JPH08319958A - スクロール型流体装置 - Google Patents
スクロール型流体装置Info
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- JPH08319958A JPH08319958A JP7151069A JP15106995A JPH08319958A JP H08319958 A JPH08319958 A JP H08319958A JP 7151069 A JP7151069 A JP 7151069A JP 15106995 A JP15106995 A JP 15106995A JP H08319958 A JPH08319958 A JP H08319958A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C17/00—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
- F01C17/06—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
- F01C17/066—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 オルダムリングの十分な耐圧縮・引張強度を
維持しつつ、オルダムリングの軽量化を達成し、高速運
転時においても低振動、低騒音のスクロール型流体装置
を提供する。 【構成】 固定スクロール１２と可動スクロール９とを
角度をずらせてかみ合せるとともに、可動スクロール９
をオルダムカップリング３０により自転を阻止しつつ、
固定スクロール１２に対して旋回運動させ、流体を圧縮
又は膨張させるスクロール型流体装置において、オルダ
ムカップリング３０を、リング部２０の一面側に可動ス
クロール９側に形成されたキー溝２５、２６に係合する
第１のキー２１、２２とリング部２０の他面側でハウジ
ング１側に形成されたキー溝２７、２８に係合する第２
のキー２３、２４とを有する構造に構成し、可動スクロ
ール９の自転阻止時に圧縮応力が加わるリング部分３
１、３２の断面積を、引張応力が加わるリング部分３
３、３４の断面積よりも小さくしたスクロール型流体装
置。
維持しつつ、オルダムリングの軽量化を達成し、高速運
転時においても低振動、低騒音のスクロール型流体装置
を提供する。 【構成】 固定スクロール１２と可動スクロール９とを
角度をずらせてかみ合せるとともに、可動スクロール９
をオルダムカップリング３０により自転を阻止しつつ、
固定スクロール１２に対して旋回運動させ、流体を圧縮
又は膨張させるスクロール型流体装置において、オルダ
ムカップリング３０を、リング部２０の一面側に可動ス
クロール９側に形成されたキー溝２５、２６に係合する
第１のキー２１、２２とリング部２０の他面側でハウジ
ング１側に形成されたキー溝２７、２８に係合する第２
のキー２３、２４とを有する構造に構成し、可動スクロ
ール９の自転阻止時に圧縮応力が加わるリング部分３
１、３２の断面積を、引張応力が加わるリング部分３
３、３４の断面積よりも小さくしたスクロール型流体装
置。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば車両用空調装
置のスクロール型圧縮機等として用いられるスクロール
型流体装置に関する。
置のスクロール型圧縮機等として用いられるスクロール
型流体装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来から、スクロール型流体装置として
は、たとえばスクロール型圧縮機がよく知られている。
この種圧縮機は、一対のスクロール部材、即ち、固定ス
クロールと可動スクロールとを有しており、両スクロー
ルのうず巻体を互いに角度をずらせてかみ合せ、固定ス
クロールに対して可動スクロールを旋回運動させること
により、両スクロールのうず巻体の壁間に、シールされ
た流体ポケットを形成し、該流体ポケットを中心側に移
動させながらその容積を減少させ、流体ポケット内の流
体（たとえば、冷媒）を圧縮し、圧縮流体を吐出するよ
うになっている。
は、たとえばスクロール型圧縮機がよく知られている。
この種圧縮機は、一対のスクロール部材、即ち、固定ス
クロールと可動スクロールとを有しており、両スクロー
ルのうず巻体を互いに角度をずらせてかみ合せ、固定ス
クロールに対して可動スクロールを旋回運動させること
により、両スクロールのうず巻体の壁間に、シールされ
た流体ポケットを形成し、該流体ポケットを中心側に移
動させながらその容積を減少させ、流体ポケット内の流
体（たとえば、冷媒）を圧縮し、圧縮流体を吐出するよ
うになっている。
【０００３】したがって、上記のようなスクロール型圧
縮機においては、自転を阻止しつつ、可動スクロールに
旋回運動を付与する必要がある。この自転阻止機構とし
て、たとえば図１０ないし図１３に示すようなオルダム
