JPH01273890A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は空調機器等の冷凍装置忙使用されるスクロール
型圧縮機において、旋回、固定画スクロール部材のラッ
プ間のシール力の安定化を図る構造に関するものである
。

従来の技術 スクロール型圧縮機は、米国特許筒８０１１８２号明細
書を初めとする多くの特許や文献に示さハておシ、その
動作原理はよく知られている。

スクロール型圧縮機は、圧縮動作が連続であることから
トルク変動や振動が少なく、高速性に富む等の特長があ
る。その構造は概ね第６図〜第７図に示すものでち９、
固定、旋回の両スクロール部材のラップ間の隙間をいか
に小さく、かつ均一に保持するかが、効率向上に大きな
影響を与える。

特に近年のインバータによる可変速運転に対しては広範
囲の回転数域において、両ラップ間のシール力を一定に
保つことが必要である。

以下、従来のスクロール型圧縮機の一例についてその構
造を説明する。

第６図において、その動作原理を説明する。

吸入孔１から吸入された流体は旋回スクロール部材２と
固定スクロール部材３で形成される圧縮室４の外周側の
圧縮室４ａ、４ｂに密閉され、旋回スクロール部材２の
旋回運動（矢印Ａ）で圧縮室４ａ、４ｂは次第にその容
積を減少し中央部に移動しながら流体の圧力を高め、固
定スクロール部材３中夫の吐出孔６から吐出する。

第６図は、全体構造を示す一例である。鏡板２ａに直立
する渦巻状のラップ２ｂで形成された旋回スクロール部
材２と、該旋回スクロール部材２と実質的に同一形状の
鏡板３ａ並びにラップ３ｂからなる固定スクロール部材
３を互いに向かい合せてかみ合せ、該固定スクロール部
材３と結合したフレーム６に固定スクロール部材３の渦
巻中心と同心に設けた軸受部７に回転自在に支持された
主軸８によフて支持され、この主軸８の中心よシ偏心量
ｅだけ偏心した状態で旋回スクロール部材２が旋回運動
する。

旋回スクロール部材２の背面とフレーム６との間には旋
回スクロール部材２の自転防止機構９を、また、主軸８
には主軸８と旋回スクロール部材２の中心との偏心方向
と逆方向に重心を有するバランスラボイト１０を設ける
。

上記の構造の圧縮機構部は、密閉容器１１に装着しその
駆動源である電動機１２を該主軸８と密閉容器１１０間
に配設、また密閉容器１１には、該圧縮機構部に流体を
吸入する吸入管１３と、圧縮ガスを吐出する吐出管１４
が設けられている。

吸入管１３から吸入された流体は吸入孔１から旋回スク
ロール部材２と固定スクロール部材３によって形成され
る圧縮室４に密閉され、電動機１２の駆動力で回転する
主軸８の偏心−Ｊｉｅをも７て旋回スクロール部材２が
旋回し流体を圧縮する。圧縮された高圧の流体は固定ス
クロール３の中央部の吐出孔５から密閉容器１１内に吐
出され、吐出管１４から外部の冷凍サイクルへと流出す
る。

発明が解決しようとする課題 圧縮機の性能は、圧縮室４を構成する旋回スクロール部
材２の鏡板２ａ及びラップ２ｂと固定スクロール部材３
の鏡板３ａ及びラップ３ｂのそれぞれ近接する隙間δの
管理が大きく影響する。特にラップ２ｂ、ｓｂ間の隙間
δは、旋回スクロール部材２の旋回運動による遠心力に
よって、（その回転数が高速の場合はど）強い力で両ラ
ップ２ｂ、ｓｂが接触し、駆動トルクの増加、ラップ壁
面の摩耗等の面で問題となる。

以下、その詳細を従来例の第６図のＸ−Ｘ断面矢視図で
ある第７図によって説明する。

Ｏｌｌは主軸８０回転中心、Ｏｏは回転中心０８と偏心
量ｅをもって嵌合された旋回軸の軸心、円Ｅは旋回軸の
軸心ＯＣの旋回軌道である。例えば、主軸８が矢印入方
向に速度Ｗで回転する場合、旋回スクロール部材２の自
重量によシ生じる遠心力Ｆｍは Ｆｍ”ｍ”　ｅ”　ｗ２／、！９　（＆は重力の加速度
）となシ、回転中心０８の法線方向に作用する。また、
遠心力Ｆｍと反対方向に、圧縮流体の圧力による向心力
Ｆｇが、更に旋回軌道内Ｅの接線方向に液体を圧縮する
ために要する圧縮力Ｆｐがそれぞれ作：用し、向心力Ｆ
　及び圧縮力Ｆｐは流体の吸入圧と吐出圧によって決定
される力で、概ね一定の力を示す。

