造方法
  5. 【請求項5】 少なくとも内層と外層を有する多層共押
    出しインフレーションフイルムの内層の内表面をブロッ
    キングにより接着した積層フイルムにおいて、内層に、
    外層の熱可塑性樹脂よりショア硬度(ASTM D-2240)の低
    い熱可塑性樹脂が含まれていることを特徴とする積層フ
    イルム
  6. 【請求項6】 少なくとも内層と外層を有する多層共押
    出しインフレーションフイルムの内層の内表面をブロッ
    キングにより接着した積層フイルムにおいて、内層に酸
    変性ポリオレフィン樹脂が含まれていることを特徴とす
    る積層フイルム
  7. 【請求項7】 外層が、内層よりビカット軟化点(ASTM
    D-1525)が高く、かつ、ヒートシール性を有している請
    求項1ないし6に記載の積層フイルム
  8. 【請求項8】 表面に、ヤング率(ASTM D-882)が50kg
    /mm2以上で、かつ耐熱性のフレキシブルシートが接着剤
    層を介し又は介さず積層されている請求項1ないし7に
    記載の積層フイルム
  9. 【請求項9】 表面に、外層よりビカット軟化点(ASTM
    D-1525)が低く、かつ、ヒートシール可能なヒートシー
    ル層が接着剤層を介し又は介さず積層されている請求項
    1ないし8に記載の積層フイルム
  10. 【請求項10】 インフレーションフイルム成形法で成形
    した円筒状フイルムを、型付けした加圧ロールで非平面
    状に押圧して接着力に強弱を付けたブロッキングにより
    接着することを特徴とする請求項1に記載の積層フイル
    ムの製造方法
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