リング５０を有するオルダムカップリング機構が利用さ
れている。オルダムリング５０は、リング部５１の一面
側に対向して設けられた２個の第１のキー５２、５３
と、リング部５１の他面側に第１のキー５２、５３と９
０°角度をずらして設けられた２個の第２のキー５４、
５５とを有しており、第１のキー５２、５３は可動スク
ロールに設けられたキー溝（図示略）に、第２のキー５
４、５５はハウジング側に設けられたキー溝（図示略）
に係合されるようになっている。そして、オルダムリン
グ５０と、可動スクロールとハウジングとに設けられた
キー溝により可動スクロールの自転阻止機構としてのオ
ルダムカップリングが構成されるようになっている。
縮機においては、自転を阻止しつつ、可動スクロールに
旋回運動を付与する必要がある。この自転阻止機構とし
て、たとえば図１０ないし図１３に示すようなオルダム
リング５０を有するオルダムカップリング機構が利用さ
れている。オルダムリング５０は、リング部５１の一面
側に対向して設けられた２個の第１のキー５２、５３
と、リング部５１の他面側に第１のキー５２、５３と９
０°角度をずらして設けられた２個の第２のキー５４、
５５とを有しており、第１のキー５２、５３は可動スク
ロールに設けられたキー溝（図示略）に、第２のキー５
４、５５はハウジング側に設けられたキー溝（図示略）
に係合されるようになっている。そして、オルダムリン
グ５０と、可動スクロールとハウジングとに設けられた
キー溝により可動スクロールの自転阻止機構としてのオ
ルダムカップリングが構成されるようになっている。
【０００４】図１０において、可動スクロールを、自転
を阻止しつつ矢印方向に旋回させると、第１のキー５
２、５３には可動スクロールからの回転力が、一方、第
２のキー５４、５５にはハウジングからの自転阻止力が
各々実線矢印で示すように作用する。
を阻止しつつ矢印方向に旋回させると、第１のキー５
２、５３には可動スクロールからの回転力が、一方、第
２のキー５４、５５にはハウジングからの自転阻止力が
各々実線矢印で示すように作用する。
【０００５】このため、図１０に示すようにキー５２、
５４間、キー５３、５５間のリング部分５９、５７には
太線矢印で示すような引張応力が作用する。一方、キー
５２、５５間、キー５３、５４、間のリング部分５８、
５６には太線矢印で示すような圧縮応力が作用すること
になる。
５４間、キー５３、５５間のリング部分５９、５７には
太線矢印で示すような引張応力が作用する。一方、キー
５２、５５間、キー５３、５４、間のリング部分５８、
５６には太線矢印で示すような圧縮応力が作用すること
になる。
【０００６】また、オルダムリング５０が可動スクロー
ルの自転阻止をする際、該オルダムリング５０は、可動
スクロール側に対してはキー５２、５３延設方向に沿っ
て運動し、ハウジング側に対してはキー５４、５５延設
方向に沿って運動するが、これら運動に伴って、オルダ
ムリング５０には慣性力が作用する。この慣性力に起因
して、オルダムカップリング機構には、振動（振動エネ
ルギー）が発生する。この振動は、圧縮機が高速運転さ
れる場合やオルダムリングの重量が大きい程増大する傾
向にある。
ルの自転阻止をする際、該オルダムリング５０は、可動
スクロール側に対してはキー５２、５３延設方向に沿っ
て運動し、ハウジング側に対してはキー５４、５５延設
方向に沿って運動するが、これら運動に伴って、オルダ
ムリング５０には慣性力が作用する。この慣性力に起因
して、オルダムカップリング機構には、振動（振動エネ
ルギー）が発生する。この振動は、圧縮機が高速運転さ
れる場合やオルダムリングの重量が大きい程増大する傾
向にある。
【０００７】したがって、高速運転時の振動を低減し、
低騒音の圧縮機を得るには、オルダムリング５０の軽量
化、たとえばリング部５１の肉厚を減少させることが有
効と考えられる。
低騒音の圧縮機を得るには、オルダムリング５０の軽量
化、たとえばリング部５１の肉厚を減少させることが有
効と考えられる。
【０００８】ところで、リング部５１は材料の強度特性
からその強度は圧縮強度＞引張強度の関係を有している
が、図１２、図１３に示すようにリング部分５６、５８
およびリング部分５７、５９の断面積はｋ×ｌ＝ｍ×ｎ
の関係にあり、各々等しくなっている。つまり、各リン
グ部分５６、５７、５８、５９の断面積は引張応力に十
分に耐え得るように設定されている。したがって、リン
グ部分５６、５８の断面積は圧縮応力に関して過大に設
定されていることになる。
からその強度は圧縮強度＞引張強度の関係を有している
が、図１２、図１３に示すようにリング部分５６、５８
およびリング部分５７、５９の断面積はｋ×ｌ＝ｍ×ｎ
の関係にあり、各々等しくなっている。つまり、各リン
グ部分５６、５７、５８、５９の断面積は引張応力に十
分に耐え得るように設定されている。したがって、リン
グ部分５６、５８の断面積は圧縮応力に関して過大に設
定されていることになる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ただ単