前述の如く、圧縮機の性能を向上させる上に重要な要素
の１つは、旋回スクロール部材２の旋回ラップ２ｂと固
定スクロール部材３の固定ラップ３ｂの最も近接した位
置での隙間δを零に床つこと（接触させること）である
。ところで主軸８の回転数を可変速で運転する場合、遠
心力Ｆ！ｎは大幅に変化し、低速域では向心力Ｆｇよシ
小さく、高速域では向心力Ｆ９よシはるかに大きな値を
示す。従って、低速域では旋回ラップ２ｂが向心力Ｆ９
によって固定ラップ３ｂから離れる傾向になシ圧縮室４
の流体が高圧側から低圧側に洩れ、また高速域では旋回
ラップ２ｂが遠心力Ｆｍの影響によって固定ラップ３ｂ
に押接するため両ラップ２ｂ　、　３ｂの壁面の摩耗及
び回転トルクの増加となシ、いずれも圧縮機の性能を低
下させる大きな課題である。

本発明は、主軸８の半径方向に摺動かつ偏心して回転す
るウェイトの遠心力とバネ力によって、上記遠心力Ｆｍ
をキャンセルし、適切なラップ間の接触力を得ることを
実現するものである。

課題を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のスクロール型圧縮
機は旋回スクロール部材の中心を軸心とする旋回軸を旋
回スクロールの背面に具備し、この旋回軸に回転自在に
スライドプッシュを係合させ、このスライドプッシュを
前記固定スクロール部材の中心を凹転軸心とする主軸の
端面に設けた窪みに、主軸の半径方向に摺動可能に位置
させ、前記スライドプッシュを設けた旋回軸の軸心と前
記主軸の凹転軸心とは偏心させて配置し、前記主軸の凹
転軸心から旋回軸の中心に向けて前記スライドプッシュ
を押す押圧バネどを前記窪みに設けると共に、前記スラ
イドプッシュには主軸の半径方向に摺動可能かつ重心が
主軸凹転軸心に対し前記旋回軸の軸心が偏心する方向と
ｙ対方向に位置するウェイトを設け、さらにこのウェイ
トの重心とは主軸の凹転軸心をはさんで対称の位置にお
いて、ウェイトとスライドプッシュの間にバランスバネ
を配設する構成を有する。

作　　　用 本発明は上記した構成によフて、主軸回転中心と偏心し
た可変速で旋回運動する旋回スクロール部材の自重量に
よって生じる遠心力Ｆ！ｎと、ガス圧力によって生じる
向心力Ｆｇとの差の力を、上記旋回スクロール部材の軸
心位置と主軸の凹転軸心に対し逆方向に重心を持つウェ
イトによシ近似的にキャンセルし、両ラップ間の隙間を
零にするために一定の力を押圧バネのバネ力によって旋
回スクロール部材に作用させるものである。

実施例 以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図において、符号が従来例の第５図〜第７図と同じ
ものについてはその詳細な説明は省略する。旋回スクロ
ール部材２と固定スクロール部材３は互いに向かい合、
てかみ合い、旋回スクロール部材２の背面には旋回軸１
６を有し、回転可能にスライドプッシュ２１の軸受面２
１ａと嵌合している。また、フレーム６は軸受部７を有
し、その軸心は固定スクロール部材３の渦巻中心と同軸
上に位置するように固定され、その軸受部７に端面に矩
形の窪み２２をもつ主軸２３が回転可能に嵌合され、該
主軸２３は電動機（本図では図示せず）にて回転駆動さ
れる。該窪み２２には前記スライドプッシュ２１がその
矩形内面に沿って摺動可能に嵌合され、上記旋回スクロ
ール部材２の旋回軸１６（すなわち、旋回スクロール部
材２のラップ２ｂの渦巻中心３ｃ）と主軸２３の回転中
心２３ａが偏心量ｅをもって、旋回並びに固定スクロτ
ル部材２．３のラップ２ｂ、３ｂが壁面と接するように
押圧バネ２４で半径方向に押されている。

また、前記スライドプッシュ２１には、重心Ｇが主軸２
３の回転中心２３ａに対し上述の偏心方向と相対する方
向にあるウェイト２５が上記偏心方向と平行に摺動可能
に、かつバランスバネ２６を介して嵌合されている。