にリング部５１全体の肉厚を減少させたのでは、圧縮応
力、引張応力に耐え得るだけの十分な強度、とくに引張
応力に対して十分な強度を有するオルダムリングを得る
ことは困難である。
にリング部５１全体の肉厚を減少させたのでは、圧縮応
力、引張応力に耐え得るだけの十分な強度、とくに引張
応力に対して十分な強度を有するオルダムリングを得る
ことは困難である。
【００１０】本発明は、上記のような問題点に着目し、
オルダムリングに十分な圧縮強度、引張強度をもたせつ
つ、オルダムリングを軽量化して振動を低減し、低振
動、低騒音のスクロール型流体装置を構成することを目
的とする。
オルダムリングに十分な圧縮強度、引張強度をもたせつ
つ、オルダムリングを軽量化して振動を低減し、低振
動、低騒音のスクロール型流体装置を構成することを目
的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿う本発明の
スクロール型流体装置は、うず巻体を有する固定スクロ
ールとうず巻体を有する可動スクロールとを備え、両ス
クロールをかみ合せるとともに、可動スクロールを、オ
ルダムカップリングにより自転を阻止しつつ、固定スク
ロールに対し旋回運動させることにより、流体を圧縮又
は膨張させるスクロール型流体装置において、前記オル
ダムカップリングのオルダムリングを、リング一面側に
可動スクロール側に形成された２個のキー溝に係合する
２個の第１のキーと、リング他面側にハウジング側に形
成されたキー溝に係合する２個の第２のキーとを有する
構造に構成し、オルダムリングの前記第１のキーと第２
のキー間に位置するリング部分のうち、前記可動スクロ
ールの自転阻止時に圧縮応力が加わる部分の断面積を引
張応力が加わる部分の断面積よりも小さくしたことを特
徴とするものからなる。
スクロール型流体装置は、うず巻体を有する固定スクロ
ールとうず巻体を有する可動スクロールとを備え、両ス
クロールをかみ合せるとともに、可動スクロールを、オ
ルダムカップリングにより自転を阻止しつつ、固定スク
ロールに対し旋回運動させることにより、流体を圧縮又
は膨張させるスクロール型流体装置において、前記オル
ダムカップリングのオルダムリングを、リング一面側に
可動スクロール側に形成された２個のキー溝に係合する
２個の第１のキーと、リング他面側にハウジング側に形
成されたキー溝に係合する２個の第２のキーとを有する
構造に構成し、オルダムリングの前記第１のキーと第２
のキー間に位置するリング部分のうち、前記可動スクロ
ールの自転阻止時に圧縮応力が加わる部分の断面積を引
張応力が加わる部分の断面積よりも小さくしたことを特
徴とするものからなる。
【００１２】また、上記圧縮応力が加わる部分に関し
て、厚さおよび幅の少なくとも一方を小さくすることに
より容易にその断面積を、引張応力が加わる部分の断面
積よりも小さくすることができる。
て、厚さおよび幅の少なくとも一方を小さくすることに
より容易にその断面積を、引張応力が加わる部分の断面
積よりも小さくすることができる。
【００１３】
【作用】上記のようなスクロール型流体装置は、オルダ
ムリングのリング部の圧縮応力が加わるリング部分の断
面積は引張応力が加わるリング部分の断面積よりも小さ
くなっているので、従来のように、両リング部分が同一
の断面積、つまり同一の肉厚に設定されている場合に比
べてオルダムリングの軽量化を図ることができる。した
がって、可動スクロールの自転阻止時の慣性力を低減で
きるので、該慣性力に起因する振動を大幅に低減でき
る。
ムリングのリング部の圧縮応力が加わるリング部分の断
面積は引張応力が加わるリング部分の断面積よりも小さ
くなっているので、従来のように、両リング部分が同一
の断面積、つまり同一の肉厚に設定されている場合に比
べてオルダムリングの軽量化を図ることができる。した
がって、可動スクロールの自転阻止時の慣性力を低減で
きるので、該慣性力に起因する振動を大幅に低減でき
る。
【００１４】また、オルダムリングのリング部は材料の
強度特性からその強度は、圧縮強度＞引張強度の関係を
有している。また、オルダムリングのリング部は環状で
あるからリング部に加わる応力は、圧縮応力＝引張応力
の関係を有している。このため、圧縮応力が加わる部分
の断面積を減少させても十分な強度が確保できる。
強度特性からその強度は、圧縮強度＞引張強度の関係を
有している。また、オルダムリングのリング部は環状で
あるからリング部に加わる応力は、圧縮応力＝引張応力
の関係を有している。このため、圧縮応力が加わる部分
の断面積を減少させても十分な強度が確保できる。
【００１５】また、オルダムリング部の圧縮応力が加わ
るリング部分の断面積を小さくすることにより、オルダ
ムリングの材料コストを低減できるので、結果的にスク
ロール型流体装置自身のコストダウンに寄与することが
できる。
るリング部分の断面積を小さくすることにより、オルダ
ムリングの材料コストを低減できるので、結果的にスク
ロール型流体装置自身のコストダウンに寄与することが
できる。
【００１６】なお、上記圧縮応力が加わる部分に関し
て、厚さおよび幅の少なくとも一方を小さくすることに
より簡単に本発明の目的を達成できる。
て、厚さおよび幅の少なくとも一方を小さくすることに
より簡単に本発明の目的を達成できる。
【００１７】
【実施例】以下に、本発明のスクロール型流体装置の望
ましい実施例を図面を参照して説明する。なお、以下の
実施例においては、本発明のスクロール型流体装置を、
スクロール型圧縮機として使用した場合について説明す
るが、これに限定されるものではなく、膨張機として使
用することも可能である。図１ないし図５は本発明の第
１実施例に係るスクロール型圧縮機を示している。図に
おいて、１はハウジングを示している。ハウジング１
は、フロントハウジング２とケーシング３とから構成さ
れている。
ましい実施例を図面を参照して説明する。なお、以下の
実施例においては、本発明のスクロール型流体装置を、
スクロール型圧縮機として使用した場合について説明す
るが、これに限定されるものではなく、膨張機として使
用することも可能である。図１ないし図５は本発明の第
１実施例に係るスクロール型圧縮機を示している。図に
おいて、１はハウジングを示している。ハウジング１
は、フロントハウジング２とケーシング３とから構成さ
れている。
【００１８】フロントハウジング２には、駆動軸４がベ
アリング５を介して回転自在に内挿されている。駆動軸
４の一端には、クランク機構６が設けられており、クラ
ンク機構６のクランクピン６ａは、駆動軸４の中心（軸
心）から偏心した位置に設けられた偏心ブッシュ７に挿
通されている。
アリング５を介して回転自在に内挿されている。駆動軸
４の一端には、クランク機構６が設けられており、クラ
ンク機構６のクランクピン６ａは、駆動軸４の中心（軸
心）から偏心した位置に設けられた偏心ブッシュ７に挿
通されている。
【００１９】偏心ブッシュ７は、可動スクロール９の突
起８内部に挿入されている。可動スクロール９は底板１
０と、該底板１０上に設けられたうず巻体１１とを有し
ている。可動スクロール９のうず巻体１１には、固定ス
クロール１２の底板１３上に設けられたうず巻体１４が
角度をずらせてかみ合されている。
起８内部に挿入されている。可動スクロール９は底板１
０と、該底板１０上に設けられたうず巻体１１とを有し
ている。可動スクロール９のうず巻体１１には、固定ス
クロール１２の底板１３上に設けられたうず巻体１４が
角度をずらせてかみ合されている。
【００２０】固定スクロール１２の底板１３の略中央に
は、吐出孔１５が穿設されている。吐出孔１５には、吐
出弁１６が設けられており、該吐出弁１６の吐出室１７
方向へのリフト量はリテーナ１８に当接し規制されるよ
うになっている。
は、吐出孔１５が穿設されている。吐出孔１５には、吐
出弁１６が設けられており、該吐出弁１６の吐出室１７
方向へのリフト量はリテーナ１８に当接し規制されるよ
うになっている。
【００２１】可動スクロール９の突起８の外側には、オ
ルダムリング１９が設けられている。オルダムリング１
９は、リング部２０と、該リング部２０の一面側に対向
して設けられた第１のキー２１、２２と、リング部２０
の他面側に第１のキー２１、２２と９０°角度をずらせ
て設けられた第２のキー２３、２４とを有している。
ルダムリング１９が設けられている。オルダムリング１
９は、リング部２０と、該リング部２０の一面側に対向
して設けられた第１のキー２１、２２と、リング部２０
の他面側に第１のキー２１、２２と９０°角度をずらせ
て設けられた第２のキー２３、２４とを有している。
【００２２】第１のキー２１、２２は、可動スクロール
９の底板１０に設けられたキー溝２５、２６に係合され
ている。一方、第２のキー２３、２４は、ハウジング１
を構成するケーシング３に設けられたキー溝２７、２８
に係合されている。そして、オルダムリング２０、キー
溝２５、２６、２７、２８により、可動スクロール９の
自転阻止機構としてのオルダムカップリング３０が構成
されている。
９の底板１０に設けられたキー溝２５、２６に係合され
ている。一方、第２のキー２３、２４は、ハウジング１
を構成するケーシング３に設けられたキー溝２７、２８
に係合されている。そして、オルダムリング２０、キー
溝２５、２６、２７、２８により、可動スクロール９の
自転阻止機構としてのオルダムカップリング３０が構成
されている。
【００２３】また、第１のキー２１と第２のキー２４と
の間、及び第１のキー２２と第２のキー２３との間に位
置するリング部分３１、３２の断面積（ａ×ｂ）は、他
のリング部分３３、３４の断面図（ｃ×ｄ）より小さく
なるように、つまりａ×ｂ＜ｃ×ｄになるような関係に
厚さと幅が設定されている。（図４、図５）。
の間、及び第１のキー２２と第２のキー２３との間に位
置するリング部分３１、３２の断面積（ａ×ｂ）は、他
のリング部分３３、３４の断面図（ｃ×ｄ）より小さく
なるように、つまりａ×ｂ＜ｃ×ｄになるような関係に