以上のように構成されたスクロール型圧縮機について以
下第２図〜第４図を用いてその動作を説明する。

まず第２図は、主軸２３が低速回転している場合のウェ
イト２５及び作用力の関係を示す第１図のＹ−Ｙ断面矢
視図である。Ｏｓは主軸２３の回転中心、００はスライ
ドプッシュ２１に嵌合された旋回スクロール部材２の旋
回軸１６の中心（軸心）で、旋回スクロールのラップ２
ｂと固定スクロールのラップ３ｂがその壁面同士と接し
た状１態で偏心量ｅを床つように、主軸２３の端面に設
けた窪み２２と）スライドプッシュ２１の間に押圧バネ
２４で押す。

また、スライドプッシュ２１の外面に摺動可能に嵌合し
たウェイト２６は、その重心Ｇを回転中心０８に対し偏
心方向と相対する方向に持ち、低速回転時にはバランス
バネ２６によフて、偏心方向に押されて位置している。

この時のウェイト２５の反偏心側の重量を−、その重心
Ｇ１の回転中心０．からの距離をｒｌとし、一方ウエイ
ト２６の偏心側の重量をｍ２．その重心Ｇ２の回転中心
ｏ８からの距離をｒ２とし、その時の角速度をＷｏとし
たとき、 スライドプッシュ２１を回転中心０３方向に作用させる
力 ２　　　・・・・・・・・・・・・・・・０）Ｆａｏ：
ｍｌ”ｒｌｏｗＯ スライドプッシュ２１を回転中心Ｑ３から偏心方向に作
用させる力 Ｆｂｏ　”　”２　’　”２°Ｗｏ　　　　　＋−＋＋
＋＋＋＋＋゛＋＋ＨＨ＋（２）となる。バランスバネ２
６は（’Ｇ１−ＦＧ２）の力では変形しないバネ定数を
有する。

第３図は、主軸２３が高速回転の場合のウェイト２６及
び作用力の関係を示す第１図Ｙ−Ｙ断面矢視図である。

ウェイト２５の回転中心ｏＩｌに対する重量の偏シによ
って、反偏心方向にスライドした状態を示す。この時の
ウェイト２５の回転中心０　に対し反偏心側の重量は（
ｍ１＋Δ’ｒｎ　）　、その重心Ｇ１の回転中心Ｏｓか
らの距離は（ｘ１＋Δｘ）。

一方ウエイト２５の偏心側の重量は（ｍ２−Δｍ）。

その重心Ｇ２の回転中心０８からの距離は（ｒ２−Δｒ
）となシ、角速度Ｗｎとすると、スライドプッシュ２１
を回転中心０８方向に作用させる力 Ｆ　　＝　（ｍ１＋Δｍ）・（ｒ１＋Δｒ　）　”　ｗ
ｎ　２．、、（３）ｎ スライドプッシュ２１を回転中心ＯＢから偏心方向に作
用させる力 Ｆｂｎ＝（！！１−Δｍ）−（ｒｌ−Δｒ　）　−ｗｎ
’　　・−（４）となる。従ってバランスバネ２６のバ
ネ定数は、低速回転時の（Ｆａｏ　　’、ｂｏ）では変
形せず、高速回転時の（Ｆａｎ　　’ｂｎ　）で７１以
上のたわみを生じる値を設定する。

上記第２図及び第３図のいずれの場合においても、押圧
バネ２４は、前述の従来例に示した低速時の旋回スクロ
ール部材２の自重によって生じる遠心力Ｆ１ｎとガス圧
によつて生じる唐心力Ｆｇとの差（Ｆ９−Ｆｎ）よシ大
きな値を示すバネ定数を設定する。

以上の作用力の関係を第４図に示す。主軸２３がその回
転数をＷｏからＷｎまで可変する場合、旋回スクロール
部材２の自重による遠心力’ｍ　ｌガス圧に：ｊる向心
力Ｆｇとし、その差のラジアル力Ｆ　（＝Ｆｍ−Ｆｇ）
、スライドプッシュ２１を偏心！ 方向に押す押圧バネ２４の付勢力をＦ、ｐ、前述のウェ
イト２６０重心移動を加味した、回転中心Ｏｓから互偏
心方向への力Ｆａと偏心方向への力Ｆｂとの差ＦＧにお
いて、各回転数における旋回スクロールのラップ３ｂに
接する力すなわちシール力Ｆ８は、 Ｆ　　＝Ｆ　−Ｆ　　＋Ｆ、　　−Ｆ’Ｇ　　　　・・
・・・・・・・・・・（６）ａ　　　　ｍ　　　　ｑ　
　　　ａｐ の関係となる。