厚さと幅が設定されている。（図４、図５）。
【００２４】本実施例に係るスクロール型圧縮機におい
ては、たとえば自動車用エンジンあるいは駆動モータ等
の駆動源（図示略）からの駆動力が、クラッチ機構３５
を介して、駆動軸４に伝達される。さらに、クランク機
構６のクランクピン６ａにより偏心ブッシュ７が回転さ
れる。そして、オルダムカップリング３０によって自転
阻止された可動スクロール９に旋回運動が付与されるよ
うになっている。
ては、たとえば自動車用エンジンあるいは駆動モータ等
の駆動源（図示略）からの駆動力が、クラッチ機構３５
を介して、駆動軸４に伝達される。さらに、クランク機
構６のクランクピン６ａにより偏心ブッシュ７が回転さ
れる。そして、オルダムカップリング３０によって自転
阻止された可動スクロール９に旋回運動が付与されるよ
うになっている。
【００２５】具体的には、図２に示すように駆動軸４の
回転による可動スクロール９の回転力は、オルダムリン
グ１９の第１のキー２１、２２を介してリング部２０に
伝達されるが、リング部２０の他面上に設けられた第２
のキー２３、２４はキー溝２７、２８を介して実質的に
ハウジング１に係合されているので、可動スクロール９
の回転力に対してハウジング１から自転阻止力が作用
し、可動スクロール９の自転が阻止されるようになって
いる。
回転による可動スクロール９の回転力は、オルダムリン
グ１９の第１のキー２１、２２を介してリング部２０に
伝達されるが、リング部２０の他面上に設けられた第２
のキー２３、２４はキー溝２７、２８を介して実質的に
ハウジング１に係合されているので、可動スクロール９
の回転力に対してハウジング１から自転阻止力が作用
し、可動スクロール９の自転が阻止されるようになって
いる。
【００２６】したがって、可動スクロール９の自転阻止
時においては、リング部２０のリング部分３１、３２に
対しては太線矢印で示すような圧縮応力が、一方リング
部３３、３４に対しては太線矢印で示すような引張応力
が作用することになる。
時においては、リング部２０のリング部分３１、３２に
対しては太線矢印で示すような圧縮応力が、一方リング
部３３、３４に対しては太線矢印で示すような引張応力
が作用することになる。
【００２７】そして、吸入ポート３７から吸入された流
体（たとえば、冷媒）は、うず巻体１１、１４の先端の
空隙からうず巻体内部へと取り込まれる。そして、可動
スクロール９の旋回運動に伴って形成された流体ポケッ
トがその容量を減少しながら中央部に向かって移動さ
れ、圧縮流体が吐出孔１５から吐出室１７内へ吐出さ
れ、吐出ポート３６から圧縮機外部へ送られるようにな
っている。
体（たとえば、冷媒）は、うず巻体１１、１４の先端の
空隙からうず巻体内部へと取り込まれる。そして、可動
スクロール９の旋回運動に伴って形成された流体ポケッ
トがその容量を減少しながら中央部に向かって移動さ
れ、圧縮流体が吐出孔１５から吐出室１７内へ吐出さ
れ、吐出ポート３６から圧縮機外部へ送られるようにな
っている。
【００２８】ところで、オルダムリング１９が可動スク
ロール９の自転を阻止する際、該オルダムリング１９
は、可動スクロール９側に対しては第１のキー２１、２
２延設方向に沿って運動し、ハウジング１側に対しては
キー２３、２４延設方向に沿って運動するが、これら運
動に伴って、オルダムリング１９には慣性力が作用す
る。該慣性力に起因してオルダムカップリング３０に振
動が発生することになる。
ロール９の自転を阻止する際、該オルダムリング１９
は、可動スクロール９側に対しては第１のキー２１、２
２延設方向に沿って運動し、ハウジング１側に対しては
キー２３、２４延設方向に沿って運動するが、これら運
動に伴って、オルダムリング１９には慣性力が作用す
る。該慣性力に起因してオルダムカップリング３０に振
動が発生することになる。
【００２９】しかし、本実施例に係るスクロール型圧縮
機においては、リング部２０の圧縮応力が加わるリング
部分３１、３２の断面積は、引張応力が加わるリング部
３３、３４の断面積よりも小さく設定されており、従来
のリング部分が同一の断面積で形成されたものと比較す
るとオルダムリング１９の重量は大幅に減少している。
したがって、慣性力に起因するオルダムリング１９の振
動（振動エネルギー）を低減できる。
機においては、リング部２０の圧縮応力が加わるリング
部分３１、３２の断面積は、引張応力が加わるリング部
３３、３４の断面積よりも小さく設定されており、従来
のリング部分が同一の断面積で形成されたものと比較す
るとオルダムリング１９の重量は大幅に減少している。
したがって、慣性力に起因するオルダムリング１９の振
動（振動エネルギー）を低減できる。
【００３０】また、環状であるリング部２０の強度は、
圧縮強度＞引張強度のような関係を有しているので、圧
縮応力を受けるリング部分３１、３２の断面積を、引張
応力を受けるリング部分３３、３４の断面積より小さく
しても、オルダムリング１９としての十分な強度が確保
される。
圧縮強度＞引張強度のような関係を有しているので、圧
縮応力を受けるリング部分３１、３２の断面積を、引張
応力を受けるリング部分３３、３４の断面積より小さく
しても、オルダムリング１９としての十分な強度が確保
される。
【００３１】さらに、圧縮応力が加わるリング部分３
１、３２の断面積を小さく設定することにより、従来に
比べてオルダムリング１９全体としての材料費を低減す
ることができるので、結果的にスクロール型圧縮機のコ
ストダウンに寄与することができる。
１、３２の断面積を小さく設定することにより、従来に
比べてオルダムリング１９全体としての材料費を低減す
ることができるので、結果的にスクロール型圧縮機のコ
ストダウンに寄与することができる。
【００３２】図６ないし図９は、本発明の第２実施例に
係るスクロール型流体装置のオルダムリング３８を示し
ている。オルダムリング３８のリング部３９の一面側に
は対向する２個の第１のキー４０、４１と、リング部３
９の他面側に第１のキー４０、４１と９０度角度をずら
せて設けられた２個の第２のキー４２、４３とを有して
いる。また、第１のキー４０、４１は可動スクロール９
に設けられたキー溝と、第２のキー４２、４３はハウジ
ング１に設けられたキー溝と係合するようになってい
る。
係るスクロール型流体装置のオルダムリング３８を示し
ている。オルダムリング３８のリング部３９の一面側に
は対向する２個の第１のキー４０、４１と、リング部３
９の他面側に第１のキー４０、４１と９０度角度をずら
せて設けられた２個の第２のキー４２、４３とを有して
いる。また、第１のキー４０、４１は可動スクロール９
に設けられたキー溝と、第２のキー４２、４３はハウジ
ング１に設けられたキー溝と係合するようになってい
る。
【００３３】また、キー４０とキー４２との間、及びキ
ー４１と４３との間に位置するリング部分４４、４５の
断面積（ｅ×ｆ）は、他のリング部分４６、４７の断面
積（ｇ×ｆ）より小さくなるように、つまりｅ×ｆ＜ｇ
×ｆになるよう厚さを小さくした関係に設定されてい
る。（図８、図９）。
ー４１と４３との間に位置するリング部分４４、４５の
断面積（ｅ×ｆ）は、他のリング部分４６、４７の断面
積（ｇ×ｆ）より小さくなるように、つまりｅ×ｆ＜ｇ
×ｆになるよう厚さを小さくした関係に設定されてい
る。（図８、図９）。
【００３４】本実施例においても、圧縮応力が加わるリ
ング部分４４、４５の断面積は、引張応力が加わるリン
グ部分４６、４７の断面積より小さく設定されているの
で、オルダムリング３８の優れた耐圧縮、耐引張強度を
維持しつつ、低振動、低騒音のスクロール型圧縮機を得
ることができる。
ング部分４４、４５の断面積は、引張応力が加わるリン
グ部分４６、４７の断面積より小さく設定されているの
で、オルダムリング３８の優れた耐圧縮、耐引張強度を
維持しつつ、低振動、低騒音のスクロール型圧縮機を得
ることができる。
【００３５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスクロー
ル型流体装置によるときは、オルダムリングのリング部
分のうち、可動スクロールの自転阻止時に、圧縮応力が
加わるリング部分の断面積は、引張応力が加わるリング
部分の断面積よりも小さく設定されているので、オルダ
ムリングとしての十分な圧縮強度、引張強度を維持しつ
つ、オルダムリング全体としての軽量化が達成され、大
幅に振動を低減した、低振動、低騒音のスクロール型流
体装置を得ることができる。
ル型流体装置によるときは、オルダムリングのリング部
分のうち、可動スクロールの自転阻止時に、圧縮応力が
加わるリング部分の断面積は、引張応力が加わるリング
部分の断面積よりも小さく設定されているので、オルダ
ムリングとしての十分な圧縮強度、引張強度を維持しつ
つ、オルダムリング全体としての軽量化が達成され、大
幅に振動を低減した、低振動、低騒音のスクロール型流
体装置を得ることができる。
【図１】本発明の第１実施例に係るスクロール型流体装
置の断面図である。
置の断面図である。
【図２】図１の装置のオルダムリングの平面図である。
【図３】図２のオルダムリングの側面図である。
【図４】図２のオルダムリングのＩＶ−ＩＶ線に沿う断
面図である。
面図である。
【図５】図２のオルダムリングのＶ−Ｖ線に沿う断面図
である。
である。
【図６】本発明の第２実施例に係るスクロール型流体装
置のオルダムリングの平面図である。
置のオルダムリングの平面図である。
【図７】図６のオルダムリングの側面図である。
【図８】図６のオルダムリングのＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線
に沿う断面図である。
に沿う断面図である。
【図９】図６のオルダムリングＩＸ−ＩＸ線に沿う断面
図である。
図である。
【図１０】従来のオルダムリングの平面図である。
【図１１】図１０のオルダムリングの側面図である。
【図１２】図１０のオルダムリングのＸＩＩ−ＸＩＩ線