ここで、Ｆ工（旋回スクロール部材２によシ生しる遠心
力）　、　　Ｆｇ（ガス圧による向示力）は圧縮機の構
成と回転速度によって決まる値であり、Ｆ、ｐ（押圧バ
ネ２４の付勢力）は、回転速度に関係なく任意にある一
定値に設定可能で、ＦＧ（ウェイト２５のラジアル力）
はウェイト２６の重量とバランスバネ２６のバネ定数と
回転速度によって設定される値である。例えば、バラン
スバネ２６のたわみ量を、前記ウェイト２５の最大スラ
イド点と最高回転速度が一致するまでリニアに変位する
ようにバネ定数を設定した場合、ＦＧはｒａＪの曲線と
なシ、又、ウェイト２５の最大スライド点がある任意の
回転速度で得られるようにバネ定数を設定した場合のＦ
Ｇは「ｂ」の曲線となる。各々の状態において、上記（
５）式で得られるシール、ｆ７ＦＢはｒα」、「β」と
なυ、バランスバネ２６のバネ定数の設定によシ、可変
回転数全域に渡シはぼ一定のシール力Ｆｓを得ることが
できる。

発明の効果 以上のように、旋回スクロール部材の背面に設けた旋回
軸と、主軸の端面に設けた窪みに、主軸半径方向に摺動
可能にかつ旋回軸と回転自在に嵌合したスライドプッシ
ュと、スライドプッシュの旋回軸受中心と主軸凹転軸心
とが偏心を持ち、その偏心方向にスライドプッシュを押
す押圧バネと、該スライドプッシュに主軸半径方向に摺
動可能かつ重心が主軸凹転軸心に対し、上記偏心方向と
反対方向に有するウェイトと、該１つ、エイトをスライ
ドプッシュに対し偏心方向に押すバランスバネを配設す
ることによシ、可変回転数全域において固定スクロール
のラップと旋回スクロールのラップの両壁面間の接触力
をほぼ一定に設定し、圧縮室のガス洩れ防止、圧縮効率
の向上、入力トルクの安定化を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるスクロール型圧縮機
の中央断面図、第２図は第１図の低速時のＹ−Ｙ断面矢
視図、第３図は高速時の同じくＹ−Ｙ断面矢視図、第４
図は各作用力の関係を示す図、第６図はスクロール型圧
縮機の圧縮原理を示す断面図、第６図は従来のスクロー
ル型圧縮機の中央断面図、第７図は第６図のＸ−Ｘ断面
矢視図である。 ２・・・・・・旋回スクロール部材、３・・・・・・固
定スクロール部材、１−６・・・・・・旋回軸、２１・
・・・・・スライドプッシュ、２２・・・・・・窪み、
２３・・・・・・主軸、２４・・・・・・押圧バネ、２
５・・・・・・ウェイト、２θ・・・・・・バランスバ
ネ。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名囚　
　　　　　　　　　　　　　　　−丘　　　　　　　　
　　　　憑

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　端板に渦巻状のラップを直立してなる固定スクロール
   部材と旋回スクロール部材をかみ合わせ、旋回スクロー
   ル部材を固定スクロール部材に対し旋回運動させ、ガス
   を圧縮するスクロール型圧縮機において、旋回スクロー
   ル部材のラップの渦巻中心を軸心とする旋回軸を旋回ス
   クロールの背面に具備し、この旋回軸に回転自在にスラ
   イドプッシュを係合させ、このスライドプッシュを前記
   固定スクロール部材の中心を回転軸心とする主軸の端面
   に設けた窪みに、主軸の半径方向に摺動可能に位置させ
   、前記スライドプッシュを設けた旋回軸の軸心と前記主
   軸の凹転軸心とは偏心させて配置し、前記主軸の回転軸
   心から旋回軸の中心に向けて前記スライドプッシュを押
   す押圧バネとを前記窪みに設けると共に、前記スライド
   プッシュには主軸の半径方向に摺動可能かつ重心が主軸
   回転軸心に対し前記旋回軸の軸心が偏心する方向とは反
   対方向に位置するウェイトを設け、さらにこのウェイト
   の重心とは主軸の回転軸心をはさんで対称の位置におい
   て、ウェイトとスライドプッシュの間にバランスバネを
   配設することを特徴とするスクロール型圧縮機。