に沿う断面図である。
に沿う断面図である。
【図１３】図１０のオルダムリングのＸＩＩＩ−ＸＩＩ
Ｉ線に沿う断面図である。
Ｉ線に沿う断面図である。
１ ハウジング ２ フロントハウジング ３ ケーシング ４ 駆動軸 ５ ベアリング ６ クランク機構 ６ａ クランクピン ７ 偏心ブッシュ ８ 突起 ９ 可動スクロール １０ 底板 １１ うず巻体 １２ 固定スクロール １３ 底板 １４ うず巻体 １５ 吐出孔 １６ 吐出弁 １７ 吐出室 １８ リテーナ １９ オルダムリング ２０ リング部 ２１、２２ 第１のキー ２３、２４ 第２のキー ２５、２６ キー溝 ２７、２８ キー溝 ３０ オルダムカップリング ３１、３２ 圧縮応力が加わるリング部分 ３３、３４ 引張応力が加わるリング部分 ３５ クラッチ機構 ３６ 吐出ポート ３７ 吸入ポート ３８ オルダムリング ３９ リング部 ４０、４１ 第１のキー ４２、４３ 第２のキー ４４、４５ 圧縮応力が加わるリング部分 ４６、４７ 引張応力が加わるリング部分
Claims (2)
- 【請求項１】 うず巻体を有する固定スクロールとうず
巻体を有する可動スクロールとを備え、両スクロールを
かみ合せるとともに、可動スクロールを、オルダムカッ
プリングにより自転を阻止しつつ、固定スクロールに対
し旋回運動させることにより、流体を圧縮又は膨張させ
るスクロール型流体装置において、前記オルダムカップ
リングのオルダムリングを、リング一面側に可動スクロ
ール側に形成された２個のキー溝に係合する２個の第１
のキーと、リング他面側にハウジング側に形成されたキ
ー溝に係合する２個の第２のキーとを有する構造に構成
し、オルダムリングの前記第１のキーと第２のキー間に
位置するリング部分のうち、前記可動スクロールの自転
阻止時に圧縮応力が加わる部分の断面積を引張応力が加
わる部分の断面積よりも小さくしたことを特徴とするス
クロール型流体装置。 - 【請求項２】 前記圧縮応力が加わる部分に関して、厚
さおよび幅の少なくとも一方を小さくすることにより、
その断面積を、引張応力が加わる部分の断面積よりも小
さくした請求項１のスクロール型流体装置。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7151069A JPH08319958A (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | スクロール型流体装置 |
| US08/652,758 US5704773A (en) | 1995-05-24 | 1996-05-23 | Oldham coupling mechanism of a scroll type fluid displacement apparatus |
| EP96303694A EP0744549A1 (en) | 1995-05-24 | 1996-05-23 | Scroll type fluid displacement apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7151069A JPH08319958A (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | スクロール型流体装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08319958A true JPH08319958A (ja) | 1996-12-03 |
Family
ID=15510634
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7151069A Pending JPH08319958A (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | スクロール型流体装置 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5704773A (ja) |
| EP (1) | EP0744549A1 (ja) |
| JP (1) | JPH08319958A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016205153A (ja) * | 2015-04-16 | 2016-12-08 | ジョンソンコントロールズ ヒタチ エア コンディショニング テクノロジー（ホンコン）リミテッド | スクロール圧縮機及びスクロール圧縮機用オルダム継手 |
| JP2019190383A (ja) * | 2018-04-25 | 2019-10-31 | 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 | オルダムリング、及びスクロール圧縮機 |
| WO2022149225A1 (ja) * | 2021-01-07 | 2022-07-14 | 三菱電機株式会社 | 圧縮機 |
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| US6146118A (en) * | 1998-06-22 | 2000-11-14 | Tecumseh Products Company | Oldham coupling for a scroll compressor |
| US6231324B1 (en) | 2000-02-02 | 2001-05-15 | Copeland Corporation | Oldham coupling for scroll machine |
| US6443719B1 (en) * | 2001-02-20 | 2002-09-03 | Scroll Technologies | Easy-manufacture oldham coupling |
| JP3933492B2 (ja) | 2002-02-19 | 2007-06-20 | サンデン株式会社 | スクロール型圧縮機 |
| FR2946713B1 (fr) * | 2009-06-12 | 2012-03-23 | Skf Aerospace France | Ensemble d'articulation mecanique et procede pour assembler un tel ensemble. |
| US10400770B2 (en) | 2016-02-17 | 2019-09-03 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Compressor with Oldham assembly |
| CN107120283B (zh) * | 2016-02-24 | 2020-12-15 | 上海海立新能源技术有限公司 | 一种防自转环及涡旋压缩机 |
| US11136977B2 (en) | 2018-12-31 | 2021-10-05 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Compressor having Oldham keys |
| US11998716B2 (en) | 2020-01-30 | 2024-06-04 | Acist Medical Systems, Inc. | Valve assembly |
| US11560964B2 (en) | 2020-08-21 | 2023-01-24 | Acist Medical Systems, Inc. | Valve actuation device coupling |
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| US4992033A (en) * | 1986-08-22 | 1991-02-12 | Copeland Corporation | Scroll-type machine having compact Oldham coupling |
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| JPH02233892A (ja) * | 1989-03-06 | 1990-09-17 | Mitsubishi Electric Corp | スクロール流体機械 |
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-
1995
- 1995-05-24 JP JP7151069A patent/JPH08319958A/ja active Pending
-
1996
- 1996-05-23 US US08/652,758 patent/US5704773A/en not_active Expired - Lifetime
- 1996-05-23 EP EP96303694A patent/EP0744549A1/en not_active Ceased
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| AU2019258375B2 (en) * | 2018-04-25 | 2022-03-03 | Mitsubishi Heavy Industries Thermal Systems, Ltd. | Oldham ring and scroll compressor |
| WO2022149225A1 (ja) * | 2021-01-07 | 2022-07-14 | 三菱電機株式会社 | 圧縮機 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| EP0744549A1 (en) | 1996-11-27 |
| US5704773A (en) | 1998-01-06 |
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